JP2010077171A - ミクロ相分離構造を有する高分子膜 - Google Patents

ミクロ相分離構造を有する高分子膜 Download PDF

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Abstract

【課題】アニール処理することなく、アズキャスト法のみで膜面に垂直にミクロ相分離構造を配向させたブロック共重合体膜を提供する。
【解決手段】数平均分子量が50万以上250万以下のブロック共重合体からなり、膜厚が1μm〜1000μmであり、ブロック共重合体によるミクロ相分離構造が膜表面に対して垂直方向に配向した構造を有するブロック共重合体膜に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は膜表面に対して垂直方向に配向したミクロ相分離構造を有するブロック共重合体膜に関するものである。
材料に微細構造を付与しその特有の機能や物性を利用する技術は、一般にナノテクノロジーと称され、近年、エレクトロニクス分野のみならず、エネルギー・環境等、広範な分野への応用が期待されている。
こうしたナノテクノロジーのひとつとしてブロック共重合体のミクロ相分離構造がある。基板上にナノメーターオーダーのパターンを自己組織的に形成させ、磁気記録媒体、太陽電池、発光素子、精密フィルターなどの製造に適用が可能な材料として、芳香環含有ポリマー鎖とアクリル系ポリマー鎖とを有するブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーを含有しミクロ相分離構造を形成するパターン材料が知られている(特許文献1、2)。
一方、通常、溶媒キャスト法により作製されたブロック共重合体を含む膜では、ミクロ相分離構造が膜面に平行に配向する傾向があることが知られている(非特許文献1)。こうした構造は例えば精密フィルター用途に用いる場合、性能的に不利となる。そこで、ミクロ相分離構造を膜面に垂直に配向させる手段が検討されている。
特許文献3は、延伸と熱処理を組み合わせることにより、ブロック共重合体のミクロ相分離構造を垂直、且つ基板面内方向の1方向にも配向させる方法を開示する。
所定の特性表面粗さ以上の基板上にブロック共重合体樹脂を載置し、該樹脂に熱処理することにより垂直配向ラメラ構造を有するブロック共重合体膜を作製する方法も知られている(特許文献4)。
例えば、ポリスチレン−ポリメタクリル酸メチルジブロック共重合体膜を電極板上にキャストして、30〜40V/μmの直流電圧を165℃で14時間印加すると、ポリメタクリル酸メチルからなるシリンダー構造が垂直配向することが報告されている(非特許文献2)。
スチレンーメタクリル酸メチルのランダム共重合体をグラフトした後に、ポリスチレンーポリメタクリル酸メチルジブロック共重合体をキャストし、表面に垂直に立ったシリンダー構造を形成させる方法も知られている(非特許文献3)
しかしながら、こうした方法では、基板に処理が必要であったり、膜に延伸、電場、熱処理をかける必要がある等煩雑な処理が必要である。
特許文献5ではより簡便に垂直配向ミクロ相分離構造を形成させるための方法が開示されている。すなわち、キャスト溶媒に選択された溶媒を用いることで、第一段階として本来不安定な球状ミクロ相分離構造を持つキャスト膜を作製し、第二段階でこれにアニール処理をすることにより膜面に垂直に配向したシリンダー構造のミクロ相分離構造を得る方法を開示している。
しかし、この方法でも最終的に膜に熱処理を加える工程が必須であり、キャスト製膜後に後工程が必要である。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、上記技術的な問題点を克服して、アズキャスト法で膜面に垂直なミクロ相分離構造を作製することに成功した。
ここで、アズキャスト法とは溶液キャスト法、すなわち支持体上に溶液をキャストした後、キャストした被膜から溶剤を蒸発させることにより製膜した後、熱処理等の処理を何ら施さない製膜方法である。
本発明は製造工程がこれまでの技術に比べ極めて簡便である特徴を持つ。一方、本方法で得られる垂直配向は特許文献5でアニール後に得られるものに比べると配向度が必ずしも大きくない。配向度が大きくない場合、特許文献5に記載されているように、散乱1次ピーク強度の方位角依存性のピーク半値幅を配向度の指標とすると、バックグラウンドの引き方等で配向度の値が大きく変化してしまい一意的に値を決定することが極めて困難となる。
そこで本発明では、新たな配向度の指標を導入することとした。本発明では、膜断面方向からX線を入射し、小角X線散乱測定を行なった際、膜面方向に観察される散乱1次ピーク強度を膜法線方向に観察される散乱1次ピーク強度で割った値Qを配向度の指標とすることとした。このQ値が1.5以上である場合に、ミクロ相分離構造が膜面に垂直に強く配向していると判断する。
X線散乱では線状、あるいは面状の構造体がある方向を向いている場合、散乱はその法線方向に現れる。またその散乱強度は構造体の数に比例する。従って、上に示したQ値が1よりも大きければミクロ相分離構造は膜面に垂直に配向しているといえる。
実際、特許文献5もこの原理に基づいて配向を評価している。特許文献5では、特許文献5中のアニール後の試料では、ピークは子午線方向にのみスポット状に出ており、シリンダー状構造が垂直に配向しているという結果になった、と述べている。ピークが子午線方向にのみスポット状に出ているとは、子午線方向のピーク強度が他の方位に比べて強いということと同じであり、ピーク強度が強い方位と垂直方向にミクロ相分離構造が配向しているという原理を用いていることになる。特許文献5では子午線方向は膜面方向である。
なお、ミクロ相分離構造が球状構造を形成している場合でも、結晶と同様、その球の配列が形成する面からの散乱を考えることで配向を定義することができる。
特許文献5ではキャスト製膜後アニール処理することでミクロ相分離構造の垂直配向が実現すると記載されている。一方、アニール前の膜のミクロ相分離構造の配向については、2次元SAXSパターンが示されているだけで、特に記載されていない。
特開2001−151834号公報 特開2002−279616号公報 特開2006−159815号公報 特開2004−99667号公報 特開2006−299106号公報 Structureand Properties of Taperd Block Polymer. 4."Domain-BoundaryMixing" and "Mixing-in-Domain"Effects on Microdomain Morphology and Linear Dynamic MechanicalResponse, T. Hashimoto, Y. Tsukahara, K. Tachi, H. Kawai, Macromolecules 1993, 16, 648 Ultrahigh-DensityNanowire Arrays Grown in Self-Assembled Diblock Copolymer Templates, T. Thurn-Albrecht,J. Schotter, G. A. Kaestle,N. Emley, T. Shibauchi, L. Krusin-Elbaum, K. Guarini, C. T.Black, M. T. Tuominen, and T. P. Russell, Science Dec15 2000: 2126-2129 K.Shin, K. A. Leach, J. T. Goldbach, D. H. Kim, J. Y. Jho, M. Tuominen, C. J. Hawker,T. P. Russell, Nano Letters, 2, 933 (2002)
本発明は、上記従来技術における不都合を解決し、アニール処理することなく、アズキャスト法のみで膜面に垂直にミクロ相分離構造を配向させたブロック共重合体膜を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ブロック共重合体の分子量を制御することにより、アニール処理することなく、アズキャスト法のみでブロック共重合体膜の膜面に垂直にミクロ相分離構造を配向させることができることを見出した。
すなわち、本発明は以下のブロック共重合体膜を提供するものである。
(1)数平均分子量が50万以上250万以下のブロック共重合体からなり、膜厚が1μm〜1000μmであり、ブロック共重合体によるミクロ相分離構造が膜表面に対して垂直方向に配向した構造を有するブロック共重合体膜。
(2)ブロック共重合体が、ブロック重合を形成するモノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン、メタクリル酸メチル、tert-ブチルメタクリレート、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブタンおよびブタンから選ばれる少なくともいずれか2つを含有する(1)に記載のブロック共重合体膜。
(3)ブロック共重合体が、ブロック重合を形成するモノマーとして、スチレンとメタクリル酸メチルを含有する(2)に記載のブロック共重合体膜。
(4)ブロック共重合体を10から99.99重量%含有する(1)〜(3)のいずれかに記載のブロック共重合体膜。
(5)ブロック共重合体が、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロキシフラン、メチルエチルケトン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、o−ジクロロベンゼン、アセトフェノン、1−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン、1−メチルナフタレン、あるいはこれらの混合物に可溶である(1)〜(4)のいずれかに記載のブロック共重合体膜。
(6)配向度の指標であるQ値が1.5以上である(1)〜(5)のいずれかに記載のブロック共重合体膜。
本発明によれば、アニール処理することなく、キャスト工程のみで膜面に垂直に配向したミクロ相分離構造を含む膜を得ることができる。
本発明のブロック共重合体が形成するミクロ相分離構造は数〜数百ナノメータスケールの秩序構造を形成するため、例えば、光記録媒体及び磁気記録媒体等のパターンドメディア、太陽電池、光スイッチ等の光電変換素子、光変調素子、光学位相差フイルム及び偏光フイルム等の高機能光学材料、レーザー発振素子等の発光素子、ディスプレー材料、有機FET素子、電解質膜、ナノ反応場膜、熱電変換素子、印刷用スクリーン、レジスト剤、精密フィルター、触媒、微細金型等に用いることができる。さらに、ミクロ相分離構造を形成しているブロック共重合体の少なくとも1成分を分解または溶解することによって得られるナノポーラス材料の用途として、触媒の担体、ナノスタンプ、ナノポーラス中空糸、吸着剤、精密フィルター等の分離膜、微細金型、ナノテンプレート等が挙げられる。
こうした用途における機能性向上のためにはミクロ相分離構造の配向を制御できること必要である。例えば、精密フィルター等の分離膜ではミクロ相分離構造が膜面に垂直方向に配向している方が有利な場合が多い。非特許文献1に記されているように、通常のキャスト製膜により得られた膜では膜面に平行方向にミクロ相分離構造が配向していることを考えると、本発明の垂直方向に配向したミクロ相分離構造を持つ膜は上記分野の高機能材料の性能向上に寄与することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明は、膜表面に対して垂直方向に配向したミクロ相分離構造を有するブロック共重合体膜に関するものである。ミクロ相分離構造の配向は小角X線散乱(SAXS)法により確認される。具体的には、膜断面方向からX線を入射し、透過してきた散乱光を2次元検出器で検出する。2次元SAXSパターンから、膜面方向、膜法線方向についてそれぞれプラスマイナス15°の方位角範囲で扇状平均を取ることで1次元散乱プロフィールを求め、膜面方向の散乱1次ピーク強度を膜法線方向の散乱1次ピーク強度で割った値Qが1.5以上である場合、ミクロ相分離構造が膜面に垂直方向に強く配向していると判断できる。
本発明により通常と異なる配向方向をもつミクロ相分離構造を形成可能な理由は、キャスト工程において溶媒が残存した状態でミクロ相分離構造形成され、さらにそれがゲル化により固定化されることと関係していると推定される。従って、本発明のブロック共重合体は比較的低濃度の溶液中でミクロ相分離構造を形成する必要がある。ブロック共重合体は分子量が大きいほど低濃度の溶液中でミクロ相分離を形成するため、本発明に用いるブロック共重合体はある程度以上の大きさの分子量である必要がある。但し、系中のブロック共重合体がミクロ相分離している溶液は粘度が高い等プロセス上非常に扱い難いため、キャスト前の溶液中ではブロック共重合体は無秩序状態(一相混合状態)を取っていることが望ましい。ブロック共重合体の分子量が大きすぎると無秩序状態を取れる濃度が極めて低くなり、生産性の点から問題がある。
このような観点から、ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は50万から250万の範囲であることが好ましく、80万から250万の範囲であることがさらに好ましく、130万から250万の範囲であることがより好ましい。
また、本発明のブロック共重合体は、2種以上の、より好ましくは2種の繰り返しモノマー単位からなり、少なくとも1種の繰り返しモノマー単位Aから形成されるブロック鎖(ポリマー成分)のブロック共重合体中の重量分率は10%から50%の間とすることが好ましく、10%から40%の間とすることがさらに好ましく、15%から35%の間とすることがより好ましい。
本発明のブロック共重合体で用いられるブロック重合を形成するモノマーとしては、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン、メタクリル酸メチル、tert-ブチルメタクリレート、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブタンおよびブタンなどから選ばれる少なくともいずれか2つであって、ミクロ相分離を形成する組み合わせが選ばれる。中でもスチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン、メタクリル酸メチル、tert-ブチルメタクリレートから選択することが好ましく、スチレン、メタクリル酸メチルであることがさらに好ましい。
本発明のブロック共重合体膜はブロック共重合体のほかにその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、ホモポリマー、可塑剤など高沸点低分子化合物がある。ブロック共重合体膜中でのブロック共重合体の割合は10から99.99重量%であることが好ましく、30から99.99重量%とすることがさらに好ましく、50から99.99重量%とすることがより好ましい。
本発明の膜は溶媒キャスト法により作製される。膜厚が薄すぎるとミクロ相分離構造の配向そのものが定義できず、厚すぎると溶媒の蒸発に時間がかかりすぎる。従って、膜厚は1μm〜1000μmとすることが好ましく、5μm〜500μmとすることがさらに好ましく、10μm〜200μmとすることがより好ましい。
本発明の膜は溶媒キャスト法に使用される溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロキシフラン、メチルエチルケトン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、o−ジクロロベンゼン、アセトフェノン、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチルラクトン、1−メチルナフタレン、あるいはこれらの混合物が望ましい。
なかでも、クロロホルム、テトラヒドロキシフラン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、o−ジクロロベンゼン、アセトフェノン、1−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン、1−メチルナフタレン、あるいはこれらの混合物がより望ましく、クロロホルム、テトラヒドロキシフラン、メチルエチルケトン、アセトフェノン、1−メチルナフタレン、あるいはこれらの混合物がさらに望ましい。
溶媒キャスト法によってブロック共重合体を作成するためには、ブロック共重合体が、これらの溶媒に可溶であることが必要である。
本発明の膜は以下のように作製することができる。
上記のブロック共重合体とその他の成分をこれらを可溶な溶媒に溶解し、キャスト溶液を作製する。
具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロキシフラン、メチルエチルケトン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、o−ジクロロベンゼン、アセトフェノン、1−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン、1−メチルナフタレン、あるいはこれらの混合物を溶媒として使用し、ブロック共重合体を含有する溶液を作製する。
こうして作製されたキャスト溶液からキャスト法により製膜する。製膜方法は、シャーレなどの容器にキャスト溶液を展開し、溶媒の大部分を留去した後に容器から剥がすなどして膜状体を得る方法がある。また、ガラス板またはフィルム等に溶液を厚みが均一になるように、ブレード、エアナイフまたはリバースロールといった機構を有するブレードコーター、グラビアコーターまたはコンマコーターといった装置を用いてキャスト製膜することもできる。また、スピンキャストにより製膜することもできる。
キャスト工程はアズキャスト法によって行うことが、製造工程が少なく簡便であるため望ましい。
以下、本実施の形態を実施例によりさらに具体的に説明するが、本実施の形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(小角X線散乱測定)
本発明では、ミクロ相分離構造の配向の程度は小角X線散乱(SAXS)測定により得られる配向度の指標であるQ値によって判断される。Q値が1.5より大きいと配向度が高いと判断される。測定は大型放射光施設SPring8のビームライン08B2において以下のように実施した。試料とX線入射の位置関係を図1に示す。
(1)キャストフィルムから2mm×4mmの短冊状に試料を多数切り出し、これらを重ねた積層フィルム(スタック)を準備した。積層フィルムはシリコンオイルに含浸することで、膜面からの全反射を防止した。
(2)積層フィルムに対し、膜面、及び短冊長軸に垂直な方向からポイントフォーカスのX線を入射した。X線の波長には0.15nmのものを用いた。
(3)カメラ長6mの位置にセットしたイメージインテンシファイヤーつきCCDカメラにより散乱測定を実施した。
(4)得られた2次元SAXSパターンについてバックグラウンド、空セル散乱補正を施し、膜面方向、膜法線方向についてそれぞれプラスマイナス15°の方位角範囲で扇状平均を取ることで1次元散乱プロフィールを求めた。この手順の模式図を図2に示す。
(5)得られた膜面、膜法線方向の1次元散乱プロフィールからミクロ相分離構造由来の散乱1次ピーク強度を算出し、膜面方向の散乱1次ピーク強度を膜法線方向の散乱1次ピーク強度で割った値Qを算出した。
(数平均分子量(Mn)、分子量分布の多分散指数(Mw/Mn)測定)
東ソー社製のHLC−8020にカラム(TSKgel GMHXL、35℃)を2本接続し、UV/RI検出器が取り付けてあるGPC装置で測定した。テトラヒドロフランを移動相に用いた。分子量の計算は、ポリスチレンスタンダード(東ソー社製)を使って検量線を作成し、ポリスチレン換算にて行った。
(ブロック共重合体の組成測定)
ブロック共重合体の組成はH−NMRにより算出した。使用した装置はAVANCE400(BRUKER)で、溶媒にはCDC13を使用した。なお、ブロック共重合体中のポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の数平均分子量はこの測定により得られた組成とGPCによる分子量測定の結果から計算した。
[実施例1]
ブロック共重合体として、ポリスチレン−ポリメタクリル酸ジブロック共重合体(PS−b−PMMA)を用いた。ブロック共重合体の構成成分であるPSのMnが24万、PMMAのMnが114万、ブロック共重合体のMnが138万、Mw/Mnが1.34である。
このブロック共重合体を振盪機を用いて1−メチルナフタレンに溶解することで固形分3重量%のキャスト溶液を得た。
こうして得られたキャスト溶液を時計皿に滴下し、乾燥したらさらに滴下することを3回繰り返し厚み163μmの膜を得た。キャストは室温で行った。この膜を室温常圧で2日間乾燥した後、室温真空中で3時間乾燥した。
本試料について、大型放射光施設SPring8のビームライン08B2においてSAXS測定を実施した。
こうして得られた2次元散乱パターンから算出したQ値を表1に示す。Q値が1.5より大きい値となっており、ミクロ相分離構造は膜面に垂直配向している。
[実施例2]
実施例1において溶媒をアセトフェノンに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は127μmであった。
[実施例3]
実施例1において溶媒をMEKに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は81μmであった。
[実施例4]
実施例1において溶媒をTHFに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は131μmであった。
[実施例5]
実施例1において溶媒をクロロホルムに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は99μmであった。
[実施例6]
実施例3においてブロック共重合体を、PSのMnが50万、PMMAのMnが154万、ブロック共重合体のMnが204万、分子量分布の多分散指数(Mw/Mn)が1.4であるPS−b−PMMAに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は91μmであった。
[実施例7]
実施例6において溶媒をクロロホルムに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は120μmであった。
[実施例8]
実施例3において、Mn24万のホモポリスチレンをブロック共重合体100重量%に対し23重量%添加したブロック共重合体膜のQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は95μmであった。
[実施例9]
実施例8において溶媒をTHFに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は101μmであった。
[実施例10]
実施例8において溶媒をクロロホルムに変えたものについて得られたQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は113μmであった。
[実施例11]
実施例1において溶媒を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更し、キャスト方法をスピンキャストに変更したもののQ値を表1に示す。スピンキャストは以下のように実施した。まず、ブロック共重合体を溶媒に溶解し、5重量%溶液を作製した。これを6インチ径のシリコン基板にスピンキャストした。スピンコーターはミカサ株式会社製 1H−360Sを用い上記溶液を500rpmで30秒間スピンコートした、次に基板を100℃のホットプレート上で10分間乾燥し、冷却後同様の条件でスピンコートと乾燥を4回繰り返した。得られた膜を基板ごと、50℃で16時間真空乾燥を行った。膜厚は10μmであった。
[比較例1]
実施例1においてブロック共重合体を、PSのMnが6万、PMMAのMnが19万、ブロック共重合体のMnが25万、分子量分布の多分散指数(Mw/Mn)が1.48であるPS−b−PMMAに変え、さらに溶媒をTHFに変更したもののQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は121μmであった。Q値が1よりも小さくなっており、ミクロ相分離構造は膜面に平行に配向していることが分かる。
[比較例2]
比較例1において溶媒をクロロホルムに変更したもののQ値を表1に示す。得られた膜の膜厚は105μmであった。
[比較例3]
PSのMnが3万、PMMAのMnが12万、ブロック共重合体のMnが15万、分子量分布の多分散指数(Mw/Mn)が1.31であるPS−b−PMMAをTHFに溶解し、5重量%の溶液を作製した。その後、この溶液をガラスシャーレに展開し、室温でTHFを蒸発することでアズアズキャスト膜を得た。得られた膜の膜厚は25μmであった。この膜のQ値を表1に示す。
[比較例4]
PSの体積分率が0.16、Mnが6.6万、分子量分布の多分散指数(Mw/Mn)が1.03、ポリエチレンブチレン鎖中のブチレン鎖のモル分率が0.41であるポリスチレン-ポリエチレンブチレン-ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)(旭化成ケミカルズ(株)製タフテック(登録商標)H1062)を体積比1:1のヘプタンと塩化メチレン混合溶媒に溶解し、5重量%の溶液を得た。このキャスト溶液をシャーレに入れ、23℃にて溶媒を蒸発させてブロック共重合体膜(アズキャスト膜)を作製した。得られた膜の膜厚は300μmであった。
Figure 2010077171
表1の結果、実施例1〜11ではいずれもQ値が1.5以上となっており、ミクロ相分離構造は膜表面に垂直に配向しているのに対し、比較例ではQ値が1.1以下であり、垂直配向していないことが分かる。
本発明によれば膜表面に対して垂直方向に配向したミクロ相分離構造を極めて簡便に製造することができる。本発明に従うと、広範な分野における高機能材料設計が可能となる。こうした高機能性材料として例えば、光記録媒体及び磁気記録媒体等のパターンドメディア、太陽電池、光スイッチ等の光電変換素子、光変調素子、光学位相差フイルム及び偏光フイルム等の高機能光学材料、レーザー発振素子等の発光素子、ディスプレー材料、有機FET素子、電解質膜、ナノ反応場膜、熱電変換素子、印刷用スクリーン、レジスト剤、精密フィルター、触媒、微細金型等が挙げられる。さらに、本発明中のアズキャスト膜の少なくとも1成分を分解または溶解することによって得られるナノポーラス材料の用途として、触媒の担体、ナノスタンプ、ナノポーラス中空糸、吸着剤、精密フィルター等の分離膜、微細金型、ナノテンプレート等が挙げられる。
図1は実施例のSAXS測定における、試料とX線入射の位置関係を示している。 図2はSAXS測定により得られる2次元散乱パターンから膜面方向、膜法線方向の1次元散乱プロフィールを求める方法の模式図を示している。

Claims (6)

  1. 数平均分子量が50万以上250万以下のブロック共重合体からなり、膜厚が1μm〜1000μmであり、ブロック共重合体によるミクロ相分離構造が膜表面に対して垂直方向に配向した構造を有するブロック共重合体膜。
  2. ブロック共重合体が、ブロック重合を形成するモノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン、メタクリル酸メチル、tert−ブチルメタクリレート、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブタンおよびブタンから選ばれる少なくともいずれか2つを含有する請求項1に記載のブロック共重合体膜。
  3. ブロック共重合体が、ブロック重合を形成するモノマーとして、スチレンとメタクリル酸メチルを含有する請求項2に記載のブロック共重合体膜。
  4. ブロック共重合体を10から99.99重量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載のブロック共重合体膜。
  5. ブロック共重合体が、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロキシフラン、メチルエチルケトン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、o−ジクロロベンゼン、アセトフェノン、1−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン、1−メチルナフタレン、あるいはこれらの混合物に可溶である請求項1〜4のいずれかに記載のブロック共重合体膜。
  6. 配向度の指標であるQ値が1.5以上である請求項1〜5のいずれかに記載のブロック共重合体膜。
JP2008243605A 2008-09-24 2008-09-24 ミクロ相分離構造を有する高分子膜 Expired - Fee Related JP5283167B2 (ja)

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