JP2010075845A - サブタンクユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置 - Google Patents

サブタンクユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】タンク本体内の上部空間を機能液の飽和気体の雰囲気に保つことができるサブタンクユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】このサブタンクユニットは、メインタンク61からの機能液補給を受けると共に、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドとの間の水頭値を所定の許容範囲に維持しつつ、機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給するサブタンクユニットにおいて、機能液を貯留するタンク本体と、一端をタンク本体の上部空間に連通すると共に他端を大気開放した通気用チューブ76と、を備え、通気用チューブ76は、タンク本体の近傍において、上下方向に且つ複数回に亘ってループを描くように配管されていると共に、上部空間の容積と同等以上の容積を有している。
【選択図】図8

Description

本発明は、メインタンクからの機能液補給を受けると共に、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給するサブタンクユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置に関するものである。
従来、この種のサブタンクユニットとして、メインタンクから補給されたインク(機能液)を貯留するサブタンクと、サブタンクの機能液の液位を制御すると共に機能液を機能液滴吐出ヘッドに送液する送液制御手段と、サブタンクの上部に設けられた大気連通口を介して、一端を大気に開放した空気流通抵抗路と、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。このサブタンクの空気流通抵抗路は、大気開放した際に、大気(エアー)が直接サブタンク内の上部空間に流入しないように、大気連通口よりも下側で大気に開放され、上方に向かって蛇行状に形成されている。
特開2001−199080号公報
しかし、従来のサブタンクユニットでは、エアーよりも機能液の溶媒の飽和気体の比重が大きい場合、空気流通抵抗路内に流入したエアーは、時間の経過とともに拡散し、重力方向に上下2層に分離した状態で大気連通口にまで達して、サブタンク内の上部空間に流入する虞がある。このため、上部空間に流入したエアーが、機能液の液面に接触するため、機能液の変質や、液面において機能液が凝集する等の問題があった。
本発明は、タンク本体内の上部空間を機能液の飽和気体の雰囲気に保つことができるサブタンクユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題とする。
本発明のサブタンクユニットは、メインタンクからの機能液補給を受けると共に、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドとの間の水頭値を所定の許容範囲に維持しつつ、機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給するサブタンクユニットにおいて、機能液を貯留するタンク本体と、一端をタンク本体の上部空間に連通すると共に他端を大気開放した通気用チューブと、を備え、通気用チューブは、タンク本体の近傍において、上下方向に且つ複数回に亘ってループを描くように配管されていることを特徴とする。
この構成によれば、通気用チューブは、上下方向(重力方向)に幾重にもループしているため、大気(エアー)に比べ、機能液(の溶媒)の飽和気体の比重が大きい場合、大気開放側から通気用チューブ内に流入したエアーは、時間の経過とともに拡散し、大気開放側の1つのループ内において、エアーと飽和気体とは上下2層に分離して各々滞留する。これにより、エアーの滞留したループに連なるタンク本体側のループにエアーが流入してくることがないため、タンク本体内の上部空間は、飽和気体の雰囲気で維持され、機能液の変質や液面における機能液の凝集等を防止することができる。
この場合、通気用チューブは、上部空間の容積と同等以上の容積を有していることが好ましい。
この構成によれば、機能液補給時(上部空間の容積減少)は、上部空間の飽和気体(雰囲気)が通気用チューブ内に移動するため、雰囲気(機能液)が外部に飛散することがなく、機能液滴吐出ヘッドへの機能液供給時(上部空間の容積増加)は、通気用チューブ内の雰囲気が上部空間に戻るため、エアーが直接流入してくることがない。これにより、機能液の脈動等を受けて飽和気体が急激に圧力変動を生じても、通気用チューブの圧力損失により、これを吸収することができる。
この場合、通気用チューブは、上部空間の容積の略2倍の容積を有していることが好ましい。
この構成によれば、通気用チューブの容積が、上部空間の略2倍であるため、タンク本体内の機能液の増減の差が大きくても、上部空間の雰囲気を飽和気体で保つことができ、機能液の変質を、より有効に防止することができる。
この場合、通気用チューブの大気開放端側に配設されたチューブ開閉弁と、機能液補給時にチューブ開閉弁を開弁させる弁制御手段と、を更に備えたことが好ましい。
この構成によれば、弁制御手段が、機能液補給時にチューブ開閉弁を開弁(大気開放に相当)させるので、必要量の機能液を効率的に貯留することができる。また、機能液滴吐出ヘッドへの機能液供給を行なわない場合、チューブ開閉弁を閉弁させれば、機能液の飽和気体の通気用チューブからの飛散を防止することができる。
この場合、通気用チューブの大気開放端側に配設され、不活性ガスの圧縮ガス供給源に連なるガス圧導入弁と、タンク本体の液位の上限を検出する上限検出手段と、を更に備え、弁制御手段は、ガス圧導入弁を更に制御し、上限検出手段が液位の上限を検出した場合、チューブ開閉弁を閉弁させ、ガス圧導入弁を開弁してタンク本体の機能液をメインタンクに逆流させることが好ましい。
この構成によれば、弁制御手段により、タンク本体の液位が上限を検出した場合、タンク本体内の上限値を超えた機能液をメインタンクに戻すことができる。これにより、タンク本体内に過剰供給された機能液を廃棄することなく、機能液を有効利用することができる。なお、不活性ガスを用いることにより、タンク本体内の機能液の変質を防止することができる。
この場合、タンク本体と機能液滴吐出ヘッドとを接続するヘッド側流路と、ヘッド側流路に介設され、大気圧基準で作動すると共に所定の許容範囲に維持する減圧弁と、を更に備えたことが好ましい。
この構成によれば、減圧弁を使用することにより、機能液滴吐出ヘッドのノズル面における水頭値を精度良く管理することができる。
本発明の液滴吐出装置は、ワークに対し、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドを移動させながら、機能液滴吐出ヘッドから機能液滴を吐出させて描画を行なう描画手段と、機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給する上記したサブタンクユニットと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、機能液の品質を良好に保つことができるサブタンクユニットを使用することにより、機能液滴吐出ヘッドから機能液滴を安定吐出させて描画処理を行なうことができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明のサブタンクユニットを適用した液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、フラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれており、例えば、特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドを用い、液晶表示装置のカラーフィルタや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成するものである。
図1ないし図3に示すように、液滴吐出装置1は、石定盤に支持されたX軸支持ベース21上に配設され、主走査方向となるX軸方向に延在してワークWをX軸方向に移動させるX軸テーブル2と、複数本の支柱11を介してX軸テーブル2を跨ぐように架け渡された一対のY軸支持ベース31上に配設され、副走査方向となるY軸方向に延在するY軸テーブル3と、Y軸テーブル3に移動自在に吊設され、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド13が搭載された13個のキャリッジユニット4と、から構成されている。さらに、液滴吐出装置1は、これらの装置を、温度および湿度が管理された雰囲気内に収容するチャンバ5と、チャンバ5を貫通して機能液滴吐出ヘッド13に機能液を供給する機能液供給ユニット6と、装置全体を統括制御する制御装置(図示省略)と、を備えている。チャンバ5の側壁の一部には、機能液供給ユニット6の主体を為すメインタンク61等を収納するためのタンクキャビネット14が設けられている。液滴吐出装置1は、X軸テーブル2およびY軸テーブル3の駆動と同期して機能液滴吐出ヘッド13を吐出駆動させることにより、機能液供給ユニット6から供給された機能液を吐出させ、ワークWに所定の描画パターンが描画される。
また、液滴吐出装置1は、フラッシングユニット15、吸引ユニット16、ワイピングユニット17、吐出性能検査ユニット18から成るメンテナンス装置7が設けられており、各ユニットを機能液滴吐出ヘッド13の保守に供して、機能液滴吐出ヘッド13の機能維持・機能回復を図るようになっている。本実施形態の液滴吐出装置1では、X軸テーブル2とY軸テーブル3とが交わる部分にキャリッジユニット4を臨ませてワークWの描画を行い、Y軸テーブル3とメンテナンス装置7(吸引ユニット16、ワイピングユニット17)が交わる部分にキャリッジユニット4を臨ませて、機能液滴吐出ヘッド13の機能維持・機能回復を行う。
図2および図3に示すように、X軸テーブル2は、ワークWを吸着セットすると共にθ軸方向に補正可能な機構を有するセットテーブル22と、セットテーブル22をX軸方向にスライド自在に支持するX軸第1スライダ23と、上記のフラッシングユニット15および吐出性能検査ユニット18をX軸方向にスライド自在に支持するX軸第2スライダ24と、X軸方向に延在し、X軸第1スライダ23およびX軸第2スライダ24をX軸方向に移動させる左右一対のX軸リニアモータ(図示省略)と、を備えている。
Y軸テーブル3は、13個のキャリッジユニット4をそれぞれ吊設した13個のブリッジプレート32と、13個のブリッジプレート32を両持ちで支持する13組のY軸スライダ(図示省略)と、一対のY軸支持ベース31上に設置され、ブリッジプレート32をY軸方向に移動させる一対のY軸リニアモータ(図示省略)と、を備えている。また、Y軸テーブル3は、各キャリッジユニット4を介して描画時に機能液滴吐出ヘッド13を副走査するほか、機能液滴吐出ヘッド13を吸引ユニット16およびワイピングユニット17に臨ませる。この場合、各キャリッジユニット4を独立させて個別に移動させることも可能であるし、13個のキャリッジユニット4を一体として移動させることも可能である。なお、請求項に言う描画手段とは、X軸テーブル2、Y軸テーブル3およびキャリッジユニット4(機能液滴吐出ヘッド13およびヘッドユニット42)から構成されている。
各キャリッジユニット4は、R・G・B・C・M・Yの6色、各2個(計12個)の機能液滴吐出ヘッド13と、12個の機能液滴吐出ヘッド13を6個ずつ2群に分けて支持するヘッドプレート41から成るヘッドユニット42と、を備えている(図4参照)。また、各キャリッジユニット4は、ヘッドユニット42をθ補正(θ回転)可能に支持するθ回転機構43と、θ回転機構43を介して、ヘッドユニット42をブリッジプレート32に支持させる吊設部材44と、を備えている。加えて、各キャリッジユニット4は、その上部にサブタンク62が配設されており(実際には、ブリッジプレート32上に配設)、このサブタンク62から自然水頭を利用し、かつ圧力調整弁85を介して各機能液滴吐出ヘッド13に機能液が供給されるようになっている。
図5に示すように、機能液滴吐出ヘッド13は、いわゆる2連のインクジェットヘッドであり、2連の接続針54を有する機能液導入部51と、2連のヘッド基板52を介して機能液導入部51の下方に連なり機能液滴を吐出するヘッド本体53と、を備えている(図5(a)参照)。そして、ヘッド本体53のノズルプレート56には、多数の吐出ノズル57が、相互に平行、且つ半ノズルピッチ位置ズレして列設されている(図5(b)参照)。
次に、図1、図6および図7を参照して機能液供給ユニット6について説明する。機能液供給ユニット6は、R・G・B・C・M・Yの6色に対応した6組の機能液供給装置60と、メインタンク61およびサブタンク62等に制御用の圧縮窒素ガスを供給する窒素ガス供給設備65と、各種開閉弁の制御用の圧縮エアーを供給する圧縮エアー供給設備66と、各部からガス排気を行うためのガス排気設備67と、を備えている。6組の機能液供給装置60は、それぞれR・G・B・C・M・Yの6色に対応した機能液滴吐出ヘッド13に接続されており、これにより、各色の機能液滴吐出ヘッド13には対応する色の機能液が供給される。
図6に示すように、各機能液供給装置60は、機能液の供給源を構成する2つのメインタンク61,61と、各キャリッジユニット4に対応して設けた13個のサブタンク62と、メインタンク61と13個のサブタンク62を接続する上流側機能液流路63と、各サブタンク62と各機能液滴吐出ヘッド13とを接続する13組の下流側機能液流路64と、を備えている。
各メインタンク61内の機能液は、これに接続して窒素ガス供給設備65からの圧縮窒素ガスにより加圧され、上流側機能液流路63を介して13個のサブタンク62に選択的に供給される。その際、圧縮エアー供給設備66の圧縮エアーにより、各開閉弁が開閉制御される。同時に、各サブタンク62は、ガス排気設備67を介して大気開放され、必要量の機能液を受容する。各サブタンク62の機能液は、これに連なる機能液滴吐出ヘッド13の駆動により、所定の水頭圧を維持しながら、下流側機能液流路64を介して機能液滴吐出ヘッド13に供給される。詳細は後述するが、サブタンク62からの機能液逆送時には、圧縮窒素ガスが各サブタンク62に供給される一方、各メインタンク61は、ガス排気設備67を介して大気開放される。なお、2つのメインタンク61,61からの機能液の供給は、上流側機能液流路63に介設された切替え機構68により、相互に切替えられるようになっている。
各上流側機能液流路63には、各流路の圧力損失が均等になるように形成された13分岐流路81が介設されており、その下流側は13本に分流され、各サブタンク62に接続されている。また、各上流側機能液流路63には、機能液から気泡を透過除去する気泡除去ユニット82が介設されている。
各下流側機能液流路64には、2分岐流路84が介設されており、その下流側は2本に分流され、機能液滴吐出ヘッド13の2連の接続針54に接続されている。また、2分岐流路84の上流側近傍には、圧力調整弁85が介設されている。
各サブタンク62の上流側および下流側近傍の各機能液流路63,64には、流入開閉弁83および流出開閉弁86が介設されている。流入開閉弁83および流出開閉弁86は、容積変化なく開閉可能なエアーオペレートバルブで構成されており、開閉弁を開閉した際に発生する機能液の脈動を抑えることができる。そのため、機能液滴吐出ヘッド13に脈動(水頭値変動)が伝わることを抑え、機能液滴吐出ヘッド13による吐出不良を抑えることができる。なお、これらの開閉弁は、ダイヤフラム式のエアーオペレートバルブで構成することが好ましい。これにより、圧縮エアー供給設備66からの圧縮エアーにより開閉が制御できると共に、開閉弁の開閉をゆっくり行うことができるため、容易に容積変化なく開閉することができ、開閉弁を通過する機能液の温度上昇を抑えることができる。
次に、図7を参照して、サブタンク62およびサブタンク62廻りの構造について説明する。サブタンク62は、上部に気体空間(上部空間)を有すると共に機能液を貯留するサブタンク本体71と、サブタンク本体71に落し蓋様に浮かした蓋体フロート72と、サブタンク本体71の側方に配設された透明な液柱パイプ73と、液柱パイプ73に臨み、貯留された機能液の液位を検出する液位検出機構74と、サブタンク本体71の側方下部に配設された液圧センサ75と、を備えている。
サブタンク本体71は、ステンレス等の金属材料で、薄型直方体形状に形成されている。サブタンク本体71の一方の側板の上部には、通気用チューブ76が接続され、他方の側板の上部および下部には、液柱パイプ73の上端および下端がそれぞれ接続されている。さらに、サブタンク本体71の底板は、厚肉に形成され、機能液の流入経路77および流出経路78が「L」字状に屈曲形成されている。そして、流入経路77には上流側機能液流路63が、また、流出経路78には下流側機能液流路64が、それぞれ接続されている。
蓋体フロート72は、耐薬品性のステンレス等の金属材料により、内部を中空とし、上面視、サブタンク本体71の内面と略相似形の薄型直方体形状に形成されている。これにより、機能液の波立ちの発生する領域が極めて狭くなるため、液面揺れや波立ちを極力抑えられ、水頭値変動を防止することができる。また、サブタンク62内の機能液面と上部空間の気体との接触面積を小さくすることができるため、サブタンク62内の機能液の波立ちの発生および気泡が溶け込むのを抑えることができる。
液位検出機構74は、透明な液柱パイプ73に外側から臨んでおり、サブタンク62のオーバーフローを防止すべく設けられたオーバーフローセンサ74aと、サブタンク62が空になるのを防止すべく設けられた下限センサ74bと、上限・下限の上下中間に位置し、補給時の機能液の液位を検出する液位センサ74cと、を備えている。オーバーフローセンサ74aがオーバーフロー液位を検出した場合には、メインタンク61からの送液を停止させ、一方、下限センサ74bが下限液位を検出した場合には、現時点のワークWの描画が終了したところで液滴吐出装置1を停止させる。
液位センサ74cは、機能液滴吐出ヘッド13の理想の水頭値を考慮した液位(基準液位)を検出するものである。液位センサ74cより上に液位がある状態から、吐出動作により機能液が減り、液位センサ74cにより基準液位が検出されると減液と判断される。一方、液位センサ74cより下に液位がある状態から、補給動作により機能液が増え、液位センサ74cにより基準液位が検出された後、一定時間経過すると満液と判断される。このように、減液状態の液位と満液状態の液位とは、液位センサ74cにより液面制御される所定の液位範囲を構成している。この液位範囲を判断することにより、液位調整にかかる機能液の補給停止および補給開始の制御を、単一の液位センサ74cによる基準液位の検出のみで行うことができる。これにより、本装置を簡単な構成にすることができる。
図7および図8に示すように、通気用チューブ76は、長尺のチューブであり、一方の端部をサブタンク本体71の上部に連通し、他方の端部(大気開放端側)を窒素ガス供給設備65およびガス排気設備67に接続している(図6参照)。通気用チューブ76の大気開放端側には、2分岐継手87を介してチューブ開閉弁88およびガス圧導入弁89が配設されており、チューブ開閉弁88には、ガス排気設備67が接続され、ガス圧導入弁89には、窒素ガス供給設備65が接続されている。すなわち、メインタンク61からの送液の際には、チューブ開閉弁88を開弁すると共にガス圧導入弁89を閉弁して、ガス排気設備67により大気開放し、一方、機能液滴吐出ヘッド13への送液または後述するメインタンク61への逆送の際には、ガス圧導入弁89を開弁すると共に、チューブ開閉弁88を閉弁して、窒素ガス供給設備65により加圧制御する。このようにして、必要量の機能液を効率的にサブタンク62内に貯留する。また、機能液滴吐出ヘッド13への機能液供給を行なわない場合、チューブ開閉弁88を閉弁させれば、機能液の飽和気体の通気用チューブ76からの飛散を防止することができる。
また、通気用チューブ76は、サブタンク本体71内の上部空間の容積と同等以上の容積(具体的には、略2倍の容積)を有していると共に、上下方向(重力方向)に且つ複数回に亘ってループを描くように配管されている。なお、通気用チューブ76をループさせる回数は、任意である。また、図7および図8では、下に向かってループさせているが、上に向けてループさせてもかまわない。
ここで、大気(エアー)に比べ、機能液(の溶媒)の飽和気体の比重が大きい場合、大気開放側から通気用チューブ76内に流入したエアーは、時間の経過とともに拡散し、重力方向上側にエアーが、下側に飽和気体が、各々滞留し、上下2層に分離した状態となる(図8(a)参照)。
上記のように通気用チューブ76は、重力方向に幾重にも円を描くようにループしており、ガス排気設備67により大気開放した際に、流入したエアーは、大気開放側の1つのループに入り込んでくる(図8(b)参照)。時間が経過するとともに、比重差により飽和気体が、大気開放側の1つのループの下側に溜まり始め、これに押し出されるようにして、流入したエアーの一部がループの上側に移動(拡散)して行く(図8(c)参照)。そして、十分時間が経過すると、飽和気体は、大気開放側の1つのループを満たすように滞留し、一方、エアーは、このループに連なるサブタンク62側のループとの間の上側に滞留する(図8(d)参照)。このように、大気開放側の1つのループにおいて、エアーと飽和気体とは上下2層に分離して各々滞留する。これにより、エアーの滞留したループが連なるサブタンク62側のループにはエアーが流入してくることがないため、サブタンク本体71内の上部空間は、飽和気体の雰囲気で保たれ、機能液の変質や、液面における機能液の凝集等を防止することができる。
また、機能液補給時(上部空間の容積減少)は、上部空間の飽和気体(雰囲気)が通気用チューブ76内に移動するため、雰囲気(機能液)が外部に飛散することがなく、機能液滴吐出ヘッド13への機能液供給時(上部空間の容積増加)は、通気用チューブ76内の雰囲気が上部空間に戻るため、エアーが直接流入してくることがない。これにより、機能液の脈動等を受けて飽和気体が急激に圧力変動を生じても、通気用チューブ76の圧力損失により、これを吸収することができる。
さらに、通気用チューブ76の容積が、上部空間の略2倍であるため、サブタンク本体71内の機能液の増減の差が大きくても、上部空間の雰囲気を飽和気体で保つことができ、機能液の変質を、より有効に防止することができる。
ここで、サブタンク62(サブタンク本体71)に対する機能液の供給動作および排出動作について説明する。これらの動作は、各メインタンク61および各サブタンク62に機能液が貯液されていると共に、各流路に機能液が充液されている状態にて行われるものとする。加えて、窒素ガス供給設備65により、上流側機能液流路63に接続された一方のメインタンク61が加圧されているものとする。
まず、機能液滴吐出ヘッド13への機能液供給動作について説明する。サブタンク62の上流側に介設された流入開閉弁83を閉弁した状態で、機能液滴吐出ヘッド13を駆動して機能液滴の吐出を行う。流入開閉弁83が閉弁されているため、メインタンク61からの圧力は縁切りされ、機能液滴吐出ヘッド13のポンプ作用により、機能液が各サブタンク62から各機能液滴吐出ヘッド13に送液される。
次に、機能液滴吐出ヘッド13の吐出動作時における、サブタンク62への機能液の補給について説明する。機能液滴吐出ヘッド13の吐出動作により、サブタンク62内の機能液が一定量減ると、液位検出機構74によって減液状態であると判断され、流入開閉弁83を開弁してメインタンク61からサブタンク62に機能液を補給する。メインタンク61は加圧されているため、流入開閉弁83を開弁することでメインタンク61の機能液が自動的にサブタンク62に送液される。サブタンク62内の機能液が一定量貯まると、液位検出機構74によって、サブタンク62内が満液状態であると判断される。満液状態と判断されると、流入開閉弁83を閉弁して補給動作を終了する。このようにして、サブタンク62内の機能液が所定の液位範囲に維持される。なお、この際、機能液滴吐出ヘッド13の吐出動作は継続的に行われる。
続いて、オーバーフローセンサ74aがオーバーフロー液位を検出した場合には、その後、サブタンク62に供給された機能液をメインタンク61に戻す逆送動作が行われる。この逆送動作は、流出開閉弁86を閉弁すると共に流入開閉弁83を開弁し、且つメインタンク61への加圧を解除(負圧制御)する。その後、チューブ開閉弁88を閉弁すると共に、ガス圧導入弁89を開弁し、窒素ガス供給設備65によりサブタンク62内を加圧(加圧制御)して機能液を逆流させる。そして、液位センサ74cが基準液位を検出したところで、逆送動作を終了する。このように、サブタンク本体71内の上限値を超えた機能液をメインタンク61に戻すことにより、サブタンク62内に過剰供給された機能液を廃棄することなく、機能液を有効利用することができる。
以上の構成によれば、通気用チューブ76は、重力方向に幾重にもループしているため、大気開放側から通気用チューブ76内に流入したエアーは、時間の経過とともに拡散し、大気開放側の1つのループにおいて、エアーと飽和気体とは上下2層に分離して各々滞留する。これにより、エアーの滞留したループに連なるサブタンク62側のループにはエアーが流入してくることがないため、サブタンク本体71内の上部空間は、飽和気体の雰囲気で保たれ、機能液の変質や、液面における機能液の凝集等を防止することができる。
また、機能液補給時(上部空間の容積減少)は、上部空間の飽和気体(雰囲気)が通気用チューブ76内に移動するため、雰囲気(機能液)が外部に飛散することがなく、機能液滴吐出ヘッド13への機能液供給時(上部空間の容積増加)は、通気用チューブ76内の雰囲気が上部空間に戻るため、エアーが直接流入してくることがない。これにより、機能液の脈動等を受けて飽和気体が急激に圧力変動を生じても、通気用チューブ76の圧力損失により、これを吸収することができる。
本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の平面図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の側面図である。 機能液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットを模式的に表した平面図である。 機能液滴吐出ヘッドの表裏外観斜視図である。 機能液供給装置の配管系統図である。 サブタンク廻りを模式的に表した断面図である。 通気用チューブ内における、機能液の溶媒の飽和気体および流入した大気(エアー)の移動の様子を模式的に示した説明図である。
符号の説明
1:液滴吐出装置、6:機能液供給ユニット、13:機能液滴吐出ヘッド、61:メインタンク、62:サブタンク、63:上流側機能液流路、64:下流側機能液流路、65:窒素ガス供給設備、66:圧縮エアー供給設備、67:ガス排気設備、71:サブタンク本体、76:通気用チューブ、74:液位検出機構、83:流入開閉弁、85:圧力調整弁、86:流出開閉弁、88:チューブ開閉弁、89:ガス圧導入弁

Claims (7)

  1. メインタンクからの機能液補給を受けると共に、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドとの間の水頭値を所定の許容範囲に維持しつつ、前記機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給するサブタンクユニットにおいて、
    機能液を貯留するタンク本体と、
    一端を前記タンク本体の上部空間に連通すると共に他端を大気開放した通気用チューブと、を備え、
    前記通気用チューブは、前記タンク本体の近傍において、上下方向に且つ複数回に亘ってループを描くように配管されていることを特徴とするサブタンクユニット。
  2. 前記通気用チューブは、前記上部空間の容積と同等以上の容積を有していることを特徴とする請求項1に記載のサブタンクユニット。
  3. 前記通気用チューブは、前記上部空間の容積の略2倍の容積を有していることを特徴とする請求項1に記載のサブタンクユニット。
  4. 前記通気用チューブの大気開放端側に配設されたチューブ開閉弁と、
    前記機能液補給時に前記チューブ開閉弁を開弁させる弁制御手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のサブタンクユニット。
  5. 前記通気用チューブの大気開放端側に配設され、不活性ガスの圧縮ガス供給源に連なるガス圧導入弁と、
    前記タンク本体の液位の上限を検出する上限検出手段と、を更に備え、
    前記弁制御手段は、前記ガス圧導入弁を更に制御し、前記上限検出手段が液位の上限を検出した場合、前記チューブ開閉弁を閉弁させ、前記ガス圧導入弁を開弁して前記タンク本体の機能液を前記メインタンクに逆流させることを特徴とする請求項4に記載のサブタンクユニット。
  6. 前記タンク本体と前記機能液滴吐出ヘッドとを接続するヘッド側流路と、
    前記ヘッド側流路に介設され、大気圧基準で作動すると共に前記所定の許容範囲に維持する減圧弁と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のサブタンクユニット。
  7. ワークに対し、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドを移動させながら、前記機能液滴吐出ヘッドから機能液滴を吐出させて描画を行なう描画手段と、
    前記機能液滴吐出ヘッドに機能液を供給する請求項1ないし6のいずれかに記載のサブタンクユニットと、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016172244A (ja) * 2015-03-18 2016-09-29 リンテック株式会社 塗工液供給装置、塗工液供給方法、積層体の製造方法、ガスバリアフィルムの製造方法、積層体、およびガスバリアフィルム

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