JP2010073890A - 半導体記憶装置、及び半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置、及び半導体記憶装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を微細化した場合においても、メモリセルユニットに対する書き込み誤動作を抑制し、高信頼性の半導体記憶装置を得る。
【解決手段】半導体基板と、前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなる複数の積層構造体と、前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体それぞれの両側に形成された不純物ドーピング層と、前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体の少なくとも一つと対向し、バンド間トンネリングの発生領域を含むようにして形成された絶縁部とを具えるようにして、半導体記憶装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体記憶装置、及び半導体記憶装置の製造方法に関し、特に複数のメモリセルからなるメモリセルユニットを有する半導体記憶装置、及び半導体記憶装置の製造方法に関する。
近年、デジタルカメラを初めとする記録媒体や携帯電話を初めとする携帯オーディオ機器市場の急激な拡大に伴い、フラッシュメモリの需要は急速に拡大しつつある。現在、これら機器の小型化、軽量化、高機能化を実現するため、フラッシュメモリの微細化、高集積化、低電源電圧化が益々進展している。
フラッシュメモリは、複数のMOS型の不揮発性半導体メモリ素子を直列接続したものであるが、その1素子はよく知られているように、半導体基板表面に対峙して形成されたソース拡散層及びドレイン拡散層、並びにその間の半導体基板上に積層されたトンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極から構成される。
上述したフラッシュメモリの微細化に対して、例えば、特許文献1においては、SOI(Silicon on Insulator)基板上にNANDセルを形成し、SOI基板のシリコン層をアイランド状とし、その空洞部において絶縁材料を埋設することにより、前記NANDセルを構成するメモリ素子同士を分離する技術が開示されている。この場合、前記絶縁材料の幅はリソグラフィ技術やエッチング技術で画定される最小幅に設定することが可能であるので、前記NANDセルの微細化及び高集積化を達成することができる。
しかしながら、上述したフラッシュメモリの微細化の進展につれ、信頼性の劣化が問題となってきている。すなわち、フラッシュメモリの微細化に伴って、前記複数のメモリ素子が近接して位置するようになるので、所定のメモリ素子に対してプログラム電圧を印加して書き込み動作を実施しようとした場合において、隣接するメモリ素子に対しても誤って書き込み動作がなされてしまうという問題があった。
今後、フラッシュメモリのさらなる微細化に伴って、上述した書き込み誤動作の問題が顕著になることが予想されるので、かかる書き込み誤動作を抑制する新規な技術の開発が望まれている。
特開2000−174241号 特開2007−221106号 特開2008−53361号
本発明は、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を微細化した場合においても、メモリセルユニットに対する書き込み誤動作を抑制し、高信頼性の半導体記憶装置を得ることを目的とする。
本発明の一態様は、半導体基板と、前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなる複数の積層構造体と、前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体それぞれの両側に形成された不純物ドーピング層と、前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体の少なくとも一つと対向し、バンド間トンネリングの発生領域を含むようにして形成された絶縁部と、を具えることを特徴とする、半導体記憶装置に関する。
また、本発明の他の態様は、半導体基板と、前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなる複数の積層構造体と、前記半導体基板内に形成された複数のチャネル領域と、これらのチャネル領域の内の少なくとも一つにおいて、バンド間トンネリングの発生領域を含むようにして形成された絶縁部と、を具えることを特徴とする、半導体記憶装置に関する。
さらに、本発明のその他の態様は、半導体基板において、その表面に開口するようにして少なくとも一つの溝部を形成する工程と、前記半導体基板に対して熱処理を施し、表面マイグレーションを生ぜしめて前記少なくとも一つの溝部の開口部を閉塞し、前記半導体基板内に少なくとも一つの空洞を形成する工程と、前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなるとともに、少なくとも一つが前記少なくとも一つの空洞と対向するようにして、複数の積層構造体を形成する工程と、を具えることを特徴とする、半導体記憶装置の製造方法に関する。
また、本発明の他の態様は、半導体基板において、その表面に開口するようにして少なくとも一つの溝部を形成する工程と、前記少なくとも一つの溝部内に絶縁体を形成する工程と、前記半導体基板に対して熱処理を施し、表面マイグレーションを生ぜしめて前記少なくとも一つの溝部の開口部を閉塞し、前記半導体基板内に前記絶縁体を残存させる工程と、前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなるとともに、少なくとも一つが前記絶縁体と対向するようにして、複数の積層構造体を形成する工程と、を具えることを特徴とする、半導体記憶装置の製造方法に関する。
上記態様によれば、半導体記憶装置を微細化した場合においても、メモリセルユニットに対する書き込み誤動作を抑制し、高信頼性の半導体記憶装置を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における半導体記憶装置の概略構成を示す断面図であり、図2〜6は、図1に示す半導体記憶装置の書き込み動作を説明するための図である。なお、図1及び2においては、前記半導体記憶装置をカラム方向に沿って見た場合について示している。また、図2においては、書き込み動作に関する理解を容易にすべく、前記半導体記憶装置の各構成要素については、簡略化して描いている。
図1に示す半導体記憶装置10は、半導体基板11と、半導体基板11上において、複数の積層構造体12が形成されており、かつ所定の間隔で配列されている。各積層構造体12は、トンネル絶縁膜121、浮遊ゲート層(電荷蓄積層)122、層間絶縁膜(上部絶縁膜)123、及びゲート電極(制御電極)124が順次に積層され、いわゆるメモリセルを構成する。
また、半導体基板11内において、複数の積層構造体12それぞれの両側には不純物ドーピング層13が形成されている。さらに、複数の積層構造体12と対向し、以下に説明するバンド間トンネリング(Band-to Band tunneling; BBT)の発生領域を含むようにして絶縁部14が形成されている。
なお、不純物ドーピング層13は隣接するメモリセル12で共有されており、各メモリセル12に対してソース領域及びドレイン領域として機能する。
また、半導体基板11上において、複数の積層構造体12の両側には、選択ゲートトランジスタ15及び16が形成されている。選択ゲートトランジスタ15及び16は、それぞれゲート絶縁膜151及び161上にゲート電極152及び162が積層されてなる。さらに、選択ゲートトランジスタ15及び16の外方には、ソース領域17及びドレイン領域18が形成されている。
この結果、本例における半導体記憶装置10は、NAND型フラッシュメモリを構成するようになる。この場合、複数のメモリセル12はNANDメモリセルユニット(NANDストリングス)を構成する。
半導体基板11は例えばp型シリコン基板とすることができ、不純物ドーピング層13は例えばPドープによってn型不純物層とすることができる。同様に、ソース領域17及びドレイン領域18もn型不純物層とすることができる。一例として、不純物ドーピング層13のn型不純物濃度は5×1018/cmとすることができ、ソース領域17及びドレイン領域18のn型不純物濃度は1×1019/cmとすることができる。
なお、不純物ドーピング層13のn型不純物濃度に比較してソース領域17及びドレイン領域18のn型不純物濃度が高いのは、不純物ドーピング層13は、各メモリセル12に対する書き込み動作及び消去動作を行うためのものであるのに対し、ソース領域17及びドレイン領域18は複数のメモリセル12を含むメモリセルユニットの読出動作等を行うためのものであって、比較的大きな電流が要求されるためである。
また、メモリセル12の数は必要に応じて任意の数とすることができる。
次に、図1に示す半導体記憶装置10の書き込み動作について、図2〜6を参照して説明する。なお、上述したように、図2においては、半導体記憶装置10の構成を簡略化して記載している。また、不純物ドーピング層13は記載を省略している。
図2に示すように、選択ゲートトランジスタGの間に、参照数字0から31で示される、合計32個のメモリセルが存在する場合を考える。この場合、選択ゲートトランジスタGのソース領域SにはVs=1.5Vの電圧が印加され、選択ゲートトランジスタGのドレイン領域DにはVd=2.5Vの電圧が印加され、ソース側の選択ゲートトランジスタGには電圧が印加されておらず(Vsgs=0V)、ドレイン側の選択ゲートトランジスタGには、Vsgd=2.5Vの電圧が印加されているとする。
また、メモリセル0〜29には既に書き込みがなされており、メモリセル30及び31には書き込みがなされていないものとする。したがって、本例では、メモリセル30に電圧Vprgmを印加し、書き込み動作を行うこととする。なお、メモリセル30の両側に位置するメモリセル29及び31、並びにメモリセル0〜25には、電圧Vpassを印加するとともに、メモリセル26及び28には電圧Vgpを印加し、メモリセル27には電圧Visoを印加するようにしている。
上述した電圧印加プロファイルは、メモリセル30に比較的大きな電圧Vprgmが印加された際に、半導体基板内に生じた大きな電圧勾配に基づいて大きな電場が発生し、目的とするメモリセル30以外への書き込みを抑制するためのものである。例えば、Vprgm=約20Vとした場合、Vgp=約4V、Viso=約1V、Vpass=約10Vとすることができる。
図3は、シミューレーションに基づいて得た、図2に示す半導体記憶装置のSi半導体基板の表面、すなわち各メモリセルの不純物ドーピング層間に形成されたチャネルの表面ポテンシャル分布を示すグラフである。図3では、電圧Vprgmを印加すべきメモリセルを、ソース領域Sを基準(距離X=0)として、メモリセル24からメモリセル31へ順に移動させた場合についての表面ポテンシャル分布を示している。なお、図3において、例えばWL30は、メモリセル30に対して電圧Vprgmを印加した場合を意味している。
図2に示すように、メモリセル0〜31は、選択ゲートトランジスタGのソース領域S及びドレイン領域D間に位置しているので、電圧Vprgmを印加するメモリセルを、メモリセル24からメモリセル31へ移動させるにつれ、プログラム電圧印加セルの支配領域が狭まることになる。その結果、プログラム電圧印加セルの影響力が強まり、チャネル表面ポテンシャルがより上昇するようになる。
各メモリセルにおいて、そのトンネル絶縁膜に印加される電界の大きさは、浮遊ゲート層の電位と、上記チャネル表面ポテンシャルとの差で決まるので、前記チャネル表面ポテンシャルの上昇は前記トンネル絶縁膜電界の減少をもたらす。したがって、図2に示すように、メモリセル30に対して電圧Vprgmを印加して書き込みを行う際において、隣接するメモリセル31におけるチャネル表面ポテンシャルが増大するので、メモリセル31への書き込み誤動作は行われにくいと考えられる。
しかしながら、実際には、メモリセル31において書き込み誤動作がなされる場合がある。これは、上述のようなチャネル表面ポテンシャルの上昇に伴って、メモリセル31のチャネル内にバンド間トンネリング(Band-to-Band tunneling;BBT)が生じるためである。すなわち、バンド間トンネリング現象によって発生した電子が、メモリセル31のチャネル内に蓄積され、実際には、メモリセル31におけるチャネル表面ポテンシャルの上昇が抑制されるためである。
図4は、シミューレーションに基づいて得た、図2に示す半導体記憶装置におけるBBT発生割合を示すグラフである。図4では、色が赤くなるにつれて、BBTの発生率が大きいことを表している。図4から明らかなように、図2に示すような態様の半導体記憶装置においては、メモリセル31直下のチャネルにおいてBBT発生率が高いことが分かる。
図5及び6は、シミューレーションに基づいて得た、メモリセル31におけるチャネル表面ポテンシャルの時間変化を示すグラフである。なお、図6におけるt1、t2...t6は、時間の経過を示すものであり、数字が大きくなるにつれて時間が経過していることを示している。
メモリセル31直下のチャネルにおいてBBTが発生しない場合は、図5に示すように、そのチャネル表面ポテンシャルは経時的に変化しない。一方、メモリセル31直下のチャネルにおいてBBTが発生した場合は、図6に示すように、そのチャネル表面ポテンシャルは経時的に減少するようになる。これは、メモリセル31直下のチャネルにおいてBBTが発生すると、上述したように前記BBTによって発生した電子が前記チャネル中に蓄積されるためである。
したがって、メモリセル30に対して電圧Vprgmを印加して書き込み動作を行う場合、隣接したメモリセル31におけるチャネル表面ポテンシャルが実質的には減少し、メモリセル31のトンネル絶縁膜電界が増大してしまうために、メモリセル31に対して書き込み誤動作が発生しやすくなる。
すなわち、複数のメモリセルからなるメモリセルユニットを有する半導体記憶装置においては、上述したBBTの発生と、それに伴うチャネル表面ポテンシャルの減少による、トンネル絶縁膜電界の増大によって、目的とするメモリセル以外の、例えば近接したメモリセルに対して書き込み誤動作がなされるようになる。このような書き込み誤動作は、微細化が進展するにつれ深刻な問題となる。
したがって、本実施形態では、上述した書き込み誤動作の原因究明に基づいて、半導体基板11内において、複数のメモリセル(積層構造体)12と対向し、BBTの発生領域を含むようにして絶縁部14を形成している。したがって、各メモリセルのチャネルにおけるBBTの発生及びそれに基づく電子の生成を抑制することができ、チャネル表面ポテンシャルの実質的な減少に起因する、書き込み誤動作を防止することができる。
なお、絶縁部14は、BBT発生領域の少なくとも一部を含むようにして形成すれば良いが、好ましくは前記BBT発生領域の全体を含むようにして形成する。また、一部を含むような場合においても、図4に示すように、特にBBT発生率の高い領域を含むようにすれば、より効果的であり、例えば、10mm径及び数十mmの深さの領域を少なくとも一部含むようにすることができる。
また、絶縁部14は、BBTが発生しないような絶縁性を有することが必要であり、熱酸化膜、窒化膜、HfSiON膜、TiO2、TaO2、Al2O3などの高誘電率絶縁体から形成することが出来るほか、空洞とすることもできる。これらの中でも、特に空洞とすることが好ましい。これは、以下に説明するように、半導体記憶装置10の製造方法が簡易化されるとともに、余分な界面準位の形成等を抑制することができるためである。
なお、絶縁部14の上端部は、不純物ドーピング層13の下端部よりも上方に位置することが好ましい。すなわち、半導体基板11の表面から絶縁部14の上端までの距離をxj、半導体基板11の表面から不純物ドーピング層13の下端部までの距離をtdとした場合に、td<xjなる関係を満足することが好ましい。これによって、BBTの発生を効率良く防止して書き込み誤動作を抑制することが可能である。
また、絶縁部14が、半導体基板11の表面に露出すると、メモリセル12の直下に絶縁体が存在することになるため、書き込み特性が劣化してしまう。したがって、最低でも絶縁部14の上方において、半導体基板11の数nmのオーダで残るようにする。
なお、図1からも明らかなように、絶縁部14の幅の上限値は、隣接する不純物ドーピング層13間の距離、すなわちチャネル長によって画定されることになる。
また、図1には特に示していないが、絶縁部14は、選択ゲートトランジスタ15及び16の直下にも形成することができる。しかしながら、絶縁部14は、上述したように、BBT発生領域を含むように、半導体基板11の表面から数十nmのオーダの深さに形成される。したがって、選択ゲートトランジスタ15及び16における電流量の確保という観点からは、これら選択ゲートトランジスタ15及び16の直下には、絶縁部14を設けないことが好ましい。
なお、本実施形態では、総てのメモリセル12の直下に絶縁部14を設けているが、書き込み誤動作が顕著なメモリセル12の直下のみに絶縁部14を形成することができる。例えば、図2における半導体記憶装置において、メモリセル0及び31において書き込み誤動作が顕著な場合は、これらのメモリセルの直下に絶縁部14を形成することにより、半導体記憶装置全体としての書き込み誤動作が減少する。
なお、特許文献2および3においては、メモリセルの直下に絶縁層を形成することが開示されているが、SOI基板上にNANDセルユニットを形成してなるNAND型フラッシュメモリに関するものであって、前記SOI基板を構成する絶縁層に関して、本実施形態におけるように、BBT発生領域を含むか否かの考慮は全くなされていない。ましてや、本実施形態で開示したように、絶縁部14を空洞とすることについては何らの教示もない。したがって、特許文献2及び3には、本実施形態の態様を教示するような何らの記載も存在しない。
また、本実施形態では、半導体基板11内に絶縁部14を形成することによって、各メモリセルにおいてSOI(Silicon-on-Insulator)領域が形成されることになる。したがって、SOI構造の特徴である高速読み出し動作やトランジスタ特性ばらつきの低減等の効果も得ることができる。
(第2の実施形態)
図7は、本実施形態における半導体記憶装置の概略構成を示す断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形例に相当する。すなわち、図1に示す半導体基板11は、その内部に絶縁部14を有しているので、半導体基板11自体をp型Si半導体基板とし、絶縁部14を基板表面から浅い位置に形成することにより、チャネルを深く空乏化させることができる。このようにして、半導体基板11は実質的にSOI基板とみなすことができる。
したがって、上述のようにして半導体基板11を構成した場合においては、SOI基板を用いたNANDフラッシュメモリを提供することができる。この場合は、各メモリセル12のゲート電極124に印加するゲート電圧値を制御することによって、チャネルの形成を制御することができる。
なお、本実施形態の半導体記憶装置10のその他の構成要素に関しては、第1の実施形態における半導体記憶装置10の構成要素と同じである。しかしながら、本実施形態においては、メモリセル12毎に不純物ドーピング層が形成されているものではないため、絶縁部14は予めチャネルが形成される領域を画定しておき、さらに、BBT発生領域を含むようにして形成することが要求される。
(第3の実施形態)
図8は、本実施形態における半導体記憶装置の概略構成を示す断面図である。第1の実施形態においては、半導体記憶装置10としてNAND型フラッシュメモリの場合について示したが、本実施形態では、MONOS型のフラッシュメモリについて説明する。なお、類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いて表している。
図8に示す半導体記憶装置20は、半導体基板11と、半導体基板11上において、複数の積層構造体22が形成されており、かつ所定の間隔で配列されている。各積層構造体22は、トンネル絶縁膜121、シリコン窒化膜(電荷蓄積層)122、層間絶縁膜(上部絶縁膜)123、及びゲート電極(制御電極)124が順次に積層され、メモリセルを構成している。
また、半導体基板11内において、複数の積層構造体22それぞれの両側には不純物ドーピング層13が形成されている。さらに、複数の積層構造体22と対向し、BBTの発生領域を含むようにして絶縁部14が形成されている。
なお、不純物ドーピング層13は隣接するメモリセル22で共有されており、各メモリセル22に対してソース領域及びドレイン領域として機能する。
また、半導体基板11上において、複数の積層構造体22の両側には、選択ゲートトランジスタ15及び16が形成されている。選択ゲートトランジスタ15及び16は、それぞれゲート絶縁膜151及び161上にゲート電極152及び162が積層されてなる。さらに、選択ゲートトランジスタ15及び16の外方には、ソース領域17及びドレイン領域18が形成されている。
この結果、本例における半導体記憶装置20は、メモリセル22の電荷蓄積層がシリコン窒化膜の絶縁膜から構成されていることに起因して、MONOS型のフラッシュメモリを構成する。この場合、複数のメモリセル22はNANDメモリセルユニット(NANDストリングス)を構成する。
本実施形態における半導体記憶装置20においても、半導体基板11内において、複数のメモリセル(積層構造体)22と対向し、BBTの発生領域を含むようにして絶縁部14を形成している。したがって、各メモリセルのチャネルにおけるBBTの発生及びそれに基づく電子の生成を抑制することができ、チャネル表面ポテンシャルの実質的な減少に起因する、目的とするメモリセル以外への書き込み誤動作を防止することができる。
また、絶縁部14は、熱酸化膜、窒化膜、HfSiON膜、TiO2、TaO2、Al2O3などの高誘電率絶縁体や空洞から構成することができる。
なお、絶縁部14に要求される様々な特性等は、上記第1の実施形態の場合と同様である。
(第4の実施形態)
次に、図1に示す半導体記憶装置10の製造方法について説明する。図9〜図12は、本実施形態における製造方法の工程図である。なお、類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いて表している。
最初に、図9に示すように、半導体基板11において、その表面に開口するようにして溝部11Aを形成する。溝部11Aは、後に絶縁部14を構成するようになるため、形成すべき絶縁部14が、不純物ドーピング層間に形成されるチャネル内において、BBT発生領域を含むことができるような深さとなるように形成する。また、溝部11Aの形成位置は、後に形成する積層構造体(メモリセル)12が対向するような位置とする。
次いで、図10に示すように、半導体基板11に対して熱処理を施し、表面マイグレーションを生ぜしめて溝部14の開口部を閉塞し、半導体基板内に少なくとも一つの空洞14Aを形成する。なお、前記熱処理は、例えば非酸化性雰囲気中、1100℃、10Torrの圧力下で実施することができるが、これに限定されるものではない。
次いで、図11に示すように、半導体基板11上において、空洞14Aと対向するようにして、トンネル絶縁膜121、電荷蓄積層122、上部絶縁膜123、及び制御電極124を順次に形成し、複数の積層構造体12を形成する。
次いで、図12に示すように、積層構造体12をマスクとしてイオン注入を行い、各積層構造体12の両側に不純物ドーピング層13を形成する。その後、適宜不純物活性化処理等を行い、図1に示すような半導体記憶装置10を得る。この場合、積層構造体12はメモリセルとして機能し、空洞14Aは絶縁部14として機能するようになる。
なお、上記においては、選択ゲートトランジスタ15及び16の説明は省略したが、ゲート絶縁膜151及び161は、積層構造体12のトンネル絶縁膜121の形成と同時に行うことができ、ゲート電極152及び162も、積層構造体12の制御電極124の形成と同時に行うことができる。また、ソース領域17及びドレイン領域18も、不純物ドーピング層13の形成と同時に行うことができる。
また、絶縁部14を高誘電率絶縁体から構成するような場合は、図9及び図10に示す工程の間において、溝部11A内に前記高誘電率絶縁体を堆積させる工程を追加する。なお、前記高誘電率絶縁体は、溝部11A内を完全に埋設することなく、上方を空洞にすることが肝要である。もし、溝部11A内を完全に埋設してしまうと、半導体基板11の表面に絶縁部14が露出してしまうことになり、その上に形成される積層構造体(メモリセル)12への電子注入が困難となって、書き込み特性が劣化する場合が生じる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
例えば、本発明は、上述したNAND型フラッシュメモリやMONOS型フラッシュメモリの代わりに、NORフラッシュメモリ等へも当然に適用することができる。
第1の実施形態における半導体記憶装置の概略構成を示す断面図である。 非選択NANDストリングにおける電圧印加パターンを示す図である。 半導体記憶装置の、チャネル表面ポテンシャル分布を示すグラフである。 半導体記憶装置の、バンド間トンネリング(Band-to Band tunneling; BBT)発生割合を示すグラフである。 半導体記憶装置の、チャネル表面ポテンシャルの時間変化を示すグラフである。 同じく、半導体記憶装置の、チャネル表面ポテンシャルの時間変化を示すグラフである。 第2の実施形態における半導体記憶装置の概略構成を示す断面図である。 第3の実施形態における半導体記憶装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態における半導体記憶装置の製造方法における工程図である。 第1の実施形態における半導体記憶装置の製造方法における工程図である。 第1の実施形態における半導体記憶装置の製造方法における工程図である。 第1の実施形態における半導体記憶装置の製造方法における工程図である。
符号の説明
10,20 半導体記憶装置
11 半導体基板
12、22 積層構造体(メモリセル)
13 不純物ドーピング層
14 絶縁部
15、16 選択ゲートトランジスタ
17 ソース領域
18 ドレイン領域
23 不純物ドーピング領域
121 トンネル絶縁膜
122 電荷蓄積層
123 層間絶縁膜
124 ゲート電極

Claims (10)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなる複数の積層構造体と、
    前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体それぞれの両側に形成された不純物ドーピング層と、
    前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体の少なくとも一つと対向し、バンド間トンネリングの発生領域を含むようにして形成された絶縁部と、
    を具えることを特徴とする、半導体記憶装置。
  2. 前記絶縁部の上端部は、前記不純物ドーピング層の下端部よりも上方に位置することを特徴とする、請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記絶縁部は空洞を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記絶縁部は絶縁体を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  5. 半導体基板と、
    前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなる複数の積層構造体と、
    前記半導体基板内に形成された複数のチャネル領域と、これらのチャネル領域の内の少なくとも一つにおいて、バンド間トンネリングの発生領域を含むようにして形成された絶縁部と、
    を具えることを特徴とする、半導体記憶装置。
  6. 前記絶縁部は空洞を含むことを特徴とする、請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記絶縁部は絶縁体を含むことを特徴とする、請求項5に記載の半導体記憶装置。
  8. 半導体基板において、その表面に開口するようにして少なくとも一つの溝部を形成する工程と、
    前記半導体基板に対して熱処理を施し、表面マイグレーションを生ぜしめて前記少なくとも一つの溝部の開口部を閉塞し、前記半導体基板内に少なくとも一つの空洞を形成する工程と、
    前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなるとともに、少なくとも一つが前記少なくとも一つの空洞と対向するようにして、複数の積層構造体を形成する工程と、
    を具えることを特徴とする、半導体記憶装置の製造方法。
  9. 半導体基板において、その表面に開口するようにして少なくとも一つの溝部を形成する工程と、
    前記少なくとも一つの溝部内に絶縁体を形成する工程と、
    前記半導体基板に対して熱処理を施し、表面マイグレーションを生ぜしめて前記少なくとも一つの溝部の開口部を閉塞し、前記半導体基板内に前記絶縁体を残存させる工程と、
    前記半導体基板上において、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、上部絶縁膜、及び制御電極が順次に積層されてなり、前記半導体基板上に所定の間隔で配列されてなるとともに、少なくとも一つが前記絶縁体と対向するようにして、複数の積層構造体を形成する工程と、
    を具えることを特徴とする、半導体記憶装置の製造方法。
  10. 前記半導体基板内において、前記複数の積層構造体それぞれの両側において不純物ドーピング層を形成する工程を具えることを特徴とする、請求項8又は9に記載の半導体記憶装置の製造方法。
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