JP2010072067A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Yasuo Segawa
泰生 瀬川
Yoshihide Oue
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Abstract

【課題】開口率(透過率)の低下を抑制する。
【解決手段】液晶装置(100)は、第1基板(10)と、第2基板(20)と、サブ画素部(71)に対応する第1電極(9a)と、隣接するm(但し、mは3以上の整数)個のサブ画素部で構成される表示画素部を横断して延びる開口部(11b)を備える第2電極(11)と、液晶層(50)と、スペーサ(40)と、サブ画素部の境界を覆うと共に、スペーサを覆う第1遮光部(23a)と、及び第1者後部が覆うサブ画素部の境界とは異なるサブ画素部の境界を覆うと共に、スペーサを覆わない第2遮光部(23b)を備える遮光膜(23)とを備え、第1遮光部は、表示画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部の境界を覆い、第1遮光部の面積は、第2遮光部の面積よりも大きい。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば液晶装置及びこのような液晶装置を備える電子機器の技術分野に関する。
液晶装置として、一対の基板(例えば、TFTアレイ基板及び対向基板)間に液晶を挟持してなる液晶装置がある。液晶装置では、例えば一対の基板間において液晶分子を所定の配向状態としておき、例えば画像表示領域に形成された画素部毎に、液晶分子に所定の電圧を印加することにより、液晶分子の配向や秩序を変化させて、光を変調することにより階調表示を行う。液晶装置として、TFTアレイ基板側に画素電極及び共通電極の夫々を設け且つ液晶に印加する電界の方向を基板にほぼ平行な方向とする、IPS(In Plane Switching)方式或いはFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界駆動方式を採用した液晶装置が知られている(例えば、特許文献1から3等参照)。横電界駆動方式は、相対向する一対の基板の夫々に形成された画素電極及び対向電極間に介在する液晶に縦電界を印加する、TN(Twisted Nematic)駆動方式等の縦電界駆動方式に比べて視角特性に優れていることから注目されている。
このような液晶装置では、一対の基板間の距離(つまり、セルギャップ)を略一定に保つために、一対の基板間には、グラスファイバ若しくはガラスビーズ等の又はその他の樹脂製材料を含むスペーサが散布されている。より具体的には、対向基板上に一定の厚みを有するスペーサが配置されると共に該スペーサがTFTアレイ基板と接触することで、TFTアレイ基板と対向基板との間の距離を略一定に保つことができる。
他方で、近年、液晶装置の薄型化がより一層進んできている。このため、外圧(例えば、液晶装置の表示面を押下することによって生ずる外圧等)によって、TFTアレイ基板や対向基板がたわみやすくなっている。この場合、TFTアレイ基板や対向基板のたわみに起因して、対向基板上に配置されたスペーサがTFTアレイ基板に接触する位置がずれてしまうことがある。このため、スペーサが本来意図した位置とは異なる位置でTFTアレイ基板に接触してしまうため、スペーサが接触する位置の液晶分子の配向状態が意図せず乱れてしまう。この液晶分子の配向状態の乱れは、光漏れの発生やコントラストの低下や表示ムラ等につながってしまうため、好ましいとは言い難い。このため、画素の境界を覆う遮光パターンであるブラックマトリクスの線幅を太くする又はブラックマトリクスのサイズを大きくすることで、スペーサの接触によって液晶分子の配向状態が意図せず乱れてしまう領域を隠す等の対策がとられるのが一般的である。
特開2000−275664号公報 特開2001−249342号公報 特開2007−256905号公報
しかしながら、ブラックマトリクスの線幅を太くする又はブラックマトリクスのサイズを大きくすることは、液晶装置の開口率(或いは、透過率)の低下につながってしまう。特に、一般的な液晶装置では、例えば赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の3色のサブ画素の夫々の開口部の形状を略同一にすることが望ましい。このため、スペーサが実際に配置されているか否かに関わらず、スペーサの接触によって液晶分子の配向状態が意図せず乱れてしまう領域を覆うためのブラックマトリクスの形状に合わせて、全てのサブ画素の境界を覆うブラックマトリクスの線幅を太くしている又はブラックマトリクスのサイズを大きくしているのが現状である。これでは、液晶装置の開口率がますます低下してしまう。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば開口率(透過率)の低下を抑制することができる液晶装置及びこのような液晶装置を備える電子機器を提供することを課題とする。
(液晶装置)
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置は、第1基板(例えば、後述のTFTアレイ基板)と、前記第1基板に対向するように配置される第2基板(例えば、後述の対向基板)と、前記第1基板の前記第2基板側に、複数のサブ画素部の夫々に対応するように形成される第1電極(例えば、後述の画素電極)と、前記第1基板の前記第2基板側に形成され且つ前記第1電極との間に絶縁層を挟持する第2電極であって、前記複数のサブ画素部のうち隣接するm(但し、mは3以上の整数)個の前記サブ画素部で構成される表示画素部を横断して延びる少なくとも一つの開口部を備える第2電極(例えば、後述の共通電極)と、前記第1基板及び前記第2基板との間に挟持されると共に、前記第1電極及び前記第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子を含む液晶層と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され且つ前記第1基板と前記第2基板との間の距離を一定に保つスペーサと、前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の対向側に形成され、且つ前記表示画素部の境界であって前記サブ画素部の境界を覆うと共に前記スペーサを覆う第1遮光部(例えば、後述のブラックマトリクス)と、前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の対向側に形成され、且つ前記表示画素部の境界であって前記第1遮光部が覆う前記サブ画素部の境界とは異なるサブ画素部の境界を覆うと共に前記スペーサを覆わない第2遮光部(例えば、後述のブラックマトリクス)とを備え、前記第1遮光部は、少なくとも前記表示画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部の境界を覆い、前記第1遮光部の面積は、前記第2遮光部の面積よりも大きい。
本発明の液晶装置によれば、スペーサによって間隔が概ね一定に保たれる一対の基板(つまり、第1基板及び第2基板)間に挟持されている液晶分子の配向状態を、第1電極及び第2電極の夫々の電位差によって生ずる電界によって変化させることができる。これにより、液晶装置を、例えば透過型表示、反射型表示又は半透過反射型表示を行う、典型的には直視型の或いは投射型の各種表示装置等として利用することができる。尚、本発明においては、電界は、例えば横電界が一例としてあげられる。尚、「横電界」とは、第1基板又は第2基板の表面に沿った方向の電界(典型的には、第1基板又は第2基板の表面に対して平行な或いは概ね平行と同視し得る電界)を示す趣旨である。加えて、本発明では、第1電極と第2電極との間に絶縁層が積層されている。つまり、本発明では、第1電極と絶縁層と第2電極とが、第1基板又は第2基板の法線方向に沿って積層構造を形成するように第1基板上に形成されている。つまり、本発明に係る液晶装置は、例えばFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界駆動方式を採用している。
第1電極は、複数のサブ画素部の夫々に対応するように第1基板上に形成される。従って、第1電極は、第1基板上に複数形成されることが好ましい。複数のサブ画素部の一例としては、例えば、赤色(R)表示を行うためのサブ画素部や、緑色(G)表示を行うためのサブ画素部や、青色(B)表示を行うためのサブ画素部等があげられる。
第2電極は、水平方向(具体的には、後述の第1の方向であって、走査線が延びる方向)若しくは垂直方向(具体的には、後述の第2の方向であって、データ線が延びる方向)に沿って連続して隣接するm個のサブ画素部から構成される表示画素部を横断して延びる少なくとも一つの開口部(例えば、細長い矩形状のスリット等)を備える。
複数のサブ画素部の夫々の境界は、光を遮光するための遮光膜によって覆われている。このため、遮光膜は、複数のサブ画素部の配置パターンに応じた遮光パターンを有している。具体的には、例えば、複数のサブ画素部が平面視マトリクス状に配置されている場合には、遮光膜は、格子状の遮光パターンを有する。
上述のスペーサは、遮光膜によって覆われる。このため、スペーサは、遮光膜が形成される領域(つまり、複数のサブ画素部のうちの隣接する2つのサブ画素部の境界)に配置されることが好ましい。その結果、遮光膜は、スペーサを実際に覆う第1遮光部と、スペーサを実際に覆わない第2遮光部とに区別することができる。つまり、遮光膜は、スペーサを実際に覆い且つ複数のサブ画素部の境界を覆う第1遮光部と、スペーサを実際に覆わず且つ第1遮光部が覆う境界とは異なる複数のサブ画素部の境界を覆う第2遮光部とに区別することができる。
本発明では特に、第1遮光部の面積(言い換えれば、例えば、平面視上の大きさや、平面視上の線幅等)は、第2遮光部の面積よりも大きくなっている。このため、例えば遮光膜が格子状の遮光パターンを有している場合には、スペーサが配置される領域付近では相対的に大きい線幅の第1遮光部が形成される一方で、スペーサが配置される領域以外の領域付近では相対的に小さい線幅の第2遮光部が形成される。
加えて、スペーサを覆う第1遮光部の一部又は全部は、表示画素部を構成するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部の境界を覆う。従って、スペーサを覆う第1遮光部の全部が、表示画素部を構成するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部の境界のみを覆う状態は生じない。他方で、スペーサを覆う第1遮光部の他の一部は、表示画素部を構成するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部の境界を覆っていてもよいし又は覆っていなくともよい。このため、第1遮光部に覆われるスペーサは、スペーサの少なくとも一部が、隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部と、第1基板又は第2基板の法線方向において重なるように配置されていることが好ましい。言い換えれば、第1遮光部に覆われるスペーサは、スペーサの少なくとも一部が、隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部内に含まれるように配置されていることが好ましい。つまり、隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部にスペーサの全体が重なる状態(言い換えれば、隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部にスペーサが全く重ならない状態)は生じないことが好ましい。
このような構成を有する液晶装置は、以下に説明する利点を有する。まず、遮光膜(特に、第1遮光部)によってスペーサが覆われるため、スペーサが接触する位置の液晶分子の配向状態の意図しない乱れを隠すことができる。このため、スペーサが本来意図した位置とは異なる位置で第1基板に接触してしまうことで液晶分子の配向状態の乱れが生じてしまったとしても、この液晶分子の配向状態の乱れによって引き起こされる光漏れの発生やコントラストの低下や表示ムラ等が液晶装置のユーザに視認されることは殆どない。従って、液晶装置の表示特性を相対的には向上させることができる。
そして、スペーサを遮光膜で覆いつつも、スペーサを覆う一部の遮光膜(つまり、第1遮光部)の大きさを選択的に大きくし且つスペーサを覆う一部の遮光膜以外の他の一部の遮光膜(つまり、第2遮光部)の大きさを選択的に小さくしているため、全ての遮光膜の大きさを一律に大きくする構成と比較して、液晶装置全体としての透過率を向上させることができる。
加えて、隣接するm個のサブ画素部から構成される表示画素部を横断するように開口部が延びているため、1つのサブ画素部毎に開口部を備える構成と比較して、開口部の端部(具体的には、閉じた端部)の数を減らすことができる。より具体的には、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部以外のサブ画素部内には、開口部の端部が存在することはない。このため、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部以外のサブ画素部内にディスクリネーション(具体的には、液晶分子の回転方向が液晶分子の存在する場所によって異なる現象)が発生する不都合を好適に抑制することができる。従って、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部以外のサブ画素部の透過率の低下(具体的には、ディスクリネーションに起因する透過率の低下)を抑制することができる。他方で、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部の夫々の内部には、開口部の端部のうちの一方側の端部が存在することになる。言い換えれば、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部の夫々の内部に、開口部の双方の端部が同時に存在することはない。このため、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部内にディスクリネーションが発生する不都合を相応に抑制することができる。このため、隣接するm個のサブ画素部のうち両端のサブ画素部の透過率の低下(具体的には、ディスクリネーションに起因する透過率の低下)を相応に抑制することができる。従って、液晶装置全体としての透過率の低下を抑制することができる。
但し、単に隣接するm個のサブ画素部から構成される表示画素部を横断するように延びている開口部を備えるだけでは、隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部の透過率が、隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部の透過率と比較して過度に大きくなってしまいかねない。このような状況を考慮して、本発明では、スペーサを覆う第1遮光部と隣接するm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部とが重なっている。このため、両端のサブ画素部以外のサブ画素部の透過率は、スペーサを覆う第1遮光部によって確実に低下させられる。これにより、隣接するm個のサブ画素部の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。つまり、m個のサブ画素部の夫々の透過率の不自然なばらつきを相対的に抑制することができる。その結果、液晶装置が備える全てのサブ画素部の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。
このように、本発明の液晶装置によれば、液晶装置全体としての透過率の低下を確実に抑制しつつも、液晶装置が備える全てのサブ画素部の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。これにより、より好適な表示品位を実現することができる。
尚、スペーサを覆う第1遮光部は、スペーサを覆う第1遮光部の少なくとも一部がm個のサブ画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部を覆うという条件を満たしながら、適切な又は最適な透過率が得られるような適切な又は最適な位置に形成されることが好ましい。このため、例えば、遮光膜の大きさを変えることが透過率に与える影響、開口部がm個のサブ画素部から構成される表示画素部を横断するように延びることが透過率に与える影響及び遮光膜によってサブ画素部の境界を覆うことが透過率に与える影響等の夫々を考慮しつつ、液晶装置に対して個別具体的に又は一般的に要求される透過率に応じて、実験的、経験的、数学的又は理論的に、若しくはシミュレーション等を用いて個別具体的に、スペーサを覆う第1遮光部を形成するべき適切な又は最適な位置が指定されることが好ましい。
加えて、本発明では、隣接するm個のサブ画素部の配列順序(例えば、上述した赤色(R)表示を行うためのサブ画素部や、緑色(G)表示を行うためのサブ画素部や、青色(B)表示を行うためのサブ画素部等の配列順序)や、スペーサを覆う第1遮光部の形成位置等を適宜調整することで、液晶装置の色度(例えば、白の色度等)をも調整することができる。このため、例えば、遮光膜の大きさを変えることが色度に与える影響、開口部がm個のサブ画素部から構成される表示画素部を横断するように延びることが色度に与える影響、隣接するm個のサブ画素部の配列順序が色度に与える影響、遮光膜によってサブ画素部の境界を覆うことが色度に与える影響及びスペーサを覆う第1遮光部の形成位置が色度に与える影響等の夫々を考慮しつつ、液晶装置に対して個別具体的に又は一般的に要求される色度に応じて(更には、液晶装置に備えられるカラーフィルタやバックライト等の特性等に応じて)、実験的、経験的、数学的又は理論的に、若しくはシミュレーション等を用いて個別具体的に、隣接するm個のサブ画素部の適切な又は最適な配列順序や第1遮光部を形成するべき適切な又は最適な位置が指定されることが好ましい。
本発明の液晶装置の一の態様では、前記複数のサブ画素部は、夫々が第1の方向に沿って延び且つ夫々に前記複数のサブ画素部を選択するための走査信号が供給される複数の走査線と、夫々が前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延び且つ夫々が前記第1電極に対してデータ信号を供給する複数のデータ線との交点に配置されており、前記複数のサブ画素部は、前記第2の方向において隣接する第1のサブ画素部及び第2のサブ画素部を含んでおり、前記スペーサは、前記第1遮光部が前記第1のサブ画素部を覆う面積と、前記第1遮光部が前記第2のサブ画素部を覆う面積とが同一になるように配置される。
この態様によれば、第1のサブ画素部及び第2のサブ画素部の夫々は、第1のサブ画素部と第2のサブ画素部との境界に配置されるスペーサを覆う第1遮光部によって同一面積が遮光される。つまり、あるスペーサを覆う第1遮光膜の一部が第1のサブ画素部を覆う面積と、同じスペーサを覆う第1遮光膜の他の一部が第2のサブ画素部を覆う面積とが同一となる。この場合、典型的には、第1のサブ画素部と第2のサブ画素部との境界中央に対して第1遮光部が対称となるように第1遮光部が形成される。従って、第1のサブ画素部とその他のサブ画素部との境界又は第2のサブ画素部とその他のサブ画素部との境界にスペーサを配置しなくとも(言い換えれば、面積が相対的に大きい第1遮光部を形成しなくとも)、第2の方向において隣接する2つのサブ画素部の透過率(より具体的には、第1遮光部に覆われるという要因を考慮した透過率)を概ね揃えることができる。つまり、第2の方向において隣接する2つのサブ画素部(更には、第2の方向において隣接する複数のサブ画素部)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。従って、複数のサブ画素部の夫々の第2の方向に沿った境界の全てを覆うように第1遮光部を形成する必要は必ずしもなくなる。言い換えれば、複数のサブ画素部の夫々の第2の方向に沿った境界の全てにスペーサを配置する必要は必ずしもなくなる。これにより液晶装置に形成される第1遮光部の数又は配置されるスペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
尚、第2の方向に隣接する複数のサブ画素部のみならず、第1の方向に隣接する複数のサブ画素部についても同様のことが言える。つまり、前記複数のサブ画素部が、前記第1の方向において隣接する第4のサブ画素部及び第5のサブ画素部を含んでいる場合には、前記スペーサは、前記第1遮光部が前記第4のサブ画素部を覆う面積と、前記第1遮光部が前記第5のサブ画素部を覆う面積とが同一になるように配置されてもよい。このように構成しても、第4のサブ画素部と第5のサブ画素部との境界にスペーサを配置すれば、第1の方向において隣接する2つのサブ画素部(更には、第1の方向において隣接する複数のサブ画素部)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。これにより、液晶装置に配置されるスペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
上述の如く第1遮光部が第1のサブ画素部を覆う面積と、第1遮光部が第2のサブ画素部を覆う面積とが同一になるようにスペーサが配置される液晶装置の態様では、前記スペーサは、前記第1のサブ画素部と前記第2のサブ画素部との境界中央に配置されるように構成してもよい。
このように構成すれば、相対的に容易に、第1遮光部が第1のサブ画素部を覆う面積と、同じ第1遮光部が第2のサブ画素部を覆う面積とを同一にすることができる。従って、上述したように、第1のサブ画素部と第2のサブ画素部との境界にスペーサを配置すれば、第2の方向において隣接する2つのサブ画素部(更には、第2の方向において隣接する複数のサブ画素部)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。これにより、スペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
尚、第2の方向に隣接する複数のサブ画素部のみならず、第1の方向に隣接する複数のサブ画素部についても同様のことが言える。つまり、前記複数のサブ画素部が、前記第1の方向において隣接する第4のサブ画素部及び第5のサブ画素部を含んでいる場合には、前記スペーサは、前記第4のサブ画素部と前記第5のサブ画素部との境界中央に配置されるように構成してもよい。このように構成しても、相対的に容易に、スペーサを覆う遮光膜が第4のサブ画素部を覆う面積と、スペーサを覆う遮光膜が第5のサブ画素部を覆う面積とが同一にすることができる。従って、上述したように、第4のサブ画素部と第5のサブ画素部との境界にスペーサを配置すれば、第1の方向において隣接する2つのサブ画素部(更には、第1の方向において隣接する複数のサブ画素部)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。これにより、スペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
上述の如く第1遮光部が第1のサブ画素部を覆う面積と、第2遮光部が第2のサブ画素部を覆う面積とが同一になるようにスペーサが配置される液晶装置の態様では、前記スペーサは、前記複数の走査線のうちの一部に対応するように配置されるように構成してもよい。
このように構成すれば、第2の方向に沿って隣接する複数のサブ画素部の夫々の境界の全てにスペーサを配置する必要は必ずしもなくなる。つまり、複数の水平ラインの夫々毎にスペーサを配置する必要は必ずしもなくなる。言い換えれば、所定数の水平ライン毎に1つのスペーサを配置すれば足りる。これにより、液晶装置に配置されるスペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
本発明の液晶装置の他の態様では、前記複数のサブ画素部は、夫々が第1の方向に沿って延び且つ夫々に前記複数のサブ画素部を選択するための走査信号が供給される複数の走査線と、夫々が前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延び且つ夫々が前記第1電極に対してデータ信号を供給する複数のデータ線との交点に配置されており、前記スペーサは、(i)前記複数のサブ画素部のうちの第1のサブ画素部と、前記複数のサブ画素部のうちの前記第1のサブ画素部と前記第2の方向における後段で隣接する第2のサブ画素部との境界に配置され、且つ(ii)前記第1のサブ画素部と、前記第1のサブ画素部と前記第2の方向における前段で隣接する第3のサブ画素部との境界に配置されず、前記第1のサブ画素部と前記第3のサブ画素部との境界を覆い、且つ前記第1遮光部と同一形状を有し且つ前記第1遮光部に対応する位置に形成される第3遮光部を更に備える。
この態様によれば、第2の方向に沿って隣接する複数のサブ画素部の夫々の境界の全てにスペーサは配置されない。具体的には、第2の方向に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部(つまり、第1のサブ画素部、第2のサブ画素部及び第3のサブ画素部)のうち、第1のサブ画素部と第2のサブ画素部との境界にはスペーサが配置され、その一方で第1のサブ画素部と第3のサブ画素部との境界にはスペーサが配置されない。他方で、スペーサが配置されない第1のサブ画素部と第3のサブ画素部との境界を覆う遮光膜は、第1遮光部と同じ形状を有する(或いは、第1遮光部が遮光する面積と同様の面積を遮光可能な)第3遮光部(いわば、ダミーの第1遮光部)を備えている。この第3遮光部は、第1遮光部が配置される位置に対応するように形成される。つまり、第1のサブ画素部及び第2のサブ画素部の境界と第1遮光部との間の位置関係は、第3のサブ画素部及び第1のサブ画素部の境界と第3遮光部との間の位置関係と概ね同一となる。従って、複数の走査線のうちの一部に対応するようにスペーサを配置しつつも、第2の方向において隣接する複数のサブ画素部の夫々が第1遮光部及び第3遮光部の夫々によって覆われる面積を概ね同一にすることができる。つまり、上述したように、スペーサを必ずしも第1のサブ画素部と第2のサブ画素部との境界中央に配置しなくとも(或いは、第1遮光部を第1のサブ画素部と第2のサブ画素部との境界中央に対して対称となるように形成しなくとも)、第2の方向において隣接する複数のサブ画素部の夫々が第1遮光部及び第3遮光部の夫々によって覆われる面積を概ね同一にすることができる。従って、上述したように、第2の方向において隣接する2つのサブ画素部(更には、第2の方向において隣接する複数のサブ画素部)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができると共に、スペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
尚、第2の方向に隣接する複数のサブ画素部のみならず、第1の方向に隣接する複数のサブ画素部についても同様のことが言える。つまり、前記スペーサは、(i)前記複数のサブ画素部のうちの第4のサブ画素部と、前記複数のサブ画素部のうちの前記第4のサブ画素部と前記第1の方向における後段で隣接する第5のサブ画素部との境界に配置され、且つ(ii)前記第4のサブ画素部と、前記第4のサブ画素部と前記第1の方向における前段で隣接する第6のサブ画素部との境界に配置されず、前記第4のサブ画素部と前記第6のサブ画素部との境界を覆い、且つ前記第1遮光部と同一形状を有し且つ前記第1遮光部に対応する位置に形成される第4遮光部を備えるように構成してもよい。このように構成しても、第1の方向において隣接する複数のサブ画素部の夫々が第1遮光部及び第4遮光部の夫々によって覆われる面積を概ね同一にすることができる。従って、上述したように、第1の方向において隣接する2つのサブ画素部(更には、第2の方向において隣接する複数のサブ画素部)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができると共に、スペーサの数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。
本発明の液晶装置の他の態様では、前記第2電極は、前記複数のサブ画素部のうち隣接する3個の前記サブ画素部で構成される前記表示画素部を横断して延びる少なくとも一つの開口部を備え、3個の前記サブ画素部は夫々、赤、緑、青の表示色に対応し、中央の前記サブ画素部は、赤または緑の表示色である。
この態様によれば、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色に対応する液晶装置において、上述した各種効果を好適に享受することができる。特に、隣接する3つのサブ画素部のうちの中央のサブ画素部を、赤または緑の表示色に対応させることで、液晶装置の色度を好適に調整することができる。
(電子機器)
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、上述した本発明の液晶装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の液晶装置(或いは、その各種態様)備えているため、スリットを有する電極及びスペーサを備えつつも、表示品位の低下を抑制することができる。このため、焼き付きの発生が抑制された投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、携帯オーディオプレーヤ、ワードプロセッサ、デジタルカメラ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。
(1)液晶装置の基本構成
先ず、本実施形態に係る液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、本発明に係る「第1基板」の一例としてのTFTアレイ基板10と本発明における「第2基板」の一例としての対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置する枠状或いは額縁状のシール領域に設けられたシール材52により互いに貼り合わされている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52に囲まれた領域には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのスペーサ40が形成されている。スペーサ40は、ガラスビーズ等の又はその他の樹脂製材料を散布してもよいが、感光性樹脂材料を塗布、感光、現像するフォトスペーサを用いることにより容易に所定の位置に形成できる。また、シール材中52中にもグラスファイバ若しくはガラスビーズ等の又はその他の樹脂製材料を含むスペーサとしてが散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。但し、データ線駆動回路101は、シール領域よりも内側に、データ線駆動回路101が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられていてもよい。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)116や、走査線Y1からYn(但し、nは1以上の整数)や、データ線X1からXm(但し、mは1以上の整数)等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている(図3参照)。具体的には、画像表示領域10aには、画素スイッチング用のTFT116や、走査線Y1からYnや、データ線X1からXm等の配線の上層に画素電極9a、絶縁層12及び共通電極11がこの順に形成されている。つまり、本実施形態に係る液晶装置100は、画素電極9aと共通電極11との間に生ずる電界によって液晶層50の配向状態を制御する横電界駆動方式(特に、FFS方式)を採用している。
ここで、本発明の「第1電極」の一具体例を構成する画素電極9aは、画像表示領域10aを構成するサブ画素部71を形成するように平面視マトリクス状に設けられている。尚、図1において、R(赤)、G(緑)及びB(青)に対応する各領域は1つのサブ画素部71を示していると共に、RGBに対応する1行3列のサブ画素部71は、1つの表示画素部70を示している。また、共通電極11は、後に詳述するように、長手方向に延張する矩形状の開口スリット11bを有している(図4参照)。
共通電極11上(言い換えれば、画素電極9a等の構成要素が形成されたTFTアレイ基板10上)には、配向膜8が積層されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、不図示のカラーフィルタと、ブラックマトリクス23とが形成されている。ブラックマトリクス23は、例えばクロムや酸化クロム等の遮光性金属膜や各種樹脂製材料等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えばサブ画素部71の境界を遮光するように格子状等にパターニングされている。そして、ブラックマトリクス23上に配向膜8が形成されている。このとき、TFTアレイ基板10上及び対向基板20の夫々に形成される配向膜8に対してラビング処理が施されている。
液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶分子50aを含んでおり、これら一対の配向膜8間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
(2)液晶装置の詳細な構成
続いて、図3及び図4を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の要部の電気的な構成について説明する。ここに、図3は、本実施形態に係る液晶装置100の要部の電気的な構成を概念的に示すブロック図であり、図4は、表示画素部70のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。
図3において、本実施形態に係る液晶装置100は、そのTFTアレイ基板10上の画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101や、不図示のドライバIC回路等の駆動回路が形成されている。
走査線駆動回路104は、走査信号を、走査線Y1からYnに順次供給する。例えば、ある走査線Yj(但し、jは、1≦j≦nを満たす整数)にハイレベルの走査信号が供給されると、この走査線Yjに接続されたTFT116が全てオン状態となり、この走査線Yjに対応する表示画素部70が全て選択される。
データ線駆動回路101は、画像信号を、データ線X1からXmに順次供給し、オン状態のTFT116を介してこの画像信号に基づく書込電圧を画素電極9aに書き込む。
本実施形態に係る液晶装置100には、更に、そのTFTアレイ基板10の中央を占める画像表示領域10aに、マトリクス状に配列された複数の表示画素部70(より具体的には、マトリクス状に配列された複数のサブ画素部71)が設けられている。
図3及び図4に示すように、サブ画素部71は、平面視略矩形状の外形を有する画素電極9aと、平面視略矩形状の外形を有すると共にその内側に形成された複数の細長い矩形の形状を有するスリット11bを備える共通電極11と、画素電極9aの長辺端に沿って延在するデータ線Xk(但し、kは1≦k≦mを満たす整数)と、画素電極9aの短辺端に沿って延在する走査線Yj(但し、jは1≦j≦nを満たす整数)と、データ線Xk及び走査線Yjの交点付近に形成される画素スイッチング用のTFT116と、蓄積容量119(但し、図4では不図示)を備えている。
ここで、画素電極9aは、各サブ画素部71に1つずつ設けられる一方で、共通電極11は、走査線Y1からYnが延びる方向(以降、適宜“水平方向”と称する)に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部71に1つずつ設けられる。そして、共通電極11が備えるスリット11bは、水平方向に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部71内を水平方向に沿って横断するように延在すると共に、水平方向に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部71のうちの両端の2つのサブ画素部71内に端部11cを有している。言い換えれば、共通電極11が備えるスリット11bは、水平方向に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部71から構成される1つの表示画素部70内を横断するように延在すると共に、水平方向に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部71から構成される1つの表示画素部70の境界付近に端部11cを有している。尚、共通電極11は、画像表示領域に全面にベタ状、または、水平方向に複数の帯状として形成してもよい。
TFT116は、ソース端子がデータ線X1〜Xmのいずれかに電気的に接続され、ゲート端子が走査線Y1からYnのいずれかに電気的に接続され、ドレイン端子が画素電極9aに電気的に接続されている。画素スイッチング用のTFT116は、走査線駆動回路104から供給される走査信号によってオン状態及びオフ状態が切り換えられる。
液晶素子118は、画素電極9a、共通電極11並びに画素電極9a及び共通電極11間に位置する液晶分子50aから構成されている。画素電極9aは、TFT116を介してデータ線X1からXmのいずれかと電気的に接続されている。共通電極11は、共通配線COMと電気的に接続されている。尚、画素電極9a及び共通電極11は、上述したように、いずれもTFTアレイ基板10上に設けられている。液晶装置100の動作時には、データ線X1からXm及びTFT116を介して供給された画像信号の電位(書込電位)を有する画素電極9aと、共通配線COMを介して供給された共通電位を有する共通電極11との間に電界が生じる。液晶は、当該電界に応じて駆動されることによって、即ち、当該電界に応じて分子集合の配向や秩序が変化することによって、光を変調し、階調表示を可能とする。
蓄積容量119は、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、液晶素子118と並列に付加されている。蓄積容量119を構成する一方の電極は、画素電極9aに電気的に接続され、他方の電極は、共通電極11に電気的に接続されている。
また、各サブ画素部71の境界は、ブラックマトリクス23により覆われている。他方で、各サブ画素部71のうち画素電極9aが形成される領域(つまり、各サブ画素部71のうち画像の表示に寄与する領域)は、ブラックマトリクス23により覆われていない。
本実施形態の液晶装置100は、以下のように動作する。まず、走査線駆動回路104から走査線Yjにハイレベルの走査信号を供給することで、走査線Yjに接続された全てのTFT116をオン状態にして、走査線Yjに係る全ての表示画素部70を選択する。また、走査線Yjに係る表示画素部70の選択に同期して、データ線駆動回路101からデータ線X1からXmに、画像信号が供給される。これにより、走査線駆動回路104で選択した全ての表示画素部70に、データ線駆動回路101からデータ線X1からXm及びTFT116を介して画像信号が供給され、この画像信号に基づく書込電圧が画素電極9aに書き込まれる。これにより、画素電極9aと共通電極11との間に電位差が生じて、駆動電圧が液晶に印加される。
ここで、本実施形態に係る液晶装置100では特に、スペーサ40及びスペーサ40の周辺部分は、ブラックマトリクス23により覆われている。ここで、ブラックマトリクス23が複数のサブ画素部71の夫々の境界を覆うように対向基板20上に形成されることを考慮すれば、スペーサ40は、複数のサブ画素部71の夫々の境界に配置されることが好ましい。特に、スペーサ40は、複数のサブ画素部71の夫々の境界の中央付近(言い換えれば、複数のサブ画素部71の夫々の境界を覆うブラックマトリクス23の格子線の中央付近)に配置されることが好ましい。
尚、全てのサブ画素部71の夫々の境界にスペーサ40が配置される必要性は必ずしもない。このため、n(但し、nは2以上の整数)個の水平ライン毎にスペーサ40が配置されることが好ましい。図4に示す例では、2つの水平ライン毎にスペーサ40が配置される例を示している。
このようにn(但し、nは2以上の整数)個の水平ライン毎にスペーサ40が配置される場合には、図4に示すように、ブラックマトリクス23は、スペーサ40を覆う遮光部分23aと、スペーサ40を覆わず且つ複数のサブ画素部71の境界を覆う遮光部分23bとを備えることになる。ここで、本実施形態では、遮光部分23aの平面視上のサイズ(例えば、線幅や面積等)は、遮光部分23bの平面視上のサイズ(例えば、線幅や面積等)よりも大きい。加えて、遮光部分23aの図4中上側(つまり、データ線X1からXmに沿った方向(以降、適宜“垂直方向”と称する)における上側)に位置するサブ画素部71を遮光部分23aが覆う遮光面積と、遮光部分23aの図4中下側(つまり、垂直方向における下側)に位置するサブ画素部71を遮光部分23aが覆う遮光面積とが略同一となるように、遮光部分23aの形状やサイズ等が設定されている。
加えて、スペーサ40は、水平方向に沿って連続して隣接する3つのサブ画素部71(つまり、1つの表示画素部70を構成する3つのサブ画素部71)のうちの中央のサブ画素部71と、スペーサ40の少なくとも一部又はスペーサ40を覆う遮光部分23aの少なくとも一部とが、TFTアレイ基板10又は対向基板20の法線方向において重なるように配置される。本実施形態では、R(赤)表示用のサブ画素部71と、G(緑)表示用のサブ画素部71と、B(青)表示用のサブ画素部71とが、3つのサブ画素部71としてこの順に配列している。従って、スペーサ40は、G(緑)表示用のサブ画素部71と、スペーサ40の少なくとも一部又はスペーサ40を覆う遮光部分23aの少なくとも一部とが、TFTアレイ基板10又は対向基板20の法線方向において重なるように配置される。
尚、図4では、中央のサブ画素部71(つまり、G(緑)表示用のサブ画素部71)とスペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aとが、TFTアレイ基板10又は対向基板20の法線方向において重なり、且つ両端のサブ画素部71(つまり、R(赤)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71)とスペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aとが、TFTアレイ基板10又は対向基板20の法線方向において重ならない例を示している。しかしながら、中央のサブ画素部71(つまり、G(緑)表示用のサブ画素部71)とスペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aとが、TFTアレイ基板10又は対向基板20の法線方向において重なっている限りは、両端のサブ画素部71(つまり、R(赤)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71)とスペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aとが、TFTアレイ基板10又は対向基板20の法線方向において重なるように構成してもよい。
このような構成を有する本実施形態に係る液晶装置100では、ブラックマトリクス23(特に、遮光部分23a)によってスペーサ40が覆われるため、スペーサが接触する位置の液晶分子の配向状態の意図しない乱れを隠すことができる。つまり、例えば液晶装置100の表示面を押下することによって生ずる外圧等によって生じ得るTFTアレイ基板10や対向基板20のたわみに起因して、本来意図した位置とは異なる位置でスペーサ40がTFTアレイ基板10に接触してしまい、その結果、スペーサ40が接触する位置の液晶分子の配向状態が意図せず乱れてしまう状態が生じたとしても、液晶分子の配向状態が乱れてしまった領域が液晶装置100のユーザによって視認されることは殆ど或いは全くない。このため、液晶分子の配向状態の乱れによって引き起こされる光漏れの発生やコントラストの低下や表示ムラ等がユーザに視認されることは殆ど或いは全くない。このため、ユーザは、光漏れの発生やコントラストの低下や表示ムラ等の悪影響を受けない画像を視認することができる。これにより、ユーザから見た場合の液晶装置100の表示特性を相対的には向上させることができる。
そして、スペーサ40をブラックマトリクス23で覆いつつも、スペーサ40を覆う一部のブラックマトリクス23(つまり、遮光部分23a)のサイズを選択的に大きくし且つスペーサ40を覆う遮光部分23a以外の他の一部のブラックマトリクス23(つまり、遮光部分23b)の大きさを選択的に小さくしているため、液晶装置100の開口率(言い換えれば、透過率)を向上させることができる。
ここで、本実施形態に係る液晶装置100の比較例として、図5を参照して、ブラックマトリクス23のサイズを一律に大きくしている液晶装置について説明する。ここに、図5は、比較例に係る液晶装置101が備える表示画素部70のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。
図5に示すように、比較例に係る液晶装置101では、複数のサブ画素部71の夫々の境界にスペーサ23が配置されているか否かに関わらず、複数のサブ画素部71の夫々の垂直方向における境界の全てに遮光部分23aが配置されるように、ブラックマトリクス23が対向基板20上に形成されている。これは、全てのサブ画素部71の開口形状(つまり、ブラックマトリクス23に覆われていない領域の形状)を同一にするという技術的な要請に応じているためである。このため、スペーサ40が境界に配置されていないサブ画素部71の開口率(透過率)をも遮光部分23aの存在によって低下させてしまうため、液晶装置100全体としての開口率(透過率)が大きく低下しかねない。
しかるに、本実施形態に係る液晶装置100では、図4に示すように、スペーサ40が実際に配置されるサブ画素部71の境界に相対的にサイズの大きい遮光部分23aを設け且つスペーサ40が実際に配置されないサブ画素部71の境界に相対的にサイズの小さい遮光部分23bを設けているため、スペーサ40が境界に配置されていないサブ画素部71の開口率(透過率)を不必要に低下させることはない。このため、液晶装置100全体としての開口率(透過率)の低下を抑制することができるため、結果として、液晶装置100全体としての開口率(透過率)を相対的に向上させることができる。
加えて、隣接する3つのサブ画素部71を横断する(つまり、1つの表示画素部70を横断する)ようにスリット11bが延びているため、1つのサブ画素部71毎にスリット11bを備える構成(つまり、1つのサブ画素部71内でスリット11bが閉じる構成)と比較して、スリット11bの端部11cの数を減らすことができる。具体的には、隣接する3つのサブ画素部71のうち中央のサブ画素部71内には、スリット11bの端部11cが存在することはない。他方で、隣接する3つのサブ画素部71のうち両端のサブ画素部71の夫々の内部には、スリット11bの端部11cのうちの一方側の端部11cが存在することになる。言い換えれば、両端のサブ画素部71の夫々の内部に、スリット11bの双方の端部11cが同時に存在することはない。このため、1つのスリット11bに着目すれば、各サブ画素部71内にスリット11bの双方の端部11cが同時に存在するがゆえに1つの表示画素部70内にスリット11bの端部11cが6つ存在する液晶装置と比較して、1つの表示画素部70内に存在するスリット11bの端部11cを2つに減らすことができる。このため、液晶分子の回転方向が液晶分子の存在する場所によって異なる現象であって且つスリット11bの端部11cに発生しやすいディスクリネーションに起因した透過率の低下を好適に抑制することができる。従って、液晶装置100全体としての透過率の低下を抑制することができる。
他方で、単に隣接する3つのサブ画素部71を横断するように延びるスリット11bを備えるだけでは、隣接する3つのサブ画素部71のうちの中央のサブ画素部71の透過率が、両端のサブ画素部71の透過率と比較して過度に大きくなってしまいかねない。このような状況を考慮して、本実施形態では、隣接する3つのサブ画素部71のうちの中央のサブ画素部71とスペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aとが重なるようにスペーサ40を配置している。このようにスペーサ40を配置することで、中央のサブ画素部71の透過率は、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aによって低下させられる。これにより、隣接する3つのサブ画素部71の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。つまり、3つのサブ画素部の夫々の透過率の不自然なばらつきを相対的に抑制することができる。その結果、液晶装置100が備える全てのサブ画素部71(言い換えれば、液晶装置100が備える全ての表示画素部70)の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。
このように、本実施形態に係る液晶装置100によれば、液晶装置100全体としての透過率の低下を確実に抑制しつつも、液晶装置100が備える全てのサブ画素部71の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。これにより、より好適な表示品位を実現することができる。
更に、本実施形態に係る液晶装置100では、遮光部分23aの上側に位置するサブ画素部71を遮光部分23aが覆う遮光面積と、遮光部分23aの下側に位置するサブ画素部71を遮光部分23aが覆う遮光面積とが略同一となっている。このため、複数のサブ画素部71の夫々の垂直方向における境界の全てにスペーサ40を配置しなくとも(言い換えれば、複数のサブ画素部71の夫々の垂直方向における境界の全てに遮光部分23aを配置しなくとも)、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々の透過率を概ね揃えることができる。このため、透過率を揃えるためだけに(言い換えれば、複数のサブ画素部71の開口形状を揃えるためだけに)複数のサブ画素部71の夫々の垂直方向の境界の全てにスペーサ40又は遮光部分23aを配置する必要は必ずしもなくなる。これにより液晶装置100に配置されるスペーサ40の数を相対的に減らすことができるため、製造工程の簡略化、材料の低減、歩留まりの向上等によって製造コストの低減を図ることができる。加えて、遮光部分23aを不必要に配置する必要もないため、結果として、液晶装置100全体としての開口率(透過率)の低下を抑制することができる。
尚、本実施形態に係る液晶装置100では、スペーサ40の配置位置を適宜調整することで、液晶装置100の色度(更には、透過率)をも調整することができる。ここで、図6及び図7を参照して、スペーサ40の配置位置の調整によって、液晶装置100の色度(更には、透過率)を調整する例について説明する。ここに、図6は、スペーサ40の配置位置と液晶装置100の色度(更には、透過率)との相関関係を示す表及びグラフであり、図7は、スペーサ40の配置位置を調整した場合の表示画素部70のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。尚、図6及び図7では、隣接する3つのサブ画素部71のうちの中央のサブ画素部71をG(緑)表示用のサブ画素部71に設定した場合の例について説明する。
図6(a)に示すように、スペーサ40の配置位置を調整することで、液晶装置100の色度(特に、白色の色度)と透過率が変化することがわかる。具体的には、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがR(赤)表示用のサブ画素部71のみを覆う場合(つまり、条件1となる場合)には、白の色度は(0.305,0.333)となり且つ透過率は6.34となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがR(赤)表示用のサブ画素部71及びG(緑)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う場合(つまり、条件2となる場合)には、白の色度は(0.309,0.328)となり且つ透過率は6.17となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがG(緑)表示用のサブ画素部71のみを覆う場合(つまり、条件3となる場合であって、図4に示す状態となる場合)には、白の色度は(0.315,0.319)となり且つ透過率は5.87となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがG(緑)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う場合(つまり、条件4となる場合であって、図7に示す状態となる場合)には、白の色度は(0.319,0.331)となり且つ透過率は6.11となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがB(青)表示用のサブ画素部71のみを覆う場合(つまり、条件5となる場合)には、白の色度は(0.323,0.351)となり且つ透過率は6.50となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがB(青)表示用のサブ画素部71及びR(赤)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う場合(つまり、条件6となる場合)には、白の色度は(0.316,0.344)となり且つ透過率は6.47となる。尚、図6(a)に示す色度及び透過率の値は、特定のカラーフィルタ及びバックライトを用いた場合の具体的な数値の一例であり、全ての液晶装置100が必ずこの値を有するということを示すものではない。
このような白色の色度をグラフ上にプロットし且つ各プロット点を結ぶと、図6(b)に示すグラフが得られる。また、透過率についても更にプロットしてもよい。このグラフから、液晶装置100に求められる色度(更には、透過率)又は所望の色度(更には、透過率)を実現することができるスペーサ40の配置位置を算出し且つ算出された位置にスペーサ40が配置されるように液晶装置100を製造してもよい。例えば、液晶装置100に求められる色度として図6(b)に示す円形の網掛け領域が指定されている場合には、条件2から条件4(つまり、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがR(赤)表示用のサブ画素部71及びG(緑)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う状態から、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがG(緑)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う状態に至るまでの条件)を満たすようにスペーサ40を配置すればよいということが分かる。このとき、更に透過率の観点からスペーサ40のより適切な又は最適な配置位置を指定してもよい。
また、スペーサ40の配置位置の調整を調整することに加えて又は代えて、隣接する3つのサブ画素部71の配列順序(具体的には、上述したR(赤)表示用のサブ画素部、G(緑)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71の配列順序)を調整することで、液晶装置100の色度(更には、透過率)を調整することもできる。ここで、図8及び図9を参照して、スペーサ40の配置位置の調整によって、液晶装置100の色度(更には、透過率)を調整する例について説明する。ここに、図8は、隣接する3つのサブ画素部71の配列順序を調整した場合の表示画素部70のより詳細な構成を概念的に示す平面図であり、図9は、隣接する3つのサブ画素部71の配列順序を調整した場合における、スペーサ40の配置位置と液晶装置100の色度(更には、透過率)との相関関係を示す表及びグラフである。
図8に示すように、隣接する3つのサブ画素部71のうちの中央のサブ画素部71をB(青)表示用のサブ画素部71に設定することで、液晶装置100の色度(更には、透過率)を調整することができる。この場合、更にスペーサ40の配置位置を調整することで、液晶装置100の色度(特に、白色の色度)と透過率を調整してもよい。
具体的には、図9(a)に示すように、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがR(赤)表示用のサブ画素部71のみを覆う場合(つまり、条件1となる場合)には、白の色度は(0.303,0.325)となり且つ透過率は6.22となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがR(赤)表示用のサブ画素部71及びG(緑)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う場合(つまり、条件2となる場合)には、白の色度は(0.307,0.320)となり且つ透過率は6.08となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがG(緑)表示用のサブ画素部71のみを覆う場合(つまり、条件3となる場合であって、図4に示す状態となる場合)には、白の色度は(0.312,0.309)となり且つ透過率は5.71となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがG(緑)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う場合(つまり、条件4となる場合であって、図7に示す状態となる場合)には、白の色度は(0.315,0.322)となり且つ透過率は5.94となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがB(青)表示用のサブ画素部71のみを覆う場合(つまり、条件5となる場合)には、白の色度は(0.321,0.342)となり且つ透過率は6.32となる。また、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがB(青)表示用のサブ画素部71及びR(赤)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う場合(つまり、条件6となる場合)には、白の色度は(0.314,0.336)となり且つ透過率は6.29となる。尚、図9(a)に示す色度及び透過率の値は、特定のカラーフィルタ及びバックライトを用いた場合の具体的な数値の一例であり、全ての液晶装置100が必ずこの値を有するということを示すものではない。
このような白色の色度をグラフ上にプロットし且つ各プロット点を結ぶと、図9(b)に示すグラフが得られる。また、透過率についても更にプロットしてもよい。このグラフから、液晶装置100に求められる色度(更には、透過率)又は所望の色度(更には、透過率)を実現することができるスペーサ40の配置位置を算出し且つ算出された位置にスペーサ40が配置されるように液晶装置100を製造してもよい。例えば、液晶装置100に求められる色度として図9(b)に示す円形の網掛け領域が指定されている場合には、条件4(つまり、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがG(緑)表示用のサブ画素部71及びB(青)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う条件)又は条件6(つまり、スペーサ40又はスペーサ40を覆う遮光部分23aがB(青)表示用のサブ画素部71及びR(赤)表示用のサブ画素部71の夫々を覆う条件)を満たすようにスペーサ40を配置すればよいということが分かる。このとき、更に透過率の観点からスペーサ40のより適切な又は最適な配置位置を指定してもよい。
このように、本実施形態に係る液晶装置100では、スペーサ40の配置位置及び隣接する3つのサブ画素部71の配列順序の夫々を調整することで、液晶装置100の色度(更には、透過率)を調整することもできる。このため、スペーサ40の配置位置のみを調整する構成及び隣接する3つのサブ画素部71の配列順序のみを調整する構成(つまり、1つのパラメータのみを調整する構成)と比較して、スペーサ40の配置位置及び隣接する3つのサブ画素部71の配列順序という2つのパラメータを調整することができるため、より好適に液晶装置100の色度(更には、透過率)を調整することができる。
尚、上述の説明では、このため、n(但し、nは2以上の整数)個の水平ライン毎にスペーサ40が配置される例について説明している。しかしながら、各水平ラインに対応するように(つまり、各行に)スペーサ40を配置してもよいことは言うまでもない。このように構成しても、液晶装置100全体としての透過率の低下を相応に抑制しつつも、液晶装置100が備える全てのサブ画素部71の夫々の透過率のバランスを適切に調整することができる。
また、上述の説明では、複数のサブ画素部71の夫々の垂直方向の境界にスペーサ40が配置される例について説明している。しかしながら、複数のサブ画素部71の夫々の水平方向の境界にスペーサ40が配置されるように構成してもよいことはいうまでもない。この場合も、上述した構成を採用することで、上述した各種効果を好適に享受することができる。
(3)変形例
続いて、図10を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の変形例について説明する。ここに、図10は、変形例に係る液晶装置100aの表示画素部70のより詳細な構成を示す平面図である。尚、上述した液晶装置100と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明を省略する。
図10に示すように、変形例に係る液晶装置100aは、上述した液晶装置100と同一の構成を有している。変形例に係る液晶装置100aでは特に、2つの水平ライン毎にスペーサ40が配置されると共に、スペーサ40が配置される列と同一列における複数のサブ画素部71の夫々の境界のうちスペーサが配置されない境界を覆うブラックマトリクス23は、スペーサ40を実際に覆う遮光部分23aと同一の形状を有する遮光部分23cを遮光部分23aと同じ位置に備えている。つまり、変形例に係る液晶装置100aにおけるブラックマトリクス23は、いわばダミーの遮光部分23cを備えている。このとき、遮光部分23aは、遮光部分23aの上側に位置するサブ画素部71を遮光部分23aが覆う遮光面積と、遮光部分23aの下側に位置するサブ画素部71を遮光部分23aが覆う遮光面積とが略同一となるように配置されていてもよいし、略同一とならないように配置されていてもよい。同様に、遮光部分23cは、遮光部分23cの上側に位置するサブ画素部71を遮光部分23cが覆う遮光面積と、遮光部分23cの下側に位置するサブ画素部71を遮光部分23cが覆う遮光面積とが略同一となるように配置されていてもよいし、略同一とならないように配置されていてもよい。他方で、複数のサブ画素部71の夫々に着目すれば、複数のサブ画素部71の夫々を遮光部分23a及び23cが覆う遮光面積は略同一であることが好ましい。
この態様によれば、複数の走査線Y1からYnのうちの一部に対応するようにスペーサ40を配置しつつも、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々が遮光部分23a及び遮光部分23cの夫々によって覆われる面積を概ね同一にすることができる。つまり、上述したように、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々の境界中央にスペーサ40を必ずしも配置しなくとも(或いは、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々の境界中央に対して対称となるように遮光部分23aを配置しなくとも)、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々が遮光部分23a及び遮光部分23cの夫々によって覆われる面積を概ね同一にすることができる。従って、上述したように、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々の透過率を概ね揃えることができる。
尚、図10に示す変形例に係る液晶装置100aでは、スペーサ40が配置される列に対して選択的に遮光部分23cを設け且つスペーサ40が配置されない列に対して遮光部分23cを設けない(つまり、ブラックマトリクス23のサイズを小さくしている)ため、図5に示す比較例に係る液晶装置101と比較して、液晶装置100a全体の透過率は向上していることは言うまでもない。それでいて、垂直方向において隣接する複数のサブ画素部71の夫々の開口率を揃えることができるため、水平ライン毎に表示ムラ(つまり、開口率(透過率)のバラつきに起因した表示ムラ)も発生しにくいという利点を享受することができる。
(4)電子機器
続いて、図11及び図12を参照しながら、上述の液晶装置100を具備してなる電子機器の例を説明する。
図11は、上述した液晶装置が適用されたモバイル型のパーソナルコンピュータの斜視図である。図11において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、上述した液晶装置100を含んでなる液晶表示ユニット1206とから構成されている。液晶表示ユニット1206は、液晶装置100の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
次に、上述した液晶装置100を携帯電話に適用した例について説明する。図12は、電子機器の一例である携帯電話の斜視図である。図12において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の表示形式を採用し、且つ上述した液晶装置100と同様の構成を有する液晶装置1005を備えている。
これらの電子機器においても、上述した液晶装置100を含んでいるため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
尚、図11及び図12を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置や、液晶プロジェクタ等の投射型の表示装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう液晶装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図である。 図1のH−H’断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の要部の電気的な構成を概念的に示すブロック図である。 画素部のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。 比較例に係る液晶装置の画素部のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。 スペーサの配置位置と液晶装置の色度(更には、透過率)との相関関係を示す表及びグラフである スペーサの配置位置を調整した場合の表示画素部のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。 隣接する3つのサブ画素部の配列順序を調整した場合の表示画素部のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。 隣接する3つのサブ画素部の配列順序を調整した場合における、スペーサの配置位置と液晶装置の色度(更には、透過率)との相関関係を示す表及びグラフである 変形例に係る液晶装置の表示画素部のより詳細な構成を示す平面図である。 液晶装置が適用されたモバイル型のパーソナルコンピュータの斜視図である。 液晶装置が適用された携帯電話の斜視図である。
符号の説明
9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、11…共通電極、11b…スリット、12…絶縁膜、20…対向基板、23…ブラックマトリクス、23a…遮光部分、23b…遮光部分、23c…遮光部分、40…スペーサ、50…液晶層、50a…液晶分子、70…表示画素部、71…サブ画素部、100…液晶装置、116…TFT

Claims (7)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向するように配置される第2基板と、
    前記第1基板の前記第2基板側に、複数のサブ画素部の夫々に対応するように形成される第1電極と、
    前記第1基板の前記第2基板側に形成され且つ前記第1電極との間に絶縁層を挟持する第2電極であって、前記複数のサブ画素部のうち隣接するm(但し、mは3以上の整数)個の前記サブ画素部で構成される表示画素部を横断して延びる少なくとも一つの開口部を備える第2電極と、
    前記第1基板及び前記第2基板との間に挟持されると共に、前記第1電極及び前記第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子を含む液晶層と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配置され且つ前記第1基板と前記第2基板との間の距離を一定に保つスペーサと、
    前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の対向側に形成され、且つ前記表示画素部の境界であって前記サブ画素部の境界を覆うと共に前記スペーサを覆う第1遮光部と、
    前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の対向側に形成され、且つ前記表示画素部の境界であって、前記第1遮光部が覆う前記サブ画素部の境界とは異なるサブ画素部の境界を覆うと共に前記スペーサを覆わない第2遮光部と
    を備え、
    前記第1遮光部は、少なくとも前記表示画素部のうちの両端のサブ画素部以外のサブ画素部の境界を覆い、
    前記第1遮光部の面積は、前記第2遮光部の面積より大きいことを特徴とする液晶装置。
  2. 前記複数のサブ画素部は、夫々が第1の方向に沿って延び且つ夫々に前記複数のサブ画素部を選択するための走査信号が供給される複数の走査線と、夫々が前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延び且つ夫々が前記第1電極に対してデータ信号を供給する複数のデータ線との交点に配置されており、
    前記複数のサブ画素部は、前記第2の方向において隣接する第1のサブ画素部及び第2のサブ画素部を含んでおり、
    前記スペーサは、前記第1遮光部が前記第1のサブ画素部を覆う面積と、前記第1遮光部が前記第2のサブ画素部を覆う面積とが同一になるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記スペーサは、前記第1のサブ画素部と前記第2のサブ画素部との境界中央に配置されることを特徴とする請求項2に記載の液晶装置。
  4. 前記スペーサは、前記複数の走査線のうちの一部に対応するように配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の液晶装置。
  5. 前記複数のサブ画素部は、夫々が第1の方向に沿って延び且つ夫々に前記複数のサブ画素部を選択するための走査信号が供給される複数の走査線と、夫々が前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延び且つ夫々が前記第1電極に対してデータ信号を供給する複数のデータ線との交点に配置されており、
    前記スペーサは、(i)前記複数のサブ画素部のうちの第1のサブ画素部と、前記複数のサブ画素部のうちの前記第1のサブ画素部と前記第2の方向における後段で隣接する第2のサブ画素部との境界に配置され、且つ(ii)前記第1のサブ画素部と、前記第1のサブ画素部と前記第2の方向における前段で隣接する第3のサブ画素部との境界に配置されず、
    前記第1のサブ画素部と前記第3のサブ画素部との境界を覆い、且つ前記第1遮光部と同一形状を有し且つ前記第1遮光部に対応する位置に形成される第3遮光部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  6. 前記第2電極は、前記複数のサブ画素部のうち隣接3個の前記サブ画素部で構成される前記表示画素部を横断して延びる少なくとも一つの開口部を備え、3個の前記サブ画素部は夫々、赤、緑、青の表示色に対応し、中央の前記サブ画素部は、赤または緑の表示色であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の液晶装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
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