JP2010071902A - 伸縮長表示式測量用標尺 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測量用標尺上部13を構成するスライドガイド部に対し、測量用標尺下部15を構成するスライド部を、スライドさせ、測量用標尺3全体を伸縮させる。この測量用標尺下部15のスライドは、測量用標尺上部の表面19の背側で行われる。このため、合計目盛17の上側は、スライドにより、測量用標尺上部の表面19から隠れ、残りの下側は露出する。この合計目盛17は、測量用標尺下部15の下端21からの寸法に測量用標尺上部13の寸法を合計した合計寸法値を有するものである。よって、表面側へ露出する上縁部の数値は、伸縮して変化する測量用標尺3全体の寸法を表示することになる。
【選択図】図1
Description
この測定は、例えば、以下のように行う。すなわち、一人の作業員が、床の上に測量用標尺を下端を接して垂直に支持する。他の作業員は、測量用標尺から離れた基準床面の上で測量機器であるレベルを設置する。この測量機器であるレベルは、基準床面の一定寸法上方、例えば150cm方において、水平に設置され、内蔵する光学機器で、この水平な位置にあるものを、拡大して目視できる。この測量機器であるレベルによって、測量用標尺の下端から一定寸法上方に設けられる目標目盛を狙う。
以上のことは、レーザー水平器を使用する測定だけではなく、測量機器のレベルを使用する測定においても同様のことが言える。
すなわち、建築中の建物のn階には、基準となる階水平基準面の高さを示す印Hnが、足場などに印付けられる。この印Hnは、各階の設計上の床から例えば一律1000mmに設定される。そして、各階の作業のための水平基準面は、作業員の背の高さや、測量機器のレベルの操作しやすい高さから、階水平基準面とは別に、任意の高さに設定される。例えば設計上の床から1480mmに設定される。この任意に設定される水平基準面の高さと階水平基準面の高さの対応は、正確に把握されなければならない。
この作業のための水平基準面は、例えばベランダ、開放廊下、玄関、水回り、子供部屋、リビング、それぞれの床に、5cm〜20cmの段差がある場合、その必要に応じて、各々別に設定される。例えばベランダは設計上の床から1480mm、開放廊下は設計上の床から1430mm、玄関は設計上の床から1470mm、水回りは設計上の床から1420mm、子供部屋は設計上の床から1490mm、リビングは設計上の床から1460mm、といった具合であることがある。その場合に伸縮して変化した測量用標尺の高さをそのたびに計測するのは煩わしい。
前記測量用標尺の上部を構成し、前記目標目盛が表面に設けられるスライドガイド部と、このスライドガイド部にガイドされ、前記測量用標尺の下部を構成し、スライドガイド部の表面の背側でスライド移動するスライド部と、前記測量用標尺下部の表面に設けられ、前記測量用標尺下部の下端からの寸法に前記測量用標尺上部の寸法を合計した合計寸法値を有する合計目盛と、を有し、前記スライドにともない伸縮して変化する前記測量用標尺全体の寸法を、前記合計目盛の表面側へ露出する上縁部の数値で表示することを特徴とする伸縮長表示式測量用標尺である。
[測定作業の全体概要]
図2(A)(B)に示すように、この実施形態は、コンクリート床の凹凸を測定するため、この実施形態にかかる測量用標尺3と測量機器のレベル5を用いるものである。
一人の作業員7が、床の上に測量用標尺3を下端を接して垂直に支持する。他の作業員9は、測量用標尺3から離れた基準床面の上で測量機器であるレベル5を設置する。この測量機器であるレベル5は、基準床面の一定寸法上方、例えば150cm上方において、水平に設置される。レベル5に内蔵する光学機器で、この水平な位置にあるものを、拡大して目視できる。
図1に示すように、この実施形態にかかる測量用標尺3は、スライドして伸縮できるように、測量用標尺上部13と、測量用標尺下部15とからなる。
測量用標尺上部13は、目標目盛11が表面に設けられる。また、全体が細長い四角筒状をなし、スライドガイド部として機能する。
測量用標尺下部15は、測量用標尺上部13の四角筒状に挿入されスライドできる、よりも細い四角柱状をなし、スライド部として機能する。この測量用標尺下部15であるスライド部は、測量用標尺上部13であるスライドガイド部の表面の背側で、スライド移動する。
スライド後の状態を固定するために、固定ネジ16を設ける。すなわち、ハンドのついた雄ネジの先端は、測量用標尺上部13の表面に設けられた雌ネジに螺合して貫通し、貫通したネジの先端が測量用標尺下部15の表面19を押圧して、固定が行われる。
これにより、表面側へ露出する上縁部の数値は、伸縮して変化する測量用標尺3全体の寸法を表示することになる。よって、伸縮して変化した測量用標尺3の高さが自動的に、簡易な構造により示される。なお、図3に、測量用標尺をスライドしやや縮めた状態を示す。
以上の実施形態では、測定は測量機器であるレベル5を用いたが、他の実施形態では、レーザー水平器を用いてもよい。目標目盛11へレーザー光線を照射し、この照射光が目標目盛11の上で反射する光る線の部分と、目標目盛11の基準水平目盛とのずれを、目視で確認し、これによりコンクリート凹凸の大きさを測定する。
以上の実施形態では、測量機器を使用する場合を説明したが、他の実施形態では、レーザー水平器を使用する場合にも、本発明は実施できる。
そのとき、更に、レーザー水平器から水平面に対して平行なレーザー光線を照射するのではなく、垂直面に対して平行なレーザー光線を照射することにより、床の凹凸ではなく、壁面の凹凸の測定にも使用できる。よって、コンクリート壁面の型枠の凹凸を測定し、コンクリート打設前に型枠の精度をあげ、その後にコンクリートを打設する。
つまり、コンクリート壁面の型枠の凹凸を測定するため、壁面の型枠の表面上に測量用標尺を下端を接して水平に支持し、この測量用標尺の下端から一定寸法上方(横方向)に設けられる目標目盛に対して、垂直面に対して平行なレーザー光線を照射する。この照射光の反射を、目標目盛の上で、目視で確認し、凹凸の大きさを測定する。これにより、コンクリート壁面の型枠の凹凸を測定し、コンクリート打設前に型枠の精度をあげ、その後にコンクリートを打設し、精度あるコンクリート壁面を構築できる。
Claims (2)
- 測量用標尺の上部を構成し、目標目盛が表面に設けられるスライドガイド部と、このスライドガイド部にガイドされ、前記測量用標尺の下部を構成し、スライドガイド部の表面の背側でスライド移動するスライド部と、前記測量用標尺下部の表面に設けられ、前記測量用標尺下部の下端からの寸法に前記測量用標尺上部の寸法を合計した合計寸法値を有する合計目盛と、を有し、前記スライドにともない伸縮して変化する前記測量用標尺全体の寸法を、前記合計目盛の表面側へ露出する上縁部の数値で表示することを特徴とする伸縮長表示式測量用標尺。
- 床の凹凸を測定するため、床の上に測量用標尺を下端を接して垂直に支持し、この測量用標尺の下端から一定寸法上方に設けられる目標目盛を、前記測量用標尺から離れた基準床面の上で前記一定寸法上方において水平に設置された測量機器のレベルで狙い、狙いのずれの大きさを前記目標目盛で読み取ることで前記凹凸の大きさを測定する前記測量用標尺であって、
前記測量用標尺の上部を構成し、前記目標目盛が表面に設けられるスライドガイド部と、このスライドガイド部にガイドされ、前記測量用標尺の下部を構成し、スライドガイド部の表面の背側でスライド移動するスライド部と、前記測量用標尺下部の表面に設けられ、前記測量用標尺下部の下端からの寸法に前記測量用標尺上部の寸法を合計した合計寸法値を有する合計目盛と、を有し、前記スライドにともない伸縮して変化する前記測量用標尺全体の寸法を、前記合計目盛の表面側へ露出する上縁部の数値で表示することを特徴とする伸縮長表示式測量用標尺。
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