JP2010070274A - 被輸送物品の管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被輸送物品である転がり軸受固有の性状と、輸送中の条件、環境とを関連付けて管理できる管理方法を実現する。そして、上記転がり軸受に瑕疵が発生した場合に、その瑕疵が発生した原因を高い信頼性で突き止めて、責任の所在の特定及び再発防止の対策を効果的に行える様にする。
【解決手段】転がり軸受1の表面に固有のコード5a,5bを付すと共に、この転がり軸受1固有の情報を、このコード5a,5bと関連付けて製品管理用のコンピュータに入力した後、この被輸送物品を輸送ケース7内に梱包する。又、この輸送ケース7内に、湿度センサと衝撃センサとタイマとを備えたデータ記録器8を装着する。更に、このデータ記録器8固有の識別符号と上記転がり軸受1固有のコード5a,5bとを上記コンピュータに関連付けて入力してから、この転がり軸受1を上記データ記録器8と共に送り先に送り届ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、各種産業機械用の大型転がり軸受、或は、各種回転機械装置用の転がり軸受の如き、各種転がり軸受を、当該転がり軸受の製造工場(部品工場)から、当該転がり軸受を利用する工場(産業機械工場、ユーザー)、或は、当該転がり軸受を利用して各種回転機械装置を作る工場(完成品工場、ユーザー)に輸送する際のトレーサビリティを確保する為に利用する。
例えば、産業機械装置の一種であり、製鉄所の鋼板製造ラインに配置される圧延ロールの端部(ロールネック)を回転自在に支持する為に、大型の転がり軸受(一般的には、円筒ころ軸受若しくは複列円すいころ軸受)が使用されている。この様な部分に使用される転がり軸受は、内周面に複列若しくは多列の外輪軌道を有する外輪の内径側に、外周面に複列若しくは多列の内輪軌道を有する内輪を配置し、これら各列の外輪軌道とこれら各列の内輪軌道との間に円すいころ、円筒ころ等の転動体を、各列毎に複数個ずつ配置して成る。この様な転がり軸受は、転がり軸受の製造工場から製鉄所等に、例えば輸送ケースに収納し、搬送する。
この様な産業機械装置用の大型の転がり軸受は、注文製作品である場合が多く、注文を受けてから納品までに、かなりの日数を要する事が避けられない。一方、上記転がり軸受は所定の寿命に達した場合に交換する必要があるだけでなく、使用中に想定外の大きな衝撃が加わる等、何らかの原因で、早目に交換する必要が生じる場合もある。この様な場合に、上記注文から納品までの期間、産業機械装置を停止させておく訳にはいかない。この為に、上述の様な大型の転がり軸受を使用する産業機械工場では、当該転がり軸受を、交換用の予備部品として保管しておく事が一般的に行われている。従って、この様な転がり軸受は、転がり軸受の製造工場より出荷してから、上記輸送ケースの梱包を開き、産業機械装置の回転支持部に組み付けるまでに、数年間を経過する場合もある。
一方、上述の様な転がり軸受は、極めて希ではあるが、上記輸送ケースの梱包を開いた際に使用できない状態となっている可能性がある。この様な状態になる理由として、大きく分けて、次の(1) 〜(3) の様な理由が考えられる。
(1) 製造上の問題
この問題は、転がり軸受の製造工場で、何らかの原因でこの転がり軸受の一部に瑕疵が生じ、この転がり軸受が正常に(振動等を発生する事なく円滑に)運転されなくなる場合である。
(2) 輸送上の問題
この問題は、輸送中に上記輸送ケースを落下させる等により、この輸送ケースに収納した上記転がり軸受に大きな衝撃が加わり、この転がり軸受内部の転がり接触部に圧痕が形成されて、この転がり軸受の運転時に振動が発生する様になったり、輸送中に上記輸送ケース内に雨水等が浸入する事で、上記転がり軸受の構成部品の表面に錆が発生する場合である。
(3) 保管上の問題
この問題は、産業機械工場での保管中に、上記輸送ケース内に水分(液体に限らず、水蒸気状態での湿気を含む)が浸入する事で、上記転がり軸受の構成部品の表面に錆が発生する場合、或は、取り扱い中に落下させて転がり接触部に圧痕が形成され、運転時に振動が発生する様な場合である。
何れの問題が生じた場合でも、当該転がり軸受は使用できないので、新たな転がり軸受を至急調達する必要があるが、その場合に、何れの組織(製造工場、輸送業者、ユーザー)に損傷発生の責任があるかを特定し、更に同様の問題が繰り返されない様にする事が重要である。
上記(1) 〜(3) に示した問題のうち、(1) に示した製造上の問題に関しては、例えば特許文献1〜3に記載されている様に、転がり軸受の一部にIC等のメモリ部品を装着して、当該転がり軸受を製造する際の条件等をこのメモリ部品に記憶させておく事で、或る程度対応できる。或は、例えば特許文献4〜5に記載されている様に、転がり軸受に付した、各転がり軸受毎に特有のコードに基づいて、転がり軸受の製造メーカーのコンピュータから当該転がり軸受の諸元データを取り出し可能にする事でも、或る程度対応できる。
又、(2)(3)に示した、輸送上乃至は保管上の問題のうち、衝撃に基づく圧痕発生に関しては、例えば特許文献6〜8に記載されている様に、転がり軸受を衝撃センサと共に輸送し、輸送中に当該転がり軸受が所定値以上の衝撃を受けたか否かを確認する事で、或る程度対応できる。但し、転がり軸受の錆びに結び付く、輸送ケース内の湿度に就いては考慮していない為、この輸送ケースを開いた際に上記転がり軸受が錆びていた場合には、その原因を特定できない。
これに対して、日本電気株式会社が「WATCH LOGGER」なる商品名で市販しているセンサタグを使用すれば、被輸送物品に加わる衝撃に加えて、輸送中に於けるこの被輸送物品の環境、即ち、温度及び湿度を知る事はできる。但し、上記市販のセンサタグは、輸送中に被輸送物品に加わる衝撃の大きさやこの被輸送物品が曝される環境を知る事のみを考慮したもので、この被輸送物品固有の性状(諸元)と、輸送中の条件、環境とを関連付けて管理する事に就いては、全く考慮していない。この為、輸送中の条件、環境が、上記被輸送物品の故障に繋がる可能性を生じるものであったか否かは分かるが、上記センサタグと関連付けて、当該被輸送物品の製造時の条件を検索する事はできない。特に、ユーザー側で輸送ケースを開けて被輸送物品を取り出した後、当該被輸送物品と上記センサタグとを関連付けて(一緒に)保管していないと、当該被輸送物品に瑕疵が発生した原因を特定しにくくなる。
又、上記市販のセンサタグは、密封された輸送ケースを開かずに、輸送中の条件、環境を知る事に就いては、全く考慮していない。この為、輸送中の条件、環境を、上記輸送ケースを開かずには知る事はできない。
特表2004−538428号公報 特開2005−308195号公報 特開2006−38084号公報 特開2007−102598号公報 特開2008−204158号公報 特開平8−136571号公報 特開2002−243755号公報 特開2007−198770号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、被輸送物品固有の性状(諸元)と、輸送中の条件、環境とを関連付けて管理できる管理方法を実現する事を意図して発明したものである。そして、これらを互いに関連付けて管理できる様にする事により、上記被輸送物品に瑕疵が発生した場合に、その瑕疵が発生した原因を高い信頼性で突き止めて、責任の所在の特定及び再発防止の対策を効果的に行える様にするものである。
本発明の被輸送物品の管理方法は、先ず、工業製品である被輸送物品の表面に、当該被輸送物品固有のコードを付すと共に、当該被輸送物品固有の情報を、このコードと関連付けて製品管理用のコンピュータに入力する。
続いて、上記被輸送物品を輸送ケース内に梱包すると共に、この輸送ケース内にデータ記録器を設置する。このデータ記録器は、この輸送ケース内の湿度を測定する湿度センサと、この輸送ケースに加わる衝撃を測定する衝撃センサと、輸送経過時間を測定可能なタイマとを備えたものである。更に、上記データ記録器固有の識別符号と上記被輸送物品固有のコードとを上記コンピュータに、互いに同じ被輸送物品に関するものであると関連付けて入力する。
その後、上記被輸送物品を送り元から送り先に送り届ける輸送を開始して、この被輸送物品を上記データ記録器と共にこの送り先に送り届ける。そして、上記送り元から上記送り先への輸送中に於ける、経過時間毎の湿度と衝撃とに関する上記被輸送物品の履歴である、上記データ記録器に記録された情報を読み取り可能にする。又、上記被輸送物品固有のコードに基づいて、上記コンピュータに記録された当該被輸送物品固有の情報を入手可能とする。尚、この被輸送物品固有の情報を上記コードに基づいて入手可能となるのは、上記送り元と上記送り先との一方又は双方とする。
この様な本発明の被輸送物品の管理方法を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、上記被輸送物品の表面に上記固有のコードを、レーザ刻印機により付する。
又、上述の様な本発明の被輸送物品の管理方法を実施する場合に好ましくは、上記被輸送物品を収納した状態で輸送ケースを密封する。そして、この様な場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、この輸送ケースから気密を保持した状態で取り出した信号ケーブルにより、この輸送ケースを開かずにデータ記録器に記録された情報を読み取り可能にする。
上述の様に構成する本発明の被輸送物品の管理方法によれば、被輸送物品固有の性状(諸元)と、輸送中の条件、環境とを関連付けて管理できる。そして、これらを互いに関連付けて管理できる為、上記被輸送物品に瑕疵が発生した場合に、その瑕疵が発生した原因を高い信頼性で突き止めて、責任の所在の特定及び再発防止の対策を効果的に行える。
[実施の形態の第1例]
図1を参照しつつ、本発明の実施の形態の第1例に就いて説明する。本例は、圧延機等のロールネック用軸受の如き、大型の注文製作品の輸送に関して、本発明を適用する場合に就いて示している。
本例の被輸送物品の管理方法は、図1のステップ1(S1)部分に記載した様な転がり軸受1を、転がり軸受の製造工場から、この転がり軸受1を利用する工場(ユーザー)に輸送する場合に、この転がり軸受1の品質を保証する(トレーサビリティを確保する)事を意図している。この転がり軸受1は、内周面に外輪軌道を有する外輪2と、外周面に内輪軌道を有する内輪3と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体4、4とを備える。
この様な転がり軸受1のトレーサビリティを確保する為に、この転がり軸受1の一部に、S1で、この転がり軸受1固有の(他の転がり軸受と識別可能な)コード5a、5bを付して、この転がり軸受1を個性化する。このコード5a、5bとしては、バーコード、QRコード、データマトリックス等、従来から知られている各種コードを使用できる。何れを採用するかは、必要となるデータ量とコード付記に要する手間とを勘案して決定する。何れにしても、上記コード5a、5bは、各転がり軸受1に関して少なくとも1箇所に付すれば足りるが、本例の場合には、後述する実施の形態の第2例の場合と同様の理由で、上記外輪2と上記内輪3とに、それぞれ別個にコード5a、5bを付している。但し、注文製作品の場合には、転がり軸受1を個性化するコードは、1箇所にのみ付すれば足りる。又、コードを付する位置は、上記転がり軸受1の機能上、位置決め上、何れの面からも問題とならない面(例えば図示の様に外輪2及び内輪3の側面)とする。又、本例の場合には、上記コード5a、5bを、上記外輪2及び上記内輪3の側面にそれぞれレーザ刻印機を使用して付している。
何れにしても、上記各コード5a、5bを付する過程で、上記転がり軸受1固有の情報を、これら各コード5a、5bと関連付けて、製品管理用のコンピュータ6(後述する図2〜3参照)に入力する。上記転がり軸受1固有の情報には、外形寸法、内部隙間、振れ(偏心量)、面粗さ等、加工後の検査により求められ、従来から各種転がり軸受に添付される検査成績表に記載されている事項に加えて、構成各部品の加工条件、加工量(削り寸法)等が含まれる。本例の場合、転がり軸受1固有のコード5a、5bに基づいて、上記転がり軸受1固有の情報を上記コンピュータ6に入力する。即ち、この情報をこのコンピュータ6に入力する際には、上記コード5a、5bと関連付けて(1対1で対応させて)、この情報を記録する。従って、別途プリントアウトした検査成績表を上記転がり軸受1に添付する場合に生じ得る、検査成績表の付け間違い(別の転がり軸受に関する検査成績表を添付する間違い)を防止できる。尚、上記転がり軸受1固有の情報は、上記コンピュータ6にネットワークを介して接続された各種機械装置から、このコンピュータ6に各工程の終了後に自動的に送信する事ができる。
これらの作業を行った後、ステップ2(S2)で、上記コード5a、5bを付した転がり軸受1を、輸送ケース7に収納すると共に、この輸送ケース7の内面にデータ記録器8を装着する。この際、この輸送ケース7に加わった衝撃がそのままこのデータ記録器8に伝わる様に、この輸送ケース7に対してこのデータ記録器8を、しっかりと固定する。尚、上記転がり軸受1を気密性の高い密封袋等に入れた後に、上記輸送ケース7内に納める場合には、上記データ記録器8をこの転がり軸受1に対し直接固定する事もできる。各データ記録器8には、例えばバーコード、QRコード、データマトリックス等を使用して、それぞれ固有の識別符号を付してある。そこで、同じ輸送ケース7に収納した、上記転がり軸受1毎に固有のコード5a、5bと上記データ記録器8固有の識別符号とを上記コンピュータ6に、互いに同じ転がり軸受1に関するものであると関連付けて入力する。この入力作業は、例えば梱包作業者が、上記コード5a、5bと、上記データ記録器8固有の識別符号とを、コードリーダで読み取る等により行える。上記輸送ケース7の開口部は上記転がり軸受1及び上記データ記録器8を収納した後、図示しない蓋板により閉じ、水分が入り込まない様に、適宜のシール手段により密封する。尚、上記データ記録器8としては、前述した、日本電気株式会社製のセンサタグを使用できるが、現在市販されているものに対して、温度センサは不要である代わりに、ケース外面に上記識別符号を付する必要がある。但し、温度センサは、特に邪魔にならない限りそのまま使用しても良いし、上記識別符号は、識別符号を印刷したテープをケース外面に貼付する等により、容易に付する事ができる。従って、上記データ記録器8は、上記市販のものをほぼそのまま使用できる為、新たに開発する必要はない。
次いで、ステップ3(S3)で、トラック9、船舶10、或は航空機等の輸送手段により、上記転がり軸受1及び上記データ記録器8を収納した上記輸送ケース7を、この転がり軸受1の製造工場から、この転がり軸受1を利用する工場(産業機械工場、ユーザー)に送り届ける。上記データ記録器8は、この輸送の間中、上記輸送ケース7内の湿度を、連続して、或は所定時間毎に測定し、タイマにより測定される輸送開始後の経過時間と関連付けて記録する。又、上記データ記録器8は、上記輸送の間に上記輸送ケース7に衝撃が加わった場合に、その衝撃の程度(加速度G)を測定し、加わった時刻を、やはりタイマにより測定される輸送開始後の経過時間と関連付けて記録する。
上記転がり軸受1及び上記データ記録器8を収納した上記輸送ケース7を受け取ったユーザーは、ステップ4(S4)でこの輸送ケース7を開き、上記転がり軸受1を取り出し、産業機械の回転支持部等に組み付ける。この状態で、仮にこの転がり軸受1が正常に機能しない場合には、この転がり軸受1に何らかの瑕疵が発生しているものと考えられる。この様な瑕疵は、製造中に発生した不具合により発生し得る他、輸送中に大きな衝撃が加わったり、上記輸送ケース7内に水分が浸入する事によっても発生する。即ち、製造過程での不具合は、その原因により各種瑕疵に結び付く可能性がある。又、輸送中に発生する不具合のうち、大きな衝撃は、前記外輪軌道又は前記内輪軌道に圧痕が形成される事に基づく振動発生の原因となるし、水分の浸入は、構成各部品の表面が錆びる原因となる。
そこで、上記転がり軸受1が正常に機能しない場合(正常に機能する場合でも必要な場合)には、次の様にして、この転がり軸受1固有の情報、並びに、輸送中の履歴を取り出す。
先ず、上記転がり軸受1固有の情報、即ち、構成各部品の加工条件、加工量、加工後の検査結果等、従来から各種転がり軸受に添付される検査成績表に記載されている事項に就いて知るには、ユーザー側に設置されている端末(例えば、インターネットに接続したコンピュータ)と、前記製品管理用のコンピュータ6とを接続する。そして、上記端末側に設置したコードリーダにより、上記転がり軸受1毎に固有のコード5a、5bを読み取って上記コンピュータ6に送信し、このコンピュータ6から、該当する(上記不具合を発生した)転がり軸受1固有の情報を受け取り、必要に応じてプリントアウトする事により入手する。
又、上記輸送中の履歴は、前記データ記録器8に記録された、衝撃及び湿度に関する記録を読み出し、必要に応じてプリントアウトする事により入手する。
尚、この様にして、転がり軸受1と共にユーザ側に輸送され、役目を終えた上記データ記録器8は、送り元である転がり軸受の製造工場に回収し、再利用する。
これら一連の作業により、上記転がり軸受1に関する、製造過程に関する固有の情報、並びに、輸送中の履歴を、互いに確実に関連付けて(異なる転がり軸受の情報と混同する事なく)入手できる。
そこで、この様にして入手した、製造過程に関する固有の情報、並びに、輸送中の履歴と、実際に上記転がり軸受1に関して発生した不具合の状況から、この転がり軸受1に瑕疵が発生した原因を高い信頼性で突き止められる。この結果、責任の所在の特定及び再発防止の対策を効果的に行える。尚、上記データ記録器8に記録された情報を、上記コンピュータ6に送信し、上記転がり軸受1固有の情報と一元管理すれば、梱包条件や輸送条件等を改善する為に有効に利用できて、再発防止の対策をより効果的に行える。
[実施の形態の第2例]
図2〜3は、本発明の実施の形態の第2例を示している。上述した実施の形態の第1例は、大型の転がり軸受1を単独で(1個のみで)専用の輸送ケース7に収納し、転がり軸受の製造工場からユーザーの工場に輸送する事を意図している。これに対して本例の場合には、上記第1例の転がり軸受1に比較して小型である、汎用の転がり軸受1aを、その製造工場からユーザーの工場に輸送する事を意図している。この為に本例の場合には、上記転がり軸受1aを、図2のステップ1A(S1A)乃至ステップ4A(S4A)に示した工程で造り、図2のステップ5A(S5A)及び図3のステップ1B(S1B)乃至ステップ3B(S3B)で個別包装箱11に包装する。それぞれに上記転がり軸受1aを1個ずつ納めた個別包装箱11は、複数個まとめて1個の輸送ケース7(図1参照)に収納し、この輸送ケース7を密封した状態で、上記ユーザーの工場に送る。
本例の場合には、汎用の転がり軸受1aを対象としている為、外輪2aと内輪3aとのそれぞれに就いて、ステップ2A(S2A)よりも前の工程を監視する。即ち、汎用の転がり軸受1aの場合には、注文製作品の転がり軸受1の場合とは異なり、上記外輪2aと上記内輪3aとは始めから組み合わされるべき1対の部品として造られる訳ではない。互いに別個に、それぞれが多数造られた外輪2aと内輪3aとに関して、それぞれの寸法を測定し、やはり別途に多数造られた転動体4a、4aと組み合わせて、上記転がり軸受1aとする。そして、上記外輪2aと上記内輪3aとの何れに瑕疵が存在しても、この転がり軸受1a全体としての瑕疵に結び付く。そこで、上記外輪2aと上記内輪3aとに関して、製造工程の早い時期から個性化して、これら外輪2a及び内輪3aに関する固有の情報を、製品管理用のコンピュータ6に入力する事が好ましい。尚、上記各転動体4a、4aに、単独で瑕疵が発生する事は極めて希であり、仮に発生した場合に於ける原因特定は、外輪2aや内輪3aの場合よりも容易である。
この為に本例の場合には、次の様にして、上記転がり軸受1a全体として必要な情報を、上記コンピュータ6に入力する様にしている。尚、次述するS1Aの工程は、上記外輪2aと上記内輪3aとのそれぞれに就いて、互いに独立して行う。
先ず、上記外輪2a及び上記内輪3aの何れに就いても、所定の鍛造、切削、研磨、熱処理工程を経て、所望の形状、寸法、硬さ、表面粗さに仕上げた後、S1Aで、製品管理用のコンピュータ6からの指令に基づいて、上記外輪2a及び上記内輪3aの表面にコードを付す。
次いで、ステップ2A(S2A)で、上記外輪2aと上記内輪3aとを、転動体4a、4aを介して組み合わせて、上記転がり軸受1aとする。この組み合わせの際、上記外輪2aと上記内輪3aとのそれぞれに付されたコード情報を上記コンピュータ6に送信し、何れの外輪2aと内輪3aとが組み合わせられたかをこのコンピュータ6中に記録する。尚、このコンピュータ6への記録作業は、後述する図3のステップ1B(S1B)で行う事もできる。そして、ステップ3A(S3A)でこの転がり軸受1aの外観・精度検査を行い、S4Aでこの転がり軸受1aに防錆処理を施した後、S5Aでこの転がり軸受1aを個別包装する。
この個別包装は、図3のステップ1B(S1B)→ステップ2B(S2B)→ステップ3B(S3B)の順番で行う。先ず、S1Bで、上記転がり軸受1aに関するコード情報を、上記コンピュータ6に取り込む。この転がり軸受1aに関するコード情報としては、この転がり軸受1aを構成する上記外輪2aと上記内輪3aとのそれぞれに付された2種類のコードの情報の、一方又は双方を利用する。そしてS2Bで、上記コンピュータ6からの指示に基づいて、上記コード情報を読み取った転がり軸受1aに関する検査成績表12をプリントアウトすると共に、この検査成績表12と、この転がり軸受1aを包装すべき個別包装箱11に、この転がり軸受1a固有の製品番号を印字する。そして、S3Bで、この転がり軸受1aと上記検査成績表12とを上記個別包装箱11に収める。
この様にして、それぞれに上記転がり軸受1aを1個ずつ納めた上記個別包装箱11は、複数個まとめて1個の輸送ケース7(図1参照)に収納し、この輸送ケース7を密封した状態で、上記ユーザーの工場に送る。この輸送ケース7内には、前述した実施の形態の第1例の場合と同様に、湿度と衝撃とを測定するデータ記録器8を設置して、輸送中に於ける上記輸送ケース7内の湿度、並びに、輸送中にこの輸送ケースに加わる衝撃を測定可能とする。従って、本例の場合には、輸送中に於ける上記複数個の転がり軸受1aの環境測定は、一括して行う。言い換えれば、同じ輸送ケース7に収納した複数の転がり軸受1aに関しては、同じデータ記録器8による測定データを共用する。その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例の場合と同様であるから、重複する説明は省略する。
尚、本例に於けるS1A〜S4Aは、転がり軸受の型式、大きさ等の違いはあるにしても、基本的には、ほぼそのまま、前述した実施の形態の第1例のS1の具体例となる。
前述の図1で説明した、実施の形態の第1例の様な、注文製作品の転がり軸受1の場合、この転がり軸受1を収納した輸送ケース7がユーザーの工場に着いたとしても、この輸送ケース7を開いて上記転がり軸受1を取り出すまで、かなりの時間が経過する場合が多い。そして、この様な場合には、上記輸送ケース7は、蓋を閉じて密封したままの状態としておく場合が多く、そのままでは、この輸送ケース7内に固定したデータ記録器8の測定結果を知る事ができない。この為、輸送中の不具合で上記転がり軸受1に瑕疵が発生している場合にも、上記輸送ケース7を開くまでその事実を知る事ができない。この様な事態は、瑕疵のある転がり軸受1を、その事実を知らずに交換用部品として保管しておく事に繋がる。そこで、USBケーブル等の信号ケーブルを上記輸送ケース7から取り出して、この輸送ケース7を密封したまま、上記データ記録器8に記録された情報を読み取り可能にする事が好ましい。この場合に、上記信号ケーブルは、上記輸送ケース7の一部を、気密を保持した状態で取り出し、この取り出し部を通じてこの輸送ケース7内に水分が入り込む事を防止する。又、この様な信号ケーブルを利用すれば、輸送ケース7内の湿度を定期的に監視する事もできる。
又、本発明を、1対の転がり軸受を間座を介して突き合わせる、複列転がり軸受ユニットに適用する場合には、これら両転がり軸受固有の情報に加えて、上記間座固有の情報に就いても、製品管理用のコンピュータに入力する。
更に、本発明の被輸送物品の管理方法は、農産品、水産品等の一次産品に適用する事はできないが、工業製品であれば、転がり軸受以外の製品の輸送管理に適用できる。
本発明の実施の形態の第1例を、フローチャートとして示す模式図。 同第2例の途中までの状態を示す、図1と同様の図。 図2の最終工程を具体的に示す、図1〜2と同様の図。
符号の説明
1、1a 転がり軸受
2、2a 外輪
3、3a 内輪
4、4a 転動体
5a、5b コード
6 コンピュータ
7 輸送ケース
8 データ記録器
9 トラック
10 船舶
11 個別包装箱
12 検査成績表

Claims (3)

  1. 工業製品である被輸送物品の表面に、当該被輸送物品固有のコードを付すと共に、当該被輸送物品固有の情報を、このコードと関連付けて製品管理用のコンピュータに入力した後、この被輸送物品を輸送ケース内に梱包すると共に、この輸送ケース内に、この輸送ケース内の湿度を測定する湿度センサと、この輸送ケースに加わる衝撃を測定する衝撃センサと、輸送経過時間を測定可能なタイマとを備えたデータ記録器を設置し、更に、このデータ記録器固有の識別符号と上記被輸送物品固有のコードとを上記コンピュータに、互いに同じ被輸送物品に関するものであると関連付けて入力してから、この被輸送物品を送り元から送り先に送り届ける輸送を開始して、この被輸送物品を上記データ記録器と共にこの送り先に送り届ける事により、上記送り元から上記送り先への輸送中に於ける、経過時間毎の湿度と衝撃とに関する上記被輸送物品の履歴である、上記データ記録器に記録された情報を読み取り可能にすると共に、上記被輸送物品固有のコードに基づいて、上記コンピュータに記録された当該被輸送物品固有の情報を入手可能とする事を特徴とする被輸送物品の管理方法。
  2. 被輸送物品の表面に固有のコードを、レーザ刻印機により付する、請求項1に記載した被輸送物品の管理方法。
  3. 被輸送物品を収納した状態で輸送ケースを密封し、この輸送ケースから気密を保持した状態で取り出した信号ケーブルにより、この輸送ケースを開かずにデータ記録器に記録された情報を読み取り可能にする、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した被輸送物品の管理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2706250A1 (de) * 2012-09-06 2014-03-12 Aktiebolaget SKF Verfahren zur Überwachung eines Wälzlagers und Wälzlager
JP2015064091A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 株式会社ジェイテクト 軸受、及び軸受の管理方法、並びに軸受の製造方法
JP2015064092A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 株式会社ジェイテクト 軸受、及び軸受の製造方法、並びに軸受の管理方法
CN110203485A (zh) * 2019-06-27 2019-09-06 南京腾达五金制品有限公司 一种轴承码放打包设备及码放打包方法

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