JP2010069837A - 液滴吐出装置、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドのクリーニング方法 - Google Patents

液滴吐出装置、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドのクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出口面に付着している固着物の除去能力を向上させることができる吐出口面に付着している固形物の除去に要する時間を短くすることができる液滴吐出装置、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドのクリーニング方法を提供する。
【解決手段】ヘッド150の吐出口面160に付着している固着物の位置を特定し、当該位置ではクリーニングブレード166の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるように制御する。
【選択図】図9

Description

本発明は、液滴吐出装置、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドのクリーニング方法に関する。
液滴を吐出して用紙等の記録媒体に画像形成を行う液滴吐出装置が知られている。この種の液滴吐出装置では、液滴を吐出する際、記録媒体へ飛翔する主液滴の他に、副次的に微細な液滴が発生する。この微細な液滴は、浮遊して、液滴を吐出する吐出口が形成されている吐出口面に付着する。そして、吐出口面において複数の液滴が互いに結合して大きくなっていくと、やがて吐出口の縁に溜まり、液滴の吐出の妨げになる。
そこで、このような事態の発生を防ぐために、吐出口面に付着している液滴をワイピングする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−87240号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、吐出口面に付着している液滴が固化して固形物又は半固形物(本明細書中では、これらを総称して「固着物」とも言う。)になった場合、固着物を除去できないことがある、という問題点があった。
本発明は上記問題点を解決するために成されたものであり、吐出口面に付着している固着物の除去能力を向上させることができる液滴吐出装置、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドのクリーニング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の液滴吐出装置は、液滴を吐出する吐出口が形成された吐出口面を有する液滴吐出ヘッドと、前記吐出口面に付着している固着物を除去する除去手段と、前記吐出口面に対して前記除去手段が所定方向に掃引されるように前記液滴吐出ヘッド及び前記除去手段の少なくとも一方を相対移動させる移動手段と、前記吐出口面に付着している固着物の位置を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された位置では前記除去手段の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるように前記移動手段を制御する制御手段と、を含んで構成されている。
請求項1に記載の液滴吐出装置によれば、液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する吐出口が形成された吐出口面を有しており、除去手段により、前記吐出口面に付着している固着物が除去され、移動手段により、前記吐出口面に対して前記除去手段が所定方向に掃引されるように前記液滴吐出ヘッド及び前記除去手段の少なくとも一方が相対移動され、特定手段により、前記吐出口面に付着している固着物の位置が特定される。
そして、本発明では、制御手段により、前記特定手段により特定された位置では前記除去手段の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるように前記移動手段が制御される。
このように、本発明によれば、液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の位置では除去手段の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるので、吐出口面に付着している固着物の除去能力を向上させることができる。
なお、請求項1に記載の液滴吐出装置は、請求項2に記載の発明のように、前記特定手段が、前記吐出口面の状態を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて固着物の有無を判定する判定手段と、を更に備え、前記液滴吐出ヘッドに対する前記検出手段の相対移動量に基づいて前記固着物の位置を特定するものとしてもよい。これにより、吐出口面に付着している固着物の位置を簡易な構成で正確に特定することができる。
また、請求項2に記載の液滴吐出装置は、請求項3に記載の発明のように、前記液滴吐出ヘッドを吐出位置からスライド移動させるスライド機構を備え、前記検出手段は、前記液滴吐出ヘッドのスライド移動時に前記吐出口面の状態の検出を行い、当該スライド移動量に基づいて前記固着物の位置を特定するものとしてもよい。これにより、吐出口面に付着している固着物の位置をより簡易な構成で正確に特定することができる。
また、請求項3に記載の液滴吐出装置は、請求項4に記載の発明のように、前記移動手段を前記スライド機構としてもよい。これにより、吐出口面に対して除去手段を簡易な構成で掃引させることができ、かつ液滴吐出ヘッド及び除去手段を共に移動させる場合に比較して、掃引速度の制御を容易に行うことができる。また、吐出口面に付着している固着物の位置を特定しながら当該固着物を除去することができる。
また、請求項1に記載の液滴吐出装置は、請求項5に記載の発明のように、前記液滴吐出ヘッドが、各々複数の吐出口を有する複数のモジュールからなり、前記特定手段が、前記複数のモジュールのうち、前記吐出口からの前記液滴の吐出状態が異常なモジュールを前記固着物の位置として特定するものとしてもよい。これにより、液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の位置を容易に特定することができる。
また、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出装置は、請求項6に記載の発明のように、前記吐出口面に付着している固着物の状態を推定する推定手段を更に含み、前記制御手段が、前記推定手段により推定された固着物の状態に応じて前記特定手段により特定された位置での前記除去手段の掃引速度を変化させるように前記移動手段を制御するものとしてもよい。これにより、液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の除去能力をより一層向上させることができる。
また、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液滴吐出装置は、請求項7に記載の発明のように、前記除去手段がブレード状部材であるものとしてもよい。これにより、液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の除去能力をより一層向上させることができる。
また、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液滴吐出装置は、請求項8に記載の発明のように、前記除去手段が布部材であるものとしてもよい。これにより、液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の除去能力をより一層向上させることができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項9に記載の画像形成装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された記録媒体に液滴を吐出することにより当該記録媒体に画像を形成する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液滴吐出装置と、を含んで構成されている。
従って、本発明の画像形成装置によれば、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液滴吐出装置と同様に作用するので、当該液滴吐出装置と同様の効果を得ることができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項10に記載の液滴吐出ヘッドのクリーニング方法は、液滴を吐出する吐出口が形成された吐出口面を有する液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の位置を特定する工程と、特定された位置では前記吐出口面に付着している固着物を除去する除去手段の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるように、前記吐出口面に対して前記除去手段が所定方向に掃引されるように前記液滴吐出ヘッド及び前記除去手段の少なくとも一方を相対移動させる工程と、を有している。
従って、請求項10に記載の液滴吐出ヘッドのクリーニング方法によれば、請求項1に記載の発明と同様に作用するので、請求項1に記載の発明と同様に、吐出口面に付着している固着物の除去能力を向上させることができる。
本発明によれば、吐出口面に付着している固着物の除去能力を向上させることができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明をインクジェット記録装置に適用した場合について説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す側面図である。
同図に示すように、インクジェット記録装置110は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッドという。)112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、印字部112のノズル面に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126と、を備えている。なお、本明細書でいう「印字」とは、文字の印刷の他に画像の印刷も含む。
インク貯蔵部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所定の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図1では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設しても良い。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給しても良い。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に圧力を加えながら熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131,132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有するように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(図示省略)が形成されている。同図に示されるように、ローラ131,132間に掛け渡されたベルト133の内側には印字部112のノズル面に対面するように吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131,132の少なくとも一方に後述するモータ170の動力が伝達されることにより、ベルト133は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部122に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録紙116の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図5参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側からK,C,M,Yの色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112とを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、K,C,M,Yの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについてはこれに限定する必要はなく、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加しても良い。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の下流側には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A,126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。
なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってヘッドを示すものとする。
図2(a)はヘッドを構成する1モジュールの構造例を示す平面透視図であり、図2(b)はその一部の拡大図である。また、図2(c)はヘッド150の他の構造例を示す平面透視図、図3は1つの液滴吐出素子(1つのノズル151に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図2(a)中の12−12線に沿う断面図)である。
記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図2(a)(b)に示したように、インクを吐出する吐出口である複数のノズル151が形成された略平面状の吐出口面160を備えており、複数のノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153とが形成されている。ヘッド150は、図2(a)(b)に示されるように、複数のノズル151と複数のインク室ユニット153とを千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図2(a)の構成に代えて、図2(c)に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており(図2(a)(b)参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル151への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図3に示したように、各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるインクタンク(図示省略)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に分配供給される。
圧力室152の一部の面(図3において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)156には個別電極157を備えたアクチュエータ158が接合されている。個別電極157と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。なお、アクチュエータ158には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ158の変位が元に戻る際に、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に再充填される。
従って、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、画像情報から生成されるドット配置データに応じて各ノズル151に対応したアクチュエータ158の駆動を制御することにより、ノズル151からインク滴(液滴)を吐出させることができる。また、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、記録媒体たる記録紙116を一定の速度で副走査方向に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル151のインク吐出タイミングを制御することによって、記録紙116上に所望の画像を記録することができる。
上述した構造を有するインク室ユニット153を図4に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本実施形態の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、本実施形態では、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
また、本実施形態では、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ158の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
図5には、本実施形態に係るインクジェット記録装置110のヘッド150及びその周辺の構成を示す平面図が示されている。
同図に示されるように、インクジェット記録装置110は、CCD(Charge Coupled Device)により構成され、ヘッド112K,112C,112M,112Yの吐出口面160に付着している汚れを撮像するためのカメラ137と、ヘッド112K,112C,112M,112Yの吐出口面160に付着している汚れを除去する除去装置138と、を備えている。
なお、本実施形態に係るカメラ137は、フルカラーの画像を読み取り可能となっている。また、本実施形態に係るカメラ137では、カメラ137としてCCDカメラを適用しているが、これに限らず、CMOSイメージ・センサ等の他の固体撮像素子を適用してもよい。
図6には、本実施形態に係るインクジェット記録装置110のカメラ137、除去装置138、ヘッド150及びその周辺の構成を示す側面図が示されている。
同図に示されるように、ヘッド150は、記録紙116に対して印字を行う位置(図5に示される位置であり、以下、「印字位置」という。)と、ヘッド150のメンテナンスを行うための印字領域外の位置(図6の2点鎖線により示される位置であり、以下、「メンテナンス位置」という。)との間で、吐出口面160を露呈させたまま主走査方向にスライド可能となるように台161に取り付けられており、モータ162の駆動力を受けて、印字位置とメンテナンス位置との間でスライドするように構成されている。なお、台161は、インクジェット記録装置110の筐体(図示省略)の内壁に固定されている。
カメラ137及び除去装置138は、印字位置とメンテナンス位置との間に並設されており、カメラ137は印字位置側に、除去装置138はメンテナンス位置側に各々配置されており、上記筐体の内壁に固定されている。
カメラ137は、ヘッド150が印字位置からメンテナンス位置にスライドする際に、撮像面137Aがヘッド150の吐出口面160に対面するように配置されている。
除去装置138は、支持板164及びクリーニングブレード166を備えている。支持板164は上記筐体の内壁に固定されており、支持板164の上面には、当該上面をヘッド150の吐出口面160に対向させた際に吐出口面160に圧接するようにクリーニングブレード166が取り付けられている。クリーニングブレード166は、ヘッド150が印字位置からメンテナンス位置へスライドすることにより吐出口面160を掃引し、当該吐出口面160に付着しているインク滴や塵埃、固着物等の汚れを除去する。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、クリーニングブレード166の素材として、ゴムを用いているが、これに限らず、例えば、プラスチック等、吐出口面160に付着している固着物を除去することができ、かつ弾性を有するものであれば如何なるものも適用できる。
図7は、インクジェット記録装置110の電気系の要部構成を示すブロック図である。
同図に示されるように、インクジェット記録装置110は、モータ162,170、通信インタフェース172、システムコントローラ174、画像メモリ176、ROM(Read Only Memory)178、モータドライバ180、ヒータドライバ182、プリント制御部184、ヒータ186、カメラコントローラ188及びカメラ137を含んで構成されている。
システムコントローラ174には、通信インタフェース172、画像メモリ176、ROM178、モータドライバ180、ヒータドライバ182、プリント制御部184及びカメラコントローラ188が接続されている。
通信インタフェース172は、ユーザがインクジェット記録装置110に対して印刷の指示等を行うため等に用いられるホスト装置10とのインタフェース部である。通信インタフェース172にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインタフェースやセントロニクスなどのパラレルインタフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載しても良い。
ホスト装置10から送出された記録紙116に形成すべき画像を示す画像情報は通信インタフェース172を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ176に記憶される。画像メモリ176は、通信インタフェース172を介して入力された画像情報を記憶する記憶手段であり、システムコントローラ174を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ176は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ174は、CPU(中央演算処理装置)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ174は、通信インタフェース172、画像メモリ176、ROM178、モータドライバ180、ヒータドライバ182、プリント制御部184、カメラコントローラ188等の各部を制御し、ホスト装置10との間の通信制御、画像メモリ176及びROM178の読み書き制御等を行うと共に、モータ162,170やヒータ186を制御する制御信号を生成する。なお、プリント制御部184に対しては、制御信号の他に、画像メモリ176に記憶された画像情報を送信する。
また、ROM178には、システムコントローラ174が実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM178は、書換不能な記憶手段であってもよいが、各種のデータを必要に応じて更新する場合は、EEPROMのような書換可能な記憶手段を用いることが好ましい。
画像メモリ176は、画像情報の一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びシステムコントローラ174の演算作業領域としても利用される。
モータドライバ180は、システムコントローラ174からの指示に従ってモータ162及び搬送系のモータ170の各々を個別に駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ182は、システムコントローラ174からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ186を駆動するドライバである。
プリント制御部184は、システムコントローラ172の制御に従い、システムコントローラ174から送信された画像情報から吐出制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データに基づいてヘッド150の吐出駆動を制御する。
カメラコントローラ188は、システムコントローラ174からの指示に従ってカメラ137の作動を制御するものである。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置110の作用を説明する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、画像情報に基づいてヘッド150のノズル151から記録紙116に対してインク滴が吐出される。これによって記録紙116には上記画像情報により示される画像が形成される。
ところで、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、予め定められた条件が満足されると、モータ162が駆動し、ヘッド150が第1の速度で印字位置からメンテナンス位置へ移動する。そして、ヘッド150が印字位置からメンテナンス位置へ移動する過程で除去装置138によりヘッド150の吐出口面160に付着している汚れを除去する汚れ除去処理が実行される。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、上記予め定められた条件として、印字(画像形成)を所定量行った、との条件を適用しているが、これに限らず、例えば、画像形成を所定時間連続して行った、との条件、インクジェット記録装置110を初めて稼動させたときから予め定められた時間が経過した、との条件、汚れ除去処理を実行することを指示する情報を受信した、との条件など、汚れ除去処理を実行するタイミングとなり得る条件であれば如何なるものであってもよい。
以下、図8を参照して上記汚れ除去処理が実行される際のインクジェット記録装置110の作用を説明する。なお、図8は、所定時間(例えば、0.5秒)毎にシステムコントローラ174によって実行される汚れ除去処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM178の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ300では、カメラ137によりヘッド150の吐出口面160を撮像して得られた画像と、ROM178に予め記憶されており、未使用のヘッド150における吐出口面160の画像とを比較することにより吐出口面160に汚れがあるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ302へ移行する一方、否定判定となった場合には本汚れ除去処理プログラムを終了する。
ステップ302では、吐出口面160の汚れが固着物であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ304へ移行する一方、否定判定となった場合には本汚れ除去処理プログラムを終了する。なお、本ステップ302では、吐出口面160の汚れの色により当該汚れが固着物であるか否かを判定している。
ところで、本実施形態のインクジェット記録装置110では、吐出口面160に付着している固着物の大きさを「大」「中」「小」の3段階の何れかに分けるようにしている。
そこで、ステップ304では、吐出口面160に付着している固着物の大きさが「小」であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ306へ移行する一方、否定判定となった場合にはステップ310へ移行する。
ステップ306では、クリーニングブレード166が吐出口面160に付着している固着物の位置に到達するまで待機する。なお、本ステップ306、後述するステップ312,316では、ヘッド150及びクリーニングブレード166の相対移動量、すなわち、モータ162の回転量に基づいてクリーニングブレード166が吐出口面160に付着している固着物の位置に到達したか否かを判定している。また、本ステップ306、後述するステップ312,316では、実際に固着物が吐出口面160に付着している領域とその近傍を固着物の付着位置とみなしているが、これに限らず、実際に固形物が吐出口面160に付着している領域のみを固着物の付着位置としてもよい。
次のステップ308では、第1の速度よりも遅い第2の速度でクリーニングブレード166により吐出口面160が掃引されるようにモータ162の駆動を制御し、ステップ320へ移行する。
一方、ステップ310では、吐出口面160に付着している固着物の大きさが「中」であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ312へ移行する一方、否定判定となった場合には吐出口面160に付着している固着物の大きさが「大」であるとみなしステップ316へ移行する。
ステップ312では、クリーニングブレード166が吐出口面160に付着している固着物の位置に到達するまで待機し、次のステップ314にて、第2の速度よりも遅い第3の速度でクリーニングブレード166により吐出口面160が掃引されるようにモータ162の駆動を制御し、ステップ320へ移行する。
一方、ステップ316では、クリーニングブレード166が吐出口面160に付着している固着物の位置に到達するまで待機し、次のステップ318にて、第3の速度よりも遅い第4の速度でクリーニングブレード166により吐出口面160が掃引されるようにモータ162の駆動を制御し、ステップ320へ移行する。
ステップ320では、クリーニングブレード166が吐出口面160に付着している固着物の位置を通過するまで待機する。なお、本ステップ320では、モータ162の回転量に基づいてクリーニングブレード166が吐出口面160に付着している固着物の位置を通過したか否かを判定している。
次のステップ322では、第1の速度でクリーニングブレード166により吐出口面160が掃引されるようにモータ162の駆動を制御した後、本汚れ除去処理プログラムを終了する。
このように、本実施形態に係るインクジェット記録装置110では、一例として図9に示されるように、吐出口面160の固着物が付着している位置では、固着物が付着していない位置に比較して遅い速度でクリーニングブレード166による掃引が行われる(以下、「低速ワイプ」とも言う。)。これにより、吐出口面160を一定速度で掃引する場合に比較して、吐出口面160に付着している固着物を容易に除去することができる。
なお、本実施形態では、クリーニングブレード166で吐出口面160を掃引するようにしているが、布部材で吐出口面160を掃引してもよい。この場合、表1に示されるように、クリーニングブレード166よりも固着物の除去能力はやや劣るものの、固着物の付着位置における掃引速度を10mm/secにすることにより当該固着物を除去することができる。
Figure 2010069837
また、本実施形態に係る汚れ除去処理では、ヘッド150における吐出口面160の副走査方向上の重なる位置に複数の大きさの異なる固着物が付着している場合には最も大きな固着物に対応する速度で吐出口面160をクリーニングブレード166で掃引している。例えば、ヘッド150における吐出口面160の副走査方向上の重なる位置に大きさが「小」の固着物と大きさが「中」の固着物が付着している場合には、大きさが「中」の固着物に対応する速度、すなわち、第3の速度で吐出口面160をクリーニングブレード166で掃引する。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るインクジェット記録装置110によれば、インク滴を吐出するノズル151が形成された吐出口面160を有するヘッド150と、吐出口面160に付着している固着物を除去するクリーニングブレード166と、吐出口面160に対してクリーニングブレード166が所定方向(ここでは、主走査方向)に掃引されるようにヘッド150及びクリーニングブレード166を相対移動させる台161及びモータ162と、を含んで構成され、システムコントローラ174により、吐出口面160に付着している固着物の位置を特定し、当該位置ではクリーニングブレード166の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるようにモータ162を制御しているので、吐出口面160に付着している固着物の除去能力を向上させることができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置110によれば、吐出口面160の状態を検出するカメラ137と、カメラ137の検出結果に基づいて固着物の有無を判定するシステムコントローラ174と、を含んで構成され、モータ162の回転量に基づいて固着物の付着位置を特定しているので、吐出口面160に付着している固着物の位置を簡易な構成で正確に特定することができる。
特に、本実施形態に係るインクジェット記録装置110によれば、ヘッド150を印字位置(吐出位置)からメンテナンス位置へスライドさせる際に、カメラ137により吐出口面160の状態の検出が行われ、システムコントローラ174によりカメラ137の検出結果に基づいて固着物の有無を判定し、モータ162の回転量に基づいて付着位置を特定している。このように、メンテナンスのための機構を利用することでカメラ137を固定配置することができ、吐出口面160に付着している固着物の位置をより簡易な構成で正確に特定することができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置110によれば、クリーニングブレード166に対してヘッド150をスライドさせることによりヘッド150とクリーニングブレード166とを相対移動させるようにしているので、吐出口面160に対してクリーニングブレード166を簡易な構成で掃引させることができ、かつヘッド150及びクリーニングブレード166を共に移動させる場合に比較して、掃引速度の制御を容易に行うことができる。また、吐出口面160に付着している固着物の位置を特定しながら当該固着物を除去することができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置110によれば、システムコントローラ174により、吐出口面160に付着している固着物の状態(ここでは、大きさ)を推定し、固着物の状態に応じて固着物の付着位置でのクリーニングブレード166の掃引速度を変化させるようにモータ162を制御しているので、吐出口面160に付着している固着物の除去能力をより一層向上させることができる。
以上、本発明を上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の主旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、また、上記実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における状況に応じた組み合わせにより種々の発明を抽出できる。上記実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施形態では、除去装置138を固定した状態でヘッド150をスライドさせることによりクリーニングブレード166により吐出口面160を掃引するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヘッド150を固定した状態で除去装置138をスライドさせることによりクリーニングブレード166により吐出口面160を掃引するようにしてもよい。この場合、ヘッド150をメンテナンス位置で停止させた状態で除去装置138を吐出口面160に対してスライドさせればよい。また、除去装置138とヘッド150とを互いに逆向きにスライドさせることによりクリーニングブレード166により吐出口面160を掃引するようにしてもよい。また、ヘッド150を一定速度でスライドさせ、低速ワイプを行うときのみ除去装置138を吐出口面160に対してスライドさせてもよい。
また、上記実施形態では、ヘッド150のスライド時にカメラ137により吐出口面160の状態を検出し、システムコントローラ174によりカメラ137の検出結果に基づいて固着物の有無を判定する場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヘッド150をスライドさせる前、又はヘッド150をスライドさせた後にカメラ137を移動させることにより吐出口面160の状態を検出し、システムコントローラ174によりカメラ137の検出結果に基づいて固着物の有無を判定すると共に、カメラ137のヘッド150に対する相対移動量に基づいて固着物の相対位置を特定してもよい。
また、上記実施形態では、カメラ137を用いて吐出口面160を撮像することにより固着物の位置を特定する場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ヘッド150が図2(c)に示すように複数のヘッドモジュール150’からなるラインヘッドである場合には、複数のヘッドモジュール150’のうち、インク滴の吐出状態が異常であるノズル151を有するヘッドモジュール150’を固着物の位置として特定し、当該ヘッドモジュール150’に対して低速ワイプを行ってもよい。また、加圧パージを行ったヘッドモジュール150’に対してのみ低速ワイプを行うようにしてもよい。この場合、カメラ137による吐出口面160の撮像が不要となる。
また、上記実施形態では、カメラ137により吐出口面160に付着している汚れを検出する場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザを吐出口面160に照射した際の反射率に基づいて吐出口面160に付着している固着物を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、吐出口面160に付着している固着物の大きさを「大」「中」「小」の3段階に分けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、4段階以上の段階に分けてもよいし、2段階に分けてもよい。また、固着物の大きさを複数段階に分けなくても本発明の効果は得られる。
また、上記実施形態では、吐出口面160に付着している固着物の大きさを複数段階に分け、大きさの段階に応じた速度でクリーニングブレード166を掃引させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、吐出口面160に付着している固着物の色を複数段階に分け、色の段階に応じた速度でクリーニングブレード166を掃引させてもよい。
また、上記実施形態で説明したインクジェット記録装置110の構成(図1〜図7を参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れ(図8を参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す側面図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッドの構造例を示す図である。 図2(a)中の12−12線に沿う断面図である。 図2(a)に示したヘッドのノズル配列を示す拡大図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド及びその周辺の構成を示す平面図(一部ブロック図)である。 実施形態に係るインクジェット記録装置のカメラ、除去装置、ヘッド及びその周辺の構成を示す側面図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 実施形態に係る汚れ除去処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る汚れ除去処理の実行例を示す模式図である。
符号の説明
110 インクジェット記録装置
116 記録紙
122 ベルト搬送部(搬送手段)
137 カメラ(特定手段、検出手段)
150 ヘッド(液滴吐出ヘッド)
150’ ヘッドモジュール(モジュール)
151 ノズル(吐出口)
160 吐出口面
161 台(移動手段)
162 モータ(移動手段)
166 クリーニングブレード(除去手段)
174 システムコントローラ(特定手段、制御手段、判定手段、推定手段)

Claims (10)

  1. 液滴を吐出する吐出口が形成された吐出口面を有する液滴吐出ヘッドと、
    前記吐出口面に付着している固着物を除去する除去手段と、
    前記吐出口面に対して前記除去手段が所定方向に掃引されるように前記液滴吐出ヘッド及び前記除去手段の少なくとも一方を相対移動させる移動手段と、
    前記吐出口面に付着している固着物の位置を特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された位置では前記除去手段の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるように前記移動手段を制御する制御手段と、
    を含む液滴吐出装置。
  2. 前記特定手段は、前記吐出口面の状態を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて固着物の有無を判定する判定手段と、を更に備え、前記液滴吐出ヘッドに対する前記検出手段の相対移動量に基づいて前記固着物の位置を特定する請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記記録ヘッドを吐出位置からスライド移動させるスライド機構を備え、
    前記検出手段は、前記液滴吐出ヘッドのスライド移動時に前記吐出口面の状態の検出を行い、
    当該スライド移動量に基づいて前記固着物の位置を特定する請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記移動手段が前記スライド機構である請求項3記載の液滴吐出装置。
  5. 前記液滴吐出ヘッドは、各々複数の吐出口を有する複数のモジュールからなり、
    前記特定手段は、前記複数のモジュールのうち、前記吐出口からの前記液滴の吐出状態が異常なモジュールを前記固着物の位置として特定する請求項1記載の液滴吐出装置。
  6. 前記吐出口面に付着している固着物の状態を推定する推定手段を更に含み、
    前記制御手段は、前記推定手段により推定された固着物の状態に応じて前記特定手段により特定された位置での前記除去手段の掃引速度を変化させるように前記移動手段を制御する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記除去手段は、ブレード状部材である請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記除去手段は、布部材である請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  9. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送された記録媒体に液滴を吐出することにより当該記録媒体に画像を形成する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液滴吐出装置と、
    を含む画像形成装置。
  10. 液滴を吐出する吐出口が形成された吐出口面を有する液滴吐出ヘッドの吐出口面に付着している固着物の位置を特定する工程と、
    特定された位置では前記吐出口面に付着している固着物を除去する除去手段の掃引速度が他の位置での掃引速度に比較して遅くなるように、前記吐出口面に対して前記除去手段が所定方向に掃引されるように前記液滴吐出ヘッド及び前記除去手段の少なくとも一方を相対移動させる工程と、
    を有する液滴吐出ヘッドのクリーニング方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013078852A (ja) * 2011-09-30 2013-05-02 Fujifilm Corp 検出装置、液体吐出装置、及び液体吐出面の異常検出方法
JP2017043066A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 株式会社リコー 液体を吐出する装置

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