JP2010069245A - 切開装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体内に留置されている留置物を容易かつ迅速に切開することができる切開装置を提供すること。
【解決手段】切開装置1は、長尺状の本体部2と、ステントグラフト100を切開する切開部材3と、長尺状の押し子4とを有している。この切開装置1は、当該切開装置1をガイディングカテーテル5内に挿入して使用されるものである。本体部2は、先端部に配置され、ステントグラフト100を穿刺する穿刺部21と、可撓性を有する長尺状の管体22と、穿刺部21と管体22とを連結する連結部23と、管体22の基端部に設置されたハブ24とを備えている。切開部材3は、本体部2の収納部25に設置されており、収納部25に収納された収納状態と、収納部25から外部に突出し、ステントグラフト100を切開し得る切開可能状態とに変位可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、切開装置に関するものである。
従来、動脈瘤の治療にあたっては、外科的に動脈瘤を切除し、その部分に人工血管(人工的な材料で作製された管体)を移植するあるいは、バイパス手術と呼ばれる別の新たな血管流路を形成し、血液を確保するという治療法が行われていた。しかし、動脈瘤を発症する患者は一般的に高齢者が多く、このような大手術は、患者の負担が大きいため困難な場合が多く、また術中、術後の合併症も発生し易く、危険を伴うものであった。
また、このような外科的手術をせず、経皮的にステントグラフト(人工血管(グラフト)に金属骨格(ステント)が縫い付けてある医療器具)を留置、移植して動脈瘤を治療する器具および方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この治療法によれば、手術の危険性および患者の負担が大幅に軽減するという利点がある。
ステントグラフトには、大別して、(1)外力を付与しない自然状態では拡径しており、これに径方向の圧縮力を加え、縮径させた状態、すなわちチューブ内に入れて拡径を規制した状態で動脈内の目的部位(動脈瘤が形成された治療部位)まで移送し、ここで前記圧縮力を除去して自己拡径させ、そこへ留置する所謂セルフエクスパンドタイプのものと、(2)外力を付与しない自然状態では縮径しており、この状態で動脈内の目的部位まで移送した後、別途挿入されたバルーンカテーテルのバルーンを膨張させて、ステントグラフトの端部に設置された金属部材を拡張させ、該拡張に伴う金属部材の塑性変形によりその拡張状態を維持する構成の所謂バルーンエクスパンドタイプのものとがある。
ところで、ステントグラフト(留置物)を留置した後、エンドリークと呼ばれる不具合が生じることがある。エンドリークには、タイプ1〜4の4種類があり、このうちタイプ2のエンドリークは、次のような現象である。動脈瘤には、例えば、腰動脈等、複数の血管(分枝血管)が接続されており、ステントグラフトを留置すると、動脈瘤内の圧力が低下し、これにより、前記動脈瘤に接続されている血管から動脈瘤内に血管が逆流(流入)する現象である。
このタイプ2のエンドリークの対策としては、経皮経血管的に大腿動脈から腰動脈等の動脈瘤に接続されている血管にカテーテルを挿入し、そのカテーテルを通じて、動脈瘤内に血液を逆流させている血管に塞栓物質を注入(導入)し、その血管を塞栓する方法が知られている。
しかしながら、前記動脈瘤内に血液を逆流させている血管を塞栓する方法では、腰動脈等の血管は細く、また、湾曲しているため、カテーテルの挿入が難しく、処置に長時間を要する。さらに、動脈瘤内に血液を逆流させている血管は、複数あり、そのすべての血管を塞栓することは、困難である。
特許第4087951号公報
そこで、本願の発明者等は、鋭意検討した結果、タイプ2のエンドリークの対策として、ステントグラフトを介して、動脈瘤内に塞栓物質を注入し、動脈瘤内および分枝血管内、もしくはいずれか一方を固める方法を見出した。
この方法では、まず、カテーテルを、経皮経血管的にステントグラフトの近傍まで挿入し、ステントグラフトに挿通させ、カテーテルの先端部を動脈瘤内に挿入する。そして、そのカテーテルを用いて、動脈瘤内に塞栓物質を注入する。この方法によれば、容易かつ迅速に、その処置を行なうことができる。
しかしながら、前記の方法では、ステントグラフトにカテーテルを挿通させるために、ステントグラフトに貫通孔(切り込み)を形成する必要があるが、その貫通孔を形成する装置は、従来、無かった。
本発明の目的は、生体内に留置されている留置物を容易かつ迅速に切開することができる切開装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(12)の本発明により達成される。
(1) 生体内に留置されている留置物を切開する切開装置であって、
先端部に前記留置物を穿刺する穿刺部を有する長尺状の本体部と、
前記本体部における前記穿刺部の基端側に設置され、収納状態と、前記留置物を切開し得る切開可能状態とに変位可能な切開部材と、
前記切開部材が前記収納状態または前記切開可能状態になるように前記切開部材を変位させる操作部とを備えることを特徴とする切開装置。
(2) 前記本体部は、前記穿刺部の基端側に収納部を有し、該収納部に、前記切開部材が設置されており、
前記切開部材は、前記収納状態のとき、前記収納部に収納され、前記切開可能状態のとき、前記収納部から外部に突出するよう構成されている上記(1)に記載の切開装置。
(3) 前記本体部は、側方に開口を有する管体を備え、前記収納部の収納空間は、前記管体の前記開口の近傍の内腔であり、
前記切開部材は、前記切開可能状態のとき、前記開口から外部に突出するよう構成されている上記(2)に記載の切開装置。
(4) 前記切開部材は、前記収納状態のとき、前記本体部の軸に対して略平行な方向に伸び、前記本体部の軸に対して略垂直な方向に縮小した縮小形状となり、前記切開可能状態のとき、前記本体部の軸に対して略平行な方向に縮み、前記本体部の軸に対して略垂直な方向に拡張した拡張形状となるよう構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の切開装置。
(5) 前記切開部材は、4つのリンクで構成され、四角形の枠状をなしており、該四角形の対角位置にある2つの角部同士が接近、離間するように変形するものである上記(4)に記載の切開装置。
(6) 前記切開部材は、前記縮小形状のとき、直線状になり、前記拡張形状のとき、枠状になるよう構成されている上記(4)または(5)に記載の切開装置。
(7) 前記切開部材は、先端側を中心に回動可能に設置された切開刃で構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の切開装置。
(8) 前記切開部材は、中心部を中心に回動可能に設置された切開刃で構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の切開装置。
(9) 前記切開部材は、弾性変形可能な線状体で構成されており、該線状体は、前記切開可能状態のとき、湾曲または屈曲している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の切開装置。
(10) 前記操作部は、前記本体部の軸方向に移動することで、前記切開部材を変位させるものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の切開装置。
(11)前記切開部材を前記収納状態の方向に付勢する付勢手段を有し、
前記操作部は、前記切開部材が前記切開可能状態になるように前記切開部材を変位させる際、前記切開部材を先端方向に押圧するものであり、
前記操作部の押圧を解除すると、前記切開部材は、前記付勢手段により前記収納状態に戻るよう構成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の切開装置。
(12) 当該切開装置は、外筒内に挿入して使用されるものであり、前記留置物を切開する際、前記本体部の前記切開部材が設置されている部位を前記外筒の先端開口から外部に突出させ、前記切開部材が前記切開可能状態になるように前記切開部材を変位させる上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の切開装置。
本発明によれば、生体内に留置されている留置物を容易かつ迅速に切開することができる。
すなわち、切開部材を収納状態にすることにより、小径で切開部材を移送することができ、容易かつ迅速に、本体部の先端部を留置物の近傍に移送することができ、また、切開部材を切開可能状態にすることにより、次のデバイス(ガイディングカテーテル、注入カテーテル等)を挿入し易いように、留置物を必要かつ十分な大きさに切開することができる。
また、留置物を切開する際は、穿刺部により留置物を穿刺し、切開部材により留置物を切開するので、容易かつ確実に、留置物に貫通孔(切り込み)を形成することができる。
以下、本発明の切開装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、本発明は、生体内に留置されている各種の留置物を切開する切開装置に適用することができるが、下記の実施形態では、代表的に、本発明を動脈瘤の近傍に留置されているステントグラフトのグラフト(以下、単に「ステントグラフト」と言う)を切開する切開装置に適用した場合について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の切開装置の第1実施形態を示す部分縦断面図、図2〜図9は、それぞれ、図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。
なお、以下では、図1〜図9中の左側を「先端」、右側を「基端(後端)」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
また、図1〜図9では、切開部材および押し子等については、側面図が示されている。また、図2〜図9では、ステントグラフトは、模式的に示され、血管壁(血管)は、図示されていない。
図1〜図9に示す切開装置(カッティングカテーテル)1は、動脈瘤の近傍の血管内(生体内)に留置されているステントグラフト(留置物)100を切開する装置である。
図1に示すように、切開装置1は、長尺状の本体部2と、ステントグラフト100を切開する切開部材3と、長尺状の押し子(操作部)4とを有している。この切開装置1は、当該切開装置1(本体部2)をガイディングカテーテル(外筒)5内に挿入して使用されるものである。
ガイディングカテーテル5は、可撓性(柔軟性)を有する長尺状のカテーテル本体(チューブ)51と、カテーテル本体51の基端部に設置(固定)された筒状のハブ52とで構成されており、ハブ52を把持して操作することができるようになっている。なお、切開装置1の構成要素に、ガイディングカテーテル5が含まれていてもよい。
切開装置1の本体部2は、先端部に配置され、ステントグラフト100を穿刺する穿刺部21と、可撓性を有する長尺状の管体(チューブ)22と、穿刺部21と管体22とを連結(接続)する連結部23と、管体22の基端部に設置(固定)されたハブ24とを備えている。
穿刺部21、連結部23および管体22は、一体的に形成されていてもよく、また、別部材で構成され、これらを接合(例えば、接着剤による接着、融着等)したものであってもよい。
穿刺部21は、その基端側から先端側に向って外径が漸減し、先端が尖っている。この穿刺部21は、本実施形態では、中実の部材(中実体)で構成されているが、これに限らず、例えば、管体で構成されていてもよい。
また、連結部23は、板状をなしており、その幅(図1中の上下方向の長さ)は、穿刺部21の基端部の外径および管体22の外径よりも小さい。なお、本体部2における連結部23の近傍の部位は、切開部材3が設置(収納)される収納部25を構成する。すなわち、収納部25は、穿刺部21と管体22との間(穿刺部21の基端側)に位置する(配置される)。
なお、本体部2をガイディングカテーテル5内に挿入した状態で、本体部2の基端部は、本ガイディングカテーテル5のハブ52から基端側(外部)に突出し、ハブ24を把持して、本体部2(切開装置1)を操作することができるようになっている。
押し子4は、可撓性を有する長尺状の押し子本体41と、押し子本体41の基端部に設置(固定)された把持部42とを備えている。
押し子4は、本体部2の管体24内に、本体部2の軸方向(長手方向)に沿って移動可能に設置されている(挿入されている)。
また、押し子4の基端部は、本体部2のハブ24から基端側(外部)に突出しており、把持部42を把持して、押し子4を操作することができるようになっている。この押し子4を操作することにより、後述する切開部材3が収納状態または切開可能状態になるようにその切開部材3を変位させることができる。
切開部材3は、本体部2の穿刺部21の基端側、すなわち、本体部2の収納部25に設置されており、収納部25に収納された収納状態(図1参照)と、収納部25から外部に突出し、ステントグラフト100を切開し得る切開可能状態(図5〜図7参照)とに変位可能に構成されている。
すなわち、図1に示すように、切開部材3は、収納状態のときは、切開部材3の全体が本体部2の外形と同等またはそれよりも内側に位置している。
そして、図5および図6に示すように、切開部材3は、切開可能状態のときは、本体部2(管体22)の径方向に拡張しており、上下の2箇所(径方向の2箇所)(互いに180°ずれた2箇所)から本体部2(穿刺部21、管体22および連結部23)の外形よりも外側に突出している。すなわち、本体部2の軸に対して垂直な面に切開部材3を投影したときの切開部材3の長さ(本体部2の径方向における切開部材3の長さ)は、収納状態のときよりも長く、かつ、本体部2(管体22)の外径およびガイディングカテーテル5(カテーテル本体51)の外径よりも長い。
具体的には、切開部材3は、収納状態のとき、本体部2の軸(長手方向)に対して略平行な方向に伸び、本体部2の軸に対して略垂直な方向(本体部2の径方向)に縮小した縮小形状となり、切開可能状態のとき、本体部2の軸に対して略平行な方向に縮み、本体部2の軸に対して略垂直な方向に拡張した拡張形状となるよう構成されており、パンタグラフ様形状をなしている。なお、切開部材3は、縮小形状のとき、直線状になり、拡張形状のとき、枠状になる。
すなわち、切開部材3は、4つのリンク31、32、33および34で構成され、四角形の枠状をなしており、この四角形の対角位置にある2つの角部同士が接近、離間するように変形(変位)するようになっている。本実施形態では、各リンク31〜34は、それぞれ、切開刃で構成されており、リンク31および33では、それぞれ、その上側に刃が形成され、また、リンク32および34では、それぞれ、その下側に刃が形成されている。
また、リンク31および32は、それぞれ、その先端部(先端側)を中心に回動可能に、穿刺部21の基端部に取り付けられている。また、リンク33および34は、それぞれ、その基端部(基端側)を中心に回動可能に、押し子4の先端部に取り付けられている。そして、リンク31の基端部とリンク33の先端部とは、互いに回動可能に連結されており、同様に、リンク32の基端部とリンク34の先端部とは、互いに回動可能に連結されている。
これにより、切開部材3が収納状態のとき、押し子4を先端方向に移動操作すると(移動させると)、図5および図6に示すように、押し子4により切開部材3が先端方向に押圧され(押し込まれ)、これによって、各リンク31〜34が、変位(切開部材3が変形)、すなわち起立し(起立状態になり)、切開部材3は、切開可能状態になる。
また、切開部材3が切開可能状態のとき、押し子4を基端方向に移動操作すると、図8に示すように、押し子4により切開部材3が基端方向に引っ張られ、これによって、各リンク31〜34が、変位、すなわち倒伏し(倒伏状態になり)、切開部材3は、収納状態になる。
また、切開装置1の所定部位、例えば、切開部材3が収納状態のときの切開部材3の先端部および基端部に対応する本体部2の部位(図示の構成では、穿刺部21の基端部および管体22の先端部)には、X線透視下でその部位の生体内での位置を確認するための(切開部材3が収納状態のときの切開部材3の先端部および基端部に対応する本体部2の部位の生体内での位置を示す)図示しないマーカーが設置されているのが好ましい。
このマーカーは、例えば、白金、金、銀、タングステン等の金属、またはこれらの合金等のX線不透過材料で構成される。また、マーカーは、前記X線不透過材料や、その他例えば硫酸バリウム、炭酸バリウム、酸化ビスマス等のX線不透過材料が配合された層(例えば塗膜)であってもよい。
なお、マーカーは、X線透視下に限らず、例えば、CTスキャン、MRI等において目的の部位の位置を確認することができるものであってもよい。
本体部2、押し子4およびガイディングカテーテル5の寸法(長さ、外径、内径等)は、それぞれ、特に限定されず、切開装置1の使用部位(動脈瘤のある血管の種類や部位)や症例等に応じて適宜決定される。通常は、本体部2、押し子4およびガイディングカテーテル5の長さは、それぞれ、20〜100cm程度であるのが好ましく、40〜60cm程度であるのがより好ましい。また、本体部2の外径は、1〜4mm程度であるのが好ましく、2〜3mm程度であるのがより好ましい。また、ガイディングカテーテル5の外径は、2〜5mm程度であるのが好ましく、2.5〜3.5mm程度であるのがより好ましい。
また、本体部2、押し子4およびガイディングカテーテル5の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂等の各種熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いることができる。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、フッ素ゴム系等の各種熱可塑性エラストマー、および金属線との複合材料が挙げられる。
また、切開部3の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、各種金属材料や各種樹脂材料を用いることができる。
次に、切開装置1の使用方法(作用)として、血管内の動脈瘤付近に留置されたステントグラフト100を切開し、そのステントグラフト100に貫通孔(切り込み)を形成する際の手順を説明する。なお、ここでは、血管内の動脈瘤付近に留置されたステントグラフト100のタイプ2のエンドリークの対策として、動脈瘤内に塞栓物質を注入(導入)する際に、その塞栓物質の注入に使用する塞栓物質注入用カテーテルをステントグラフト100に挿通させるための貫通孔をステントグラフト100に形成する際の手順の一例について、図2〜図9を参照しつつ説明する。
まず、図2に示すように、ガイディングカテーテル5内に挿入された状態の切開装置1をそのガイディングカテーテル5とともに、X線透視下で大腿部等から経皮的に血管に導入し、ガイディングカテーテル5および切開装置1の先端部を血管(大動脈)の動脈瘤(ステントグラフト100)がある位置まで移送する。そして、ガイディングカテーテル5の先端をステントグラフト100に押し付ける。
次に、図3に示すように、本体部2と押し子4との位置関係を固定しつつ、切開装置1を先端方向に移動させ、穿刺部21でステントグラフト100を穿刺する。これにより、本体部2の穿刺部21(先端部)のみが、ステントグラフト100を貫通(通過)し、動脈瘤内に挿入される。
次に、図4に示すように、ガイディングカテーテル5を基端方向に移動させ、本体部2の収納部25および切開部材3をガイディングカテーテル5の先端開口から外部に突出させる。
次に、図5に示すように、押し子4を先端方向に移動操作し、押し子4により切開部材3を先端方向に押圧する(押し込む)。これにより、各リンク31が変位し(切開部材3が変形し)、切開部材3は、切開可能状態になる。
ここで、例えば図6に示すように、本体部2に対する押し子4の位置(押し子4の移動量)を調整することにより、切開部材3の拡張量(本体部2の径方向の大きさ)を調整することができる。これにより、ステントグラフト100を所望の大きさに切開することができ、ステントグラフト100に、所望の大きさの貫通孔(切り込み)を形成することができる。
本実施形態では、切開部材3によりステントグラフト100に形成される貫通孔の大きさが、ガイディングカテーテル5や図示しない塞栓物質注入用カテーテルを必要かつ十分に挿通させることができる程度になるように、前記切開部材3の拡張量を調整する。
次に、図7に示すように、本体部2と押し子4との位置関係を固定しつつ、切開装置1を先端方向に移動させ、切開部材3の先端側の2つのリンク31および32によりステントグラフト100を切開する。これにより、ステントグラフト100に、所望の大きさの貫通孔が形成される。
次に、図8に示すように、押し子4を基端方向に移動操作し、押し子4により切開部材3を基端方向に引っ張る。これにより、各リンク31が変位し(切開部材3が変形し)、切開部材3は、収納状態になる。
次に、図9に示すように、ガイディングカテーテル5を切開装置1に沿って先端方向に移動させる。これにより、ガイディングカテーテル5の先端部は、ステントグラフト100を貫通し、動脈瘤内に挿入される。
次に、切開装置1を基端方向に移動させ、その切開装置1をガイディングカテーテル5から抜去し、ガイディングカテーテル5をステントグラフト100に貫通した状態で配置させる。
次に、塞栓物質注入用カテーテルをガイディングカテーテル5内に挿入し、その塞栓物質注入用カテーテルをガイディングカテーテル5に沿って先端方向に移動させる。これにより、塞栓物質注入用カテーテルの先端部は、ステントグラフト100を貫通し、動脈瘤内に挿入される。以降、その塞栓物質注入用カテーテルを用いて、動脈瘤内に塞栓物質を注入(導入)する等、所定の操作を行なう。
なお、この切開装置1では、切開部材3の各リンク31〜34が切開刃で構成されているので、前記先端側の2つのリンク31および32ではなく、例えば、基端側の2つのリンク33および34によりステントグラフト100を切開することもできる。この場合は、例えば、切開部材3を動脈瘤内に挿入した状態で、切開部材3を切開可能状態にし、切開装置1を基端方向に移動させる。これにより、切開部材3の基端側の2つのリンク33および34によりステントグラフト100が切開され、ステントグラフト100に、所望の大きさの貫通孔が形成される。
以上説明したように、この切開装置1によれば、血管内の動脈瘤付近に留置されたステントグラフト100を容易かつ迅速に切開することができる。
すなわち、切開部材3を収納状態にすることにより、容易かつ迅速に、本体部2の先端部をステントグラフト100の近傍に移送することができ、また、切開部材3を切開可能状態にすることにより、ステントグラフト100を必要かつ十分な大きさに切開することができる。
また、ステントグラフト100を切開する際は、まず、切開部材3を収納状態にしたまま、穿刺部21によりステントグラフト100を穿刺し、この安定した状態で、切開部材3を切開可能状態にすることができるので、切開部材3により目的部以外の部位を切開してしまうことを防止することができ、また、安全性も高い。
また、まず、穿刺部21によりステントグラフト100を穿刺し、次に、切開部材3によりステントグラフト100を切開し、特に、穿刺部21によりステントグラフト100を穿刺した安定した状態で、切開部材3によりステントグラフト100を切開するので、容易かつ確実に、ステントグラフト100に所望の大きさの貫通孔(切り込み)を形成することができる。
なお、本発明では、側方、すなわち、図1中の上下の2箇所に開口(窓部)を有する管体で連結部23を構成してもよい。この場合は、収納部25の収納空間は、その管体の開口の近傍の内腔であり、切開部材3が切開可能状態のとき、各開口から切開部材3が外部に突出する。
また、本実施形態では、リンク31〜34がすべて切開刃で構成されているが、本発明では、これに限らず、例えば、リンク31〜34のうち、先端側の2つのリンク31および32のみを切開刃で構成してもよく、また、基端側の2つのリンク33および34のみを切開刃で構成してもよい。
また、本実施形態では、切開部材3は、切開可能状態のとき、本体部2の軸方向から見たときの2箇所から、本体部2の外形よりも外側に突出するように構成されているが、本発明では、これに限らず、1箇所または3箇所以上から、本体部2の外形よりも外側に突出するように構成されていてもよい。この場合、複数箇所から突出するように構成されているのが好ましく、これにより、ステントグラフト100に比較的大きな貫通孔を形成する場合に対応することができる。なお、例えば、4箇所から突出させるには、前記リンク31〜34と同様のものを合計で2組設置する。
また、本発明では、本体部2と押し子4との位置関係を固定する(本体部2に対して押し子4を固定する)固定手段を設けてもよい。これにより、切開部材3を収納状態や切開可能状態に確実に保持することができ、ステントグラフト100に貫通孔を形成する操作(作業)を容易に行うことができる。
<第2実施形態>
図10は、本発明の切開装置の第2実施形態を示す縦断面図、図11は、図10に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。
なお、以下では、図10および図11中の左側を「先端」、右側を「基端(後端)」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
また、図10および図11では、切開部材および押し子等については、側面図が示されている。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図10に示すように、第2実施形態の切開装置1では、本体部2は、可撓性を有する長尺状の管体(チューブ)22と、管体22の基端部に設置(固定)されたハブ24とを備えており、管体22の先端部が穿刺部221を構成している。
管体22は、その側方、すなわち、穿刺部221の基端側の図10中の上側に、開口(窓部)222を有している。この管体22における開口222の近傍の部位(穿刺部221の基端側の部位)が、収納部25を構成する。すなわち、管体22の開口222の近傍の内腔が、収納部25の収納空間を構成する。
切開部材3は、開口222の下方の管体22内、すなわち、収納部25内に設置されている。
この切開部材3は、上側に刃35を有する切開刃で構成されている。切開部材3の下側の部位には、傾斜部(傾斜面)36が形成されている。この傾斜部36は、切開部材3の幅(上下方向の長さ)が基端側から先端側に向って漸増するように傾斜している。
また、切開部材3は、その先端部(先端側)を中心に回動可能に、シート7を介して収納部25に設置されている。すなわち、収納部25内には、シート7が固着(例えば、接着剤による接着、融着等)されており、そのシート7上に切開部材3が固着されている。この場合、シート7の先端側の領域71が、収納部25内の下部に固着され、シート7の基端側の領域72に、切開部材3の先端部が固着されており、これにより、切開部材3は、その先端部を中心に回動することができる(図11参照)。
図10に示すように、切開部材3は、収納状態のときは、倒伏状態になっており、切開部材3の全体が、管体22内、すなわち、収納部25内に収納されている(位置している)。
また、図11に示すように、切開部材3は、切開可能状態のときは、起立状態になっており、開口222から外部に突出している。
押し子4は、押し子本体41の先端部に、切開部材3の傾斜部36に当接し得る当接部43を有している。この当接部43の外径は、当接部43より基端側の押し子本体41の外径よりも大きい。
また、押し子4の当接部43と切開部材3とは、糸(線状体)6により連結されている。糸6の先端部(一端側)は、切開部材3の基端部に固定され、糸6の基端部(他端側)は、当接部43の先端部に固定されている。
切開部材3が収納状態のとき、押し子4を先端方向に移動操作すると(移動させると)、押し子4により切開部材3が先端方向に押圧される(押し込まれる)。この際、図11に示すように、押し子4の当接部43が、切開部材3の傾斜部36に当接し、その傾斜部36を先端方向に押圧することにより、切開部材3は、図11中反時計回りに回動し、起立(変位)して、切開可能状態になる。
また、切開部材3は、その上部(刃35が形成されている側の部位)が管体22の開口222に臨む先端側の縁部223に当接し、縁部223と当接部43とで挟持され、その姿勢(切開可能状態)が保持される。これにより、容易かつ確実に、ステントグラフト100に、所望の大きさの貫通孔(切り込み)を形成することができる。
また、切開部材3が切開可能状態のとき、押し子4を基端方向に移動操作すると、図10に示すように、糸6により切開部材3の先端部が基端方向に引っ張られ、これにより、切開部材3は、図10中時計回りに回動し、倒伏(変位)して、収納状態になる。
この切開装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、この切開装置1では、収納部25が管体22で構成されているので、切開部材3が収納状態のとき、収納部25により切開部材3の略全体を覆うことができる。これにより、安全性が向上する。
また、例えば、切開部材3(刃35)をその長さの異なるものに変更することにより、切開部材3によるステントグラフト100の切開長を調整することができる。
<第3実施形態>
図12は、本発明の切開装置の第3実施形態を示す縦断面図、図13は、図12に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。
なお、以下では、図12および図13中の左側を「先端」、右側を「基端(後端)」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
また、図12および図13では、切開部材および押し子等については、側面図が示されている。
以下、第3実施形態について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図12に示すように、第3実施形態の切開装置1は、切開部材3を図12中時計回りの方向(収納状態の方向)に付勢する付勢手段として、バネ(捻りバネ)8を有している。また、切開部材3は、その先端部(先端側)を中心に回動可能に、軸9により支持されており、前記バネ8は、その軸9に設置されている。
切開部材3が収納状態のとき、押し子4を先端方向に移動操作すると(移動させると)、押し子4により切開部材3が先端方向に押圧される(押し込まれる)。この際、図13に示すように、押し子4の当接部43が、切開部材3の傾斜部36に当接し、その傾斜部36を先端方向に押圧することにより、切開部材3は、バネ8の付勢力に抗して、図13中反時計回りに回動し、起立(変位)して、切開可能状態になる。
また、切開部材3が切開可能状態のとき、押し子4による切開部材3の押圧を解除すると、図12に示すように、バネ8の付勢力(弾性力)(復元力)により、切開部材3は、図12中時計回りに回動し、倒伏(変位)して、収納状態に戻る。
なお、バネ8の付勢力が比較的小さい場合は、切開部材3を切開可能状態から収納状態にするには、押し子4を基端方向に移動操作する。これにより、押し子4による切開部材3の押圧が解除され、バネ8の付勢力により、切開部材3は、図12中時計回りに回動し、倒伏して、収納状態に戻る。
この切開装置1によれば、前述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
そして、この切開装置1では、押し子4の押圧を解除すると、バネ8の付勢力により、切開部材3が自動的に収納状態に戻るので、操作が容易である。
なお、本発明では、糸6を省略してもよい。
この第3実施形態(例えば、付勢手段等)は、前記第1実施形態、後述する第4実施形態および第5実施形態に適用することができる。
<第4実施形態>
図14は、本発明の切開装置の第4実施形態を示す縦断面図、図15は、図14に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。
なお、以下では、図14および図15中の左側を「先端」、右側を「基端(後端)」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
また、図14および図15では、切開部材および押し子等については、側面図が示されている。
以下、第4実施形態について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14に示すように、第4実施形態の切開装置1では、切開部材3は、下側および先端側に刃35を有する切開刃で構成されている。また、切開部材3は、その中心部を中心に回動可能に、軸9により支持されている。
管体22は、その側方、すなわち、穿刺部221の基端側の図14中の上側および下側に、それぞれ、開口(窓部)222および224を有している。開口222は、開口224よりも先端側に配置されており、本体部2の軸方向における開口222の長さは、開口224の長さよりも短い。すなわち、開口222は、切開部材3の先端よりも先端側から切開部材3の中央部まで形成され、開口224は、切開部材3の先端部から切開部材3の基端よりも基端側まで形成されている。
図14に示すように、切開部材3は、収納状態のときは、倒伏状態になっており、切開部材3の全体が、管体22内、すなわち、収納部25内に収納されている(位置している)。
また、図15に示すように、切開部材3は、切開可能状態のときは、起立状態になっており、開口222および224からそれぞれ外部に突出している。
また、切開装置1は、操作部として、1対の糸(線状体)11、12を有している。
糸11の先端部(一端側)は、切開部材3の軸9よりも上側で、かつ先端側に固定され、糸11の基端部(他端側)は、本体部2のハブ24から外部に出ており、その基端部には、図示しない把持部が固定されている。
また、糸12の先端部(一端側)は、切開部材3の軸9よりも下側で、かつ基端側に固定され、糸12の基端部(他端側)は、本体部2のハブ24から外部に出ており、その基端部には、図示しない把持部が固定されている。
切開部材3が収納状態のとき、糸11を基端方向に引っ張ると(移動させると)、図15に示すように、切開部材3は、図15中時計回りに回動し、起立(変位)して、切開可能状態になる。
また、切開部材3は、その上部(刃35が形成されていない側の部位)が管体22の開口222に臨む基端側の縁部225に当接し、その姿勢(切開可能状態)が保持される。これにより、容易かつ確実に、ステントグラフト100に、所望の大きさの貫通孔(切り込み)を形成することができる。
また、切開部材3が切開可能状態のとき、糸12を基端方向に引っ張ると(移動させると)、図14に示すように、切開部材3は、図14中反時計回りに回動し、倒伏(変位)して、収納状態になる。
この切開装置1によれば、前述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明では、1対の糸11、12に替えて、例えば、1対の押し子を設けてもよい。
<第5実施形態>
図16は、本発明の切開装置の第5実施形態を示す側面図、図17は、図16に示す切開装置の縦断面図、図18は、図16に示す切開装置の切開部材の横断面図、図19は、図16に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。
なお、以下では、図16、図17および図19中の左側を「先端」、右側を「基端(後端)」、上側を「上」、下側を「下」とし、図18中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
また、図16では、ガイディングカテーテルは、図示されていない。また、図17および図19では、切開部材、押し子およびワイヤー等については、側面図が示されている。
以下、第5実施形態について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図17に示すように、第5実施形態の切開装置1では、切開部材3は、弾性変形可能な線状体(例えば、刃を有するワイヤー等)で構成されており、図18に示すように、その上側に刃37を有している。この刃37は、切開部材3の長手方向に沿って、その略全長に亘って形成されている。
また、管体22の開口222の先端に対応する位置には、切開部材3の先端部(一端側)が固定された固定部13が固着されている。また、切開部材3の基端部(他端側)は、押し子4の先端部に固定されている。
図16および図17に示すように、切開部材3は、収納状態のときは、上側が凸となるように僅かに(小さく)湾曲または屈曲しており、切開部材3の全体が、管体22内、すなわち、収納部25内に収納されている(位置している)。
また、図19に示すように、切開部材3は、切開可能状態のときは、上側が凸となるように大きく湾曲または屈曲しており、開口222から外部に突出している。
また、図16に示すように、切開部材3が収納状態のときの切開部材3の先端部および基端部に対応する管体22(本体部2)の部位には、それぞれ、X線透視下でその部位の生体内での位置を確認するための(切開部材3が収納状態のときの切開部材3の先端部および基端部に対応する管体22の部位の生体内での位置を示す)マーカー15および16が設置されている。このマーカー15および16の構成材料としては、それぞれ、例えば、前記第1実施形態におけるマーカーと同様のものを用いることができる。
また、図17に示すように、管体22(本体部2)の側方には、マーカーとして、弾性変形可能なワイヤー(線状体)14が固定されている。このワイヤー14は、その基端部が、管体22の開口222よりも基端側で、開口222の近傍に固定されている。また、ワイヤー14は、自然状態(外力が付与されていない状態)で、下側が凸となるように湾曲または屈曲している。
ワイヤー14の長さは、特に限定されないが、図示の構成では、切開部材3や開口222の長さよりも短い。
また、ワイヤー14は、X線不透過材料で構成されているか、または、その表面にX線不透過材料が配合された層(例えば塗膜)を有している。これにより、X線透視下で、ワイヤー14を視認(確認)することができる。すなわち、血管内の動脈瘤付近に留置されたステントグラフト100を切開する際、ワイヤー14は、その先端部がステントグラフト100に当接して押し付けられると変形する(撓む)ので、X線透視下で、ワイヤー14が変形したことや、その変形の度合い(変形量)を確認することにより、ステントグラフト100と切開装置1との位置関係を把握することができる。
切開部材3が収納状態のとき、押し子4を先端方向に移動操作すると(移動させると)、図19に示すように、押し子4により切開部材3が先端方向に押圧され(押し込まれ)、これによって、切開部材3は、変位(変形)し、切開可能状態になる。
また、切開部材3が切開可能状態のとき、押し子4を基端方向に移動操作すると、図17に示すように、押し子4により切開部材3が基端方向に引っ張られ、これによって、切開部材3は、変位(変形)し、収納状態になる。
この切開装置1によれば、前述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明では、この第5実施形態におけるワイヤー14を前記第1〜第4実施形態に設けてもよい。
以上、本発明の切開装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の切開装置を動脈瘤の近傍に留置されているステントグラフトを切開する切開装置として用いる場合、動脈瘤内に塞栓物質を注入(導入)する際に、その塞栓物質の注入に使用するカテーテルをステントグラフトに挿通させるための貫通孔(切り込み)をステントグラフトに形成する場合に限らず、この他、例えば、ストレート(筒状)のステントグラフト(ステントグラフト本体)に分枝ステントグラフトを接続する際に、そのステントグラフトに分枝ステントグラフトを接続するための貫通孔(切り込み)を形成する場合等に用いることができる。
また、本発明の切開装置の用途は、動脈瘤の近傍に留置されているステントグラフトを切開する場合に限らず、生体内に留置されている各種の留置物を切開する切開装置に適用することができる。
本発明の切開装置の第1実施形態を示す部分縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 図1に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 本発明の切開装置の第2実施形態を示す縦断面図である。 図10に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 本発明の切開装置の第3実施形態を示す縦断面図である。 図12に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 本発明の切開装置の第4実施形態を示す縦断面図である。 図14に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。 本発明の切開装置の第5実施形態を示す側面図である。 図16に示す切開装置の縦断面図である。 図16に示す切開装置の切開部材の横断面図である。 図16に示す切開装置の作用を説明するための縦断面図である。
符号の説明
1 切開装置
2 本体部
21 穿刺部
22 管体
221 穿刺部
222、224 開口
223、225 縁部
23 連結部
24 ハブ
25 収納部
3 切開部材
31〜34 リンク
35、37 刃
36 傾斜部
4 押し子
41 押し子本体
42 把持部
43 当接部
5 ガイディングカテーテル
51 カテーテル本体
52 ハブ
6 糸
7 シート
71、72 領域
8 バネ
9 軸
11、12 糸
13 固定部
14 ワイヤー
15、16 マーカー
100 ステントグラフト

Claims (12)

  1. 生体内に留置されている留置物を切開する切開装置であって、
    先端部に前記留置物を穿刺する穿刺部を有する長尺状の本体部と、
    前記本体部における前記穿刺部の基端側に設置され、収納状態と、前記留置物を切開し得る切開可能状態とに変位可能な切開部材と、
    前記切開部材が前記収納状態または前記切開可能状態になるように前記切開部材を変位させる操作部とを備えることを特徴とする切開装置。
  2. 前記本体部は、前記穿刺部の基端側に収納部を有し、該収納部に、前記切開部材が設置されており、
    前記切開部材は、前記収納状態のとき、前記収納部に収納され、前記切開可能状態のとき、前記収納部から外部に突出するよう構成されている請求項1に記載の切開装置。
  3. 前記本体部は、側方に開口を有する管体を備え、前記収納部の収納空間は、前記管体の前記開口の近傍の内腔であり、
    前記切開部材は、前記切開可能状態のとき、前記開口から外部に突出するよう構成されている請求項2に記載の切開装置。
  4. 前記切開部材は、前記収納状態のとき、前記本体部の軸に対して略平行な方向に伸び、前記本体部の軸に対して略垂直な方向に縮小した縮小形状となり、前記切開可能状態のとき、前記本体部の軸に対して略平行な方向に縮み、前記本体部の軸に対して略垂直な方向に拡張した拡張形状となるよう構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の切開装置。
  5. 前記切開部材は、4つのリンクで構成され、四角形の枠状をなしており、該四角形の対角位置にある2つの角部同士が接近、離間するように変形するものである請求項4に記載の切開装置。
  6. 前記切開部材は、前記縮小形状のとき、直線状になり、前記拡張形状のとき、枠状になるよう構成されている請求項4または5に記載の切開装置。
  7. 前記切開部材は、先端側を中心に回動可能に設置された切開刃で構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の切開装置。
  8. 前記切開部材は、中心部を中心に回動可能に設置された切開刃で構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の切開装置。
  9. 前記切開部材は、弾性変形可能な線状体で構成されており、該線状体は、前記切開可能状態のとき、湾曲または屈曲している請求項1ないし3のいずれかに記載の切開装置。
  10. 前記操作部は、前記本体部の軸方向に移動することで、前記切開部材を変位させるものである請求項1ないし9のいずれかに記載の切開装置。
  11. 前記切開部材を前記収納状態の方向に付勢する付勢手段を有し、
    前記操作部は、前記切開部材が前記切開可能状態になるように前記切開部材を変位させる際、前記切開部材を先端方向に押圧するものであり、
    前記操作部の押圧を解除すると、前記切開部材は、前記付勢手段により前記収納状態に戻るよう構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載の切開装置。
  12. 当該切開装置は、外筒内に挿入して使用されるものであり、前記留置物を切開する際、前記本体部の前記切開部材が設置されている部位を前記外筒の先端開口から外部に突出させ、前記切開部材が前記切開可能状態になるように前記切開部材を変位させる請求項1ないし11のいずれかに記載の切開装置。
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