JP2010068996A - 浴槽用電気マッサージ装置及び電気マッサージ方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第2電極部11を複数とし、第1電極部10とは異なる位置で浴槽内2に設ける。コントローラ13は、複数にした第2電極部11において少なくとも1つの第2電極部11の電圧強度を、他の第2電極部11の電圧強度よりも小さくなるように、第1電極部10及び/又は第2電極部11に供給する電圧を制御する。
【選択図】図1
Description
特許文献1は、浴槽に電気マッサージ用の電極対を取付け、その電極対間にマッサージ用電圧を印加する電圧発生器を設けてある電気マッサージ風呂である。この電気マッサージ風呂の電圧発生器の操作部は、浴槽に取り付けられている。
さらに、この電気マッサージ風呂では、複数の部位を同時にマッサージするものであるため、全身マッサージを行うという点では効果が期待できるものの、刺激したい各部位を個別にマッサージすることができないのが実情であり、意図してマッサージ部位(刺激部位)を変えることができないという問題がある。
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、浴槽内に設けられる第1電極部と、この第1電極部に通電するように当該第1電極部とは異なる位置で浴槽内に設けられる第2電極部と、前記第1電極部及び/又は第2電極部に供給する電圧を制御するコントローラとを備え、前記第1電極部と第2電極部との間で通電させることでマッサージを行う浴槽用電気マッサージ装置であって、前記第2電極部は複数とされて前記第1電極部とは異なる位置で浴槽内に設けられ、前記コントローラは、複数にした第2電極部において少なくとも1つの第2電極部の電圧強度を、他の第2電極部の電圧強度よりも小さくなるように、第1電極部及び/又は第2電極部に供給する電圧を制御する点にある。
前記コントローラは、電圧の出力パターンを切り換えるに際して、次回に切り換える第2電極部の電圧強度を小さくすることが好ましい。
前記コントローラは、前記複数にした第2電極部において隣り合う第2電極部の電圧強度を異ならせることが好ましい。
複数の第2電極部は上半身に対応する浴槽内に設けられると共に、下半身に対応する浴槽内に設けられており、前記コントローラは、上半身に対応して設けられた第2電極部の電圧強度と、下半身に対応して設けられた第2電極部の電圧強度とが異なるように第1電極部及び/又は第2電極部に供給する電圧を制御することが好ましい。
図1は、本発明の浴槽用電気マッサージ装置1Aを設けた浴槽2の側面を示したものである。以下、説明の便宜上、図1の左右方向を前後方向、図1の紙面貫通方向を左右方向という。
この浴槽2は、有底の矩形状であって、底部3と、底部3の両端から立ち上がる一対の前後壁4F、4Rと、左右壁5L、5Rとを備えている。底部3及び後壁4Rには、入浴者Mが浴槽2内で座ることができるように椅子部6が形成されている。なお、椅子部6は、底部3及び後壁4Rに限らず、前壁4F側に設けても、左右壁5L、5R側に設けても良い。
この浴槽2においては、入浴者Mが座部7に座り、背中の部分を背もたれ部8に凭れることでゆったりと座った状態で入浴することができる。
浴槽用電気マッサージ装置1Aは、第1電極部10と、第2電極部11と、コントローラ13とを備えている。この浴槽用電気マッサージ装置1Aは、第1電極部10及び/又は第2電極部11にコントローラ13から所定の電圧を供給することによって、浴槽2内の入浴者Mに所定の低周波電流を流し、この低周波電流の刺激によって入浴者Mに対して電気マッサージを行うことができるものである。
なお、以下、説明の便宜上、第1電極部10や第2電極部11を区別しない場合は、これらを総称して、単に、電極部ということがある。
第1電極部10は、浴槽2の前壁4Fの内側に設けられたもので、1枚の電極板から構成されている。第2電極部11は、第1電極部10とは異なり複数個であり、第1電極部10間で電圧が通電するように第1電極部10とは異なる位置で浴槽2内に設けられている。具体的には、各第2電極部11は、第1電極部10が設けられた浴槽2の前壁4Fと対向する後壁4Rや底部3に設けられている。
また、座部7の脹ら脛に対応する部分に1つの第2電極部11(脹ら脛用第2電極部11cということがある)が取り付けられ、底部3であって足裏に対応する部分に1つの第2電極部11d(足裏用第2電極部11dということがある)が取り付けられている。
第1電極部10及び第2電極部11は、コントローラ13に接続されていて、コントローラ13によって所望の電圧が供給されるものとなっている。
具体的には、コントローラ13は、電気マッサージの内容を選択するマッサージ選択部15と、このマッサージ選択部15で選択された内容に対応したパルス信号を発生するパルス信号発生部16と、電極部へ出力するパルス信号の各種制御を行うパルス信号出力部17とを備えている。
マッサージ選択部15は、例えば、回転の切り換えによってマッサージ内容を指定可能な切り換えスイッチにより構成されていて、この実施形態では、ぐいぐい押されるような刺激を与える「シアツモード」と、ゆっくりもまれるような感じの刺激を与える「マッサージモード」と、トントンたたかれるような感じの刺激を与える「タタキモード」と、「シアツモード」、「マッサージモード」及び「タタキモード」を自動的に切り換える「マルチモード」とを切り換えることができるようになっている。
具体的には、パルス信号出力部17は、複数にした第2電極部11において少なくとも1つの第2電極部11の電圧強度が、他の第2電極部11の電圧強度よりも小さくなるように、各第2電極部11の電圧強度を決定して、決定した電圧強度に基づいて各第2電極部11にパルス信号を出力する。
また、表1に示すように、パルス信号出力部17は、電圧強度が80とした腰用第2電極部11b、脹ら脛用第2電極部11c及び足裏用第2電極部11dに対しては、これら第2電極部11に出力するパルス信号の振幅を、基準パルス信号の振幅の80%として出力する。
なお、本発明において、電圧強度の範囲は特には限定されないが、各第2電極部11における電圧強度は30〜100の範囲であることが好ましい。
表2は、様々なマッサージモードにおいて、第2電極部11間における電圧強度を変化させた実験を行った結果のうち、電気的な刺激が最も良いと感じたもの(◎:最良)と、最良に比べて少し電気的な刺激の感覚がやや劣るもの(○:良好)をまとめたものである。表2に示すように、電圧強度の差は、20以上50以下であることが好ましく、さらに好ましくは、30以上40以下であることが最良である。ただし、この本発明において、表2の実験は一例であり、第2電極部11間で電圧強度の差を付けることによってマッサージ効果があったことは言うまでもなく、第2電極部11間における電圧強度の差は、この実験の数値に限定されない。
なお、パルス信号出力部17は、切り換え機能18により、肩、腰、脹ら脛、足裏の順に、即ち、入浴者Mの上半身から下半身にかけて順番に、第2電極部11の電圧強度を切り換えているが、順番はこれに限定されない。例えば、下半身から上半身にかけて順番に、第2電極部11の電圧強度を切り換えてもよい。
この電気マッサージ方法では、浴槽2内の入浴者Mに対して電気マッサージを行うに際し、まず、浴槽2内に第1電極部10を設けると共に、この第1電極部10に通電するように第1電極部10とは異なる位置に第2電極部11を設ける。その上で、第2電極部11に対しては、その個数を複数にして浴槽2内に設ける。そして、第1電極部10と第2電極部11との間で通電させる際には、複数の第2電極部11において少なくとも1つの第2電極部11の電圧強度を、他の第2電極部11の電圧強度よりも小さくなるように通電させている。
この電気マッサージ方法においては、複数にした第2電極部11の電圧強度を順次切り換える。例えば、最も高い電圧強度を、肩用第2電極部11a、腰用第2電極部11b、脹ら脛用第2電極部11c、足裏用第2電極部11dの順に切り換えている。
さらに、各第2電極部11を入浴者Mの各部位(肩、腰、脹ら脛、足裏)に対応して設けているために、入浴姿勢を変えることなく、各部位の電気マッサージを個別に行うことができる。
図1に示すものにおいては、4つの第2電極部11(肩用第2電極部11a、腰用第2電極部11b、脹ら脛用第2電極部11c、足裏用第2電極部11d)を浴槽2内に配置していたが、図3では、2つの第2電極部11を浴槽2内に配置したものとなっている。
図3に示すように、詳しくは、背もたれ部8に1つの第2電極部11eが設けられ、座部7に1つの第2電極部11fが設けられている。
座部7に設けた第2電極部11は、足首から脹ら脛にかけての範囲に対して低周波電流を流すことのできる大きさに形成されていて、下半身に対応するものとなっている(下半身用第2電極部11fということがある)。即ち、図3の浴槽用電気マッサージ装置1Bは、上半身用第2電極部11eと下半身用第2電極部11fとの2つの電極部が設けられたものとなっている。
なお、上半身用第2電極部11eや下半身用第2電極部11fは、上半身又は下半身の部位に対応していればよく、上述したものに限定されない。例えば、上半身用第2電極部11eを肩のみを刺激するものとしてもよいし、腰のみを刺激するものとしてもよいし、一方、下半身用第2電極部11fを脹ら脛のみを刺激するものとしてもよいし、足や足裏のみを刺激するものとしてもよい。
ここで、パルス信号出力部17B(切り換え機能18B)を、図1に示す浴槽用電気マッサージ装置1Aに適用した場合について説明する。
図4は、第2電極部11の配置が図1とは異なる浴槽用電気マッサージ装置1Cを示したものである。なお、機能的に上述したものと同じ部分は、同符号を付して説明を省略する。
具体的には、椅子部6の左右両側であって腰の位置に対応する部分には2つの第2電極部11(一対の腰用第2電極部11b)が設けられ、椅子部6の左右両側であって脹ら脛の位置に対応する部分には2つの第2電極部11(一対の脹ら脛用第2電極部11c)が設けられている。
具体的には、このパルス信号出力部17C(切り換え機能18C)は、電圧(パルス信号)を出力する際、一方(左側)の腰用第2電極部11bの電圧強度と他方(右側)の腰用第2電極部11bの電圧強度とを交互に切り換える。
図4の浴槽用電気マッサージ装置1Cによれば、入浴者Mの背面側だけでなく、サイド側をマッサージすることができると共に、マッサージする際にはサイド側の電圧強度を切り換えているので刺激の差が生じるために、サイドのマッサージ効果を向上させることができる。
図1に示す浴槽用電気マッサージ装置1Dでは、第2電極部11を入浴者Mの背面側に対応する後壁4Rに設けると共に、同じ部位に対しては1つの第2電極部11を配置していたが、図5の浴槽用電気マッサージ装置1Dにおいては、同じ部位に対して少なくとも2つの第2電極部11を配置している。
パルス信号出力部17Dは、少なくとも1つの第2電極部11の電圧強度を、他の第2電極部11の電圧強度に対して差を付けるものであるが、図5のパルス信号出力部17D(切り換え機能18D)は、複数にした第2電極部11において上下に隣り合う第2電極部11の電圧強度を異ならせるものである。
図6は、図5の浴槽用電気マッサージ装置1Dの変形例を示している。図5に示す浴槽用電気マッサージ装置1Dでは、同じ部位に対して上下に第2電極部11を配置したが、図6の浴槽用電気マッサージ装置1Eでは、第2電極部11を左右に設けている。
具体的には、背もたれ部8において肩に対応する部分には左右に2つの第2電極部11(一対の肩用第2電極部11a)が設けられ、背もたれ部8において腰に対応する部分には左右に2つの第2電極部11(一対の腰用第2電極部11b)が設けられている。また、座部7において脹ら脛に対応する部分には左右に2つの第2電極部11(一対の脹ら脛用第2電極部11c)が設けられている。さらに、底部3において足裏に対応する部分には左右に2つの第2電極部11(一対の足裏用第2電極部11d)が設けられている。
具体的には、このパルス信号出力部17E(切り換え機能18E)は、電圧(パルス信号)を出力する際、一方(左側)の肩用第2電極部11aの電圧強度と他方(右側)の肩用第2電極部11aの電圧強度とを交互に切り換える。また、パルス信号出力部17E(切り換え機能18E)は、電圧(パルス信号)を出力する際、一方(左側)の腰用第2電極部11bの電圧強度と他方(右側)の腰用第2電極部11bの電圧強度とを交互に切り換える。さらに、パルス信号出力部17E(切り換え機能18E)は、電圧(パルス信号)を出力する際、一方(左側)の脹ら脛用第2電極部11cの電圧強度と他方(右側)の脹ら脛用第2電極部11cの電圧強度とを交互に切り換えと共に、一方(左側)の足裏用第2電極部11dの電圧強度と他方(右側)の足裏用第2電極部11dの電圧強度とを交互に切り換える。
なお、上述した浴槽用電気マッサージ装置において、パルス信号出力部17による第2電極部11毎の電圧強度の設定は、予めプログラムにより設定していても、図7に示すように、第2電極部11の個数に対応して設定部19(例えば、回転するボリューム)を設け、このボリューム19を操作することによって第2電極部11毎の電圧強度を設定してもよい。
1B 浴槽用電気マッサージ装置
1C 浴槽用電気マッサージ装置
1D 浴槽用電気マッサージ装置
1E 浴槽用電気マッサージ装置
10 第1電極部
11 第2電極部
11a 肩用第2電極部
11b 腰用第2電極部
11c 脹ら脛用第2電極部
11d 足裏用第2電極部
11e 上半身用第2電極部
11f 下半身用第2電極部
13 コントローラ
15 マッサージ選択部
16 パルス信号発生部
17 パルス信号出力部
Claims (7)
- 浴槽内に設けられる第1電極部と、この第1電極部に通電するように当該第1電極部とは異なる位置で浴槽内に設けられる第2電極部と、前記第1電極部及び/又は第2電極部に供給する電圧を制御するコントローラとを備え、前記第1電極部と第2電極部との間で通電させることでマッサージを行う浴槽用電気マッサージ装置であって、
前記第2電極部は複数とされて前記第1電極部とは異なる位置で浴槽内に設けられ、前記コントローラは、複数にした第2電極部において少なくとも1つの第2電極部の電圧強度を、他の第2電極部の電圧強度よりも小さくなるように、第1電極部及び/又は第2電極部に供給する電圧を制御することを特徴とする浴槽用電気マッサージ装置。 - 前記コントローラは、複数にした第2電極部の電圧強度が順に変わるように、電圧の出力パターンを切り換えることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用電気マッサージ装置。
- 前記コントローラは、電圧の出力パターンを切り換えるに際して、次回に切り換える第2電極部の電圧強度を小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の浴槽用電気マッサージ装置。
- 前記コントローラは、前記複数にした第2電極部において隣り合う第2電極部の電圧強度を異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載の浴槽用電気マッサージ装置。
- 複数の第2電極部は上半身に対応する浴槽内に設けられると共に、下半身に対応する浴槽内に設けられており、前記コントローラは、上半身に対応して設けられた第2電極部の電圧強度と、下半身に対応して設けられた第2電極部の電圧強度とが異なるように第1電極部及び/又は第2電極部に供給する電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の浴槽用電気マッサージ装置。
- 浴槽内に第1電極部を設けると共に、この第1電極部に通電するように当該第1電極部とは異なる位置に第2電極部を設け、前記1電極部及び/又は第2電極部に電圧を供給することによって浴槽にてマッサージを行う電気マッサージ方法において、
前記浴槽内に設ける第2電極部を複数にし、複数にした第2電極部において少なくとも1つの第2電極部の電圧強度を、他の第2電極部の電圧強度よりも小さくすることを特徴とする電気マッサージ方法。 - 複数にした第2電極部の電圧強度を順次切り換えることを特徴とする請求項6に記載の電気マッサージ方法。
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