JP2010065021A - アクリレート(メタクリレート)前駆体、並びにその製造方法及び精製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高純度のアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法を提供する。
【解決手段】クロロプロピオネート類等のアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】クロロプロピオネート類等のアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、高純度のアクリレート(メタクリレート)前駆体、並びにその製造方法及び精製方法に関する。
アクリレート及びメタクリレート(以下、「アクリレート(メタクリレート)」と記す)誘導体はモノマーとして非常に重要な合成中間体である。しかし、アクリレート(メタクリレート)基は反応性に富むため、その合成は困難な場合も多い。例えば、シアノ基を有するアクリレート(メタクリレート)誘導体のシアノ基に、ヒドロキシルアミンを反応させてアミドオキシム基に変換したい場合、ヒドロキシルアミンはシアノ基とアクリレート(メタクリレート)基の両方に反応してしまい、目的のアクリレート(メタクリレート)誘導体を得ることはできない。このような場合、例えば、アクリレート(メタクリレート)基の代わりに3−クロロプロピオネート基等を有するアクリレート(メタクリレート)前駆体を用いれば、ヒドロキシルアミンとの反応を回避することができ、ヒドロキシルアミンはシアノ基のみと反応する。そして、この反応が終了した後に、3−クロロプロピオネート基等をアクリレート(メタクリレート)基へと変換すれば、目的のアクリレート(メタクリレート)誘導体を合成することが可能となる。
この様に、3−クロロプロピオネート等のアクリレート(メタクリレート)前駆体は、合成上有用であるが、アクリレート(メタクリレート)に戻りやすいという性質を持つが故に、不純物としてアクリレート(メタクリレート)誘導体を含むことが多い。アクリレート(メタクリレート)前駆体が、アクリレート(メタクリレート)基を有する不純物を含むと、例えば上記のようなアクリレート(メタクリレート)基と反応する試薬を用いて、官能基変換を行おうとすると、目的とする官能基が導入されたアクリレート(メタクリレート)前駆体以外に、不純物が種々生成してしまい、結果として、最終目的とする、官能基が導入されたアクリレート(メタクリレート)誘導体にも種々の不純物が混入してしまうという問題がある。
精製方法として一般的に蒸留を行うこともあるが、熱安定性の悪い化合物に対して蒸留を行うと、かえって純度低下を招くという問題があった。
精製方法として一般的に蒸留を行うこともあるが、熱安定性の悪い化合物に対して蒸留を行うと、かえって純度低下を招くという問題があった。
従って、本発明は、高純度なアクリレート(メタクリレート)前駆体、並びにその製造方法及び精製方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1]下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法。
一般式(A) R1−O−Z
[一般式中、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、又は置換アリール基を表し;Oは酸素原子であり;Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[一般式中、*は、式(A)中のOとの結合部位を示し;Xはハロゲン原子を表し;R2は水素原子又はメチル基を表し;R3はC1〜C6のアルキル基を表す。]
[1]下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法。
一般式(A) R1−O−Z
[一般式中、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、又は置換アリール基を表し;Oは酸素原子であり;Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[2] [1]に記載の方法により製造された前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体の含有量が0.5mol%以下であることを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体。
[3] 下記一般式(B)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、[2]のアクリレート(メタクリレート)前駆体にシアノ基を導入することを含むアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法。
一般式(B) NC−R4−O−Z
[一般式中、R4は2価の連結基を表し;CNはシアノ基であり;Oは酸素原子であり;
Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[一般式中、*は、式(A)中のOとの結合部位を示し;Xはハロゲン原子を表し;R2は水素原子又はメチル基を表し;R3はC1〜C6のアルキル基を表す。]
一般式(B) NC−R4−O−Z
[一般式中、R4は2価の連結基を表し;CNはシアノ基であり;Oは酸素原子であり;
Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[4] 下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の精製方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の精製方法。
一般式(A) R1−O−Z
[一般式中、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、又は置換アリール基を表し;Oは酸素原子であり;Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[一般式中、*は、式(A)中のOとの結合部位を示し;Xはハロゲン原子を表し;R2は水素原子又はメチル基を表し;R3はC1〜C6のアルキル基を表す。]
一般式(A) R1−O−Z
[一般式中、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、又は置換アリール基を表し;Oは酸素原子であり;Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[5] 下記一般式(C)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、下記一般式(B)で表される化合物とヒドロキシルアミンとを反応させた後、下記一般式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される不純物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法。
[上記式中、R4は2価の連結基を表し;CNはシアノ基であり;Oは酸素原子であり;
Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[一般式中、*は、式(A)中のOとの結合部位を示し;Xはハロゲン原子を表し;R2は水素原子又はメチル基を表し;R3はC1〜C6のアルキル基を表す。]
[一般式中、R4は2価の連結基を表し;Oは酸素原子であり;R2は水素原子又はメチル基を表す。]
Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
[6] 前記一般式(C)で表される化合物と有機溶剤とを少なくとも含む有機層と、前記式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される化合物と水とを含む水層とに分離することを含む[5]に記載の方法。
本発明によれば、アクリレート(メタクリレート)類を不純物として含まない高純度なアクリレート(メタクリレート)前駆体、並びにその製造方法及び精製方法を提供することができる。それにより、従来高純度で製造することが困難であった、アクリレート(メタクリレート)誘導体を高純度で提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明は、下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体を、高純度で製造可能な方法に関する。
一般式(A) R1−O−Z
一般式中、Oは酸素原子を表し、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基、又は置換アリール基を表す。
本発明は、下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体を、高純度で製造可能な方法に関する。
一般式(A) R1−O−Z
一般式中、Oは酸素原子を表し、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アル
キニル基、又は置換アリール基を表す。
置換アルキル基は、環状構造及び分岐構造のいずれの構造であってもよい。置換アルキル基の炭素原子数は1〜10であることが好ましい。置換アルキル基は1以上の置換基を有する。該置換基の例には、ハロゲン元素(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、メルカプト基、ウレイド基、アリール基、置換アリール基、複素環基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アリールオキシ基、置換アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、置換アリールオキシカルボニルアミノ基、置換カルバモイル基、スルホンアミド基、置換スルファモイル基、アルキルチオ基、置換アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アリールチオ基、アルキルスルホニル基、置換アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、置換アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、置換ウレイド基、リン酸アミド基、置換シリル基、アルコキシカルボニルオキシ基、置換アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ならびに置換アリールオキシカルボニルオキシ基が含まれる。
置換アルケニル基は、環状構造及び分岐構造のいずれの構造であってもよい。置換アルキル基の炭素原子数は2〜10であることが好ましい。置換アルケニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
置換アルキニル基は、環状構造及び分岐構造のいずれの構造であってもよい。置換アルキニル基の炭素原子数は2〜10であることが好ましい。置換アルキニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
置換アリール基の炭素原子数は、6〜20であることが好ましい。置換アリール基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
上記一般式(A)中、Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。
上記式(A)中、*は、式(A)中のOとの結合部位を示す。
上記式(A)中、Xはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表す。Xは好ましくは、塩素原子、又は臭素原子であり、特に塩素原子であることが好ましい。
上記式中、R2は水素原子又はメチル基を表す。
上記式中、R3はC1〜C6のアルキル基を表す。好ましくは、メチル基又はエチル基で
ある。
上記式(A)中、Xはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表す。Xは好ましくは、塩素原子、又は臭素原子であり、特に塩素原子であることが好ましい。
上記式中、R2は水素原子又はメチル基を表す。
上記式中、R3はC1〜C6のアルキル基を表す。好ましくは、メチル基又はエチル基で
ある。
本発明の製造方法は、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体に不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を、親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とする。不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体は、下記一般式(A)’で表される化合物である。
一般式(A)’ R1−O−Z’
一般式(A)’ R1−O−Z’
上記一般式中、Oは酸素原子であり、R1は前記一般式(A)中のR1と同義である。また、Z’は、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を表す。
本発明で用いられる親水性求核試薬の例には、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸水素ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム、及び亜硝酸ナトリウム等の無機塩;ならびにヒドロキシルアミン、及びアンモニアなどの有機物;が含まれる。これらの中では、反応速度と副生成物の抑制の観点から、亜硝酸水素ナトリウム、及びヒドロキシルアミンが好ましく、ヒドロキシルアミンがさらに好ましい。
前記不純物と前記親水性求核試薬との反応には、溶媒を使用することができる。当該溶媒の例には、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール)、芳香族系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ピリジン)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン)、エステル系溶媒(例えば、酢酸エチル)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、鎖状炭化水素系溶媒(例えば、ヘキサン、ペンタン)、及び非プロトン系極性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド))が含まれる。前記一般式(A)で表される化合物の特性により、上記溶媒から適宜選択することができる。
前記親水性求核試薬は、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体を単離することなく、その合成反応系にそのまま添加してもよい。例えば、ハロゲン化カルボン酸と、アルコール類とのエステル反応により、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体を合成する場合は、エステル反応が終了した当該反応液中に、前記親水性求核試薬を添加することができる。また、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体は上記エステル反応で合成されるものに限定されるものではなく、カルボン酸とアルコールとの脱水縮合反応など種々の方法によって合成することができ、同様に合成反応系に前記親水性求核試薬を添加することができる。
前記親水性求核試薬の使用量は、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体に対して、0.1mol%〜50mol%程度であるのが好ましく、1mol%〜10mol%程度であるのがより好ましい。但し、この範囲に限定されるものではない。
親水性求核試薬と不純物であるアクリレート(メタクリレート)誘導体とを反応させる際の反応温度は、反応速度と不純物抑制の観点から、10〜100℃が好ましく、より好ましくは20〜80℃である。反応時間については特に制限はない。不純物に親水性求核試薬が付加するのに十分な時間反応させればよい。一般的には、10分〜3時間程度が好ましい。
次に、親水性求核試薬と不純物であるアクリレート(メタクリレート)誘導体との反応物、具体的には、親水性求核試薬が付加したアクリレート(メタクリレート)誘導体を除去する。除去操作は、例えば、分液、晶析、蒸留、吸着処理(例えば、活性炭処理、シリカゲル処理、アルミナ処理、モンモリロナイト処理等)などの種々の方法により、当該反応物を分離することができる。除去操作の選択は、前記一般式(A)で表される化合物の特性により、適宜判断する必要がある。例えば、親水性求核試薬が付加した化合物が、水へ溶解するのであれば、分液操作を採用することができる。また、一般式(A)で表される化合物が結晶性であれば、晶析操作を採用することも可能となる。また、一般式(A)で表される化合物の沸点が、蒸留操作に価する温度であれば、蒸留操作を採用することが可能となる。更に、親水性求核試薬が付加した化合物の極性が高く、吸着剤に効率よく吸着できるのであれば、吸着処理を採用することが可能である。
本発明の製造方法によれば、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体を、高純度で製造することができる。具体的には、本発明の製造方法により得られるアクリレート(メタクリレート)前駆体中の、不純物、即ち、アクリレート(メタクリレート)誘導体、の含有量は、0.5mol%以下である。さらに、本発明によれば、前記不純物の含有量0.1mol%以下を達成でき、さらに0質量%を達成できる。なお、前記不純物の含有量はNMRの測定により定量できる。
本発明により製造される前記一般式(A)で表される化合物は、その後の反応により、異なる置換基を有する化合物へと変換することが可能である。そのような置換基が変換された化合物の例には、下記一般式(B)で表される化合物が含まれる。なお、一般式(A)で表される化合物から、下記一般式(B)で表される化合物への変換は、種々の方法によって行うことができる。例えば、前記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート前駆体が、R1中にアルコール性の水酸基を有する例では、シアノ基を有するカルボン酸(例えば、シアノ安息香酸)とエステル反応させることで、シアノ基を有する下記一般式(B)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体が得られる。
一般式(B) NC−R4−O−Z
一般式(B)中、CNはシアノ基であり、Oは酸素原子であり、Zは前記一般式(A)中のZと同義である。
一般式(B)中、CNはシアノ基であり、Oは酸素原子であり、Zは前記一般式(A)中のZと同義である。
一般式(B)中、R4は、2価の連結基を表す。2価の連結基としては、−CH2−、−O−、−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−、−C≡C−、2価の環状基、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
前記2価の環状基とは、少なくとも1種類の環状構造を有する2価の連結基を意味する。2価の環状基は、5員環、6員環、又は7員環であることが好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であってもよい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
2価の連結基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1〜16のアルキル基、炭素原子数が1〜16のアルケニル基、炭素原子数が1〜16のアルキニル基、炭素原子数が1〜16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1〜16のアルコキシ基、炭素原子数が2〜16のアシル基、炭素原子数が1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数が2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数が2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2〜16のアルキル置換カルバモイル基、及び炭素原子数が2〜16のアシルアミノ基が含まれる。
前記一般式(B)中のR4の例には、以下の式で表される基が含まれる。
上記式中、*は−CNとの結合位置、**は−OZとの結合位置を示し;R41は、−O−、−S−、−C(=O)−、−NR7−(R7は炭素原子数が1〜7のアルキル基又は水素原子である)及びこれらの2種以上の組合せからなる群より選ばれる2価の連結基を表し;R42は、炭素原子数1〜12のアルキレン基を表し、これらの基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は酸素原子(O)又は硫黄原子(S)に置換されていてもよく;Rは置換基を表し、nは0〜4の整数である。Rが表す置換基の例には、前記2価の連結基が有していてもよい置換基の例として挙げた例(ハロゲン原子等)が含まれる。
以下に、前記一般式(A)及び前記一般式(B)で表される化合物の具体例を示す。但し、これらに限定されるものではない。
本発明の製造方法により得られた、前記一般式(B)で表される化合物は、さらに、ヒドロキシルアミン、N−オキサイド、ヒドラジン等の試薬(これらは、アクリロイル基及びメタクリロイル基が存在するとそれらとも反応する)と、シアノ基とを反応させた後、Z部分を、アクリロイル基及びメタクリロイル基に変換して、アクリレート(メタクリレート)誘導体に変換することができる。本発明の製造方法を利用することにより、高純度なアクリレート(メタクリレート)誘導体を製造することができる。
また、本発明は、下記一般式(C)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体を、高純度で製造可能な方法にも関する。
一般式中、R4は一般式(B)中のR4と同義であり、好ましい範囲及び例も同様である。Oは酸素原子であり、Zは前記一般式(A)中のZと同義である。
一般式(C)で表される化合物の製造過程で生じる不純物は、アクリレート(メタアクリレート)にヒドロキシルアミンがマイケル付加した、下記一般式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される化合物である。
上記式中、R4およびR2は、一般式(C)中のR4およびR2とそれぞれ同義であり、好ましい範囲及び例も同様である。
一般式(C)で表される化合物は、一般式(B)で表される化合物にヒドロキシルアミンを作用させることで、合成することが可能である。上記一般式(C−BP1)又は(C−BP2)で表される化合物は、一般式(C)の化合物の原料として用いられる一般式(B)の化合物中に不純物として含まれる、下記一般式(B−BP)で表される化合物にヒドロキシルアミンが作用することによって生成する。
上記式中、R4およびR2はそれぞれ、一般式(B)中のR4およびR2と同義である。
また、一般式(B)で表される化合物にヒドロキシルアミンを作用させた時に、一般式(B−BP)が生成し、それがさらにヒドロキシルアミンと反応して、一般式(C−BP2)で表される化合物、さらにその一部又は全部が、一般式(C−BP1)で表される化合物に変換され、双方の化合物又はいずれか一方の化合物が、不純物として混入する可能性もある。
本発明の方法では、上記式(B)で表される化合物とヒドロキシルアミンとを反応させた後に、上記式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される化合物を除去する。不純物、即ち、一般式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される化合物の除去は、式(C)の化合物を含む有機層とこれらの不純物を含む水層とに分離する、いわゆる分液操作により行うことができる。具体的には、一般式(B)で表される化合物とヒドロキシルアミンとの反応物には、生成物である一般式(C)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体と、不純物である一般式(C−BP1)及び(C−BP2)の化合物とが含まれる。この反応物に、有機溶剤と水とを加え激しく攪拌すると、前記不純物は水層中に溶解し、前記生成物を含む有機層から除去することができる。なお、有機溶剤及び水は、式(B)の化合物とヒドロキシルアミンとの反応系中に、直接添加してもよい。勿論、一旦反応物を反応系から分離した後に、有機溶剤及び水を添加してもよい。
上記有機層として使用可能な有機溶剤としては、水と分液可能であれば、特に制限はないが、工業的に一般的に入手できる、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンを用いることが好ましい。
分離を効率的に行うために、水層を酸性にすることが好ましい。水層に加える酸としては、特に制限はなく、有機または無機の酸を用いることが可能である。但し、酸性度が強い酸を多量に用いると、一般式(C)で表される化合物も水層中に溶解しやすくなるため、酸の種類によっては、添加量を調整することが好ましい。
使用可能な酸の例には、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸等の有機酸;及び塩酸、硫酸等の無機酸が含まれる。酸の添加量が少なすぎると前記不純物が水層中に溶解し難くなり分離効率が低下する場合はあり、一方、多すぎると前記生成物も水層中に溶解しやすくなり、生成物の収率が低下する場合がある。好ましくは、生成物である一般式(C)の化合物のモル量に対して、0.01倍〜5.0倍のモル量の酸を添加するのが好ましく、0.1倍〜2.0倍のモル量の酸を添加するのが更に好ましい。
使用可能な酸の例には、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸等の有機酸;及び塩酸、硫酸等の無機酸が含まれる。酸の添加量が少なすぎると前記不純物が水層中に溶解し難くなり分離効率が低下する場合はあり、一方、多すぎると前記生成物も水層中に溶解しやすくなり、生成物の収率が低下する場合がある。好ましくは、生成物である一般式(C)の化合物のモル量に対して、0.01倍〜5.0倍のモル量の酸を添加するのが好ましく、0.1倍〜2.0倍のモル量の酸を添加するのが更に好ましい。
一般式(C)で表される化合物は、合成中間体として重要である。アミドオキシム基は酸クロライド等の官能基を有する化合物と反応させ、加熱することで、1,2,4−オキサジアゾール環を構築することができるため、様々な機能性材料に変換可能である。具体的には、一般式(C)で表される化合物は、重合性液晶材料の中間体として利用できる。このような重合性液晶材料としては、例えば、特開2006−76992号公報、特開2007−2220号公報、特開2007−204705号公報、特開2007−57609号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
一般式(C)で表される化合物を利用して、このような液晶材料を合成する場合は、特開2003−113141号公報等に記載されている吸着剤を用いた精製工程を実施することが好ましい。利用可能な吸着剤の例には、シリカゲル(主成分SiO2)、合成吸着剤(主成分MgO、Al2O3、SiO2)、活性炭、活性白土、アルミナ、イオン交換樹脂、吸着樹脂が含まれる。特にシリカゲル(例えば、Wakosil C−200(和光純薬工業(株)製))、合成吸着剤(例えば、キョーワード500、キョーワード700、キョーワード1000、キョーワード2000(協和化学工業(株)製))、及びアルミナ(例えば、 HYPERLINK "http://www.mizusawa-chem.co.jp/link#2.html" \l "kyuchaku" ネオビード(水澤化学工業(株)製))が好ましい。
以下に、前記一般式(C)で表される化合物の具体例を示す。但し、これらに限定されるものではない。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
攪拌装置、冷却管、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、3−クロロプロピオン酸260g、1,5−ペンタンジオール500g、及びシクロヘキサン250mLを加え、さらに濃硫酸2.6mLを添加した。温度100℃で3時間共沸脱水した後、20℃まで冷却し、蒸留水200mL及び重炭酸ナトリウム8gを加え、攪拌した。
反応溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液を7.3mL添加し、温度20℃で1時間攪拌した後、トルエン500mL、蒸留水800mL、及び濃塩酸20mLを加え、さらに10分間攪拌し、水層を除去した。その後、0.8質量%重炭酸ナトリウム水溶液1L、及び蒸留水1Lで有機層を洗浄し、濃縮することで、3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルが280g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたが、アクリレート誘導体は検出されなかった。
攪拌装置、冷却管、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、3−クロロプロピオン酸260g、1,5−ペンタンジオール500g、及びシクロヘキサン250mLを加え、さらに濃硫酸2.6mLを添加した。温度100℃で3時間共沸脱水した後、20℃まで冷却し、蒸留水200mL及び重炭酸ナトリウム8gを加え、攪拌した。
反応溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液を7.3mL添加し、温度20℃で1時間攪拌した後、トルエン500mL、蒸留水800mL、及び濃塩酸20mLを加え、さらに10分間攪拌し、水層を除去した。その後、0.8質量%重炭酸ナトリウム水溶液1L、及び蒸留水1Lで有機層を洗浄し、濃縮することで、3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルが280g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたが、アクリレート誘導体は検出されなかった。
[比較例1]
攪拌装置、冷却管、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、3−クロロプロピオン酸260g、1,5−ペンタンジオール500g、及びシクロヘキサン250mLを加え、濃硫酸2.6mLを添加した。100℃で3時間共沸脱水した後、20℃まで冷却した。
反応溶液にトルエン500mLを加え、有機層を1Lの蒸留水で3回洗浄し、濃縮することで3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルが285g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたところ、3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルが脱塩酸したと考えられる3−クロロプロピオン酸5−ペンチルアクリレートが2質量%確認された(アクリレート由来の5.8ppm(d)、6.1ppm(dd)、6.4ppm(d)の3ピークで帰属)。
攪拌装置、冷却管、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、3−クロロプロピオン酸260g、1,5−ペンタンジオール500g、及びシクロヘキサン250mLを加え、濃硫酸2.6mLを添加した。100℃で3時間共沸脱水した後、20℃まで冷却した。
反応溶液にトルエン500mLを加え、有機層を1Lの蒸留水で3回洗浄し、濃縮することで3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルが285g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたところ、3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルが脱塩酸したと考えられる3−クロロプロピオン酸5−ペンチルアクリレートが2質量%確認された(アクリレート由来の5.8ppm(d)、6.1ppm(dd)、6.4ppm(d)の3ピークで帰属)。
[実施例2]
攪拌装置、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、ジイソプロピルエチルアミン115g、N−メチルイミダゾール88g、酢酸エチル350mLを加え、3−シアノ安息香酸131gを添加した。完全に溶解させた後、10℃まで冷却し、実施例1で合成した3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチル182gを加え、ベンゼンスルホニルクロリド165gを徐々に滴下した。その後20℃まで昇温し、2時間攪拌した。その後、4質量%食塩水500mLで有機層を3回洗浄し、濃縮することで3−シアノ安息香酸3−クロロプロピオン酸5−ペンタノイルが288g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたが、アクリレート誘導体は検出されなかった。
攪拌装置、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、ジイソプロピルエチルアミン115g、N−メチルイミダゾール88g、酢酸エチル350mLを加え、3−シアノ安息香酸131gを添加した。完全に溶解させた後、10℃まで冷却し、実施例1で合成した3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチル182gを加え、ベンゼンスルホニルクロリド165gを徐々に滴下した。その後20℃まで昇温し、2時間攪拌した。その後、4質量%食塩水500mLで有機層を3回洗浄し、濃縮することで3−シアノ安息香酸3−クロロプロピオン酸5−ペンタノイルが288g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたが、アクリレート誘導体は検出されなかった。
[比較例2]
比較例1で合成した3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルを用いて、実施例2と同様に反応を行ったところ、3−シアノ安息香酸3−クロロプロピオン酸5−ペンタノイルが289g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたところ、3−シアノ安息香酸5−ペンチルアクリレートが2質量%確認された。
比較例1で合成した3−クロロプロピオン酸5−ヒドロキシペンチルを用いて、実施例2と同様に反応を行ったところ、3−シアノ安息香酸3−クロロプロピオン酸5−ペンタノイルが289g得られた。
得られた化合物について、NMRにより不純物の検出を試みたところ、3−シアノ安息香酸5−ペンチルアクリレートが2質量%確認された。
[実施例3:CBP−12の合成]
3−シアノ安息香酸のかわりに、4−シアノ安息香酸を用いた以外は、比較例2と同様の方法により下記化合物の合成し、出発原料として用いた。
3−シアノ安息香酸のかわりに、4−シアノ安息香酸を用いた以外は、比較例2と同様の方法により下記化合物の合成し、出発原料として用いた。
NMR測定により、この出発原料には、下記不純物が約2%含まれていたことがわかった。
攪拌装置、冷却管、及び温度計を取り付けた3つ口フラスコ内に、前記出発原料46.8g及びメタノール30mLを加え、内温40℃で50%ヒドロキシルアミン水溶液の11.9mLを滴下した。40℃で2時間攪拌した後、20℃まで冷却し、酢酸エチル190mL、及び酢酸13.0g(出発原料のモル数に対して1.5倍)と食塩9gを溶解した水100mLとを加え、激しく攪拌した。水層を除去後、水100mLで有機層を洗浄し、濃縮することで、CBP−12を48.8g(収率:95%)得た。得られた化合物について、HPLCで下記不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたが、検出することができなかった。
[実施例4:CBP−12の合成]
酢酸13.0gの代わりに、クエン酸18.3g(出発原料のモル数に対して0.5倍)を用いた以外は、実施例3と同様に操作を行い、CBP−12を47.8g(収率:93%)得た。得られた化合物について、HPLCで不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたが、検出することができなかった。
酢酸13.0gの代わりに、クエン酸18.3g(出発原料のモル数に対して0.5倍)を用いた以外は、実施例3と同様に操作を行い、CBP−12を47.8g(収率:93%)得た。得られた化合物について、HPLCで不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたが、検出することができなかった。
[実施例5:CBP−12の合成]
酢酸13.0gの代わりに、メタンスルホン酸3.5g(出発原料のモル数に対して0.25倍)を用いた以外は、実施例3と同様に操作を行い、CBP−12を46.7g(収率:91%)得た。得られた化合物について、HPLCで不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたが、検出することができなかった。
酢酸13.0gの代わりに、メタンスルホン酸3.5g(出発原料のモル数に対して0.25倍)を用いた以外は、実施例3と同様に操作を行い、CBP−12を46.7g(収率:91%)得た。得られた化合物について、HPLCで不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたが、検出することができなかった。
[比較例3:CBP−12の合成]
酢酸を用いない以外は、実施例3と同様に操作を行い、CBP−12を49.3g(収率:96%)得た。得られた化合物について、HPLCで不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたところ、1.5%(面積%)検出された。
酢酸を用いない以外は、実施例3と同様に操作を行い、CBP−12を49.3g(収率:96%)得た。得られた化合物について、HPLCで不純物(BP1)及び(BP2)の検出を試みたところ、1.5%(面積%)検出された。
Claims (6)
- 下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法。
一般式(A) R1−O−Z
[一般式中、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、又は置換アリール基を表し;Oは酸素原子であり;Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
- 請求項1に記載の方法により製造された請求項1中に記載の一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体の含有量が0.5mol%以下であることを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体。
- 下記一般式(A)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の精製方法であって、不純物として含まれるアクリレート(メタクリレート)誘導体を親水性求核試薬と反応させること、及びその後該反応物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の精製方法。
一般式(A) R1−O−Z
[一般式中、R1は置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、又は置換アリール基を表し;Oは酸素原子であり;Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
- 下記一般式(C)で表されるアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法であって、下記一般式(B)で表される化合物とヒドロキシルアミンとを反応させた後、下記一般式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される化合物を除去することを含むことを特徴とするアクリレート(メタクリレート)前駆体の製造方法。
Zは下記一般式(1)〜一般式(4)のいずれかを表す。]
- 前記一般式(C)で表される化合物と有機溶剤とを少なくとも含む有機層と、前記式(C−BP1)及び(C−BP2)で表される化合物と水とを含む水層とに分離することを含む請求項5に記載の方法。
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