JP2010060871A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】偏光板を共通化しつつも耐久性等の信頼性を維持できるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】重畳レンズ25が各色のライトバルブ40a,40b,40cに入射させるR光、G光、及びB光の偏光方向を制限する共通偏光板29を支持しているので、加熱されやすい共通偏光板29を重畳レンズ25によって効率的に冷却することができ、共通偏光板29延いてはプロジェクタ100の信頼性を高めることができる。なお、共通偏光板29を色分離導光光学系30よりも前段の重畳レンズの位置に配置することにより、旧来型のプロジェクタにおいて各色の液晶パネル41a,41b,41cの直前に配置される入射側偏光板を省略することができ、コストの低減を図ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】重畳レンズ25が各色のライトバルブ40a,40b,40cに入射させるR光、G光、及びB光の偏光方向を制限する共通偏光板29を支持しているので、加熱されやすい共通偏光板29を重畳レンズ25によって効率的に冷却することができ、共通偏光板29延いてはプロジェクタ100の信頼性を高めることができる。なお、共通偏光板29を色分離導光光学系30よりも前段の重畳レンズの位置に配置することにより、旧来型のプロジェクタにおいて各色の液晶パネル41a,41b,41cの直前に配置される入射側偏光板を省略することができ、コストの低減を図ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明光を分離して各色のライトバルブを照明し、各色のライトバルブを経た画像光を合成して投射するプロジェクタに関する。
プロジェクタとして、Red,Green,Blueの3色のライトバルブにおいて液晶パネルの前段に配置される偏光板を一括して省略するとともに、照明系に設けた偏光変換部の後段に偏光板を配置するものがある(特許文献1参照)。この場合、3つの液晶パネルの直前に配置される3枚の偏光板をダイクロイックミラーで色分離する前の段階で1枚にまとめて配置したものとなっている。
特開2007−232811号公報
しかし、上記プロジェクタでは、色分離前の照明光の強度が高く、偏光変換部の後段に配置した1枚の偏光板にかかる熱的な負荷が大きくなるため、耐久性や性能の観点で偏光板延いてはプロジェクタの信頼性が低下する可能性がある。
そこで、本発明は、偏光板を共通化しつつも耐久性等の信頼性を維持できるプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1のプロジェクタは、(a)光束を射出する光源と、(b)光源からの光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、(c)第1レンズアレイから射出された複数の部分光束の状態を調整する第2レンズアレイと、(d)第2レンズアレイを経た複数の部分光束を対象とする被照明領域に重畳して入射させる重畳レンズと、(e)重畳レンズから射出された光束を第1及び第2色の光束に分離する色分離導光光学系と、(f)色分離導光光学系から射出された第1色の光束を画像情報に応じて変調する第1ライトバルブと、(g)色分離導光光学系から射出された第2色の光束を画像情報に応じて変調する第2ライトバルブと、(h)第1及び第2ライトバルブから射出された第1及び第2色の変調光を合成する光合成光学系と、(i)光合成光学系を経て合成された画像光を投射する投射光学系とを備え、(j)第1ライトバルブが、第1液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、(k)第2ライトバルブが、第2液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、(l)重畳レンズが、第1及び第2ライトバルブに入射させる第1及び第2色の光束の偏光方向を制限する共通偏光板を支持している。
上記第1のプロジェクタでは、重畳レンズが第1及び第2ライトバルブに入射させる第1及び第2色の光束の偏光方向を制限する共通偏光板を直接的又は間接的に支持しているので、共通偏光板で発生した熱を重畳レンズ側へ伝達させて逃がすことができる。これにより、加熱されやすい共通偏光板を重畳レンズによって効率的に冷却することができ、共通偏光板延いてはプロジェクタの信頼性を高めることができる。なお、共通偏光板を色分離導光光学系よりも前段の重畳レンズの位置に配置することにより、例えば第1及び第2液晶パネルの直前に入射側偏光板が配置される場合、かかる入射側偏光板の偏光度や耐久性に関する要求レベルを低く抑えることができ、或いはかかる入射側偏光板自体を省略することができる。
また、本発明の具体的な態様又は側面によれば、上記プロジェクタにおいて、共通偏光板が重畳レンズの射出面上に支持されている。この場合、偏光に関する重畳レンズの影響を排除できるので、重畳レンズの材料等の選択の自由度が増す。
本発明の別の側面によれば、重畳レンズにおいて入射面及び射出面の一方が平坦面であり、共通偏光板が平坦面上に貼り付けられている。この場合、共通偏光板を平坦なシート状又は板状のものとでき、偏光板を簡易に製造することができる。
本発明のさらに別の側面によれば、共通偏光板から第1液晶パネルに至る経路と、共通偏光板から第2液晶パネルに至る経路上とに配置される偏光板をゼロ枚とするので、入射側偏光板の省略によって、コストの低減を図ることができる。
本発明のさらに別の側面によれば、第1液晶パネルと第2液晶パネルとのうち少なくとも一方の前段に、入射する光束の偏光方向を制限する入射側偏光板を備える。この場合、入射側偏光板によって第1液晶パネル又は第2液晶パネルに入射する照明光の偏光度を高めることができ、コントラストの高い画像の投射が可能になる。なお、第1及び第2液晶パネルの双方の前段に入射側偏光板を設けた場合、共通偏光板を熱的な負担等を予備的に分担するプリポラライザとして機能させることができ、高性能のプロジェクタを簡易に実現することができる。
本発明のさらに別の側面によれば、入射側偏光板の偏光度が共通偏光板の偏光度以上に大きい。この場合、共通偏光板での光遮断量を低くすることができ、共通偏光板の熱的耐久性等に関する負担を軽減することができる。なお、入射側偏光板の偏光度とは、入射光に対して入射側偏光板を180度回転させたときに得られる強度変化のコントラストを意味するものとする。
本発明のさらに別の側面によれば、重畳レンズの光路上方に配置され入射した光束の偏光方向を揃える偏光変換部を備える。この場合、予め偏光方向をある程度揃えて共通偏光板に入射させることができ、光源からの光束の利用効率を高めることができる。
本発明に係る第2のプロジェクタは、(a)光束を射出する光源と、(b)光源からの光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、(c)第1レンズアレイから射出された複数の部分光束の状態を調整する第2レンズアレイと、(d)入射した光束の偏光方向を揃える偏光変換部と、(e)第2レンズアレイを経た複数の部分光束を対象とする被照明領域に重畳して入射させる重畳レンズと、(f)重畳レンズから射出された光束を第1及び第2色の光束に分離する色分離導光光学系と、(g)色分離導光光学系から射出された第1色の光束を画像情報に応じて変調する第1ライトバルブと、(h)色分離導光光学系から射出された第2色の光束を画像情報に応じて変調する第2ライトバルブと、(i)第1及び第2ライトバルブから射出された第1及び第2色の変調光を合成する光合成光学系と、(j)光合成光学系を経て合成された画像光を投射する投射光学系とを備え、(k)第1ライトバルブが、第1液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、(l)第2ライトバルブが、第2液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、(m)偏光変換部の射出面が、第1及び第2ライトバルブに入射させる第1及び第2色の光束の偏光方向を制限する共通偏光板を支持している。
上記第2のプロジェクタでは、偏光変換部の射出面が第1及び第2ライトバルブに入射させる第1及び第2色の光束の偏光方向を制限する共通偏光板を支持しているので、加熱されやすい共通偏光板を重畳レンズによって効率的に冷却することができ、共通偏光板延いてはプロジェクタの信頼性を高めることができる。なお、共通偏光板を色分離導光光学系よりも前段の偏光変換部の位置に配置することにより、例えば第1及び第2液晶パネルの直前に入射側偏光板が配置される場合、かかる入射側偏光板の偏光度や耐久性に関する要求レベルを低く抑えることができ、或いはかかる入射側偏光板自体を省略することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの光学系の構成を説明する概念図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの光学系の構成を説明する概念図である。
このプロジェクタ100は、光源から得た照明光を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、この光学像をスクリーン上に拡大投射するための光学機器である。プロジェクタ100は、光源装置10と、均一化光学系20と、色分離導光光学系30と、光変調部40と、クロスダイクロイックプリズム50と、投射レンズ60とを備える。ここで、光源装置10及び均一化光学系20は、照明装置を構成する。また、光変調部40は、3つのライトバルブ40a,40b,40cを含む。各ライトバルブ40a,40b,40cは、異なる色光をそれぞれ変調する液晶表示装置である。
上記プロジェクタ100において、光源装置10は、放電発光型の光源である発光管11と、楕円型のリフレクタ12と、球面型の副鏡13と、平行化レンズ14とを備える。発光管11から周囲に放射された光束は、リフレクタ12で直接反射され、或いは副鏡13で反射された後にリフレクタ12でさらに反射されて収束光束となる。この収束光束は、平行化レンズ14によって平行光束とされて、前方側すなわち均一化光学系20の第1レンズアレイ23に入射する。なお、上述した楕円面型のリフレクタ12に代えて、放物面等の各種凹面鏡を用いることができる。放物面の凹面鏡を用いた場合、リフレクタ12の後段に平行化レンズ14等を設けなくとも、光源装置10から平行光束を射出させることが可能となる。
均一化光学系20は、均一化された照度の照明光を光変調部40に供給する。この均一化光学系20は、光源装置10から射出された光束を適当な状態に分割する第1及び第2レンズアレイ23,24と、両レンズアレイ23,24を経た複数の光束を重畳させる重畳レンズ25と、重畳レンズ25に入射する光束の偏光方向を揃える偏光変換装置27とを備える。第1及び第2レンズアレイ23,24は、それぞれマトリクス状に配置された複数の要素レンズ23a,24aからなる。このうち、第1レンズアレイ23を構成する要素レンズ23aによって、平行化レンズ14を経た光束は複数の部分光束に分割される。また、第2レンズアレイ24を構成する要素レンズ24aによって、第1レンズアレイ23からの各部分光束は適当な発散角で射出される。重畳レンズ25は、第2レンズアレイ24から射出され偏光変換装置27を経た部分光束を全体として適宜収束させて、後段のライトバルブ40a,40b,40cの被照明領域すなわち表示領域で重畳させる。この重畳レンズ25は、珪酸塩系ガラス、石英ガラス等を含む光学ガラスで形成されており、一対の光学面のうち入射面25aが凸面となっており、射出面25bが平坦面となっている。偏光変換装置27は、PBSアレイで形成された偏光変換部であり、第1レンズアレイ23により分割され第2レンズアレイ24を経た各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える役割を有する。この偏光変換装置27は、同様の構造をそれぞれ有しY方向にそれぞれ延びる4つのプリズム要素27aをX方向に配列した構造を有するプリズムアレイである。各プリズム要素27aは、例えばプリズムの斜面を利用してシステム光軸SAに対して傾斜した状態で配置される偏光分離膜及び反射膜と、システム光軸SAに対して垂直なプリズムの射出面に固定される位相差板とを備えている。
以上の均一化光学系20において、重畳レンズ25の射出面25b上には、共通偏光板29が支持されている。この共通偏光板29は、偏光変換装置27を経て例えばY方向に概ね偏光方向が揃えられた照明光に対し、その偏光の度合いを高める役割を有する。つまり、共通偏光板29は、不要な偏光成分を除去することによって、各ライトバルブ40a,40b,40cに入射する照明光の偏光方向をY方向に精密に調整する。ここで、共通偏光板29は、共通の光路上にあることから、可視域をカバーする特性を有しており、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の各色に対して一定以上の偏光度を有している。共通偏光板29は、例えば有機材料で形成される有機型偏光板とすることもできるが、ワイヤグリッドその他の無機型偏光板とすることもできる。共通偏光板29がワイヤグリッド等の反射型偏光板である場合、共通偏光板29の発熱量を比較的少なくでき、重畳レンズ25による冷却効率をさらに高めることができる。共通偏光板29の入射面29aは、重畳レンズ25の射出面25bに対し粘着材層等を介して接着されている。この際、重畳レンズ25の射出面25bが平坦面であるので、共通偏光板29を平板状又はシート状に作製することができ、このように平坦な共通偏光板29を変形させることなく重畳レンズ25に無理なく貼り付けることができる。なお、重畳レンズ25の入射面25aには反射防止膜が形成されているが、重畳レンズ25の射出面25bの反射防止膜は省略されている。ただし、共通偏光板29の射出面29bには、反射防止膜が形成されており、反射による光量ロスを抑えている。
色分離導光光学系30は、第1及び第2ダイクロイックミラー31a,31bと、反射ミラー32a,32b,32cと、3つのフィールドレンズ33a,33b,33cとを備え、均一化光学系20から出射した照明光を赤(R)、緑(G)、及び青(B)の3色に分離するとともに、各色光を後段のライトバルブ40a,40b,40cへ導く。より詳しく説明すると、まず、第1ダイクロイックミラー31aは、RGBの3色のうちR光を反射しG光及びB光を透過させる。また、第2ダイクロイックミラー31bは、GBの2色のうちG光を反射しB光を透過させる。この色分離導光光学系30において、第1ダイクロイックミラー31aで反射されたR光は、反射ミラー32aを経て入射角調節用のフィールドレンズ33aに入射する。また、第1ダイクロイックミラー31aを透過し、第2ダイクロイックミラー31bで反射されたG光は、入射角調節用のフィールドレンズ33bに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー31bを通過したB光は、リレーレンズLL1,LL2及び反射ミラー32b,32cを経て入射角調節用のフィールドレンズ33cに入射する。
光変調部40において、各ライトバルブ40a,40b,40cは、非発光型の光変調装置として、入射した照明光の空間的強度分布を変調する。ライトバルブ40a,40b,40cは、色分離導光光学系30から射出された各色光に対応してそれぞれ照明される3つの液晶パネル41a,41b,41cと、各液晶パネル41a,41b,41cの射出側にそれぞれ配置される3つの射出側偏光板43a,43b,43cとを備える。なお、本実施形態では、各液晶パネル41a,41b,41cの前段すなわち直前には入射側偏光板が配置されていない。
以上の光変調部40において、第1ダイクロイックミラー31aで反射されたR色の光束は、第1光路OP1上のフィールドレンズ33aを介してライトバルブ40aに入射し、ライトバルブ40aを構成する液晶パネル41a上の表示領域を照明する。第1ダイクロイックミラー31aを透過し、第2ダイクロイックミラー31bで反射されたG色の光束は、第2光路OP2上のフィールドレンズ33bを介してライトバルブ40bに入射し、ライトバルブ40bを構成する液晶パネル41b上の表示領域を照明する。第1及び第2ダイクロイックミラー31a,31bの双方を透過したB色の光束は、第3光路OP3上のフィールドレンズ33c等を介してライトバルブ40cに入射し、ライトバルブ40cを構成する液晶パネル41c上の表示領域を照明する。各液晶パネル41a〜41cは、入射した照明光の偏光方向の空間的分布を変調し、各液晶パネル41a〜41cにそれぞれ入射した3色の光は、画素単位で偏光状態を調節される。この際、射出側偏光板43a〜43cによって、各液晶パネル41a〜41cから射出される変調光から所定の偏光方向の変調光が取り出される。以上により、各ライトバルブ40a,40b,40cは、それぞれに対応する各色の変調光すなわち像光を形成する。
クロスダイクロイックプリズム50は、像光用の光合成光学系として、各ライトバルブ40a,40b,40cからの各色の像光を合成する。より詳しく説明すると、クロスダイクロイックプリズム50は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜51a,51bが形成されている。一方の第1誘電体多層膜51aは、R光を反射し、他方の第2誘電体多層膜51bは、B光を反射する。クロスダイクロイックプリズム50は、ライトバルブ40aからのR光を誘電体多層膜51aで反射して進行方向左側に射出させ、ライトバルブ40bからのG光を誘電体多層膜51a,51bを介して直進・射出させ、ライトバルブ40cからのB光を誘電体多層膜51bで反射して進行方向右側に射出させる。このようにして、クロスダイクロイックプリズム50によりR光、G光及びB光が合成され、カラー画像による画像光である合成光が形成される。
投射レンズ60は、投射光学系であり、クロスダイクロイックプリズム50を経て形成された合成光による画像光を所望の拡大率で拡大してスクリーン(不図示)上にカラーの画像を投射する。
なお、以上の説明では、重畳レンズ25が光学ガラス製であるとしたが、重畳レンズ25はサファイア結晶等の結晶材料で形成することもできる。この場合、結晶材料の熱伝導率にもよるが、共通偏光板29の冷却効率をより高めることができる。ただし、重畳レンズ25を結晶材料で形成する場合、その光学軸をX方向やY方向に一致させて偏光変換装置27から射出される偏光の偏光状態が大きく変化しないようにすることが望ましい。
また、以上で説明したプロジェクタ100は、図示を省略する空冷装置等を備え、光源装置10や光変調部40を冷却することによってこれらを保護しているが、均一化光学系20の重畳レンズ25及び共通偏光板29を追加的に冷却することもできる。この場合、共通偏光板29等の温度上昇を防止して、共通偏光板29等の信頼性をより高めることができる。
また、以上の説明において、重畳レンズ25は、粘着材を介して共通偏光板29を直接的に支持しているが、光透過性の薄い平板等を介して共通偏光板29を間接に支持することもできる。
本実施形態のプロジェクタ100においては、重畳レンズ25が各色のライトバルブ40a,40b,40cに入射させるR光、G光、及びB光の偏光方向を制限する共通偏光板29を支持しているので、共通偏光板29で発生した熱を重畳レンズ25を介して効率的に放熱することができる。よって、加熱されやすい共通偏光板29を重畳レンズ25によって効率的に冷却することができ、共通偏光板29延いてはプロジェクタ100の信頼性を高めることができる。なお、共通偏光板29を色分離導光光学系30よりも前段の重畳レンズの位置に配置することにより、旧来型のプロジェクタにおいて各色の液晶パネル41a,41b,41cの直前に配置される入射側偏光板を省略することができ、コストの低減を図ることができる。
〔第2実施形態〕
以下、図2を参照して、第2実施形態のプロジェクタについて説明する。なお、本実施形態のプロジェクタ200は、第1実施形態のプロジェクタ100を変形したものであり、特に説明しない部分は第1実施形態と同様であるものとする。
以下、図2を参照して、第2実施形態のプロジェクタについて説明する。なお、本実施形態のプロジェクタ200は、第1実施形態のプロジェクタ100を変形したものであり、特に説明しない部分は第1実施形態と同様であるものとする。
図2に示すように、各色のライトバルブ40a,40b,40cにおいて、各液晶パネル41a,41b,41cの入射側には、入射側偏光板42a,42b,42cがそれぞれ配置されている。この場合、共通偏光板29は、補助的なプリポラライザとして機能する。つまり、共通偏光板29の偏光度は、入射側偏光板42a,42b,42cの偏光度に比較してかなり低くなっており、共通偏光板29は、各色の入射側偏光板42a,42b,42cによる偏光の透過制限機能を部分的に負担することによって、これら入射側偏光板42a,42b,42cの過熱を防止している。具体的には、共通偏光板29の偏光度が例えば1:0.5であるとすると、入射側偏光板42a,42b,42cの偏光度は、例えば1:0.1〜0.05程度となる。
〔第3実施形態〕
以下、図3等を参照して、第3実施形態のプロジェクタについて説明する。なお、本実施形態のプロジェクタ300は、第1実施形態のプロジェクタ100を変形したものであり、特に説明しない部分は第1実施形態と同様であるものとする。
以下、図3等を参照して、第3実施形態のプロジェクタについて説明する。なお、本実施形態のプロジェクタ300は、第1実施形態のプロジェクタ100を変形したものであり、特に説明しない部分は第1実施形態と同様であるものとする。
図3に示すように、共通偏光板29は、偏光変換装置27の射出面27o上に支持されている。この共通偏光板29は、第1実施形態と同様に、偏光変換部である偏光変換装置27から射出された照明光の偏光方向をさらにY方向に正確に揃えて偏光の度合いを高める役割を有する。
図4(A)は、偏光変換装置27の構造等を説明する部分拡大図である。偏光変換装置27を構成する個々のプリズム要素27aは、平行四辺形の断面を有するプリズム81と、直角三角形の断面を有するプリズム88,89とを接合したものであり、全体として矩形の断面形状を有する。プリズム要素27aは、プリズム81側面のうち斜面を利用してシステム光軸SAに対して傾斜した状態で配置される偏光分離膜83と、プリズム81を挟んで偏光分離膜83に対向して配置される反射膜84と、プリズム88の射出面88bに固定される位相差板85とを備える。一方、共通偏光板29は、プリズム要素27aの射出面すなわち偏光変換装置27の射出面27oに密着した状態で接合されている。この際、プリズム81の射出面81bには、厚み補償板86が配置されており、共通偏光板29の保持の安定と、効率的な冷却とが確保されるようになっている。
なお、プリズム要素27aにおいて、第2レンズアレイ24からの入射光ILは、マスク89aの間の開口すなわち入射面81aを介してプリズム81に入射する。プリズム81に入射した入射光ILは、偏光分離膜83により、第1光線PL1と第2光線PL2とに分岐される。偏光分離膜83により反射された第1光線PL1は、再度反射膜84で反射され、射出面81bからY方向に平行なS偏光として射出される。一方、偏光分離膜83を透過した第2光線PL2は、X方向に平行なP偏光として射出面88bから射出されるが、位相差板85により位相が変化し、S偏光として射出される。以上により、プリズム要素27aすなわち偏光変換装置27に入射した入射光ILは、すべての偏光方向がS偏光に揃えられた照明として射出される。
図4(B)は、図4(A)に示す偏光変換装置27の変形例を説明する部分拡大図である。この場合、プリズム要素27aにおいて、偏光分離膜83に重ねて位相差膜385が積層されている。これにより、プリズム88の射出面88bに位相差板85を貼り付ける必要がなくなり、プリズム81の射出面81bに厚み補償板86を貼り付ける必要がなくなる。
本実施形態のプロジェクタ100においては、偏光変換装置27が各色のライトバルブ40a,40b,40cに入射させるR光、G光、及びB光の偏光方向を制限する共通偏光板29を支持しているので、加熱されやすい共通偏光板29を偏光変換装置27によって効率的に冷却することができ、共通偏光板29延いてはプロジェクタ100の信頼性を高めることができる。なお、共通偏光板29を色分離導光光学系30よりも前段の偏光変換装置27の位置に配置することにより、旧来型のプロジェクタにおいて各色の液晶パネル41a,41b,41cの直前に配置される入射側偏光板を省略することができ、コストの低減を図ることができる。
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
すなわち、第2実施形態では、すべての液晶パネル41a,41b,41cの入射側に入射側偏光板42a,42b,42cをそれぞれ配置しているが、共通偏光板29の偏光度の調整により、これら液晶パネル41a,41b,41cのうち任意の2つ又は1つの入射側に入射側偏光板を配置することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、重畳レンズ25によって共通偏光板29を支持しているが、重畳レンズ25の厚みを結像に影響を与えない範囲で増加させることにより、共通偏光板29の冷却効率を高めることができる。また、重畳レンズ25の材料としては、可視光を透過するものであれば特に制限がないが、熱伝導率の良好なもの(可能であれば、熱伝導率が共通偏光板29以上である材料)から選択することが望ましい。
また、上記第1及び第2実施形態では、重畳レンズ25の射出面25b側に共通偏光板29を支持しているが、重畳レンズ25の入射面25a側に共通偏光板29を支持することもできる。この場合、重畳レンズ25の入射面25aを平坦面とすることが望ましい。
また、上記実施形態の光源装置10に用いるランプとしては、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等種々のものが考えられる。また、光源装置10は、副鏡13を有しないタイプの光源とすることができる。
また、上記実施形態では、透過型のプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型プロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含むライトバルブが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。また、反射型のライトバルブの場合、射出側偏光板とは、例えば反射型液晶パネルに対向して配置される偏光ビームスプリッタを意味する。なお、光変調装置は液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラーを用いた光変調装置であってもよい。
また、プロジェクタとしては、投射面を観察する方向から画像投射を行う前面プロジェクタと、投射面を観察する方向とは反対側から画像投射を行う背面プロジェクタとがあるが、図1等に示すプロジェクタ100,200,300の構成は、いずれにも適用可能である。
また、上記実施形態では、3つの液晶パネル41a〜41cを用いたプロジェクタ100,200,300の例のみを挙げたが、本発明は、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
10…光源装置、 11…発光管、 12…リフレクタ、 14…平行化レンズ、 20…均一化光学系、 23…第1レンズアレイ、 24…第2レンズアレイ、 25…重畳レンズ、 25a…入射面、 25b…射出面、 27…偏光変換装置、 27a…プリズム要素、 27o…射出面、 29…共通偏光板、 30…色分離導光光学系、 31a…第1ダイクロイックミラー、 31b…第2ダイクロイックミラー、 33a,33b,33c…フィールドレンズ、 40…光変調部、 40a,40b,40c…ライトバルブ、 41a,41b,41c…液晶パネル、 42a,42b,42c…入射側偏光板、 43a,43b,43c…射出側偏光板、 50…クロスダイクロイックプリズム、 51a,51b…誘電体多層膜、 60…投射レンズ、 81…プリズム、 81a…入射面、 81b…射出面、 83…偏光分離膜、 84…再度反射膜、 84…反射膜、 85…位相差板、 100,200,300…プロジェクタ、 LL1,LL2…リレーレンズ、 OP1…第1光路、 OP2…第2光路、 OP3…第3光路、 SA…システム光軸
Claims (8)
- 光束を射出する光源と、
前記光源からの光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、
前記第1レンズアレイから射出された前記複数の部分光束の状態を調整する第2レンズアレイと、
前記第2レンズアレイを経た前記複数の部分光束を対象とする被照明領域に重畳して入射させる重畳レンズと、
前記重畳レンズから射出された光束を第1及び第2色の光束に分離する色分離導光光学系と、
前記色分離導光光学系から射出された前記第1色の光束を画像情報に応じて変調する第1ライトバルブと、
前記色分離導光光学系から射出された前記第2色の光束を画像情報に応じて変調する第2ライトバルブと、
前記第1及び第2ライトバルブから射出された前記第1及び第2色の変調光を合成する光合成光学系と、
前記光合成光学系を経て合成された画像光を投射する投射光学系とを備え、
前記第1ライトバルブは、第1液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、
前記第2ライトバルブは、第2液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、
前記重畳レンズは、前記第1及び第2ライトバルブに入射させる前記第1及び第2色の光束の偏光方向を制限する共通偏光板を支持している、
プロジェクタ。 - 前記共通偏光板は、前記重畳レンズの射出面上に支持されている、請求項1記載のプロジェクタ。
- 前記重畳レンズにおいて、入射面及び射出面の一方が平坦面であり、前記共通偏光板は、前記平坦面上に貼り付けられている、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
- 前記共通偏光板から前記第1液晶パネルに至る経路と、前記共通偏光板から第2液晶パネルに至る経路上とに配置される偏光板をゼロ枚とする、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のプロジェクタ。
- 前記第1液晶パネルと前記第2液晶パネルとのうち少なくとも一方の前段に、入射する光束の偏光方向を制限する入射側偏光板を備える、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のプロジェクタ。
- 前記入射側偏光板の偏光度は、前記共通偏光板の偏光度以上に大きい、請求項5に記載のプロジェクタ。
- 前記重畳レンズの光路上方に配置され入射した光束の偏光方向を揃える偏光変換部を備える、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のプロジェクタ。
- 光束を射出する光源と、
前記光源からの光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、
前記第1レンズアレイから射出された前記複数の部分光束の状態を調整する第2レンズアレイと、
入射した光束の偏光方向を揃える偏光変換部と、
前記第2レンズアレイを経た前記複数の部分光束を対象とする被照明領域に重畳して入射させる重畳レンズと、
前記重畳レンズから射出された光束を第1及び第2色の光束に分離する色分離導光光学系と、
前記色分離導光光学系から射出された前記第1色の光束を画像情報に応じて変調する第1ライトバルブと、
前記色分離導光光学系から射出された前記第2色の光束を画像情報に応じて変調する第2ライトバルブと、
前記第1及び第2ライトバルブから射出された前記第1及び第2色の変調光を合成する光合成光学系と、
前記光合成光学系を経て合成された画像光を投射する投射光学系とを備え、
前記第1ライトバルブは、第1液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、
前記第2ライトバルブは、第2液晶パネルと、射出側偏光板とを有し、
前記偏光変換部の射出面は、前記第1及び第2ライトバルブに入射させる前記第1及び第2色の光束の偏光方向を制限する共通偏光板を支持している、
プロジェクタ。
Priority Applications (1)
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JP2008226739A JP2010060871A (ja) | 2008-09-04 | 2008-09-04 | プロジェクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008226739A JP2010060871A (ja) | 2008-09-04 | 2008-09-04 | プロジェクタ |
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JP2010060871A true JP2010060871A (ja) | 2010-03-18 |
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ID=42187736
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JP2008226739A Withdrawn JP2010060871A (ja) | 2008-09-04 | 2008-09-04 | プロジェクタ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010060871A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013105143A (ja) * | 2011-11-16 | 2013-05-30 | Seiko Epson Corp | 光源装置及びプロジェクター |
-
2008
- 2008-09-04 JP JP2008226739A patent/JP2010060871A/ja not_active Withdrawn
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