JP2010059556A - アラミド繊維の染色方法 - Google Patents

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清 三浦
Katsuhide Odagi
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Abstract

【課題】アラミド繊維を染色するにあたって、高堅牢度があり、高濃度固着性に優れる染色物を、効率的に得ることができる染色方法を提供する。
【解決手段】メタ型アラミド繊維及び/又はパラ型アラミド繊維よりなるアラミド繊維をアラミド繊維に対して親和力を有し且つ300℃以上の温度で安定な建染染料を用いて300〜400℃の温度条件下で染色する。
建染染料は平均粒子径を1μ以下に微分散化した製品を使用することがより効果的である。
【選択図】なし

Description

本発明はアラミド繊維の染色方法に関するものであり、更に詳しくはアラミド繊維を高堅牢度があり高濃度固着性に優れた染色物を得ることを目的とする染色方法に関するものである。
ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド(通称メタ型アラミド、以下メタ型アラミドという)繊維及びポリ−p−フェニレンイソフタルアミド(通称パラ型アラミド、以下パラ型アラミドという)繊維よりなる、いわゆるアラミド繊維は耐熱性や強度に優れているため、それらの高機能を要求する分野で広く使われている。
しかしながらその固有の物性からアラミド繊維は難染性であり、従来公知の工業的なポリアミド系繊維染色方法では染色が困難である問題点があった。
この問題を解決するため従来よりいくつかの染色方法が提案されている。
特開平6−108371 特開平7−316990 特開2001−181986 特開昭59−168194
特許文献1では低分子量(分子量400以下)の分散染料を用いて150℃以上で染色する高温染色法が開示されており、特許文献2ではジメチルスルホキシド前処理の後、金属錯塩染料を用いて染色温度150℃染色する方法、特許文献3ではCO超臨界流体を用いた染色方法、などが開示されているが、いずれも十分な濃色が得にくいことや、耐光性などの染色堅ろう度が不十分である点に問題が残っている。
特許文献4では、分散染料、カチオン染料または建染染料を用い、加熱方式として波長2〜6μの赤外線を使用する赤外線輻射加熱方式とし、パネル温度は500℃〜1000℃に限定、染色助剤として尿素、トリエタノールアミンもしくはグリコール類、あるいはそれらの混合物を添加することを必須とする方法が提案されているが、極めて限定された条件下で染色する方法であり、工業的に採用し得る方法ではない。
本発明はこれら従来技術の欠点を解消し、高堅牢度があり高濃度固着性に優れたアラミド繊維の染色物を、工業的に実用化が可能な方法にて提供することができる染色方法を提案しようとするものである。
本発明者等は研究の結果、いわゆる建染染料中にはアラミド繊維に対して特別の親和力があり、且つ高温で安定な染料が存在しており、これを用いて高温の温度条件で染色処理することによってアラミド繊維を効果的に染色できることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明は請求項1に示すようにメタ型アラミド繊維及び/又はパラ型アラミド繊維よりなるアラミド繊維をアラミド繊維に対して親和力を有し且つ300℃以上の温度で安定な建染染料を用いて300〜400℃の温度条件下で染色することを特徴としている。
更には、請求項2におけるごとく本発明に使用する建染染料は平均粒子径が1μ以下の微分散状になるよう微粒化した製品を使用することにより、更に効果的に本発明の目的を達成することができるものである。
本発明の染色方法をその作用効果と共に更に詳しく説明すれば以下のとおりである。
本来建染染料は「水に不溶のセルロース系繊維用染料でそれ自身セルロース繊維に対して親和性を有さないが、アルカリ性還元浴によるロイコ化合物は親和性を有する染料で、染色に際してロイコ化合物の形で繊維に吸着させた後、酸化により元の水不溶性染料に戻して染色を完了する染料」と定義される染色性能上の分類である。
よって、従来から建染染料を用いた工業的な染色方法としては、建染染料を還元しロイコ塩の形で繊維に吸着させた後、酸化により元の水不溶性の建染染料粒子に戻して染色を完了する方法が行われる。
これに対し、本発明者等は、アラミド繊維に対して特別の親和力があり、且つ高温で安定な建染染料を用い、これを還元すること無く、分散粒子の状態で付与して直接アラミド繊維を染色する事が出来ることを見出した。
更に、本発明者等は従来から工業的に行われて来た公知の染色温度(分散染料によるサーモゾル染色の200℃、アラミド染色法の150〜180℃など)に比べて、極めて高温である300〜400℃の範囲の温度で処理を行うことが有効であることをも見出したものである。
すなわち、前記のように選ばれた建染染料を分散粒子のまま使用し、更に極めて高い300〜400℃といった温度条件下にて染色処理することによってアラミド繊維の染色が実効性を伴って実現できることを初めて見出したものであり、全く新規な染色方法といえるものである。
具体的な方法としては、建染染料を予めアラミド繊維上に付与した後、300〜400℃に加熱した媒体中で処理して染色する方法や、予め分散した建染染料を含む加熱媒体中に浸漬し300〜400℃で処理して染色する方法が採用できる。
本発明は、空気、蒸気、水や各種溶媒などの媒体を300〜400℃に加熱し、加熱媒体中で被染色物を加熱処理して染色する方法であるが、本発明の染色法において染色温度を300〜400℃の範囲とする理由は以下のとおりである。
先ず、400℃以下の温度とする理由は、アラミド繊維の物性と関連して、これより高い温度であっても、使用する建染染料が耐熱性の高い部類の染料であれば着色は可能であるが、繊維が収縮や硬化するなど、実用的な繊維物性が損なわれるため、染色温度としては適さないためである。
一方、300℃以上とする理由は、その染色温度から染料としては建染染料の中でも耐熱性の高い選ばれた染料を使用する必要があるが、このような染料は既存染料の中でも特に分子量の大きい部類に属するものであるため、アラミド繊維内への実用的な拡散速度を得るためには、アラミド繊維のガラス転移温度(290〜300℃)以上の温度を必要とするためである。
なお、本発明において、染色媒体を300〜400℃の温度条件に加熱する方法としては、電気炉などを用いることが一般的で便利であるが、前記温度条件を得られるものであれば加熱手段として公知の他の方法を用いてもなんら支障は無い。
本発明における染色時間は、染色媒体中で被染色物が染色温度に均一に加熱されるまでの時間差を考慮する必要があるため、数秒程度から1時間以内の、一般的に染色工業で実施されている染色時間が好ましく、300℃に近い温度では比較的長時間、400℃に近い温度では比較的短時間で染色が達成できる。
本発明に使用する建染染料の色素としては、既述のように先ずアラミド繊維に対して親和性があり、且つ300℃以上の温度で安定な耐熱安定性の高いものが好ましく、種々研究の結果、例えばアシルアミノアントラキノン系、アントリイミド系およびアントラキノンカルバゾール系、アントラキノンアクリドン系、アントラキノンオキサゾール系およびアントラキノンチアゾール系、アントラキノン−N−ヒドラジン系、ピレン系、アザピレン系、ピラントロン系、アントアントロン系、ジベンゾピレン系、ナフタレンベンゾイミダゾール系、フラバントロン系、ペリレン系、ビオラントロン系、イソビオラントロン系、ぺリレンカルボン酸ジイミド系、ベンザントロン系、ベンザントロン・アクリドン系、ジピラゾールアントロン系、アセジアントロン系等の染料がこれに該当することがわかった。
また、建染染料を用いた公知の染色方法では、染料をアルカリ性還元浴にて水可溶性のロイコ化合物の形として使用するため、どのような製品形態であっても使用可能であるが、本発明の方法ではロイコ化合物の形を取らずに水不溶性の染料を分散粒子のまま使用するため、その粒子をできるだけ繊維に均一に付与する必要がある。
従って使用可能な製品形態としては建染染料は染料色素原体をそのまま用いた粉状品ではなく、予め染料粒子を微分散化したものであって、染色浴に分散させた場合に平均分散粒子径が1μ以下のサイズを有するものが繊維に対する均一付与並びに安定な保持の観点から好ましく、染料メーカーからMicro disperse(ハンツマン社)、Super Fine(三井BASF社)、Colloisol(ダイスター社)、Dispersed Powder(住友化学株式会社)などの名称を付して販売されているものが好適である。
また本発明において染料をアラミド布帛に付与する方法はパディング法、捺染法の他にスプレー法、インクジェット法など通常工業的に採用されている方法が利用可能であり、染料水分散浴中に繊維を浸漬して染色する吸尽染色の方法も適用可能である。
請求項1記載の発明によればアラミド繊維製の布帛を高堅牢度で且つ高濃度固着性にも優れた染色製品とすることができ、且つ工業的にも実施可能な方法であって、産業的実用化に有用なアラミド繊維の染色方法を提供することができるものである。
請求項2記載の発明によれば水不溶性の染料を繊維にむらなく均一に付与して、染料の繊維への浸透効果を高めることができ、更に効果的に本発明の目的を達成することができるものである。
本発明は、パラ型アラミド繊維、メタ型アラミド繊維のいずれにも効率よく適用できるものであり、本発明の詳しい実施例を示すと以下のとおりである。なお、本発明の方法は実施例に限定されるものでは無い。
本発明の実施例で説明する効果については、染着濃度と色相は染色物の目視による判定を行い、染色堅ろう度はJIS法に準じて測定した。
耐光堅ろう度はJIS L0842に準拠し、カーボンアーク灯光40時間照射し、変色の程度をブルースケールと比較判定を行った。
洗濯堅牢度はJIS L0844、汗堅牢度はJIS L0848、摩擦堅牢度はJIS L0849に準じて判定した。これらは1〜5級に等級付けされ、数値は大きいほど良好であることを示していることは周知のとおりである。
(実施例1)
Indanthren Brill.Green HFFB coll. 30g/l、アルギン酸ソーダ1g/lを含む染色浴を準備し、パラ型アラミド繊維100%の40番手双糸を縦横糸として縦密度60本/インチ、横密度42本/インチで製織したパラ型アラミド繊維製織物を浸漬、絞り率60%で絞った後、120℃で2分間の条件で中間乾燥を行い、次いで電気炉(マッフル炉)を用い、350℃、5分間の条件で染色処理を行なった。
その後、通常分散染料によるポリエステル繊維染色時に行うのとの同様の還元洗浄処理を行い水洗、乾燥を行った結果、着色度の高い、堅牢な緑色の染色物が得られた。
(実施例2)
Indanthren Golden Yellow RK coll. 3重量%、ターペン400g/kg、乳化剤40g/kg、水560g/kg からなる元糊 97重量%、を用いて捺染糊を調整し、メタ型アラミド繊維100%の30番手単糸を縦横糸として縦密度82本/インチ、横密度60本/インチで製織したメタ型アラミド繊維製織物に印捺後、120℃、5分間の乾燥した。次いで電気炉(マッフル炉)を用い、350℃、5分間の条件で染色処理を行なった。
その後、通常分散染料によるポリエステル繊維染色時に行うのとの同様の還元洗浄処理を行い水洗、乾燥を行い、着色度の高い、堅牢な黄色の染色物を得た。
(実施例3)
Nihonthrene Dark Blue DB dispersed powder 30g/lを用い実施例1と同一の織物に同様の処理をした後、電気炉を用い、400℃、10秒の条件で染色処理し、着色度の高い、堅牢な青色の染色物を得た。
(実施例4)
Mikethren Brll.Violet RR super fine 20g/lを用い実施例1と同一の織物に同様の処理をした後、電気炉を用い、310℃、45分の条件で染色処理し、着色度の高い、堅牢な紫色の染色物を得た。
(実施例5)
Mikethren Brown BR super fine 25g/lを用い実施例1と同一条件で染色し、着色度の高い、堅牢な茶色の染色物を得た。
(実施例6)
Indanthren Rubine R coll.3重量%を用い実施例2と同様の捺染糊を調整し、同様の織物に同一の条件で印捺、乾燥後、電気炉(マッフル炉)を用い400℃、10秒の条件で染色処理を行った。
その後、通常分散染料によるポリエステル繊維染色時に行うのとの同様の還元洗浄処理を行い水洗、乾燥を行い、着色度の高い、堅牢なエンジ色の染色物を得た。
(実施例7)
Mikethren Olive T super fine 25g/lを用い実施例1と同一の条件で染色し、着色度の高い、堅牢なオリーブ色の染色物を得た。
(実施例8)
Nihonthrene Yellow 3GC Dispersed Powder 20g/lを用い実施例1と同一の条件で染色し、着色度の高い、堅牢な黄色の染色物を得た。
以上の実施例1から実施例8で得られた染色物の堅ろう度は下表のとおりであった。
Figure 2010059556

Claims (2)

  1. メタ型アラミド繊維及び/又はパラ型アラミド繊維よりなるアラミド繊維をアラミド繊維に対して親和力を有し且つ300℃以上の温度で安定な建染染料を用いて300〜400℃の温度条件下で染色することを特徴とするアラミド繊維の染色方法。
  2. 建染染料は平均粒子径を1μ以下に微粒化した製品を使用することを特徴とする請求項1記載のアラミド繊維の染色方法。
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