JP2010056261A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の製造歩留まりを向上させる。
【解決手段】
半導体基板1の主面にゲート絶縁膜用の絶縁膜を形成する。それから、プラズマ処理装置51の処理室51a内で、半導体基板1の主面のゲート絶縁膜用の絶縁膜をプラズマ窒化する。その後、プラズマ処理装置51から半導体基板1をフープ31内に移送し、フープ31をベイステーションBSに移動させてそこで待機させて半導体基板1を保管する。ベイステーションBSに待機している間、半導体基板1を保管しているフープ31内に、フープ31に設けられた第1の呼吸口から窒素ガスを供給し、フープ31に設けられた第2の呼吸口からフープ31内の窒素ガスを排出する。その後、フープ31を熱処理装置52に移動させて、半導体基板1を熱処理装置52の処理室内に搬入して熱処理する。
【選択図】図26
【解決手段】
半導体基板1の主面にゲート絶縁膜用の絶縁膜を形成する。それから、プラズマ処理装置51の処理室51a内で、半導体基板1の主面のゲート絶縁膜用の絶縁膜をプラズマ窒化する。その後、プラズマ処理装置51から半導体基板1をフープ31内に移送し、フープ31をベイステーションBSに移動させてそこで待機させて半導体基板1を保管する。ベイステーションBSに待機している間、半導体基板1を保管しているフープ31内に、フープ31に設けられた第1の呼吸口から窒素ガスを供給し、フープ31に設けられた第2の呼吸口からフープ31内の窒素ガスを排出する。その後、フープ31を熱処理装置52に移動させて、半導体基板1を熱処理装置52の処理室内に搬入して熱処理する。
【選択図】図26
Description
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造技術に適用して有効な技術に関する。
半導体基板上にMISFETなどの半導体素子を形成して半導体装置が製造される。MISFETは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有している。これを形成するには、半導体基板の主面を酸化してゲート絶縁膜用の酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上にゲート電極用の導体膜を堆積し、この導体膜をフォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術によって加工することで、ゲート絶縁膜およびその上のゲート電極を形成することができる。
特開2000−332005号公報(特許文献1)には、プラズマ窒化処理装置に関する技術が開示されている。
特開2000−332005号公報
本発明者の検討によれば、次のことが分かった。
一般に、ゲート絶縁膜は酸化シリコン膜で形成されているが、半導体装置の小型化・高集積化に伴い、ゲート絶縁膜も薄膜化が進んできている。ゲート絶縁膜を酸化シリコン膜で形成していた場合、ゲート絶縁膜を薄くすると、ゲート電極形成後の半導体装置の製造工程における種々の熱処理工程でゲート電極中の不純物(特にホウ素)などがゲート絶縁膜を通過して半導体基板領域にまで到達してしまい、MISFETのしきい値電圧を変動させるなどの不具合を生じる可能性がある。それに対して、窒素原子をゲート絶縁膜中に導入すると、ゲート電極中の不純物などがゲート絶縁膜を通過して半導体基板領域に拡散する現象を抑制できるため、MISFETのしきい値電圧の変動を抑制できる。
窒素原子をゲート絶縁膜中に導入する手法としては、酸化シリコン膜の表面をプラズマ窒化する方法がある。このプラズマ窒化では、酸化シリコン膜の表面近傍にしか窒素原子が導入されないため、プラズマ窒化処理の後に熱処理を行うことが好ましく、これにより、ゲート絶縁膜中に窒素を拡散させることができ、また、プラズマ窒化時のダメージを回復させることができる。
一方、プラズマ窒化処理と熱処理とを同じ装置で行おうとすると、装置構成を複雑し、また、その装置を他の用途に転用しづらくなる。このため、プラズマ窒化処理はプラズマ処理装置で行い、熱処理は熱処理装置で行い、それぞれ別々の装置で処理することが、半導体装置の製造工程上望ましい。
プラズマ処理装置でプラズマ窒化処理を行った後、すぐに熱処理装置で熱処理を行うことは、半導体装置の製造管理を難しくしてしまう。このため、プラズマ処理装置でプラズマ窒化処理を行った後、一旦半導体基板を保管してから、熱処理装置で熱処理を行うことが、製造管理上、好都合である。これにより、例えば、プラズマ処理装置でプラズマ窒化処理を行った翌日に、熱処理装置で熱処理を行うことも可能になる。
しかしながら、本発明者の検討によれば、プラズマ処理装置でプラズマ窒化処理を行った後、一旦半導体基板を保管してから、熱処理装置で熱処理を行うと、製造された半導体装置において、MISFETの特性がばらつく可能性があることが分かった。これは、半導体装置の製造歩留まりを低下させてしまう。
本発明の目的は、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
代表的な実施の形態による半導体装置の製造方法は、プラズマ処理装置内でゲート絶縁膜用の絶縁膜をプラズマ窒化した後、前記プラズマ処理装置から前記半導体基板を搬出し、搬出された前記半導体基板を窒素ガス雰囲気中で所定の時間保管した後、保管された前記半導体基板を熱処理装置内に搬入し、前記熱処理装置内で前記半導体基板を熱処理するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
代表的な実施の形態によれば、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程を図面を参照して説明する。図1〜図8は、本発明の一実施の形態である半導体装置、例えばCMISFET(Complementary Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を有する半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
まず、図1に示されるように、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)1を準備する。半導体基板1は、後述するウエハWFRに相当するものである。それから、半導体基板1の主面に素子分離領域2を形成する。素子分離領域2は酸化シリコンなどの絶縁体からなり、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法またはLOCOS(Local Oxidization of Silicon )法などにより形成される。例えば、半導体基板1に形成された溝(素子分離溝)に埋め込まれた絶縁膜により、素子分離領域2を形成することができる。
次に、図2に示されるように、半導体基板1の主面から所定の深さに渡ってp型ウエル3およびn型ウエル4を形成する。p型ウエル3は、pチャネル型MISFET形成予定領域を覆うフォトレジスト膜(図示せず)をイオン注入阻止マスクとして、nチャネル型MISFET形成予定領域の半導体基板1に例えばホウ素(B)などのp型の不純物をイオン注入することなどによって形成することができる。また、n型ウエル4は、nチャネル型MISFET形成予定領域を覆う他のフォトレジスト膜(図示せず)をイオン注入阻止マスクとして、pチャネル型MISFET形成予定領域の半導体基板1に例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することなどによって形成することができる。
次に、例えばフッ酸(HF)水溶液を用いたウェットエッチングなどにより半導体基板1の表面を清浄化(洗浄)した後、図3に示されるように、半導体基板1の表面(すなわちp型ウエル3およびn型ウエル4の表面)上にゲート絶縁膜用の絶縁膜(第1絶縁膜)5を形成する(この工程が後述する図25のステップS1に対応する)。形成された絶縁膜5は、薄い酸化シリコン膜からなり、例えば熱酸化法などによって形成することができる。
次に、半導体基板1を窒素プラズマ処理することにより、ゲート絶縁膜用の絶縁膜5をプラズマ窒化する(この工程が後述する図25のステップS2に対応する)。それから、半導体基板1を熱処理(アニール処理)する(この工程が後述する図25のステップS6に対応する)。プラズマ窒化処理により絶縁膜5の表面近傍に導入された窒素が、この熱処理により絶縁膜5中に拡散する。これにより、絶縁膜5は、窒素が導入された酸化シリコン膜、すなわち酸窒化シリコン膜となる。
次に、図4に示されるように、半導体基板1上(すなわちp型ウエル3およびn型ウエル4上の絶縁膜5上)に、ゲート電極形成用の導体膜(導電体膜、第1導体膜)6を形成する(この工程が後述する図25のステップS7に対応する)。導体膜6は、例えば、多結晶シリコン膜のようなシリコン膜からなる。導体膜6を構成するシリコン膜のうちのnチャネル型MISFET形成予定領域(後述するゲート電極6aとなる領域)は、フォトレジスト膜(図示せず)をマスクとして用いてリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することなどにより、低抵抗のn型半導体膜(ドープトポリシリコン膜)とされている。また、導体膜6を構成するシリコン膜のうちのpチャネル型MISFET形成予定領域(後述するゲート電極6bとなる領域)は、他のフォトレジスト膜(図示せず)をマスクとして用いてホウ素(B)などのp型の不純物をイオン注入することなどにより、低抵抗のp型半導体膜(ドープトポリシリコン膜)とされている。
次に、図5に示されるように、導体膜6をフォトリソグラフィ法およびドライエッチング法を用いてパターニングすることにより、ゲート電極6a,6bを形成する。
nチャネル型MISFETのゲート電極となるゲート電極6aは、n型の不純物を導入した多結晶シリコン(n型半導体膜、ドープトポリシリコン膜)からなり、p型ウエル3上に絶縁膜5を介して形成される。ゲート電極6aの下の絶縁膜5が、nチャネル型MISFETのゲート絶縁膜となる。また、pチャネル型MISFETのゲート電極となるゲート電極6bは、p型の不純物を導入した多結晶シリコン(p型半導体膜、ドープトポリシリコン膜)からなり、n型ウエル4上に絶縁膜5を介して形成される。ゲート電極6bの下の絶縁膜5が、pチャネル型MISFETのゲート絶縁膜となる。
次に、図6に示されるように、p型ウエル3のゲート電極6aの両側の領域にリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することにより、(一対の)n−型半導体領域7aを形成し、n型ウエル4のゲート電極6bの両側の領域にホウ素(B)などのp型の不純物をイオン注入することにより、(一対の)p−型半導体領域8aを形成する。
次に、ゲート電極6a,6bの側壁上に、絶縁膜として、例えば酸化シリコンまたは窒化シリコンあるいはそれら絶縁膜の積層膜などからなる側壁スペーサまたはサイドウォール(側壁絶縁膜)9を形成する。サイドウォール9は、例えば、半導体基板1上に酸化シリコン膜または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜を堆積し、この酸化シリコン膜または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜をRIE(Reactive Ion Etching)法などにより異方性エッチングすることによって形成することができる。
サイドウォール9の形成後、(一対の)n+型半導体領域7b(ソース、ドレイン)を、例えば、p型ウエル3のゲート電極6aおよびサイドウォール9の両側の領域にリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することにより形成する。また、(一対の)p+型半導体領域8b(ソース、ドレイン)を、例えば、n型ウエル4のゲート電極6bおよびサイドウォール9の両側の領域にホウ素(B)などのp型の不純物をイオン注入することにより形成する。n+型半導体領域7bを先に形成しても、あるいはp+型半導体領域8bを先に形成してもよい。イオン注入後、導入した不純物の活性化のためのアニール処理を行うこともできる。
n+型半導体領域7bは、n−型半導体領域7aよりも不純物濃度が高く、p+型半導体領域8bは、p−型半導体領域8aよりも不純物濃度が高い。これにより、nチャネル型MISFETのソースまたはドレインとして機能するn型の半導体領域(不純物拡散層)が、n+型半導体領域(不純物拡散層)7bおよびn−型半導体領域7aにより形成され、pチャネル型MISFETのソースまたはドレインとして機能するp型の半導体領域(不純物拡散層)が、p+型半導体領域(不純物拡散層)8bおよびp−型半導体領域8aにより形成される。従って、nチャネル型MISFETおよびpチャネル型MISFETのソース・ドレイン領域は、LDD(Lightly doped Drain)構造を有している。n−型半導体領域7aは、ゲート電極6aに対して自己整合的に形成され、n+型半導体領域7bは、ゲート電極6aの側壁上に形成されたサイドウォール9に対して自己整合的に形成され、p−型半導体領域8aは、ゲート電極6bに対して自己整合的に形成され、p+型半導体領域8bは、ゲート電極6bの側壁上に形成されたサイドウォール9に対して自己整合的に形成される。
このようにして、p型ウエル3にnチャネル型MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)Qnが形成され、n型ウエル4にpチャネル型MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)Qpが形成され、図6の構造が得られる。
次に、図7に示されるように、ゲート電極6a,6b、n+型半導体領域7bおよびp+型半導体領域8bの表面を露出させ、例えばコバルト(Co)膜またはニッケル(Ni)のような金属膜を堆積して熱処理することによって、ゲート電極6a,6b、n+型半導体領域7bおよびp+型半導体領域8bの表面に、それぞれ金属シリサイド層11を形成する。これにより、n+型半導体領域7bおよびp+型半導体領域8bの拡散抵抗やコンタクト抵抗などを低抵抗化することができる。その後、未反応の金属膜は除去する。
次に、半導体基板1の主面上に絶縁膜12を形成する。すなわち、ゲート電極6a,6bを覆うように、金属シリサイド層11上を含む半導体基板1上に絶縁膜12を形成する。絶縁膜21は例えば窒化シリコン膜からなり、プラズマCVD法などを用いて形成することができる。それから、絶縁膜12上に絶縁膜12よりも厚い絶縁膜13を形成する。絶縁膜13は例えば酸化シリコン膜などからなり、TEOS(Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン、またはTetra Ethyl Ortho Silicateとも言う)を用いてプラズマCVD法などにより形成することができる。これにより、絶縁膜12,13からなる層間絶縁膜が形成される。その後、絶縁膜13の表面をCMP法により研磨するなどして、絶縁膜13の上面を平坦化する。下地段差に起因して絶縁膜12の表面に凹凸形状が形成されていても、絶縁膜13の表面をCMP法により研磨することにより、その表面が平坦化された層間絶縁膜を得ることができる。
次に、図8に示されるように、絶縁膜13上に形成したフォトレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとして用いて、絶縁膜13,12をドライエッチングすることにより、絶縁膜12,13にコンタクトホール(貫通孔、孔)14を形成する。この際、まず絶縁膜12に比較して絶縁膜13がエッチングされやすい条件で絶縁膜13のドライエッチングを行い、絶縁膜12をエッチングストッパ膜として機能させることで、絶縁膜13にコンタクトホール14を形成してから、絶縁膜13に比較して絶縁膜12がエッチングされやすい条件でコンタクトホール14の底部の絶縁膜12をドライエッチングして除去する。コンタクトホール14の底部では、半導体基板1の主面の一部、例えばn+型半導体領域7bおよびp+型半導体領域8bの表面上の金属シリサイド層11の一部や、ゲート電極6a,6bの表面上の金属シリサイド層11の一部などが露出される。
次に、コンタクトホール14内に、タングステン(W)などからなるプラグ(接続用導体部)15を形成する。プラグ15を形成するには、例えば、コンタクトホール14の内部(底部および側壁上)を含む絶縁膜13上に、プラズマCVD法によりバリア導体膜15a(例えばチタン膜、窒化チタン膜、あるいはそれらの積層膜)を形成する。それから、タングステン膜などからなる主導体膜15bをCVD法などによってバリア導体膜15a上にコンタクトホール14を埋めるように形成し、絶縁膜13上の不要な主導体膜15bおよびバリア導体膜15aをCMP法またはエッチバック法などによって除去することにより、プラグ15を形成することができる。ゲート電極6a,6b、n+型半導体領域7bまたはp+型半導体領域8b上に形成されたプラグ15は、その底部でゲート電極6a,6b、n+型半導体領域7bまたはp+型半導体領域8bの表面上の金属シリサイド層11と接して、電気的に接続される。
次に、プラグ15が埋め込まれた絶縁膜13上に、ストッパ絶縁膜16および配線形成用の絶縁膜17を順次形成する。ストッパ絶縁膜16は絶縁膜17への溝加工の際にエッチングストッパとなる膜であり、絶縁膜17に対してエッチング選択比を有する材料を用いる。ストッパ絶縁膜16は、例えばプラズマCVD法により形成される窒化シリコン膜とし、絶縁膜17は、例えばプラズマCVD法により形成される酸化シリコン膜とすることができる。なお、ストッパ絶縁膜16と絶縁膜17には、次に説明する第1層目の配線が形成される。
次に、シングルダマシン法により第1層目の配線を形成する。まず、レジストパターン(図示せず)をマスクとしたドライエッチングによって絶縁膜17およびストッパ絶縁膜16の所定の領域に配線溝18を形成した後、半導体基板1の主面上(すなわち配線溝18の底部および側壁上を含む絶縁膜17上)にバリア導体膜(バリアメタル膜)19を形成する。バリア導体膜19は、例えば窒化チタン膜、タンタル膜または窒化タンタル膜などを用いることができる。続いて、CVD法またはスパッタリング法などによりバリア導体膜19上に銅のシード層を形成し、さらに電解めっき法などを用いてシード層上に銅めっき膜を形成して、銅めっき膜により配線溝18の内部を埋め込む。図8では、シード膜および銅めっき膜を合わせたものを銅の主導体膜20として図示している。それから、配線溝18以外の領域の主導体膜20(銅めっき膜およびシード層)とバリアメタル膜19をCMP法により除去して、配線溝18に埋め込まれ銅を主導電材料とする第1層目の配線21を形成する。配線21は、プラグ15を介してnチャネル型MISFETQnおよびpチャネル型MISFETQpのソースまたはドレイン用のn+型半導体領域7bおよびp+型半導体領域8bやゲート電極6a,6bなどと電気的に接続されている。その後、デュアルダマシン法により2層目の配線を形成するが、ここでは図示およびその説明は省略する。
次に、本実施の形態の半導体製造ラインおよびウエハ搬送システムについて説明する。
図9は、本実施の形態の半導体製造ラインのウエハ搬送システムを示す全体平面図である。図10は、本実施の形態で用いられるフープ(Front Opening Unified Pod:FOUP)31の外観構成の一例を示す斜視図である。図11は、フープ31が製造装置PEのロードポート上に配置された状態を示す断面図である。図12は、フープ31の底面図(平面図)である。
図9に示されるように、半導体装置の製造に用いられる各種製造装置(半導体製造装置)PEは、複数のベイ(装置群)に分けられて、クリーンルームCR内に配置されている。製造装置PEには、例えば、熱処理装置(熱酸化装置、プラズマ窒化装置などを含む)、イオン注入装置、エッチング装置(ドライエッチング装置、ウェットエッチング装置などを含む)、成膜装置(CVD装置、スパッタリング装置、めっき装置などを含む)、CMP装置、洗浄装置、フォトレジスト処理装置(フォトレジスト塗布装置、露光装置などを含む)などがある。後述するステップS1の絶縁膜5の形成工程を行うための酸化装置、後述するステップS2のプラズマ窒化工程を行うためのプラズマ処理装置51、後述するステップS6の熱処理工程を行うための熱処理装置52、および後述するステップS7の導体膜6の形成工程を行うための成膜装置は、クリーンルームCR内に配置された複数の製造装置PEのうちのいずれかに該当する。クリーンルームCR内のウエハ搬送システムは、この製造装置PEの配置に対応し、ベイ間搬送、ベイ内搬送およびそれらを中継するベイステーション(ストッカ(保管庫)、待機領域)BSによって構成されている。
ベイ間搬送は、クリーンルームCR内の天井に設置された軌道RL1を介してウエハ(半導体基板)を搬送するOHT(Over-head Hoist Transport)などによって行われる。ここで、OHTは、ウエハ収納容器(ここではフープ31)のベイ間搬送に用いられる搬送車であり、天井に敷設された軌道レールなどの軌道に沿って走行する有軌道搬送車である。一方、ベイ内搬送は、クリーンルームCRの床に敷設された軌道レールRL2上を走行するRGV(Rail Guided Vehicle)32によって行われる。
ここで、ベイとは、まとまって配置された複数の半導体製造装置(製造装置PE)からなる装置群を言い、各種半導体製造装置はベイ単位でクリーンルーム内に配置される場合が多い。
また、ここで、RGVは、ウエハ収納容器(ここではフープ31)のベイ内搬送に用いられる搬送車であり、軌道レールなどの軌道上を走行する有軌道搬送車である。RGVは、無軌道上を走行するAVG(Automatic Guided Vehicle)に比べて、安定した走行をさせることが可能であるため、走行の制御が容易である。また、ここで、AVGは、ウエハ収納容器(ここではフープ31)のベイ内搬送に用いられる搬送車であり、軌道レールなどを必要とせず、床に張られたガイドテープなどを追従して走行する無軌道搬送車である。
また、ここで、フープ(Front Opening Unified Pod:FOUP)とは、ウエハを収納する保持部であるシェルと開閉扉部であるドアとで形成され、そのドアを側部に有する密閉型ウエハ収納容器をいい、密閉空間中にウエハを保持することで、大気中の異物または化学的な汚染からウエハを防御することができる。密閉といっても、正確には擬似密閉型というべきもので、内外の気圧の調整をするための一対の呼吸孔を持つ。しかし、呼吸孔にはフィルタ(ブリージングフィルタ)が取り付けられており、塵埃は侵入しないようになっている。
また、ここで、ストッカ(本実施の形態ではベイステーションBSがこれに当たる)とは、ベイ間搬送とベイ内搬送との中継場所に配置され、フープまたはSMIFポッドなどのウエハ収納容器に収容されたウエハは、ここに一時的に待機または保管された後、ベイ内に搬送される。ここでは、広くウエハの待機場所を言う。
また、ここで、SMIFポッドとは、特に200mmφウエハ以前に用いられ、ウエハを収納する保持部であるシェルと開閉扉部であるドアとで形成され、そのドアを底部に有する密閉型ウエハ収納容器をいい、フープ(300mmφウエハ以降に用いられている)と同様に密閉空間中にウエハを保持することで、大気中の異物または化学的な汚染からウエハを防御することができる。フープ(FOUP)とSMIFポッドとをまとめて、「密閉型ウエハ搬送容器」と称することができる。
図10〜図12に示されるフープ(FOUP、密閉型容器、搬送容器、密閉型搬送容器)31は、ウエハの保持部であるシェルSHLと、開閉扉部であるドア(フープ側ドア)DRとを有している。シェルSHLの上部には、フープ31をロボットにより自動搬送する際に掴むトップフランジTFGが設けられており、シェルSHLの側部には、マニュアルハンドMHおよびサイドレールSRが備わっている。マニュアルハンドMHは、例えばフープ31を手動により持ち上げる際に用いられ、サイドレールSRは、例えばフープ31をロボットによりすくい上げる際に用いられる。また、シェルSHLの底部には、ブリージングフィルタBRZが設けられている。このブリージングフィルタBRZは、フープ31(シェルSHL)の内部と外部との間の気圧差(圧力差)を解消するために設けられたフィルタであり、フープ31(シェルSHL)内への塵埃の侵入を防ぎつつ、フープ31(シェルSHL)の内部の気圧(圧力)を調整する。フープ31(シェルSHL)の内部と外部との間の気圧差を解消することにより、例えばドアDRを開けた際にその気圧差に起因する気流が発生してしまうことを防ぐことができるので、フープ31(シェルSHL)内への塵埃の巻き込みを防ぎ、塵埃がウエハWFRに付着してしまうことを防ぐことができる。更に、ドアDRの外側には、フープ31の位置を決めるためのレジストレーションピン穴RPH、およびロボットによってドアDRを開けるためのラッチキー穴LKHが備わっている。
製造装置PEのロードポートLPは、製造装置PE側にドア(製造装置側ドア、FIMS(Standard Mechanical Interface)ドア)FDRと、このドアFDRの周囲に設けられたシール材(図示省略)とで構成されるFIMS面を持っており、フープ31を前進させることによって、フープ31のドアDRと製造装置側のドアFDRとを合わせることができる。次いでラッチキーLKをドアDRに設けられたラッチキー穴LKHに挿入し、回転させることにより、ドアDRに備わるクランピング機構CRPが外れて、フープ側のドアDRが製造装置側のドアFDRに固定される。
半導体装置またはIC(Integrated Circuit)が作り込まれる所定枚数のウエハ(半導体ウエハ、半導体基板)WFRが収納されたフープ31は、例えば製造ライン内に設置されたベイステーション(ストッカ)BSから製造装置PEへと運ばれる。さらにウエハWFRは、フープ31の内部に入れられて製造装置PEの間を移動する。しかしながら、ウエハWFRの径が、例えば300mmのような大口径である場合、ウエハWFRを収納したフープ31は約8kg以上の重量となるため、半導体製造ライン内を人手により搬送することは安全上難しい。そこで、図9に示されたRGV32やOHTなどを用いてフープ31が自動搬送される。なお、ウエハWFRは、上記半導体基板1に対応するものである。
図9においては、フープ31のベイ内搬送をRGV32によって行う場合について示したが、図13に示されるように、OHT(Over-head Hoist Transport)33を用いてフープのベイ内搬送を行ってもよい。ここで、図13は、OHT33を用いたフープ31の自動搬送システムの概略図である。この場合、OHT33では、OHT33に備わるホイスト(Hoist)機構HMを用いて製造装置PEのロードポートLP上にフープ31が降ろされる。
図14および図15は、半導体製造装置(製造装置PE)のロードポートLP上におけるフープ31の位置決め方法を示す説明図である。
ロードポートLPには、図14に示されるように、複数(例えば3つ)のキネマティックピン(位置決めピン)KTPが形成されている。一方、フープ31のシェルSHLの底部には、一対の斜面を有し、キネマティックピンKTPと係合するV字型の溝(以下、V溝と記す)GVが複数(例えば3つ)形成されている。図15に示されるように、V溝GVにキネマティックピンKTPを収めることにより、フープ31のロードポートLP上での位置を固定することができる。ロードポートLP上にフープ31の位置を固定した後、ホイスト機構HMが外れてフープ31がロードポートLP上の移載場所に残される。
図16は、フープ31のドアDRの内側構成の一例を示す斜視図である。
ドアDRの内側には、密閉性を保つためのシール材(パッキン)SM、リテーナRTNおよびクランピング機構CM1が備わっている。ゴム材からなるシール材SMはフープ31の密閉性を保つために設けられている。また、リテーナRTNはフープ31に収納されたウエハWFRを押さえるために設けられており、成形プラスチックから成る可撓性の歯から形成されている。クランピング機構CM1は、ドアDRをシェルSHLに固定するために設けられており、ラッチキー穴LKHを介して動作する。すなわち、ドアDRはシェルSHLに設けられたドアフランジ(図示省略)の内側に係合するものであり、ドアDRの外周部から出たり入ったり(引っ込んだり)することでドアフランジの溝と係合するラッチ(クランピング機構)を有している。
図17は、フープ31内におけるウエハWFRとウエハティースWTとの位置関係の一例を示す断面図(説明図)である。
図17に示されるように、フープ31に収納されたウエハWFRは、ウエハティースWTと呼ばれる梁に1枚づつ載せることができて、複数のウエハWFRが、ウエハティースWTの間隔、例えば10mm程度をあけて縦方向に配列されている。
図18は、図1に示される製造装置PEの説明図である。図18には、製造装置PEのロードポートLP上におけるフープ31と製造装置PEの結合状態が示されている。
図18に示される製造装置PEでは、ファンフィルタユニット(Fan Filter Unit)FFUを備えたミニエンバイロメント(Mini Environment)ME、ロード・ロック(Load/Lock、ロード・ロック室)LL、ロードポートLPおよび処理室41などを示している。
ファンフィルタユニットFFUとは、ULPA(Ultra Low Penetration Air-filter)フィルタなどと小型送風機とを一体化した空気清浄装置を言い、ミニエンバイロメントMEとは、半導体製品を汚染源から隔離するための囲いでとりかこまれた局所的清浄環境を言う。また筐体面SFによってミニエンバイロメントMEは外部から分離されており、ミニエンバイロメントMEの内部の清浄度は、例えばClass1に保たれている。ここで、Class1とは、1ft3(1ft=30.48cm)の空気中に含まれる粒径0.1μm以上の塵埃の数が1個以下である清浄度を言う。ミニエンバイロメントMEの外部の清浄度は、例えばClass1000である。
図18に示されるように、ロードポートLP上にフープ31の位置が固定されると、フープ31は筐体面SFに向かって前進する。次いで、ロードポートドア開閉機構LDOを駆動させて、ドアDRをシェルSHLから取り外し、製造装置PEの下部へ移動させる。ドアDRが外れた状態で、半導体製造装置PEに備わるウエハ搬送ロボットHRによってウエハWFRはシェルSHLの開口部から取り出され、ロード・ロックLLを通して製造装置PE(例えば後述するプラズマ処理装置51または熱処理装置52)の処理室41(例えば後述するプラズマ処理装置51の処理室51aまたは熱処理装置52の処理室52a)へ運ばれて、所定の製造処理(ウエハ処理)がウエハWFRに施される。製造処理の終了後、ウエハ搬送ロボットHRによってウエハWFRは再びシェルSHL(フープ31)へ戻される。
図19は、ベイステーションBSでのフープ31の保管手段を示す説明図であり、図20は、ベイステーションBSにて保管中のフープ31の断面図であり、図21は、ベイステーションBSにて保管中のフープ31の底面図(平面図)である。図22〜図24は、フープ31に設けられたブリージングフィルタBRZへのパイプPPの取り付け方を示す説明図である。図20〜図24では、窒素ガスの流れを矢印で模式的に示してある。
図19〜図21に示されるように、ベイステーションBSにてフープ31を保管中には、例えばフープ31の底面の2箇所に設けられたブリージングフィルタBRZの一方(第1の呼吸孔、ガス導入口)にパイプPPを取り付け、そのパイプPPから窒素ガス(乾燥窒素ガス)をフープ31内へ流し込み、他方のブリージングフィルタBRZ(第2の呼吸孔、ガス排出口)からフープ31内の雰囲気(ガス)を排気する。
例えば、パイプPPは、フープ31の自重によってフープ31の底面(ブリージングフィルタBRZ)に取り付けられ、フープ31内に窒素ガスの流れを形成する構造となっている(図22参照)。また、フープ31内において、フープ31内へ窒素ガスを導入するブリージングフィルタBRZ上に偏向板CFBを設けることによって窒素ガスの流れを変えたり(図23参照)、フープ31内へ窒素ガスを導入するブリージングフィルタBRZ上にノズルNZLを設けたりすることによって(図24参照)、窒素ガスがフープ31内をより広範に流れるようにしてもよい。また、フープ31内の在荷を検知して開くバルブをパイプPPに取り付けてもよい。フープ31内から排気された窒素ガスは、その窒素ガスを排出するブリージングフィルタBRZ(第2の呼吸孔、ガス排出口)の近くに設けられた真空排気手段(真空排気装置)によってベイステーションBS外へ排出される。
本実施の形態では、ブリージングフィルタBRZ(第1の呼吸孔、ガス導入口)からフープ31内へ導入するガスは、窒素ガスであることが好ましく、その理由については、後で詳述する。また、ブリージングフィルタBRZ(第1の呼吸孔、ガス導入口)からフープ31内へ導入する窒素ガスの流量は、フープ31内に存在する塵埃を巻き上げない程度とし、例えば、フープ31内の容積が約30L(リットル)である場合には、フープ31内へ導入する窒素ガスの流量は1〜20SLM(Standard Liter per Minute)程度とすることができる。
本実施の形態では、特に後述するステップS4の半導体基板1(ウエハWFR)の保管工程において、ベイステーションBSに待機して半導体基板1(ウエハWFR)を内部に保管しているフープ31内に、窒素ガスをブリージングフィルタBRZ(第1の呼吸孔、ガス導入口)から導入し、他方のブリージングフィルタBRZ(第2の呼吸孔、ガス排出口)からフープ31内の雰囲気(窒素ガス)を排気することが重要である。
次に、本実施の形態の半導体装置の製造工程におけるゲート絶縁膜の形成工程について、図25および図26などを参照して、より詳細に説明する。
図25は、本実施の形態の半導体装置の製造工程の一部を示す製造プロセスフロー図であり、上記図2の構造が得られた後、上記図4の構造が得られるまでの工程の製造プロセスフローが示されている。図26は、本実施の形態の半導体装置の製造工程の一部(後述するステップS2のプラズマ窒化工程からステップS6の熱処理工程まで)の説明図である。
上述のように、半導体基板1に素子分離領域2、p型ウエル3およびn型ウエル4を形成して上記図2の構造が得られた後、例えばフッ酸(HF)水溶液を用いたウェットエッチングなどにより半導体基板1の表面を清浄化(洗浄)する。それから、半導体基板1の主面(すなわちp型ウエル3およびn型ウエル4の表面)にゲート絶縁膜用の絶縁膜(第1絶縁膜)5を形成する(図25のステップS1)。なお、半導体基板1は、上記ウエハWFRに対応するものである。
このステップS1の絶縁膜5の形成(成膜)工程は、酸化装置(熱酸化装置)の処理室(図26では図示省略)において行われる。すなわち、ステップS1の絶縁膜5の形成(成膜)工程では、酸化装置(の処理室)内で半導体基板1の主面を酸化することで、半導体基板1の主面(すなわちp型ウエル3およびn型ウエル4の表面)に、酸化シリコンからなる絶縁膜5を形成する。ステップS1の段階では、絶縁膜5は酸化シリコン膜である。クリーンルームCR内に配置された複数の製造装置PEのうちのいずれかが、ステップS1の絶縁膜5の形成(成膜)工程に用いられる酸化装置に該当する。ステップS1で絶縁膜5の形成に用いられる酸化法としては、熱酸化法を用いることができ、ウェット酸化、ドライ酸化、あるいはそれらの組み合わせなどを用いることができる。
ステップS1の絶縁膜5の成膜工程の後、半導体基板1(すなわちウエハWFR)の主面の絶縁膜5をプラズマ窒化(ラジカル窒化)する(図25のステップS2)。このステップS2のプラズマ窒化処理は、プラズマ処理装置(プラズマ窒化装置)51の処理室51aにおいて行われる。すなわち、ステップS2では、プラズマ処理装置51(の処理室51a)内で、絶縁膜5がプラズマ窒化される。
ステップS2のプラズマ窒化工程で用いられるプラズマ処理装置51は、ステップS1の絶縁膜5の形成工程に用いられる酸化装置(製造装置PE)とは別個の製造装置PEであり、クリーンルームCR内に配置された複数の製造装置PEのうちのいずれかが、ステップS2のプラズマ窒化工程に用いられるプラズマ処理装置51に該当する。また、プラズマ処理装置51の処理室51aは、プラズマ処理装置51に該当する製造装置PEの上記処理室41に対応する。
プラズマ窒化は、プラズマにより窒素を励起させて窒素イオンおよび/または窒素ラジカル(活性種)を発生させ、これにウエハ(半導体基板1)をさらして、窒素イオンおよび/または窒素ラジカル(活性種)によってウエハ主面の酸化シリコン膜(絶縁膜5)を窒化する手法である。ステップS2のプラズマ窒化処理により、酸化シリコンで構成されていた絶縁膜5に窒素が導入される(酸化シリコンで構成されていた絶縁膜5が窒化される)。
プラズマ処理装置51においては、処理室51a内に導入された窒素含有ガス(例えば窒素ガスとヘリウムガスとの混合ガス)は、プラズマ発生部など通じてプラズマ状態に変換されて、処理室51a内のウエハステージ(図示せず)上に配置(載置)された半導体基板1(すなわちウエハWFR)の主面に供給されるようになっている。これにより、窒素ラジカルなどと半導体基板1の主面の絶縁膜5とが反応して、絶縁膜5が窒化(プラズマ窒化)される。プラズマCVDとは異なり、プラズマ窒化では、シラン系ガスのようなシリコンソースガスは用いず、プラズマ窒化には、窒素系ガス(窒素ガスなど)とキャリアガス(ヘリウムガスなど)とを用いる。また、プラズマ窒化では、半導体基板1にバイアス電圧は印加しない。ステップS2のプラズマ窒化処理時の基板温度(半導体基板1の温度)は、例えば200〜400℃程度とすることができ、また、処理時間は、例えば20〜40秒程度とすることができる。
また、ステップS2のプラズマ窒化処理として、イオンではなく主としてラジカル(活性種、窒素ラジカル)によって窒化処理を行うラジカル窒化を行えばより好ましく、これにより、イオンによるダメージを抑制または防止できる。
ステップS2のプラズマ窒化処理の後、半導体基板1を熱処理(アニール処理)する(図25のステップS6)。このステップS6の熱処理は、熱処理装置52の処理室52aにおいて行われる。すなわち、ステップS6では、熱処理装置52(の処理室52a)内で、半導体基板1(すなわち半導体ウエハWFR)が熱処理化される。
ステップS6の熱処理工程で用いられる熱処理装置52は、ステップS2のプラズマ窒化工程で用いられるプラズマ処理装置51(製造装置PE)およびステップS1の絶縁膜5の形成工程に用いられる酸化装置(製造装置PE)とは別個の製造装置PEであり、クリーンルームCR内に配置された複数の製造装置PEのうちのいずれかが、ステップS6の熱処理工程で用いられる熱処理装置52に該当する。また、熱処理装置52の処理室52aは、熱処理装置52に該当する製造装置PEの上記処理室41に対応する。
ステップS2のプラズマ窒化処理によって絶縁膜5に導入された窒素が、ステップS6の熱処理により、絶縁膜5中に拡散する(絶縁膜5中の窒素濃度が均一化する)。また、ステップS2のプラズマ窒化処理により生じた絶縁膜5中のダメージ(結晶欠陥など)が、ステップS6の熱処理で回復する。これにより、絶縁膜5によって形成されるゲート絶縁膜の信頼性を向上させることができる。
ステップS6の熱処理は、好ましくは酸素(O2)含有雰囲気中において行い、ステップS6の熱処理温度は、好ましくは1000〜1200℃の範囲内とすることができる。また、ステップS6の熱処理は、例えばRTA(Rapid Thermal Annealing)を用いて行うことができ、この場合、熱処理装置52はRTA装置である。
ステップS6の熱処理の雰囲気は、好ましくは酸素(O2)含有雰囲気であるが、例えば酸素(O2)ガスと窒素(N2)ガスの混合ガス雰囲気とすることができ、この混合ガスのガス比(モル比)は、例えばO2:N2=1:4程度とすることができる。ステップS6の熱処理時の圧力は、好ましくは大気よりも減圧されており、例えば1〜10Torr程度とすることができる。ステップS6の熱処理時間は、RTAを用いて、例えば、5〜30秒程度とすることができる。
ステップS1で絶縁膜5を形成した段階では、絶縁膜5は酸化シリコン膜であるが、ステップS2のプラズマ窒化処理により絶縁膜5の表面近傍に窒素が導入され、この窒素がステップS6の熱処理により絶縁膜5中に拡散し、絶縁膜5は、窒素が導入された酸化シリコン膜、すなわち酸窒化シリコン膜となる。
ステップS6の熱処理工程の後、半導体基板1の主面上(すなわち絶縁膜5上)に、ゲート電極形成用の導体膜(導電体膜、第1導体膜)6を形成する(図25のステップS7)。このステップS7の導体膜6の形成工程は、成膜装置の処理室(図26では図示省略)において行われる。すなわち、ステップS7では、成膜装置(の処理室)内で、半導体基板1の主面上(すなわち絶縁膜5上)に導体膜6が形成される。これにより、上記図4の構造が得られる。クリーンルームCR内に配置された複数の製造装置PEのうちのいずれかが、ステップS7の導体膜6の形成(成膜)工程で用いられる成膜装置に対応する。
本実施の形態では、ステップS2のプラズマ窒化処理とステップS6の熱処理とは、別個の製造装置PEで行われる。すなわち、ステップS2のプラズマ窒化処理を行うための製造装置PEがプラズマ処理装置51であり、ステップS6の熱処理を行うための製造装置PEが熱処理装置52である。このため、ステップS2のプラズマ窒化処理からステップS6の熱処理までの間に、製造装置PE間(すなわちプラズマ処理装置51および熱処理装置52間)のウエハ搬送が必要であるが、本実施の形態では、このウエハ搬送は次のように行われる。なお、ウエハ搬送用の搬送容器(ウエハの収納および搬送に用いる容器)としては、密閉型の搬送容器を用い、上述のように、本実施の形態ではフープ31を用いている。
すなわち、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、プラズマ処理装置51(に該当する製造装置PE)から半導体基板1(ウエハWFR)を搬出する(図25のステップS3)。それから、搬出された半導体基板1(ウエハWFR)を、窒素(N2)ガス雰囲気中で保管する(図25のステップS4)。ステップS4で半導体基板1(ウエハWFR)を窒素ガス(乾燥窒素ガス)雰囲気中で所定の時間保管した後、保管されていた半導体基板1(ウエハWFR)を、熱処理装置52(に該当する製造装置PE)内に搬入する(図25のステップS5)。そして、熱処理装置52(の処理室52a)内に搬入された半導体基板1(ウエハWFR)をステップS6で熱処理する。ステップS6の熱処理工程の後、半導体基板1(ウエハWFR)は熱処理装置52から搬送され、導体膜5成膜用の成膜装置内に搬入されて、ステップS7で導体膜5が形成される。
より具体的に説明すると、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップS3でプラズマ処理装置51(に該当する製造装置PE)から半導体基板1(ウエハWFR)を搬出して、搬送容器(密閉型搬送容器)であるフープ31内に半導体基板1(ウエハWFR)が戻される。上記図18などを参照して説明したように、このステップS3のプラズマ処理装置51から半導体基板1(ウエハWFR)を搬出する工程では、プラズマ処理装置51(に該当する製造装置PE)と搬送容器であるフープ31とを連結した状態で、半導体基板1(ウエハWFR)をプラズマ処理装置51からフープ31内に移送し、その後、プラズマ処理装置51とフープ31とを切り離す。そして、このフープ31は、適切な位置のベイステーション(ストッカ、待機領域)BSに移動してそこで待機して、ステップS4の保管が行われる。その際、フープ31内の半導体基板1(ウエハWFR)は、上記ブリージングフィルタBRZ(第1の呼吸孔、ガス導入口)からフープ31内へ導入される窒素ガス(パージガス)中で保管される。すなわち、ステップS4の保管は、半導体基板1(ウエハWFR)を収容したフープ31内に窒素ガス(パージガス)を供給することによって行われる。より具体的には、ステップS4の保管は、半導体基板1(ウエハWFR)を収容したフープ31がベイステーションBSに待機している間、フープ31に設けられた第1の呼吸口(ブリージングフィルタBRZの一方)からフープ31内に窒素ガス(窒素ガス雰囲気)を供給し、フープ31に設けられた第2の呼吸口(ブリージングフィルタBRZの他方)からフープ31内の窒素ガス(窒素ガス雰囲気)を排出することによって行われる。このステップS4の保管は、半導体基板1(ウエハWFR)を収容したフープ31が、ストッカまたは待機領域であるベイステーションBS内に待機した状態で行われる。
ステップS4の窒素(N2)ガス雰囲気中保管の後、フープ31は、ストッカまたは待機領域であるベイステーションBSから熱処理装置52(に該当する製造装置PE)へ移動して、この熱処理装置52と連結される。そして、熱処理装置52とフープ31とが連結した状態で、フープ31内の半導体基板1(ウエハWFR)を、ステップS5で熱処理装置52内に移送(搬入)し、熱処理装置52の処理室52a内に搬入された半導体基板1(ウエハWFR)をステップS6で熱処理する。
本実施の形態では、プラズマ処理装置51(そのミニエンバイロメントを含む)からフープ31(ウエハ搬送容器)が分離されてから、熱処理装置52(そのミニエンバイロメントを含む)にフープ31(ウエハ搬送容器)が連結されるまでの間に、半導体基板1(ウエハWFR)を窒素ガス雰囲気中で保管する期間(すなわちステップS4)を設けている。ステップS4において半導体基板1(ウエハWFR)を保管するための窒素ガス雰囲気(すなわち半導体基板1を保管するフープ31内の雰囲気)は、流動雰囲気であることが好ましく、雰囲気が連続的に置換されているかあるいは間歇的に置換されている(これを一般に「パージする」という)。
次に、本実施の形態の効果について、より詳細に説明する。
図27〜図30は、MISFETのしきい値電圧Vthを示すグラフである。図27〜図30のうち、図27は、高しきい値用のnチャネル型MISFET、図28は、中しきい値用のnチャネル型MISFET、図29は、高しきい値用のpチャネル型MISFET、図30は、中しきい値用のpチャネル型MISFETの場合のグラフである。図27〜図30の各グラフの縦軸は、MISFETのしきい値電圧Vthに対応する。また、図27〜図30の各グラフの横軸は、ステップS2のプラズマ窒化処理の後でステップ6の熱処理を行うまでの間の半導体基板1の保管条件に対応する。図27〜図30の各グラフの横軸において、「保管無し」は、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ウエハWFRの保管を行わず、速やかに(概ね10分程度の後)ステップ6の熱処理を行った場合に対応する。また、図27〜図30の各グラフの横軸において、「大気中保管」は、ステップS2のプラズマ窒化の後、ウエハWFRを大気中で24時間程度保管してからステップ6の熱処理を行った場合に対応する。また、図27〜図30の各グラフの横軸において、「N2パージ保管」は、ステップS2のプラズマ窒化処理の後で、窒素(N2)パージしている窒素ガス雰囲気中でウエハWFRを24時間程度保管してからステップ6の熱処理を行った場合に対応し、これは本実施の形態に対応するものである。
また、図31は、MISFETのしきい値電圧の変動量ΔVthを示す表であり、図27〜図30のグラフを数値でまとめたものにほぼ対応する。図31の表に示されるしきい値電圧の変動量ΔVth(図31中において単位としてmVを付して示された数値)は、図27〜図30のグラフのそれぞれにおいて、「保管無し」を基準にして、「大気中保管」の場合と「N2パージ保管」の場合に、しきい値電圧Vthがどの程度変動しているかを変動量の平均値で示したものである。すなわち、「大気中保管」の場合のしきい値電圧Vthの平均値と「保管無し」の場合のしきい値電圧Vthの平均値との差が、図31の表の「大気中保管」の欄に示された変動量ΔVthに対応し、「N2パージ保管」の場合のしきい値電圧Vthの平均値と「保管無し」の場合のしきい値電圧Vthの平均値との差が、図31の表の「N2パージ保管」の欄に示された変動量ΔVthに対応している。
本発明者が検討したところ、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間、本実施の形態とは異なり半導体基板1(ウエハWFR)を大気中に放置(保管)した場合には、放置(保管)時間が長くなると、MISFETの特性が変動してしまうことが分かった。すなわち、nチャネル型MISFETおよびpチャネル型MISFETにおいて、しきい値電圧Vthの絶対値が増大してしまうのである。
これは、ステップS2のプラズマ窒化処理でゲート絶縁膜用の絶縁膜5に結合した窒素が、半導体基板1を大気中に放置(保管)している間に絶縁膜5から大気中に抜けてしまい、その後ステップS6の熱処理を行っても、絶縁膜5中に拡散する窒素の量が十分に確保できなくなるためと考えられる。これにより、絶縁膜5中の窒素濃度が変動して、しきい値電圧Vthが変動する。
図27〜図30のグラフにおいて、「保管なし」の場合は、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ウエハWFRの保管を行わず、速やかにステップ6の熱処理を行っているため、MISFETのしきい値電圧Vthは、ほぼ目標値通りの値となる。しかしながら、図27〜図30のグラフにおいて、「大気中保管」の場合は、ステップS2のプラズマ窒化の後、ウエハWFRを大気中で24時間程度保管してからステップ6の熱処理を行っているため、「保管なし」の場合(すなわち目標値)に比べて、しきい値電圧Vthの絶対値がかなり増大している。このため、図31の表において、「大気中保管」の場合のMISFETのしきい値電圧の変動量ΔVthは、かなり大きなものとなっている。ここで、MISFETのしきい値電圧Vthの変動量ΔVthが大きくなるとは、変動量ΔVthの絶対値が大きくなることを言い、MISFETのしきい値電圧Vthの変動量ΔVthが小さくなるとは、変動量ΔVthの絶対値が小さくなる(すなわち変動量ΔVthがゼロに近づく)ことを言うものとする。
ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間、半導体基板1を大気中に放置(保管)すると、MISFETのしきい値電圧Vthが変化(絶対値が増大)するが、半導体基板1を大気中に放置(保管)する時間によって、MISFETのしきい値電圧の変動量ΔVthが変わってしまう。すなわち、半導体基板1を大気中に放置(保管)する時間が短いと、MISFETのしきい値電圧Vthの変動量ΔVthは小さいが、半導体基板1を大気中に放置(保管)する時間が長いと、MISFETVthのしきい値電圧の変動量ΔVthは大きくなる。
このため、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間に半導体基板1(ウエハWFR)を大気中に放置(保管)する時間が、半導体装置の製造を行ういずれの半導体基板(ウエハ)に対しても同じでないと、半導体基板(ウエハ)ごとにMISFETのしきい値電圧Vthがばらついてしまう。これは、しきい値電圧Vthの規格を外れる半導体装置を生じさせ、半導体装置の製造歩留まりを低下させてしまう。しかしながら、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間に半導体基板1(ウエハWFR)を保管する時間を、半導体装置の製造を行ういずれの半導体基板(ウエハ)に対しても同じにすることは、製造管理上容易ではなく、半導体装置の製造を複雑にしてしまう。
また、MISFETの特性変動を防止するため、本実施の形態とは異なり、ステップS2のプラズマ窒化処理とステップS6の熱処理とを同じ装置で行うことも考えられるが、これは製造装置の構成を複雑にし、また、その製造装置を他の用途に転用しづらくなる。このため、ステップS2のプラズマ窒化処理はプラズマ処理装置51で行い、ステップS6の熱処理は熱処理装置52で行い、それぞれ別個の製造装置PE(すなわちプラズマ処理装置51に該当する製造装置PEと、それとは別個に設けられた熱処理装置52に該当する製造装置PE)で処理することが、半導体装置の製造工程上望ましい。
また、ステップS2のプラズマ窒化処理とステップS6の熱処理とをそれぞれ別個の製造装置PE(すなわちプラズマ処理装置51および熱処理装置52)で行うに際して、MISFETの特性変動を防止するために、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ウエハWFRの保管を行うことなく、速やかにステップ6の熱処理を行うことも考えられる。しかしながら、ステップS2のプラズマ窒化処理工程とステップ6の熱処理工程との間の時間を短時間にしようとすると、半導体装置の製造管理が難しくなり、また、半導体製造ラインが複雑になってしまう。
それに対して、本実施の形態では、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間に、ステップS4で半導体基板1(ウエハWFR)を窒素ガス雰囲気中で保管する工程を設けている。
具体的には、上述したように、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、半導体基板1(ウエハWFR)をプラズマ処理装置51から搬送容器であるフープ31内に移送してから、フープ31を待機領域(ストッカ)であるベイステーションBSに移動させ、待機領域(ベイステーションBS)で待機するフープ31内に窒素ガスを供給し、窒素ガス雰囲気とされたフープ31内にてステップS4の半導体基板1(ウエハWFR)の保管を行う。その後、フープ31を待機領域(ベイステーションBS)から移動させて熱処理装置52とフープ31とを連結し、熱処理装置52とフープ31とが連結した状態で、半導体基板1(ウエハWFR)をフープ31から熱処理装置52に移送し、ステップS6で、熱処理装置52(の処理室52a)内で半導体基板1(ウエハWFR)を熱処理する。
ステップS2でプラズマ窒化処理を行った段階では、絶縁膜5との結合力が弱く絶縁膜5の表面に吸着したような状態にあった窒素は、その後のステップS6の熱処理で絶縁膜5中に拡散して強固に結合するが、熱処理前の結合力が弱い状態の窒素は、絶縁膜5から脱離(離脱)して雰囲気中に飛散(拡散)しやすい。しかしながら、本実施の形態のように、ステップS4での保管中の雰囲気を窒素ガス雰囲気にしておけば、同種のガス雰囲気による閉じ込め効果で、窒素は絶縁膜5に閉じ込められ、絶縁膜5からの窒素の脱離(雰囲気中への飛散)が抑制される。すなわち、ステップS2のプラズマ窒化処理でゲート絶縁膜用の絶縁膜5に結合した窒素は、半導体基板1を窒素ガス雰囲気中に置いた状態では、絶縁膜5から抜けにくい。
ステップS4の保管中に絶縁膜5から窒素が脱離(離脱)する一因は、シリコンと結合したときの結合エネルギーが、窒素よりも低い元素(のガス)が雰囲気中に存在すると、シリコンと結合していた窒素が、その元素と入れ替わる(置換される)ためと考えられる。例えば、窒素よりも酸素の方がシリコンとの結合エネルギーが低いため、窒素よりも酸素の方がシリコンと安定して結合(吸着)しやすい。このため、本実施の形態とは異なり、ステップS4での保管雰囲気を大気にすると、絶縁膜5から窒素が脱離(離脱)して代わりに大気中に含まれる酸素が絶縁膜5に結合(吸着)しやすい。それに対して、本実施の形態のようにステップS4での保管雰囲気を窒素雰囲気にすれば、絶縁膜5の表面はほとんど窒素ガスだけにしかさらされないので、絶縁膜5に結合(吸着)していた窒素が、他の元素と入れ替わる(置換される)ことがないため、絶縁膜5からの窒素の脱離(離脱)が抑制される。
従って、ステップS2のプラズマ窒化処理で絶縁膜5に結合した窒素は、ステップS4で半導体基板1を窒素ガス雰囲気中で保管している間、絶縁膜5に留まり、その後ステップS6の熱処理を行うことで、絶縁膜5中に拡散する。これにより、ゲート絶縁膜用の絶縁膜5中の窒素濃度の変動を抑制または防止でき、MISFETの特性変動(しきい値電圧Vthの変動)を抑制または防止することができる。
また、ステップS4の保管工程では、流動する窒素ガス雰囲気中で半導体基板1(ウエハWFR)を保管することが、より好ましい。すなわち、ステップS4の保管工程では、フープ31に設けられた第1の呼吸口(ブリージングフィルタBRZの一方)からフープ31内に窒素ガス(窒素ガス雰囲気)を供給し、フープ31に設けられた第2の呼吸口(ブリージングフィルタBRZの他方)からフープ31内の窒素ガス(窒素ガス雰囲気)を排出することにより、窒素ガス雰囲気中でパージしながら半導体基板1(ウエハWFR)を保管することが、より好ましい。ステップS4の保管工程において、流動する窒素ガス雰囲気中で半導体基板1(ウエハWFR)を保管することにより、フープ31内を窒素ガスで陽圧化する(フープ31内の圧力をフープ31外の圧力よりも若干高い圧力にする)ことができ、大気がフープ31内に流入するのを的確に防止できるので、フープ31内の雰囲気を窒素雰囲気に、より確実に保つことができる。また、半導体基板1(ウエハWFR)に窒素ガス以外の不要なガス成分(例えば酸素)が吸着していたとしても、ステップS4において窒素雰囲気中で保管することで、その不要なガス成分を窒素に置換することができるが、流動する窒素ガス雰囲気中で半導体基板1(ウエハWFR)を保管すれば、置換効率を向上させることができる。
図27〜図30のグラフにおいて、「N2パージ保管」の場合は、ステップS2のプラズマ窒化処理の後で、窒素(N2)パージしている窒素ガス雰囲気中でウエハWFRを24時間程度保管してからステップ6の熱処理を行っているため、しきい値電圧Vthが「保管なし」の場合とほぼ同じ値になっている。このため、図31の表において、「N2パージ保管」の場合のMISFETのしきい値電圧の変動量ΔVthは、「大気中保管」の場合のMISFETのしきい値電圧の変動量ΔVthに比べて、かなり小さなものとなっている。
本実施の形態では、ステップS4で半導体基板1(ウエハWFR)を窒素ガス雰囲気中で保管していることにより、ステップS2のプラズマ窒化処理で絶縁膜5に結合した窒素が、工程間(ステップS2のプラズマ窒化工程とステップS6の熱処理工程の間)の半導体基板1(上はWFR)の保管中に絶縁膜5から抜けるのを抑制または防止でき、MISFETのしきい値電圧の変動を抑制または防止することができる。このため、MISFETのしきい値電圧を、目標値通りの値にすることができる。従って、しきい値電圧を規格内に収めることができ、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施の形態では、ステップS4で半導体基板1(ウエハWFR)を窒素ガス雰囲気中で保管しているため、ステップS4で半導体基板1(ウエハWFR)を保管する時間が変わっても、MISFETのしきい値電圧の変動を抑制または防止することができる。すなわち、ステップS4で半導体基板1(ウエハWFR)を保管する時間が短い場合と長い場合とで、製造されたMISFETのしきい値電圧に差が生じるのを抑制または防止できる。
このため、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間に半導体基板1(ウエハWFR)を保管する時間が、半導体装置の製造を行う半導体基板(ウエハ)ごとにばらついたとしても、半導体基板(ウエハ)ごとにMISFETのしきい値電圧Vthがばらつくのを抑制または防止することができる。従って、しきい値電圧Vthの規格を外れる半導体装置が生じるのを抑制または防止でき、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。また、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ステップ6の熱処理を行うまでの間に半導体基板1(ウエハWFR)を保管する時間を、半導体装置の製造を行う各半導体基板(ウエハ)に対して同じにしなくともよくなるので、半導体装置の製造管理が容易になり、半導体装置の製造を行いやすくすることができる。また、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、一旦ステップS4でウエハWFRの保管を行ってから、ステップ6の熱処理を行うことができるので、半導体装置の製造管理が容易になり、半導体装置の製造を行いやすくすることができる。
また、本実施の形態では、ステップS2のプラズマ窒化処理と、ステップS6の熱処理とを、別個の製造装置PE(すなわちプラズマ処理装置51および熱処理装置52)で行い、プラズマ処理装置51と熱処理装置52との間で半導体基板1(ウエハWFR)を搬送する際に、ステップS4の窒素ガス雰囲気中の保管工程を設けるようにしている。このため、ステップS2のプラズマ窒化処理とステップS6の熱処理とを同じ製造装置で行う場合に比べて、製造装置(プラズマ処理装置51および熱処理装置52)の構成を単純化でき、製造設備に要するコストを低減できる。また、製造装置を他の用途に転用しやすくなる。
また、本実施の形態では、フープ31がベイステーションBS(ストッカ、待機領域)に待機した状態で、フープ31に設けられた第1の呼吸口(ブリージングフィルタBRZの一方)からフープ31内に窒素ガス(窒素ガス雰囲気)を供給し、フープ31に設けられた第2の呼吸口(ブリージングフィルタBRZの他方)からフープ31内の窒素ガス(窒素ガス雰囲気)を排出している。このため、フープ31への窒素ガスの供給システムを構築するのが容易である。また、半導体製造ラインに要するコストを低減できる。
また、ステップS2のプラズマ窒化処理の後、ウエハWFRの保管を行わず、速やかにステップ6の熱処理を行った場合には、MISFETのしきい値電圧の変動(絶対値の増大)は生じないが、ステップS2のプラズマ窒化処理の後でステップ6の熱処理を行うまでの間にウエハWFRの保管を行う場合には、本実施の形態のように、窒素ガス雰囲気中でウエハWFRの保管を行うことが、しきい値電圧の変動抑制のために重要である。このため、ステップS2のプラズマ窒化処理の後でステップ6の熱処理を行うまでの間にウエハWFRの保管を行う場合に、本実施の形態(すなわちステップS4のウエハWFRの保管を窒素ガス雰囲気中で行うこと)を適用すれば効果が大きい。特に、ステップS2のプラズマ窒化処理の後でステップ6の熱処理を行うまでの間に、ウエハWFRの保管を3時間以上行う場合には、半導体装置の製造管理がしやすくなる反面、大気中で保管するとMISFETのしきい値電圧の変動量(絶対値の増大量)がかなり大きくなるため、本実施の形態(すなわちステップS4のウエハWFRの保管を窒素ガス雰囲気中で行うこと)を適用する効果が極めて大きい。すなわち、本実施の形態は、ステップS4のウエハWFR(半導体基板1)の保管を3時間以上行う場合に、特に効果が大きい。これにより、ステップS2のプラズマ窒化処理の後で、ステップ6の熱処理を行うまでに、ウエハWFRの保管を行っても、MISFETのしきい値電圧の変動(絶対値の増大)を抑制または防止することができ、半導体装置の製造歩留まりを向上できる。
また、本実施の形態では、ステップS4の半導体基板1(ウエハWFR)の保管は、窒素ガス雰囲気中で行うが、窒素ガスは廉価であるため、半導体装置の製造コストの増大を抑制することができる。
また、本実施の形態では、ベイ内搬送をRGVまたはOHTによって行う場合について説明したが、AGVによって行ってもよい。
また、本実施の形態では、フープ31を用いたウエハの収納および搬送について説明したが、フープ31の代わりに、SMIF(Standard Mechanical Interface)ポッドなどの密閉型容器(密閉型搬送容器)を用いてもよく、その場合においても、ベイステーションBSでの保管中(特にステップS4の保管工程中)には、密閉型容器(密閉型搬送容器)中への窒素ガスの流し込みを行う。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、ゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造技術に適用して有効である。
1 半導体基板
2 素子分離領域
3 p型ウエル
4 n型ウエル
5 絶縁膜
6 導体膜
6a,6b ゲート電極
7a n−型半導体領域
7b n+型半導体領域
8a p−型半導体領域
8b p+型半導体領域
9 サイドウォール
11 金属シリサイド層
12,13 絶縁膜
14 コンタクトホール
15 プラグ
15a バリア導体膜
15b 主導体膜
16 ストッパ絶縁膜
17 絶縁膜
18 配線溝
19 バリア導体膜
20 主導体膜
21 配線
31 フープ(FOUP)
32 RGV
33 OHT
41 処理室
51 プラズマ処理装置
51a 処理室
52 熱処理装置
52a 処理室
BRZ ブリージングフィルタ
BS ベイステーション
CFB 偏向板
CM1 クランピング機構
CR クリーンルーム
CRP クランピング機構
DR ドア
FDR ドア
FFU ファンフィルタユニット
GV V溝
HM ホイスト機構
HR ウエハ搬送ロボット
KTP キネマティックピン
LDO ロードポートドア開閉機構
LK ラッチキー
LKH ラッチキー穴
LL ロード・ロック
LP ロードポート
ME ミニエンバイロメント
MH マニュアルハンド
NZL ノズル
PE 製造装置
PP パイプ
Qn nチャネル型MISFET
Qp pチャネル型MISFET
RL1 軌道
RL2 軌道レール
RPH レジストレーションピン穴
RTN リテーナ
SM シール材
SF 筐体面
SHL シェル
SR サイドレール
TFG トップフランジ
WFR ウエハ
WT ウエハティース
2 素子分離領域
3 p型ウエル
4 n型ウエル
5 絶縁膜
6 導体膜
6a,6b ゲート電極
7a n−型半導体領域
7b n+型半導体領域
8a p−型半導体領域
8b p+型半導体領域
9 サイドウォール
11 金属シリサイド層
12,13 絶縁膜
14 コンタクトホール
15 プラグ
15a バリア導体膜
15b 主導体膜
16 ストッパ絶縁膜
17 絶縁膜
18 配線溝
19 バリア導体膜
20 主導体膜
21 配線
31 フープ(FOUP)
32 RGV
33 OHT
41 処理室
51 プラズマ処理装置
51a 処理室
52 熱処理装置
52a 処理室
BRZ ブリージングフィルタ
BS ベイステーション
CFB 偏向板
CM1 クランピング機構
CR クリーンルーム
CRP クランピング機構
DR ドア
FDR ドア
FFU ファンフィルタユニット
GV V溝
HM ホイスト機構
HR ウエハ搬送ロボット
KTP キネマティックピン
LDO ロードポートドア開閉機構
LK ラッチキー
LKH ラッチキー穴
LL ロード・ロック
LP ロードポート
ME ミニエンバイロメント
MH マニュアルハンド
NZL ノズル
PE 製造装置
PP パイプ
Qn nチャネル型MISFET
Qp pチャネル型MISFET
RL1 軌道
RL2 軌道レール
RPH レジストレーションピン穴
RTN リテーナ
SM シール材
SF 筐体面
SHL シェル
SR サイドレール
TFG トップフランジ
WFR ウエハ
WT ウエハティース
Claims (17)
- (a)半導体基板を準備する工程、
(b)前記半導体基板の主面にゲート絶縁膜用の第1絶縁膜を形成する工程、
(c)前記(b)工程後、プラズマ処理装置内で、前記第1絶縁膜をプラズマ窒化する工程、
(d)前記(c)工程後、前記プラズマ処理装置から前記半導体基板を搬出する工程、
(e)搬出された前記半導体基板を、窒素ガス雰囲気中で保管する工程、
(f)保管された前記半導体基板を、熱処理装置内に搬入する工程、
(g)前記熱処理装置内で、搬入された前記半導体基板を熱処理する工程、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程で形成された前記第1絶縁膜は、酸化シリコン膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項2記載の半導体装置の製造方法において、
前記(g)工程後、
(h)前記熱処理装置から前記半導体基板を搬出する工程、
(i)前記(h)工程後、前記第1絶縁膜上にゲート電極用の第1導体膜を形成する工程、
を更に有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程は、
(d1)前記プラズマ処理装置と搬送容器とを連結した状態で、前記半導体基板を前記プラズマ処理装置から前記搬送容器内に移送する工程、
(d2)前記(d1)工程後、前記プラズマ処理装置と前記搬送容器とを切り離す工程、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項4記載の半導体装置の製造方法において、
前記搬送容器は密閉型であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
前記搬送容器はフープであることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項6記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程の保管は、前記半導体基板を収容した前記搬送容器内に窒素ガスを供給することによって行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項7記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程の保管は、前記搬送容器に設けられた第1の呼吸口から前記搬送容器内に窒素ガスを供給し、前記搬送容器に設けられた第2の呼吸口から前記搬送容器内の窒素ガスを排出することによって行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程の保管は、前記搬送容器がストッカ内に待機した状態で行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
前記(g)工程の熱処理は、酸素含有雰囲気中で行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項10記載の半導体装置の製造方法において、
前記(g)工程の熱処理は、大気よりも減圧された酸素含有雰囲気中で行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項11記載の半導体装置の製造方法において、
前記(g)工程の熱処理の熱処理温度は、1000〜1200℃の範囲内であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程の前記プラズマ窒化は、ラジカル窒化であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程の保管は、3時間以上行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程では、酸化装置内で前記半導体基板の主面を酸化して、前記半導体基板の主面に前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程では、
前記半導体基板を前記プラズマ処理装置から搬送容器内に移送してから、前記搬送容器を待機領域に移動させ、
前記(e)工程では、
前記待機領域で待機する前記搬送容器内に窒素ガスを供給し、窒素ガス雰囲気とされた前記搬送容器内にて前記半導体基板を保管し、
前記(f)工程では、
前記搬送容器を前記待機領域から移動させて前記熱処理装置と前記搬送容器とを連結し、前記熱処理装置と前記搬送容器とが連結した状態で、前記半導体基板を前記搬送容器から前記熱処理装置に移送することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項16記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程では、
前記搬送容器が前記待機領域に待機している間、前記搬送容器に設けられた第1の呼吸口から前記搬送容器内に窒素ガスを供給し、前記搬送容器に設けられた第2の呼吸口から前記搬送容器内の窒素ガスを排出することを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008219043A JP2010056261A (ja) | 2008-08-28 | 2008-08-28 | 半導体装置の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015026806A (ja) * | 2012-12-04 | 2015-02-05 | Tdk株式会社 | 密閉容器の蓋開閉システム及び当該システムを用いた基板処理方法 |
JP2021007172A (ja) * | 2020-10-07 | 2021-01-21 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | Efem装置 |
JP2021190694A (ja) * | 2020-05-26 | 2021-12-13 | 台灣電鏡儀器股▲ふん▼有限公司 | 密封搬送装置 |
-
2008
- 2008-08-28 JP JP2008219043A patent/JP2010056261A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP7187747B2 (ja) | 2020-05-26 | 2022-12-13 | 台灣電鏡儀器股▲ふん▼有限公司 | 密封搬送装置 |
JP2021007172A (ja) * | 2020-10-07 | 2021-01-21 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | Efem装置 |
JP7181476B2 (ja) | 2020-10-07 | 2022-12-01 | シンフォニアテクノロジー株式会社 | Efem装置 |
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