JP2010053675A - プール等における水の循環給水システム - Google Patents

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満 松井
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Abstract

【構成】プール等の水槽内の水を常時ろ過器を通して循環させる常時循環路と、オーバーフローした水を一旦オーバーフロー槽に導入した後に前記常時循環路に合流させるオーバーフロー循環路とを備え、オーバーフロー循環路にオーバーフロー回収ポンプを設置するとともに、常時循環路における前記オーバーフロー循環路との合流点よりも上流側に濾過ポンプを設置し、オーバーフロー回収ポンプの運転効率と濾過ポンプの運転効率の総和を一定にするとともにオーバーフロー回収ポンプの運転効率を前記オーバーフロー槽の水位に応じて変動させ、水位が高くなったときに大きく、低くなったときに小さくさせるように構成されているプール等における水の循環給水システム。
【効果】オーバーフロー槽への水の補給が従来よりも少なくなるとともに給水が少なくなるため給水した場合に一時的に下がる水の温度を加熱して元の温度にする手間も少なくなる。
【選択図】 図2

Description

この発明はプール等における水の循環給水システムに関し、プールや大型浴槽のように、一度に多数人が入る水槽等において節水効果を高める際に使用されるものである。
従来におけるこの種の水の循環給水システムにおいては、プール等の水槽内の水を、常時ろ過器を通して循環させる常時循環路と、水槽からオーバーフローした水を一旦オーバーフロー槽に導入した後に前記常時循環路に合流させるオーバーフロー循環路とを備え、前記オーバーフロー槽におけるオーバーフロー時に、前記オーバーフロー槽に対してそのオーバーフロー量に相応する給水を行なうものであり、循環する水の量、換言すれば、本システム全体に存在する水の絶対量を何ら変えることなく、その絶対量がオーバーフロー槽におけるオーバーフローによって減少した場合にのみ補給をすることによって、無駄な排水を最小限に抑えるようにしたものである(特開2001−349075)。
特開2001−349075号公報
しかしながら、かかる従来の水の循環給水システムにあっては、前記オーバーフロー槽においてオーバーフローした場合、そのオーバーフロー量に相応する給水をしなければならないため、補給水を用意しなければならないとともに、給水した場合、循環している水の温度が一時的に下がるため、加熱して元の温度にしなければならないという不都合を有した。
この発明の課題はこの不都合を解消することである。
前記不都合を解消するために、この発明に係るプール等における水の循環給水システムにおいては、プール等の水槽内の水を、常時ろ過器を通して循環させる常時循環路と、オーバーフローした水を一旦オーバーフロー槽に導入した後に前記常時循環路に合流させるオーバーフロー循環路とを備え、前記オーバーフロー循環路にオーバーフロー回収ポンプを設置するとともに、前記常時循環路における前記オーバーフロー循環路との合流点よりも上流側に濾過ポンプを設置したプール等における水の循環給水システムにおいて、
前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率と前記濾過ポンプの運転効率の総和を一定にするとともに前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率を前記オーバーフロー槽の水位に応じて変動させ、水位が高くなったときに大きく、低くなったときに小さくさせるようにしたものである。
なお、この場合、前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率を、前記オーバーフロー槽の水位が所定の水位よりも高くなった際に変動するようにすることもできる。
この発明に係るプール等における水の循環給水システムは上記のように構成されているため、即ち、プール等の水槽内の水を、常時ろ過器を通して循環させる常時循環路と、オーバーフローした水を一旦オーバーフロー槽に導入した後に前記常時循環路に合流させるオーバーフロー循環路とを備え、前記オーバーフロー循環路にオーバーフロー回収ポンプを設置するとともに、前記常時循環路における前記オーバーフロー循環路との合流点よりも上流側に濾過ポンプを設置したプール等における水の循環給水システムにおいて、
前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率と前記濾過ポンプの運転効率の総和を一定にするとともに前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率を前記オーバーフロー槽の水位に応じて変動させ、水位が高くなったときに大きく、低くなったときに小さくさせるように構成されているため、
オーバーフローした水がオーバーフロー槽に導入し、その水面が上昇した場合でも、常時循環路に流れる水を一定にした状態で、オーバーフロー回収ポンプの運転効率が高くなるとともに濾過ポンプの運転効率が低くなるものである。よって、各々のポンプの常態における運転効率およびオーバーフロー槽の水面の変動に応じてのオーバーフロー回収ポンプの運転効率の変動割合を調節しておけば、プール等の水槽において大量の水が一時的にオーバーフローした際にもオーバーフロー回収ポンプの運転効率が大きくなってオーバーフロー槽の水を効率よく常時循環路に合流させることができるため、オーバーフロー槽がオーパーフローしにくいとともに常時循環路に流れる水を一定にした状態を維持しやすいものである。
よって、このプール等における水の循環給水システムを使用すれば、オーバーフロー槽への水の補給が従来よりも少なくなるとともに水の給水が少なくなるため給水した場合に一時的に下がる水(循環している水)の温度を加熱して元の温度にする手間も少なくなるものである。
なお、この場合、前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率を、前記オーバーフロー槽の水位が所定の水位よりも高くなった際に変動するようにすれば、前記オーバーフロー槽の水位が所定の水位未満では、オーバーフロー回収ポンプの運転効率及び濾過ポンプの作動効率を一定にしておくことができるため、システムの取扱いがしやすいものである。
この発明に係るプール等における水の循環給水システムは前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率と前記濾過ポンプの運転効率の総和を一定にするとともに前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率を前記オーバーフロー槽の水位に応じて変動させ、水位が高くなったときに大きく、低くなったときに小さくさせるように構成されている。そして、オーバーフロー槽がオーパーフローしないように、オーバーフロー槽の水面の変動に応じてオーバーフロー回収ポンプの運転効率の変動割合を調節することに最も主要な特徴を有する。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明に係るプール等における水の循環給水システムのフローシート図、図2はオーバーフロー回収ポンプの運転効率と濾過ポンプの運転効率の関係を示したグラフである。
図1において、1はプール(水槽)、11,11 はこのプール1の底部に設置された環水口、12はこのプール1の側面に設置された給水口、13,13 はこのプール1の上面周囲に設置されたオーバーフロー溝である。
2は常時循環路であり、前記環水口11,11 と前記給水口12,12 とを繋いでいる。前記環水口11,11 から吸引されたプール1の水Wは、この常時循環路2を循環しながら濾過され、前記給水口12,12 を介してプール1に戻される(矢印方向)。
21は濾過ポンプであり、前記常時循環路2に設置されている。この濾過ポンプ21の作動によって前記常時循環路2をプールの水Wは強制循環する。この濾過ポンプ21の運転効率は制御部Cに基づいてインバータによってアナログ的に調整される。
22は除毛器であり、前記常時循環路2における前記濾過ポンプ21の上流側に設置されている。この除毛器22は前記常時循環路2を流れるプールの水に混じった毛髪類を除去するためのものである。
23は濾過タンクであり、電動式二方向弁24を介して、前記常時循環路2における前記濾過ポンプ21の下流側に設置されている。循環する水はこの濾過タンク23を通過することによって濾過される。前記電動式二方向弁24は制御部Cによって制御され、前記濾過ポンプ21が作動して前記常時循環路2に循環水が流れる場合にのみ開放し、循環が流れない場合には閉止される。
25は熱交換器であり、前記常時循環路2における前記濾過タンク23の下流側に設置されている。循環する水はこの熱交換器25を通過することによって所定の温度に維持される。なお、251 は温度調節用の電動三方向弁であり、制御部Cによって制御され、前記熱交換器25への給湯を調整して、その設定温度を調節するためのものである。
プール1の水Wは、濾過ポンプ21の作動によって、前記常時循環路2を循環しながら、除毛器22によって毛髪類を除去され、濾過タンク23によって濾過され、熱交換器25によって所定の温度に維持されている。
3は排水路であり、前記プール1における環水口11,11 近傍において、前記常時循環路2にコック31を介して繋がれている。この排水路3は原則として前記プール1内の水Wを排水する場合に使用される。なお、この排水路3には前記濾過タンク23からの排水路31も合流している。これは、不用となった濾過タンク23内のドレンを排水及び逆洗排水するためである。
また、40は殺菌ポンプであり、塩素注入路41を介して、前記常時循環路2に繋がれている。この殺菌ポンプ40が制御部Cを介して作動することによって、前記常時循環路2を循環する水に定期的に塩素が注入される。
次に、6はオーバーフロー槽であり、オーバーフロー流入路(オーバーフロー循環路)51を介して、前記プール1のオーバーフロー溝13に繋がれている。前記プール1内の水Wがオーバーフローすると、オーバーフロー水Wはオーバーフロー溝13に浸入する。そして、オーバーフロー流入路51を介して、前記オーバーフロー槽6に流れ込み、一時的に貯留される。なお、オーバーフロー槽6には常時、一定量の水が貯留されており、この一定量の水の水位をこの発明の所定の水位とすることもできる。
52はオーバーフロー流出路(オーバーフロー循環路)であり、上流端を前記オーバーフロー槽6に繋げ、下流端を前記常時循環路2における前記電動コック24の下流側に合流している。即ち、前記電動コック24および前記濾過ポンプ21は、前記常時循環路2におけるこのオーバーフロー流出路52の合流点よりも上流側に設置されている。
なお、前記オーバーフロー流入路51とオーバーフロー流出路52とによって、この発明の「オーバーフロー循環路」が構成される。
53はオーバーフロー回収ポンプであり、前記オーバーフロー流出路52の途中に設置されている。このオーバーフロー回収ポンプ53の作動によって前記オーバーフロー槽50に貯留しているオーバーフロー水は前記常時循環路2に合流し、プールの水Wとして強制循環する。このオーバーフロー回収ポンプ53の運転効率および前記濾過ポンプ21の運転効率は、各々のインバータによって調整され、各運転効率の総和は常に一定になるように設定されている。
54は特殊集毛器であり、前記オーバーフロー流出路52における前記オーバーフロー回収ポンプ53の上流側に設置されている。この特殊除毛器54は前記オーバーフロー流出路52を流れるオーバーフロー水に混じった汚れ及び毛髪類を除去するためのものである。なお、55はオーバーフロー回収用の電動弐二方向弁であり、前記オーバーフロー流出路52における前記オーバーフロー回収ポンプ53の下流側に設置されている。このオーバーフロー回収用の電動弐二方向弁55は、前記オーバーフロー回収ポンプ53が作動して前記オーバーフロー流出路52にオーバーフロー水が流れる場合にのみ開放し、オーバーフロー水が流れない場合には閉止される。
なお、56は排水路(オーバーフロー槽の)であり、不用となったオーバーフロー槽6内のドレンを排水するためである。
7は前記オーバーフロー槽50に給水をするための補給路であり、途中に電動二方向弁71が設置されている。この電動二方向弁71を開放することによって、前記オーバーフロー槽50に給水することができる。なお、電動二方向弁71と平行に手動コック72も設置され、手動によっても給水可能にしている。
81はレベル計であり、前記オーバーフロー槽50に設置されている。このレベル計81は3P電極からなり、水位の上限・下限を検知するためのものである。即ち、水位の下限を検知したとき、前記電動二方向弁71を開放して前記オーバーフロー槽50への給水を開始し、水位の上限を検知してとき、前記電動二方向弁71を閉止して前記オーバーフロー槽50への給水を停止する。なお、これらの制御はすべて制御部(制御盤)Cを介して行われる。
9は水位センサーであり、前記オーバーフロー槽50の上部に設置されている。この水位センサー9は超音波によって、その設置位置から水面までの距離を計測することによって、前記オーバーフロー槽50の水位を計測する。そして、制御部Cを介して、所定の範囲内において、前記水位に応じて前記オーバーフロー回収ポンプ53の運転効率を変動させ、水位が高くなったときに大きく、低くなったときに小さくなる。このとき、前記濾過ポンプ21の運転効率は前記オーバーフロー回収ポンプ53の運転効率に応じて、その総和が一定の範囲内において変動する。即ち、前記濾過ポンプ21の運転効率は、その総和が一定の範囲内において前記水位が高くなったときに小さく、低くなったときに大きくなる(図2を参照のこと)。
なお、このシステムは電気的に制御され、前記制御部Cによってすべてコントロールされている。
この発明は、オーバーフロー槽において水の補給が従来よりも少なくなるとともに水の補給が少なくなるため給水した場合に一時的に下がる水(循環している水)の温度を加熱して元の温度にする手間も少なくなる結果、プール等における水の循環給水システムに利用することができるものである。
この発明に係るプール等における水の循環給水システムのフローシート図である。 オーバーフロー回収ポンプの運転効率と濾過ポンプの運転効率の関係を示したグラフである。
符号の説明
W … プールの水
C … 制御部
1 … プール(水槽)
11 … 環水口
12 … 給水口
13 … オーバーフロー溝
2 … 常時循環路
21 … 濾過ポンプ
22 … 除毛器
23 … 濾過タンク
24 … 電動式二方向弁
25 … 熱交換器
251 … 温度調節用の電動三方向弁
3 … 排水路
31 … コック
40 … 殺菌ポンプ
41 … 塩素注入路
5 … オーバーフロー循環路
51 … オーバーフロー流入路(オーバーフロー循環路)
52 … オーバーフロー流出路(オーバーフロー循環路)
53 … オーバーフロー回収ポンプ
54 … 特殊除毛器
55 … オーバーフロー回収用の電動弐二方向弁
56 … 排水路(オーバーフロー槽の)
6 … オーバーフロー槽
7 … 補給路
71 … 電動二方向弁
72 … 手動コック
81 … レベル計
9 … 水位センサー

Claims (2)

  1. プール等の水槽内の水を、常時ろ過器を通して循環させる常時循環路と、オーバーフローした水を一旦オーバーフロー槽に導入した後に前記常時循環路に合流させるオーバーフロー循環路とを備え、前記オーバーフロー循環路にオーバーフロー回収ポンプを設置するとともに、前記常時循環路における前記オーバーフロー循環路との合流点よりも上流側に濾過ポンプを設置したプール等における水の循環給水システムにおいて、
    前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率と前記濾過ポンプの運転効率の総和を一定にするとともに前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率を前記オーバーフロー槽の水位に応じて変動させ、水位が高くなったときに大きく、低くなったときに小さくさせることを特徴とするプール等における水の循環給水システム。
  2. 前記オーバーフロー回収ポンプの運転効率は、前記オーバーフロー槽の水位が所定の水位よりも高くなった際に変動することを特徴とする請求項1のプール等における水の循環給水システム。
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