JP2010053145A - 血管形成的に有効なfgf−2の単位用量および使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】安全かつ血管形成的に有効な用量の組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを、冠状動脈疾患に対する処置を必要とするヒト患者の1つ以上の冠動脈管内または末梢静脈内に投与する工程を包含する、冠状動脈疾患についてヒト患者を処置するための方法。本発明の単回単位用量組成物は、再処置が必要とされる前に2ヶ月持続する、ヒトCAD患者での血管形成効果を提供する。別の局面において、本発明は、患者の安全を最適化する投与方法に関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、治療有効量のFGF−2もしくはその血管形成活性フラグメント(angiogenically active fragment)または血管形成活性ムテインを含む、ヒトにおいて心臓の血管新生を誘導するための単位用量の組成物に関する。本発明はまた、患者へ全身性のリスクを最小限にしながら、心臓の血管新生を誘導するために、ヒトへ1回の単位用量組成物を投与するための方法に関する。開示された単位用量の組成物およびその投与方法は血管形成術、冠状動脈疾患(CAD)の処置に対する外科的介入への代案を与え、そしてさらにヒトにおける心筋梗塞(MI)後の損傷を減少させるための補助を与えるので、本発明は有用である。
線維芽細胞増殖因子(FGF)は、少なくとも18個の構造的に関連したポリペプチド(FGF−1からFGF−18と名づけられている)のファミリーであり、ヘパリンのようなプロテオグリカンに対する高い程度の親和性によって特徴付けられている。様々なFGF分子は、サイズが15〜23kDの範囲であり、神経細胞の接着および分化[Schubertら,J.Cell Biol.104:635−643(1987)]、創傷の治癒[米国特許第5,439,818号(Fiddes)]を含む正常および悪性状況下において、多くの中胚葉細胞型および外胚葉細胞型への分裂促進剤として、栄養因子として、分化誘導因子または分化阻害因子として[Clements,ら,Oncogene 8:1311−1316(1993)]、血管形成因子(angiogenic factor)として[Harada,J.Clin.Invest.,94:623−630(1994)、広範囲にわたる生物学的活性を示す。従って、FGFファミリーは、様々な範囲の線維芽細胞、平滑筋細胞、上皮細胞、神経細胞を刺激する多能性増殖因子のファミリーである。
Enhances Angiogenesis in Infarcted Swine Myocardium’JACC,22(7):2001−6(Dec.1993)2002頁、col.1。しかし、ウシのbFGF(すなわちFGF−2)を心筋梗塞モデルのブタに投与したBattlerらは、一つの動物種から別の動物種で得られる様々な結果を考慮し、そして互いに異なる結果を明白に開示し「従って、このように異なった動物モデルからの結果に基づいて推定する際に注意しなければならないという忠告を強調している」(Battlerら,2005頁,col.1)。さらに、Battlerは、「投薬とbFGF(すなわちウシのFGF−2)の投与様式は、達成される生物学的効果に対して深遠な含意を有し得る」(Battler,ら,2005頁,col.1)と指摘している。従って、ヒトの患者においてCADの処置および/またはMI創傷後の安全かつ効果的な処置を提供する線維芽細胞増殖因子の投薬量ならびに投与様式を発見することが、本発明のさらなる目的である。さらに一般的に、ヒトの心臓で血管新生を誘導する薬学的組成および方法を提供することが本発明の目的である。
冠血管形成を必要とするヒトの患者の一つ以上の冠脈管(IC)または,末梢静脈(IV)への約0.2μg/kg〜約48μg/kgの単回単位用量での、rFGF−2またはその血管形成的に活性な(angiogenically active)フラグメントもしくはムテインの投与が、思いがけなくヒトの患者に、予想外に長期間(これを書いている現在で6ヶ月になる)持続した処置患者の運動耐性時間(ETT)における予想外の大きな上昇(すなわち2ヶ月および6ヶ月の全グループでベースラインから平均的変化で96秒および100秒の上昇)を生じる、急速かつ治療的な冠血管形成を提供することを本願らは発見した。これらの変化は、標準的な血管再生手順の必要性の減少という結果になるはずである。本明細書中に使用される「冠血管形成」とは、冠循環において側副として作用する毛細血管から小動脈というサイズの範囲の、新しい血管の形成を意味する。比較のために血管形成は、プラセボと比較して30秒より長い患者のETTにおける上昇を提供する場合、治療的に成功であると考えられている。
的に有効な量は18μg/kgから36μg/kg IVのrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む。完全な用語で表現すれば、本発明の単位用量は0.008mg〜7.2mg、より代表的には0.3mg〜3.5mgのFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインを含む。適切なFGF−2は配列番号2のrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインである。
用量組成物と組み合わされる。
て冠血管形成を必要とするヒトの患者に提供された治療効果の予想外の大きさおよび持続時間は、単回単位用量が投与された後2週間の早さでみられ、そして単回単位用量がICまたはIV投与された後6ヶ月間持続した。例えば、Spertusらの(1995)JACC 25:333−341を参照のこと。特に、58人のヒトCAD患者のETTは、ベースラインでの単調な繰り返しによって評価されており、そしてICまたはIV経路による単回単位用量のrFGF−2の投与後1ヶ月、2ヶ月、および6ヶ月で全ての投薬郡中の患者幾人かにおいて臨床的効果が観察された。表1を参照のこと。運動能力における増加は、1ヶ月と2ヶ月との間で現れている。平均的ETTは、2ヶ月および6ヶ月において60秒より上に増加し、中用量群(6〜12μg/kg)または低用量群(0.33〜2.0μg/kg)より高用量群(24〜48μg/kg)においてより大きな効果が見られている。(表1を参照のこと)。特に、動物モデルによって予期せずかつ予想外であったのは、IVによる単位用量のrFGF−2を投与された患者について投薬後2ヶ月および6ヶ月で観察された、各々93.4秒と87.5秒のヒトの患者でのETTにおける平均的な上昇である。さらにプラセボ効果を想定しても、ETT秒についてのベースラインからの平均的な変化はなお、血管形成に関する結果の予想外で有望な比較を可能にした。
.7%、4.4%および6.4%増加し;標的領域の副行範囲は、ベースラインと比較してそれぞれ8.3%、10.9%、および11.2%増加した;そして標的領域の遅延到着範囲は、ベースラインと比較してそれぞれ−10.0%、−8.3%ならびに−10.0%減少した。
上記に加えて、本発明は、以下を提供する:
(項目1)
ヒトにおいて血管新生を誘導するための単位用量組成物であって、該組成物は、薬学的に受容可能なキャリア中に、約0.008mg〜約7.2mgのFGF−2あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、単位用量組成物。
(項目2)
0.3mg〜3.5mgのFGF−2あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、項目1に記載の単位用量組成物。
(項目3)
前記FGF−2が、配列番号2のアミノ酸配列を有する、項目1に記載の単位用量組成物。
(項目4)
薬学的に受容可能なキャリア中に、0.3mg〜3.5mgの配列番号2のFGF−2あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、項目3に記載の単位用量組成物。
(項目5)
薬学的に受容可能なキャリア中に、約0.008mg〜約7.2mgの前記配列番号2のFGF−2の前記血管形成的に活性なムテインを含む、項目3に記載の単位用量組成物。(項目6)
薬学的に受容可能なキャリア中に、0.3mg〜3.5mgの前記配列番号2のFGF−2の前記血管形成的に活性なムテインを含む、項目5に記載の単位用量組成物。
(項目7)
薬学的に受容可能なキャリア中に、約0.008mg〜約7.2mgの前記配列番号2のFGF−2の前記血管形成的に活性なフラグメントを含む、項目3に記載の単位用量組成物。
(項目8)
薬学的に受容可能なキャリア中に、0.3mg〜3.5mgの前記配列番号2のFGF−2の前記血管形成的に活性なフラグメントを含む、項目7に記載の単位用量組成物。
(項目9)
薬学的に受容可能なキャリア中に、約0.008mg〜約7.2mgの前記配列番号2のFGF−2を含む、項目3に記載の単位用量組成物。
(項目10)
冠状動脈疾患についてヒト患者を処置するための方法であって、該方法が、該冠状動脈疾患についての処置を必要とするヒト患者において、安全かつ治療有効量の組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを1つ以上の冠動脈管または末梢静脈に投与する工程を包含し、該治療有効量が患者の体重1kgにつき約0.2μg〜48μgである、方法。
(項目11)
前記組換えFGF−2が、配列番号2のアミノ酸配列を有する、項目10に記載の方法。(項目12)
前記方法がさらに、約10U/kg〜80U/kgのヘパリンを前記患者に、前記配列番号2の組換えFGF−2、あるいはその前記血管形成的に活性なフラグメントまたはムテ
インを投与する前約0〜30分以内に投与する工程を包含する、項目11に記載の方法。(項目13)
配列番号2の組換えFGF−2、あるいはその前記血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインの前記治療有効量が、1つ以上の冠動脈管に投与される、項目12に記載の方法。
(項目14)
配列番号2の組換えFGF−2、あるいはその前記血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインの前記治療有効量が、約24μg/kg〜48μg/kgである、項目13に記載の方法。
(項目15)
配列番号2の組換えFGF−2、あるいはその前記血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインの前記治療有効量が、末梢静脈に投与される、項目12に記載の方法。
(項目16)
配列番号2の組換えFGF−2、あるいはその前記血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインの前記治療有効量が、約18μg/kg〜36μg/kgである、項目15に記載の方法。
(項目17)
冠状動脈疾患についてヒト患者を処置するための方法であって、該方法は、単回単位用量の組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを、該冠状動脈疾患についての処置を必要とするヒト患者の1つ以上の冠動脈管または末梢静脈に投与する工程を包含し、該単位用量が約0.008mg〜7.2mgの組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、方法。
(項目18)
前記FGF−2が、前記配列番号2のアミノ酸配列を有する、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記単回単位用量が、前記ヒト患者において少なくとも4ヶ月間持続する治療利益を生ずる、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記単回単位用量が、前記ヒト患者において6ヶ月間持続する治療利益を生ずる、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記単回単位用量が、前記ヒト患者において、第2の単位用量の投与が約6ヶ月間必要とされないような規模と持続期間の治療利益を生ずる、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記単位用量が、1つ以上の冠状動脈に投与される、項目20に記載の方法。
(項目23)
前記単位用量が、末梢静脈に投与される、項目20に記載の方法。
(項目24)
前記単位用量が、0.3mg〜3.5mgの配列番号2の組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、項目20に記載の方法。
(項目25)
前記方法がさらに、10U/kg〜80U/kgのヘパリンを前記患者にIVまたはICで、前記単位用量を投与する約0〜30分前に投与する工程を包含する、項目19に記載の方法。
(項目26)
ヒト患者の心臓での血管新生を誘導するための方法であって、該方法は、単回単位用量の組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを、冠状動脈疾患についての処置を必要とするヒト患者の1つ以上の冠動脈管または末梢静脈に投与する工程を包含し、該単位用量が約0.008mg〜7.2mgの組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、方法。
(項目27)
前記FGF−2が、配列番号2のアミノ酸配列を有する、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記単回単位用量が、少なくとも4ヶ月間持続する、前記ヒト患者での1つ以上の臨床上の終点における改善を生ずる、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記単回単位用量が、6ヶ月間持続する、前記ヒト患者での1つ以上の臨床上の終点における改善を生ずる、項目28に記載の方法。
(項目30)
心筋梗塞についてヒト患者を処置するための方法であって、該方法が、単回単位用量の組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを、該ヒト患者の1つ以上の冠動脈管または末梢静脈に投与する工程を包含し、該単位用量が、約0.008mg〜7.2mgの組換えFGF−2、あるいはその血管形成的に活性なフラグメントまたはムテインを含む、方法。
(項目31)
前記方法がさらに、10U/kg〜80U/kgのヘパリンを前記患者にIVまたはICで、前記単位用量を投与する約0〜30分前に投与する工程を包含する、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記FGF−2が、配列番号2のアミノ酸配列を有する、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記単位用量が、末梢静脈に投与される、項目30に記載の方法。
(項目34)
前記単位用量が、前記患者の1つ以上の冠動脈管内に投与される、項目30に記載の方法。
本出願人は、単回用量のrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインが、安全かつ治療的に有効な量で、CADと診断されたヒト患者の1つ以上の冠状脈管内または末梢静脈内に投与された場合に、さらなる処置が必要とされる前に少なくとも4〜6ヶ月間、より代表的には少なくとも2ヶ月間持続する、患者の冠状動脈疾患に安全かつ治療的に有効な処置を患者に提供することを発見した。この効果の持続期間、ならびにETT、SAQ、およびMRIにおける改善の程度は、単回用量の医薬について予期外であった。
グメントもしくはムテインを含み、この量は、約0.2μg/kg〜約48μg/kgのrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインを含む。
roblast Growth Factor:Nucleotide Sequence and Genomic Organization」、EMBO J.,5(10):2523−2528(1986)。配列番号2のFGF−2を、Abrahamの全長155残基のウシFGF−2と比較した場合、配列番号2のFGF−2は、対応する全長の分子のN末端で、最初の9個のアミノ酸残基のMet Ala Ala Gly Ser Ile Thr Thr Leu(配列番号3)を欠失する。本発明の組成物および方法において使用される組換えFGF−2は、90年9月11日に発行された「Bovine Fibroblast Growth Factor」と表題付けられた米国特許第4,956,455号(これは、その全体において、本明細書中で参考として援用される)に詳細に記載される技術を用いて、製薬用品質(98%以上の純度)に精製された。特に、出願人の単位用量組成物の組換えFGF−2の精製において使用される最初の2つの工程は、「以前に記載されたような、従来のイオン交換精製工程および逆相HPLC精製工程」である。[米国特許第4,956,455号、これは、Bolenら、PNAS USA 81:5364−5368(1984)を引用する]。第3の工程(これを、’455特許では「鍵となる精製工程」という[’455、第7欄、第5〜6行])は、ヘパリン−SEPHAROSE(登録商標)アフィニティクロマトグラフィーであり、ここではFGF−2の強力なヘパリン結合親和性は、約1.4Mおよび約1.95MのNaClで溶出した場合に、数1000倍の精製を達成するために使用される[’455、第9欄、第20〜25頁]。ポリペプチドの均質性は、逆相高圧液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)によって確認された。緩衝液の交換は、SEPHADEX(登録商標)G−25(M)ゲル濾過クロマトグラフィーによって達成された。
46行(これは、Uenoら、Biochem.and Biophys Res.Comm.138:580−588(1986)を引用する)を参照のこと]。同様に、FGF活性を有することが公知である配列番号2のbFGF−2の他のフラグメントは、FGF−2(24−120)−OHおよびFGF−2(30−110)−NH2である。[米国特許第5,155,214号の第6欄、第48〜52行]。これらの後者のフラグメントは、FGF−2(配列番号2)の細胞結合部分の両方およびヘパリン結合セグメントのうちの1つ(残基107〜111)を保持する。従って、FGF−2の血管形成活性フラグメントとは、代表的に、配列番号2のFGF−2の残基30〜110に対応し、より代表的には配列番号2のFGF−2の残基18〜146に対応する残基を少なくとも有する、FGF−2のそれらの末端短縮型フラグメントを包含する。
(1988)を参照のこと。
剤を含む。注射可能溶液または注入可能溶液について適切なキャリアまたは希釈剤は、使用される投薬量および濃度でヒトレシピエントに非毒性であり、そしてこれは滅菌水、糖溶液、生理食塩水溶液、タンパク質溶液、またはこれらの組み合わせを含む。
in the United States」、J.Parent.Drug Assn.、34(6):452〜462(1980);Wangら、「Parenteral
Formulations of Proteins and Peptides:Stability and Stabilizers」、J.Parent.Sci.and Tech.、42:S4〜S26(補遺1988);Lachmanら、「Antioxidants and Chelating Agents as Stabilizers in Liquid Dosage Forms−Part I」Drug
and Cosmetic Industry、102(1):36〜38、40および146〜148(1968);Akers,M.J.、「Antioxidants in Pharmaceutical Products」、J.Parent.Sci.and Tech.36(5):222〜228(1988);ならびにMethods in Enzymology、第XXV巻、ColowickおよびKaplan編、Konigsbergによる「Reduction of Disulfide Bonds in Proteins with Dithiothreitol」、185〜188頁を参照のこと。適切な緩衝剤には、酢酸塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、および種々のアミノ酸の塩が挙げられる。Wang(1980)455項を参照のこと。適切な安定化剤には、トレロース(threlose)またはグリセロールのような糖類が挙げられる。還元されたシステインの還元を維持する適切な還元剤には、0.01重量/重量%〜0.1重量/重量%のジチオスレイトール(クリランド試薬としても公知のDTT)またはジチオエリスリトール;0.1重量/重量%〜0.5重量/重量%のアセチルシステインまたはシステイン(pH2〜3);ならびに0.1重量/重量%〜0.5重量/重量%のチオグリセロール(pH3.5〜7.0)およびグルタチオンが挙げられる。Akers(1988)225〜226頁を参照のこと。適切な抗酸化剤には、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、およびアスコルビン酸が挙げられる。Akers(1988)225頁を参照のこと。還元されたシステインの微量金属触媒酸化を防ぐために微量金属をキレート化する、適切なキレート剤には、クエン酸塩、酒石酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の二ナトリウム塩、四ナトリウム塩、およびカルシウム二ナトリウム塩、ならびにジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)が挙げられる。例えば、Wang(1980)457〜458頁および460〜461頁、ならびにAkers(1988)224〜227頁を参照のこと。適切な糖には、グリセロール、トレハロース、グルコース、ガラクトース、およびマンニトール、ソルビトールが挙げられる。適切なタンパク質は、ヒト血清アルブミンである。
キャリアのいずれかである。代表的には、この希釈剤は、キャリア溶液である。rFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインは、長期間については液体形態で不安定である。液体形態の安定性および有効期間を最大化するために、この単位用量組成物は、−60℃で凍結して貯蔵されるべきである。融解された場合、この溶液は、冷蔵条件で6ヶ月間安定である。代表的な単位用量は、単位用量中に溶解された0.008〜7.2mgのrFGF−2または血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインを有する、約1〜40ml、より代表的には10〜40mlの上記の組成物を含む。単位用量における使用に適切なrFGF−2は、配列番号2のrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインである。
2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインを含むのみならず、これはまた、約10〜80U/kg、代表的には約40U/kgのヘパリンを含む。希釈剤の代表的な容量は、約1〜40mlである。より多い容量の希釈剤が使用され得るが、このようなより多い容量は、代表的には、より長い投与時間を生じる。患者の体重kgに依存して、0.2μg/kg〜48μg/kgのrFGF−2、またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインを含有する単回用量が、患者への投与のために再構成された生成物としてバイアルから引き抜かれる。従って、24μg/kgを服用されている平均70kgの男性は、バイアルから引き抜かれた、(70kg×30μg/kg)2100μg(すなわち、2.1mg)のIC注射を受けるに十分な容量の再構成された生成物を有する。
/kgのrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインを薬学的に受容可能なキャリア中に含む。絶対的な用語では、この安全かつ治療的に有効な量は、約0.008mg〜約7.2mgのrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテイン;より代表的には、0.3mg〜3.5mgのrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインである。適切なrFGF−2は、配列番号2のrFGF−2またはその血管形成的に活性なフラグメントもしくはムテインである。
〜約48μg/kg(または絶対的な用語では、約0.008mg〜約7.2mg)の組換えFGF−2またはその血管新生活性フラグメントもしくはそのムテインを含む。さらに代表的には、血管神聖的に有効な量は、約0.3mg〜約3.5mgの組換えFGF−2またはその血管新生に活性なフラグメントもしくはそのムテインを含む。上記で同定された方法における使用に適切なrFGF−2は、配列番号2のrFGF−2またはその血管新生的に活性なフラグメントである。上記の方法の1つの実施形態では、単位用量組成物は、患者の冠状血管にICで、または末梢静脈にIVで投与される。別の実施形態では、この単位用量組成物は、本明細書中に記載されるように、ヘパリンとともに投与される。
。100μg/ml未満濃度のEDTAが、ヒト患者へのICまたはIV注入によりrFGF−2の投与の安全性を最適化した。
表1を参照すると、1ヶ月におけるベースラインからの平均変化は、すべての投与群について60秒未満であった。しかし、アンギナによりトレッドミル試験を中止する患者の割合は、すべての群において時間とともに減少した。投与後2ヶ月および6ヶ月におけるベースラインからの平均変化は、用量の多いIC群およびIV群の患者において、用量が少ないかまたは中程度のIC群よりも大きかった。用量の多いIC群(24〜48:μg/kg)およびIV群(18および38:μg/kg)における各々の6ヶ月の増加したETTの持続性(133.1秒および87.5秒)は、予想外であった。ETTの最も大きな平均の増加は、それぞれ2ヶ月および6ヶ月の107.9秒および133.1秒であり、これらは、用量の多い(24〜48μg/kg)IC群において生じた。IV群は、それぞれ2ヶ月および6ヶ月にて93.4秒および87.5秒というETTの有意な平均増加を示し、このことは、本明細書中で使用したラットおよびブタの動物モデルによっては予想されなかった。全体としては、2ヶ月におけるこの効果(ETTの増加)の持続性およびIC群とIV群の両群のその大きさは、全く予想外であった。
capacity)」=身体的活動の限界;2)「疾患認知」=MIの懸念;3)「処置の満足感(satisfaction)」;4)「アンギナ頻度(angina frequency)」=エピソード数およびニトログリセリンの舌下使用;および5)「アンギナ安定性」=最も激しい身体的活動でのエピソード数。各々の5つのスケールの得点の可能な範囲は、0〜100であり、より高い得点は、より良いクオリティーオブライフを示す。代表的には、平均ベースライン得点(すなわち処置前)と処置後の得点との間が8ポイント以上の平均変化は、「臨床的に有意」であると認識される。しかし、本分析に
おいて、ベースラインからの得点の平均変化が、14ポイントより大きな値で増加した場合、用量は「有効」と考えられた。14が選択された(8の代わりに)理由は、別の増殖因子(VEGF)の臨床試験の2ヶ月時のプラセボ群において見られた改善を考慮したためであった。
平均得点のベースラインからの変化は、3つのIC投与量群の各々について2ヶ月および6ヶ月に増加し、そして6ヶ月にはすべての投与量群(ICおよびIV)について増加した。すべての投与量レベルにおける全得点は、2ヶ月から6ヶ月の日を追うごとに増加し、投与後6ヶ月においてベースラインと比較して最も良い増加(23.2、24.1、22.9および16.5)が見られた。
表3によると、アンギナ安定性についての得点の変化は、各群について2ヶ月および6ヶ月の両方でベースラインと比較して増加した。投与後2ヶ月において見られるアンギナ安定性の改善(46.2、32.1、34.3、および39.6)は、6ヶ月において見られる得点よりも有意に大きかった(21.4、16.7、17.7、および23.2)。しかし、投与後、2ヶ月および6ヶ月の両方で見られる得点は、アンギナ安定性の増加においてすべての投与量が有効(>14)であることが判明したことを示した。さらに、増加の大きさおよび6ヶ月間の持続は、予想外であった。
表4によると、アンギナ頻度についての患者の平均得点(27.9、32.9、28.9および20.0)は、2ヶ月で、すべての投与量群について、そしてすべての投与方法(ICまたはIV)について有効量(>14)で増加した(ベースラインと比較して)。患者の平均得点は、中程度の用量(6.0〜12.0μg/kg)群についてのみ6ヶ月で増加し続け、投与後2ヶ月のピーク効果を示唆する。しかし、中程度の用量(6.0〜12.0μg/kg)群および大量の用量(24.0〜48.0μg/kg)群について、2ヶ月および6ヶ月の変化は類似しており、アンギナ頻度の6ヶ月における持続効果を示唆する。
表5によると、処置の満足についての得点は2ヶ月で、中程度および大量の用量のIC群ならびにIV群について有効量で増加した。投与後2ヶ月において、中程度の用量群ICについての得点だけが14よりも大きな得点を有し、2ヶ月の処置の満足についてのピーク効果を示唆する。
本明細書中の実施例1〜3に記載されるフェーズI臨床試験のヒト患者の60人まではまた、彼らの心臓を安静時(resting)磁気共鳴画像法(MRI)スキャンを使用して評価された。安静時MRIスキャンが、患者に対して、ベースライン時に、ならびに本発明の単回単位用量組成物の投与後1ヶ月、2ヶ月、および6ヶ月に実施された。用量は、統計学的有意性(p<0.05)に基づいて「有効」と考えられた。安静時MRIスキャンにより評価される客観的な基準は以下:(1)駆出率;(2)心筋梗塞の程度(%);(3)通常の壁厚;(4)通常の壁運動(%);(5)標的壁肥厚(%);(6)標的壁の運動(%);(7)標的壁領域側副程度(%);および(8)標的領域の遅着の程度(%)である。
<0.001)および7.7%(p<0.001)のベースラインからの平均増加として反映された。
FGF−2の分子構造は、細胞表面および血管の内壁でプロテオグリカン鎖(ヘパリンおよびヘパリン様構造)に結合することが公知である正に荷電したテールを含む。Moscatelliら、「Interaction of Basic Fibroblast Growth Factor with Extracellular Matrix and Receptors」Ann.NY Acad.Sci.638:177〜181(1981)を参照のこと。
た。
、前投与された場合に、達成されることを示す。代表的には、有効量のグリコサミノグリカンは、10〜80U/kgのヘパリンである。
ヘパリン様構造へのFGF−2の結合は強力である(解離定数約2×10−9M)が、特定のチロシンキナーゼレセプターへのFGF−2の結合は、およそ2桁大きい(解離定数約2×10−11M)。Moscatelliら(1991)。従って、どのような理論にも束縛されることなく、グリコサミノグリカン(例えば、ヘパリン)とのrFGF−2の複合体化は、シグナル伝達および有糸分裂誘発を増加し得、そして/または酵素的分解からrFGF−2を防御する。
(第I相臨床試験において使用される単位用量のrFGF−2)
配列番号2のrFGF−2を、単位用量として、かつ薬学的組成物として処方し、そしてラット、ブタおよび最終的には、本明細書に言及される第I相臨床試験でヒトに投与した。種々の処方物を以下に記載する。
提供した。rFGF−2の単位用量は、10mMのクエン酸ナトリウム、10mMモノチオグリセロール、1mM EDTA二ナトリウム二水和物(分子量372.2)、135mM塩化ナトリウム(pH5.0)中に、1.2mlの0.3mg/mlの配列番号2のrFGF−2を含んでいた。従って、絶対的な用語では、それぞれのバイアル(および単位用量)は、0.36mgのrFGF−2を含んでいた。液体形態で単位用量を含有するバイアルを2℃〜8℃で保存した。
(rFGF−2での処置についての、冠状動脈疾患を有する患者についての選択基準)
以下の選択基準を、冠状動脈疾患を有する第I相患者へ適用した。これらの患者の活動は、最適な医学的管理にもかかわらず冠状虚血によって制限され、そしてこれらの患者は、承認された脈管再生治療についての候補でなかった。
・18歳以上の男性または女性
・冠状動脈疾患(CAD)の診断
・承認された脈管再生治療手順(例えば、血管形成術、ステント、冠状動脈バイパス移植(CABG))についての準最適な候補(またはこれらの介入を拒否する)
・改変されたBruceプロトコルを使用して少なくとも3分間運動することが可能であり、そして冠状虚血によって制限される
・薬理学的に圧迫されたタリウムセスタミビ(sestamibi)スキャンに対する、少なくとも20%の心筋の誘導性かつ可逆性の欠陥
・必要な心臓カテーテル法について臨床的に受容可能である範囲内のCBC、血小板、血清化学
・正常INR、またはCoumadinで抗凝固である場合、INR<2.0
・全ての必要な研究手順および追跡訪問を含むこの研究に参加するための、意志および書面でのインフォームドコンセントを提供し得る。
・悪性腫瘍:治癒的に処置された基底細胞癌を除く過去十年内の悪性腫瘍の何らかの病歴、
・眼の状態:増殖性網膜症、重篤な非増殖性網膜症、網膜静脈閉塞、イールズ病、または斑状浮腫、あるいは眼科医による検眼鏡検査法:2ヶ月以内の眼内手術の病歴
・腎臓機能:年齢について調整される正常範囲未満のクレアチニンクリアランス;タンパク質>250mgまたはミクロアルブミン>30mg/24時間 尿
・IVクラス心不全(New York Heart Association)
・心エコー図、タリウムスキャン、MRIまたはゲートされプールされた血液スキャン(gated pooled blood scan)(MUGA)により駆出率<20
%
・血流力学的関連不整脈(例えば、心室細動、持続性心室性頻脈)
・重篤な弁狭窄(大動脈領域<1.0cm2、僧帽弁領域<1.2cm2)、または重篤な弁不全
・3週間以内のアンギナまたは不安定アンギナの顕著な増加
・3ヶ月以内の心筋梗塞(MI)の病歴
・2ヶ月以内の一過性虚血発作(TIA)または発作(stroke)の病歴
・2ヶ月以内のCABG、血管形成術またはステントの病歴
・2ヶ月以内の経心筋レーザー脈管再生、rFGF−2、または血管内皮増殖因子(VEGF)での処置の病歴
・妊娠の可能性または保育中の母の女性
・任意の病理学的線維症、例えば、肺の線維症、強皮症
・既知の脈管奇形、例えば、AV奇形、血管腫
・CADの症状の評価を干渉し得る任意の疾患、例えば、心膜炎、肋軟骨炎、食道炎、全身性脈管炎、鎌状赤血球症の同時存在
・改変Bruceプロトコル運動ストレス試験の実行を制限する任意の疾患、例えば、下肢の麻痺または切断、下肢の重篤な関節炎、重篤な慢性閉塞性肺性疾患(COPD)の同時存在
・30日以内(または、研究薬物の60日以内に計画される)の、調査薬剤、デバイスまたは手順の臨床試験への参加
・rFGF−2または関連化合物に対する既知の過敏症
・調査員の意見において、本研究における参加について不適切な被験体を生じる任意の条件、例えば、精神病、重篤な精神遅滞、研究員とコミュニケーションが取れないこと、薬物またはアルコール乱用。
(ヒトへ投与される組換えFGF−2(配列番号2)についての第I相臨床試験)
本実施例の第I相CAD試験は、安全性、耐容性および薬物動態についての、組換え線維芽細胞増殖因子−2(FGF−2)の、オープンラベル(open label)の段階的用量研究である。この研究を以下の2つの場所で実施した:Boston、MAのBeth Israel Deaconess Hospital(Harvard)およびAtlanta、GAのEmory University Hospital。記録は完全である。被験体を、1日目にrFGF−2の単回注入で処置し、360日間続けた;追跡は、幾人かの被験体においてはなお不完全である。
カテーテルを配置するための標準的な技法を用いて投与した。IC投与したrFGF−2の用量(μg/kg)(および患者の数)は、配列番号2のrFGF−2の0.33(n=4)、0.65(n=4),2.0(n=8)、6.0(n=4)、12.0(n=4)、24(n=8)、36(n=10)および48(n=10)であった。IV投与したrFGF−2の用量(μg/kg)(および患者の数)は、配列番号2のrFGF−2の18.0(n=4)および36.0(n=10)であった。
本明細書に提示した結果は未検査であり、そして66人の被験体(すべての群(1〜10)について2ヶ月の追跡を伴う)についての第3回目の中間分析、およびChiron
Drug Safetyからの1999年7月29日の重症の有害事象(SAE)レポートに基づく。最後の来院(360日目)のデータ収集および最終解析は進行中である。
SAQにより測定されるような、アンギナ頻度および生活の質は、試験した66人の患者(n=66)に対する5つのサブスケールの全部において2ヶ月で有意な改善を示した。表2〜6を参照のこと。表2〜6中、14より高い平均変化は、「臨床的に有意」と考えられた。33人のヒトCAD患者を、ベースライン、ならびに本発明の単回単位用量組成物をICまたはIV経路により受けた1ヶ月後、2ヶ月後、および6ヶ月後、静止心臓磁気共鳴画像法(MRI)により評価したとき、統計的に高度に有意な増加が、標的壁肥厚、標的壁運動および標的領域側副程度において観察され;統計的に高度に有意な減少が標的領域遅延到達程度において観察され;そして正常壁運動、正常壁肥厚または心筋梗塞程度において統計的に有意な変化は観察されなかった。
(第II相ヒト臨床試験についてのrFGF−2の単位用量および薬学的組成物)
配列番号2のrFGF−2を、本明細書で参照される第II相臨床試験においてヒトへの投与のための単位用量の薬学的組成物として処方した。種々の処方物を以下に記載する。
(冠状動脈疾患を処置するためにヒトに投与されるrFGF−2(配列番号2)に対する第II相臨床試験)
冠状動脈疾患についてヒト患者を処置するためのrFGF−2の第II相臨床試験を、4つのアーム:プラセボ、0.3μg/kg、3.0μg/kg、および30.0μg/
kgの1回IC投与、を用いる二重盲式/プラセボコントロール研究として実施した。
ベースライン(スクリーニング期間の間)から90日までの運動許容試験(ETT)時間における変化によって測定されるような、運動能力に対するrFGF−2 対 プラセボの単回IC注入の効果を比較すること。
・AEおよび実験室パラメータにおける変化によって測定されるような、rFGF−2の安全性を評価すること。
ベースラインから180日までのETT時間の変化、
生活の質(QoL)におけるベースラインからの変化:Seattle Angina Questionnaire(SAQ)によって測定されるような認知されたアンギナ、ならびに90日目および180日目でのShort−Form−36(SF−36)によって測定されるような、全身的な健康、
静止時でのベースラインからの、90日目および180日目でのタリウム/sestamibi走査によるジピリダモールを用いた薬理学的ストレス時での虚血領域サイズにおける変化。
(全体的な研究設計および計画)
この臨床試験を、CADを有する300人の被験体における、rFGF−2の2相、多施設、二重盲式、プラセボコントロール試験として設計した。全ての適格基準を満たした被験体を、プラセボを受ける群と、rFGF−2の3つの用量のうち1つを受ける群とにランダムに割り当てた(1アーム当たり約75人の被験体)。用量は、実際の体重に基づいて、0μg/kg(プラセボ)、0.3μg/kg、3.0μg/kgおよび30.0μg/kgであった。研究薬物は、心臓カテーテル法の間の、20分間にわたる単回IC注入として投与された。被験体を、その場所での投与後、少なくとも6時間病院内でモニタリングし、次いで180日間にわたる特定の間隔で追跡した。長期の安全性を、さらなる6ヶ月間の電話による連絡およびアンケートを使用する、別個の延長プロトコールで評価した。
試験への参加のためには以下の包含基準を必要とした:
・18歳以上の男性または女性。
・冠動脈造影による主冠状動脈の60%を超える狭窄によって規定した場合の、CADの診断。
・受け入れられている画像化技術(心室造影図(ventriculogram)、MRI、シングルフォトンエミッションCT[SPECT])スキャンでの最初の通過、心エコー図[ECHO]またはマルチゲート[MUGA]核評価(multigated[MUGA]nuclear assessment))による、30%以上の駆出率。
・アンギナまたはアンギナ等価物の症状。
・医師の管理の下で、CADに関する非侵襲性治療へと移すこと。
・医師が評価した場合に、標準的な手術による血管再生手順またはカテーテルベースの血管再生手順の候補でないこと
・12ヶ月以内に乳房撮影による悪性疾患の証拠がないこと(女性)。
・全ての女性に関して、スクリーニングの1年以内の子宮頸部スミアを用いた骨盤検査。・50歳以上の全ての被験体に関して、5年以内のS状結腸鏡検査。
・40歳以上の被験体に関して、糞便グアヤクを用いた毎年の直腸検査。
・ベースライントレッドミル運動試験で少なくとも3分間にわたって運動できるが、改変Bruceプロトコルを用いて13分間より長く運動できない、そして虚血の徴候または症状によって制限される。被験体は、ある程度のアンギナもしくはアンギナ同等物の病訴を有したかまたはETTの経過の間に1mm以上のSTセグメント低下を有する。二重のベースライン試験を、少なくとも24時間の間隔を置いて、しかし2週間を超える間隔を置かずに行い、そして2つの試験の間の相違は、2つの試験の平均の20%以下であるべきである。
・ランダム化前30日以内に、安静時/負荷時のタリウム/セスタミビ(sestamibi)スキャンでの、1つの主要心筋領域(前壁、下壁、側壁または中隔)の少なくとも半分の面積を含む、中程度以上のサイズの誘導性かつ可逆性の虚血性欠損、または複数の領域における複数の誘導性かつ可逆性の虚血性欠損(この合計は、安静時/負荷時のタリウム/セスタミビスキャンでの、1つの主要領域の少なくとも半分の面積の等価物を含む)。
・ランダム化前30日以内に、心臓カテーテル法に関して臨床的に受容可能な範囲内の、全血球算定(CBC)、血小板、血清化学、プロトロンビン時間および尿検査。
・ランダム化前30日以内に、尿サンプルについてタンパク質が陰性または微量。
・ランダム化前30日以内に、血清クレアチニンが2.0mg/dL以下。
・この全ての必要な研究手順および追跡訪問を含め、試験における参加への書面によるインフォームドコンセントに同意し、そしてこれを与え得る。
・ランダム化前30日以内に、以下の年齢特異的範囲に適合する、前立腺特異抗原(PSA)(男性):
・ランダム化前30日以内に、胸部X線で悪性疾患の証拠がないこと。
・完全な病歴および身体検査(American Cancer Societyのガイドラインに従って行われる)によって評価した場合、ランダム化の30日以内に、悪性疾患の証拠も疑いもないこと。
・調査責任者または現場の別の調査医師の意見による、被験体の心臓血管の解剖学的構造が、侵襲性手順を用いた処置に適切でないとのことの、心臓カテーテル法による、研究1日目での確認。
・悪性疾患:過去10年以内の悪性疾患の病歴または疑い(治癒的に処置された、基底細胞癌、太陽に露出した領域の皮膚の扁平上皮癌、または頸部癌を除く)。
・腎臓の状態:
−2.0mg/dLより高い血清クレアチニンによって規定した場合の、腎臓機能不全。
−ディップスティックで1+以上のタンパク質によって規定した場合の、蛋白尿。
・眼の状態:
−増殖性網膜症、中程度または重篤な非増殖性網膜症。
−網膜の静脈の閉塞。
−脈絡膜の新生血管形成を伴う、加齢性黄斑障害。
−眼科医による検眼鏡検査での黄斑水腫。
−4ヶ月以内の眼内手術。
・心臓血管状態:
−重篤な大動脈狭窄、すなわち、1.0cm2より小さい面積。
−3週間以内の不安定アンギナ(Braunwald,1984)。
−CABG、血管形成術、一過性虚血性発作または4ヶ月以内の発作。
−3ヶ月以内の心筋梗塞。
−スクリーニングの1年以内の経心筋レーザー血管再生を用いた処置。
−外部カウンターパルセイションを用いた現行の処置。
−その被験体が明らかにプラセボを受けたことを実証し得ない限り、何らかの調査薬剤を用いた何らかの治療的血管新生試験における過去の関与。
−原発性肺高血圧または拘束型もしくは閉塞型心筋症の診断。
・一般的医療状態:
−妊娠または授乳中の母親。
−任意の病理的線維症(例えば、肺線維症、強皮症)。
−既知の血管奇形(例えば、動静脈奇形、3mmを超える血管腫)。
−追跡訪問が完了していない他の調査薬剤、ICデバイスまたは手順の臨床試験における関与。
−臓器移植歴。
−被験体を、調査者の意見において、この研究における関与に関して不適切にする、任意の組合せ状態(例えば、平均余命を12ヶ月未満に制限する、同時の医療的疾病、精神病、重度の精神遅延、検査官とコミュニケーションできないこと、薬物濫用またはアルコール濫用)。
被験体は、権利を害することなくいつでも、研究に参加する同意を取り下げ得る。さらに、調査者は、臨床判断に従うと、取り下げることが被験体の最良の目的である場合、または被験体がプロトコルに従えない場合、被験体を取り下げ得る。
被験体を、プラセボまたは0.3、3.0もしくは30.0μg/kg rFGF−2を受けるようにランダムに割り当てた。研究薬物を、検定された精密注入ポンプを用いて、2本の開存性冠状血管または移植片の間で分割された、20分間にわたる20mLの注入として投与した。
この研究において用いたrFGF−2は、遺伝子操作された酵母において発現された、146アミノ酸の非グリコシル化モノマーの、16.5kDaタンパク質であった。rFGF−2薬物製品は、灰色の積層ブチルストッパおよび赤色のフリップオフオーバーシールを伴った5mLのI型ガラスバイアル中の透明な無色の液体として供給された。rFGF−2処方物は、10mMクエン酸ナトリウム、10mMモノチオグリセロール、0.3mM EDTA 2ナトリウム二水和物(分子量372.2)、135mM塩化ナトリウム(pH5.0)中に0.3mg/mL rFGF−2を含んでいた。各バイアルは、3.7mLのrFGF−2薬物製品溶液を含んでいた(1バイアルあたり1.11mg rFGF−2)。rFGF−2薬物製品バイアルを、−60℃以下で保存した。rFGF−2を、被験体の実際の体重に従ってプラセボで希釈した。
選択した用量は、前臨床データおよび早期臨床データによって、最良の効力の可能性が示唆された範囲の用量を一括した用量であった。最大用量(30.0μg/kg)の安全性は、実施例3において報告された第一相試験の結果によって支持された。
(評価した効力および安全性の測定値、ならびにフローチャート)
効力の一次変数は、90日目にETT時間によって測定した場合の運動能力の変化であった。効力の二次変数は、以下を含んでいた:被験体のサブセットにおける、180日目でのETT時間の変化;90日目および180日目の、SAQのアンギナ頻度スコア(AFS)、処置満足スコア(TSS)、労作能力スコア(ECS)および疾患認知スコア(DPS)、ならびにSF−36の身体的要素および精神的構成要素によって測定した場合のQoLの変化;90日目および180日目でのタリウム/セスタミビスキャンによる安静時および薬理学的負荷時の虚血面積の変化;90日目および180日目でのMRIによる、EF、標的とされた壁の厚みおよび運動、ならびに灌流の変化。
表8は、この試験に参加した被験体の人口統計学的特徴をまとめる。これらの特徴は、4つの処置群の間で類似していた(表8)。
(分析)
(運動耐容性試験)
図9は、90日目のベースラインでのETT時間、および効力の一次変数である、ベースラインから90日目までのETT時間における変化を示す。この効力の変数および全ての効力の変数の作表において、血管再生を経験してきた被験体および評価のない被験体を、他に特定しない限り、分析から除外した。運動時間の平均増加は、プラセボ群に関して44.1秒間であり、低用量群において48.5秒間であり、中用量群において65.0秒間であり、そして高用量群において49.1秒間であった。
図10は、SAQの分析を示す。8点以上の変化は、臨床的に有意とみなされ、そしてより高いSAQスコアは、より良好な臨床状態と関連する。90日目でのAFS変化スコアに関して、P値は試験全体に基づいて0.035であり、そして全てのFGFに対するプラセボの試験に基づいて0.007であった。ベースラインからの平均変化は、プラセボ群について8.1であり、低用量群について16.0であり、中用量群について20.8であり、そして高用量群について16.7である(一対(pairwise)P値=それぞれ、0.080、0.004、0.054)。180日目でのAFS変化スコアに関して、平均変化は、プラセボ群について15.3であり、低用量群について18.7であり、中用量群について22.6であり、そして高用量群について20.2であった(一対P値=それぞれ、0.44、0.089、0.25)。残りのSAQスケール、労作耐容性、処置満足感および疾患認知を、図11においてFGF処置群について示す。
図12は、SF−36肉体構成要素要約スケール(Physical Component Summary Scale)(PCSS)および精神的構成要素要約スケール(Mental Component Summary Scale)(MCSS)についての分析を示す。90日目でのPCSSに関して、全てのFGFに対するプラセボの試験に基づくP値は、0.033であった。ベースラインからの平均変化は、プラセボ群において3.4であり、低用量群において6.0であり、中用量群において5.9であり、そして高用量群において5.9であった(一対P値=それぞれ、0.072、0.091、0.095)。180日目でのPCSSに関して、ベースラインからの平均変化における差異は、プラセボ群とFGF群との間で2.2未満であった。処置効果は、SF−36のMCSS(精神的構成要素)において検出できなかった。
プラセボ群とFGF群との間で一貫した差異は検出できなかった。
(運動耐容性試験)
図13(左パネル)は、3または4のベースラインCCSを有する被験体についてのETT時間を示す。3または4のベースラインCCSを有する被験体についてベースラインから90日目までの運動時間における平均変化は、プラセボ群について36.1秒間であり、低用量群について47.6秒間であり、中用量群について57.1秒間であり、そして高用量群について44.5秒間である(一対P値=それぞれ、0.59、0.31、0.69)。ベースラインから180日目までの運動時間における平均変化は、プラセボ群について33.1秒間であり、低用量群について70.7秒間であり、中用量群について75.7秒間であり、そして高用量群について41.5秒間である(一対P値=それぞれ、0.15、0.086、0.74)。
と考えられた。
(解剖学的構造)
90日目で、3.0μg/kgの投薬量群および30μg/kgの投薬量群での左心室拡張終期径(LVEDD)において有意な低下があった(それぞれ、p=0.037および0.032)。0.3μg/kgの投薬量群(p=0.13)において、改善の傾向が見られた。コントロールにおいて、LVEDDは、僅かに増加した。これは、FGF処置患者(3.0μg/kg用量群および30μg/kg用量群)での虚血の軽減および機能の改善に一致する。90日目で、0.3μg/kg用量の群(p=0.042)および30μg/kg用量の群(p=0.024)での左心室収縮末期径(LVESD)において有意な低下が存在し、そして3.0μg/kg群において改善の傾向(p=0.17)が存在した。これはまた、FGF処置患者での虚血の軽減および機能の改善に一致する。コントロールは、(LVEDDにおける増加と一致する)LVESDにおける増加を示した。この効果は、6ヶ月では確かではない。左心室(LV)の質量は、予想通り変化しなかった(なぜなら、血圧に影響はなかったので、LV質量に対する影響も予想されなかった)。
正常な壁運動は、期待範囲(30〜40%)内であり、そして変化しなかった。正常な壁厚は、期待範囲(45〜50%)内であり、そして変化しなかった。標的壁(すなわち、虚血心筋層の壁)の安静時の運動は、正常と同じであった。
遅延到着ゾーン(delayed arrival zone)(DAZ)は、全ての群にわたりベースラインで同じであった(平均約15%)。それは、運動誘導性の核灌流欠損(nuclear perfusion defect)(約18%)のサイズと相関する。このDAZのサイズは、全ての群において減少した。最高の減少は、3.0μg/kg群において存在した。
第II相試験からのデータは、被験体が、低用量(0.3μg/kg)および中用量(3.0μg/kg)のFGF−2を用いて、最も改善することを示唆する、全体的パターンを示した。
。統計学的に有意な差異は、アンギナ頻度スコア(angina frequency score)(AFS)の全体的分析で見られた。臨床的に適切かつ統計学的に有意な差異は、AFSにおいて、プラセボ群と中用量の群との間で、90日目で見られた。
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