JP2010051266A - モロヘイヤの収穫方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モロヘイヤの草丈が前回の収穫から新たに5cm〜25cm未満伸びる間隔をおいて、可搬式又は乗用式の茶用摘採機を用いて摘採し収穫する非生食用モロヘイヤの収穫方法を提案する。これにより、より一層効率良く非生食用モロヘイヤを収穫することができる。
【選択図】なし
Description
そこで近年、摘採機を用いてモロヘイヤを収穫することが提案されている。例えば、茶用摘採機を用いてモロヘイヤを一定の高さで刈り取り、残った株から再生する葉や側枝を順次刈り取り収穫する方法が提案され、収穫時間を大幅に短縮できたことが報告されている(非特許文献1)。
モロヘイヤの栽培方法、すなわち収穫するまでの栽培方法は特に限定するものではなく、一般的な栽培方法を採用すればよい。
例えば4月中旬から6月の間に直播もしくは育苗して苗を畑に定植し、適宜灌水、施肥しながら育成し、収穫すればよい。
但し、摘採機の規格に合うように、畝幅、条数、条間、株間、畝間など畑作り及び作付方法を調整するのが好ましい。例えば、茶用摘採機の摘採面(刃の部分)もしくは乗用式摘採機の場合の車幅は、約1m〜1.8m程度であるので、畝幅を1m〜1.5mとし、その中に播種・定植を行うのが好ましい。また、畝間については、乗用式摘採機を使用する場合はその車輪幅に合わせて極力狭くし、栽培面積を大きくするのが好ましい。かかる観点から、条数は2条〜4条、条間は20cm〜60cm、株間は10cm〜50cm、畝間は30cm〜70cmとするのが好ましい。
次に、茶用摘採機を用いてモロヘイヤを収穫する方法について説明する。
使用する茶用摘採機は、可搬式、乗用式のいずれのタイプの茶用摘採機であってもよい。
収穫物は、摘採機の後ろに取り付けた袋(1袋)に回収され、袋が一杯になった時点で取り替える必要ある。
収穫物は、乗用摘採機の後部に取り付けられた6〜10袋(色々な種類あり)の袋若しくはコンテナに回収されるのが一般的であり、可搬式摘採機と比較すると、収穫物の運搬や袋替え作業などを軽減することができる。
収穫開始時期は、モロヘイヤの草高が30cm〜80cm、特に50cm〜70cmに達した時に収穫を開始するのが好ましい。これは、モロヘイヤの草高が30cm〜80cmに達した時に収穫を開始すれば、ある程度樹勢をつけ、株元の分枝も伸びた状態で1回目の収穫が出来、その後の生育を旺盛にする事が出来る。
なお、ここで言う「草高」とは、地表面から草(株)の一番高い所までの長さを示す。
モロヘイヤは、刈り取り後の再生能力に優れているため、1シーズンの間に複数回の収穫をすることができる。この際、モロヘイヤの草丈が前回の収穫から新たに5cm〜25cm未満伸びる間隔をおいて、好ましくは新たに10cm〜20cm伸びる間隔をおいて摘採し収穫するのが好ましい。
なお、ここで言う「草丈」とは、茎が曲がっていれば真っ直ぐに直して純粋な草の長さを測定した値である。
硝酸イオンは、体内で発ガン性物質である亜硝酸 やニトロソアミンの生成に関与することが危惧されている成分であり、硝酸イオンの摂取は健康上好ましくないと言われているため、野菜飲料などの加工飲食品の原料から硝酸を低減することが好ましい。
本発明の収穫方法は、収穫したモロヘイヤの葉等を生のまま食べたり、調理に用いたりする生食用モロヘイヤのための収穫方法としてではなく、むしろ野菜飲料や果実飲料などに加えるモロヘイヤ組成物、或いは、野菜飲料の搾汁原料などの加工品に利用する非生食用モロヘイヤの収穫方法として優れている。
生食用では、収穫後の茎長さを揃えた形で綺麗に梱包する必要がある場合が多い。一方、加工用では直ぐに搾汁や乾燥等の加工を行う為、茎長さ等を揃える必要が無い。
茶用摘採機によって収穫すると、茎長さの異なるものが混在している状態で一斉に収穫されるため、この点から非生食用モロヘイヤの収穫方法に向いていると言える。また、茶用摘採機によって収穫すると、切り口を綺麗に揃えることが難しいが、非生食用ではこのような点は問題にならないため、この点からも非生食用に向いていると言える。
しかも、収穫作業時間を手作業に比べて1/7〜1/10程度も短縮することができ、人件費の低減によるコストダウンを図ることができるばかりか、短い丈のものも収穫することから、反収も増加し、この点でもコストダウンを図ることができ、コストダウンの要求が特に厳しい加工用モロヘイヤ原料の収穫方法として特に好ましい。
本発明の方法で収穫したモロヘイヤは、生食用、すなわち収穫したモロヘイヤの葉等を生のまま食べたり、調理に用いたりすることも可能であるが、野菜飲料や果実飲料などに加えるモロヘイヤ組成物、或いは、野菜飲料の搾汁原料などの加工品として好ましく利用することができる。
収穫したモロヘイヤを、熱水または蒸気にてブランチングをした後、冷却、水切りし、適宜グレーダーやミル等を用いて破砕を行ない、デカンターやフィルタープレス等を用いて搾汁するようにしてモロヘイヤ搾汁液を得ることができる。
なお、本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含する。また、その際のX及びYは、四捨五入を考慮した数値である。
また、「X以上」或いは「Y以下」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意を包含する。また、その際のX及びYは、四捨五入を考慮した数値である。
なお、8月下旬からは生育が鈍化したため、新葉が前回摘採面より15cm以上伸長した後収穫することとし、生育が停止するまで調査を行った。
なお、収穫に当たっては、摘採機を使って一度に2回の摘採を行い、1回目の摘採で得られた収穫量を「収量」として反収を算出し、2回目の摘採で得られた収穫量を「刈り残し量」とした。
新葉の長さ、すなわち前回の収穫から新たに伸びた草丈は、7日毎の処理区では10cm〜25cm、10日毎の処理区では25cm〜35cmであった。
この点については、7日毎に収穫すると、収穫時の草丈が10cm〜25cmとなり、草が立った状態で摘採することができるため、茶用摘採機でスムースに刈り取ることができるのに対し、10日毎に収穫すると、収穫時の草丈が概ね25cm以上になり、草丈が長過ぎて茶用摘採機の摘採刃内に入りに難くなるばかりか、収穫時に茎が寝てしまって刃にかからないため、刈り残し量が多くなってしまうものと考えられる。
この点については、一定期間内での収穫回数を多くすることで、枝の分枝が活性化されるためであると考えられる。
モロヘイヤの草丈が前回の収穫から新たに5cm〜25cm未満伸びる間隔、中でも新たに10cm〜20cm伸びる間隔をおいて摘採し収穫することで、前記のように、刈り残し量を減らすことができ、一定期間内の反収を高めることができる。そればかりか、カルシウム等の栄養分の含有割合が高い葉部の割合を高めることができる。しかも、硝酸濃度を低く抑えることができるため、特に野菜飲料などの加工飲食品の原料として用いるモロヘイヤの収穫に適していると考えられる。
Claims (7)
- モロヘイヤの草丈が前回の収穫から新たに5cm〜25cm未満伸びる間隔をおいて、可搬式又は乗用式の茶用摘採機を用いて摘採し収穫することを特徴とする非生食用モロヘイヤの収穫方法。
- 7日間隔で摘採し収穫することを特徴とする請求項1記載の非生食用モロヘイヤの収穫方法。
- 刈り残し量が120kg/10a以下となることを特徴とする請求項1又は2に記載の非生食用モロヘイヤの収穫方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の非生食用モロヘイヤの収穫方法により得られたモロヘイヤを原料としてなる非生食用モロヘイヤ組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の非生食用モロヘイヤの収穫方法により得られたモロヘイヤを原料とし、乾燥工程、搾汁工程、凍結工程、粉砕工程、切断工程、粉末化工程、濃縮工程からなる群から選ばれる1又は2以上の工程を経て得られる非生食用モロヘイヤ組成物。
- 請求項4又は5記載の非生食用モロヘイヤ組成物を添加してなる組成を備えた飲食品。
- 飲食品が野菜飲料又は果実飲料であることを特徴とする請求項6に載の飲食品。
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Cited By (1)
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- 2008-08-29 JP JP2008221254A patent/JP2010051266A/ja active Pending
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