JP2010051065A - 電力潮流制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力潮流制御装置1では、第1の交流電力系統αと第2の交流電力系統βの間に設置された回転型の位相器2〜4を複数(3台)含み、前記各位相器2〜4は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統αと前記第2の交流電力系統βの間に(直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統αに(並列に)接続されており(位相器3,4は第1の交流電力系統には接続されていない)、前記各位相器2〜4は、互いに直列に接続されている。
【選択図】図3
Description
各前記位相器は、互いに直列に接続されていることを特徴とするものである。
[構成等]
図1は第1形態に係る電力潮流制御装置1の説明図であって、電力潮流制御装置1は、回転型の位相器を複数台(ここでは3台の位相器2〜4)備えている。位相器2〜4は、直列に接続されている。そして、電力潮流制御装置1は、二つの電力系統(系統α,系統β)を結ぶ送電線5に挿入されている。送電線5は、ここでは三相交流を送電する。
図3は、電力潮流制御装置1を、2本の所定の送電線5の末端ループ側に設けた場合のシミュレーション系統の例を示す。各送電線5のリアクタンスは、一般の配電線10kmに相当する11.55mHとする(図3のコイルd1,d2参照)。
図3に基づくシミュレーションに先立ち、各位相器2〜4の特性を調べるため、図3と同様の系統において電力潮流制御装置1の代わりに位相器2のみを配置した場合のシミュレーションを行う(図4参照)。このシミュレーションにおいて、回転型移相変圧器10における固定子の巻線8sと回転子の巻線8rの巻数比を、1:0.1とし、回転型移相変圧器11における巻線9s,9rについても同様とする。更に、位相器2外部の配電側(入力側、調整前の側)の電圧をV1、有効電力をP1、無効電力をQ1とし、戻り側(出力側、調整後の側)の電圧をV2、有効電力をP2、無効電力をQ2とする。又、位相器2における巻線8rの電圧をVr1とし、巻線9rの電圧をVr2とし、それぞれの位相に相当する、電圧Vr1の電圧V1に対する角度を∠Vr1とし、電圧Vr2の電圧V2に対する角度を∠Vr2とする。
そこで、図3に戻り、位相器2〜4を直列に接続することを考える。ここで、電力潮流制御装置1全体によって電圧位相差θを発生させるとすると、電力潮流制御装置1を通過する電力Pは、送電線のインダクタンスをXLとして、下記[数1]で表される。即ち、電力潮流制御装置1から発生させるべき電圧位相差は、インダクタンスXLによって異なることになる。又、[数1]を電圧位相差θについて解くと、次の[数2]となる。
そして、図3で示すように、電力潮流制御装置1は3台の位相器2〜4を直列に接続して成るから、各位相器2〜4で発生させる電圧位相差は、θ/3で良いのである。
以上に基づき、図3に戻り、回転型移相変圧器10,11を有する位相器2に、同様の位相器3,4を直列に接続した電力潮流制御装置1に関するシミュレーションを行う。このシミュレーションにおいては、各回転型移相変圧器10,11の容量は33kVAとし、固定子の巻線8sと回転子の巻線8rの巻数比を1:0.033とし、巻線9s,9rについても同様とする。回転型移相変圧器10,11の各回転子は、電圧の振幅を変化させずに位相のみを変化させる目的で、互いに逆回転させており、より詳しくは、∠Vr1を90度から−90度まで変化させると共に、∠Vr2を90度から270度まで変化させる(図5参照)。なお、各位相器2〜4の回転型移相変圧器10の回転子は、共にそろって∠Vr1につき90度から−90度まで変化させる。
以上の電力潮流制御装置1では、第1の交流電力系統αと第2の交流電力系統βの間に設置された回転型の位相器2〜4を複数(3台)含み、前記各位相器2〜4は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統αと前記第2の交流電力系統βの間に(直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統αに(並列に)接続されており(位相器3,4は第1の交流電力系統には接続されていない)、前記各位相器2〜4は、互いに直列に接続されているので、各位相器2〜4が必要とする容量を大幅に低減することができ、電力潮流制御装置1全体としても装置重量を大幅に低減することができる。更に、回転子の巻線8r,9rの巻数を相対的に少なくすることができ、このことも又装置の一層の軽量化に寄与する。又、各位相器2〜4を別個の柱上に設置して互いに接続することで電力潮流制御装置1全体として柱上設置可能とすることができる。そして、以上のことから、電力潮流制御装置1では、設置コストを低減し、又機動的に配置し易くすることができる。又、このように軽量化等を図りつつも、位相器2〜4の組合せにより交流電力の位相を必要十分に調整可能であり、十分な性能を有する。
[構成等]
図12は第2形態に係る電力潮流制御装置51の説明図であって、電力潮流制御装置51は、回転型の位相器を複数台(ここでは3台の位相器52〜54)備えている。位相器52〜54は、並列に接続されている。そして、電力潮流制御装置51は、二つの電力系統を結ぶ送電線55に挿入されている。送電線55は、ここでは三相交流(6.6kV)を送電し、第1形態と同様に、往復の各配電線(11.55mH、10km相当)でループを形成しており、電力潮流制御装置51は、当該ループに配置されている。
図12に係るシミュレーション例(第1形態の図3に係るものと同様の装置全体のシミュレーション)の結果を図13に示す。
以上の電力潮流制御装置51では、第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器52〜54を複数(3台)含み、前記各位相器52〜54は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に(互いに並列に、電力潮流制御装置51の入力側及び出力側のノードに対してはそれぞれ直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統に(並列に)接続されており、前記各位相器52〜54は、互いに並列に接続されているので、各位相器52〜54を同一ノード内に配置する必要があって位相器52〜54ごとに分離することができず柱上設置の点で比較的に不利ではあるものの、各位相器52〜54が必要とする容量を大幅に低減することができ、電力潮流制御装置51全体としても装置重量を大幅に低減し、設置コストを低減して設置を容易にすることができる。更に、回転子の巻線58r,59rの巻数を相対的に少なくすることができ、このことも又装置の一層の低コスト化や設置の容易化、軽量化に寄与する。そして、このように軽量化等を図りつつも、位相器52〜54の組合せにより交流電力の位相を必要十分に調整可能であり、十分な性能を有する。又、電力潮流制御装置51では、位相器52〜54が並列に接続されているため、位相器52〜54の一部が故障したとしても、残りの位相器で縮退運転による潮流制御を実行することができる。
なお、主に上記形態を変更して成る、本発明の他の形態を例示する。各位相器が、複数台(3台以上)の回転型移相変圧器を有するようにする。位相器を2台あるいは4台以上、送電線に対し直列又は並列に接続する。固定子と回転子の巻線の巻数比を1:0.1以外にする。
2〜4,52〜54 位相器
8r,9r,58r,59r (回転子の)巻線
8s,9s,58s,59s (固定子の)巻線
10,11,60,61 回転型移相変圧器
α 第1の交流系統
β 第2の交流系統
Claims (3)
- 第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器を複数含み、
各前記位相器は、回転子と固定子とを備え、
前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、
前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
各前記位相器は、互いに直列に接続されている
ことを特徴とする電力潮流制御装置。 - 第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器を複数含み、
各前記位相器は、回転子と固定子とを備え、
前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、
前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
各前記位相器は、互いに並列に接続されている
ことを特徴とする電力潮流制御装置。 - 各前記位相器は、2台の回転型移相変圧器を含み、
各前記回転型移相変圧器は、回転子と固定子とを備え、
前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、
前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
各前記回転型移相変圧器は、互いに直列に接続されていて、
各前記回転型移相変圧器の前記回転子が、各前記位相器の前記回転子を構成し、
各前記回転型移相変圧器の前記固定子が、各前記位相器の前記固定子を構成する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力潮流制御装置。
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CN111308908A (zh) * | 2019-12-24 | 2020-06-19 | 武汉理工大学 | 一种基于dSPACE的分布式潮流控制器并联侧闭环仿真试验方法 |
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2008
- 2008-08-19 JP JP2008211047A patent/JP5485524B2/ja active Active
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