JP2010051065A - 電力潮流制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力の位相の調整を行うことができ、更に柱上設置が可能な程にコンパクトな電力潮流制御装置を提供する。
【解決手段】電力潮流制御装置1では、第1の交流電力系統αと第2の交流電力系統βの間に設置された回転型の位相器2〜4を複数(3台)含み、前記各位相器2〜4は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統αと前記第2の交流電力系統βの間に(直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統αに(並列に)接続されており(位相器3,4は第1の交流電力系統には接続されていない)、前記各位相器2〜4は、互いに直列に接続されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、送電電力を制御するための電力潮流制御装置に関する。
従来の電力潮流制御装置として、下記特許文献1に記載のものが知られている。この電力潮流制御装置は、回転子と固定子を有し、回転子が第1の交流電力系統と接続され、固定子が第2の交流電力系統と接続される回転形変圧器と、回転子の回転角度範囲を制限するストッパ装置と、回転子を駆動する駆動電動機と、回転形変圧器の現通過電力と所定通過電力を比較し、回転子の角速度から駆動電動機の出力トルクを調整するトルク制御器とから構成されており、回転子の固定子に対する回転速度を調整することにより、回転形変圧器の通過有効電力を連続的に調整可能である。
特開2005−253215号公報
このような電力潮流制御装置では、有効電力を調整することができるものの、無効電力を調整することができない。又、例えば100kVAの容量とすると約2.5トンの装置重量になる等、装置が大型であり、電柱上に設置することができない。更に、電力系統に直列に挿入されるため、装置が故障すると電力潮流制御を行えない。
そこで、請求項1に記載の発明は、電力の位相の調整を行うことができ、更に柱上設置が可能な程にコンパクトな電力潮流制御装置を提供することを目的としたものである。
又、請求項2に記載の発明は、電力の位相の調整を行うことができ、更に軽量であり、故障発生時にも縮退運転が可能である電力潮流制御装置を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器を複数含み、各前記位相器は、回転子と固定子とを備え、前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
各前記位相器は、互いに直列に接続されていることを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器を複数含み、各前記位相器は、回転子と固定子とを備え、前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に挿入され、前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、各前記位相器は、互いに並列に接続されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記目的に加えて、より一層軽量コンパクトにすると共に、無効電力の調整をも可能とする目的を達成するため、上記発明にあって、各前記位相器は、2台の回転型移相変圧器を含み、各回転型移相変圧器は、回転子と固定子とを備え、前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に挿入され、前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、各前記回転型移相変圧器は、互いに直列に接続されていて、各前記回転型移相変圧器の前記回転子が、各前記位相器の前記回転子を構成し、各前記回転型移相変圧器の前記固定子が、各前記位相器の前記固定子を構成することを特徴とするものである。
本発明によれば、位相器を複数設置して電力潮流制御装置を構成するため、位相器を大幅に軽量化して装置全体としてもコンパクトにすることができ、位相器を直列2段の回転型移相変圧器としたので、無効電力の調整が可能となる等、高度な電力潮流制御が可能である。
以下、本発明に係る実施の形態の例(第1〜第2形態及び変更例)につき、適宜図面に基づいて説明する。なお、本発明の形態は、これらの例に限定されない。
<第1形態>
[構成等]
図1は第1形態に係る電力潮流制御装置1の説明図であって、電力潮流制御装置1は、回転型の位相器を複数台(ここでは3台の位相器2〜4)備えている。位相器2〜4は、直列に接続されている。そして、電力潮流制御装置1は、二つの電力系統(系統α,系統β)を結ぶ送電線5に挿入されている。送電線5は、ここでは三相交流を送電する。
位相器2にあっては、図2に詳細を示すように、2台のUPFC(Unified Power Flow Controller)方式の回転型移相変圧器10,11が、直列に接続されている。
即ち、ノードa1〜c1は系統α側であり、ノードa2〜c2は系統β側であるところ、各ノードa1〜c1では、送電線5(図2では送電線5a〜5c)に分路6(図2で送電線5a〜5cに対し順に分路6a〜6c)が設けられており、送電線5側に巻線8r(巻線8ra〜8rc)が設けられると共に、当該巻線8rに対して分路6側に巻線8sが設けられる(巻線8ra〜8rcに対して順に巻線8sa〜8sc)。巻線8rは、円柱状の回転子の外側面に配置され、巻線8sは、当該回転子を囲む円筒状の固定子の内面に配置される。巻線8ra〜8rcは、ここでは等角度を置いて配置され、巻線8sa〜8scは、順に巻線8ra〜8rcに対向するように配置される。そして、巻線8r,8s(ないし固定子・回転子・変圧器等)により、回転型の回転型移相変圧器10が構成される。ここで、送電線5側に巻線8rが設けられ、巻線8rが送電線5に挿入されるので、回転子の巻線8rは系統αと系統βの間に直列に挿入されていることになる。又、分路6は、系統α側から分かれているので、固定子の巻線8sは、系統αと接続されていることになる。なお、回転子を円筒状とし、固定子を円柱状としても良い。
又、送電線5では、巻線8r(巻線8ra〜8rc)に対して巻線9r(巻線9ra〜9rc)が直列に接続されており、分路6では、巻線8s(巻線8sa〜8sc)に対して巻線9s(巻線9sa〜9sc)が直列に接続されている。巻線9rは、巻線8rと同様にして別の回転子に設置され、巻線9sは、巻線8sと同様にして別の固定子に設置される。各回転子は、図示しない駆動機によって、任意の回転角ないし回転速度で回転可能である。そして、巻線9r,9s(ないし固定子・回転子・変圧器等)により、回転型の回転型移相変圧器11が構成され、又ここでも同様に、回転子の巻線9rは系統αと系統βの間に直列に挿入されていることになり、固定子の巻線9sは、系統αと接続されていることになる。なお、回転子を円筒状とし、固定子を円柱状としても良い。
そして、位相器3,4は、それぞれ位相器2と同様に成る。
[シミュレーション]
図3は、電力潮流制御装置1を、2本の所定の送電線5の末端ループ側に設けた場合のシミュレーション系統の例を示す。各送電線5のリアクタンスは、一般の配電線10kmに相当する11.55mHとする(図3のコイルd1,d2参照)。
(位相器のシミュレーション)
図3に基づくシミュレーションに先立ち、各位相器2〜4の特性を調べるため、図3と同様の系統において電力潮流制御装置1の代わりに位相器2のみを配置した場合のシミュレーションを行う(図4参照)。このシミュレーションにおいて、回転型移相変圧器10における固定子の巻線8sと回転子の巻線8rの巻数比を、1:0.1とし、回転型移相変圧器11における巻線9s,9rについても同様とする。更に、位相器2外部の配電側(入力側、調整前の側)の電圧をV1、有効電力をP1、無効電力をQ1とし、戻り側(出力側、調整後の側)の電圧をV2、有効電力をP2、無効電力をQ2とする。又、位相器2における巻線8rの電圧をVr1とし、巻線9rの電圧をVr2とし、それぞれの位相に相当する、電圧Vr1の電圧V1に対する角度を∠Vr1とし、電圧Vr2の電圧V2に対する角度を∠Vr2とする。
図5は電圧V1,V2,Vr1,Vr2の関係を示す図であり、電圧V2は、電圧V1に対し、電圧Vr1,Vr2をベクトルとして加えることで出力され、電圧Vr1,Vr2により調整される。位相器2では、電圧振幅をなるべく変化させずに位相のみを簡易に変化させる(位相を簡易に調整する)ため、電圧Vr1,Vr2の大きさは同等とし、角度∠Vr1,∠Vr2を同様に変化させる。なお、電圧振幅を厳密に変化させないようにするため、角度∠Vr1を角度∠Vr2に対し若干大きくしても良い。
角度∠Vr1を90〜−90度の範囲で変化させると共に、角度∠Vr2を90〜270度の範囲で変化させた場合のシミュレーション結果を図6に示す。電気トルクTe、機械トルクTm、回転子速度ωrについては、回転型移相変圧器10,11の双方について示しており、又、電圧位相差は、図4における電圧V1,V2の位相差を示しており、更に、回転子アングルθr1は回転型移相変圧器10における巻線8rの巻線8sに対する角度であり、回転子アングルθr2は回転型移相変圧器11における巻線9rの巻線9sに対する角度である。
図6から、位相器2における回転型移相変圧器10,11の各回転子について、互いに逆方向に変化させることにより、有効電力P1を連続的に変化させることが可能であるといえる。そして、固定子の巻線8s,9sと回転子の巻線8r,9rの巻数比を1:0.1としたので、回転子の(直列の)巻線8r,9rから出力される電圧は、定格電圧の0.1倍程度となる。即ち、固定子巻線と回転子巻線との巻数比が1:1である通常の回転型移相変圧器と比べると、通過電流は同じで、回転子の巻線8r,9rにかかる電圧が0.1倍となる。よって、各回転型移相変圧器10,11の1台当たりの容量は0.1倍で済み、回転型移相変圧器10,11を直列に接続した位相器2において、容量は0.2倍で済む。例えば、容量として1MVAを要する場合、前記通常の回転型移相変圧器では容量1MVAのものが必要であるが、位相器2では、それぞれ容量100kVAの回転型移相変圧器10,11が合計2台で良いことになる。しかし、容量100kVAの回転型移相変圧器10であっても、重量2.5トン級のものとなってしまうため、柱上に設置するためには更なる小型化、小容量化を図る必要がある。
(装置全体の電圧位相差)
そこで、図3に戻り、位相器2〜4を直列に接続することを考える。ここで、電力潮流制御装置1全体によって電圧位相差θを発生させるとすると、電力潮流制御装置1を通過する電力Pは、送電線のインダクタンスをXとして、下記[数1]で表される。即ち、電力潮流制御装置1から発生させるべき電圧位相差は、インダクタンスXによって異なることになる。又、[数1]を電圧位相差θについて解くと、次の[数2]となる。
Figure 2010051065
Figure 2010051065
(位相器の電圧位相差)
そして、図3で示すように、電力潮流制御装置1は3台の位相器2〜4を直列に接続して成るから、各位相器2〜4で発生させる電圧位相差は、θ/3で良いのである。
図3の場合、送電線(6.6kV配電線とし、即ちV1=6.6kV,V2=6.6kVとする)のインダクタンスXに関わるリアクタンスは11.55mH(配電線10km相当)であるから、電力潮流制御装置1全体で1MWの電力を融通するために必要な電圧位相差は、次の[数3]の通りである。
Figure 2010051065
すると、各位相器2〜4では、11.5/3≒3.8度の電圧位相差を発生可能であれば足りることになる。そこで、位相器2に係る図7の場合で、3.8度の電圧位相差を発生させるために必要な回転子側の直列の巻線8r,9rの電圧Vr1,Vr2を求める。なお、位相器2の巻線8r(回転型移相変圧器10)側の系統を系統γとし、巻線9r(回転型移相変圧器11)側の系統を系統δとする。又、系統γ側の入力電圧をV1とし、系統δ側の出力電圧をV2とする。
これら電圧Vr1,Vr2,V1,V2の関係を図8に示す。位相を調整するため、電圧V1,V2の大きさは同じとするから、三角形defは二等辺三角形であり、回転型移相変圧器10,11は同様に成るから、電圧Vr1,Vr2の大きさは等しく、電圧Vr1の先端は辺efの中点となる。
よって、図8において電圧Vr1の先端に点gを置いた図9にあって、三角形degは直角三角形であり、∠edgは電圧V1,V2のなす角である∠edf即ちθmaxの2分の1となる。従って、次の[数4]が成立し、これに最大位相変化量θmaxを3.8度とすることを加味すれば[数5]の通りとなる。
Figure 2010051065
Figure 2010051065
この[数5]によれば、定格電圧V1の0.033倍の電圧Vr1を巻線8r,9rから出すことができれば、最大3.8度の位相変化を起こすことが可能である。通常の回転型移相変圧器と比べると、通過電流は同じで、直列の巻線にかかる電圧が0.033倍であるため、各回転型移相変圧器10,11の容量は0.033倍となる。例えば、通過容量1MWでは、各回転型移相変圧器10,11の容量は33kVAの容量で済む。一般に、30kVA級の回転型移相変圧器の装置重量は900kg程度となるので、回転型移相変圧器10,11につき、互いに接続した状態で、それぞれ柱上に設置することが可能となる。なお、回転型移相変圧器や位相器の接続数を増やすことで、1台当たりの容量をより小さくしても良く、装置重量や大きさ、コストを考慮して、最適な容量を選定することができる。
(装置全体のシミュレーション)
以上に基づき、図3に戻り、回転型移相変圧器10,11を有する位相器2に、同様の位相器3,4を直列に接続した電力潮流制御装置1に関するシミュレーションを行う。このシミュレーションにおいては、各回転型移相変圧器10,11の容量は33kVAとし、固定子の巻線8sと回転子の巻線8rの巻数比を1:0.033とし、巻線9s,9rについても同様とする。回転型移相変圧器10,11の各回転子は、電圧の振幅を変化させずに位相のみを変化させる目的で、互いに逆回転させており、より詳しくは、∠Vr1を90度から−90度まで変化させると共に、∠Vr2を90度から270度まで変化させる(図5参照)。なお、各位相器2〜4の回転型移相変圧器10の回転子は、共にそろって∠Vr1につき90度から−90度まで変化させる。
シミュレーション結果を図10に示す。電気トルクTe、機械トルクTm、回転子速度ωrについては、各位相器2〜4に係る回転型移相変圧器10,11の双方について示しており、又、電圧位相差は、図3における電圧V1,V2の位相差を示しており、更に、回転子アングルθr1は各回転型移相変圧器10における巻線8rの巻線8sに対する角度であり、回転子アングルθr2は各回転型移相変圧器11における巻線9rの巻線9sに対する角度である。
図10から、電圧振幅及び無効電力をほとんど変化させることなく、通過電力を±1MW程度の範囲で連続的に制御できていることが確認できる。
又、図10の場合における、位相器2の回転型移相変圧器10,11の巻線8r,9rにかかる電圧・通過電流・通過容量について、図11に示す。ここで、巻線8rにつき電圧Vrms_LC11,通過電流Irms_LC11,通過容量MVA_LC11であり、巻線9rにつき電圧Vrms_LC12,通過電流Irms_LC12,通過容量MVA_LC12である。なお、位相器3,4についても位相器2と同様である。
図10,図11より、各回転型移相変圧器10,11の通過容量は最大でも25kVA程度であり、電力潮流制御装置1全体としては1MVA近い電力を流しているが、各回転型移相変圧器10,11の1台当たりの通過容量は十分小さく抑えられているといえる。
[効果]
以上の電力潮流制御装置1では、第1の交流電力系統αと第2の交流電力系統βの間に設置された回転型の位相器2〜4を複数(3台)含み、前記各位相器2〜4は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統αと前記第2の交流電力系統βの間に(直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統αに(並列に)接続されており(位相器3,4は第1の交流電力系統には接続されていない)、前記各位相器2〜4は、互いに直列に接続されているので、各位相器2〜4が必要とする容量を大幅に低減することができ、電力潮流制御装置1全体としても装置重量を大幅に低減することができる。更に、回転子の巻線8r,9rの巻数を相対的に少なくすることができ、このことも又装置の一層の軽量化に寄与する。又、各位相器2〜4を別個の柱上に設置して互いに接続することで電力潮流制御装置1全体として柱上設置可能とすることができる。そして、以上のことから、電力潮流制御装置1では、設置コストを低減し、又機動的に配置し易くすることができる。又、このように軽量化等を図りつつも、位相器2〜4の組合せにより交流電力の位相を必要十分に調整可能であり、十分な性能を有する。
又、各前記位相器2〜4は、複数台(2台)の回転型移相変圧器10,11を含み、各回転型移相変圧器10,11は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統αと前記第2の交流電力系統βの間に直列に挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統αに接続されており、前記各回転型移相変圧器10,11は、互いに直列に接続されていて、前記各回転型移相変圧器10,11の前記回転子が、各前記位相器2〜4の前記各回転子を構成し、前記各回転型移相変圧器10,11の前記各固定子が、前記各位相器2〜4の前記各固定子を構成するため、更に装置の低コスト化・設置の容易化・軽量化を図ることができるし、各位相器2〜4の入力電圧に対して複数回(2回)の移相操作(電圧Vr1,Vr2に係る合計2つのベクトルの印加、図5参照)を施して位相を変えた出力電圧とすることができ、きめ細かい位相の調整が可能である(特に無効電力の調整が可能となっている、図10の無効電力Q1,Q2参照)。換言すれば、電力潮流制御装置1の両端における電圧の大きさの変化を小さく抑えながら、有効電力の電圧位相を変化させることが可能であるし、又無効電力の変化も小さく抑えることができ、無効電流分布に相当する電力損失を削減することが可能となる。
<第2形態>
[構成等]
図12は第2形態に係る電力潮流制御装置51の説明図であって、電力潮流制御装置51は、回転型の位相器を複数台(ここでは3台の位相器52〜54)備えている。位相器52〜54は、並列に接続されている。そして、電力潮流制御装置51は、二つの電力系統を結ぶ送電線55に挿入されている。送電線55は、ここでは三相交流(6.6kV)を送電し、第1形態と同様に、往復の各配電線(11.55mH、10km相当)でループを形成しており、電力潮流制御装置51は、当該ループに配置されている。
各位相器52〜54は、第1形態の位相器2〜4と同様に成り、2台のUPFC方式の回転型移相変圧器60,61が、直列に接続されている。各回転型移相変圧器60,61は、送電線55に対し直列である回転子の巻線58r,59rと、送電線55に対し直列である固定子の巻線58s,59sを有する。
[シミュレーション]
図12に係るシミュレーション例(第1形態の図3に係るものと同様の装置全体のシミュレーション)の結果を図13に示す。
電力潮流制御装置51にあって、±1000kWの潮流を制御するために各位相器52〜54で発生させるべき電圧位相差は、第1形態と同様に考えて、前記[数3]より±11.5度である。そして、最大±11.5度の電圧位相差を発生させるために必要な回転子に係る巻線58r,59rは、前記[数4],[数5]と同様の次に示す[数6]から、0.100、即ち定格電圧の0.1倍の電圧を出力すれば良いことが分かる。なお、入力電圧V1は図12に係るものであり、回転子巻線電圧Vr1は巻線58r,59rに係るものである。
Figure 2010051065
以上より、図12のようにUPFC方式の回転型移相変圧器60,61を2段直列に接続した位相器52〜54を3台並列に接続した電力潮流制御装置51にあって、±1000kWの潮流を制御する場合、各位相器52〜54につき、両端にかかる電圧は0.1puとなる。又、電力潮流制御装置51では、位相器52〜54を3台並列に接続するので、通過電流は1000kW相当の場合の3分の1となる。従って、位相器52〜541台当たりの容量は、0.033kVA(33kVA)で済むことになる。なお、このような容量の水準については、第1形態に係る各位相器2〜4と同じである。
そして、図13のシミュレーション結果によれば、各巻線58rに係る回転子の角度(回転子アングルθr1,∠θr1)を90度〜−90度に変化させると共に、各巻線59rに係る回転子の角度(回転子アングルθr2,∠θr2)を90度〜270度に変化させれば、第1形態と同様に、回転子の角度変化に伴って送電電圧の位相が変化していることが確認できる。
なお、位相器52〜54を並列に接続する場合、各位相器52〜54の回転子角度がずれると位相器52〜54の間で横流が発生し、送電電圧の位相を制御することが難しくなるため、各位相器52〜54の回転子角度を可及的に完全に同期させるよう、回転子の回転を制御することが好ましい。
[効果]
以上の電力潮流制御装置51では、第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器52〜54を複数(3台)含み、前記各位相器52〜54は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に(互いに並列に、電力潮流制御装置51の入力側及び出力側のノードに対してはそれぞれ直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統に(並列に)接続されており、前記各位相器52〜54は、互いに並列に接続されているので、各位相器52〜54を同一ノード内に配置する必要があって位相器52〜54ごとに分離することができず柱上設置の点で比較的に不利ではあるものの、各位相器52〜54が必要とする容量を大幅に低減することができ、電力潮流制御装置51全体としても装置重量を大幅に低減し、設置コストを低減して設置を容易にすることができる。更に、回転子の巻線58r,59rの巻数を相対的に少なくすることができ、このことも又装置の一層の低コスト化や設置の容易化、軽量化に寄与する。そして、このように軽量化等を図りつつも、位相器52〜54の組合せにより交流電力の位相を必要十分に調整可能であり、十分な性能を有する。又、電力潮流制御装置51では、位相器52〜54が並列に接続されているため、位相器52〜54の一部が故障したとしても、残りの位相器で縮退運転による潮流制御を実行することができる。
又、前記各位相器52〜54は、複数台(2台)の回転型移相変圧器60,61を含み、各回転型移相変圧器60,61は、回転子と固定子とを備え、前記各回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に(電力潮流制御装置51の入力側及び出力側のノードに対してはそれぞれ直列に)挿入され、前記各固定子が、前記第1の交流電力系統に(並列に)接続されており、前記各回転型移相変圧器60,61は、互いに直列に接続されていて、前記各回転型移相変圧器60,61の前記回転子が、前記各位相器52〜54の前記回転子を構成し、前記各回転型移相変圧器60,61の前記各固定子が、前記各位相器52〜54の前記各固定子を構成するため、更に装置の低コスト化・設置の容易化・軽量化を図ることができるし、各位相器52〜54の入力電圧に対して複数回(2回)の移相操作を施して位相を変えた出力電圧とすることができ、無効電力の調整が可能となる等、きめ細かい位相の調整が可能であり、電力潮流制御装置51の両端における電圧の大きさの変化を小さく抑えながら、有効電力の電圧位相を変化させることが可能であるし、又無効電力の変化も小さく抑えることができ、無効電流分布に相当する電力損失を削減することが可能となる。
<変更例>
なお、主に上記形態を変更して成る、本発明の他の形態を例示する。各位相器が、複数台(3台以上)の回転型移相変圧器を有するようにする。位相器を2台あるいは4台以上、送電線に対し直列又は並列に接続する。固定子と回転子の巻線の巻数比を1:0.1以外にする。
本発明に係る電力潮流制御装置は、低コストでコンパクトな装置により有効電力の位相調整はもちろん無効電力の調整までなし得る電力潮流制御を行うため、配電線間を始めとする電力系統間に配置する等の用途がある。
本発明の第1形態に係る電力潮流制御装置の説明図である。 図1における位相器の詳細説明図である。 図1の電力潮流制御装置を、2本の所定の送電線の末端ループ側に設けた場合のシミュレーション例を示す説明図である。 図1における位相器を、2本の所定の送電線の末端ループ側に設けた場合のシミュレーション例を示す説明図である。 図4に係る入力電圧、出力電圧、各回転型移相変圧器の電圧の関係を示す説明図である。 図4に係るシミュレーション結果を示す各種グラフである。 図1における位相器の説明図である。 図7に係る入力電圧、出力電圧、各回転型移相変圧器の電圧の関係を示す説明図である。 図8に基づき最大位相変化量を導出する場合の説明図である。 図1に係るシミュレーション結果を示す各種グラフである。 図1に係るシミュレーション結果の内、特に巻線におけるものを示す各種グラフである。 本発明の第2形態に係る電力潮流制御装置ないしそのシミュレーション例の説明図である。 図12に係るシミュレーション結果を示す各種グラフである。
符号の説明
1,51 電力潮流制御装置
2〜4,52〜54 位相器
8r,9r,58r,59r (回転子の)巻線
8s,9s,58s,59s (固定子の)巻線
10,11,60,61 回転型移相変圧器
α 第1の交流系統
β 第2の交流系統

Claims (3)

  1. 第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器を複数含み、
    各前記位相器は、回転子と固定子とを備え、
    前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、
    前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
    各前記位相器は、互いに直列に接続されている
    ことを特徴とする電力潮流制御装置。
  2. 第1の交流電力系統と第2の交流電力系統の間に設置された回転型の位相器を複数含み、
    各前記位相器は、回転子と固定子とを備え、
    前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、
    前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
    各前記位相器は、互いに並列に接続されている
    ことを特徴とする電力潮流制御装置。
  3. 各前記位相器は、2台の回転型移相変圧器を含み、
    各前記回転型移相変圧器は、回転子と固定子とを備え、
    前記回転子が、前記第1の交流電力系統と前記第2の交流電力系統の間に直列に挿入され、
    前記固定子が、前記第1の交流電力系統に接続されており、
    各前記回転型移相変圧器は、互いに直列に接続されていて、
    各前記回転型移相変圧器の前記回転子が、各前記位相器の前記回転子を構成し、
    各前記回転型移相変圧器の前記固定子が、各前記位相器の前記固定子を構成する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力潮流制御装置。
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