JP2010051038A - 通信ノードおよび通信システムのリング確立確認方法 - Google Patents

通信ノードおよび通信システムのリング確立確認方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中継器を使用しないで通信ノード間をイーサネット(登録商標)で接続したリング状通信システムで使用される通信ノードを得る。
【解決手段】正規系リング1と待機系リング2とで二重化されたイーサネット(登録商標)によって1対1で接続された複数の通信ノード10がリング状に接続された通信システムを構成する通信ノード10であって、Aポート11と、Bポート14と、正常の通信時において、Bポート14から出力するフレームについてはその受信処理を行って、Bポート14から正規系リング1からフレームを送信処理し、通信異常により、他通信ノードがループバック処理を行う場合には、Bポート14の待機系リング2からのフレームについては受信せずに転送処理のみを行い、Aポート11から待機系リング2へフレームを送信処理する通信処理部17と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、イーサネット(登録商標)をリング状に接続して通信を行うイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムで使用される通信ノードと、その通信システムでマスタレスなトークンリング通信を行うための通信システムのリング構成方法とリング確立方法に関するものである。
従来、FDDI(Fiber-Distributed Data Interface)で通信端末(以下、通信ノードという)間を接続してネットワークを構築する形態が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。このFDDIでは、一般的に通信ノードをリング状に接続するようにネットワークが構築される。FDDIを利用したネットワークでは、正常時にデータの送信が行われる第1のループと、第1のループを構成するケーブルの切断や通信ノードの故障などの異常が生じた場合に、その異常箇所をネットワークから切り離すようにループバックを行って正常な部分で通信可能なように構成するための第2のループと、からなる2重ループ構造がとられる。
また、FDDIでは、トークンと呼ばれる送信権データを用いて、ネットワークに接続される通信ノード間で送信されるデータの衝突が発生しないように制御するトークンパッシング方式が採用されている。このトークンパッシング方式は、トークンが第1のループ上に流されており、データを送信したい通信ノードは、このトークンを捉えて取り込み、代わりに自分が送信したいデータを流し、送信が終わると再びトークンをネットワークに解放することで、常に一度に一台の端末がケーブルを利用するようにしたものである。
Karl F. Pieper, William J. Cronin Jr., Wendy H. Michael著、水溜尚器監訳、「FDDI技術詳細−100Mbps LANの構築−」、初版、共立出版株式会社、1993年8月30日、p.67−73
ところで、現在では、イーサネット(登録商標)で通信ノード間を接続してネットワークを構築する形態が普及している。このイーサネット(登録商標)は、イーサネット(登録商標)に接続される通信ノードがデータを送信する際に、衝突を回避しながら通信権を確保し、全ての接続通信ノードへデータを伝搬するCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection)方式を採用している。この方式を機能させるために、イーサネット(登録商標)における通信ノードの接続形態には、幹線となる1本のケーブルを中心として、そこから適当な間隔をあけてブランチケーブルを延ばし、複数の通信ノードを配置することによって構成されるバストポロジと、一つの制御装置(ハブ)を中心として放射線状に複数の通信ノードを配置することによって構成されるスタートポロジの2つのトポロジがある。
しかしながら、イーサネット(登録商標)では、ネットワークに接続されている端末機器がイーサネット(登録商標)フレームの終端(廃棄)を行う方式であるために、上述したバストポロジとスタートポロジは存在したが、リングトポロジは存在しないという問題点があった。また、スタートポロジでは、中継器(ハブ)に障害が発生すると、中継器に接続される全通信ノードが通信不能になってしまったり、中継器に通信伝文が集中してしまい中継器が通信性能のボトルネックとなってしまったりするという問題点があった。さらに、従来のイーサネット(登録商標)のトポロジでは、コリジョンや輻輳が発生し、定時性を保障することが困難であるという問題点があった。
また、ネットワークが確立すると、各通信ノードがネットワークの構成を認識できるように、ネットワーク上に存在する自通信ノード以外の通信ノードに局情報を渡す必要がある。このとき、局情報の送信元が他の通信ノードからの応答を受信することによって、ネットワーク上の全ての通信ノードに局情報が行き渡ったかを確認する必要があるが、その処理が煩雑であるという問題点もあった。
さらに、リングトポロジとしては、上述したFDDIが存在するが、現在、FDDIを用いたネットワークはイーサネット(登録商標)を用いたネットワークほど普及していないという問題点もあった。また、イーサネット(登録商標)を用いたネットワークをリングトポロジで構成したとしても、FDDIの規格をそのままイーサネット(登録商標)に適用することができないという問題点もあった。
この発明は上記に鑑みてなされたもので、中継器を使用しないで通信ノード間をイーサネット(登録商標)で接続したイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムで使用される通信ノードを得ることを目的とする。また、イーサネット(登録商標)で構築したリングトポロジのネットワークで障害を発見した場合に障害を排除したリングを容易に構成することができる通信ノードと、通信システムのリング構成方法を得ることも目的とする。
さらに、イーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムにおいて、通信ノード間で通信を行うために必要な手順を規定するリング状通信システムでの経路確立方法を得ることも目的とする。具体的には、イーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムにおいて、正常な通信ノードによって構成された経路がリング状に構成されているかを確認することができる通信ノードと、通信システムのリング確立確認方法を得ることも目的とする。
また、イーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムにおいて、リングが確立した後に、ネットワーク上の全ての通信ノードに局情報が行き渡ったかを容易に確認することができる通信ノードと、通信システムのリング確立確認方法を得ることも目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる通信ノードは、イーサネット(登録商標)によって接続された複数の通信ノードがリング状に接続された通信システムを構成する通信ノードであって、フレームを入力する入力部とフレームを出力する出力部を有する第1および第2のポートと、第1および第2のポートが正常な場合、前記第1のポートの入力部から入力されるフレームの受信処理を行って、前記第2のポートの出力部から当該フレームを送信し、隣接通信ノードとの間で通信異常が生じた場合、前記隣接通信ノードと接続されるポートと異なる側のポートの入力部から入力されるフレームの受信処理を行って、当該フレームが入力された入力部と同一のポートの出力部から当該フレームを送信するループバック処理を行い、他通信ノードが前記ループバック処理を行う場合、前記第2のポートの入力部から入力されるフレームの受信処理を行わずに、前記第1のポートの出力部から当該フレームを送信する通信処理手段と、を備え、前記通信処理手段は、電源投入時または自通信ノードがループバック処理を行って新たなリングを構成した場合に、発行時刻を埋め込んだリング確立確認フレームを発行し、前記リングを巡回してきた前記リング確立確認フレームを受信すると、それ以降のリング確立確認フレームの発行を停止するリング確立確認フレーム発行手段と、前記リング確立確認フレーム発行手段によって発行され、前記リングを巡回してきた前記リング確立確認フレームを受信した時刻から、前記リング確立確認フレーム内の発行時刻を差し引いたフレーム巡回時間を算出するフレーム巡回時間算出手段と、前記リング確立確認フレームの発行停止後、前記フレーム巡回時間以上の間、前記リング内を流れるリング確立確認フレームを検出しないかを判定するリング確立判定手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、リング状に通信ノードを接続することによって、スタートポロジやバストポロジの接続形態に必要な中継器を用いる必要がないので、中継器の障害の発生による全通信ノードの通信不能な状態を解消することができ、中継器に通信伝文が集中する事態を避けることができる。さらに、中継器を削減できるので、システム構築時のコストを低減することができるという効果も有する。
図1は、この発明によるイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムの概略構成を模式的に示す図である。 図2は、図1のリング状通信システムを構成する通信ノードの構成を模式的に示すブロック図である。 図3は、リング状通信システムで故障が発生した状態を模式的に示す図である。 図4は、リング状通信システムのリング構成時にケーブルが誤接続された状態を模式的に示す図である。 図5は、この実施の形態2による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。 図6−1は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図6−2は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図6−3は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図6−4は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図6−5は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図6−6は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その6)。 図7は、この実施の形態3による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。 図8−1は、リング確立確認フレームを廃棄する処理手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図8−2は、リング確立確認フレームを廃棄する処理手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図8−3は、リング確立確認フレームを廃棄する処理手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図8−4は、リング確立確認フレームを廃棄する処理手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図9−1は、図8−1の状態で4局が保持する受信フレーム情報の一例を示す図である。 図9−2は、図8−1の状態で1局が保持する受信フレーム情報の一例を示す図である。 図10−1は、ループバックが発生した後に形成された新たなリングの接続状態の確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図10−2は、ループバックが発生した後に形成された新たなリングの接続状態の確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図10−3は、ループバックが発生した後に形成された新たなリングの接続状態の確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図10−4は、ループバックが発生した後に形成された新たなリングの接続状態の確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図10−5は、ループバックが発生した後に形成された新たなリングの接続状態の確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図11−1は、リング確立の確認処理中に起き得る問題となる状態を示す図である(その1)。 図11−2は、リング確立の確認処理中に起き得る問題となる状態を示す図である(その2)。 図11−3は、リング確立の確認処理中に起き得る問題となる状態を示す図である(その3)。 図12は、この実施の形態5による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。 図13−1は、解列した通信ノードに代わって新たな通信ノードが参入した場合のリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図13−2は、解列した通信ノードに代わって新たな通信ノードが参入した場合のリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図14−1は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図14−2は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図14−3は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図14−4は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図14−5は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図14−6は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である(その6)。 図15は、この実施の形態7による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。 図16−1は、リング確立確認処理に関係のないフレームを削除する手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図16−2は、リング確立確認処理に関係のないフレームを削除する手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図16−3は、リング確立確認処理に関係のないフレームを削除する手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図16−4は、リング確立確認処理に関係のないフレームを削除する手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図16−5は、リング確立確認処理に関係のないフレームを削除する手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図17は、この実施の形態8による通信ノードの機能構成を模式的に示す図である。 図18−1は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図18−2は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図18−3は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図18−4は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図18−5は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図18−6は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である(その6)。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる通信ノードおよび通信システムのリング確立確認方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。以下では、各実施の形態に共通するこの発明の構成の概略について説明し、その後に、各実施の形態についての説明を行う。
図1は、この発明にかかるイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムの概略構成を模式的に示す図である。このリング状通信システムは、イーサネット(登録商標)によって1対1で接続された複数の通信ノード(通信機器、図中、ノードと表記)10−1〜10−4がリング状に接続される構成を有する。ここで、通信ノード10−1〜10−4間を接続するイーサネット(登録商標)ケーブルは、実線で示される図中のリング状通信システム内で右回りにフレームを運ぶ正規系リング1と、点線で示される同じく左回りにフレームを運ぶ待機系リング2との、物理的に2本のリングによって二重化されている。正規系リング1は、リング状通信システムを構成する通信ノード10−1〜10−4とケーブルが正常状態のときに使用されるリングである。また、待機系リング2は、リング状通信システムを構成する通信ノード10−1〜10−4とケーブルのうちいずれかに異常が発生した場合に、後述するようにその異常箇所をループバック処理によってシステムから分離するために使用されるリングである。
図2は、図1のリング状通信システムを構成する通信ノードの構成を模式的に示すブロック図である。この通信ノード10は、隣接する通信ノードとの間でイーサネット(登録商標)ケーブルを接続するための2つのポート11,14と、ポート11,14から受信したフレームの処理や他の通信ノード間での経路確立を行うための処理を行う通信処理部17と、を備える。
ポートは、Aポート(図中、PortAと表記。)11とBポート(図中、PortBと表記。)14の2つのポートから構成される。Aポート11は、正規系リング1からのフレームを受信する正規系入力部12と、待機系リング2へフレームを送信する待機系出力部13と、を備える。また、Bポート14は、正規系リング1へフレームを送信する正規系出力部16と、待機系リング2からのフレームを受信する待機系入力部15と、を備える。なお、Aポート11は、特許請求の範囲の第1のポートに対応し、Bポート14は、同じく第2のポートに対応している。
通信処理部17は、Aポート11の正規系入力部で受信した正規系リング1からのフレームを一端読み込み、必要がある場合には所定の処理を行ってからBポート14の正規系出力部から正規系リング1に送信する一方、Bポート14の待機系入力部で受信した待機系リング2からのフレームは読み込まずにそのままAポート11の待機系出力部へと送信する。より具体的には、正常時においてBポート14から出力するフレームに対してのみ、必要がある場合には所定の処理を行い、通信ノード内でBポート14からAポート11に流れるフレームについては何の処理も行われない。
このようなイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムにおける通常状態での通信は、正規系リング1に各通信ノード10−1〜10−4が通信権を取得するためのトークンフレームを用いて行われる。通信を行いたい通信ノード10は、正規系リング1中に流れているトークンフレームを、Aポート11の正規系入力部12で受信することによって、通信権を取得する。通信権を取得した通信ノード10は、トークンフレームに代えて、送信したいデータフレームをBポート14の正規系出力部16から正規系リング1に送出する。データフレームの送出が終了すると、トークンフレームをBポート14の正規系出力部16から正規系リング1に戻し、他の通信ノード10が通信を行える状態へと戻す。
以上が、以下に説明する各実施の形態に共通するイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムの概要である。以下、この内容に基づいて、各実施の形態の説明を行う。なお、以下の説明では、通信ノード10−1,10−2,10−3,10−4をそれぞれ1局、2局、3局、4局と表記する。
また、この明細書では、説明の簡略化のため、リング状通信システムが4台の通信ノード10−1〜10−4によって構成される場合を例に挙げて説明するが、複数台の通信ノード10がイーサネット(登録商標)でリング状に接続される構成のものであれば、以下の実施の形態を適用することができる。
実施の形態1.
この実施の形態1では、図1に示されるイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムの一部に故障やケーブルの誤接続が発生した場合のループバック処理について説明する。
<故障が発生した場合>
図3は、リング状通信システムで故障が発生した状態を模式的に示す図である。図1に示すように、1局〜4局の通信ノード10−1〜10−4がリング状に接続されたネットワークで、正規系リング1を用いた通常の通信が行われている際に、図3に示されるように3局10−3と4局10−4との間でケーブル断が発生したとする。この場合、4局10−4の通信処理部17は、4局10−4のAポート11−4で3局10−3からの信号を受信しない状態が所定の時間以上続くことによって、3局10−3との間のケーブルに故障が発生したと判定し、Bポート14−4の待機系入力部と正規系出力部とを接続するループバックを行う。ここで、リング状通信システムを構成する各通信ノード(局)10−1〜10−4は、フレームを受信しない時間によって故障が発生したと判定する基準値が全て同じであるため、3局10−3と4局10−4との間のケーブル断が発生した後、最初に異常を検出するのは、正規系リング1の故障箇所に最も近い4局10−4である。その結果、4局10−4がループバック処理を行うことになる。そして、3局10−3と4局10−4との間でケーブル断が発生したことを示す異常通知信号を送信する。3局10−3の通信処理部17は、異常通知信号を受信すると、3局10−3と4局10−4との間のケーブル断が発生したことを知り、Bポート14−3側にフレームを出力しないように、Aポート11−3の正規系入力部と待機系出力部とを接続するループバックを行う。
以上の処理によって、3局10−3と4局10−4が伝送路をループバックし、待機系リング2を使用して、故障箇所の3局10−3と4局10−4との間のケーブルを切り離した新たなリングが再構成され、その後、各局の通信が再開される。なお、以後の処理において、3局10−3の通信処理部17−3は、Aポート11−3の正規系入力部で受信した正規系リング1からのフレームを一端読み込んで、所定の処理を行った後に同じAポート11−3の待機系出力部から待機系リング2へ出力し、4局10−4の通信処理部17−4は、Bポート14−4の待機系入力部で受信した待機系リング2からのフレームを一端読み込み、所定の処理を行ってから同じBポート14の正規系出力部へと送信する処理を行うことになる。
なお、図3は、3局10−3と4局10−4との間のケーブル断を例に挙げてループバックの説明を行ったが、他の箇所でケーブル断が発生したり、通信ノード(局)10−1〜10−4が故障したりした場合にも、同様の手順でリングの再構成が行われる。
<イーサネット(登録商標)ケーブルが誤接続された場合>
図4は、リング状通信システムのリング構成時にケーブルが誤接続された状態を模式的に示す図である。まず、通信ノード10−1〜10−4間をケーブルで接続する作業中に図4に示されるように3局10−3でのポートとケーブルとの接続を間違えたものとする。すなわち、2局10−2のBポート14−2と3局10−3のBポート14−3とが接続され、4局10−4のAポート11−4と3局10−3のAポート11−3とがケーブルで接続されてしまったものとする。
ケーブルの接続完了後、各通信ノード10−1〜10−4の通信処理部17−1〜17−4は、自通信ノードの接続ポートと隣接する通信ノードの接続ポートとが正常に接続されているか、具体的には、自通信ノードのAポート11と隣接する通信ノードのポートB14とが接続され、自通信ノードのBポート14と隣接する通信ノードのAポート11とが接続されているかを、所定の規則に則って行われるネゴシエーションによって確認する。このとき、2局10−2の通信処理部17−2は、自局のBポート14−2が3局10−3のBポート14−3と接続されていることをネゴシエーションで知り、3局10−3との接続ポートが間違っていることを認識する。同様に、4局10−4の通信処理部17−4も、自局のAポート11−4が3局10−3のAポート11−3と接続されていることをネゴシエーションで知り、3局10−3との接続ポートが間違っていることを認識する。
接続ポートの誤接続を認識した通信ノードの通信処理部17は、誤接続されたポートでないポートのループバック処理を行う。つまり、2局10−2の通信処理部17−2は、Aポート11−2でループバックを行い、4局10−4の通信処理部17−4は、Bポート14−4でループバックを行う。
以上により、誤接続の原因となる3局10−3を切り離したリングが構成される。その後は、このリングによって通常の通信が実施される。
この実施の形態1によれば、リング状通信システムを構成する通信ノード10やケーブルが故障した場合でも、ループバックを行って故障箇所を切り離すことができるので、耐故障性のある信頼性の高いリング状通信システムを実現することができるという効果を有する。また、リング状に通信ノード10を接続することによって、スタートポロジやバストポロジの接続形態に必要な中継器を用いる必要がないので、中継器の障害の発生による全通信ノード10の通信不能な状態を解消することができ、中継器に通信伝文が集中する事態を避けることができる。さらに、中継器を削減できるので、システム構築時のコストを低減することができるという効果も有する。また、ネットワーク構築時の誤接続を発見し、誤接続のある部分を切り離すことができるので、システム構築を容易にすることができるという効果も有する。
実施の形態2.
この実施の形態2では、各通信ノードのポート間をイーサネット(登録商標)ケーブルで正確に接続した状態の後に行われるリングの接続状態を確認する方法について説明する。たとえば、図1に示されるように1局10−1〜4局10−4が正常に接続された後に、リングの構成を行うために、各通信ノードの電源が入れられる。このとき、全ての通信ノード10−1〜10−4が同時に電源ONの状態になればよいが、そうでない場合も生じ得る。たとえば、3局10−3が電源系統の故障によって、電源ONとしたにもかかわらず立ち上がらない場合もある。このような場合には、2局10−2のAポート11−2と4局10−4のBポート14−4でループバックを行わなければならない。このように、各通信ノード10−1〜10−4の電源投入直後にリング状通信システム内の通信ノード10−1〜10−4によってリング状の経路が構成されたか否かを確認するリング確立確認処理の手順を以下に説明する。
図5は、この実施の形態2による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。この実施の形態2の通信ノード10の通信処理部17は、リング確立確認フレーム発行部21、フレーム巡回時間算出部22、フレーム巡回時間記憶部23およびリング確立判定部24を含む。なお、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略している。
リング確立確認フレーム発行部21は、電源投入後にリング状通信システムにおいてリング状の経路(以下、単にリングという)が確立されているかを確認するリング確立確認フレームを、所定の時間ごとに発行する。リング確立確認フレームには、このリング確立確認フレームを発行した時刻が埋め込まれる。また、リング確立確認フレーム発行部21は、自身が送信したリング確立確認フレームを受信すると、それ以降のリング確立確認フレームの発行を停止するとともに、受信したリング確立確認フレームを廃棄する。
フレーム巡回時間算出部22は、自通信ノードが発行したリング確立確認フレームがAポート11から戻ってきた際に、リング確立確認フレームを受信した時刻と、そのリング確立確認フレームに埋め込まれた発行時刻との差を算出し、リング確立確認フレームがリングを巡回した時間であるフレーム巡回時間を求め、フレーム巡回時間記憶部23に記憶する。
リング確立判定部24は、最後に自通信ノードまたは他の通信ノードが発行したリング確立確認フレームを受信してから、フレーム巡回時間以上の時間、ネットワーク上にリング確立確認フレームが検出されない状態が続いたか否かを判定し、その状態がフレーム巡回時間以上続いた場合には、リングの接続を全通信ノード10が認識したと判定する。
図6−1〜図6−6は、リング状通信システムにおけるリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である。まず、1局10−1の通信処理部17−1のリング確立確認フレーム発行部21は、発行時刻を埋め込んだリング確立確認フレームをBポート14−1から正規系リング1に送出する(図6−1)。ここでは、1局10−1は、時刻T1に第1のリング確立確認フレーム201−1を送出し、時刻T1から所定の時間が経過した時刻T2に第2のリング確立確認フレーム201−2を正規系リング1に送出したものとする。
その後、1局10−1は、自身が送出したリング確立確認フレームを受信していないので、時刻T3,T4にそれぞれ第3と第4のリング確立確認フレーム201−3,201−4をさらに正規系リング1に送出する。その後、1局10−1が最初に発行した第1のリング確立確認フレーム201−1が何らかの原因により、4局10−4と1局10−1との間で消失したものとする(図6−2)。なお、1局10−1以外の通信ノード10−2〜10−3は、1局10−1からのリング確立確認フレーム201−1〜201−4をそのまま通過させる。
ついで、1局10−1は、Aポート11−1で自身が発行した第2のリング確立確認フレーム201−2を受信し、その受信時刻T6を記憶する。1局10−1の通信処理部17−1のフレーム巡回時間算出部22は、第2のリング確立確認フレーム201−2の受信時刻T6から、そのフレームに埋め込まれた発行時刻T2を差し引いたフレーム巡回時間T(=T6−T2)を算出する(図6−3)。算出したフレーム巡回時間は、フレーム巡回時間記憶部23に記憶される。また、1局10−1の通信処理部17−1のリング確立確認フレーム発行部21は、戻ってきた第2のリング確立確認フレーム201−2をネットワーク上から廃棄する。さらに、1局10−1の通信処理部17−1のリング確立確認フレーム発行部21は、自身が発行したリング確立確認フレームを最初に受信したので、それ以降はリング確立確認フレームの発行を停止する(図6−4)。なお、この時点までに、1局10−1は、第5のリング確立確認フレーム201−5まで発行している。
その後、1局10−1は、順に自局が発行したリング確立確認フレームを受信して廃棄する処理を行い、最後に発行した第5のリング確立確認フレーム201−5を受信し、廃棄することで、ネットワーク(リング)上から1局10−1が発行したリング確立確認フレーム201−1〜201−5はなくなる(図6−5)。以上の図6−1〜図6−5までの処理は、他の2局10−2〜4局10−4でも同時に行われる。
1局10−1の通信処理部17−1のリング確立判定部24は、図6−5でネットワーク上から1局10−1が発行した全てのリング確立確認フレーム201−1〜201−5が廃棄されると、図6−3で求めたフレーム巡回時間以上、ネットワーク上に全くリング確立確認フレームが流れないかの計測を開始する。つまり、タイマにフレーム巡回時間をセットし、タイムアウトとなるまでに他の通信ノード10−2〜10−4が送出したリング確立確認フレームを検出したか否かを判定する。なお、この判定中に、他の通信ノード10−2〜10−4が送出したリング確立確認フレームを受信するたびに、タイマをセットし直す。これは、自局のリングの確立を確認するだけでなく、他局も同様にリングの確立を確認したという事実を得るためである。そして、リング確立判定部24によって、リング確立確認フレームを最後に観測した時間から、フレーム巡回時間T以上の間、ネットワーク(リング)にリング確立確認フレームが観測されない状態が続いた場合に、ネットワーク上の他の全ての通信ノード10−1〜10−4も同様にネットワークの接続の構成(リングの確立)を認識できたと判定する(図6−6)。
なお、上述した説明では、各局は、自局が発行したリング確立確認フレームのうち最初に戻ってきたリング確立確認フレームを用いてフレーム巡回時間の算出を行う場合を示したが、戻ってきたすべてのリング確立確認フレームについて巡回時間を算出し、それらの平均値や最大値などをタイマにセットするフレーム巡回時間としてもよい。
この実施の形態2によれば、リング状に通信ノードを接続した場合に、リング確立確認フレームの受信時間とその発行時間を用いてフレーム巡回時間を算出し、ネットワーク上を最後に流れたリング確立確認フレームからフレーム巡回時間以上の間、リング確立確認フレームが流れなかった場合に、フレームを巡回したネットワーク上の全ての通信ノード10がリング接続の構成を認識することができたと判断するようにしたので、リング状に接続された通信ノード10の台数に応じてフレーム巡回時間を設定することができるという効果を有する。これは、たとえば、一台の通信ノード当たりのフレームの通過時間を予め設定し、これにリング状通信システムを構成する通信ノード10の台数と誤差を排除するための安全率を掛けた値をタイマ設定値とした場合に比して、各通信ノード10がネットワークの接続の構成の認識を判定する時間を短くすることができるという効果を有する。
実施の形態3.
実施の形態2では、リング確立確認フレームを発行した通信ノードが、自分のリング確立確認フレームを受信すると、廃棄する(終端する)ようにしていた。この実施の形態2のリング確立確認処理の最中に、いずれかの通信ノードに故障が発生しネットワークからその通信ノードが落ちて(解列して)しまうと、その通信ノードを排除するようにループバックが行われ新たなリングが構成される。このとき、新たなリング中に解列した通信ノードが発行したリング確立確認フレームが残ってしまう可能性がある。この実施の形態3では、このような場合の処理の方法について説明する。
図7は、この実施の形態3による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。この実施の形態3の通信ノードの通信処理部17は、実施の形態2の図5において、受信フレーム情報管理部31と受信フレーム情報記憶部32をさらに備える構成を有する。
受信フレーム情報管理部31は、Aポート11から受信した他の通信ノード10が発行したリング確立確認フレームをリピートするごとに、そのリング確立確認フレームについて、その送信元通信ノード、フレームを識別するシリアル番号などのフレーム識別情報、およびフレームの発行時刻(またはフレームの受信時刻)を含む受信フレーム情報を取得し、受信フレーム情報記憶部32に記憶されている受信フレーム情報と照合する。そして、受信したリング確立確認フレームが、過去に受信したものと同一のものでない場合(つまり、新たに発行されたものである場合)には、その送信元通信ノードの受信フレーム情報として受信フレーム情報記憶部32に上書きして記憶する。一方、受信したリング確立確認フレームが、過去に受信したものである場合には、そのリング確立確認フレームを廃棄する。
受信フレーム情報記憶部32は、ネットワークに接続されるそれぞれの通信ノード10についての受信フレーム情報を記憶する。たとえば、実施の形態2で説明したように、ある通信ノード10が所定の時間ごとに発行するリング確立確認フレームを受信する場合には、それぞれシリアル番号が異なる(1つずつ番号が増加していく)ので、新たなリング確立確認フレームの受信フレーム情報が上書きされていく。
また、リング確立確認フレーム発行部21は、リング確立確認フレーム中に、フレームを識別するシリアル番号などのフレーム識別情報も埋め込む機能を有する。フレーム識別情報がシリアル番号である場合には、たとえば所定の時間ごとに発行するリング確立確認フレームに1ずつ増加させたシリアル番号を埋め込むなどの処理を行う。なお、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略している。
図8−1〜図8−4は、リングの接続状態の確認処理中に故障の発生によってネットワークから解列した通信ノードが発行したリング確立確認フレームを廃棄する処理手順の一例を模式的に示す図である。3局10−3の通信処理部17−3のリング確立確認フレーム発行部21は、時刻T1,T2に、シリアル番号がそれぞれ「No.1」と「No.2」の第1と第2のリング確立確認フレーム202−1,202−2を発行し、それらのフレームがリング上を巡回している(図8−1)。
図9−1は、図8−1の状態で4局が保持する受信フレーム情報の一例を示す図であり、図9−2は、図8−1の状態で1局が保持する受信フレーム情報の一例を示す図である。受信フレーム情報として、リング確立確認フレームの送信元である通信ノード名と、フレーム識別情報としてリング確立確認フレームに埋め込まれたシリアル番号と、そのリング確立確認フレームの発行時刻とが記憶される例が示されている。なお、ノード名として、世界でユニークなMAC(Media Access Control)アドレスを用いることも可能である。図9−1に示されるように、4局10−4では、第1と第2のリング確立確認フレーム202−1,202−2を順に受信しているが、第2のリング確立確認フレーム202−2が最も新しいものであるので、第2のリング確立確認フレーム202−1についての受信フレーム情報が記憶されている。一方、図9−2に示されるように、1局10−1では、第1のリング確立確認フレーム202−1だけを受信しているので、その受信フレーム情報が記憶されている。ここでは、4局10−4と1局10−1のみを説明したが、他局も同様にBポート14から送出するリング確立確認フレームについての受信フレーム情報を取得して記憶する。
その後、3局10−3に故障が発生したものとする。これにより、2局10−2のBポート14−2と4局10−4のAポート11−4は、ケーブルが光ファイバである場合には3局10−3から光が来ないこと、またケーブルが電線である場合には3局10−3から電気信号が来ないことを検出して、3局10−3に故障が発生したことを検出する。そして、実施の形態1で説明したように、2局10−2はAポート11−2でループバックを行い、4局10−4はBポート14−4でループバックを行う(図8−2)。これにより、3局10−3が発行したリング確立確認フレームは、ループバックによって確立された新たなリング内に取り残された状態となる。そして、図8−2に示されるように、第1のリング確立確認フレームは、待機系リング2を流れることになる。
ついで、4局10−4のBポート14−4で第1のリング確立確認フレーム202−1を受信し、ループバック状態にあるのでBポート14から第1のリング確立確認フレーム202−1の送信を行う状態となる。この送信の前に、4局10−4の通信処理部17−4の受信フレーム情報管理部31は、第1のリング確立確認フレーム202−1を受信すると、上述したようにその受信フレーム情報を取得し、その受信フレーム情報を、受信フレーム情報記憶部32に記憶されている対応する3局10−3の受信フレーム情報と照合する。このとき、受信した第1のリング確立確認フレーム202−1のシリアル番号は「No.1」であるが、図9−1に示されるように、記憶されている受信フレーム情報のシリアル番号は「No.2」であるので、受信フレーム情報管理部31は、受信した第1のリング確立確認フレーム202−1は過去にリピートしたリング確立確認フレームと認識して、そのフレームの廃棄を行う(図8−3)。
同様に、4局10−4の通信処理部17の受信フレーム情報管理部31は、受信した第2のリング確立確認フレーム202−2についても、そのシリアル番号は「No.2」であるが、図9−1に示されるように、記憶されている受信フレーム情報のシリアル番号は「No.2」であるので、受信フレーム情報管理部31は、受信した第2のリング確立確認フレーム202−2は過去にリピートしたリング確立確認フレームと認識して、そのフレームの廃棄を行う(図8−4)。以上により、3局10−3が解列したことによって、新たなリングに取り残された3局10−3の発行したリング確立確認フレームの除去処理が行われる。
なお、図8−3で、待機系リング2を流れる第1と第2のリング確立確認フレーム202−1,202−2を受信した1局10−1が廃棄処理を行わないのは、最初に説明したように、Bポート14−1から送出するフレームに対してのみをフィルタをかける処理を行い、通信ノード内でBポート14−1からAポート11−1へ流れるデータフレームを読み込まずに流すだけであるという仮定によるものである。
また、これは一例であり、Aポート11から送出されるデータフレームとBポート14から送出されるデータフレームの両方に対して、廃棄処理を行うようにしてもよい。この場合には、それぞれのポートから送信されるリング確立確認フレームについての受信フレーム情報が記憶されることになる。このような構造を有する通信ノードであれば、図8−3で1局10−1が第1と第2のリング確立確認フレーム202−1,202−2の廃棄処理を実行することが可能となる。ただし、Aポート11とBポート14の両方のポートから送信されるデータフレームについて廃棄を行うか否かの処理を行うと、ケーブルの伝送速度が大きい場合に、この処理に時間がかかり、ケーブルの伝送速度に比べて処理速度が遅くなってしまい、全体としての通信速度も遅くなってしまう可能性がある。
さらに、フレーム識別情報が上述した例のように、1ずつ増加していくシリアル番号の場合には、シリアル番号を用いてリング確立確認フレームの新旧を判断することが可能であるので、受信フレーム情報には時間(発行時刻など)は必要ない。しかし、フレーム識別情報が他の記号やランダムな値によって形成される場合には、受信フレーム情報に、時間(発行時刻など)を含めて記憶する必要がある。時間情報が加わることで、受信したリング確立確認フレームの新旧判断を行うことが可能となるからである。
この実施の形態3によれば、リング確立確認処理の最中に、いずれかの通信ノード10に故障が発生しネットワークからその通信ノード10が解列して、新たなリングが構成された後に、そのリング中に残った解列した通信ノード10が発行したリング確立確認フレームを廃棄するようにしたので、解列した通信ノード10の不要なフレームがリング上に滞留することを防ぐことができるという効果を有する。
実施の形態4.
実施の形態2では、最後にリング確立確認フレームを検出してから、フレーム巡回時間以上の時間の間にリング確立確認フレームが検出されなかった場合に、リングの接続状態の確認が行われるようになっていた。ところで、実施の形態2のリング確立確認処理の途中で、いずれかの通信ノードに故障が発生しネットワークからその通信ノードが解列してしまうと、その通信ノードを排除するようにループバックが行われる。実施の形態3では、ループバックが行われた新たなリングから、排除された通信ノードによって発行されたリング確立確認フレームを排除する方法について説明した。しかし、上述した実施の形態2,3では、ループバックがされた後のリング確立確認処理については述べられていない。そこで、この実施の形態4では、ループバックがされた後のリング確立確認処理を行う方法について説明する。
この実施の形態4の通信ノードは、実施の形態3の図7と同じ構成を有する。ただし、リング確立確認フレーム発行部21は、リング確立確認フレームに、発行時刻とフレームを識別する識別番号のほかに、リング確立確認フレームの発行時に、自通信ノード10が通常のAポート11とBポート14で送受信可能な状態(以下、スルー状態という)にあるのか、ループバック状態にあるのかを示す経路状態情報を埋め込んで送信する機能をさらに有する。なお、ループバック状態の場合には、Aポート11とBポート14のどちらでループバックを行っているのかを示す情報も含まれる。また、リング確立確認フレーム発行部21は、自通信ノード10が発行したリング確立確認フレームを受信すると、フレーム中の経路状態情報が現在の経路状態と同じである場合には、リング確立確認フレームの発行を停止するが、フレーム中の経路状態情報が現在の経路状態と異なるものである場合には、リング確立確認フレームの発行を引き続き行うとともに、その場合にはフレーム巡回時間算出部によるフレーム巡回時間の算出処理を行わせない機能も有する。
図10−1〜図10−5は、ループバックが発生した後に形成された新たなリングの接続状態の確認処理の手順の一例を模式的に示す図である。これらの図10−1〜図10−5では4局10−4がリングの確立を確認する場合に焦点を当てた状態を示している。まず、1局10−1〜4局10−4とも全て故障が発生していない正常状態にあり、どの通信ノード10−1〜10−4もスルー状態にある。4局10−4の通信処理部17−4のリング確立確認フレーム発行部21は、時刻T1,T2に、シリアル番号がそれぞれ「No.1」と「No.2」で、経路状態情報がそれぞれ「スルー」と「スルー」である情報を埋め込んだ第1と第2のリング確立確認フレーム203−1,203−2を発行したものとする(図10−1)。
その後、3局10−3に故障が発生したものとする。これにより、2局10−2のBポート14−2と4局10−4のAポート11−4は、3局10−3に故障が発生したことを検出して、実施の形態1で説明したように、2局10−2はAポート11−2でループバックを行い、4局10−4はBポート14−4でループバックを行う。これにより、2局10−2の経路状態は、Aポート11−2でループバックを行う「Loop−A」となり、4局10−4の経路状態は、Bポート14−4でループバックを行う「Loop−B」となる。第2のリング確立確認フレーム203−2の発行後所定の時間が経過した時刻T3になると、4局10−4のリング確立確認フレーム発行部21は、シリアル番号が「No.3」で経路状態情報が「Loop−B」である情報を埋め込んだ第3のリング確立確認フレーム203−3を発行する(図10−2)。なお、3局10−3が発行したリング確立確認フレームが、ループバックによって新たに構成されたリング内に取り残された場合には、上述した実施の形態3の手順によって廃棄される。
その後、4局10−4の通信処理部17−4のリング確立確認フレーム発行部21は、自局が発行した経路状態情報が「スルー」である第1のリング確立確認フレーム203−1を受信するが、現在の自局の経路状態はBポート14のループバック状態である「Loop−B」であり、両者が一致しないので、引き続いて、所定の時間ごとにリング確立確認フレームの発行を行う(図10−3)。また、受信した第1のリング確立確認フレーム203−1を廃棄する。その後、第2のリング確立確認フレーム203−2を受信した場合も同様である。
さらに時間が経過して、4局10−4の通信処理部17のリング確立確認フレーム発行部21は、自局が発行した経路状態情報が「Loop−B」である第3のリング確立確認フレーム203−3を受信すると、現在の自局の経路状態である「Loop−B」と一致するので、リング確立確認フレームの発行を停止する(図10−4)。この第3のリング確立確認フレーム203−3を用いて、フレーム巡回時間算出部22は、実施の形態2で説明した手順でフレーム巡回時間を算出する。その後、受信した第3のリング確立確認フレーム203−3を廃棄する。
その後、4局10−4は、自局が発行したシリアル番号が「No.4」であり経路状態情報が「Loop−B」である第4のリング確立確認フレーム203−4と、シリアル番号が「No.5」であり経路状態情報が「Loop−B」である第4のリング確立確認フレーム203−5を順に受信した後に、それぞれを廃棄する(図10−5)。その後は、実施の形態2の図6−5〜図6−6で説明したように、リング確立確認フレームを最後に観測してからフレーム巡回時間以上の時間が経過することを確認することによって、ループバックがされた後のリングの接続状態の確認処理が終了する。
この実施の形態4によれば、リングの接続状態の確認処理中に故障が発生して解列した通信ノード10が発生して、リング構成が変更してしまった場合でも、新たなリングの接続状態に対応して、必ずネットワークに参加している通信ノード10の少なくとも1台が、最終的なネットワークの伝送路を経由して自通信ノード10の発行したリング確立確認フレーム203を受信できるので、リング構成中にさらに複数台の通信ノード10の参入離脱が行われてもリング構成が可能となるという効果を有する。
実施の形態5.
図11−1〜図11−3は、リング確立の確認処理中に起き得る問題となる状態を示す図である。まず、1局10−1〜4局10−4が正常な状態で接続された状態にあるものとする。そして、3局10−3の通信処理部17−3のリング確立確認フレーム発行部21は、時刻T1,T2に、それぞれ「No.1」と「No.2」のシリアル番号が埋め込まれた第1と第2のリング確立確認フレーム204−1,204−2を発行したものとする(図11−1)。
その後、3局10−3に故障が発生したものとする。これにより、2局10−2のBポート14−2と4局10−4のAポート11−4は、3局10−3に故障が発生したことを検出して、実施の形態1で説明したように、2局10−2はAポート11でループバックを行い、4局10−4はBポート14−4でループバックを行う。これにより、3局10−3が発行した第1と第2のリング確立確認フレーム204−1,204−2は、ループバックによって構成された新たなリング内に取り残された状態となる(図11−2)。
さらにその後、3局10−3が発行した第1と第2のリング確立確認フレーム204−1,204−2が廃棄される前に、解列した3局10−3に代わり、5局10−5がネットワークに参入してきたとする。この場合、再び新たにリングの構成が行われ、2局10−2はAポート11−2でループバックした状態からスルーモードに移り、4局10−4はBポート14−4でループバックした状態からスルーモードに移る(図11−3)。その結果、待機系リング2内に3局10−3が発行した第1と第2のリング確立確認フレーム204−1,204−2が巡回することになる。これらの第1と第2のリング確立確認フレーム204−1,204−2は、通常使われない待機系リング2中を流れ、しかも各通信ノード10内でBポート14からAポート11へと流れ、フィルタがかからないので、廃棄されずに永遠に流れ続けてしまうことになる。
そこで、この実施の形態5では、このような問題点を解決するリング確立確認処理の方法について説明する。図12は、この実施の形態5による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。この実施の形態5の通信ノードの通信処理部17は、実施の形態3の図7において、ループバック状態制御部51をさらに備える構成を有する。なお、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
ループバック状態制御部51は、自通信ノードの経路状態の遷移を示す経路状態遷移情報を記憶しておくとともに、隣接する通信ノードが解列して、新たなリングが構成され、そのリング確立確認処理が終了する前に、解列した通信ノードに代わって別の通信ノードが参入してきた場合に、解列した通信ノードが発行したリング確立確認フレームが廃棄され、最後にすべてのリング確立確認フレームがフレーム巡回時間以上の時間、検出されない状態となるまで(つまり、リング確立確認処理が終了するまで)、ループバック状態を解除させないようにポートを制御する機能を有する。
つぎに、動作について図11−1と図13−1〜図13−2を参照して説明する。図13−1〜図13−2は、解列した通信ノードに代わって新たな通信ノードが参入した場合のリング確立確認処理の手順の一例を模式的に示す図である。まず、図11−1に示されるように、1局10−1〜4局10−4が正常な状態で接続された状態にあり、3局10−3の通信処理部17−3のリング確立確認フレーム発行部21が、時刻T1,T2に、それぞれ「No.1」と「No.2」のシリアル番号が埋め込まれた第1と第2のリング確立確認フレームを発行する。
その後、3局10−3に故障が発生したものとする。これにより、2局10−2のBポート14−2と4局10−4のAポート11−4は、3局10−3に故障が発生したことを検出して、実施の形態1で説明したように、2局10−2はAポート11−2でループバックを行い、4局10−4はBポート14−4でループバックを行う。このとき、2局10−2と4局10−4の通信処理部17−2,17−4のループバック状態制御部51は、経路状態がスルー状態からループバック状態へと遷移したことを示す経路状態遷移情報を記憶する(図13−1)。
さらに、3局10−3が発行した第1と第2のリング確立確認フレーム205−1,205−2が廃棄される前に、解列した3局10−3に代わり、5局10−5がネットワークに参入してきたとする。このとき、3局10−3は5局10−5がネットワークに参入してきたことを検出するが、経路状態遷移情報で、スルー状態からループバック状態へと遷移した状態にあることから、5局10−5とのリングの構成を行わない(図13−2)。つまり、図11−3で説明した待機系リング2での3局10−3が発行したリング確立確認フレームの巡回を防ぐために、2局10−2の通信処理部17−2のループバック状態制御部51は、Aポート11−2でループバックさせた状態のままに維持させて、Bポート14−2を使用不可能な状態とするように、4局10−4の通信処理部17−4のループバック状態制御部51は、Bポート14−4でループバックさせた状態のままに維持させて、ポートA11−4を使用不可能な状態とするように制御する。この状態は、図13−2でのループバックによる新たなリング確立の確認処理が終了するまで維持される。
その後、実施の形態2で説明したように、リング上にリング確立確認フレーム205−1,205−2が全て廃棄された状態となった後に、2局10−2と4局10−4の通信処理部17のループバック状態制御部51は、経路状態をループバック状態からスルー状態へと制御し、経路状態遷移情報もスルー状態に書き換える。これによって、2局10−2と4局10−4のリング確立確認フレーム発行部21は、新たに参入してきた5局10−5を交えたネットワークでの新たなリング確立確認処理を実行する。なお、2局10−2と4局10−4は、3局10−3が解列した際のリングのリング確立の確認処理の終了を知ることができる通信ノードであり、5局10−5が新たに参入してきた通信ノードであることを知っている通信ノードであるために、これらの2局10−2と4局10−4から、新たなリング確立の確認処理が行われる。
この実施の形態5によれば、隣接する通信ノードが解列して、その通信ノード10が発行したリング確立確認フレームが待機系に存在しかつ廃棄される前に、解列した通信ノードに代わって別の通信ノードが参入してきた場合に、新たな別の通信ノードの参入によって構成されるリング上に解列した通信ノードが発行したリング確立確認フレームが廃棄されずに流れ続けることを防止することができるという効果を有する。
実施の形態6.
この実施の形態6では、実施の形態5と同様に待機系リングにリング確立確認フレームが滞留してしまうことを防ぐ通信ノードの構成と、その処理方法について説明する。この実施の形態6で使用される通信ノードの構成は、実施の形態3の図7に示した構造と同一である。ただし、この実施の形態6の通信ノードの受信フレーム情報管理部31は、待機系リング2を巡回し、Bポート14からAポート11へと通過するフレームのうち、自通信ノードで発行したリング確立確認フレームについてのみ、そのフレーム識別情報を含む受信フレーム情報を取得し、受信フレーム情報記憶部32に記憶されている受信フレーム情報と照合し、過去に受信したものと同一でない場合には、そのリング確立確認フレームについての受信フレーム情報を受信フレーム情報記憶部32に記憶し、過去に受信したものと同一である場合には、そのリング確立確認フレームを廃棄する機能をさらに有する。また、受信フレーム情報記憶部32は、受信フレーム情報管理部31によって取得された、待機系リング2を巡回するフレームのうち自通信ノードが発行したリング確立確認フレームの受信フレーム情報も格納する。なお、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
つぎに、動作について、図14−1〜図14−6を参照して説明する。図14−1〜図14−6は、待機系リングを流れるリング確立確認フレームの廃棄処理の手順の一例を模式的に示す図である。まず、1局10−1〜4局10−4が正常に接続された状態から、1局10−1と2局10−2との間の正規系リング1が断線し、さらに1局10−1の電源が落ちてOFFになったとすると、2局10−2のAポート11−2は正規系リング1が断線したことを検出して、実施の形態1で説明したように、Bポート14−2でループバックを行う。また、4局10−4のBポート14−4は、1局10―1と通信できなくなったことを検出して、実施の形態1で説明したように、Aポート11−4でループバックを行う(図14−1)。
その後、1局10−1の電源が入ってON状態となったとすると、4局10−4のBポート14−4は1局10−1の復帰を検出して、ループバック状態から通常のスルー状態へと遷移する。また、電源が入った1局10−1のBポート14−1は、1局10−1と2局10−2との間の正規系リング1が断線していることを検出し、実施の形態1で説明したように、Aポート11−1でループバックを行う。そして、A局10−1の受信処理部17−1のリング確立確認フレーム発行部21は、シリアル番号が「No.1」のリング確立確認フレーム220を、Aポート11−1から待機系リング2に発行する(図14−2)。
さらにその後、1局10−1と2局10−2との間の正規系リング1の断線が修復すると、1局のBポート14−1と2局のAポート11−2は、それぞれの間の正規系リング1の修復を検出して、ループバック状態から通常のスルー状態へと遷移する(図14−3)。これにより、1局10−1〜4局10−4は、正規系リング1で接続され、ループバックのない状態で通信を行うことができる。そのため、待機系リング2に1局が発行したリング確立確認フレーム220が取り残されてしまうことになる。
その後、時間が経過してリング確立確認フレーム220が待機系リング2内を流れ、2局10−2と1局10−1の間に来たものとする(図14−4)。このとき、待機系リング2を流れるフレームを受信する2局10−2〜4局10−4の通信処理部17−2〜17−4の受信フレーム情報管理部31は、それぞれBポート14−2から1局が発行したリング確立確認フレーム220を受信するが、自通信ノードが発行したものではないので、そのままAポート11−2〜11−4から待機系リング2へと流し、リング確立確認フレーム220を転送する。
1局10−1は、Bポート14−1から自局の発行したリング確立確認フレーム220を受信すると、その通信処理部17−1の受信フレーム情報管理部31は、受信フレーム情報記憶部32の受信フレーム情報を参照して、過去に受信したリング確立確認フレーム220であるか否かを判定する。この場合、過去に受信したものではないので、そのリング確立確認フレーム220のシリアル番号「No.1」を取得して、受信フレーム情報として受信フレーム情報記憶部32に記憶したのち、Aポート11−1から送出する(図14−5)。
さらにその後、リング確立確認フレーム220が待機系リング2中を巡回するが、2局10−2〜4局10−4では、自局が発行したリング確立確認フレーム220ではないので、そのまま転送する。そして、1局10−1のBポート14−1でリング確立確認フレーム220を受信すると、その通信処理部17−1の受信フレーム情報管理部31は、受信フレーム情報記憶部32を参照し、その中にシリアル番号「No.1」に対応する受信フレーム情報が存在するので、過去に受信したものであると判断し、そのリング確立確認フレーム220を廃棄する(図14−6)。なお、上述した説明では、正常状態になった後に、待機系リング2を流れるリング確立確認フレーム220を廃棄する処理に主眼を置いて説明したが、図14−3に示される通常に戻った正規系リング1では、上述した実施の形態で説明したリング確立確認処理が並行して行われる。
この実施の形態6によれば、待機系リング2を流れる自通信ノードが発行したリング確立確認フレーム220について受信フレーム情報を取得し、その受信フレーム情報に基づいて2回目に受信したリング確立確認フレーム220を廃棄する機能を通信処理部17の受信フレーム情報管理部31に持たせるようにしたので、何かの原因で待機系リング2に残ってしまったリング確立確認フレーム220を、待機系リング2に滞留させることなく廃棄することができるという効果を有する。また、自通信ノードで発行したリング確立確認フレーム220のみ受信し、転送した記録を残しておき、他ノードで発行したリング確立確認フレーム220については転送するのみであるので、待機系リング2を流れるフレームの処理にかかる負荷を抑えることができるという効果も有する。
実施の形態7.
この実施の形態7では、リング確立確認処理が終了し、トークンフレームが正規系リング1に流された通常の通信伝文を伝送可能な状態で、ネットワークを構成する通信ノードに故障が発生し、その通信ノードがネットワークから解列した場合のリング確立確認処理について説明する。
図15は、この実施の形態7による通信ノードの機能構成を模式的に示すブロック図である。この実施の形態7の通信ノードの通信処理部17は、実施の形態5の図12において、フレーム廃棄処理部61をさらに備える構成を有する。なお、上述した説明と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
フレーム廃棄処理部61は、リング確立確認処理の状態にあるときに、リング確立確認フレーム以外のフレームを廃棄する処理を行う。たとえば、トークンフレームをリング中に流した通常の送信状態から、ネットワークを構成するいずれかの通信ノードに故障が発生し解列してしまった場合に、リング確立の確認処理の状態に移るが、そのときに新たに再構成されたリング中に流れるトークンフレームやデータフレームなどのリング確立確認処理とは関係のないフレームを廃棄する。
図16−1〜図16−5は、通常の通信状態からリング確立確認処理の状態へ移行する場合のリング確立確認処理に関係のないフレームを削除する手順の一例を模式的に示す図である。まず、ネットワークは通常の通信状態にあるものとする。ここでは、3局10−3は、2局10−2からトークンフレーム208を受信し、送信権を獲得したものとする。その後、3局10−3は、トークンフレーム208の送信元である2局10−2に対して自局(3局10−3)がトークンフレーム208を獲得したことを示すトークン受信完了通知フレーム206を送信するとともに、データを送りたい相手の通信ノードに対してデータフレーム207を送信した後、トークンフレーム208を解放する(図16−1)。
その後、3局10−3に故障が発生したものとする(図16−2)。これにより、2局10−2のBポート14−2と4局10−4のAポート11−4は、3局10−3に故障が発生したことを検出して、実施の形態1で説明したように、2局10−2はAポート11−2でループバックを行い、4局10−4はBポート14−4でループバックを行う。これにより、3局10−3が発行したトークン受信完了通知フレーム206とデータフレーム207は、ループバックによって構成された新たなリング内に取り残された状態となる。また、3局10−3に故障が発生したことを検出した2局10−2と4局10−4は、通常の通信状態からリング確立確認処理の状態へと遷移する。そのため、2局10−2と4局10−4の通信処理部17−2,17−4のリング確立確認フレーム発行部21は、それぞれリング確立確認フレームの発行を開始する(図16−3)。このとき、1局10−1は、まだ通常の通信状態にある。そのため、Aポート11−1からトークン受信完了通知フレーム206を受信すると、自局宛でないのでそのままBポート14−1に送出する。
また、2局10−2は、リング確立確認フレームを所定の時間おきに発行している状態にあるので、自局が送信したリング確立確認フレームが戻ってくることを待つ受信待ちの状態にある。このとき、通信処理部17−2のフレーム廃棄処理部61は、Aポート11−2から受信するフレームのうち、リング確立確認処理の状態とは関係のないフレームを検出すると廃棄する(図16−4)。ここでは、受信したトークン受信完了通知フレーム206を廃棄する。
このとき、1局10−1は、Aポート11−1から4局10−4からの第1のリング確立確認フレーム210−1を受信して、Bポート14−1に送出する処理を行っている。これにより、1局10−1の通信処理部17−1のリング確立確認フレーム発行部21は、リング確立確認状態に遷移したことを知り、自局のリング確立確認フレームの発行を開始することになる。なお、4局10−4からのリング確立確認フレーム210−1よりも3局10−3が発行したデータフレーム207の方を先に受信しており、データフレーム207の受信時にはリング確立確認状態にないので、この時点で、1局10−1では、データフレームの廃棄を行わない。
その後、2局10−2の通信処理部17−2のフレーム廃棄処理部61は、Aポート11−2から受信した3局10−3が発行したデータフレーム207を廃棄する処理を行う(図16−5)。以上により、通常の通信状態からリング確立の確認処理状態へ遷移した後に、新たなリング中に取り残された通常の通信状態のときに発行されたフレームを廃棄する処理が終了する。この後は、実施の形態2〜5で説明した手順でリング確立確認処理が行われる。
この実施の形態7によれば、通常の通信状態からリング確立確認処理の状態へ遷移した際に、通信状態のときに発行されたフレームが新たなリング中に滞留してしまう事態を避けることができるという効果を有する。
実施の形態8.
この実施の形態8では、上述した実施の形態2〜6でリング確立がなされた後に、ネットワーク上のすべての通信ノードに、それぞれの通信ノードに関する局情報を行き渡らせる局情報通知処理について説明する。
図17は、この実施の形態8による通信ノードの機能構成を模式的に示す図である。この通信ノードの通信処理部17は、リング確立確認処理部20、局情報管理部71、フレーム巡回時間算出部72、フレーム巡回時間記憶部73、局情報通知完了判定部74およびネットワーク構成情報記憶部75を備える。なお、リング確立確認処理部20は、各実施の形態2〜6で説明したリング確立の確認処理を実行する通信処理部17内の各処理部をまとめたものである。なお、上述した実施の形態で用いた図と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その説明を省略している。
局情報管理部71は、上述した実施の形態2〜6でリング確立がなされた後に、リングが確立されたネットワーク内のすべての通信ノードに対して、そのネットワークの構成情報を作成するために必要な自通信ノードの局情報を含む局情報通知フレームを、所定の時間ごとに発行する。この局情報通知フレームには、この局情報通知フレームを発行した時刻が埋め込まれる。また、局情報管理部71は、自身が送信した局情報通知フレームを最初に受信した時点以降の局情報通知フレームの発行を停止するとともに、受信した局情報通知フレームを廃棄する。ここで、局情報とは、自通信ノードのMACアドレス、自通信ノードを識別する局番などの自通信ノード識別情報、自通信ノードがループバック状態にある場合にどのポートがループバック状態にあるのかを示すループバック状態情報、上下流に位置する通信ノードのMACアドレス、を含む。さらに、局情報管理部71は、他の通信ノードが送信した局情報通知フレームを受信すると、その局情報をネットワーク構成情報記憶部75に記憶する。
フレーム巡回時間算出部72は、自通信ノードが発行した局情報通知フレームがAポート11から戻ってきた際に、局情報通知フレームを受信した時刻と、その局情報通知フレームに埋め込まれた発行時刻との差を算出し、局情報通知フレームがリングを巡回した時間であるフレーム巡回時間を求める。また、フレーム巡回時間記憶部73は、フレーム巡回時間算出部72によって算出されたフレーム巡回時間を記憶する。
局情報通知完了判定部74は、局情報通知フレームの発行を停止した後に、最後に自通信ノードまたは他の通信ノードが発行した局情報通知フレームを受信してから、フレーム巡回時間以上の時間、ネットワーク上に局情報通知フレームが検出されない状態が続いたか否かを判定し、その状態がフレーム巡回時間以上続いた場合には、ネットワーク上の全通信ノードが、相互に局情報を獲得したと判定する。
ネットワーク構成情報記憶部75は、リングが確立されたネットワークを構成する通信ノードに対応付けられた局情報であるネットワーク構成情報を記憶する。つまり、ネットワーク構成情報は、他の通信ノードから受信した局情報をその通信ノードに対応付けて管理される情報である。このネットワーク構成情報によって、各通信ノードは、リングが確立されたネットワークの接続状態などを知ることができる。
図18−1〜図18−6は、リング状通信システムにおける局情報通知処理の手順の一例を模式的に示す図である。まず、1局10−1の通信処理部17−1の局情報管理部71は、発行時刻を埋め込んだ局情報通知フレームをBポート14−1から正規系リング1に送出する(図18−1)。ここでは、1局10−1は、時刻T1に第1の局情報通知フレーム211−1を送出し、時刻T1から所定の時間が経過した時刻T2に第2の局情報通知フレーム211−2を正規系リング1に送出したものとする。
その後、1局10−1は、自身が送出した局情報通知フレームを受信していないので、時刻T3,T4にそれぞれ第3と第4の局情報通知フレーム211−3,211−4をさらに正規系リング1に送出する。その後、1局10−1が最初に発行した第1の局情報通知フレーム211−1が何らかの原因により、4局10−4と1局10−1との間で消失したものとする(図18−2)。なお、1局10−1以外の通信ノード10−2〜10−4は、1局10−1からの局情報通知フレームを受信すると、その通信処理部17−2〜17−4の局情報管理部71は、局情報をコピーして、ネットワーク構成情報記憶部75−1〜75−4に1局10−1に対応付けて記憶する。
ついで、1局10−1は、Aポート11−1で自身が発行した第2の局情報通知フレーム211−2を受信する。1局10−1にとっては、第1の局情報通知フレーム211−1がネットワーク上で消失してしまっているので、この第2の局情報通知フレーム211−2が最初に受信した局情報通知フレームとなるので、その受信時刻T6を記憶する。1局10−1の通信処理部17−1のフレーム巡回時間算出部72は、第2の局情報通知フレーム211−2の受信時刻T6から、そのフレームに埋め込まれた発行時間T2を差し引いたフレーム巡回時間T(=T6−T2)を算出する(図18−3)。算出したフレーム巡回時間は、フレーム巡回時間記憶部73に記憶される。また、1局10−1の通信処理部17−1の局情報管理部71は、戻ってきた第2の局情報通知フレーム211−2をネットワーク上から廃棄する。さらに、1局10−1の通信処理部17−1の局情報管理部71は、自身が発行した局情報通知フレームを最初に受信したので、それ以降は局情報通知フレームの発行を停止する(図18−4)。なお、この時点までに、1局10−1は、第5の局情報通知フレーム211−5まで発行している。
その後、1局10−1は、順に自局が発行したリング確立確認フレームを受信して廃棄する処理を行い、最後に発行した第5の局情報通知フレーム211−5を受信し、廃棄することで、ネットワーク上から1局10−1が発行したリング確立確認フレームはなくなる(図18−5)。以上の図18−1〜図18−5までの処理は、ネットワークを構成する他の2局10−2〜4局10−4でも同時に行われる。
1局10−1の通信処理部17−1の局情報通知完了判定部74は、図18−5でネットワーク上から1局10−1が発行した全ての局情報通知フレーム211−1〜211−5が廃棄されると、図18−3で求めたフレーム巡回時間以上、ネットワーク上にまったく局情報通知フレームが流れないかの計測を開始する。つまり、タイマにフレーム巡回時間をセットし、タイムアウトとなるまでに他の通信ノード10−2〜10−4が送出した局情報通知フレームを検出したか否かを判定する。なお、この判定中に、他の通信ノード10−2〜10−4が送出した局情報通知フレームをAポート11−1から受信すると、そのたびにタイマをセットし直す。これは、自局の局情報がすべての通信ノード10−1〜10−4に行き渡ったことを確認するだけでなく、他局の局情報も同様にすべての通信ノード10−1〜10−4に行き渡ったことを確認するためである。そして、局情報通知完了判定部74は、局情報通知フレームの発行停止後、フレーム巡回時間T以上の間、ネットワークに局情報通知フレームが観測されない状態が続いた場合に、つまり、タイマがタイムアウトした場合に、ネットワーク上の他の全ての通信ノードも同様にすべての通信ノードに局情報を行き渡らせることができたと判定する(図18−6)。
この実施の形態8によれば、リング確立がなされた後、自通信ノードの局情報を含む局情報通知フレームを巡回させるようにしたので、その局情報通知フレームが再び自局に戻ってきたことによって、他局が局情報通知フレームを受信したことを確認することができる。これにより、従来のイーサネット(登録商標)などで構築した場合のように、局情報を各通信ノードに対して通知した後に、各通信ノードからの受信応答メッセージを必要としないために、必要なフレーム数を削減することができるとともに、すべての通信ノードの局情報を共有したことを容易に確認することができるという効果を有する。
また、通信ノードは、局情報通知フレームを発行し続け、自身で発行した局情報通知フレームが最初に戻ってきた時点で局情報通知フレームの発行を停止するようにしたので、局情報通知フレームの経路上での消失による局情報の通知の滞りを防ぐとともに、局情報通知フレームが消失した際の対応時間の短縮が可能となるという効果も有する。
さらに、局情報通知フレームが巡回するフレーム巡回時間を計測し、このフレーム巡回時間を用いて、ネットワーク上のすべての通信ノードが互いに局情報を行き渡らせたかを判定するようにしたので、リング構成(通信ノードの数)に合わせてすべての通信ノードが互いに局情報を行き渡らせたかを判定するための時間(タイムアウト値)を設定することができるという効果を有する。これにより、通信ノードの数が少ないリング構成と通信ノードの数が多いリング構成でタイムアウト値が異なるので、通信ノードの数が少ない場合にはより速く局情報の交換の設定が完了することになる。
以上のように、この発明にかかるイーサネット(登録商標)ベースのリング状通信システムは、複数の通信ノードから構成されるネットワークに有用である。
1 正規系リング
2 待機系リング
10,10−1〜10−5 通信ノード
11,11−1〜11−5 Aポート
14,14−1〜14−5 Bポート
17,17−1〜17−5 通信処理部
20 リング確立確認処理部
21 リング確立確認フレーム発行部
22,72 フレーム巡回時間算出部
23,73 フレーム巡回時間記憶部
24 リング確立判定部
31 受信フレーム情報管理部
32 受信フレーム情報記憶部
51 ループバック状態制御部
61 フレーム廃棄処理部
71 局情報管理部
74 局情報通知完了判定部
75 ネットワーク構成情報記憶部

Claims (17)

  1. イーサネット(登録商標)によって接続された複数の通信ノードがリング状に接続された通信システムを構成する通信ノードであって、
    フレームを入力する入力部とフレームを出力する出力部を有する第1および第2のポートと、
    第1および第2のポートが正常な場合、前記第1のポートの入力部から入力されるフレームの受信処理を行って、前記第2のポートの出力部から当該フレームを送信し、隣接通信ノードとの間で通信異常が生じた場合、前記隣接通信ノードと接続されるポートと異なる側のポートの入力部から入力されるフレームの受信処理を行って、当該フレームが入力された入力部と同一のポートの出力部から当該フレームを送信するループバック処理を行い、他通信ノードが前記ループバック処理を行う場合、前記第2のポートの入力部から入力されるフレームの受信処理を行わずに、前記第1のポートの出力部から当該フレームを送信する通信処理手段と、
    を備え、
    前記通信処理手段は、
    電源投入時または自通信ノードがループバック処理を行って新たなリングを構成した場合に、発行時刻を埋め込んだリング確立確認フレームを発行し、前記リングを巡回してきた前記リング確立確認フレームを受信すると、それ以降のリング確立確認フレームの発行を停止するリング確立確認フレーム発行手段と、
    前記リング確立確認フレーム発行手段によって発行され、前記リングを巡回してきた前記リング確立確認フレームを受信した時刻から、前記リング確立確認フレーム内の発行時刻を差し引いたフレーム巡回時間を算出するフレーム巡回時間算出手段と、
    前記リング確立確認フレームの発行停止後、前記フレーム巡回時間以上の間、前記リング内を流れるリング確立確認フレームを検出しないかを判定するリング確立判定手段と、
    を備えることを特徴とする通信ノード。
  2. 前記通信処理手段の前記リング確立確認フレーム発行手段は、前記リング確立確認フレームに該フレームを一意に識別する固有情報を埋め込む機能を有し、
    前記通信処理手段は、
    前記通信システム内の他の通信ノードから受信したリング確立確認フレームの送信元通信ノードと前記固有情報とを含む受信フレーム情報を記憶する受信フレーム情報記憶手段と、
    前記他の通信ノードからのリング確立確認フレームから取得した前記受信フレーム情報を、前記受信フレーム情報記憶手段中の前記他の通信ノードに対応する受信フレーム情報と比較し、受信した前記リング確立確認フレームが過去に受信したフレームである場合には、そのフレームを廃棄する受信フレーム情報管理手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信ノード。
  3. 前記通信処理手段は、
    前記リング確立確認フレーム発行手段による、当該通信ノードに隣接する第1の隣接通信ノードがリングから解列し、ループバック処理を行って新たなリングが形成された後で、このリングでのリング確立確認処理が終了する前に、前記第1の隣接通信ノードの位置に第2の隣接通信ノードが参入してきた場合に、前記第2の隣接通信ノードに隣接する通信ノードは、前記ループバックされた状態を前記リングでのリング確立確認処理が終了するまでの間維持するように制御するループバック状態制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信ノード。
  4. 自通信ノードまたは他通信ノードがループバック処理を行っている状態から、正常に遷移した場合に、前記受信フレーム情報管理手段は、第2のポートの入力部から入力されるリング確立確認フレームのうち自通信ノードが発行したリング確立確認フレームの固有情報を含む受信フレーム情報を取得し、
    前記受信フレーム情報記憶手段に同じ受信フレーム情報がない場合に、取得した前記受信フレーム情報を前記受信フレーム情報記憶手段に記憶し、
    同じ受信フレーム情報がある場合に前記リング確立確認フレームを廃棄する機能をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の通信ノード。
  5. 前記通信処理手段は、
    トークンフレームを前記リング中に流してトークンパッシング方式で通信を行っている状態から、リング確立の確認処理状態へと遷移した場合に、受信したフレームのうちリング確立確認フレーム以外のフレームを廃棄するフレーム廃棄処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信ノード。
  6. 前記通信処理手段の前記リング確立確認フレーム発行手段は、リング確立確認フレームの受信を検知すると、リング確立の確認処理状態へと遷移して、リング確立確認フレームの発行を開始することを特徴とする請求項1に記載の通信ノード。
  7. 前記通信処理手段は、
    リング確立の確認処理が終了すると、ネットワーク構成情報を作成するために必要な自通信ノードに関する局情報を含む局情報通知フレームを発行し、前記リングを巡回してきた前記局情報通知フレームを受信する局情報管理手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信ノード。
  8. 前記通信処理手段の前記局情報管理手段は、発行した前記局情報通知フレームが前記リングを巡回して戻ってくるまで、局情報通知フレームを発行することを特徴とする請求項7に記載の通信ノード。
  9. 前記通信処理手段の前記局情報管理手段は、前記局情報通知フレームに該フレームの発行時刻を埋め込み、前記リング状巡回してきた前記局情報通知フレームを受信すると、それ以降の局情報通知フレームの発行を停止する機能をさらに有し、
    前記通信処理手段は、
    前記局情報管理手段によって発行され、前記リングを巡回してきた前記局情報通知フレームを受信した時刻から、前記局情報通知フレーム内の発行時刻を差し引いたフレーム巡回時間を算出するフレーム巡回時間算出手段と、
    前記局情報通知フレームの発行停止後、前記フレーム巡回時間以上の間、前記リング内を流れる局情報通知フレームを検出しないかを判定する局情報通知完了判定手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の通信ノード。
  10. イーサネット(登録商標)によって接続された複数の通信ノードがリング状に接続された通信システムのリング確立確認方法であって、
    前記通信ノードが、電源投入時または自通信ノードがループバック処理を行って新たなリングを構成した場合にリング確立確認フレームを該フレームの発行時刻を埋め込んで発行するとともに、リング確立確認フレームを受信するとそれ以降のリング確立確認フレームの発行を停止するリング確立確認フレーム発行工程と、
    通信ノードが、リング確立確認フレーム発行工程で発行されたリング確立確認フレームを受信することにより、リングが確立されたことを確認するリング確立確認工程と、
    を含み、
    前記リング確立確認工程は、
    前記リング確立確認フレームを受信した時刻から、前記リング確立確認フレーム内の発行時刻を差し引いたフレーム巡回時間を算出するフレーム巡回時間算出工程と、
    前記リング確立確認フレームの発行を停止した後、前記リング上に前記リング確立確認フレームが前記フレーム巡回時間以上流れなかった場合に、前記リングが確立されたことを確認するリング確立判定工程と、
    を含むことを特徴とする通信システムのリング確立確認方法。
  11. 前記リング確立確認フレーム発行工程では、前記リング確立確認フレームに該フレームを一意に識別する固有情報を埋め込み、
    前記通信システム内の他の通信ノードから受信したリング確立確認フレームの送信元通信ノードと前記固有情報とを含む受信フレーム情報を記憶する受信フレーム情報記憶工程と、
    前記他の通信ノードから受信したリング確立確認フレームから取得した前記受信フレーム情報を、既に記憶されている前記他の通信ノードに対応する受信フレーム情報と比較し、受信したそのフレームが過去に受信したフレームである場合には、そのフレームを廃棄する受信フレーム情報管理工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信システムのリング確立確認方法。
  12. 第1の通信ノードが前記リングから解列し、ループバック処理を行って新たなリングが構成された後で、この新たなリングについて前記リング確立確認工程が終了する前に、前記第1の通信ノードの位置に第2の通信ノードが参入してきた場合に、
    前記第2の通信ノードに隣接する通信ノードは、ループバック処理の状態を前記新たなリングでのリング確立確認処理が終了するまでの間維持するループバック制御工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の通信システムのリング確立確認方法。
  13. 自通信ノードまたは他通信ノードがループバック処理を行っている状態から、正常に遷移した場合に、前記受信フレーム情報管理工程では、第2のポートの入力部から入力されるリング確立確認フレームのうち、自通信ノードが発行したリング確立確認フレームの固有情報を含む受信フレーム情報を取得し、
    取得したフレームについて記憶された受信フレーム情報がない場合に、取得した前記受信フレーム情報を記憶し、
    取得したフレームについて受信フレーム情報がある場合に、前記リング確立確認フレームを廃棄する処理をさらに行うことを特徴とする請求項11に記載の通信システムのリング確立確認方法。
  14. トークンフレームを前記リング中に流してトークンパッシング方式で通信を行っている状態から、リング確立の確認を行う前記リング確立確認工程へと移行した場合に、
    受信したフレームのうちリング確立確認フレーム以外のフレームを廃棄するフレーム廃棄処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の通信システムのリング確立確認方法。
  15. 前記リング確立確認工程の後に、ネットワーク構成情報を作成するために必要な自通信ノードに関する局情報を含む局情報通知フレームを送信する局情報管理工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の通信システムのリング確立確認方法。
  16. 前記局情報管理工程では、発行した前記局情報通知フレームが前記リングを巡回して戻ってくるまで、局情報通知フレームを発行することを特徴とする請求項15に記載の通信システムのリング確立確認方法。
  17. 前記局情報管理工程では、前記局情報通知フレームに該フレームの発行時刻を埋め込み、発行した前記局情報通知フレームを受信すると、それ以降の局情報通知フレームの発行を停止し、
    前記リングを巡回してきた前記局情報管理工程で発行された前記局情報通知フレームを受信した時刻から、前記局情報通知フレーム内の発行時刻を差し引いたフレーム巡回時間を算出するフレーム巡回時間算出工程と、
    前記局情報通知フレームの発行を停止した後、前記リング上に前記局情報通知フレームが前記フレーム巡回時間以上流れなかった場合に、前記ネットワーク上の通信ノード間で局情報の交換が行われたと判定する局情報通知完了判定工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の通信システムのリング確立確認方法。
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