JP2010048719A - 液晶表示装置のフリッカ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明の点灯、消灯の切り替えの操作を省略できて、液晶表示装置の光量の変動を測定する際の手間を軽減し、且つ、照明の切り替えミスのないフリッカ測定装置を提供する。
【解決手段】本発明のフリッカ測定装置は、液晶表示装置3へ向けて光を照射する白色発光ダイオード5と、液晶表示装置3からの光を検出する光センサ4と、制御部11とを有する。制御部11は、光センサ4での検出結果に基づいて光量測定する光量測定手段と、光センサ4での検出結果に基づいて光量変動を測定するフリッカ測定手段とを有する。そして、制御部11は、所定時間毎に白色発光ダイオード5を消灯して光量を測定し、該光量が設定光量よりも少ない場合には白色発光ダイオード5を点灯した状態で光量の変動を測定し、前記光量が設定光量以上の場合には、白色発光ダイオード5を消灯した状態で光量の変動を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話等に用いられる液晶表示装置の画面で発生するちらつき(フリッカ)を測定するフリッカ測定装置に関する。
前記液晶表示装置では、液晶に直流電圧を印加し続けることで生じる液晶物質の劣化を防止するために、液晶表示装置の画素電極とコモン電極との間に印加する電圧がフレーム周期毎に反転するAC電圧(反転電圧)になっている。
この場合、液晶表示装置の製造時に、AC電圧の中心電圧レベルを基準レベル(前記両電極間の電位差が0Vのレベル)に一致させて、AC電圧の基準レベルに対する正負の電圧の振幅を等しくすることで、液晶表示装置の画面で発生するちらつきを抑えていた。
ところが、実際に製造される液晶表示装置では、液晶表示装置の画素電極への電圧印加を制御する薄膜トランジスタ(TFT)に生じた寄生容量等によってAC電圧の中心電圧レベルが基準レベルからずれてしまい、これに伴ってフレーム周期毎の前記振幅が異なって、液晶表示装置の画面の光量がフレーム周期毎に増減(変動)してしまう。これが液晶表示装置の画面のちらつきとして現れる。
このため、液晶表示装置の製造時には、作業者が液晶表示装置の画面でちらつきを目視して液晶表示装置に設けたフリッカ調節つまみを調節して、前記ちらつきを最小にしていた。しかし、作業者の目視によるために、作業者毎に調節の精度がばらつき、均質な調節を得ることが困難であった。また、作業者はちらついた画面を見続けなければならず、作業者の目に対して過度の負担が掛かることになる。
これに対し、特許文献1〜4には、液晶表示装置の画面からの光を光センサで検出し、この光センサでの検出結果に基づいて、液晶表示装置の画面の光量のフレーム周期毎の変動を自動的に測定するフリッカ測定装置が開示されている。かかる特許文献1〜4のフリッカ測定装置では、光量の変動に対する測定値が画一化されるために、均質な調節精度を得ることができるとともに、作業者は画面を見なくても済むために、当該作業者の負担が軽減される。
特開平6−130920号公報(図1) 特開平6−138842号公報(図1) 特開平8−248369号公報(図1) 特開2001−202063号公報(図1)
ところで、携帯電話等にあっては、暗い夜間等では液晶表示装置に配置したバックライトを点灯し、その光で画面表示する一方で、明るい昼間等ではバックライトを消灯し、太陽光等の外光を液晶の背面側で反射させて、その反射光で画面表示するものがある。この種の液晶表示装置では、バックライトの光で画面表示する状態と、反射光で画面表示する状態とで、画面の明るさの変動がそれぞれ最小になるように液晶表示装置を調節する必要がある。
この調整に、前記特許文献1〜4のフリッカ測定装置を用いようとすると、作業者は、バックライトの光で画面表示する状態での調整を行なう場合には、液晶表示装置のバックライトを点灯させ、一方、反射光で画面表示する状態での調整を行なう場合には、液晶表示装置のバックライトを消灯し、且つ、液晶表示装置の画面に照明を当てる操作を行なうことになる。
このため、作業者は、液晶表示装置の操作に加えて、照明の点灯、消灯の切り替えを操作する必要があり、その手間の分だけ測定の効率が悪くなるうえ、照明の切り替えミスによって測定が不正確になるおそれがある。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、バックライトの光で画面表示する状態と反射光で画面表示する状態とを切り替え可能な液晶表示装置の光量の変動を測定する際に、液晶表示装置の操作のみを行なうだけで照明の点灯、消灯の切り替えの操作を省略でき、これにて液晶表示装置の光量の変動を測定する際の手間を軽減し、且つ、照明の切り替えミスのない液晶表示装置のフリッカ測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、液晶表示装置3で発生するちらつきが最小になるように液晶表示装置3を調節する際に使用されるフリッカ測定装置を対象とする。
本発明のフリッカ測定装置は、図5に示すように、液晶表示装置3の画面へ向けて光を照射する照明灯5と、液晶表示装置3の画面からの光を検出する光センサ4と、光センサ4での検出結果に基づいて光量を測定する光量測定手段と、光センサ4での検出結果に基づいて光量の変動を測定するフリッカ測定手段と、フリッカ測定手段での測定結果を出力する出力手段とを有している。そして、所定時間毎に照明灯5を消灯して光量測定手段で光量を測定し、該光量が予め設定した設定光量よりも少ない場合には、照明灯5を点灯した状態でフリッカ測定手段によって光量の変動を測定し、前記光量が前記設定光量以上の場合には、照明灯5を消灯した状態でフリッカ測定手段によって光量の変動を測定することを特徴とする。
ここでの照明灯5は、白色発光ダイオード、豆電球又は蛍光ランプ等が該当する。所定時間としては、30秒間や1分間等が該当する。設定光量としては、例えば、液晶表示装置3のバックライトが消灯し、且つ、照明灯5が消灯している状態での光量測定手段の測定値に基づいて設定する。出力手段は、例えば、フリッカ測定装置の装置本体1又は装置外に設けた表示部に、フリッカ測定手段での測定結果を出力して、光量の変動量を前記表示部にデジタル表示させるものであってもよく、フリッカ測定手段での測定結果に応じた電流等を装置本体1又は装置外に設けたメーターに出力して、光量の変動量をメーターの針の振れで表示するものであってもよい。
装置本体1に複数個のレベル表示LED17を一列に並べて配置することで出力手段を構成し、出力手段が、フリッカ測定手段での測定結果に基づいて、光量の変動が大きいほどレベル表示LED17の点灯数を多くするものとすることができる。
出力手段は、装置本体1に設けたコネクタ20を有し、フリッカ測定手段での測定結果をコネクタ20を介して装置本体1外に出力するものとすることができる。
本発明に係るフリッカ測定装置によれば、例えば、バックライトの光で画面表示する状態と、反射光で画面表示する状態とを切り替え可能な液晶表示装置3の光量の変動を測定する際に、照明灯5を消灯した状態で測定したときの光量が設定光量よりも少ないときには、照明灯5を自動的に点灯して該照明灯5の光を液晶表示装置3に反射させて、光量の変動を測定する。一方、照明灯5を消灯した状態で測定したときの光量が設定光量以上のときには、照明灯5を消灯して照明灯5の光を液晶表示装置3に照射しないようにして、光量の変動を測定する。
これにて、作業者は、液晶表示装置3で発生するちらつきが最小になるように液晶表示装置3を調節(フリッカ調節)する際に、液晶表示装置3の画面へ向けて光を照射する照明の点灯、消灯の切り替えの操作までは行わなくても済む。したがって、前記液晶表示装置3の調節の際の作業者の手間を軽減できる。また、照明灯5の切り替えミスを防止できて、光量の変動測定を適正に行なうことができる。しかも、所定時間毎に照明灯5を消灯した状態での光量の測定が行われるので、作業者が、液晶表示装置3をバックライトの光で画面表示する状態に設定することと、反射光で画面表示する状態に設定することとを任意のタイミングで切り替えても、光量の変動の測定のための照明灯5の点灯、消灯の切り替えが自動的に行われる。これによっても、液晶表示装置3を調節する際の作業者の手間を軽減できる。
出力手段としてのレベル表示LED17が、光量の変動が大きいほど点灯数が多くなると、作業者は、レベル表示LED17の点灯数を減らすように液晶表示装置3を調節すればよいことになる。したがって、作業者は、例えば、光量の変動量を数値で表示する場合のように該数値を読まなくても、一目で光量の変動量を把握でき、これにて作業者の負担を軽減できる。
フリッカ測定手段での測定結果を、出力手段のコネクタ20を介して装置本体1外に出力すると、例えば、フリッカ測定手段での測定結果をコネクタ20を介して自動調節装置に出力し、該測定結果に基づいて自動調節装置が液晶表示装置3のフリッカ調節つまみを回すことで、フリッカの自動調節化を図ることができる。また、液晶表示装置3が、例えば電子ボリュームでのフリッカ調節が行えるようになっている場合には、コネクタ20を介してフリッカ測定装置を液晶表示装置3に接続して電子ボリュームを制御することによっても、フリッカの自動調節化を図ることができる。また、コネクタ20を介してフリッカ測定装置をコンピュータに接続して、フリッカ測定手段での測定結果をコンピュータに記憶させること等もできる。
図1ないし図6に、本発明に係る液晶表示装置のフリッカ測定装置の実施形態を示す。このフリッカ測定装置は、図1に示すように、装置本体1と、該装置本体1に導電ケーブル8で接続されたセンサ部2とを有し、液晶表示装置3の製造時に液晶表示装置3で発生するちらつきが最小になるように液晶表示装置3を調節する際に使用される。装置本体1は、センサ部2による光量検出に基づいて測定対象の液晶表示装置3の光量の変動を測定し、その光量の変動度合いを後述するレベル表示LED17の点灯数で表示する。
液晶表示装置3としては、液晶の背面側に配置したバックライト(不図示)の光を液晶に透過させて画面表示する透過専用タイプと、外光を液晶の背面で反射させて反射光で画面表示する反射専用タイプと、暗い夜間等では透過専用タイプと同様にバックライトの光で画面表示し、明るい昼間等では反射専用タイプと同様に反射光で画面表示する透過/反射切替タイプとがある。
センサ部2には、図2および図5に示すように、フォトダイオードからなる光センサ4と、該光センサ4を取り囲む複数個の白色発光ダイオード(照明灯)5と、光センサ4から出力された電流信号(検出信号)を電圧信号に変換して増幅し、装置本体1へ出力する変換増幅部6とを備えている。
光センサ4と白色発光ダイオード5とは、図2に示すように、センサ部2の下面側において筒体7の周壁で囲まれるように配置される。筒体7の下端面には、発泡合成ゴム等からなるクッション材(不図示)を配置している。筒体7の下端側を液晶表示装置3の画面に押し付けたときには、クッション材が液晶表示装置3の画面に密着して、光センサ4に外光が入り込むことが防がれる。光センサ4は、受光した光量に比例した電流信号を出力する。白色発光ダイオード5は、液晶表示装置3の画面へ向けて白色光を照射するようになっている。
装置本体1には、液晶表示装置3の画面からの光量を測定するために、図5に示すように、センサ部2の光センサ4から出力されて変換増幅部6で変換、増幅された電圧信号をデジタルデータ化して制御部11に出力する第1のA/D変換部10を有している。つまり、第1のA/D変換部10は、光センサ4で受光した光量(検出結果)に対応するデジタルデータを制御部11に出力する。
また、装置本体1は、液晶表示装置3の画面の光量の変動を測定するために、センサ部2からの電圧信号から直流成分を除去するDC成分除去部12と、DC成分除去部12の出力から光量の変動の周波数に相当する60Hz以下の信号を抽出するローパスフィルタ13と、オフセットを調節するオフセット部14と、オフセット部14からの信号をデジタルデータに変換して制御部11に出力する第2のA/D変換部15とを有している。
制御部11は、第1のA/D変換部10から入力した光センサ4での検出結果(デジタルデータ)に基づいて光量を測定する光量測定手段と、第2のA/D変換部15から入力した光センサ4での検出結果(デジタルデータ)に基づいて光量の変動を測定するフリッカ測定手段とを有し、また白色発光ダイオード5の点灯と消灯とを制御する。
装置本体1の上面には、図1に示すように、前記フリッカ測定手段での測定結果を出力する出力手段としての16個のレベル表示LED17を左右一列に並べて配置してある。装置本体1の後面には、図3に示すように、照明切替スイッチ18と、照明オン/オフスイッチ19と、RS232Cのコネクタ20とを配置してある。照明切替スイッチ18は、白色発光ダイオード5の点灯、消灯を自動で行なう状態と、白色発光ダイオード5の点灯、消灯を手動で行なう状態とを切り替えるためのものである。照明オン/オフスイッチ19は、照明切替スイッチ18を「手動」に設定した状態で、白色発光ダイオード5の点灯、消灯を切り替えるためのものである。
また、装置本体1の上面には、図1に示すように、光センサ4の感度調整等を行なう調整モードから光量の変動を測定する測定モードに切り替えるための押しボタン式のモード切替スイッチ21と、照明切替スイッチ18等での設定状態を示す各種の表示LED22が配置されている。装置本体1の左側面には、図4に示すように、電源スイッチ24が配置されるとともに、電源用のACアダプタ25が接続される。センサ部2の導電ケーブル8は、装置本体1の右側面に接続される。
このフリッカ測定装置では、液晶表示装置3の光量の変動の測定に先立って、光センサ4の感度調整および白色発光ダイオード5の照度調整が行われる。因みに、液晶表示装置3の測定が終了して電源スイッチ24をオフにしたのち、例えば翌日に同タイプの液晶表示装置3を続けて測定する場合には、前記調整は省略される。この場合、電源スイッチ24をオンしたときには、直ちにモード切替スイッチ21を押してフリッカ測定装置を測定モードに切り替える。
このフリッカ測定装置の調整手順を説明すると、例えば、測定対象の液晶表示装置3が透過専用タイプの場合には、作業者は、先ず液晶表示装置3の画面を白一色(白ベタ)の状態に設定し、フリッカ測定装置の照明切替スイッチ18を「手動」、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」にそれぞれ設定する。この後にフリッカ測定装置の電源スイッチ24をオンすると、フリッカ測定装置は調整モードになり、作業者は、この状態でセンサ部2の筒体7の下端を液晶表示装置3の画面に押し付ける。このとき、各白色発光ダイオード5は消灯しており、光センサ4は、液晶表示装置3の液晶を透過したバックライトの光を受光することになる。
すると、フリッカ測定装置では、センサ部2からの電圧信号に応じた個数だけのレベル表示LED17が点灯し、作業者は、レベル表示LED17の点灯数が8個になるように、センサ部2に設けた感度調整つまみ(不図示)を回して光センサ4の感度調整を行なう。この調整後に、作業者は、モード切替スイッチ21を押して測定モードに切り替える。
また、測定対象の液晶表示装置3が反射専用タイプの場合には、作業者は、先ずフリッカ測定装置のフリッカ測定装置の照明切替スイッチ18を「手動」、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」にそれぞれ設定する。この後に作業者は、フリッカ測定装置の電源スイッチ24をオンして調整モードにした状態で、センサ部2の筒体7を照度設定用基準光源(不図示)に押し付ける。このとき、各白色発光ダイオード5は消灯している。
照度設定用基準光源は、反射専用タイプの液晶表示装置3が白ベタの画面表示を行っている状態で、規定の光源からの光を液晶表示装置3の液晶の背面で反射した場合の当該反射光と同一の光を発するようになっている。そして、作業者は、レベル表示LED17の点灯数が8個になるように、センサ部2の感度調整つまみを回して、光センサ4の感度調整を行なう。
次いで、作業者は、センサ部2の筒体7を照度設定用基準光源から離して該基準光源を消灯したのち、反射専用タイプの液晶表示装置3の画面を白ベタの状態に設定し、照明オン/オフスイッチ19を「オン」に設定する。このとき、各白色発光ダイオード5は点灯している。次に、作業者は、センサ部2の筒体7の下端を液晶表示装置3の画面に押し付け、レベル表示LED17の点灯数が8個になるように、装置本体1に設けた照度調整つまみを回して、白色発光ダイオード5の照度調整を行なう。この後、モード切替スイッチ21を押して測定モードに切り替える。
また、測定対象の液晶表示装置3が透過/反射切替タイプの場合には、作業者は、先ず液晶表示装置3のバックライトを点灯し、液晶表示装置3の画面を白ベタに設定する。次に、作業者は、照明切替スイッチ18を「自動」、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」にそれぞれ設定する。このとき、各白色発光ダイオード5は消灯している。この後に作業者は、電源スイッチ24をオンして調整モードにした状態で、センサ部2の筒体7を液晶表示装置3の画面に押し付け、レベル表示LED17の点灯数が8個になるように、センサ部2の感度調整つまみを回して、光センサ4の感度調整を行なう。
次いで、作業者は、液晶表示装置3のバックライトを消灯し、液晶表示装置3の画面を白ベタに設定し、照明オン/オフスイッチ19を「オン」に設定する。このとき、各白色発光ダイオード5は点灯している。この後に作業者は、センサ部2の筒体7を液晶表示装置3の画面に押し付け、レベル表示LED17の点灯数が8個になるように、装置本体1の照度調整つまみを回して、白色発光ダイオード5の照度調整を行なう。
続いて、作業者は、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」に設定して白色発光ダイオード5を消灯した状態で、センサ部2の筒体7を、バックライトが消灯している液晶表示装置3の画面に押し付け、モード切替スイッチ21を押す。これにて、バックライトを消灯し、白色発光ダイオード5を消灯した状態での光量に対応するデジタルデータ(光量の最低レベル)が制御部11に記憶され、且つ、測定モードに切り替わる。制御部11では、前記光量の最低レベルに基づいて設定光量(閾値)を予め設定し、この閾値を記憶しておく。
因みに、透過/反射切替タイプの液晶表示装置3を、例えば翌日も続けて測定する場合には、その翌日において、作業者は、測定対象の液晶表示装置3のバックライトを点灯して液晶表示装置3の画面を黒一色(黒ベタ)に設定する。次に、作業者は、照明切替スイッチ18を「自動」、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」にそれぞれ設定し、この後に電源スイッチ24をオンする。そして、センサ部2の筒体7を、バックライトが点灯しているとともに黒ベタの画面の液晶表示装置3に押し付け、モード切替スイッチ21を押す。このときの光量レベルが検出されて制御部11に設定光量として記憶され、且つ、測定モードに切り替わる。
測定モードでは、次のようにして測定が行われる。例えば、測定対象が透過専用タイプの液晶表示装置3の場合には、測定の際に、作業者は、液晶表示装置3の画面を白ベタ、照明切替スイッチ18を「手動」、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」に設定し、この状態でセンサ部2の筒体7を液晶表示装置3の画面に押し付ける。
すると、液晶表示装置3のバックライトの光が液晶を透過したのち、センサ部2の光センサ4に受光され、この光量に比例した電圧信号が装置本体1に入力する。前記電圧信号は、DC成分除去部12、ローパスフィルタ13、オフセット部14および第2のA/D変換部15を介して制御部11にデジタルデータで入力される。制御部11は、前記電圧信号の最大値と最小値とからその振幅を測定して振幅に応じた個数のレベル表示LED17を点灯する。
作業者は、液晶表示装置3に設けてあるフリッカ調節つまみを回して、レベル表示LED17の点灯数が最小になるように調節する。因みに、測定モードでモード切替スイッチ21を押すと、押した時点での振幅を基準に高精度な振幅の測定が行われ、それに応じてレベル表示LED17が点灯される。この状態でレベル表示LED17の点灯数が最小になるように調節することで、液晶表示装置3の画面のちらつきを高精度で低減することができる。
また、測定対象が反射専用タイプの液晶表示装置3の場合には、測定の際に、作業者は、液晶表示装置3の画面を白ベタ、照明切替スイッチ18を「手動」、照明オン/オフスイッチ19を「オン」にそれぞれ設定し、この状態でセンサ部2の筒体7を液晶表示装置3の画面に押し付ける。
つまり、白色発光ダイオード5は点灯しており、その光が液晶表示装置3の液晶の背面で反射し、反射光が液晶を通過したのちにセンサ部2の光センサ4に受光され、この光量に比例した電圧信号が装置本体1にデジタルデータで入力する。制御部11は、前述の透過専用タイプの場合と同様に、前記電圧信号の最大値と最小値との振幅に応じた個数のレベル表示LED17を点灯する。作業者は、液晶表示装置3のフリッカ調節つまみを回して、レベル表示LED17の点灯数が最小になるように調節する。
また、測定対象が透過/反射切替タイプの液晶表示装置3の場合には、測定の際に、作業者は、照明切替スイッチ18を「自動」、照明オン/オフスイッチ19を「オン」にそれぞれ設定し、この状態でセンサ部2の筒体7を液晶表示装置3の画面に押し付ける。すると、制御部11は、図6のフローチャートに基づいて測定を行なう。
すなわち、制御部11は、先ず白色発光ダイオード5を消灯する(S1)。この状態で第1のA/D変換部10を介して入力されたデジタルデータ、すなわち光センサ4で受光した光量に対応するデジタルデータ(信号レベル)が制御部11に入力される。このとき、例えば、液晶表示装置3が反射光で画面表示する反射モードに設定され、且つ、液晶表示装置3の画面が黒ベタに設定されていると、光センサ4にはほとんど光が入射されず、前記信号レベルが、制御部11に記憶された閾値よりも小さくなる(S2でYES)。つまり、光センサ4で受光した光量(光センサ4での検出結果)が、設定光量よりも少なくなる。
すると、制御部11は、白色発光ダイオード5を点灯し(S3)、この状態で第2のA/D変換部15を介して入力された電圧信号の最大値と最小値とからその振幅を測定し、振幅に応じた個数のレベル表示LED17を点灯する(S4)。作業者は、液晶表示装置3のフリッカ調節つまみを回して、レベル表示LED17の点灯数が最小になるように調節する。制御部11は、所定時間が経過するまでは(S5でNO)、S4に戻って測定処理を繰り返し、所定時間が経過すると(S5でYES)、S1に戻って再び白色発光ダイオード5を消灯して、光センサ4で受光した光量に対応する信号レベルを入力する。
一方、例えば、液晶表示装置3がバックライトの光で画面表示する透過モードに設定され、且つ、液晶表示装置3の画面が白ベタに設定されていると、光センサ4で受光した光量に対応する信号レベルが前記閾値以上になるため(S2でNO)、制御部11は、白色発光ダイオード5を消灯した状態のまま、第2のA/D変換部15を介して入力された電圧信号の最大値と最小値とからその振幅を測定し、振幅に応じた個数のレベル表示LED17を点灯する(S4)。この場合にも、作業者は、液晶表示装置3のフリッカ調節つまみを回して、レベル表示LED17の点灯数が最小になるように調節する。この後、制御部11は、所定時間が経過すると、再びS1に戻る。
このように、フリッカ測定装置は、白色発光ダイオード5を所定時間毎に消灯して光センサ4で受光した光量を測定することで、液晶表示装置3が反射モードであるか透過モードであるかを自動的に判断し、この判断結果に基づいて白色発光ダイオード5を点灯又は消灯して液晶表示装置3の光量の変動を測定するので、作業者は、透過/反射切替タイプの液晶表示装置3を所定の状態(透過モード又は反射モード)に設定するだけで、液晶表示装置3の画面のちらつき調節(フリッカ調節)を行なうことができる。
因みに、前述のように照明切替スイッチ18を「自動」、照明オン/オフスイッチ19を「オン」に設定し、この状態でセンサ部2の筒体7を透過専用タイプの液晶表示装置3の白ベタの画面に押し付けた場合には、S2で常にNOとなる。このため、照明切替スイッチ18を「手動」、照明オン/オフスイッチ19を「オフ」に設定した場合と同様の状態になって、透過専用タイプの液晶表示装置3のフリッカ調節を行なうことができる。また、照明切替スイッチ18を「自動」、照明オン/オフスイッチ19を「オン」に設定し、この状態でセンサ部2の筒体7を反射専用タイプの液晶表示装置3の黒ベタの画面に押し付けた場合には、S2で常にYESとなる。このため、照明切替スイッチ18を「手動」、照明オン/オフスイッチ19を「オン」に設定した場合と同様の状態になって、反射専用タイプの液晶表示装置3のフリッカ調節を行なうことができる。
装置本体1が、例えば、第2のA/D変換部15を介して入力された電圧信号の最大値と最小値との振幅のデータを、RS232Cのコネクタ20を介して自動調節装置に出力し、該データに基づいて自動調節装置が液晶表示装置3のフリッカ調節つまみを回して、フリッカの自動調節を行ってもよい。
液晶表示装置3のフリッカ調節部材が、例えば、液晶に印加されてフレーム周期で反転するAC電圧を調節する電子ボリュームで構成されている場合には、装置本体1を、RS232Cのコネクタ20を介して液晶表示装置3に接続し、装置本体1によって電子ボリュームを制御することで、フリッカの自動調節を行ってもよい。
装置本体1を、RS232Cのコネクタ20を介してコンピュータに接続して、制御部11に記憶された光量の最低レベルをコンピュータに出力して、書き込み可能なROM等の記憶媒体に記憶させ、又はコンピュータに記憶している閾値を制御部11に記憶させてもよい。
本発明に係る液晶表示装置のフリッカ測定装置の斜視図である。 本発明のフリッカ測定装置のセンサ部の底面図である。 フリッカ測定装置の装置本体の後面図である。 装置本体の左側面図である。 フリッカ測定装置のブロック構成図である。 測定モードでのフローチャートである。
符号の説明
3 フリッカ測定装置
4 光センサ
5 白色発光ダイオード
11 制御部
17 レベル表示LED

Claims (3)

  1. 液晶表示装置(3)で発生するちらつきが最小になるように液晶表示装置(3)を調節する際に使用されるフリッカ測定装置であって、
    液晶表示装置(3)の画面へ向けて光を照射する照明灯(5)と、液晶表示装置(3)の画面からの光を検出する光センサ(4)と、光センサ(4)での検出結果に基づいて光量を測定する光量測定手段と、光センサ(4)での検出結果に基づいて光量の変動を測定するフリッカ測定手段と、フリッカ測定手段での測定結果を出力する出力手段とを有しており、
    所定時間毎に照明灯(5)を消灯して光量測定手段で光量を測定し、該光量が予め設定した設定光量よりも少ない場合には、照明灯(5)を点灯した状態でフリッカ測定手段によって光量の変動を測定し、前記光量が前記設定光量以上の場合には、照明灯(5)を消灯した状態でフリッカ測定手段によって光量の変動を測定することを特徴とする液晶表示装置のフリッカ測定装置。
  2. 装置本体(1)に複数個のレベル表示LED(17)を一列に並べて配置することで出力手段を構成してあり、
    出力手段は、フリッカ測定手段での測定結果に基づいて、光量の変動が大きいほどレベル表示LED(17)の点灯数を多くするようになっている請求項1記載の液晶表示装置のフリッカ測定装置。
  3. 出力手段は、装置本体(1)に設けたコネクタ(20)を有しており、フリッカ測定手段での測定結果をコネクタ(20)を介して装置本体(1)外に出力するようになっている請求項1又は2記載の液晶表示装置のフリッカ測定装置。
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