JP2010048638A - 赤外分光用プローブ - Google Patents
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Abstract
【課題】高い耐久性をもちかつ高感度な赤外分光用プローブを低コストで提供する.
【解決手段】赤外光を低損失で伝送する中空光ファイバ4の先端に,赤外光に対して透明な材質で構成された減衰全反射プリズム5を装着する.プリズム5の形状を頂角が90度の円錐,もしくは円柱の先端を互いに直交する2つの面で切り出した形状とすることにより,プリズムへの入射光10とプリズムからの反射光11がともにファイバ軸と平行となるため,反射光が中空光ファイバ内を低損失で伝送可能なたる.そのため,プリズム5を試料表面に接触させることにより,高感度な減衰全反射分光測定が可能となる.
【選択図】図2
【解決手段】赤外光を低損失で伝送する中空光ファイバ4の先端に,赤外光に対して透明な材質で構成された減衰全反射プリズム5を装着する.プリズム5の形状を頂角が90度の円錐,もしくは円柱の先端を互いに直交する2つの面で切り出した形状とすることにより,プリズムへの入射光10とプリズムからの反射光11がともにファイバ軸と平行となるため,反射光が中空光ファイバ内を低損失で伝送可能なたる.そのため,プリズム5を試料表面に接触させることにより,高感度な減衰全反射分光測定が可能となる.
【選択図】図2
Description
本発明は,赤外分光用プローブに関するものであり,特に減衰全反射法による分光測定を行うためのファイバ型プローブに関する.
赤外光を利用して液体や固体表面の分光分析を行う際には,減衰全反射(以下,ATRと呼ぶ)法が良く用いられる.ATR法においては,赤外光に対して透明な結晶を平行四辺形や台形に切り出したプリズムをサンプルに接触させ,このプリズムを伝搬する赤外光がプリズム内部において全反射する際に,接触するサンプル表面の吸収を受け,プリズムを透過した光のスペクトル上にサンプルの吸収スペクトルが明瞭に現れることを利用したものである.
分光光度計のサンプル室に格納することが困難な大型のサンプルや生体試料を測定する際には,柔軟な光ファイバプローブを用いた遠隔測定が有用である.そこで従来は,カルコゲナイドガラスやハロゲン化銀などの特殊な材料で構成した光ファイバを用い,その先端にATRプリズムを取り付け,それをサンプル表面に接触させたり,ファイバの一部を露出させそれをサンプルに接触させることによりATRスペクトルを得ていた.
特表2002−544473号公報
特開平8−240484号公報
しかし,これらのファイバプローブは,使用する特殊なファイバが高価なうえ,化学的な安定性に欠けるためにその用途は限定されていた.特に露出したファイバをそのままサンプルに接触させる場合は,ファイバの溶出やファイバ自体がもつ毒性などが大きな問題であった.またファイバの先端にATRプリズムを取り付けて使用する際には,これらのファイバが持つ大きな出射拡がり角のために,プリズムへ入射した赤外光のパワーの多くが全反射せずに損失となってしまうという問題点があった.この問題を解決するためにはファイバの先端に出射光を平行化するコリメートレンズが必要となるが,そのコストや大きさが問題となる.
本発明は、上記課題を解決するために,赤外光に対して高い透過性をもつ減衰全反射プリズムが中空光ファイバの先端に設けられていることを特徴とする赤外分光用プローブを提供する.
また,減衰全反射プリズムの材質が,シリコン,ゲルマニウム,ダイアモンド,ふっ化バリウム,セレン亜鉛,硫化亜鉛のいずれかであることを特徴とする赤外分光用プローブであっても良い.
また,減衰全反射プリズムが,円柱の先端を頂角が90度の円錐状に成形した形状であることを特徴とする赤外分光用プローブであっても良い.
また,減衰全反射プリズムが,円柱の先端を互いに直交する2つの面で切り出した形状であり,その面とプリズム底面とがなす角が45度であることを特徴とする赤外分光用プローブであっても良い.
本発明の赤外分光用プローブは,高い耐久性をもつ高感度プローブを低コストで実現する.
以下,図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する.図1は,本発明の実施の形態の一例を示す赤外分光装置の構成図である.フーリエ赤外分光装置1から出射する赤外光はレンズ2およびビームスプリッタ3を介して中空光ファイバ4に入射する.中空光ファイバ4の先端には減衰全反射プリズム5が取り付けられており,プリズム5は試料6に接している.プリズム5と試料6の境界面で反射した光は中空光ファイバ4を伝搬したのちに,ビームスプリッタ3で反射され,レンズ7で集光し検出器8で検出され,その電気信号がフーリエ赤外分光装置1へ送られることにより,分光スペクトルが得られる.
図2は本発明の赤外分光プローブの先端部の拡大図である.中空光ファイバ4の先端には減衰全反射プリズム5が取り付けられている.プリズム5は本実施例のようにファイバに直接挿入して固定しても良いし,金属やプラスチックで構成されたスリーブにあらかじめプリズム5を固定し,それをファイバ先端に装着しても良い.中空ファイバの空洞コア部分9を伝搬した光は,プリズムへの入射光10となり,プリズムの斜面で2回全反射した後に,プリズムからの反射光11となり中空ファイバの空洞コア9へと伝搬する.
中空光ファイバにおいては,その出射光の広がり角はきわめて小さいために,ファイバ軸にほぼ平行な光としてファイバから出射する.そのため,プリズム5の頂角を90度とすれば,プリズムへの入射光のほぼ全てのパワーがプリズム端面で全反射されATRスペクトル測定に寄与する.また反射光11もファイバ軸とほぼ平行となるために,中空ファイバの低次モードへと結合し,低い損失でファイバ内を伝搬することができる.
図3に示すようにプリズム5の形状は,円柱の先端部を頂角が90度となる円錐状に加工したものが好ましい.なお,円柱部は光学的には関与しないため,円錐部のみでも構わないが,円柱が存在することにより,ファイバ内面に挿入した際に正しい角度で固定することが容易となる.また,プリズムの頂点は図2に示すように外部を向いていても良いし,ファイバ空洞部を向いていてもよい.ただし,ファイバ内部に頂点を配置した場合は,ATR分光に寄与する全反射は円錐底面における1回のみとなる.
また,図4に示すようにプリズム5は,円柱の先端を互いに直交する2つの面で切り出し,その面とプリズム底面とがなす角が45度であるような形状も好ましい.このような形状のプリズムにおいては円錐状のものよりさらに大きいパワーの反射光が得られるため,より高い精度でのATR分光測定が可能となる.
1 フーリエ赤外分光装置
2 レンズ
3 ビームスプリッタ
4 中空光ファイバ
5 減衰全反射プリズム
6 測定試料
7 レンズ
8 検出器
9 中空光ファイバの空洞コア部
10 プリズムへの入射光
11 プリズムからの反射光
2 レンズ
3 ビームスプリッタ
4 中空光ファイバ
5 減衰全反射プリズム
6 測定試料
7 レンズ
8 検出器
9 中空光ファイバの空洞コア部
10 プリズムへの入射光
11 プリズムからの反射光
Claims (4)
- 赤外光に対して高い透過性をもつ減衰全反射プリズムが中空光ファイバの先端に設けられていることを特徴とする赤外分光用プローブ.
- 前記減衰全反射プリズムの材質が,シリコン,ゲルマニウム,ダイアモンド,ふっ化バリウム,セレン亜鉛,硫化亜鉛のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の赤外分光用プローブ.
- 前記減衰全反射プリズムが,円柱の先端を頂角が90度の円錐状に成形した形状であることを特徴とする請求項1に記載の赤外分光用プローブ.
- 前記減衰全反射プリズムが,円柱の先端を互いに直交する2つの面で切り出した形状であり,その面とプリズム底面とがなす角が45度であることを特徴とする請求項1に記載の赤外分光用プローブ.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008212414A JP2010048638A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 赤外分光用プローブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008212414A JP2010048638A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 赤外分光用プローブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010048638A true JP2010048638A (ja) | 2010-03-04 |
Family
ID=42065843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008212414A Pending JP2010048638A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 赤外分光用プローブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010048638A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104535539A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-04-22 | 南京航空航天大学 | 中红外空心光纤atr耦合探头 |
JP2016521851A (ja) * | 2013-06-04 | 2016-07-25 | ピムズ パッシブ イメージング メディカル システムズ エルティーディー. | Uv領域、可視領域、およびir領域での全反射減衰分光用途のためのハイブリッド光ファイバープローブ装置 |
CN106680223A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-05-17 | 哈尔滨工程大学 | 纤维集成透射吸收式光谱探针及制作方法 |
-
2008
- 2008-08-21 JP JP2008212414A patent/JP2010048638A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016521851A (ja) * | 2013-06-04 | 2016-07-25 | ピムズ パッシブ イメージング メディカル システムズ エルティーディー. | Uv領域、可視領域、およびir領域での全反射減衰分光用途のためのハイブリッド光ファイバープローブ装置 |
CN104535539A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-04-22 | 南京航空航天大学 | 中红外空心光纤atr耦合探头 |
CN106680223A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-05-17 | 哈尔滨工程大学 | 纤维集成透射吸收式光谱探针及制作方法 |
CN106680223B (zh) * | 2016-12-26 | 2019-07-16 | 哈尔滨工程大学 | 纤维集成透射吸收式光谱探针及制作方法 |
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