JP2010038724A - 渦電流探傷センサー用治具並びに渦電流探傷センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】渦電流探傷センサーを用いた検査対象物の劣化状況の定量的検出において、劣化量の検出を高い精度で行うことを可能にする。
【解決手段】非導電性材料によって形成され、渦電流探傷センサーのボビンの貫通孔に嵌められる本体部1aと、ボビンの貫通孔の径よりも大きな外径に形成され本体部1aの軸方向両側端部の周縁に設けられるフランジ部1cとを有すると共に、本体部1aの軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する部分を底部1bとする検査対象物位置固定凹部1dが設けられている治具1を用いるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、渦電流探傷センサー用治具並びに渦電流探傷センサーに関する。さらに詳述すると、本発明は、送電線、電柱間に架設されたメッセンジャーワイヤ、並びに光ファイバー複合架空地線(OPGWとも呼ばれる)用アルミ管などのような空中に架設された線状や管状の検査対象物の劣化状況を渦電流探傷によって定量的に検出するに際し、測定精度向上のために渦電流探傷センサーに取り付けて用いられる治具ならびに当該治具を備える渦電流探傷センサーに関する。
磁性体部材を有する線状や管状の検査対象物における磁性体部材の損傷を電磁誘導による渦電流を利用して検出する従来の渦電流探傷センサーとしては、例えば、図8(A)に示すように、センサコイル101と該センサコイル101を巻き付けた円筒状のコイルボビン102とを有し、コイルボビン102の貫通孔103に管状の検査対象物(具体的には鋼線束)104を貫通させて設置されて検査対象物104の磁性体部材(具体的には鋼線)105の損傷を検出するものがある(特許文献1)。
特開2004−333330号
しかしながら、特許文献1の渦電流探傷センサーは、センサコイル101を巻き付けたコイルボビン102の貫通孔103に検査対象物104を貫通させて測定を行うものであり(図8(A))、検査対象物104が貫通孔103の中央に位置している場合には損傷の検出誤差は小さい一方で、検査対象物104が貫通孔103の中心から大きくずれてしまうとノイズが発生して検出誤差が大きくなってしまうという問題があり、損傷の検出の信頼性が高いとは言い難い。特に、コイルボビン102の貫通孔103の直径と比べて検査対象物104の外径が極端に小さい場合には、検査対象物104が貫通孔103の中心から大きくずれ(図8(B))、ノイズが発生して損傷の検出の信頼性が低くなってしまうという問題がある。
すなわち、検査対象物の腐食などによる劣化状況を定量的に精度良く検出するためには、検査対象物が渦電流探傷センサー内の所定の位置に常に位置決めされている必要がある。検査対象物が位置決めされていないと、得られる信号強度(即ち電圧)が変化し、検査対象物における損傷の検出に伴う信号変化とセンサー内における検査対象物の位置の相違による信号変化とが混在し、検査対象物の劣化状況を定量的に精度良く検出することができないという問題が生じる。
さらに、一般に、渦電流探傷用コイルの直径が変化すると同じ外径の検査対象物であっても得られる出力信号(即ち電圧)が異なってくるので、コイルの直径が異なる渦電流探傷センサー毎に、出力信号から検査対象物の劣化量を推定するための較正曲線を種々用意しなければならない。このため、測定条件等によって直径の異なるコイルを用いることは測定にかかる手間の増加に繋がるという問題がある。
そこで、本発明は、渦電流探傷用コイルの直径が変化しない単一のセンサーを用いるものでありながら検査対象物の種々の外径に対応することができ、かつ、劣化状況の定量的検出を高い精度で行うことを可能にすると共に測定にかかる手間を低減することを可能にする渦電流探傷センサー用治具並びに渦電流探傷センサーを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の渦電流探傷センサー用治具は、非導電性材料によって形成され、貫通孔を有する円筒状のボビンと該ボビンに巻き回される渦電流探傷用コイルとを少なくとも有する渦電流探傷センサーのボビンの貫通孔に嵌められる本体部と、ボビンの貫通孔の径よりも大きな外径に形成され本体部の軸方向両側端部のそれぞれの周縁の少なくとも一部に設けられるフランジ部とを有すると共に、本体部の軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する部分を底部とする検査対象物位置固定凹部を設けるようにしている。
また、請求項3記載の渦電流探傷センサーは、貫通孔を有する円筒状のボビンと該ボビンに巻き回される渦電流探傷用コイルとを有し、さらに、ボビンの貫通孔に、非導電性材料によって形成されてボビンの貫通孔に嵌められる本体部とボビンの貫通孔の径よりも大きな外径に形成され本体部の軸方向両側端部のそれぞれの周縁の少なくとも一部に設けられるフランジ部とを有すると共に本体部の軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する部分を底部とする検査対象物位置固定凹部が設けられている治具を備えるようにしている。
したがって、この渦電流探傷センサー用治具並びに渦電流探傷センサーによると、渦電流探傷用コイルが巻き回されるボビンの貫通孔に嵌められる治具本体部の軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する底部を有する検査対象物位置固定凹部を設けるようにしているので、検査対象物を渦電流探傷センサー用治具の中心溝である凹部に嵌め合わせることにより検査対象物の位置が渦電流探傷用コイルの中心位置に固定される。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の渦電流探傷センサー用治具において、検査対象物位置固定凹部の開口部の幅が底部の幅よりも広いようにしている。この場合には、検査対象物である架線等が接続部や付属物などがあることによって部分的に太くなっていても、検査対象物を検査対象物位置固定凹部の底部から一旦外し、検査対象物位置固定凹部の底部と比べて幅が広くなっている開口部寄りの部分を使って検査対象物の太くなっている部分を通過させることができる。
さらに、請求項4記載の発明は、請求項3記載の渦電流探傷センサーにおいて、治具の検査対象物位置固定凹部の開口部の幅が底部の幅よりも広いようにしている。この場合には、検査対象物である架線等が接続部や付属物などがあることによって部分的に太くなっていても、検査対象物を検査対象物位置固定凹部の底部から一旦外し、検査対象物位置固定凹部の底部と比べて幅が広くなっている開口部寄りの部分を使って検査対象物の太くなっている部分を通過させることができる。
本発明の渦電流探傷センサー用治具並びに渦電流探傷センサーによれば、検査対象物の位置が渦電流探傷用コイルの中心位置に常に固定されるという位置決め機能を有するので、検査対象物の腐食などによる劣化状況を定量的に高い精度で検出することが可能であり、損傷の検出の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、渦電流探傷用コイルを巻き付けるボビンの直径を検査対象物の外径に合わせて変化させた多数のセンサーを準備する必要がなく、検査対象物の外径が様々であっても単一の渦電流探傷センサーを用いて検査対象物の劣化状況を定量的に高い精度で検出することができる。すなわち、検査対象物の外径が様々であってもボビンの貫通孔に嵌め合わせる治具のみを複数準備すれば良いのでセンサー製作のコストを抑制することができる。
さらに、本発明によれば、検査対象物の外径が様々であっても単一の渦電流探傷センサーによって測定を行うことができ、検査対象物の外径が様々であってもコイルの直径は一定であるので、出力信号から検査対象物の劣化量を推定するための較正曲線は一つで足り、較正曲線作成のコストと手間とを抑制することができる。
また、本発明によれば、検査対象物が部分的に太くなっていても、検査対象物を検査対象物位置固定凹部の底部から一旦外し、検査対象物位置固定凹部の底部と比べて幅が広くなっている開口部寄りの部分を使って検査対象物の太くなっている部分を通過させることができるので、検査対象物に巻き回して取り付けている渦電流探傷センサーのボビンやコイルを検査対象物の太くなっている部分を通過させるたびにわざわざ取り外す必要がなく、測定の手間を低減することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図7に、本発明の渦電流探傷センサー用治具並びに渦電流探傷センサーの実施形態の一例を示す。
この渦電流探傷センサー2は、貫通孔3aを有する円筒状のボビン3と該ボビン3に巻き回される渦電流探傷用コイル4とを有し、さらに、ボビン3の貫通孔3aに渦電流探傷センサー用治具1を備えるものである。
そして、渦電流探傷センサー用治具1は、非導電性材料によって形成され、渦電流探傷センサー2のボビン3の貫通孔3aに嵌められる本体部1aと、ボビン3の貫通孔3aの径よりも大きな外径に形成され本体部1aの軸方向両側端部の周縁に設けられるフランジ部1cとを有すると共に、本体部1aの軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する部分を底部1bとする検査対象物位置固定凹部1dが設けられている。
本発明の渦電流探傷センサー用治具1は、例えばポリアセタール等の合成樹脂などの非導電性材料によって形成される。
また、本実施形態の渦電流探傷センサー用治具1は、本体部1aに該当する円柱の軸方向両端にフランジ部1cに該当する円板を取り付け、円柱と両端の円板との軸方向の全体に亘って円柱の軸心位置を頂点とする扇形を断面とする部分を切り取ると共に検査対象物を円柱の軸心位置に摺動可能に保持する部分であるU形溝を切り取った形状に形成される。
これにより、本実施形態では、U形溝と扇形断面の切り欠き部分とで検査対象物位置固定凹部1dが構成され、U形溝の部分が検査対象物位置固定凹部1dの底部1bに該当する。また、本体部1aの軸方向両側端部の周縁にフランジ部1cが形成される。
また、本実施形態では、上述の構成により、検査対象物位置固定凹部1dの開口部の幅が底部1bの幅(即ちU形溝の幅)よりも広くなっている。
本体部1aの外径は渦電流探傷センサー用治具1を取り付ける渦電流探傷センサー2のボビン3の貫通孔3aの直径よりも僅かに小さくなるように調整される。
検査対象物位置固定凹部1dの底部1bの大きさ(具体的にはU形溝としての幅)は線状・管状の検査対象物の外径よりも僅かに大きくなるように調整される。
なお、底部1bの周囲に設けられている貫通孔1e(本実施形態では三つ)は、渦電流探傷センサー用治具1の重量を軽減すると共に、空中架線での測定に際して渦電流探傷センサー2の着脱時における地上への落下防止のための吊紐を通すために設けられているものであり、当該貫通孔1eの数や大きさは適宜調整され得るものであると共に場合によっては設けられなくても良い。
本実施形態の渦電流探傷センサー2は、大きくは、ボビン3と渦電流探傷用コイル4と接続端子固定部材5とからなる。
ボビン3は、貫通孔3aを有する円筒状に形成される。ボビン3は例えばポリアセタール等の合成樹脂などの非導電性材料によって形成される。また、ボビン3は、軸方向の中央付近において、周壁に、周方向に一回りする環状の溝3cを有する。そして、ボビン3の溝3cの両側に、即ちボビン3の軸方向両側端部に、フランジ部3bが形成される。
ボビン3は、軸心を通る平面によって軸方向に二分割され、貫通孔3a内に検査対象物を挟み込んで装着されるように構成される。
このため、ボビン3の軸方向両側のフランジ部3bのそれぞれに蝶番3dが設けられ、ボビン3の二分割された部分同士が連結されると共にボビン3が開閉可能に構成される。
また、接続端子固定部材5を固定するための取付部3eが、ボビン3のフランジ部3bの蝶番3dを設けた位置と対向する箇所に設けられる。
渦電流探傷用コイル4は、帯状の絶縁性コイル(以下、単に入出力コイルと呼ぶ)4aと、入出力コイル4aの両端に取り付けられた矩形の接続端子基板4bとから構成される。そして、入出力コイル4aの配線の一端は入出力コイル4aの一方の接続端子基板4bの端子に電気的に接続し、配線の他端は入出力コイル4aの他方の接続端子基板4bの端子に電気的に接続する。
ここで、入出力コイル4aは接続端子基板4bに対して着脱自在に接続される。具体的には例えば、接続端子基板4bを、長手方向に端子が設けられた平板と該平板に重ね合わせるもう一枚の平板とで構成すると共に、この二枚の平板が開閉可能なように長手方向の一辺が接続された構造とする。そして、重ね合わされている二枚の平板を開いて一方の平板に設けられた端子と入出力コイル4aの配線の端部とを合わせた状態で平板を閉じ合わせて二枚の平板の間に入出力コイル4aの端部を挟み込んで固定する。このように、入出力コイル4aを接続端子基板4bに対して着脱自在に接続することにより、入出力コイル4aが劣化したり損傷したりして検出能力が低下若しくは検出不能になった場合に、入出力コイル4aのみを交換して他の部品・部材はそのまま継続して使用することが可能になる。これにより、機器メンテナンスのコストを抑制することができる。
接続端子固定部材5は、測定を行うために渦電流探傷センサー2が組み立てられた状態において対向する二枚の固定板5aと、一方の固定板5aの両端部寄りの位置に取り付けられる取付部材5bと(以降では、適宜、二枚の固定板5aのうち、取付部材5bが取り付けられている方の固定板5aを第一の固定板5aと呼び、もう一方の固定板5aを第二の固定板5aとも呼ぶ)、各固定板5aのほぼ中央位置に固定板5aを貫通した状態で固定されると共に他方の固定板5aに取り付けられたものと嵌め合わせて電気的に接続されることと取り外されることとが自在の入出力端子5cと、第一の固定板5aの中央上端に設けられて入出力端子5cと電気的に接続される電源・信号用コネクタ5dと、第一の固定板5aに取り付けられるガイドピン5e並びに第二の固定板5aに設けられるガイドピン貫通孔5fとから構成される。
軸方向に二分割されたうちの一方のボビン3のフランジ部3bに設けられた取付部3eに接続端子固定部材5の取付部材5bが取り付けられて固定板5aがボビン3の外周面に対して直立した状態で接続端子固定部材5がボビン3に対して固定される。本実施形態では、取付部材5bは、取付部3eに螺子によって取り付けられると共に、第一の固定板5aを螺子によって固定して支持する。なお、第二の固定版5aは、入出力端子5c同士が嵌め合わされ、取付部材5bに支持される第一の固定板5aに対して固定される。
渦電流探傷用コイル4の入出力コイル4aは、ボビン3の溝3c部分に巻き回されると共に、両端の接続端子基板4bの端子が接続端子固定部材5の入出力端子5cに嵌め合わされて入出力端子5cと電気的に接続される。
電源・信号用コネクタ5dは、図示していない電源及び信号処理装置からのケーブルを接続するための端子である。そして、電源・信号用コネクタ5dは入出力端子5cと電気的に接続される。
ガイドピン5eは、本実施形態では、二枚の固定板5aのうち取付部材5bに支持される第一の固定板5aに取り付けられる。そして、第二の固定板5aにガイドピン貫通孔5fが設けられる。
本実施形態では、二本のガイドピン5eが、第一の固定板5aの対角線位置付近に、入出力端子5cを挟む位置関係で設けられる。また、本実施形態では、ガイドピン5eは、第一の固定板5aを貫通して取り付けられ、ガイドピン5eの中間の凸部とナットとによって第一の固定板5aを挟んで固定される。
ガイドピン貫通孔5fは、ガイドピン5eを差し込んで固定するための孔である。このため、ガイドピン貫通孔5fは、ガイドピン5eを摺動させて差し込ませることができると共に一旦差し込まれたガイドピン5eをぐらつくことなく且つ簡単には抜けない程度に締め付けて固定することができる大きさに調整される。ガイドピン貫通孔5fは、各固定板5aに設けられた入出力端子5c同士を嵌め合わせ位置にした状態におけるガイドピン5eの位置に合わせて設けられる。
ガイドピン5e及び差し込まれたガイドピン5eを固定するガイドピン貫通孔5fを備えるようにすることにより、測定操作毎や渦電流探傷センサー用治具1の取り換え操作毎に入出力端子5cの嵌め合わせと取り外しとを繰り返すことによって端子接続部分が摩耗などして入出力端子5c同士の接続の力が弱まっても、ガイドピン5eとガイドピン貫通孔5fとによって二枚の固定板5a同士を安定して固定することができる。これにより、嵌め合わされた入出力端子5cがぐらついて出力信号にノイズが入ってしまうことや入出力端子5cが外れて測定不能になってしまうことなどを防いで安定した状態で測定を行うことができる。さらに、ガイドピン5eとガイドピン貫通孔5fとを備えるようにすることにより、ガイドピン5eをガイドピン貫通孔5fに差し込むことによって位置合わせがなされた二枚の固定板5aのそれぞれに固定された入出力端子5c同士を嵌め合わせることになるので、入出力端子5cを直接目視することができなくても入出力端子5c同士を容易に嵌め合わせることができる。
本実施形態の渦電流探傷センサー用治具1は、ボビン3の貫通孔3aに嵌められて用いられる。具体的には、嵌め合わされている入出力端子5cを一旦取り外してボビン3の溝3cに巻き回されている入出力コイル4aをほどくと共にボビン3を開いた状態で(図5(A))、貫通孔3aの軸心の方向と検査対象物位置固定凹部1dの底部1bの軸方向とを合わせて貫通孔3aに渦電流探傷センサー用治具1の本体部1aを嵌め合わせる(図5(B))。なお、図5においては、渦電流探傷用コイル4、並びに、第二の固定板5aは図示していない。
そして、渦電流探傷センサー用治具1の検査対象物位置固定凹部1dの開口部から進入させて底部1bに線状・管状の検査対象物を嵌め合わせる。
その後、ボビン3を閉じてからボビン3の溝3cに入出力コイル4aを巻き回し、ガイドピン5eとガイドピン貫通孔5fとによって二枚の固定板5a同士の位置合わせをしながら入出力端子5c同士を嵌め合わせ、検査対象物の損傷検出のための測定を開始する。ここで、渦電流探傷センサー用治具1のフランジ部1cはボビン3の貫通孔3aの径よりも大きな外径を有するので、線状・管状の検査対象物の損傷検出の測定の際に渦電流探傷センサー2を検査対象物に沿わせて移動させても渦電流探傷センサー用治具1がボビン3の貫通孔3aから外れてしまうことがない。
以上の構成を有する本発明の渦電流探傷センサー用治具1によれば、測定中常に検査対象物の位置を渦電流探傷用コイル4の中心位置に固定することができる。このため、検査対象物の腐食などによる劣化状況を定量的に高い精度で検出することが可能であり、渦電流探傷センサー2による損傷の検出の信頼性の向上を図ることができる。また、検査対象物の外径が様々であっても単一の渦電流探傷センサー2を用いて検査対象物の劣化状況を定量的に高い精度で検出することができる。このため、検査対象物の外径が様々であってもボビン3の貫通孔3aに嵌め合わせる治具1のみを準備すれば良いのでセンサー製作のコストを抑制することができる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、渦電流探傷センサー2のボビン3が軸心を通る平面によって軸方向に二分割されて開閉可能に構成されているので渦電流探傷センサー用治具1は本体部1aとフランジ部1cとが一体のものとして構成されるものであって構わないが、渦電流探傷センサー2のボビン3が開閉可能でない場合でもボビン3に渦電流探傷センサー用治具1を取り付けることができるように渦電流探傷センサー用治具1の本体部1aと本体部1aの軸方向両側端部のフランジ部1cの少なくとも一方とが着脱自在に分割されるようにしたり、または、本体部1aが軸心と直角の平面によって着脱自在に分割されるようにしたりしても良い。
また、本実施形態では、渦電流探傷センサー用治具1の検査対象物位置固定凹部1dの開口部を除く本体部1aの軸方向両側端部の周縁の全体に亘ってフランジ部1cが設けられるようにしているが、これに限られるものではなく、フランジ部1cは本体部1aの軸方向両側端部のそれぞれの周縁の少なくとも一部に設けられていれば良い。端部周縁のたとえ一部であってもフランジ部1cとして突起していれば、測定の際に渦電流探傷センサー2を線状・管状の検査対象物に沿ってボビン3の貫通孔3aの軸心方向に移動させても渦電流探傷センサー用治具1が貫通孔3aから外れてしまうことはない。
また、本実施形態では、検査対象物位置固定凹部1dは本体部1aの軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する底部1bと本体部1aの軸心位置を頂点とする扇形とを合わせた形状であって検査対象物位置固定凹部1dの底部1bから開口部まで凹部の幅が連続的に徐々に拡がる形状で設けられているが(図6(A))、これに限られるものではなく、開口部の幅が底部1bの幅と同じであって検査対象物位置固定凹部1dの幅が変化せず全体としてU形溝であるようにしても良いし(図6(B))、底部1bから開口部まで段階的に凹部の幅が拡がるようにしても良い(図6(C))。なお、検査対象物が実際に供用中の架線等ではなくて試験片である場合には、検査対象物を摺動可能に保持する構造としては凹部ではなくて試験片の外径に合わせた貫通孔であっても良い。
また、本実施形態では、ボビン3と渦電流探傷センサー用治具1とを別体のものとして構成すると共に貫通孔3aに渦電流探傷センサー用治具1の本体部1aを嵌め合わせるようにしているが、これに限られず、渦電流探傷センサー用治具とボビンの一部とを一体のものとして構成するようにしても良い。具体的には、図7に示すように、軸方向に二分割されたボビンのうち接続端子固定部材5が取り付けられていない方のボビン(ボビンとして機能するものの一部)と渦電流探傷センサー用治具とを一体のものとして渦電流探傷センサー用治具1’を構成するようにしても良い。この場合は、接続端子固定部材5が取り付けられているボビン3’に対して渦電流探傷センサー用治具1’を蝶番3dによって回転可能に連結したり取り外したりできるように構成する。また、この場合は、本体部1aの軸方向両側端部にフランジ部を設ける必要はない。そして、この構成の場合も上述の実施形態の渦電流探傷センサー用治具1と同様に、検査対象物の位置を渦電流探傷用コイル4の中心位置に固定することができるので検査対象物の劣化状況を高い精度で検出することが可能であると共に、検査対象物の外径が様々であっても治具のみを準備すれば良いのでセンサー製作のコストを抑制することができる。
また、本実施形態では、検査対象物を本体部1aの軸心位置に摺動可能に保持するように底部1bが設けられているが、これに限られるものではなく、検査対象物を本体部1aの概ね軸心位置に保持するように底部1bは設けられていれば良い。厳密に本体部1aの軸心位置でなくても軸心近辺の位置であって一定の位置に検査対象物を位置決めすることによって高い精度で測定することができる。
また、本実施形態では、二枚の固定板5aのうち取付部材5bに支持される第一の固定板5aにガイドピン5eが取り付けられると共にもう第二の固定板5aにガイドピン貫通孔5fが設けられるようにしているが、これに限られるものではなく、第一の固定板5aにガイドピン貫通孔5fが設けられると共にもう第二の固定板5aにガイドピン5eが取り付けられるようにしても良いし、或いは、各固定板にガイドピン5eが取り付けられると共にガイドピン貫通孔5fが設けられるようにしても良い。
また、本実施形態では、ガイドピン5eは二本取り付けられるようにしているが、ガイドピン5eの本数はこれに限られるものではなく、ガイドピン5eの本数は一本でも良いし、三本以上でも良い。
また、本発明の渦電流探傷センサー用治具1は、貫通孔を有する円筒状のボビンと該ボビンに巻き回される渦電流探傷用コイルとを少なくとも有する渦電流探傷センサーに取り付けて用いることによって所望の効果を発揮するものであり、本発明の治具1を適用することが可能な渦電流探傷センサーは本実施形態において詳細に説明した渦電流探傷センサー2に限られるものではない。
本発明の渦電流探傷センサー用治具の実施形態の一例を示す斜視図である。 実施形態の渦電流探傷センサー用治具を装着した状態の渦電流探傷センサーの側面図である。 実施形態の渦電流探傷センサー用治具を装着した状態の渦電流探傷センサーの縦断面図である。 実施形態の渦電流探傷センサー用治具を装着した状態の渦電流探傷センサーの底面図である。 実施形態の渦電流探傷センサー用治具の渦電流探傷センサーへの取り付けを説明する図である。(A)は渦電流探傷センサーのボビンを開いた状態の図である。(B)はボビンの貫通孔に渦電流探傷センサー用治具の本体部を嵌め合わせた状態の図である。 本発明の渦電流探傷センサーの検査対象物位置固定凹部の形状を説明する図である。(A)は検査対象物位置固定凹部の幅が開口部に向かって連続的に徐々に拡がる形状の場合の図である。(B)は検査対象物位置固定凹部の幅が変化しない形状の場合の図である。(C)は検査対象物位置固定凹部の幅が開口部に向かって段階的に拡がる形状の場合の図である。 ボビンの一部と渦電流探傷センサー用治具とを一体のものとして構成した場合の渦電流探傷センサー用治具を示す図である。 従来の渦電流探傷センサーによる探傷の状況を説明する図である。(A)は検査対象物がコイルボビンの貫通孔の概ね中央に位置する場合の図である。(B)は検査対象物がコイルボビンの貫通孔の中心から大きくずれている場合の図である。
符号の説明
1 渦電流探傷センサー用治具
1a 本体部
1b 底部
1c フランジ部
1d 検査対象物位置固定凹部
1e 貫通孔
2 渦電流探傷センサー
3 ボビン
3a 貫通孔
3b フランジ部
3c 溝
3d 蝶番
3e 取付部
4 渦電流探傷用コイル
4a 入出力コイル
4b 接続端子基板
5 接続端子固定部材
5a 固定板
5b 取付部材
5c 入出力端子
5d 電源・信号用コネクタ
5e ガイドピン
5f ガイドピン貫通孔

Claims (4)

  1. 非導電性材料によって形成され、貫通孔を有する円筒状のボビンと該ボビンに巻き回される渦電流探傷用コイルとを少なくとも有する渦電流探傷センサーの前記ボビンの貫通孔に嵌められる本体部と、前記ボビンの貫通孔の径よりも大きな外径に形成され前記本体部の軸方向両側端部のそれぞれの周縁の少なくとも一部に設けられるフランジ部とを有すると共に、前記本体部の軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する部分を底部とする検査対象物位置固定凹部が設けられていることを特徴とする渦電流探傷センサー用治具。
  2. 前記検査対象物位置固定凹部の開口部の幅が前記底部の幅よりも広いことを特徴とする請求項1記載の渦電流探傷センサー用治具。
  3. 貫通孔を有する円筒状のボビンと該ボビンに巻き回される渦電流探傷用コイルとを有し、さらに、前記ボビンの貫通孔に、非導電性材料によって形成されて前記ボビンの貫通孔に嵌められる本体部と前記ボビンの貫通孔の径よりも大きな外径に形成され前記本体部の軸方向両側端部のそれぞれの周縁の少なくとも一部に設けられるフランジ部とを有すると共に前記本体部の軸心位置に検査対象物を摺動可能に保持する部分を底部とする検査対象物位置固定凹部が設けられている治具を備えることを特徴とする渦電流探傷センサー。
  4. 前記治具の前記検査対象物位置固定凹部の開口部の幅が前記底部の幅よりも広いことを特徴とする請求項3記載の渦電流探傷センサー。
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