JP2010038673A - 動き検出ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定物の速度や移動距離等の動き情報を検出する加速度センサモジュールの回路のオフセット電圧等の誤差要因をキャンセルするためのオフセット調整が自動的に行われるようにする。
【解決手段】入力された電圧を非反転増幅し、第一の増幅電圧を出力する第一の増幅回路AMP1と、第一の増幅回路AMP1の出力端とグランド電位の間に接続され、第一の増幅電圧が印加されて充電されるホールド用コンデンサChを有する。ホールド用コンデンサChの両端電圧を非反転増幅し、第二の増幅電圧を出力する第二の増幅回路とOP2、一端が第二の増幅回路OP2の出力端に接続されたフィードバック抵抗Rfと、第一の増幅回路AMP1の出力端とホールド用コンデンサChとの接続点に挿入されたスイッチ素子ASWとを有するオフセット調整回路FBxを備える。加速度電圧に基づいてスイッチ素子ASWをオン・オフ制御するオフセット制御手段24を備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、被測定物に取り付けられた加速度センサモジュールや角速度センサモジュールを用いて被測定物の動きを検出する動き検出ユニットに関し、特にオペアンプを用いた積分回路を備えた動き検出ユニットに関する。
リモートコントローラ(遠隔操作機器)の動きを検出し、その動きに基づいてコンピュータで種々の処理を行う技術は、例えば、ペン型のリモートコントローラを用いて非接触でパソコンの画面に文字や絵を描いたり、リモートコントローラを手に持って運動を行う家庭用ゲーム機等の用途で実用化されつつある。
被測定物の3次元的な動きを検出する装置として、例えば、図3に示す動き検出ユニット10のような構成がある。動き検出ユニット10は、リモートコントローラ等の被測定物12に取り付けられ、被測定物12のXYZ軸の各軸方向の加速度を検出し、移動距離を示す電気信号に変換して出力するものである。以下、動き検出ユニット10について、図3〜図6に基づいて説明する。
動き検出ユニット10は、ピエゾ抵抗型や静電容量型等のセンサ素子と、センサ素子のインピーダンスの変化を電圧信号に変換する変換回路とが設けられた加速度センサモジュール14を備えている。加速度センサモジュール14は、内蔵するセンサ素子が検知した加速度を、XYZ軸の各加速度成分ax,ay,azに分解し、その加速度成分に比例した電圧である加速度電圧V(ax),V(ay),V(az)を出力するものである。
加速度センサモジュール14の加速度電圧V(ax)の出力端には、利得1倍の電圧フォロワBAxが接続され、電圧フォロワBAxは加速度電圧V(ax)を低インピーダンスに出力する。
電圧フォロワBAxの出力には、積分回路Sx1が接続されている。積分回路Sx1は、図4に示すように、非反転入力端子がグランド電位に接続された積分用オペアンプOP1と、一端に被積分電圧が入力され、他の一端が積分用オペアンプOP1の反転入力端子に接続された入力抵抗Riと、積分用オペアンプOP1の反転入力端子と出力端子間に接続された積分用コンデンサCoとで構成されている。従って、積分回路Sx1は、入力された加速度電圧V(ax)を積分して極性を反転させた電圧であって、速度に比例した電圧である速度電圧V(vx)を出力する。
積分回路Sx1の出力には、図3に示すように、積分回路Sx2が接続されている。積分回路Sx2は、図4で説明した積分回路Sx1と同様の構成を備えており、入力された速度電圧V(vx)を積分して極性を反転させた電圧であって、距離に比例した電圧である移動距離電圧V(x)を出力する。そして、積分回路Sx2が出力する移動距離電圧V(x)は、図示しないコンピュータ等へ入力され、動き検出ユニット10が利用される装置の制御信号として使用される。
図3に示す他の加速度成分ay,azに対応した加速度電圧V(ay),V(az)の処理も、上述した加速度電圧V(ax)と同様の構成により行われる。
以上説明したように、動き検出ユニット10は、被測定物12に加わる加速度を、XYZ軸の各軸方向の加速度成分に分解し、各電圧信号に二階積分を施して各軸方向の移動距離成分に変換して出力する動作を行う。
また、特許文献1には、抵抗値変化型の加速度センサ素子と、3つのオペアンプを用いて構成された差動増幅回路と、ローパスフィルタの負帰還回路に積分回路を用いたバンドパスフィルタとを備え、加速度センサ素子の出力を電気信号に変換増幅して加速度信号を得ることができる加速時計およびこれを用いた能動制振装置が開示されている。前記差動増幅回路には、オフセット調整を行うため、所定の基準電圧、オペアンプ、可変抵抗などから構成されたオフセット補正回路が付加されている。
特開2000−338127号公報
しかしながら、上記の動き検出ユニット10は、加速度センサ素子に起因するドリフト分や積分用オペアンプOP1内部のオフセット電圧等によって、被測定物が静止している状態でも、移動距離電圧V(x),V(y),V(z)が変動するという問題があった。
例えば図5に示すように、被測定物12が点P0から点P1に移動するモデルを想定した場合、図4に示す積分回路Sx1から出力される速度電圧V(vx)は、次式のように表される。
Figure 2010038673
ここで、ax:X方向の加速度成分、ΔVdx:加速度センサ素子に起因するX軸のドリフト分である直流電圧、t:任意各点P0から点P1の移動に要した時間、である。式(1)から分かるように、被測定物12が静止していても、右辺の第二項の影響で、速度電圧V(vx)が時間と共に一定の傾きで変化する。また、積分用オペアンプOP1内部のオフセット電圧が速度電圧V(vx)に与える影響も式(1)と同様に表され、被測定物12が静止していても、速度電圧V(vx)が時間と共に一定の傾きで変化する。
このように、加速度センサ素子のドリフト分ΔVd等が積分回路Sx1,Sy1,Sz1,Sx2,Sy2,Sz2に入力され、さらに積分用オペアンプOP1内部のオフセット電圧も加わり、それらが増幅され時間とともに積分されて増大し、大きな誤差要因として出力に現れるため、本来測定したい被測定物12の速度電圧や移動距離電圧を精度よく測定することができなかった。
例えば、加速度センサ素子のドリフト分ΔVdの影響を抑制する方法として、積分回路Sx1の入力にハイパスフィルタを挿入して、上記の直流的なドリフト分ΔVdx等が積分回路Sx1に入力されないようする方法や、積分用コンデンサCoの両端に抵抗を並列接続し、積分回路Sx1,Sy1,Sz1,Sx2,Sy2,Sz2の低周波帯域の利得を低く抑える方法も考えられる。しかし、これらの方法では、被測定物12の移動によって発生した電圧自体も同時に減衰(又は遮断)してしまうため、やはり、本来測定したい被測定物12の速度電圧や移動距離電圧を精度よく測定することができなかった。
また、動き検出ユニット10には、被測定物及び加速度センサ素子に加わっている重力加速度gが誤差要因として測定されるという問題があった。重力加速度gは、上記の加速度センサ素子に起因するドリフト分ΔVdと同様の作用によって、積分回路Sx1,Sy1,Sz1,Sx2,Sy2,Sz2の出力に誤差成分として現れる。重力加速度gは一定値だが、図6(a)(b)に示すように、被測定物12が垂直方向成分を有して回転移動すると、加速度センサ素子によってXYZ軸成分に分解して検出される重力加速度成分gx,gy,gzが変化してしまう。従って、速度電圧や移動距離電圧の測定値に対して補正演算を行って、重力加速度gの影響をキャンセルするということは容易ではない。
一方、特許文献1の加速度計は、オフセット調整が可変抵抗を調整したり、又は固定抵抗をスイッチで切り換える等の方法で行われるものであって、加速度計が稼働中に自動的にオフセット調整したり、又は厳密なオフセット調整が行われるものではなかった。
この発明は、上記背景技術に鑑みて成されたもので、被測定物の速度や移動距離等の動きを、加速度センサモジュールとオペアンプを用いたアナログ式の積分回路により簡単に検出することができ、回路のオフセット電圧等の誤差要因をキャンセルするためのオフセット調整が自動的に行われ、高い精度の測定が可能な動き検出ユニットを提供することを目的とする。
この発明は、被測定物に取り付けられ、前記被測定物に加わる加速度を加速度電圧に変換して出力する加速度センサモジュールと、加速度入力抵抗と加速度積分用コンデンサと加速度積分用オペアンプとを有し、入力された前記加速度電圧を速度電圧に変換して出力する反転出力型の加速度積分回路とを備えた動き検出ユニットであって、入力された電圧を非反転増幅し、第一の増幅電圧を出力する第一の増幅回路と、前記第一の増幅回路の出力端とグランド電位の間に接続され、前記第一の増幅電圧が印加されて充電されるホールド用コンデンサと、前記ホールド用コンデンサの両端電圧を非反転増幅し、第二の増幅電圧を出力する第二の増幅回路と、一端が前記第二の増幅回路の出力端に接続されたフィードバック抵抗と、前記第一の増幅回路の出力端と前記ホールド用コンデンサとの接続点に挿入されたスイッチ素子とを有するオフセット調整回路が設けられ、さらに、前記加速度電圧に基づいて前記スイッチ素子をオン・オフ制御するオフセット制御手段が設けられ、前記加速度積分回路の出力端が前記第一の増幅回路の入力に接続され、前記フィードバック抵抗の他の一端が前記加速度積分用オペアンプの反転入力端子に接続され、前記オフセット制御手段は、前記加速度電圧が基準値以下の状態が一定時間継続すると前記スイッチ素子をオンして前記加速度積分回路のオフセット調整を行い、それ以外の時は、前記スイッチ素子をオフさせる動き検出ユニットである。
前記加速度センサモジュールは、互いに直交する二次元または三次元の複数次元座標系の各軸毎に前記加速度電圧を出力可能に設けられ、前記加速度積分回路及び前記オフセット調整回路は、前記各軸毎に設けられ、前記オフセット制御手段は、前記各加速度電圧が基準値以下の状態が一定時間継続すると前記各スイッチ素子をオンして前記各加速度積分回路のオフセット調整を行い、それ以外の時は、前記各スイッチ素子をオフさせるものである。 また、前記加速度積分回路の出力端に各々設けられ、前記速度電圧を積分演算して移動距離電圧を出力する積分手段を備えた動き検出ユニットである。
さらに、前記動き検出ユニットは、前記被測定物に取り付けられ、前記被測定物の水平方向の回転軸を有した回転の角速度と、垂直方向の回転の回転軸を有した角速度とを、前記各回転軸毎に角速度電圧に変換して出力する角速度センサモジュールと、前記各回転軸毎に設けられ、角速度入力抵抗と角速度積分用コンデンサと角速度積分用オペアンプとを有し、入力された前記各角速度電圧を移動角度電圧に変換して出力する反転出力型の角速度積分回路が付加され、前記オフセット調整回路は、前記各軸の角速度積分回路毎に設けられ、前記角速度積分回路の出力端が前記第一の増幅回路の入力に接続され、前記フィードバック抵抗の他の一端が前記角速度積分用オペアンプの反転入力端子に接続され、さらに、前記オフセット制御手段は、前記各加速度電圧および前記各角速度電圧が所定の基準値以下の状態が一定時間継続すると前記各スイッチ素子をオンして前記加速度積分回路および前記各角速度積分回路のオフセット調整を行い、それ以外の時は、前記各スイッチ素子をオフさせる動き検出ユニットである。
この発明の動き検出ユニットによれば、加速度センサモジュールのXYZ軸方向の出力信号を観測することによって被測定物の静止状態を認識し、その静止している期間にオフセット調整が行われるので、加速度センサ素子に起因するドリフト分、積分用オペアンプ内部のオフセット電圧、重力加速度によるドリフト分等の誤差要因を適切なタイミングで自動的に排除することができ、加速度センサモジュールによる被測定物の移動距離の測定を高精度に行うことができる。
また、加速度センサモジュールを用いたXYZ軸方向の移動距離を検出する機能に加え、角速度センサモジュールを用いた水平方向の回転の移動角、垂直方向の回転の移動角を検出する機能を付加することによって、リモートコントローラ(遠隔操作機器)の動きに基づいて制御されるシステムの機能を一層向上させることができる。
以下、この発明の一実施形態の動き検出ユニット20について、図面に基づいて説明する。なお、上述の動き検出ユニット10と同様の構成は、同一の符号を付して説明する。
図1に示す動き検出ユニット20は、図5に示すようなリモートコントローラ等の被測定物12に取り付けられ、被測定物12がXYZ軸の各軸方向に移動する移動距離と、さらに被測定物12が垂直及び水平方向に回転する移動角とを検出し、電気信号に変換して出力する装置である。
動き検出ユニット20は、ピエゾ抵抗型や静電容量型等のセンサ素子と、センサ素子のインピーダンスの変化を電圧信号に変換する変換回路とが設けられた加速度センサモジュール14を備えている。加速度センサモジュール14は、内蔵するセンサ素子が検知した加速度を、XYZ軸の各加速度成分ax,ay,azに分解し、その加速度成分に比例した電圧である加速度電圧V(ax),V(ay),V(az)を出力する。なお、加速度センサモジュール14は、同様の機能を有するものであれば、センサ素子の種類や内部構造は特に限定しない。
加速度センサモジュール14の加速度電圧V(ax)が出力される端子には、利得1倍の電圧フォロワBAxが接続され、加速度電圧V(ax)を低インピーダンスに出力する。なお、加速度センサモジュール14の出力インピーダンスが後述する積分回路Sx1の入力インピーダンスよりも十分低い場合には、電圧フォロワBAxを削除してもよい。
電圧フォロワBAxの出力には、積分回路Sx1が接続されている。積分回路Sx1は、図2に示すように、非反転入力端子がグランド電位に接続された積分用オペアンプOP1と、一端に被積分電圧が入力され、他の一端が積分用オペアンプOP1の反転入力端子に接続された入力抵抗Riと、積分用オペアンプOP1の反転入力端子と出力端子間に接続された積分用コンデンサCoとで構成されている。従って、積分回路Sx1は、入力された加速度電圧V(ax)を積分して極性を反転させた電圧であって、速度に比例した電圧である速度電圧V(vx)を出力する。
積分回路Sx1の入力端と出力端には、増幅回路AMP1、サンプルホールド回路(S/H回路)18、フィードバック抵抗Rfで構成されたオフセット調整回路FBxが接続されている。増幅回路AMP1は、図2に示すように、利得Afに設定されており、積分回路Sx1の出力電圧を非反転増幅して出力する。
S/H回路18は、一端が増幅回路AMP1の出力端に接続されたスイッチ素子ASWとスイッチ素子ASWのオン時の抵抗値を有する導通抵抗Rsとの直列回路を備えている。その直列回路の導通抵抗Rs側の開放端とグランド電位の間にホールド用コンデンサChが接続され、さらにホールド用オペアンプOP2の非反転入力端子が導通抵抗Rsとホールド用コンデンサChの接続点に接続され、反転入力端子は出力端子に接続されている。
スイッチ素子ASWは、例えば半導体で構成されたアナログスイッチであって、後述するオフセット制御手段24によってオン・オフが制御される。S/H回路18は、スイッチ素子ASWがオンされると、ホールド用コンデンサChの両端が、増幅回路AMP1が出力する増幅電圧とほぼ等しい電圧に充電され、その充電電圧は、ホールド用オペアンプOP2で構成された利得1の非反転増幅回路を介してそのまま増幅電圧Vfとして出力される。また、S/H回路18は、その後スイッチ素子ASWがオフされてもホールド用コンデンサChの電圧は保持されるので、増幅電圧Vfもそのまま継続して出力される。
そして、フィードバック抵抗Rfは、一端がS/H回路18の出力であるホールド用オペアンプOP2の出力に接続され、他の一端が積分回路Sx1の積分用オペアンプOP1の反転入力端子に接続されている。従って、フィードバック抵抗Rfには増幅電圧Vfに応じた電流が流れ、積分回路Sx1のオフセット調整を行うためのフィードバック信号を送る動作を行う。
さらに、積分回路Sx1の出力には、積分手段Sx3が接続されている。積分手段Sx3は、アナログ/デジタル変換器(A/D変換器)、CPU、メモリ等を備えたマイクロコンピュータ22の内部に構成された機能で、デジタル値に変換された速度電圧V(vx)を、デジタル的に積分演算処理を行って移動距離に比例したデジタル値である移動距離電圧V(x)を算出し、その算出結果をメモリに格納する。
なお、電圧フォロワBAxが出力する加速度電圧V(ax)の電圧レベルは比較的小さな値であるため、加速度電圧V(ax)を上記のようなデジタル式の積分手段Sx3に直接入力して積分を行うと、デジタル化するためのサンプリング及び量子化等による演算誤差が大きくなるので好ましくない。そこで、本実施形態の動き検出ユニット20では、一階目の積分をアナログ式の積分回路Sx1によって比較的大きな電圧レベルに精度よく増幅し、その後でデジタル式の積分手段Sx3で二階目の積分演算の処理を行うよう構成されている。
他の加速度成分ay,azに対応した加速度電圧V(ay),V(az)の信号処理も、、上述した加速度電圧V(ax)と同様の構成により行われる。すなわち、電圧フォロワBAy,BAzは、電圧フォロワBAxと同一の回路構成であり、積分回路Sy1,Sz1は、積分回路Sx1と同一の回路構成であり、オフセット調整回路FBy,FBzは、オフセット調整回路FBxと同一のものであり、そして、積分手段Sy3,Sz3は、積分手段Sx3と同一の積分処理を行う機能である。
また、動き検出ユニット20は、角速度センサモジュール16を備えている。角速度センサモジュール16は、例えば、MEMS(micro electro mechanical systems)技術を応用したシリコンリング型の振動式センサ素子と、センサ素子の振動モードを電圧信号に変換する変換回路とが設けられ、図6に示すように、振動式センサ素子が検知した値である、垂直方向の回転軸を有し水平方向の回転面の角速度ωθと、水平方向の回転軸を有し垂直方向の回転面の角速度ωφとを、各々角速度に比例した電圧である角速度電圧V(ωθ),V(ωφ)に変換して出力する。なお、角速度センサモジュール16は、同様の機能を有するものであれば、センサ素子の種類や構造は特に問わない。
角速度センサモジュール16の各出力には、利得1倍の電圧フォロワBAθ,BAφが接続され、各電圧フォロワは角速度電圧V(ωθ),V(ωφ)を低インピーダンスに出力する。なお、角速度センサモジュール16の出力インピーダンスが後段のインピーダンスよりも十分低い場合には、電圧フォロワBAθ,BAφを削除してもよい。
各電圧フォロワBAθ,BAφの出力には、積分回路Sθ,Sφが接続されている。積分回路Sθは、図2で説明した積分回路Sx1と同様の構成を備えているが、角速度センサモジュール16の出力性能に適した定数に設定するため、入力抵抗Ri、積分用コンデンサCoは、必ずしもSx1と同一ではない。そして、積分回路Sθは、入力された角速度電圧V(ωθ)を積分して極性を反転させ、移動距離に比例した電圧である水平移動角電圧V(θ)を出力する。
積分回路Sφは、積分回路Sθと同一のものであり、入力された角速度電圧V(ωφ)を積分して極性を反転させ、移動距離に比例した電圧である垂直移動角電圧V(φ)を出力する。
積分回路Sφと積分回路Sθの各入力端と出力端には、オフセット調整回路FBθ,FBφが各々接続されている。オフセット調整回路FBθ,FBφも、図2に示すようなオフセット調整回路FBxと同様の回路構成を備えている。そして、各積分回路Sθ,Sφが出力する移動角度電圧V(θ),V(φ)は、マイクロコンピュータ22に読み込まれ、マイクロコンピュータ22内部でデジタル値に変換されてメモリに格納される。 また、電圧フォロアBAx,BAy,BAz,BAθ,BAφの各出力電圧は、スイッチ素子ASWを制御するオフセット制御手段24が接続されている。オフセット制御手段24は、上記マイクロコンピュータ22の内部に構成されており、各出力電圧V(ax),V(ay),V(az),V(ωθ),V(ωφ)を読み取り、その読み取り値が所定の基準値以下の低い電圧が一定時間継続すると各スイッチ素子ASWをオンし、それ以外の時は各スイッチ素子ASWをオフさせる制御を行う。
次に、動き検出ユニット20の動作を説明する。図5に示すように、被測定物12が移動すると、被測定物12に取り付けられた加速度センサモジュール12に加速度が作用する。すると、その加速度は、加速度センサモジュール12によってXYZ軸の各軸方向の加速度成分に分解され、電圧フォロワBAx,BAy,BAzから加速度電圧V(ax),V(ay),V(az)として出力される。また、被測定物12に加わる角速度は、角速度センサモジュール16によって水平方向と垂直方向の角速度成分に分解され、電圧フォロワBAθ,BAφから角速度電圧V(ωθ),V(ωφ)として出力される。
ここで、被測定物12が静止しているときの、X軸方向の加速度成分についての動作を説明する。被測定物12が静止しているとき、オフセット制御手段24は、前記各加速度電圧が全てゼロ(または、所定の基準値以下)であることを検出し、その状態が一定時間を越えると、各スイッチ素子ASWをオンさせる。スイッチ素子ASWがオンすると、オフセット調整回路FBxは、速度電圧V(vx)がゼロに近づくように動作し、積分回路Sx1の速度電圧V(vx)は、次式のように表される。
Figure 2010038673
Figure 2010038673
Figure 2010038673
ここで、io:積分コンデンサCoに流れる電流、ΔVdx:重力加速度gやその他ドリフト分のX軸成分である直流電圧、Vf:S/H回路18の出力電圧である。なお、積分用オペアンプOP1、増幅回路AMP1、S/H回路18のオペアンプOP2の入力オフセット電流は充分小さいためゼロとする。また、増幅回路AMP1の出力インピーダンスは充分小さく、さらに、S/H回路18の入力側の導通抵抗Rsとホールド用コンデンサChで決まる時定数は、積分回路Sx1の入力抵抗Riと積分用コンデンサCoで決まる時定数に比べ充分小さく設定されているので、導通抵抗Rsとホールド用コンデンサChは回路への影響がほとんどなく、計算上は無視できる。
式(3)(4)を式(2)に代入して展開し、時間が充分経過した定常状態(t=∞)の速度電圧V(vx)を求めると、
Figure 2010038673
と表される。すなわち、式(5)から分かるように、例えばRi=Rfとすれば、ドリフト分ΔVdxの影響は、増幅回路AMP1の利得Afによって決定され、利得Afを充分大きく設定すれば、重力加速度gやドリフト分のX軸成分であるΔVdxの影響を無視できる程度に低減することができる。
また、積分用オペアンプOP1内部のオフセット電圧による影響についても、オフセット調整回路FBxにより、上記の重力加速度gやその他ドリフト分のX軸成分であるΔVdxに対する作用と同様に、無視できる程度に低減することができる。Y,Z軸方向の加速度成分や、水平・垂直方向の回転の角速度成分についても上記と同様に、各増幅回路AMP1の利得Afを充分大きく設定すれば、各オフセット調整回路の動作により、各ドリフト分やオフセット電圧等の影響は、各積分回路の出力電圧に対して無視できる程度に低減することができる。
次に、被測定物12が静止状態から動き始めたときの、X軸方向の加速度成分についての動作を説明する。被測定物12が動き始めると、オフセット調整回路FBxは、前記各加速度電圧が所定の基準電圧を超えたことを検出し、各スイッチ素子ASWをオフし、積分回路Sx1は加速度電圧V(ax)を積分する動作を開始する。スイッチ素子ASWがオフすると、オフセット調整回路FBxによるフードバックループは切り離されるので、加速度電圧V(ax)の積分結果を入力に帰還する動作は行わない。しかし、S/H回路18の出力電圧Vfは直前にホールド用コンデンサChに蓄えられた充電電圧によって保持されており、フィードバック抵抗Rfを経由して積分用コンデンサOP1の反転入力端子に所定の信号を送り続け、積分用オペアンプOP1のオフセット電圧や重力加速度g、その他のドリフト分のX軸成分であるΔVdxを低減する動作は継続される。従って、積分回路Sx1は、被測定物12の動きを示す加速度電圧V(ax)のみを積分した速度電圧V(vx)を出力することができる。
Y,Z軸方向の加速度成分や、水平・垂直方向の角速度成分についても上記と同様に動作し、各積分回路は、被測定物12の動きを示す加速度電圧と角速度電圧のみを積分し、速度電圧と移動角電圧を出力することができる。
積分回路Sx1,Sy1,Sz1が出力する加速度電圧V(vx),V(vy),V(vz)は、マイクロコンピュータ22の内部に構成された積分手段Sx3,Sy3,Sz3で積分演算の処理がなされ、移動距離電圧V(x),V(y),V(z)を得ることができ、その演算結果がデジタルデータとしてメモリに格納される。一方、積分回路Sθ,Sφが出力する移動角電圧V(θ),V(φ)は、マイクロコンピュータ22に読み取られ、デジタルデータとしてメモリに格納される。
以上説明したように、動き検出ユニット20は、被測定物12が一定時間静止する毎にオフセット調整を自動的に行い、そして被測定物12が動き始めて測定をしているときも、そのオフセット調整された状態が維持されるので、常に誤差成分が排除された移動距離電圧V(x),V(y),V(z)、移動角電圧V(θ),V(φ)を精度よく得ることができる。また、オフセット調整回路FBxは構成が簡単であり、オフセット制御手段24や積分手段Sx3,Sy3,Sz3は他の用途にも用いられているマイクロコンピュータ22を利用して簡単なソフト処理で構成することができるので、動き検出ユニット20を小型に構成することができ、コストもさほど増加しない。
また、上述のように、加速度センサモジュールの出力に重畳する重力の影響についても自動的にキャンセルすることができるので、リモートコントローラ(遠隔操作機器)などにより簡単に、加速度センサモジュールの出力から移動距離を精度よく測定するということが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、被測定物12の回転移動しない装置に用いられる動き検出ユニットであって、移動角の測定が必要ない場合は、角速度センサモジュール16およびそれに関連する周辺回路は設けなくてもよい。また、被測定物12の速度電圧および角速度電圧を用いて装置を制御する場合は、積分手段Sx3,Sy3,Sz3と設けなくてもよい。
さらに、オフセット調整をより短時間で行うため、オフセット調整回路のスイッチ素子ASWをオンする直前に、各積分回路の積分用コンデンサCoの両端を短絡して電荷を放電し、その後でオフセット調整を行う構成にしてもよい。
この発明の動き検出ユニットの一実施形態を示すブロック図である。 この実施形態のフィードバック回路の構成を示す回路図である。 従来の動き検出ユニットを示すブロック図である。 積分回路の構成を示す回路図である。 被測定物の移動の動きを定義するXYZ座標系を示す模式図である。 被測定物が、垂直方向の回転軸を有し水平方向の回転の動きを定義する模式図(a)と、水平方向の回転軸を有し垂直方向の回転の動きを定義する模式図(b)である。
符号の説明
10,20 動き検出ユニット
12 被測定物
14 加速度センサモジュール
16 角速度センサモジュール
18 S/H回路
22 マイクロコンピュータ
24 オフセット制御手段
AMP1 増幅回路
ASW スイッチ素子
Co 積分用コンデンサ
Ch ホールド用コンデンサ
FBx,FBy,FBz オフセット調整回路
OP1 積分用オペアンプ
OP2 ホールド用オペアンプ
Ri 入力抵抗
Rf フィードバック抵抗
Sx1,Sy1,Sz1 積分回路
Sx3,Sy3,Sz3 積分手段

Claims (4)

  1. 被測定物に取り付けられ、前記被測定物に加わる加速度を加速度電圧に変換して出力する加速度センサモジュールと、
    加速度入力抵抗と加速度積分用コンデンサと加速度積分用オペアンプとを有し、入力された前記加速度電圧を速度電圧に変換して出力する反転出力型の加速度積分回路とを備えた動き検出ユニットにおいて、
    入力された電圧を非反転増幅し、第一の増幅電圧を出力する第一の増幅回路と、前記第一の増幅回路の出力端とグランド電位の間に接続され、前記第一の増幅電圧が印加されて充電されるホールド用コンデンサと、前記ホールド用コンデンサの両端電圧を非反転増幅し、第二の増幅電圧を出力する第二の増幅回路と、一端が前記第二の増幅回路の出力端に接続されたフィードバック抵抗と、前記第一の増幅回路の出力端と前記ホールド用コンデンサとの接続点に挿入されたスイッチ素子とを有するオフセット調整回路と、
    前記加速度電圧に基づいて前記スイッチ素子をオン・オフ制御するオフセット制御手段とが設けられ、
    前記加速度積分回路の出力端が前記第一の増幅回路の入力に接続され、前記フィードバック抵抗の他の一端が前記加速度積分用オペアンプの反転入力端子に接続され、
    前記オフセット制御手段は、前記加速度電圧が基準値以下の状態が一定時間継続すると前記スイッチ素子をオンして前記加速度積分回路のオフセット調整を行い、それ以外の時は、前記スイッチ素子をオフさせること特徴とする動き検出ユニット。
  2. 前記加速度センサモジュールは互いに直交する複数次元座標系の各軸毎に前記加速度電圧を出力可能に設けられ、前記加速度積分回路及び前記オフセット調整回路は、前記各軸毎に設けられ、前記オフセット制御手段は、前記各加速度電圧が基準値以下の状態が一定時間継続すると前記各スイッチ素子をオンして前記各加速度積分回路のオフセット調整を行い、それ以外の時は、前記各スイッチ素子をオフさせることを特徴とする請求項1記載の動き検出ユニット。
  3. 前記加速度積分回路の出力端に各々設けられ、前記速度電圧を積分演算して移動距離電圧を出力する積分手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の動き検出ユニット。
  4. 前記被測定物に取り付けられ、前記被測定物の水平方向の回転軸を有した回転の角速度と、垂直方向の回転軸を有した回転の角速度とを、前記各回転軸毎に角速度電圧に変換して出力する角速度センサモジュールと、
    前記各回転軸毎に設けられ、角速度入力抵抗と角速度積分用コンデンサと角速度積分用オペアンプとを有し、入力された前記各角速度電圧を移動角度電圧に変換して出力する反転出力型の角速度積分回路とを備え、
    前記オフセット調整回路は、前記各軸の角速度積分回路毎に設けられ、前記角速度積分回路の出力端が前記第一の増幅回路の入力に接続され、前記フィードバック抵抗の他の一端が前記角速度積分用オペアンプの反転入力端子に接続され、
    前記オフセット制御手段は、前記各加速度電圧および前記各角速度電圧が所定の基準値以下の状態が一定時間継続すると前記各スイッチ素子をオンして前記加速度積分回路および前記各角速度積分回路のオフセット調整を行い、それ以外の時は、前記各スイッチ素子をオフさせること特徴とする請求項1又は2記載の動き検出ユニット。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017085756A1 (ja) * 2015-11-16 2017-05-26 富士通株式会社 情報処理装置、方法及びプログラム

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