JP2010036829A - 車両用空調装置の配設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突時に冷媒導管が車室内近くで破損されることを防止し、冷媒導管が吸気マニホルド近傍で破損した時には、冷媒がインジェクタを備えた吸気マニホルド近傍に排出され、車両火災を防止し、安全性を確保する車両用空調装置の配設構造を提供する。
【解決手段】車室とエンジンルーム11とを車両前後方向に仕切るダッシュパネル13を設け、エンジンルーム11に配設されたパワートレイン40の前方に放熱用熱交換器2を配設し、ダッシュパネル13の近傍に蒸発用熱交換器4を配設し、蒸発用熱交換器4と放熱用熱交換器2との間を冷媒導管L5で接続し、冷媒導管L5をエンジン38の吸気マニホルド81に近接して配設したことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

この発明は、冷媒が循環する冷媒循環経路に、該冷媒を圧縮する圧縮機と、放熱用熱交換器と、蒸発用熱交換器とを備え、該蒸発用熱交換器によって車室内の温度を調整する空調装置を備えたような車両用空調装置の配設構造に関する。
一般に、車両用空調装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、放熱用熱交換器としての凝縮器、膨張弁および蒸発用熱交換器としての蒸発器を基本構成とする冷凍サイクルにて形成されており、圧縮機で圧縮された冷媒が、凝縮器にて凝縮されると共に、その凝縮冷媒が膨張弁で減圧膨張された後に、蒸発器によって蒸発し、圧縮機に戻るように構成されており、上述の蒸発器により車室内の温度を調整する空調装置が形成される。
従来、上記冷媒としては、CFC冷媒やHCFC冷媒が用いられていたが、これらの各冷媒はオゾン層に対して有害な関係上、オゾン破壊係数がゼロのHFC冷媒(ハイドロ・フルオロ・カーボン冷媒)やHC冷媒(ハイドロカーボン冷媒)に移行されつつある。
上述のHFC冷媒(ハイドロ・フルオロ・カーボン冷媒)は地球温暖化係数が大きいという問題点があり、HC冷媒(ハイドロカーボン冷媒)は地球温暖化係数が小さい反面、強燃性を有するので車両用としては不向きである。一方、従前のアンモニア冷媒は地球温暖化係数がゼロである反面、毒性を有するという問題点があった。
このため、特許文献1、2、3に開示されているように、地球温暖化係数が極小で、不燃性かつ無毒のCO冷媒を用い、従前の冷凍サイクルに内部熱交換器とアキュムレータとを追加して車両用空調装置と成す技術が開発されている。
しかしながら、これらの各特許文献1〜3には、二酸化炭素冷媒による車両用空調装置の基本的な冷凍サイクルが開示されているに過ぎず、該冷凍サイクルを構成する各要素を車両に対して如何に搭載・配置するかという点についての開示はない。
また、上述の冷凍サイクルを構成する各要素、すなわち、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、内部熱交換器、アキュムレータは冷媒導管を介して接続されるが、この場合、車両衝突時において冷媒導管が車室内近くで破損するのを防止することが要求される。
特開2007−191125号公報 特開2006−327350号公報 特開2003−214713号公報
そこで、この発明は、車室とエンジンルームとを車両前後方向に仕切るダッシュパネルを設け、エンジンルームに配設されたパワートレインユニットの前方に放熱用熱交換器を配設すると共に、ダッシュパネルの近傍に蒸発用熱交換器を配設し、該蒸発用熱交換器と上記放熱用熱交換器との間を冷媒の循環を導く冷媒導管で接続すると共に、該冷媒導管をエンジンの吸気マニホルドに近接して配設することで、車両衝突時に冷媒導管が車室内近くで破損されることを防止し、冷媒導管が吸気マニホルド近傍で破損した時には、冷媒が燃料噴射用のインジェクタを備えた吸気マニホルド近傍に排出され、車両火災を防止し、安全性を確保することができる車両用空調装置の配設構造の提供を目的とする。
この発明による車両用空調装置の配設構造は、冷媒が循環する冷媒循環経路に、該冷媒を圧縮する圧縮機と、放熱用熱交換器と、蒸発用熱交換器とを備え、上記蒸発用熱交換器によって車室内の温度を調整する空調装置を備えた車両用空調装置の配設構造であって、車室とエンジンルームとを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、上記エンジンルームに配設されたパワートレインユニットの前方に上記放熱用熱交換器を配設すると共に、上記ダッシュパネルの近傍に上記蒸発用熱交換器を配設し、該蒸発用熱交換器と上記放熱用熱交換器との間を冷媒の循環を導く冷媒導管で接続すると共に、該冷媒導管を上記パワートレインユニットを構成するエンジンの吸気マニホルドに近接して配設したものである。
上記構成によれば、冷媒導管をエンジンルーム内における吸気マニホルドに近接して配設したので、車両の衝突時に冷媒導管が車室内近くで破損されることを防止し、衝突度合に対応して該冷媒導管が吸気マニホルド近傍で破損した時には、冷媒が燃料噴射用のインジェクタを備えた吸気マニホルド近傍に排出され、車両火災を防止し、安全性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記冷媒導管の上記吸気マニホルドと対応した部位に所定の変位を許容する変位許容部を設けたものである。
上述の変位許容部は、冷媒導管それ自体を屈曲形成した屈曲部で構成してもよい。
上記構成によれば、車両衝突時に変位許容部が冷媒導管の変位を許容するので、該冷媒導管の破損が防止でき、安全性の向上を図ることができる。つまり、冷媒はその成分によっては乗員に悪影響を及ぼす場合があるので、車両の衝突時に冷媒が車室内に入らないように構成することが望まれ、上記構成により冷媒導管の破損による冷媒もれを防止するので、冷媒の車室内への侵入を阻止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記冷媒導管の上記吸気マニホルドと対応した部位に車幅方向に屈曲した屈曲部を形成したものである。
上記構成によれば、車幅方向に屈曲する屈曲部(変位許容部)により、冷媒導管の車両前後方向の変位を吸収することができるので、該冷媒導管の破損および冷媒もれを防止して、安全性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記変位許容部は所定以上の荷重で破損するように形成されたものである。
上述の変位許容部は脆弱部で構成してもよい。
上記構成によれば、変位許容部が所定以上の荷重(車両衝突時の所定以上の衝撃エネルギによる入力荷重)で破損するので、この変位許容部の破損時に冷媒導管内の冷媒が吸気マニホルド近傍に排出されて、車両火災を防止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記屈曲部は吸気マニホルドと対応して車両前後方向の前後両部に形成されたものである。
上記構成によれば、前後両部の屈曲部により冷媒導管の変位(車両前後方向の変位)をより一層良好に吸収することができるので、該冷媒導管の破損をさらに防止して、安全性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記吸気マニホルド側部には上記エンジンに燃料を供給する燃料供給管が配設され、該燃料供給管に近接して上記冷媒導管を配設したものである。
上記構成によれば、車両衝突により燃料供給管が破損する時には、冷媒導管も破損され、該冷媒導管から冷媒が放出することで、車両火災を防止することができて、安全性の確保を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記冷媒導管の少なくとも一部を上記吸気マニホルドの内部に貫通して配設したものである。
上記構成によれば、車両衝突により吸気マニホルドが破損する時には、冷媒導管も破損され、該冷媒導管から冷媒が直接的に吸気マニホルド内部に放出するので、車両火災を防止することができて、安全性の確保を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、空調風を上記蒸発用熱交換器を通過させて車室内に導く空調風通路を備え、該空調風通路には、空調風を送風するブロアユニットと、空調風を上記車室内に設けられた複数の空調風吹出し口に分配して配風する配風ユニットとが設けられ、上記蒸発用熱交換器と上記ブロアユニットと上記配風ユニットとを一体的にユニット化して、助手席と対応するダッシュパネルの一側方に配設したものである。
上記構成によれば、蒸発用熱交換器とブロアユニットと配風ユニットとを一体ユニット化したものの全体を集約して、ダッシュパネルの片側つまり助手席に配設したので、運転席側においては充分な居住スペースを確保することができ、助手席側においては最大限の居住スペースを確保することができ、また、片方に集約して配設するので、その組付け性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記冷媒は二酸化炭素冷媒であることを特徴とする。
上記構成によれば、冷媒を高い圧縮圧力が必要な二酸化炭素冷媒(CO冷媒)としたので、地球温暖化係数が極小、かつ毒性がないうえ、不燃性を確保することができるので、安全性上、有効となる。
この発明によれば、車室とエンジンルームとを車両前後方向に仕切るダッシュパネルを設け、エンジンルームに配設されたパワートレインユニットの前方に放熱用熱交換器を配設すると共に、ダッシュパネルの近傍に蒸発用熱交換器を配設し、該蒸発用熱交換器と上記放熱用熱交換器との間を冷媒の循環を導く冷媒導管で接続すると共に、該冷媒導管をエンジンの吸気マニホルドに近接して配設したので、車両衝突時に冷媒導管が車室内近くで破損されることを防止し、冷媒導管が吸気マニホルド近傍で破損した時には、冷媒が燃料噴射用のインジェクタを備えた吸気マニホルド近傍に排出され、車両火災を防止し、安全性を確保することができる効果がある。
衝突時に冷媒導管が車室内近くで破損されるのを防止し、冷媒導管が吸気マニホルド近傍部で破損した時には、冷媒を該部に排出し、車両火災を防止して、安全性を確保するという目的を、冷媒が循環する冷媒循環経路に、該冷媒を圧縮する圧縮機と、放熱用熱交換器と、蒸発用熱交換器とを備え、上記蒸発用熱交換器によって車室内の温度を調整する空調装置を備えた車両用空調装置の配設構造において、車室とエンジンルームとを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、上記エンジンルームに配設されたパワートレインユニットの前方に上記放熱用熱交換器を配設すると共に、上記ダッシュパネルの近傍に上記蒸発用熱交換器を配設し、該蒸発用熱交換器と上記放熱用熱交換器との間を冷媒の循環を導く冷媒導管で接続すると共に、該冷媒導管を上記パワートレインユニットを構成するエンジンの吸気マニホルドに近接して配設するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両用空調装置の配設構造を示すが、まず、図16を参照してCO(二酸化炭素)を冷媒とする冷凍サイクルの構成について説明する。
図16に示すように、冷媒を圧縮する可変容量形の圧縮機1と、この圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒を外気、特に走行風により冷却する放熱用熱交換器としてのガスクーラ2と、このガスクーラ2で冷却された冷媒を減圧する減圧手段としての膨張弁3と、該膨張弁3で減圧された冷媒を、内外気より熱を奪い蒸発させる蒸発用熱交換器としてのエバポレータ4と、ガスクーラ2で冷却された冷媒と圧縮機1へ還流する低圧の冷媒との間で熱交換する内部熱交換器5と、エバポレータ4を通過した冷媒を気液分離して気相状態の冷媒(COガス冷媒)のみを圧縮機1に送るアキュムレータ6とを備え、これら各要素1〜6を冷媒導管としてのラインL1〜L7で閉ループ状に接続して、冷凍サイクルを構成すると共に、これら各ラインL1〜L7(冷媒導管)により冷媒が循環する冷媒循環経路7を形成している。
ここで、上述の圧縮機1は後述するエンジン38で駆動され、COガス冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒をラインL1に吐出する。
ガスクーラ2は、高温高圧のCO冷媒の熱を外気、主として走行風と熱交換させ、放熱、液化させて、中温まで冷却する。
内部熱交換器5は、ガスクーラ2で冷却された冷媒と、エバポレータ4で蒸発した低温低圧の冷媒との間で熱交換させ、ガスクーラ2から膨張弁3に送られる冷媒を、さらに冷却する。
膨張弁3は、内部熱交換器5で冷却された中温高圧の冷媒を減圧させ、低温低圧の霧状の冷媒としてエバポレータ4に送出する。
エバポレータ4は、該エバポレータ4を通過する内外気の熱を奪って、冷媒を蒸発させ、このエバポレータ4によって車室内の温度を調整する。
アキュムレータ6は、エバポレータ4から吐出される冷媒を気液分離し、圧縮機1による液圧縮を防止すべく、液冷媒を一時プールし、ガス冷媒のみを、内部熱交換器5を介して圧縮機1に還流する。
次に、図1〜図3を参照して車両の全体構造について説明する。ここに、図1は車両の側面図、図2は車両の平面図、図3は車両の正面図である。
図1〜図3において、エンジンルーム11と車室12とを車両前後方向に仕切るダッシュパネルとしてのダッシュロアパネル13を設け、このダッシュロアパネル13の下部には、後方に向けて略水平に延びて車室12の底面を形成するフロアパネル14を、一体または一体的に連設し、このフロアパネル14の後部には、上方に立上がるキックアップ部15および略水平なリヤシートパン16を形成し、このリヤシートパン16にはバルクヘッド17を介してリヤフロア18(フロアパネル)を略水平に連設している。このリヤフロア18は後述する後部荷室53の底面を形成するものである。
車室12とエンジンルーム11とを車両の前後方向に仕切るダッシュロアパネル13は、図2に示すように、その車幅方向の中央において車両後方に向けて凹設されたダッシュ中央凹部13Aと、このダッシュ中央凹部13Aの前端から車幅方向両側に延びるダッシュ側部13B,13Cと、から形成され、運転席側のダッシュ側部13B(ダッシュパネルの一般面に相当)は車幅方向に真っ直ぐ延びているのに対して助手席側のダッシュ側部13Cはエンジンルーム11側に向けて凸設された凸形状に形成されている。
上述のフロアパネル14の車幅方向の中央部には、図2に平面図で示すように、車室12内に向かって上方へ突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部19を設けている。このトンネル部19は、図1に側面図で示すようにダッシュロアパネル13とバルクヘッド17との間を車両の前後方向に延びており、該トンネル部19は車体剛性の中心となるものである。なお、このトンネル部19の上部には、該トンネル部19の上部に沿って車両の前後方向に延びるトンネルメンバ(いわゆる、ハイマウントバックボーンフレーム)を設けてもよい。
また、上述のフロアパネル14の左右両サイドには、図2、図3に示すように、車両の前後方向に延びるサイドシル20を接合固定している。このサイドシル20は、サイドシルインナ21とサイドシルアウタ22とを接合して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面23(図3参照)を有する車体剛性部材である。なお、上記サイドシルインナ21とサイドシルアウタ22との間には必要に応じて、サイドシルレインフォースメントが介設される。
さらに、図1、図2に示すように、ダッシュロアパネル13とキックアップ部15との車両前後方向の中間部において、上述のフロアパネル14上部には、トンネル部19の縦壁とサイドシルインナ21との間を車幅方向に連結する左右のフロアクロスメンバ24,24を設け、断面ハット形状のこのフロアクロスメンバ24とフロアパネル14との間には、車幅方向に延びる閉断面25を形成している。
図2、図3に示すように、上述のトンネル部19とサイドシル20との間の車幅方向の中間部において、フロアパネル14の下部には、車両の前後方向に延びる左右一対のフロアフレーム26,26(車体剛性部材)を接合固定して、断面逆ハット形状のこのフロアフレーム26とフロアパネル14との間には、車両の前後方向に延びる閉断面27(図3参照)を形成している。
また、リヤフロア18の下部両サイドには、図1、図2に示すように、車両の前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム28,28(車体剛性部材)を接合固定して、(断面逆ハット形状の)このリヤサイドフレーム28とリヤフロア18との間には、車両の前後方向に延びる閉断面(図示せず)を形成すると共に、これら一対のリヤサイドフレーム28,28の前部を、図2に示すように、サイドシル20の後部と車両前後方向にオーバラップする位置まで前方へ延設させている。
一方、図2に示すように、エンジンルーム11の左右両サイドを車両の前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム29,29を設けている。これらの各フロントサイドフレーム29,29は、ダッシュ側部13B,13Cより前方に延びる車体剛性部材であって、これらの各フロントサイドフレーム29,29は図1に示すように、その後部がダッシュロアパネル13の前面に沿って下方に延び、該フロントサイドフレーム29の後端部は上述のフロアフレーム26の前端部に連結されていて、このフロントサイドフレーム29とフロアフレーム26とは、図2に示すように、平面視で車両の前後方向に略一直線状に連続するものである。
また、図2に示すように、左右一対のフロントサイドフレーム29,29の前方には、クラッシュカン31,31(衝撃エネルギ吸収部材)を介して、車幅方向に延びるバンパレイン32(詳しくは、フロントバンパレインフォースメント)を設けている。
このバンパレイン32の車幅方向中間部には、後方に後退する中間後退部32Aを形成すると共に、バンパレイン32の左右の両端部にも、後方に後退するサイド後退部32B,32Cを形成し、該バンパレイン32の平面から見た全体形状を略W字状と成している。
上述の左右一対のフロントサイドフレーム29,29の車外側には、ホイールハウス33,33(図7参照)が設けられており、これら各ホイールハウス33,33における車幅方向の内側で、かつホイールハウス33の前後方向略中央部には図7に示すように、サスタワー33T(詳しくは、サスペンションタワー部)が一体的に取付けられている。
また、左右の各ホイールハウス33の上部には、図7に示すように、車両の略前後方向に延びる車体剛性部材としてのエプロンレインフォースメント34が設けられており、このエプロンレインフォースメント34の前部には、シュラウドアッパメンバ(図示せず)が接続される一方、エプロンレインフォースメント34の後部には、カウルサイド部35が接続されている。
ところで、図1に示すように、エンジンルーム11内のエンジン38の前方において、左右一対のフロントサイドフレーム29,29間には、後部にクーリングファン36を備えたラジエータ37を、前低後高状に傾斜させて、配設している。ここで、上述のラジエータ37とクーリングファン36とは一体化されて、ラジエータユニットを構成している。
また、図1、図2に示すように、ラジエータ37のさらに前方には放熱用熱交換器としてのガスクーラ2を配設し、このガスクーラ2の背面に内部熱交換器5を配置すると共に、ガスクーラ2の後部には、アキュムレータ6を立設配置している。
図1、図2に示すように、エンジンルーム11内の後部およびトンネル部19の車外側には、内燃機関としてのエンジン38(縦置きエンジン)とトランスミッション39とから成るパワートレインユニット40(以下単にパワートレインと略記する)を配設している。該パワートレイン40は上述のダッシュ中央凹部13Aに対応して配設されたものであって、重量物としてのエンジン38およびトランスミッション39を可及的車両前後方向の中心部に後退配置して所謂フロント・ミッドシップ・エンジン車と成し、ヨー慣性モーメントの低減を図り、操縦安定性の向上を図るように構成している。ここで、上述のエンジン38としては、レシプロエンジンまたはロータリエンジンを用いることができるが、図面ではレシプロエンジンを例示している。
さらに、上述のトンネル部19の車外側には、トランスミッション39の出力を、リヤディファレンシャル装置41に伝達するプロペラシャフト42を設け、上述のリヤディファレンシャル装置41の差動出力を、車幅方向に延びる左右のドライブシャフト43,43(図2参照)を介して、左右の後輪44,44に伝達すべく構成して、FR(前部機関後輪駆動)タイプの車両と成している。
一方、図1に示すように、エンジンルーム11の上方をボンネット45で覆うと共に、エンジンルーム11の前方はフロントバンパ46で覆っている。
また、フロントウインド47は、図3に示すように左右のフロントピラー48,48と、ルーフ部49の前端と、カウル部(図示せず)上端との間に形成されたフロントウインド開口を覆うものである。
一方、この車両は、図1に示すように、リヤフロア18上方の後部荷室53の開口を、リヤゲートウインド54を備えたリヤゲート55(開閉部材)によって開閉自在に覆うように構成しており、上述の後部荷室53は車室12内と連通していて、上述のリヤゲート55を開放することで、荷物の出し入れを容易に行なうように構成している。
図1〜図3において、56はステアリングホイール、57はインストルメントパネル、58はステアリングラック、59はサブフレーム、60はホイールハウス33(図7参照)に操舵可能に格納された前輪タイヤである。
一方、図2に示すように、ダッシュロアパネル13およびインストルメントパネル57の後方の車室12内側には、車幅方向に運転席シート61と、助手席シート62とが左右に並設されている。運転席シート61は車両左側のダッシュ側部13B(他方のダッシュ側部)およびステアリングホイール56に対応して車両左側に配設されており、この運転席シート61はシートクッション61Cとシートバック61Bとを備えている。
助手席シート62は車両右側のダッシュ側部13C(一方のダッシュ側部)に対応して車両右側に配設されており、この助手席シート62もシートクッション62Cとシートバック62Bとを備えている。
運転席シート61および助手席シート62から成る前列シートの後方には、シートクッション63Cとシートバック63Bとをそれぞれ備えた左右のリヤシート63,63(後列シート)を配設している。ここで、これらの前後各列のシート61,62,63,63は何れもセパレート・シート(バケットシート)にて構成している。
次に、車両用空調装置の配設構造について詳述する。
図2に示すように、エンジン38の前部には、該エンジン38で駆動される圧縮機1を取付ける一方、図1、図2に示すように、エンジンルーム11内のパワートレイン40の前方、詳しくは、エンジン38およびラジエータ37のさらに前方には放熱用熱交換器としてのガスクーラ2を配設している。
図1〜図3に示すように、上述のエバポレータ4と、ブロアユニット8と、配風ユニット9とで空調ユニット64を構成し、これらエバポレータ4とブロアユニット8と配風ユニット9とを一体的にユニット化して上述の空調ユニット64を構成し、該空調ユニット64をダッシュロアパネル13における助手席側のダッシュ側部13C直後に配設している。
図4は図1の要部拡大側面図、図5は図2の要部拡大平面図、図6は図3の要部拡大正面図、図7は配風ユニットと空調風吹出し口との関連構造を示す平面図である。
図5、図7に示すように、上述のエバポレータ4、ブロアユニット8および配風ユニット9は、単一のハウジング65内に一体ユニット化されており、該ハウジング65内を空調風通路66(図5参照)に設定している。
この空調風通路66は、エバポレータ4を通過する空調風を、配風ユニット9(つまり、配風ボックス)を介して車室12内に導く通路である。
また、この空調風通路66には、エバポレータ4に空調風(特に、内外気)を送風するブロアユニット8と、エバポレータ4からの空調風を車室12内に設けられた複数の空調風吹出し口に分配して配風する配風ユニット9が設けられている。
図4、図5、図7に示すように、上述のブロアユニット8は、空調風の吐出部8Aと、内外気の吸込み口8Bと、ブロアモータ8Mとを有し、このブロアユニット8は空調ユニット64内の前部に配置されている。
図5に平面図で示すように、エバポレータ4と配風ユニット9とは、空調ユニット64内において上述のブロアユニット8の後方に車幅方向に並設されており、車幅方向外方にエバポレータ4が、車幅方向内方に配風ユニット9が、それぞれ位置するように配設されている。
図7に示すように、配風ユニット9の下流部(空調風の吹出し側)にはデフロスタ連通部67、ベント連通部68を接続している。
上述のデフロスタ連通部67には、多数のデフロスタ吹出し口69,69…を備えたデフロスタダクト70を接続して、フロントウインド47の曇り止めを図るように構成している。
また、上述のベント連通部68には運転席側および助手席側の各ベントダクト71,72を接続し、運転席側のベントダクト71に形成された左右のベント吹出し口73,73からドライバに向けて空調風を吹き出すように構成している。
さらに、上述の助手席側のベントダクト72に形成された左右のベント吹出し口74,74からパッセンジャに向けて空調風を吹き出すように構成している。なお、図7において、75,76はリヤ席用の空調風の接続部であり、この接続部75,76に図示しないダクトを接続して、後席乗員用の空調経路が形成されるものである。
つまり、上述の配風ユニット9はデフロスタ吹出し口69、ベント吹出し口73,74に対して空調風を分配して配風するものである。
上述のエバポレータ4、ブロアユニット8、配風ユニット9を内蔵した空調ユニット64を、車両前方に向けて凸形状に形成されたダッシュ側部13C(ダッシュ側方凸部)の直後に配設することで、エバポレータ4はダッシュパネル13の近傍に配設される。
ところで、図1、図2に示すように、フロアパネル14の下部、詳しくは、リヤシートパン16の下部には燃料タンク77が配設されており、この燃料タンク77内の燃料タンク77内の燃料を燃料ポンプ78の駆動力により、燃料パイプ79を介してエンジンルーム11側のディストリビューションパイプ(燃料分配管)80(図6参照)に供給すべく構成している。
図6に示すように、エンジン38のシリンダヘッドには吸気マニホルド81が接続されており、この吸気マニホルド81にはレシプロエンジンの気筒数に相当するインジェクタ82が設けられている。
また、吸気マニホルド81の前部には、図4、図5に示すように、吸気管83を介してエアクリーナ84が接続されている。
図5に平面図で示すように、冷媒の循環を導く冷媒導管としての各ラインL2,L3,L4,L5,L6は次のようにレイアウトされている。
ラインL2は、ガスクーラ2の右側部と内部熱交換器5とを接続し、ラインL3は内部熱交換器5と膨張弁3とを接続し、ラインL4は右側のフロントサイドフレーム29の近傍位置において車両前後方向の後方に延びた後に、車両後方かつ車幅方向外方に延びてエバポレータ4に接続されている。
また、ガスクーラ2直後の内部熱交換器5とアキュムレータ6との間は、エンジンルーム11の左側前部に位置するラインL6で接続されている。
さらに、エンジンルーム11の前方に位置するガスクーラ2と、ダッシュロアパネル13近傍に位置するエバポレータ4とを接続するラインL5は次のようにレイアウトされている。
つまり、ガスクーラ2に各要素5,L6,6を介してラインL5の前部a1を接続し、この前部a1から車幅方向外方に延びる前側屈曲部a2と、この前側屈曲部a2の外端から平面視で車両前後方向の後方に延びる前後方向部a3と、この前後方向部a3の後端からエンジン38上方を横断するように車幅方向に延びる後側屈曲部a4と、この後側屈曲部a4の車幅方向右端部からさらに車幅方向外方かつ車両後方に延びるスラント部a5と、このスラント部a5の端部から後方に延びるストレート部a6とを、この順に接続し、ストレート部a6をエバポレータ4に取付けたものである。
しかも、上述のラインL5のうちの前後方向部a3の少なくとも一部には、図4、図6に示すように、吸気マニホルド81のディストリビューションパイプ80に近接する近接部85が形成されており、この近接部85を吸気マニホルド81上側部のディストリビューションパイプ80に近接して配設している。
要するに、冷媒導管としてのラインL5を、パワートレイン40を構成するエンジン38の吸気マニホルド81に近接して配設したものであって、該ラインL5は吸気マニホルド81と対応した部位に所定の変位を許容する変位許容部(前側屈曲部a2、後側屈曲部a4参照)を有するものであって、この変位許容部は所定以上の荷重で破損するように形成されている。
また、冷媒導管としてのラインL5は、その吸気マニホルド81と対応した部位に車幅方向に屈曲した屈曲部a2,a4を形成したものであり、これら屈曲部a2,a4は吸気マニホルド81と対応して車両前後方向の前後両部に形成されている。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示す。
このように、図1〜図7および図16で示した実施例1の車両用空調装置の配設構造は、冷媒が循環する冷媒循環経路7(図16参照)に、該冷媒を圧縮する圧縮機1と、放熱用熱交換器(ガスクーラ2参照)と、蒸発用熱交換器(エバポレータ4参照)とを備え、上記蒸発用熱交換器(エバポレータ4)によって車室12内の温度を調整する空調装置(空調ユニット64参照)を備えた車両用空調装置の配設構造であって、車室12とエンジンルーム11とを車両前後方向に仕切るダッシュロアパネル13が設けられ、上記エンジンルーム11に配設されたパワートレイン40の前方に上記放熱用熱交換器(ガスクーラ2参照)を配設すると共に、上記ダッシュロアパネル13の近傍に上記蒸発用熱交換器(エバポレータ4参照)を配設し、該蒸発用熱交換器(エバポレータ4)と上記放熱用熱交換器(ガスクーラ2)との間を冷媒の循環を導く冷媒導管(ラインL5参照)で接続すると共に、該冷媒導管(ラインL5)を上記パワートレイン40を構成するエンジン38の吸気マニホルド81に近接して配設したものである(図1、図2、図5、図16参照)。
この構成によれば、冷媒導管(ラインL5参照)を吸気マニホルド81に近接して配設したので、車両の衝突時に冷媒導管(ラインL5参照)が車室12内近くで破損されることを防止し、衝突度合に対応して該冷媒導管(ラインL5)がエンジンルーム11内の吸気マニホルド81近傍で破損した時には、冷媒が燃料噴射用のインジェクタ82を備えた吸気マニホルド81近傍に排出され、車両火災を防止し、安全性を確保することができる。
また、上記冷媒導管(ラインL5参照)の上記吸気マニホルド81と対応した部位に所定の変位を許容する変位許容部(屈曲部a2,a4参照)を設けたものである(図5参照)。
この構成によれば、車両衝突時に変位許容部(屈曲部a2,a4参照)が冷媒導管(ラインL5参照)の変位を許容するので、該冷媒導管(ラインL5参照)の破損が防止でき、安全性の向上を図ることができる。つまり、冷媒はその成分によっては乗員に悪影響を及ぼす場合があるので、車両の衝突時に冷媒が車室12内に入らないように構成することが望まれ、上記構成により冷媒導管(ラインL5参照)の破損による冷媒もれを防止するので、冷媒の車室12内への侵入を阻止することができる。
さらに、上記冷媒導管(ラインL5参照)の上記吸気マニホルド81と対応した部位に車幅方向に屈曲した屈曲部a2,a4を形成したものである(図5参照)。
この構成によれば、車幅方向に屈曲する屈曲部a2,a4(変位許容部)により、冷媒導管(ラインL5)の車両前後方向の変位を吸収することができるので、該冷媒導管の破損および冷媒もれを防止して、安全性の向上を図ることができる。また、上記屈曲部a2,a4により変位許容部が形成されるので、別部材を一切必要とすることなく、変位許容部を構成することができる。
しかも、上記変位許容部(屈曲部a2,a4参照)は所定以上の荷重で破損するように形成されたものである(図5参照)。
この構成によれば、変位許容部(屈曲部a2,a4参照)が所定以上の荷重(車両衝突時の所定以上の衝撃エネルギによる入力荷重)で破損するので、この変位許容部(屈曲部a2,a4参照)の破損時に冷媒導管(ラインL5)内の冷媒が吸気マニホルド81近傍に排出されて、車両火災を防止することができる。
特に、冷媒としてCO冷媒を用いると、該冷媒は不燃性であるから、車両火災の防止に極めて有効となる。
加えて、上記屈曲部a2,a4は吸気マニホルド81と対応して車両前後方向の前後両部に形成されたものである(図5参照)。
この構成によれば、前後両部の屈曲部a2,a4により冷媒導管(ラインL5参照)の変位(車両前後方向の変位)をより一層良好に吸収することができるので、該冷媒導管(ラインL5参照)の破損をさらに防止して、安全性の向上を図ることができる。
また、上記吸気マニホルド81側部には上記エンジン38に燃料を供給する燃料供給管(ディストリビューションパイプ80参照)が配設され、該燃料供給管(ディストリビューションパイプ80参照)に近接して上記冷媒導管(ラインL5参照)を配設したものである(図6参照)。
この構成によれば、車両衝突により燃料供給管(ディストリビューションパイプ80)が破損する時には、冷媒導管(ラインL5参照)も破損され、該冷媒導管(ラインL5)から冷媒が放出することで、車両火災を防止することができて、安全性の確保を図ることができる。
さらに、空調風を上記蒸発用熱交換器(エバポレータ4参照)を通過させて車室12内に導く空調風通路66(図5参照)を備え、該空調風通路66には、空調風を送風するブロアユニット8と、空調風を上記車室12内に設けられた複数の空調風吹出し口(デフロスタ吹出し口69,ベント吹出し口73,74参照)に分配して配風する配風ユニット9とが設けられ、上記蒸発用熱交換器(エバポレータ4)と上記ブロアユニット8と上記配風ユニット9とを一体的にユニット化(空調ユニット64参照)して、助手席と対応するダッシュロアパネル13の一側方(ダッシュ側部13C側参照)に配設したものである(図5、図7参照)。
この構成によれば、蒸発用熱交換器(エバポレータ4参照)とブロアユニット8と配風ユニット9とを一体ユニット化したものの全体(空調ユニット64参照)を集約して、ダッシュロアパネル13の片側つまり助手席に配設したので、運転席側においては充分な居住スペースを確保することができ、助手席側においては最大限の居住スペースを確保することができ、また、片方に集約して配設するので、その組付け性の向上を図ることができる。
さらにまた、上記冷媒は二酸化炭素冷媒であることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒を高い圧縮圧力が必要な二酸化炭素冷媒(CO冷媒)としたので、地球温暖化係数が極小、かつ毒性がないうえ、不燃性を確保することができるので、安全性上、有効となる。
なお、図4で示した空調ユニット64に代えて、図8に示す空調ユニット64を用いてもよい。
すなわち、図4に示す空調ユニット64は、ダッシュロアパネル13より前部におけるフロントサイドフレーム29の上面と、空調ユニット64のハウジング65の下面とが略一致するように構成したが、図8に示す空調ユニット64は、エバポレータ4および配風ユニット9が内設される部位のハウジング65を、ダッシュロアパネル13の車室側において下方に延長形成し、この延長によりハウジング65の内容積を拡大し、これに対応して上下方向の寸法が大きいエバポレータ4および配風ユニット9を該ハウジング65内に配置したものである。
このように構成すると、大型のエバポレータ4を用いることができるので、空調性能の向上を図ることができる。図8の実施例においても、その他の構成、作用、効果については図4のそれと同一であるから、図8において図4と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
また、図5の構成に代えて、図9に示す構成を採用してもよい。すなわち、図9に示す構造は冷媒導管としてのラインL4,L5における空調ユニット64近傍のスラント部、詳しくは、その一方のダッシュ側部13Cに近接するエンジンルーム11側にパイプジョイント86,87を介設して、上記ラインL4,L5をエンジンルーム11側と空調ユニット64側とに分離したものである。
このように構成すると、各ラインL4,L5の組付け性向上を図ることができる。図9の実施例においても、その他の構成、作用、効果については図5のそれと同一であるから、図9において図5と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
次に、図10〜図15を参照して車両用空調装置の配設構造の他の実施例について説明する。ここに、図10は車両の側面図、図11は車両の平面図、図12は車両の正面図、図13は図10の要部拡大側面図、図14は図11の要部拡大平面図、図15は図12の要部拡大正面図であって、図10〜図15は実施例1の図1〜図6に相当する。また、この実施例2においても図16で示した冷凍サイクルをそのまま用いるものである。
この実施例においては、図10〜図15、特に、図13〜図15に示すように、エンジンルーム11前方に位置するガスクーラ2に各要素5,L6を介して接続されたアキュムレータ6と、ダッシュロアパネル13近傍に位置するエバポレータ4とを接続する冷媒導管としてのラインL5における前後方向部a3の少なくとも一部(この実施例では過半部)を吸気マニホルド81の内部に貫通して配設したものである。すなわち、上記前後方向部a3には吸気マニホルド81の内部を車両前後方向に貫通する貫通部88を一体形成したものである。
また、この実施例においても、冷媒導管としてのラインL5は、パワートレイン40を構成するエンジン38の吸気マニホルド81に近接して配設したものであって、該ラインL5は先の実施例と同様に吸気マニホルド81と対応した部位に所定の変位を許容する変位許容部(前側屈曲部a2、後側屈曲部a4参照)を有するものであって、この変位許容部は所定以上の荷重で破損するように形成されている。
さらに、冷媒導管としてのラインL5は、図14に平面図で示すように、その吸気マニホルド81と対応した部位に車幅方向に屈曲した屈曲部a2,a4を形成したものであり、これら屈曲部a2,a4は吸気マニホルド81と対応して車両前後方向の前後両部に形成されている。
このように、図10〜図15で示した実施例2の車両用空調装置の配設構造においても、冷媒(特に、CO冷媒参照)が循環する冷媒循環経路7(図16参照)に、該冷媒を圧縮する圧縮機1と、放熱用熱交換器(ガスクーラ2参照)と、蒸発用熱交換器(エバポレータ4参照)とを備え、上記蒸発用熱交換器(エバポレータ4)によって車室12内の温度を調整する空調装置(空調ユニット64参照)を備えた車両用空調装置の配設構造であって、車室12とエンジンルーム11とを車両前後方向に仕切るダッシュロアパネル13が設けられ、上記エンジンルーム11に配設されたパワートレイン40の前方に上記放熱用熱交換器(ガスクーラ2参照)を配設すると共に、上記ダッシュロアパネル13の近傍に上記蒸発用熱交換器(エバポレータ4参照)を配設し、該蒸発用熱交換器(エバポレータ4)と上記放熱用熱交換器(ガスクーラ2)との間を冷媒の循環を導く冷媒導管(ラインL5参照)で接続すると共に、該冷媒導管(ラインL5)を上記パワートレイン40を構成するエンジン38の吸気マニホルド81に近接して配設したものである(図10、図11、図14、図16参照)。
この構成によれば、冷媒導管(ラインL5)を吸気マニホルド81に近接して配設したので、車両の衝突時に冷媒導管(ラインL5)が車室12内近くで破損されることを防止し、衝突度合に対応して該冷媒導管(ラインL5)が吸気マニホルド81近傍で破損した時には、冷媒が燃料噴射用のインジェクタ82を備えた吸気マニホルド81近傍に排出され、車両火災を防止し、安全性を確保することができる。
しかも、冷媒導管(ラインL5参照)の少なくとも一部を上記吸気マニホルド81の内部に貫通して配設したものであるから(図13〜図15参照)、車両衝突により吸気マニホルド81が破損する時には、冷媒導管(ラインL5)も破損され、該冷媒導管(ラインL5)から冷媒が直接的に吸気マニホルド81内部に放出されるので、車両火災を防止することができて、安全性の確保を図ることができる。
図10〜図15で示した実施例2においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例1と同様であるから、図10〜図15において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の放熱用熱交換器は、実施例のガスクーラ2に対応し、
以下同様に、
蒸発用熱交換器は、エバポレータ4に対応し、
空調装置は、空調ユニット64に対応し、
ダッシュパネルは、ダッシュロアパネル13に対応し、
パワートレインユニットは、パワートレイン40に対応し、
冷媒導管は、ラインL5に対応し、
変位許容部は、屈曲部a2,a4に対応し、
燃料供給管は、ディストリビューションパイプ80に対応し、
空調風吹出し口は、デフロスタ吹出し口69、ベント吹出し口73,74に対応するも、
この発明は、上述の実施例のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、車両用空調装置の配設構造を左ハンドル車両に適用したが、これは右ハンドル車両に適用してもよい。
本発明の車両用空調装置の配設構造を示す側面図 車両用空調装置の配設構造を示す平面図 車両用空調装置の配設構造を示す正面図 図1の要部拡大側面図 図2の要部拡大平面図 図3の要部拡大正面図 配風ユニットと空調風吹出し口との関連構造を示す平面図 空調ユニットの他の実施例を示す側面図 車両用空調装置の配設構造の他の実施例を示す平面図 車両用空調装置の配設構造のさらに他の実施例を示す側面図 車両用空調装置の配設構造を示す平面図 車両用空調装置の配設構造を示す正面図 図10の要部拡大側面図 図11の要部拡大平面図 図12の要部拡大正面図 CO冷媒を用いる冷凍サイクルの構成図
符号の説明
1…圧縮機
2…ガスクーラ(放熱用熱交換器)
4…エバポレータ(蒸発用熱交換器)
7…冷媒循環経路
8…ブロアユニット
9…配風ユニット
11…エンジンルーム
12…車室
13…ダッシュロアパネル(ダッシュパネル)
38…エンジン
40…パワートレイン(パワートレインユニット)
64…空調ユニット(空調装置)
66…空調風通路
69…デフロスタ吹出し口(空調風吹出し口)
73,74…ベント吹出し口(空調風吹出し口)
80…ディストリビューションパイプ(燃料供給管)
81…吸気マニホルド
a2,a4…屈曲部(変位許容部)
L5…ライン(冷媒導管)

Claims (9)

  1. 冷媒が循環する冷媒循環経路に、該冷媒を圧縮する圧縮機と、放熱用熱交換器と、蒸発用熱交換器とを備え、
    上記蒸発用熱交換器によって車室内の温度を調整する空調装置を備えた
    車両用空調装置の配設構造であって、
    車室とエンジンルームとを車両前後方向に仕切るダッシュパネルが設けられ、
    上記エンジンルームに配設されたパワートレインユニットの前方に上記放熱用熱交換器を配設すると共に、
    上記ダッシュパネルの近傍に上記蒸発用熱交換器を配設し、
    該蒸発用熱交換器と上記放熱用熱交換器との間を冷媒の循環を導く冷媒導管で接続すると共に、
    該冷媒導管を上記パワートレインユニットを構成するエンジンの吸気マニホルドに近接して配設した
    車両用空調装置の配設構造。
  2. 上記冷媒導管の上記吸気マニホルドと対応した部位に所定の変位を許容する変位許容部を設けた
    請求項1記載の車両用空調装置の配設構造。
  3. 上記冷媒導管の上記吸気マニホルドと対応した部位に車幅方向に屈曲した屈曲部を形成した
    請求項2記載の車両用空調装置の配設構造。
  4. 上記変位許容部は所定以上の荷重で破損するように形成された
    請求項2記載の車両用空調装置の配設構造。
  5. 上記屈曲部は吸気マニホルドと対応して車両前後方向の前後両部に形成された
    請求項3記載の車両用空調装置の配設構造。
  6. 上記吸気マニホルド側部には上記エンジンに燃料を供給する燃料供給管が配設され、
    該燃料供給管に近接して上記冷媒導管を配設した
    請求項1〜5の何れか1に記載の車両用空調装置の配設構造。
  7. 上記冷媒導管の少なくとも一部を上記吸気マニホルドの内部に貫通して配設した
    請求項1〜5の何れか1に記載の車両用空調装置の配設構造。
  8. 空調風を上記蒸発用熱交換器を通過させて車室内に導く空調風通路を備え、
    該空調風通路には、空調風を送風するブロアユニットと、空調風を上記車室内に設けられた複数の空調風吹出し口に分配して配風する配風ユニットとが設けられ、
    上記蒸発用熱交換器と上記ブロアユニットと上記配風ユニットとを一体的にユニット化して、
    助手席と対応するダッシュパネルの一側方に配設した
    請求項1〜7の何れか1に記載の車両用空調装置の配設構造。
  9. 上記冷媒は二酸化炭素冷媒である
    請求項1〜8の何れか1に記載の車両用空調装置の配設構造。
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