JP2010032856A - 光信号変調方法および光信号変調器 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い環境温度範囲にわたって信号品質が劣化しない光信号伝送を実現する。
【解決手段】ある波長域に光強度のピークを有するレーザダイオード11からの光に対し、この光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器を用い、送信したい電気信号の1パルスあたり共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送する。共鳴型光変調器は、リング型共振器13と、リング型共振器13に近接して配置され、光源光を受光する直線導波路12と、リング型共振器13に近接して配置された電極14とを備え、電極14に印加される制御信号によりリング型共振器の共鳴波長が制御される。
【選択図】 図12
【解決手段】ある波長域に光強度のピークを有するレーザダイオード11からの光に対し、この光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器を用い、送信したい電気信号の1パルスあたり共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送する。共鳴型光変調器は、リング型共振器13と、リング型共振器13に近接して配置され、光源光を受光する直線導波路12と、リング型共振器13に近接して配置された電極14とを備え、電極14に印加される制御信号によりリング型共振器の共鳴波長が制御される。
【選択図】 図12
Description
本発明は、光配線LSIにおいて用いられるような、低消費電力で高速の光信号伝送を、小型の光変調器を用いて、半導体オンチップレベルのスケールで実現させるための光信号変調方法および光信号変調器に関するものである。
トランジスターの小型化に伴い、半導体集積回路の集積度は向上し、電気信号の処理速度も向上し続けている。ここで、半導体集積回路における電気配線による信号伝送においては、特にチップ内においても比較的長距離な配線であるグローバル配線では、配線遅延や信号のスキュー、ジッター等の問題が発生しつつある。また、隣接する電気配線間のクロストークによる信号劣化や、半導体集積回路周辺からの電磁ノイズによる影響も受ける問題がある。
これらの課題の解決の一手法として、半導体集積回路の電気配線の一部を、光による配線構造に置き換える技術が立ち上がりつつある。一つの具体的な形成例としては、電気配線層の上に、半導体集積回路とは別の基板上に形成した光配線層を貼り合わせで作製する手法が提案されている。光配線層には、光信号を導波する光導波路と、半導体集積回路からの電気信号を光信号へと変換する光変調素子、また伝搬してきた光信号を電気信号へと変換する受光素子等が搭載されている。光変調素子への信号は、半導体集積回路を含む半導体層から電気的に伝搬され、また受光素子からの電気信号は、電気的な接続を通して半導体層へ伝搬される。これらの技術は、例えば非特許文献1に開示されている。
光信号の伝送においては、通常、光源からの光の強度や位相を変調させ、それを検出器で検出することによって電気的な信号を一度光の信号に変えて検知している。この一連の動作の中で、半導体オンチップレベルの微小領域において光信号伝送を行う場合に、消費電力と信号遅延のリミットを決める最大の要因は、光変調器関連であり、共鳴型(共振型)の光変調器構造が消費電力と信号遅延に対して有利であることも、上記の非特許文献1に開示されている。
つまり、光変調器の高速化、低消費電力化については、光変調器の動作を、例えば光源光の波長と、光変調器の共鳴波長の関係を制御し、共鳴と非共鳴での差異を利用した変調方式が一般に有利であることが知られている。
オンチップ光伝送への適用の可能性がある共鳴型光変調器については、例えば非特許文献2、特許文献1、特許文献2においても開示されている。
オンチップ光伝送への適用の可能性がある共鳴型光変調器については、例えば非特許文献2、特許文献1、特許文献2においても開示されている。
上記のような光変調器を用いた光信号の伝送では、共鳴状態と非共鳴状態が実現できている状況では非常に小さい消費電力と遅延での光信号伝送が可能であるが、一方、周辺の環境温度が変化した場合や、光源光の波長がシフトした場合には、共鳴、非共鳴がはっきりしなくなり、基本的に全て非共鳴状態に近くなる場合がある。その場合には、ゼロ点がシフトしたり、またオン状態での信号強度が減少したりして、伝送される信号自体の品質が劣化してしまうという問題点があった。
以下、共鳴型光変調器を用いる光信号伝送における問題点を図を用いて説明する。図12は本発明に関連する共鳴型光変調器の構成を示す平面図である。図12において、11は光源となるレーザダイオード(LD)、12は直線導波路、13はリング型共振器、14は電極、15は入力ポート、16は出力ポートである。
LD11で発光したレーザ光は、共鳴型光変調器の直線導波路12に導入される。直線導波路12に近接してリング型共振器13が形成され、さらにリング型共振器13に近接して電極14が形成されている。直線導波路12とリング型共振器13との近接部や、リング型共振器13と電極14との近接部は、方向性結合器やMMIで形成され、直線導波路12とリング型共振器13の導波光は、ある結合係数でカップリングする。リング型共振器13が電気光学材料で形成されている場合、電極14に印加される電圧により、リング型共振器13の屈折率が変化し、共鳴波長は変化する。
図13〜図19を用いて図12の共鳴型光変調器の動作を説明する。ここでは、環境温度をT0とする。直線導波路12の入力ポート15に入射したLD11からのレーザ光は、図13(A)に示すように波長がλ0であり、図13(B)に示すように出力光量がPの連続光である。
電極14に電圧V0が印加されたときのリング型共振器13の共鳴波長は、図14(A)に示すLD11のレーザ光の波長と同じλ0であり、リング型共振器13の透過スペクトルは、図14(B)に示すように波長λ0で極小値をとる。このため、出力ポート16における光量は、図14(C)に示すように小さくなる。
一方、電極14に電圧V1が印加されたときのリング型共振器13の共鳴波長は、図15(A)に示すLD11のレーザ光の波長λ0からずれるため、リング型共振器13の透過スペクトルは、図15(B)に示すように波長λ0とは異なる波長で極小値をとる。このため、出力ポート16における光量は、図15(C)に示すように大きくなる。
以上の動作から明らかなように、電極14に図16(A)に示すような変調信号電圧を印加した場合、出力ポート16から出射される光の変調信号は、図16(B)に示すように変調信号電圧に応じて光量が変化するものとなる。こうして、強度変調された光信号を得ることができる。
次に、動作環境温度が変化した場合について説明する。ここでは、環境温度がT0からT1に変化したとする。環境温度がT0からT1に変化したことで、リング型共振器13の共鳴波長は変化し、電極14に電圧V0が印加されたときのリング型共振器13の共鳴波長は、図17(A)に示すLD11のレーザ光の波長λ0からずれてしまうため、リング型共振器13の透過スペクトルは、図17(B)に示すように波長λ0とは異なる波長で極小値をとる。このため、出力ポート16における光量は、図17(C)に示すように大きくなる。
また、環境温度T1において電極14に電圧V1が印加されたときのリング型共振器13の共鳴波長も、図18(A)に示すLD11のレーザ光の波長λ0からずれるため、リング型共振器13の透過スペクトルは、図18(B)に示すように波長λ0とは異なる波長で極小値をとる。このため、出力ポート16における光量は、図18(C)に示すように大きくなる。
以上の動作から明らかなように、環境温度T1において電極14に図19(A)に示すような変調信号電圧を印加した場合、出力ポート16から出射される光量は、図19(B)に示すように一定で変化せず、光変調器として動作していないことになる。このように、図12に示した共鳴型光変調器では、環境温度が変化すると、光信号伝送を実現できなくなる。
広い環境温度にわたって光信号伝送を実現するためには、光変調器や光源の光の波長などの温度依存性を無視できるほどまで低減させるか、環境温度変化がないように、光源もLSI光配線も厳密に一定の環境温度下に管理するか、または環境温度に関係なく常に光信号がオンオフされるように、別途モニター素子および回路を設けて、光源の光の波長と変調器の共振波長との関係を、一番高い光オンオフ比がとれるようにアクティブに制御する必要があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、広い環境温度範囲にわたって信号品質が劣化しない光信号伝送を実現することができる光信号変調方法および光信号変調器を提供することを目的とする。
本発明の光信号変調方法は、ある波長域に光強度のピークを有する光源からの光に対し、この光源光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器を用い、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって前記共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送することを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を偶数回行わせることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を2回行わせることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器の共鳴作用は、ある特定の波長領域に対する光の透過率を変化させることにより、光強度を変化させるものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を偶数回行わせることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を2回行わせることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器の共鳴作用は、ある特定の波長領域に対する光の透過率を変化させることにより、光強度を変化させるものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器は、リング型共振器と、このリング型共振器に近接して配置され、前記光源光を受光する直線導波路と、前記リング型共振器に近接して配置された電極とを備え、前記電極に印加される制御信号により前記リング型共振器の共鳴波長が制御されることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器は、前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記直線導波路の他端の出力ポートから前記信号光を出力するか、あるいは前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記リング型共振器に近接して配置された別の直線導波路の一端の出力ポートから前記信号光を出力することを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、前記共鳴型光変調器の共鳴作用が最大となる電圧値を含む電圧範囲の中で電圧が連続的に変化するものであり、送信したい電気信号の1パルスあたり前記電圧の連続的な変化が複数回生じるものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、送信したい電気信号の1パルスに対応して、前記電圧範囲の中で電圧が単調に増加した後に前記電圧範囲の中で電圧が単調に減少するものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器は、前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記直線導波路の他端の出力ポートから前記信号光を出力するか、あるいは前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記リング型共振器に近接して配置された別の直線導波路の一端の出力ポートから前記信号光を出力することを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、前記共鳴型光変調器の共鳴作用が最大となる電圧値を含む電圧範囲の中で電圧が連続的に変化するものであり、送信したい電気信号の1パルスあたり前記電圧の連続的な変化が複数回生じるものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、送信したい電気信号の1パルスに対応して、前記電圧範囲の中で電圧が単調に増加した後に前記電圧範囲の中で電圧が単調に減少するものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器とこの共鳴型光変調器から出力される信号光を伝搬させる導波路との少なくとも一部は、半導体基板上に形成され、前記半導体基板の環境温度範囲において、前記制御信号の電圧変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化範囲の中に前記光源光の波長域が常に含まれるように前記制御信号の電圧範囲が設定されることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器は、シリコン基板上に、シリコンを含む材料からなる導波路構造と集積されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記光源光の波長は、使用される環境温度の変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化に追従するように制御されることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記光源は、その構成要素の屈折率によって前記光源光の波長が決定されるものであり、前記光源の環境温度と、前記共鳴型光変調器および導波路が形成されている半導体基板の環境温度がほぼ同一になるよう制御されることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記共鳴型光変調器は、シリコン基板上に、シリコンを含む材料からなる導波路構造と集積されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記光源光の波長は、使用される環境温度の変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化に追従するように制御されることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調方法の1構成例において、前記光源は、その構成要素の屈折率によって前記光源光の波長が決定されるものであり、前記光源の環境温度と、前記共鳴型光変調器および導波路が形成されている半導体基板の環境温度がほぼ同一になるよう制御されることを特徴とするものである。
また、本発明の光信号変調器は、ある波長域に光強度のピークを有する光源と、光源光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器と、送信したい電気信号に応じて前記共鳴型光変調器の共鳴作用を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって前記共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送することを特徴とするものである。
本発明によれば、光源光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器を用い、送信したい電気信号の1パルスあたり共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送することにより、広い環境温度範囲にわたって信号品質が劣化しない光信号伝送を実現することができる。本発明では、素子の温度無依存化を厳密に実現できていなくても使用可能で、かつ環境温度の厳密な制御や、アクティブなフィードバックによる波長制御等なしで使用可能な光信号伝送を実現することができる。
[発明の原理]
本発明は、特に共鳴型の光変調器を用いる場合に顕著となる上記の課題を解決するために、素子ベースではなく、光変調器を用いた伝送手法の改善によって、上記課題を解決するようにする。
具体的には、電圧が連続的に変化する制御信号を光変調器に付与し、使用する環境温度範囲において、制御信号の電圧変化に対する光変調器の共鳴波長の変化範囲の中に光源光の波長域が常に含まれるように制御信号の電圧範囲を設定しておく。これにより、環境温度にかかわらず光源光の波長と光変調器の共鳴波長とが一致する電圧が必ず存在することになるので、光源光の強度がオンからオフへ、あるいはオフからオンへと必ず変化することになる。しかも、本発明では、送信したい電気信号の1パルスあたり、制御信号の電圧の連続的な変化を複数回生じさせることにより、1つの電気信号を複数の信号光へと変換する。
本発明は、特に共鳴型の光変調器を用いる場合に顕著となる上記の課題を解決するために、素子ベースではなく、光変調器を用いた伝送手法の改善によって、上記課題を解決するようにする。
具体的には、電圧が連続的に変化する制御信号を光変調器に付与し、使用する環境温度範囲において、制御信号の電圧変化に対する光変調器の共鳴波長の変化範囲の中に光源光の波長域が常に含まれるように制御信号の電圧範囲を設定しておく。これにより、環境温度にかかわらず光源光の波長と光変調器の共鳴波長とが一致する電圧が必ず存在することになるので、光源光の強度がオンからオフへ、あるいはオフからオンへと必ず変化することになる。しかも、本発明では、送信したい電気信号の1パルスあたり、制御信号の電圧の連続的な変化を複数回生じさせることにより、1つの電気信号を複数の信号光へと変換する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態に係る共鳴型光変調器の構成は図12と同様であるので、図12の符号を用いて説明する。
図1(A)、図2(A)、図3(A)は本実施の形態の共鳴型光変調器における光源であるLD11の波長を示す図、図1(B)、図2(B)、図3(B)はそれぞれ電極14に電圧V2,V3,V4が印加された場合のリング型共振器13の透過スペクトルを示す図、図1(C)、図2(C)、図3(C)はそれぞれ電極14に電圧V2,V3,V4が印加された場合の出力ポート16の出力光量を示す図である。図1〜図3において、SP0は環境温度がT0のときのリング型共振器13の透過スペクトルを示し、SP1は環境温度がT1のときのリング型共振器13の透過スペクトルを示している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態に係る共鳴型光変調器の構成は図12と同様であるので、図12の符号を用いて説明する。
図1(A)、図2(A)、図3(A)は本実施の形態の共鳴型光変調器における光源であるLD11の波長を示す図、図1(B)、図2(B)、図3(B)はそれぞれ電極14に電圧V2,V3,V4が印加された場合のリング型共振器13の透過スペクトルを示す図、図1(C)、図2(C)、図3(C)はそれぞれ電極14に電圧V2,V3,V4が印加された場合の出力ポート16の出力光量を示す図である。図1〜図3において、SP0は環境温度がT0のときのリング型共振器13の透過スペクトルを示し、SP1は環境温度がT1のときのリング型共振器13の透過スペクトルを示している。
電極14への印加電圧が第1の電圧V2の場合、環境温度がT0,T1のいずれの場合においてもリング型共振器13の透過スペクトルの極小値は、図1(A)に示すLD11のレーザ光の波長λ0よりも小さい(図1(B))。このため、出力ポート16における出力光量は、環境温度がT0,T1のいずれの場合においてもPという大きな値をとる(図1(C))。
電極14への印加電圧が第2の電圧V3(V2<V3)の場合、環境温度がT0の場合は、リング型共振器13の透過スペクトルは、図2(A)に示すLD11のレーザ光の波長λ0で極小値をとる(図2(B))。このため、環境温度がT0の場合、出力ポート16における光量は、図2(C)のPT0で示すように小さくなる。一方、印加電圧がV3で、環境温度がT1の場合は、リング型共振器13の透過スペクトルの極小値は、LD11のレーザ光の波長λ0よりも小さい(図2(B))。このため、環境温度がT1の場合、出力ポート16における光量は、図2(C)のPT1で示すようにPという大きな値をとる。
電極14への印加電圧が第3の電圧V4(V3<V4)の場合、環境温度がT0,T1のいずれの場合においてもリング型共振器13の透過スペクトルの極小値は、図3(A)に示すLD11のレーザ光の波長λ0よりも大きい(図3(B))。このため、出力ポート16における出力光量は、環境温度がT0,T1のいずれの場合においてもPという大きな値をとる(図3(C))。
図1〜図3から明らかなように、電極14への印加電圧がV2からV4に連続で変化した場合、環境温度にかかわらずLD11の波長とリング型共振器13の共鳴波長とが一致する電圧が必ず存在することになる。
環境温度がT0の場合、図4(A)に示すように変調信号電圧(制御信号)として電圧がV2からV4に連続して変化する信号電圧(例えば三角波)を電極14に加えると、出力ポート16から出射される光信号は、図4(B)に示すように電圧の上昇時に1回光量が減少し、さらに電圧の下降時に1回光量が減少することが分かる。
一方、環境温度がT1の場合も、図5(A)に示すように変調信号電圧として電圧がV2からV4に連続して変化する信号電圧を電極14に加えると、出力ポート16から出射される光信号は、図5(B)に示すように電圧の上昇時に1回光量が減少し、さらに電圧の下降時に1回光量が減少する。ただし、光量に極小値が生じる電圧値は環境温度T0の場合と異なる。
環境温度がT0,T1のいずれの場合も、出力ポート16から出射される光信号には、1つの三角波パルスあたり、2回の光量の極小値が生じ、この2つの極小値の中間点は、変調信号電圧の極大値に対応している。したがって、光信号のこの2つの極小値を1つの信号として扱うことで、信号伝達が可能となる。
以上により、本実施の形態によれば、環境温度の変動に強い光信号変調方法が可能となる。
以上により、本実施の形態によれば、環境温度の変動に強い光信号変調方法が可能となる。
光信号の送受信についてより詳細に説明すると、送信側では、図示しない制御部を用いて、共鳴型光変調器の電極14に制御信号を印加する。
制御部は、送信したい電気信号の1パルスあたり、制御信号の電圧の連続的な変化が複数回生じるようにする。上記の例では、V2からV4への変化と、V4からV2への変化の計2回変化させるために、制御信号として三角波を用いている。このとき、使用する環境温度範囲において、制御信号の電圧変化に対する共鳴型光変調器の共鳴波長の変化範囲の中にLD11の波長域が常に含まれるように、制御信号の電圧範囲(本実施の形態ではV2からV4)を設定しておく。これにより、送信したい電気信号の1パルスあたり複数の信号光が共鳴型光変調器から出力される。
制御部は、送信したい電気信号の1パルスあたり、制御信号の電圧の連続的な変化が複数回生じるようにする。上記の例では、V2からV4への変化と、V4からV2への変化の計2回変化させるために、制御信号として三角波を用いている。このとき、使用する環境温度範囲において、制御信号の電圧変化に対する共鳴型光変調器の共鳴波長の変化範囲の中にLD11の波長域が常に含まれるように、制御信号の電圧範囲(本実施の形態ではV2からV4)を設定しておく。これにより、送信したい電気信号の1パルスあたり複数の信号光が共鳴型光変調器から出力される。
信号光は、光導波路などを介して受信側に伝送される。受信側では、フォトダイオードなどの受光素子で信号光を受光する。受光素子は、信号光を電気信号に変換する。
そして、受信側の復調部は、受光素子から出力された受信信号に同一強度の連続したパルスが所定数(本実施の形態の例では2つ)存在する場合には、例えば「1」を出力し、受信信号にパルスが存在しないかあるいはパルスの数が所定数に達しない場合には、例えば「0」を出力する。このとき、復調部は、受信信号を所定の閾値と比較し、極小値の強度が閾値以下のパルスが連続する場合には、同一強度のパルスが連続して存在すると判断すればよい。こうして、複数の信号光を1つの信号として認識することができ、送信側から送られた信号を復調することができる。
そして、受信側の復調部は、受光素子から出力された受信信号に同一強度の連続したパルスが所定数(本実施の形態の例では2つ)存在する場合には、例えば「1」を出力し、受信信号にパルスが存在しないかあるいはパルスの数が所定数に達しない場合には、例えば「0」を出力する。このとき、復調部は、受信信号を所定の閾値と比較し、極小値の強度が閾値以下のパルスが連続する場合には、同一強度のパルスが連続して存在すると判断すればよい。こうして、複数の信号光を1つの信号として認識することができ、送信側から送られた信号を復調することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係る共鳴型光変調器の構成を示す平面図である。図6において、21は光源となるLD、22,26は直線導波路、23はリング型共振器、24は電極、25は入力ポート、27は出力ポートである。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係る共鳴型光変調器の構成を示す平面図である。図6において、21は光源となるLD、22,26は直線導波路、23はリング型共振器、24は電極、25は入力ポート、27は出力ポートである。
LD21で発光したレーザ光は、共鳴型光変調器の直線導波路22に導入される。直線導波路22には、入力ポート25が存在する。直線導波路22に近接してリング型共振器23が形成され、さらにリング型共振器23に近接して電極24が形成されている。直線導波路22とリング型共振器23との近接部や、リング型共振器23と電極24との近接部は、方向性結合器やMMIで形成され、直線導波路22とリング型共振器23の導波光は、ある結合係数でカップリングする。リング型共振器23が電気光学材料で形成されている場合、電極24に印加される電圧により、リング型共振器23の屈折率が変化し、共鳴波長は変化する。さらに、リング型共振器23を挟んで直線導波路22と対称な位置に直線導波路26が、リング型共振器23と近接して形成されている。直線導波路26には、出力ポート27が存在する。
図7(A)、図8(A)、図9(A)は本実施の形態の共鳴型光変調器における光源であるLD21の波長を示す図、図7(B)、図8(B)、図9(B)はそれぞれ電極24に電圧V2,V3,V4が印加された場合のリング型共振器23の透過スペクトルを示す図、図7(C)、図8(C)、図9(C)はそれぞれ電極24に電圧V2,V3,V4が印加された場合の出力ポート27の出力光量を示す図である。図7〜図9において、SP0は環境温度がT0のときのリング型共振器23の透過スペクトルを示し、SP1は環境温度がT1のときのリング型共振器23の透過スペクトルを示している。
電極24への印加電圧が第1の電圧V2の場合、環境温度がT0,T1のいずれの場合においてもリング型共振器23の透過スペクトルの極小値は、図7(A)に示すLD21のレーザ光の波長λ0よりも小さい(図7(B))。このため、直線導波路22からリング型共振器23を介して直線導波路26側に伝搬される光量が小さいので、出力ポート27における出力光量は、環境温度がT0,T1のいずれの場合においても小さな値をとる(図7(C))。
電極24への印加電圧が第2の電圧V3(V2<V3)の場合、環境温度がT0の場合は、リング型共振器23の透過スペクトルは、図8(A)に示すLD21のレーザ光の波長λ0で極小値をとる(図8(B))。このため、直線導波路22からリング型共振器23を介して直線導波路26側に伝搬される光量が大きくなるので、出力ポート27における光量は、図8(C)のPT0で示すようにPという大きな値をとる。一方、印加電圧がV3で、環境温度がT1の場合は、リング型共振器23の透過スペクトルの極小値は、LD21のレーザ光の波長λ0よりも小さい(図8(B))。このため、直線導波路22からリング型共振器23を介して直線導波路26側に伝搬される光量が小さいので、出力ポート27における光量は、図8(C)のPT1で示すように小さくなる。
電極24への印加電圧が第3の電圧V4(V3<V4)の場合、環境温度がT0,T1のいずれの場合においてもリング型共振器23の透過スペクトルの極小値は、図9(A)に示すLD21のレーザ光の波長λ0よりも大きい(図9(B))。このため、直線導波路22からリング型共振器23を介して直線導波路26側に伝搬される光量が小さいので、出力ポート27における出力光量は、環境温度がT0,T1のいずれの場合においても小さな値をとる(図9(C))。
図7〜図9から明らかなように、電極24への印加電圧がV2からV4に連続で変化した場合、環境温度にかかわらずLD21の波長とリング型共振器23の共鳴波長とが一致する電圧が必ず存在し、LD21の波長とリング型共振器23の共鳴波長とが一致したときに大きな出力光量が得られることになる。
環境温度がT0の場合、図10(A)に示すように変調信号電圧として電圧がV2からV4に連続して変化する信号電圧(例えば三角波)を電極24に加えると、出力ポート27から出射される光信号は、図4(B)に示すように電圧の上昇時に1回光量が増加し、さらに電圧の下降時に1回光量が増加することが分かる。
一方、環境温度がT1の場合も、図11(A)に示すように変調信号電圧として電圧がV2からV4に連続して変化する信号電圧を電極24に加えると、出力ポート27から出射される光信号は、図11(B)に示すように電圧の上昇時に1回光量が増加し、さらに電圧の下降時に1回光量が増加する。ただし、光量に極大値が生じる電圧値は環境温度T0の場合と異なる。
環境温度がT0,T1のいずれの場合も、出力ポート27から出射される光信号には、1つの三角波パルスあたり、2回の光量の極大値が生じ、この2つの極大値の中間点は、変調信号電圧の極大値に対応している。したがって、光信号のこの2つの極大値を1つの信号として扱うことで、信号伝達が可能となる。
以上により、本実施の形態によれば、環境温度の変動に強い光信号変調方法が可能となる。
以上により、本実施の形態によれば、環境温度の変動に強い光信号変調方法が可能となる。
光信号の送受信方法は第1の実施の形態と同様である。ただし、第1の実施の形態では、制御信号の電圧の連続的な変化に対して光信号に極小値が生じたのに対して、本実施の形態では光信号に極大値が生じる。そこで、受信側の復調部は、受信信号を所定の閾値と比較し、極大値の強度が閾値以上のパルスが連続する場合には、同一強度のパルスが連続して存在すると判断すればよい。
なお、第1、第2の実施の形態では、制御信号の増加と減少で一度ずつ光信号が発生するが、印加電圧の上限を高めることにより、電圧の増加と減少でそれぞれ複数回ずつ光信号を発生させ、それを1つの伝送信号とすることも可能である。
また、第1、第2の実施の形態に示したように、共鳴型光変調器と、この共鳴型光変調器から出力される信号光を伝搬させる導波路とは、その少なくとも一部が半導体基板上に形成される。半導体基板の材料としてはシリコンが最も使用しやすく、シリコンを使用すれば、導波路構造の形成も容易である。
つまり、共鳴型光変調器と導波路とは、シリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜などの絶縁膜(クラッド)の上に形成される。直線導波路12,22,26の材料としてはシリコンが使用され、また電極の材料としてもシリコンが使用される。また、リング型共振器13,23の材料としては、例えばPLZTやニオブ酸リチウムなどの電気光学材料が使用される。
また、第1、第2の実施の形態において、光源光の波長を、使用される環境温度の変化に対する共鳴型光変調器の共鳴波長の変化に追従するように制御する波長調整手段を設けるようにしてもよい。前記のとおり、制御信号の電圧範囲の中には、環境温度にかかわらず光源光の波長と共鳴型光変調器の共鳴波長とが一致する電圧が存在するが、共鳴型光変調器の共鳴波長は環境温度によって変化するので、環境温度の変化を考慮して制御信号の電圧範囲を広めに設定しておく必要がある。
これに対して、波長調整手段を設けることにより、環境温度の変化に対する共鳴型光変調器の共鳴波長の変化に追従するように光源光の波長を制御することができるので、制御信号の電圧値を小さくすることが可能となる。
また、第1、第2の実施の形態において、光源は、例えばレーザダイオードのように、光源構成要素の屈折率によって光源光の波長が決定されるものである。そして、光源と、共鳴型光変調器および導波路が形成される半導体基板とは、環境温度がほぼ同一になるように制御されることが好ましい。この制御のために、環境温度を管理する環境温度管理手段を設けるようにしてもよい。これにより、制御信号の電圧値を小さくすることが可能となる。
本発明は、光信号を伝送する技術に適用することができる。
11,21…レーザダイオード、12,22,26…直線導波路、13,23…リング型共振器、14,24…電極、15,25…入力ポート、16,27…出力ポート。
Claims (24)
- ある波長域に光強度のピークを有する光源からの光に対し、この光源光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器を用い、
送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって前記共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送することを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項1記載の光信号変調方法において、
送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を偶数回行わせることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項2記載の光信号変調方法において、
送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を2回行わせることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器の共鳴作用は、ある特定の波長領域に対する光の透過率を変化させることにより、光強度を変化させるものであることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項4記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器は、
リング型共振器と、
このリング型共振器に近接して配置され、前記光源光を受光する直線導波路と、
前記リング型共振器に近接して配置された電極とを備え、
前記電極に印加される制御信号により前記リング型共振器の共鳴波長が制御されることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項5記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器は、前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記直線導波路の他端の出力ポートから前記信号光を出力するか、あるいは前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記リング型共振器に近接して配置された別の直線導波路の一端の出力ポートから前記信号光を出力することを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項5または6記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、前記共鳴型光変調器の共鳴作用が最大となる電圧値を含む電圧範囲の中で電圧が連続的に変化するものであり、送信したい電気信号の1パルスあたり前記電圧の連続的な変化が複数回生じるものであることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項7記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、送信したい電気信号の1パルスに対応して、前記電圧範囲の中で電圧が単調に増加した後に前記電圧範囲の中で電圧が単調に減少するものであることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項8記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器とこの共鳴型光変調器から出力される信号光を伝搬させる導波路との少なくとも一部は、半導体基板上に形成され、
前記半導体基板の環境温度範囲において、前記制御信号の電圧変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化範囲の中に前記光源光の波長域が常に含まれるように前記制御信号の電圧範囲が設定されることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項9記載の光信号変調方法において、
前記共鳴型光変調器は、シリコン基板上に、シリコンを含む材料からなる導波路構造と集積されてなることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項10記載の光信号変調方法において、
前記光源光の波長は、使用される環境温度の変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化に追従するように制御されることを特徴とする光信号変調方法。 - 請求項11記載の光信号変調方法において、
前記光源は、その構成要素の屈折率によって前記光源光の波長が決定されるものであり、
前記光源の環境温度と、前記共鳴型光変調器および導波路が形成されている半導体基板の環境温度がほぼ同一になるよう制御されることを特徴とする光信号変調方法。 - ある波長域に光強度のピークを有する光源と、
光源光に共鳴することによって光の特性を変化させる共鳴型光変調器と、
送信したい電気信号に応じて前記共鳴型光変調器の共鳴作用を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を複数回行わせることによって前記共鳴型光変調器から出力される複数の信号光をもって、1つの信号を伝送することを特徴とする光信号変調器。 - 請求項13記載の光信号変調器において、
前記制御手段は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を偶数回行わせることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項14記載の光信号変調器において、
前記制御手段は、送信したい電気信号の1パルスあたり前記共鳴型光変調器の共鳴作用を2回行わせることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項13乃至15のいずれか1項に記載の光信号変調器において、
前記共鳴型光変調器の共鳴作用は、ある特定の波長領域に対する光の透過率を変化させることにより、光強度を変化させるものであることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項16記載の光信号変調器において、
前記共鳴型光変調器は、
リング型共振器と、
このリング型共振器に近接して配置され、前記光源光を受光する直線導波路と、
前記リング型共振器に近接して配置された電極とを備え、
前記制御手段から前記電極に印加される制御信号により前記リング型共振器の共鳴波長が制御されることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項17記載の光信号変調器において、
前記共鳴型光変調器は、前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記直線導波路の他端の出力ポートから前記信号光を出力するか、あるいは前記直線導波路の一端の入力ポートから前記光源光が導入され、前記リング型共振器に近接して配置された別の直線導波路の一端の出力ポートから前記信号光を出力することを特徴とする光信号変調器。 - 請求項17または18記載の光信号変調器において、
前記制御手段から前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、前記共鳴型光変調器の共鳴作用が最大となる電圧値を含む電圧範囲の中で電圧が連続的に変化するものであり、送信したい電気信号の1パルスあたり前記電圧の連続的な変化が複数回生じるものであることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項19記載の光信号変調器において、
前記制御手段から前記共鳴型光変調器の電極に印加される制御信号は、送信したい電気信号の1パルスに対応して、前記電圧範囲の中で電圧が単調に増加した後に前記電圧範囲の中で電圧が単調に減少するものであることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項20記載の光信号変調器において、
前記共鳴型光変調器とこの共鳴型光変調器から出力される信号光を伝搬させる導波路との少なくとも一部は、半導体基板上に形成され、
前記半導体基板の環境温度範囲において、前記制御信号の電圧変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化範囲の中に前記光源光の波長域が常に含まれるように前記制御信号の電圧範囲が設定されることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項21記載の光信号変調器において、
前記共鳴型光変調器は、シリコン基板上に、シリコンを含む材料からなる導波路構造と集積されてなることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項22記載の光信号変調器において、
さらに、前記光源光の波長を、使用される環境温度の変化に対する前記共鳴型光変調器の共鳴波長の変化に追従するように制御する波長調整手段を備えることを特徴とする光信号変調器。 - 請求項23記載の光信号変調器において、
前記光源は、その構成要素の屈折率によって前記光源光の波長が決定されるものであり、
前記光源と、前記共鳴型光変調器および導波路が形成されている半導体基板とは、環境温度がほぼ同一になるように設けられることを特徴とする光信号変調器。
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---|---|---|---|
JP2008195960A JP2010032856A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | 光信号変調方法および光信号変調器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015222944A (ja) * | 2014-05-21 | 2015-12-10 | 富士通株式会社 | 光変調器を較正するシステム及び方法 |
CN106932924A (zh) * | 2017-03-28 | 2017-07-07 | 成都信息工程大学 | 一种可精确调控谐振频率的环形谐振器 |
-
2008
- 2008-07-30 JP JP2008195960A patent/JP2010032856A/ja active Pending
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