JP2010030566A - 同軸二輪車及びその制御方法 - Google Patents

同軸二輪車及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010030566A
JP2010030566A JP2008197814A JP2008197814A JP2010030566A JP 2010030566 A JP2010030566 A JP 2010030566A JP 2008197814 A JP2008197814 A JP 2008197814A JP 2008197814 A JP2008197814 A JP 2008197814A JP 2010030566 A JP2010030566 A JP 2010030566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turning
speed
vehicle
mode
coaxial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008197814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4888451B2 (ja
Inventor
Susumu Oikawa
晋 及川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2008197814A priority Critical patent/JP4888451B2/ja
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to KR1020127028925A priority patent/KR101379839B1/ko
Priority to US13/056,063 priority patent/US8532877B2/en
Priority to EP09802631A priority patent/EP2319750B1/en
Priority to CN201210345519.4A priority patent/CN102897260B/zh
Priority to KR1020107027190A priority patent/KR101330172B1/ko
Priority to CN2009801073083A priority patent/CN101959749B/zh
Priority to PCT/JP2009/002542 priority patent/WO2010013381A1/ja
Priority to EP12184069.8A priority patent/EP2535247B1/en
Publication of JP2010030566A publication Critical patent/JP2010030566A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4888451B2 publication Critical patent/JP4888451B2/ja
Priority to US13/481,136 priority patent/US8543294B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

【課題】安定して旋回動作を実行可能な同軸二輪車及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる同軸二輪車は、同軸に配置された二輪を駆動する駆動手段と、旋回指令を入力する旋回指令入力手段と、前記旋回指令入力手段により入力された旋回指令に基づき旋回ゲインに応じて前記駆動手段を制御して旋回動作を実行させる制御手段とを備えた同軸二輪車であって、前記制御手段は、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は同軸二輪車及び同軸二輪車の制御方法に関し、特に、旋回走行技術に関する。
近年、ジャイロセンサや加速度センサなどを用いて自己の姿勢情報を検出し、検出した姿勢情報に基づいて駆動制御を行う移動体が開発されている。これらの移動体では、ジャイロセンサと加速度センサの検出信号から自己の姿勢情報を検出して、倒立振子による姿勢を制御する原理により、或いは、二足歩行ロボット制御のZMP(ゼロモーメントポイント)制御の原理により、自己の姿勢を保つようにモータへの回転指令を演算し、モータ制御装置へ回転指令データを送信する。こうしたフィードバック制御により自己の姿勢を保ち、搭乗者の重心姿勢変化により走行することができる。
例えば、人間を搭乗させて走行する走行装置であって、自己の姿勢情報を検出し、検出した姿勢情報に基づいて駆動制御を行う様々な車体構成、車両構造の走行装置が提案されている。例えば特許文献1と特許文献2には、同軸上に二車輪が配置された同軸二輪車が開示されている。このような同軸二輪車は構造上前後に不安定なものであり、姿勢センサからのフィードバックにより車輪の制御を行い姿勢を安定させる、という特徴を有している。また、前進、後退、左右旋回などの車両の操作については、乗員の重心移動による指示や、ステップの傾きによる指示や、操縦桿からの指示などにより行われている。或いは、外部からの指令入力による遠隔操作や、自己の軌道計画に基づく自律移動が行われる場合もある。
特許第3722493号公報 特開2006−315666号公報
しかし、旋回制御に関し、これまでの単純な制御方法では、停止時のその場旋回と、前進走行時の旋回を考慮してアルゴリズムが決定されており、後進走行時については考慮されていなかった。そのため、後進時に不用意にハンドルを回転させると、転倒などの危険性が内在していた。
この後進時の旋回制御にかかる問題は、走行中に旋回を行う時に乗員の体に遠心力がかかることが原因と考えられる。すなわち、乗員の体とハンドルバーの双方を傾けて旋回を続ける場合、傾ける方向が旋回円の内側と一致する必要がある。両者が一致している場合には、重力により乗員の体が倒れようとするのを遠心力が支えることになり、旋回状態で釣り合いが保たれる。両者が不一致の場合には、旋回外側に傾いている乗員の体を旋回による遠心力がさらに外側に倒そうとしてしまうため、乗員が旋回外側に振り落とされてしまったり、または内輪が浮いてしまい旋回が続けられなかったり、さらには車体ごと外側に倒れる、などの不安定で危険な状態に陥る可能性がある。
このとき、常に遠心力と釣り合うように旋回指令を発生させるために、旋回指令を車速と比例させることが考えられる。しかし、この方法ではその場で旋回ができなくなってしまい、同軸二輪車の利点の一つが失われてしまう。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、安定して旋回動作を実行可能な同軸二輪車及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる同軸二輪車は、同軸に配置された二輪を駆動する駆動手段と、旋回指令を入力する旋回指令入力手段と、前記旋回指令入力手段により入力された旋回指令に基づき旋回ゲインに応じて前記駆動手段を制御して旋回動作を実行させる制御手段とを備えた同軸二輪車であって、前記制御手段は、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定するものである。
ここで、前記制御手段は、後進状態において前記第1の速度と、速度ゼロとの間において、前記旋回ゲインは、連続的に変化するとよい。
また、前記制御手段は、前記旋回ゲインに関して前進モードと後進モードを有し、前記前進モードでは、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定し、前記後進モードでは、前方向を正とし、後ろ方向を負としたときに、車両速度値が増加するにつれて旋回ゲインを増加させ、車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインを実質的にゼロに設定することが望ましい。
ここで、前記制御手段は、前記前進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第1の速度よりも遅い第2の速度に到達したときに、当該前進モードから前記後進モードに切り換えることが望ましい。
また、前記制御手段は、前記後進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第2の速度よりも遅い第3の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることが好ましい。
また、前記制御手段は、前記後進モードにより制御し、かつ前進移動している状況において、前進モードと後進モードで旋回ゲインが一致する第4の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることが好ましい。
本発明にかかる同軸二輪車の制御方法は、前記旋回指令入力手段により入力された旋回指令に基づき旋回ゲインに応じて前記駆動手段を制御して旋回動作を実行させる同軸二輪車の制御方法であって、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定するものである。
ここで、後進状態において前記第1の速度と、速度ゼロとの間において、前記旋回ゲインは、連続的に変化することが望ましい。
また、前記旋回ゲインは、前進モードと後進モードを有し、前記前進モードでは、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定し、前記後進モードでは、前方向を正とし、後ろ方向を負としたときに、車両速度値が増加するにつれて旋回ゲインを増加させ、車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインを実質的にゼロに設定することが望ましい。
また、前記前進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第1の速度よりも遅い第2の速度に到達したときに、当該前進モードから前記後進モードに切り換えることが好ましい。
また、前記後進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第2の速度よりも遅い第3の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えるようにしてもよい。
また、前記後進モードにより制御し、かつ前進移動している状況において、前進モードと後進モードで旋回ゲインが一致する第4の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることが好ましい。
本発明によれば、安定して旋回動作を実行可能な同軸二輪車及びその制御方法を提供することができる。
発明の実施の形態1.
図1は、本実施の形態1にかかる同軸二輪車の車両制御の構成を示すブロック図である。検出器1は、車両ピッチ角度(姿勢角度)、車両ピッチ角速度(姿勢角速度)、車両位置、車両速度等の車両の姿勢情報を検出する。
旋回操作装置2は、車両の旋回角度指令及び旋回角速度指令を生成する。旋回操作装置2は、例えば、乗員によるハンドルの操作や、乗員による旋回ハンドルの操作などを受け、これら操作量に応じた旋回角度指令及び旋回角速度指令を生成する。また、旋回操作装置2としては、本出願人が既に提案している、乗員の重心移動により傾斜した車両のロール角度に応じて旋回指令を入力する技術(上記特許文献1参照)を適用するようにしてもよい。尚、以下では、旋回角度指令及び旋回角速度指令を、それぞれヨー角度指令及びヨー角速度指令として説明する。
制御装置3は、車両を目標値である車両ピッチ角度指令、車両ピッチ角速度指令、車両位置指令や車両速度指令に対して、安定的に追従するように制御する。即ち、制御装置11は、これら目標値と検出装置5及び旋回操作装置6とから入力される情報とに基づいて、倒れないように全体系を安定化させるのに必要な駆動トルクを計算し、駆動ユニット4A、4Bの各モータを駆動する。駆動ユニット4A、4Bの各モータの回転に伴う車輪の車輪角度及び車輪角速度が制御装置11にフィードバックされる。このような車両制御の構成により、同軸二輪車は、乗員が重心を前後にずらすことで前進後退を行い、乗員が旋回操作装置2を操作することで左右旋回を行う。
報知装置5は、前進モードから後進モードに切り替わったことを音や光で乗員に知らせる手段である。この報知装置5は、スピーカ等の音出力手段や、LED素子等の光出力手段により構成される。
本発明の実施の形態1にかかる同軸二輪車に乗員が乗車して、旋回動作を実行する様子を図2に示す。
当該同軸二輪車10は、分割ステップ11L,11R、車両本体12、車輪13L,13R、車輪駆動ユニット14L,14R、ハンドル15等を備えている。2つの分割ステップ11L,11Rは、運転者が搭乗するステッププレートの一例である。車両本体12は、分割ステップ11L,11Rをロール方向Xへ姿勢変更可能にそれぞれ支持している。一対の車輪13L,13Rは、車両本体12に回転可能に支持されている。車輪駆動ユニット14L,14Rは、車輪13L,13Rを回転駆動する車輪駆動手段の一具体例である。ハンドル15は、分割ステップ11L,11Rの姿勢を車両本体12を介して間接的に変化させる操作レバーである。
分割ステップ11L,11Rは、運転者が片足ずつ乗せて搭乗するもので、人の足の大きさと同程度か又は少々大きく形成された偏平な一対の板体からなる。車両本体12は、互いに平行をなして上下に配置された車体上部材16及び車体下部材17と、互いに平行をなして左右に配置されると共に車体上部材16及び車体下部材17と回動可能に連結された一対の側面部材18L,18Rと、を有する平行リンク機構として構成されている。この平行リンク機構の車体上部材16と車体下部材17との間には、車体上部材16及び車体下部材17と一対の側面部材18L,18Rとがなす角度をそれぞれ直角に維持するようにばね力を発生する一対のコイルばね19L,19Rが介在されている。
一対の側面部材18L,18Rの各外面には、車輪駆動ユニット14L,14Rがそれぞれ取り付けられている。車輪駆動ユニット14L,14Rは、例えば、電動モータと、その電動モータの回転軸に動力伝達可能に連結された減速ギア列等によって構成することができる。各車輪駆動ユニット14L,14Rは、各側面部材18L,18Rに固定される固定部と、その固定部に回転自在に支持された回転部とからなり、その回転部に一対の車輪13L,13Rがそれぞれ取り付けられている。このように一対の車輪駆動ユニット14L,14Rを介して一対の側面部材18L,18Rに支持された一対の車輪13L,13Rは、平坦な路面上に置いたときには、互いの回転中心が同一軸心線上に一致することになる。
また、車体上部材16及び車体下部材17の左右方向中央部には、操作レバーブラケット24が取り付けられている。上前回動支持軸25の軸先端部は車体上部材16の前面に設けた孔に嵌合されており、車体上部材16の前面を貫通する固定ねじ7によって締め付けられて固定されている。操作レバーブラケット24の前面部の下中央軸受孔には下前回動支持軸29が回動可能に嵌合されている。この下前回動支持軸29を回動の中心として操作レバーブラケット24がロール方向Xに回動される。更に、操作レバーブラケット24のロール方向Xへの回動量(回動角度)を介してハンドル15の操作量(回動量)を検出するため、上前回動支持軸25には、操作レバーブラケット24の傾き角度を検出する角度検出センサが取り付けられている。
操作レバーブラケット24の嵌合部には、ハンドル15の下端部が固定されている。ハンドル15は、嵌合部に嵌合して固定されるハンドルポスト35と、このハンドルポスト35の上端部に設けられたハンドルレバー36とからなっている。更に、ハンドルレバー36の一方の突起部の上端部には、一対の車輪駆動ユニット14L,14Rの駆動を制御することができる旋回操作リング37が取り付けられている。旋回操作リング37は、手動操作によって車両の旋回動作を制御するもので、旋回動作のためのアクセルリングをなすものである。この旋回操作リング37を、運転者が旋回したいと思う所望の方向へ回動することにより、その操作量に応じた信号が後述する制御装置に出力される。これにより、旋回操作リング37の操作量に応じて制御装置が一対の車輪駆動ユニット14L,14Rの駆動を制御し、左右の車輪13L,13Rに回転差を生じさせて所望の速度で旋回走行することができる。ここで、旋回操作リング37や旋回レバー等の旋回動作入力手段により旋回入力に対する、制御装置への旋回指令値出力の比を旋回ゲインと呼ぶ。
同軸二輪車10に乗車した乗員が、旋回レバー15を傾けると、左右のモータ18L、18Rに与えるトルク指令、または速度指令に差分が発生し、旋回動作を行うことができる。例えば、旋回レバー15を乗員の左側に対して傾けた場合には、モータ18Lへの指令値にはマイナス、18Rの指令値にはプラスの旋回補正値が加えられる。その結果、左タイヤ13Lに対して右タイヤ13Rが相対的に前進し、車両及び乗員は左側、上から見た場合は反時計回りに旋回する。このとき、車両が前進していると仮定するならば旋回外側すなわち右側に向かって発生する遠心力と乗員が左側、すなわち旋回内側に倒れようとする力が釣り合って、バランスよく旋回走行を続けることができる。
ところが、車両が後進していると仮定するならば、右タイヤ13Rに対して左タイヤ13Lが相対的に後進し、上から見た場合は反時計回りに旋回する。遠心力は旋回外側すなわち左側に発生することになり、バランスが取れなくなる。速度によっては旋回外側に転倒することも考えられる。
この理由について図3に示すグラフを参照しながら解説する。図3に示すグラフにおいて縦軸は旋回ゲインを、横軸は車両速度をそれぞれ示している。
図3に示すグラフにおいて、第一象限と第三象限は、乗員の傾きと遠心力が釣り合う安全領域であるが、第二象限と第四象限は、両者が釣り合わない危険領域である。ここで、旋回ゲインAは、速度変化に対して無関係に一定の値を取るものであるため、速度がマイナス、即ち車両が後進状態にあると、第二象限の危険領域に入り、乗員の傾きと遠心力が釣り合わない状態になる。
そこで、危険領域である第二象限に入ることがないように、旋回ゲインBで示されるように、旋回ゲインを速度に比例させることが考えられる。しかしながら、旋回ゲインBを採用した場合には、速度が変化したとしても危険領域である第二象限及び第四象限のいずれにも入らないため安全ではあるが、速度ゼロのときに旋回できない。すなわち、旋回ゲインBを採用すると、同軸二輪車は、その場旋回できないことになり、使い勝手が悪くなる。また、旋回ゲインのラインが不連続になると、ある速度を境に急に旋回方向が切り替わるなど不安定になるという問題が発生する。
本実施の形態にかかる同軸二輪車における旋回ゲインを図4のグラフに示す。速度が0以上の前進時は旋回ゲインは一定の正の値K1、速度がV2(V2は負の所定値)以下における旋回ゲインはゼロである。そして、速度が0〜V2間は、単純な比例または二次式等を使用して連続的に変化(この例で漸増)するように旋回ゲインを設定する。
このように旋回ゲインを設定すると、速度がV2以下の後進時には、旋回レバーを傾けても旋回ゲインは実質的にゼロであるため車両は旋回動作を行わないので、遠心力は発生せず、転倒の危険性を予防できる。その一方で、速度ゼロのときに旋回レバーを傾けると、旋回ゲインは正の値K1であるから、その場旋回を行うことができる。さらに、旋回動作を続けて、そのまま後進していき、後進方向への速度が増加すると、これに従って旋回ゲインは低下してゼロに近づいていくため、次第に旋回動作は少なくなり、停止する。
以上説明したように、本実施の形態にかかる同軸二輪車の制御方法によれば、その場旋回の機能を保持しつつ、後進時の旋回動作における転倒等の問題を回避するができるという効果を奏する。具体的には、本実施の形態では、旋回ゲインを速度ゼロ以下で漸減し、後ろ方向に対して所定の速度以上の速度で移動する場合には、旋回動作を禁止することにより、遠心力の発生を防ぎ、転倒を予防することができる。乗員は、比較的ゆっくりとした速度で、後進時にも旋回内側に傾くことで遠心力と釣り合う安定した旋回走行を行うことができる。このとき車両速度ゼロのときの旋回ゲインをゼロよりも大きい値とすることにより、その場回転が可能となる。
発明の実施の形態2.
本実施の形態2にかかる同軸二輪車における旋回制御では、旋回指令入力に対する旋回指令出力の関係式を前進モードと後進モードの2系統を有し、乗車中にモードを自動的に切り換えている。
本実施の形態2にかかる同軸二輪車における旋回制御について、図を用いて具体的に説明する。図5は、当該旋回制御において用いられる旋回ゲインを示すグラフである。この旋回ゲインDは、2つのプロファイルを有し、実線で示される前進モードプロファイルにかかる旋回ゲインD1と、点線で示される後進モードプロファイルにかかる旋回ゲインD2より構成されている。実線で示す前進モードにかかる旋回ゲインD1は、発明の実施の形態1における旋回制御で用いた旋回ゲインと同じである。
一点鎖線で示す後進モードにかかる旋回ゲインD2は、本実施の形態1と同様の考え方に基づき設定されている。具体的には、速度が負の値であるV3よりも小さい(即ち、後進方向への速度がV3よりも大きく、速い)場合に、旋回ゲインC2は、負の一定値K2に設定されている。また、V3よりも大きい領域においては、速度の増加に正比例して旋回ゲインが増加している。車両の速度がゼロのとき、旋回ゲインD2はゼロである。正の値であるV4(例えば、前進方向に対して5.0km/h)において、速度の増加に正比例して増加した旋回ゲインD2は、K1となり、前進モードにかかる旋回ゲインD1と同じ値を取る。
ただし、前進モードと後進モードは不連続であるため、本実施の形態にかかる旋回制御においては、不連続を乗員に感じさせないように、モード切り替えを行うために、図6に示すアルゴリズムを用いている。
図5に示す旋回ゲインCの切り換えポイントP1は、前進モードから後進モードへの切り替えに相当し、図6に示すアルゴリズムにおける条件1を相当している。条件1は、速度が−0.5km/h以上であり(即ち、後方に0.5km/h以上の速さで下がること)、かつ旋回レバー15が中立位置にあるというものである。具体的には、前進モードにおいて、真っすぐ後ろに数十センチメール後退すると自動的に後進モードに切り替わる。このとき、旋回レバー15を左右どちらかに傾斜させた状態でモードの切り替えを行うと、旋回が不連続になるため、旋回してない、すなわち旋回レバー15が中立位置にある、という条件も付け加えられている。
このとき、前進モードから後進モードに切り替わったことを音や光で報知装置5により乗員に知らせるようにしてもよい。具体的には、同軸二輪車の一部にスピーカ等の音出力手段や、LED素子等の光出力手段を設け、制御装置3は、前進モードから後進モードに切り替わったことをトリガーとして、これらの音出力手段・光出力手段に対して、音や光を出力するよう命令する。音出力手段や光出力手段は、当該命令に応じて、音や光を出力する。
前進モードにおいて旋回レバー15を左右どちらかに傾斜させた状態で後進を続けた場合には、後進モードには切り替わらず、前進モードのままになるので、旋回が止まってしまう。このとき、乗員がハンドルを中立に戻すと、前進モードから後進モードへの切り替わりが発生する。
後進モードから前進モードへの切り替わりは、旋回ゲインDのポイントP2およびポイントP3において発生する。例えば、ポイントP2の車両速度は−1.0km/hであり、ポイントP3の車両速度は−0.5km/hである。ポイントP2における切り替えは、図6に示すアルゴリズムの条件2を充足した場合に発生する。条件2は、図6に示されるように、車両の速度が−0.5km/h以上(即ち、後方に0.5km/h以上の速さ)であり、かつ旋回レバー15が中立位置にある場合である。
このとき、前進モードと後進モードの頻繁な切り替わりを防止するため、ポイントP1とポイントP2の速度は同一でなく、所定値以上の差を設けることにより、切り換え条件にヒステリシスを持たせることが好ましい。
もう一つの切り替わりポイントP3は、前進モードと後進モードで旋回ゲインが一致するポイントであり、後進モードにおいて前進への速度が増加し、旋回ゲインD2がこれに伴って増加して旋回ゲインD2がK1に至った場合に切り替わるポイントである。この場合は、旋回レバー15が中立位置になく、左右のいずれかに傾斜した状態で車両が旋回動作中であっても、旋回レバー15が中立位置にある場合と同様に、モードが後進モードから前進モードに切り替わる。
なお、前述の例では、後進モードと前進モードの切り替わり条件は、車両の速度と旋回指令入力の有無の双方により決定したが、これに限らず、車両の速度のみに基づき決定してもよい。
以上説明したように、本実施の形態2にかかる同軸二輪車の制御方法によれば、その場旋回の機能を保持しつつ、後進時の旋回動作における転倒等の問題を回避するができるという効果を奏する。本実施の形態では、特に、前進時、停止時、後進時の旋回と遠心力の方向の矛盾を解消し、どの速度域においても安定した旋回走行を実現できる。
発明の実施の形態にかかる同軸二輪車の車両制御の構成を示す制御ブロック図である。 発明の実施の形態にかかる同軸二輪車に乗員が乗車して旋回動作を実行する様子を説明するための図である。 一般的な旋回ゲインを説明するためのグラフである。 発明の実施の形態にかかる同軸二輪車の制御における旋回ゲインを説明するためのグラフである。 発明の実施の形態にかかる同軸二輪車の制御における旋回ゲインを説明するためのグラフである。 発明の実施の形態にかかる同軸二輪車の制御アルゴリズムを示す状態遷移図である。
符号の説明
1 検出器
2 旋回操作装置
3 制御装置
4 駆動ユニット
5 報知装置

Claims (12)

  1. 同軸に配置された二輪を駆動する駆動手段と、
    旋回指令を入力する旋回指令入力手段と、
    前記旋回指令入力手段により入力された旋回指令に基づき旋回ゲインに応じて前記駆動手段を制御して旋回動作を実行させる制御手段とを備えた同軸二輪車であって、
    前記制御手段は、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定する同軸二輪車。
  2. 前記制御手段は、後進状態において前記第1の速度と、速度ゼロとの間において、前記旋回ゲインは、連続的に変化することを特徴とする請求項1記載の同軸二輪車。
  3. 前記制御手段は、前記旋回ゲインに関して前進モードと後進モードを有し、
    前記前進モードでは、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定し、
    前記後進モードでは、前方向を正とし、後ろ方向を負としたときに、車両速度値が増加するにつれて旋回ゲインを増加させ、車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインを実質的にゼロに設定することを特徴とする請求項1又は2記載の同軸二輪車。
  4. 前記制御手段は、前記前進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第1の速度よりも遅い第2の速度に到達したときに、当該前進モードから前記後進モードに切り換えることを特徴とする請求項3に記載の同軸二輪車。
  5. 前記制御手段は、前記後進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第2の速度よりも遅い第3の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることを特徴とする請求項3に記載の同軸二輪車。
  6. 前記制御手段は、前記後進モードにより制御し、かつ前進移動している状況において、前進モードと後進モードで旋回ゲインが一致する第4の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることを特徴とする請求項3に記載の同軸二輪車。
  7. 前記旋回指令入力手段により入力された旋回指令に基づき旋回ゲインに応じて前記駆動手段を制御して旋回動作を実行させる同軸二輪車の制御方法であって、
    後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定する同軸二輪車の制御方法。
  8. 後進状態において前記第1の速度と、速度ゼロとの間において、前記旋回ゲインは、連続的に変化することを特徴とする請求項7記載の同軸二輪車の制御方法。
  9. 前記旋回ゲインは、前進モードと後進モードを有し、
    前記前進モードでは、後ろ方向への速度が第1の速度以上の後進状態にある場合に前記旋回ゲインを実質的にゼロとし、かつ車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインをゼロよりも大きい値に設定し、
    前記後進モードでは、前方向を正とし、後ろ方向を負としたときに、車両速度値が増加するにつれて旋回ゲインを増加させ、車両の速度が実質的にゼロの場合に当該旋回ゲインを実質的にゼロに設定することを特徴とする請求項7又は8記載の同軸二輪車の制御方法。
  10. 前記前進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第1の速度よりも遅い第2の速度に到達したときに、当該前進モードから前記後進モードに切り換えることを特徴とする請求項9に記載の同軸二輪車の制御方法。
  11. 前記後進モードにより制御し、かつ後進移動している状況において、車両が非旋回状態にあり、かつ前記第2の速度よりも遅い第3の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることを特徴とする請求項9に記載の同軸二輪車の制御方法。
  12. 前記後進モードにより制御し、かつ前進移動している状況において、前進モードと後進モードで旋回ゲインが一致する第4の速度に到達したときに、当該後進モードから前記前進モードに切り換えることを特徴とする請求項9に記載の同軸二輪車の制御方法。
JP2008197814A 2008-07-29 2008-07-31 同軸二輪車及びその制御方法 Active JP4888451B2 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008197814A JP4888451B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 同軸二輪車及びその制御方法
EP12184069.8A EP2535247B1 (en) 2008-07-29 2009-06-05 Coaxial two-wheel vehicle and method for controlling same
EP09802631A EP2319750B1 (en) 2008-07-29 2009-06-05 Coaxial two-wheel vehicle and method for controlling same
CN201210345519.4A CN102897260B (zh) 2008-07-29 2009-06-05 同轴二轮车及其控制方法
KR1020107027190A KR101330172B1 (ko) 2008-07-29 2009-06-05 동축 이륜차 및 그 제어방법
CN2009801073083A CN101959749B (zh) 2008-07-29 2009-06-05 同轴二轮车及其控制方法
KR1020127028925A KR101379839B1 (ko) 2008-07-29 2009-06-05 동축 이륜차 및 그 제어방법
US13/056,063 US8532877B2 (en) 2008-07-29 2009-06-05 Coaxial two-wheeled vehicle and its control method
PCT/JP2009/002542 WO2010013381A1 (ja) 2008-07-29 2009-06-05 同軸二輪車及びその制御方法
US13/481,136 US8543294B2 (en) 2008-07-29 2012-05-25 Coaxial two-wheeled vehicle and its control method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008197814A JP4888451B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 同軸二輪車及びその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010030566A true JP2010030566A (ja) 2010-02-12
JP4888451B2 JP4888451B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=41735585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008197814A Active JP4888451B2 (ja) 2008-07-29 2008-07-31 同軸二輪車及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4888451B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014184889A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Toyota Motor Corp 倒立二輪車、倒立二輪車の旋回動作制御方法及びプログラム
JP2016084087A (ja) * 2014-10-28 2016-05-19 トヨタ自動車株式会社 倒立型移動体、その制御方法及び制御プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014184889A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Toyota Motor Corp 倒立二輪車、倒立二輪車の旋回動作制御方法及びプログラム
JP2016084087A (ja) * 2014-10-28 2016-05-19 トヨタ自動車株式会社 倒立型移動体、その制御方法及び制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4888451B2 (ja) 2012-02-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010013381A1 (ja) 同軸二輪車及びその制御方法
JP4887865B2 (ja) 車両
JP4957769B2 (ja) 走行装置及びその制御方法
US10232871B2 (en) Pushcart
JP5263387B2 (ja) 倒立二輪装置、その制御方法及び制御プログラム
EP2476605B1 (en) Two-wheel vehicle, attitude stabilizing apparatus, and attitude stabilizing method
EP3891044B1 (en) Self-balancing tilting vehicle with an electric tilting member
JP2014151721A (ja) ホイールウォーカー
US20100268446A1 (en) Traveling device and its control method
JP2011201386A (ja) 移動体及び移動体の制御方法
JP6898428B2 (ja) 車両
US9139224B2 (en) Inverted pendulum type vehicle
JP2007118807A (ja) 車両
JP4888451B2 (ja) 同軸二輪車及びその制御方法
JP2009101898A (ja) 倒立車輪型移動体、及びその制御方法
JP5182401B2 (ja) 走行装置及びその制御方法
JP2010030440A (ja) 同軸二輪車及びその制御方法
JP5157722B2 (ja) 同軸二輪車及びその制御方法
JP4486158B1 (ja) 操舵装置
JP2018134969A (ja) リーン機構を備える車両
JP2009101817A (ja) 倒立車輪型移動体及びその制御方法
JP2010030441A (ja) 同軸二輪車及びその制御方法
JP2014148209A (ja) 同軸二輪車及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111128

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4888451

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3