JP2010030452A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調装置における燃料消費を算出し、表示することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両用空調装置においては、窓が全閉状態の場合(S20:YES)に、内気センサ、外気センサ、日射センサ、車室内や乗員からの輻射熱を計測する赤外線センサからの計測値を取得した上で(S60)、瞬時燃料消費量(燃料料金)(S110)、累積燃料消費量(燃料料金)(S120)を算出する。さらにナビゲーション装置に目的地設定がある場合(S130:YES)には、目的地に到着するまでの予想燃料消費量(燃料料金)を算出する(S140)。以上の数値を例えばナビゲーション装置に表示して(S150)、乗員に空調での燃料消費抑制を促す。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
周知のとおり自動車のユーザが要求する事柄のうちで燃費の改善は基本的な項目である。今日では燃費の改善は燃料代の節約といった効果のみでなく、二酸化炭素の排出を抑制することから地球環境保護の観点でも重要である。例えば下記特許文献1には、自動車の燃費を表示する技術が開示されている。これにより運転者に燃料消費を抑制した運転を促すことができると主張されている。
特開2003−166868号公報
上記文献では車両全体の燃費を表示しているのみであるが、例えば空調装置での燃料の消費は、空調という走行とは別個の目的のための燃料消費である。したがって空調装置のみに関する燃費の向上は、走行における燃費の向上とは別個に扱うことが可能である。しかし上記文献では空調装置で消費されている分のみを表示させることはできなかった。
もし空調装置のみでの燃料消費量を表示できれば、空調を停止させたり、設定温度を調節したりして、空調装置での燃料消費を抑制するかどうかを判断するための重要な情報を乗員に報知できる。したがって空調関係での燃料消費の抑制を促すことが可能となる。しかしこうした技術はこれまで提案されていない。
そこで本発明が解決しようとする課題は、上記問題点に鑑み、空調装置における燃料消費を算出し、表示することができる車両用空調装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を達成するために、本発明に係る車両用空調装置は、空調のために消費された燃料消費量に相当する燃料消費量相当量を算出する算出部と、その算出部によって算出された前記燃料消費量相当量を表示し、車室内に配置された表示部と、を備えたことを特徴とする。
これにより本発明に係る車両用空調装置では、空調のために消費された燃料消費量に相当する数値を算出して車室内に表示するので、運転者あるいは乗員が空調を調節することによって燃料消費量を抑制する際に必要となる重要な情報を伝えることができる。したがって運転者あるいは乗員に空調を調節することによって燃料消費を抑制することを促すことが可能となる。
また前記燃料消費量相当量は、現在時点における単位時間当たりの燃料消費量相当量を含むとしてもよい。
これにより空調のために消費された燃料消費量に相当する数値として現在時点における単位時間当たりの燃料消費量相当量を算出して車室内に表示するので、現在時点で空調関係で単位時間当たりにどれぐらい燃料を消費しているのかを運転者あるいは乗員に報知することができる。したがって空調を調節することによって燃料消費を抑制することを促すことが可能となる。
また前記燃料消費量相当量は、燃料消費量相当量の累積値を含むとしてもよい。
これにより空調のために消費された燃料消費量に相当する数値として燃料消費量相当量の累積値を算出して車室内に表示するので、これまでに空調関係でどれぐらい燃料を消費してきたのかを運転者あるいは乗員に報知することができる。したがって空調を調節することによって燃料消費を抑制することを促すことが可能となる。
また車両用ナビゲーション装置を備え、前記車両用ナビゲーション装置に目的地が設定されている場合に、前記燃料消費量相当量は、前記目的地までの燃料消費量相当量の予想値を含むとしてもよい。
これにより空調のために消費された燃料消費量に相当する数値として目的地に到着するまでの燃料消費量相当量の予想値を算出して車室内に表示するので、現在から目的地に到着するまでに空調関係でどれぐらい燃料を消費するのかを運転者あるいは乗員に報知することができる。したがって空調を調節することによって燃料消費を抑制することを促すことが可能となる。
また前記燃料消費量相当量は、消費された燃料の金額であるとしてもよい。
これにより空調のために消費された燃料消費量に相当する数値として消費された燃料の金額を用いるので、運転者あるいは乗員に空調関係で消費される、あるいは消費された金額を報知することができる。したがってどれだけの金額が節約されるかを運転者あるいは乗員が知ることができるので、空調を調節することによって燃料消費を抑制することを促すことが可能となる。
また設定温度に到達するまでの所要時間を推定する推定手段を備え、前記算出部は、前記推定手段によって推定された前記所要時間以前と前記所要時間以後とで、前記燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更するとしてもよい。
これにより設定温度に到達するまでと到達した後とで燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更する。通常空調装置においては設定温度に到達するまでは急速な冷暖房を行い、到達した後では設定温度を維持するので、設定温度に達する前と後とでは熱負荷が異なる。したがって本発明では設定温度に到達するまでと到達した後とで燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更することによって、燃料消費量相当量を精度よく算出することができる。
また車室内部の表面あるいは乗員からの輻射熱を計測する赤外線センサを備え、前記算出部は、前記燃料消費量相当量を算出する際に前記赤外線センサの計測値を用いるとしてもよい。
これにより、空調関係での燃料消費量相当量を算出する際に、車室内部の表面あるいは乗員からの輻射熱を計測する赤外線センサの計測値を用いるので、車室内部の表面あるいは乗員からの輻射熱も考慮に入れて、空調関係での燃料消費量相当量を精度よく算出できる。
また車両の熱負荷を計算するために用いられる計測値を計測するための計測部と、設定温度の設定入力を受け付けるための入力部と、を備え、前記計測部が計測した計測値と、前記入力部が受け付けた設定温度と、のうち少なくとも一方が変化した場合に、前記算出部は、前記燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更するとしてもよい。
これにより、車両の熱負荷を計算するために用いられる計測値が変化した場合や、設定温度が変更された場合に、燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更するので、車両の熱負荷を計算するために用いられる計測値や、設定温度も考慮に入れて、燃料消費量相当量が精度よく算出できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。まず図1は、本発明に係る車両用空調装置1(空調装置)の概略構成図である。
同図のとおり空調装置1は、各種電子制御装置(ECU:Electronic Contorl Unit)、すなわちエアコンECU10、ナビECU20、エンジンECU30、ドアECU40を備える。なお図1では上記ECUに関する部分で本発明に関する部分のみが示されている。エアコンECU10、ナビECU20、エンジンECU30、ドアECU40は多重通信バス50により接続されて、相互の情報の受け渡しが可能となっている。
エアコンECU10は、各種演算など情報処理のためのCPU101、CPU101の作業領域としてのRAM102、各種情報を記憶するための不揮発性メモリ103を備える。エアコンECU10は通信インターフェイス部104(I/F)を介して多重通信バス50と接続されている。またエアコンECU10は入出力部105(I/O)を介して、内気センサ106、外気センサ107、日射センサ108、赤外線センサ109(IRセンサ)、エバポレータ後センサ110(エバ後センサ)の各種センサと接続され、各センサの計測値を取得できる。
内気センサ107は例えば座席の下などに配置されて、車室内の温度を計測する。外気センサ107は例えば車両前面のラジエータの前などに配置されて、外気の温度を計測する。日射センサ108は例えばダッシュボードの上などに配置されて日射量を計測する。IRセンサ109は例えばインパネ正面のエアコン操作パネルのなかに埋め込まれるかたちで配置されて、乗員の体表面や車室内表面からの輻射熱を計測する。
IRセンサ109は赤外線検出素子が1つのシングルIRセンサでも、複数の赤外線検出素子がマトリクス状に併置されたマトリクスIRセンサでもよい。マトリクスIRセンサの場合には、車室内空間を予め所定の領域に区切っておき、個々の領域をIRセンサの個々の赤外線検出素子が担当することによって、個々の領域ごとの輻射熱を計測することができる。エバ後センサ110は、エバポレータ(図示なし)を通過後の空気温度を計測する。
またエアコンECU10は入出力部105(I/O)を介して、温度設定入力部120と接続されている。温度設定入力部120は例えば車室内のインパネ正面下部などに配置されたエアコン操作パネルのなかに配置される。運転者など乗員は、温度設定入力部120によって希望温度の設定入力を行うことができる。
またエアコンECU10は入出力部105(I/O)を介して、吹出口切替ダンパ駆動部130、内外気切替ダンパ駆動部131、エアミックスダンパ駆動部132と接続されており、これらに駆動を指令する。吹出口切替ダンパ駆動部130は、車室内のエアコンの吹出し口(例えばフェイス、フット、デフロスタ)を切り替えるために、個々の吹出し口の開閉状態を決めるダンパを駆動する。内外気切替ダンパ駆動部131は、車内の空気を循環させるための内気吸込口と車外の空気を取り込むための外気吸込口とを切り替えるダンパを駆動する。
エアミックスダンパ駆動部132は、エバポレータで冷却された冷気と、その下流のヒータで加熱された暖気との混合比率を決めるダンパを駆動する。エアコンECU10は以上のCPU101、RAM102、不揮発性メモリ103、I/F104、I/O105がバスによって接続されて情報の受け渡しが可能となっている。
ナビECU20はナビゲーション装置200(ナビ装置)と通信可能に接続されている。ナビ装置200は表示部201、入力部202を備えて、表示部201(例えば液晶ディスプレイ)に例えば地図上での車両の現在位置などを表示し、入力部202(例えばタッチパネルや操作スイッチ群)を用いて乗員は各種操作入力が行える。エンジンECU30は車両のエンジン制御を司るECUであり、本発明に関わる部分としてはエンジンを始動するためのイグニションスイッチ300(IGスイッチ)を備える。ドアECU40は窓駆動部と接続されて、パワーウィンドウ機構における窓の開閉を駆動する。
以上の構成のもとでの本実施例の処理手順が図2に示されている。図2の処理は、操作主体を明示しない限りCPU101が、図1の各種装置から情報を取得し、各種装置に指令する等して自動的に実行するとすればよい。
まず手順S10においてCPU101はイグニションスイッチがオンとされた情報を受け取る。次にS20でCPU101は車両の全ての窓が全閉状態であるか否かを判断する。全ての窓が全閉状態である場合は(S20:YES)S30へ進み、少なくとも1つの窓が全閉状態でない場合は(S20:NO)S40へ進む。全ての窓が全閉状態であるか否かの情報はドアECU40からバス50を通じて取得すればよい。
次にS30でCPU101は車両に装備された各センサに故障がないか否かを判断する。各センサとは、内気センサ106、外気センサ107、日射センサ108、IRセンサ109、エバ後センサ110を指すとする。各センサが故障しているかどうかは、エアコンECU10に予め記憶された故障検出プログラムを実行して判断すればよい。全ての上記各センサに故障がない場合(S30:YES)はS60へ進み、少なくとも1つの上記各センサが故障している場合(S30:NO)はS50へ進む。
S40では例えば「窓が開いているためにエアコン燃費を計測しません」といった表示を行う。この表示は例えばナビゲーション装置200の表示部201に行えばよい。S50では例えば「センサの故障のためエアコン燃費を計測しません」といった表示を行う。この表示は例えばナビゲーション装置200の表示部201に行えばよい。
S40、S50を実行後はS160へ進む。S160では通常のエアコン制御を実行することをCPU101は決定し、S170へ進む。ここで通常のエアコン制御とは後述のS90からS140までの算出手順やS150での表示手順を実行しないことを意味する。S160終了後は、S170へ進む。
S60へ進んだ場合は、CPU101は各センサの計測値を取得する。次にS70ではCPU101は設定温度を取得する。設定温度はユーザが設定温度入力部120を用いて入力すればよい。
次にS80でCPU101は、S60で取得した各センサの計測値、及びS70で取得した設定温度が変化したかどうかを判断する。ここで変化とは、後述するようにS20からS150が繰り返し実行される際に、前回の処理でのS60で取得した各センサの計測値と今回の処理のS60で取得した各センサの計測値との間で値に変化が見られること、及び前回のS70で取得した設定温度と今回のS70で取得した設定温度との間で値に変化が見られることとの意味である。
各センサの計測値、及び設定温度が変化した場合(S80:YES)はS90へ進み、各センサの計測値、及びS70で取得した設定温度が変化していない場合(S80:NO)はS110へ進む。なお各センサの計測値、及び設定温度が変化したか否かの判断のために閾値を予め設定しておいて、各センサの計測値、及び設定温度の変化量の絶対値の和が閾値を越えたら各センサの計測値、及び設定温度が変化したと判断し、各センサの計測値、及び設定温度の変化量の絶対値の和が閾値を越えていないならば各センサの計測値、及び設定温度が変化していないと判断してもよい。
次にS90でCPU101は車両熱負荷を算出する。ここで車両熱負荷は、車両の空調装置において、設定温度に到達し、その後設定温度を維持するために使われるエネルギー量のことであり、図3で示される。同図では横軸が時間であり、時刻0はセンサ計測値が変化あるいは設定温度が変更された時刻を示している。つまり時刻0は図2においてS80で肯定判断(YES)となった時刻である。縦軸は仕事率を示している。つまり図3はセンサ計測値が変化あるいは設定温度が変更された後において車両の空調装置の仕事率の時間推移を示している。したがって同図における面積が仕事量(エネルギー量)、つまり車両熱負荷を表す。
図3での時刻t1は設定温度に達する時刻を示している。仕事量、仕事率、時間の単位は、例えばそれぞれJ、W、secとすればよい。図3のとおり、設定温度に達するまでは急速冷暖房のために大きなエネルギーを消費し、その後は一定の仕事率によって設定温度を維持する。時刻0からt1までの仕事量(エネルギー量)をA(J)、時刻t1以後の仕事率をB(W)とする。
以下、熱負荷の算出方法の一実施例を説明する。図3のA(J)、B(W)は次の式(E1)、(E2)で算出できる。
A=S×{K1・(Tr−Tset)+K2・Tam+K3・Ts
+K4・Tir+C1}+C2 (E1)
B=S×(K5・Tset+K6・Tam+K7・Ts+C3)
+C4 (E2)
ここでは内気センサ106が検出する車室内温度をTr、外気センサ107が検出する外気温度をTam、温度設定入力部120による設定温度(希望設定温度)をTset、日射センサ108の日射量をTs、IRセンサ109が検出するIRセンサ検出温度をTir、車両ごとに特定される車室内空間容積をSとしている。なお例えば各温度Tr、Tam、Tset、Tirの温度単位は摂氏温度とし、Tsの単位はkW/m、Sの単位はmとすればよい。また、K1〜K4及び、C1〜C4は定数であり、予め求めておく。なおA(J)、B(W)は、外部からの熱量の侵入をゼロと仮定した状況での値とする。S90では以上の方法によってA(J)、B(W)を算出する。このように本発明ではIRセンサ109の計測値Tirも用いて熱負荷を算出しているので、精度よく車両熱負荷が算出できる。
次にS100でCPU101は希望設定温度への到達所要時間t1を算出する。希望設定温度への到達所要時間t1は以下のように算出できる。最大冷暖房能力をK(W)とし、エアコン制御開始後の経過時間をt(sec)とすると、エアコン制御開始後は設定温度に達するために最大冷暖房能力を用いるので次式(E3)が満たされる。
L=K×t (E3)
したがって設定温度への到達所要時間t1と時刻0からt1までの仕事量Aは式(E4)を満たすこととなる。よって設定温度への到達所要時間t1は式(E5)で算出される。
A=K×t1 (E4)
t1=A/K (E5)
上記の式をまとめることにより、到達所要時間t1(sec)を式(E6)のかたちで算出してもよい。
t1=f(Tr,Tam,Ts,Tir,Tset) (E6)
なお、最大冷暖房能力K(W)は、エアコンを冷房として使用している場合には、該エアコンの最大冷房能力K1を用い、同じく暖房として使用している場合には、該エアコンの前記最大冷房能力K1とは別に定められた最大暖房能力K2を用いる。
次にS110でCPU101は瞬時燃料消費量あるいは、それに対応する燃料料金を算出する。まずS90で求めたA、Bと、S100で求めたt1を用いることにより、瞬時車両熱負荷を算出する。以下で現在時刻はtとする。瞬時車両熱負荷とは、現在時刻tにおける空調装置の単位時間当たりの仕事量(エネルギー量)つまり仕事率である。瞬時車両熱負荷はL1で示すとする。
本実施例では車両熱負荷の算出を容易化するために、図3の特性で時刻t1以前の部分を簡易化する。簡易化の例が図4に示されている。図4では時刻t1以前を面積をAのままとして長方形に簡易化している。図4より、現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は瞬時車両熱負荷L1は次式(E7)で算出される。
L1=A/t1 (E7)
また現在時刻tが時刻t1以降の場合は瞬時車両熱負荷L1は式(E8)で算出される。
L1=B (E8)
次に瞬時車両熱負荷から瞬時燃料消費量を算出する。瞬時燃料消費量は、現在時刻における空調関係で消費される単位時間当たりの燃料消費量である。燃料消費量は例えば体積とすればよい。瞬時燃料消費量はM1で示すとする。空調装置における仕事量に対する燃料消費量の比をD1とすると、式(E7)より現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は瞬時燃料消費量M1は次式で算出される。
M1=D1×A/t1 (E9)
また式(E8)より、現在時刻tが時刻t1以降の場合は瞬時燃料消費量M1は次式(E10)で算出される。
M1=D1×B (E10)
さらに瞬時消費燃料料金を算出する。瞬時消費燃料料金とは、単位時間当たりに消費される燃料の料金(あるいは金額、価格、代金)である。瞬時消費燃料料金はN1で示すとする。単位体積当たりの燃料の価格をD2とすると、式(E9)より現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は瞬時消費燃料料金N1は次式(E11)で算出される。
N1=D2×D1×A/t1 (E11)
また式(E10)より、現在時刻tが時刻t1以降の場合は瞬時消費燃料料金N1は次式(E12)で算出される。
N1=D2×D1×B (E12)
次にS120でCPU101は、累積燃料消費量あるいは、それに対応する燃料料金を算出する。まず累積車両熱負荷を算出する。累積車両熱負荷とは、空調装置における時刻0から現在時刻tまでの仕事量(エネルギー量)の累積値(積算値)である。累積車両熱負荷はL2で示すとする。
まずS90で求めたA、Bと、S100で求めたt1を用いることにより、累積車両熱負荷Lを算出する。図4より、現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は累積車両熱負荷L2は次式(E13)で算出される。
L2=A×t/t1 (E13)
また現在時刻tが時刻t1以降の場合は累積車両熱負荷L2は次式(E14)で算出される。
L2=A+B×(t―t1) (E14)
次に累積車両熱負荷から累積燃料消費量を算出する。累積燃料消費量は、時刻0から現在時刻までに空調装置で消費される燃料消費量(例えば体積)の累積値である。累積燃料消費量はM2で示すとする。空調装置における仕事量に対する燃料消費量の比D1を用いると、式(E13)より、現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は累積燃料消費量M2は次式(E15)で算出される。
M2=D1×A×t/t1 (E15)
また式(E14)より、現在時刻tが時刻t1以降の場合は累積燃料消費量M2は次式で算出される。
M2=D1×{A+B×(t―t1)} (E16)
さらに累積消費燃料料金を算出する。累積消費燃料料金とは時刻0から現在時刻tまでに空調装置で消費された燃料の料金(あるいは金額、価格、代金)である。累積消費燃料料金はN2で示すとする。単位体積当たりの燃料の価格D2を用いると、式(E15)より、現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は累積消費燃料料金N2は次式(E17)で算出される。
N2=D2×D1×A×t/t1 (E17)
また式(E16)より、現在時刻tが時刻t1以降の場合は累積消費燃料料金N2は次式(E18)で算出される。
N2=D2×D1×{A+B×(t―t1)} (E18)
上でD1、D2は予め例えば不揮発性メモリ103に記憶しておいて上記算出で用いればよい。またD2はナビゲーション装置200の入力部202からユーザが入力できるようにすれば燃料価格の変動に迅速にかつ簡易に対応できるので好適である。なお上では累積車両熱負荷L2、累積燃料消費量M2、累積消費燃料料金N2は図4の時刻0からの累積としたが、イグニションオンからの累積としてもよい。あるいは今日の空調使用分の累積、今週の空調使用分の累積、今月の空調使用分の累積や、所定日数分の累積としてもよい。累積車両熱負荷L2、累積燃料消費量M2、累積消費燃料料金N2は不揮発性メモリ103に加算して記憶していけばよい。
次にS130でCPU101は、ナビゲーション装置200において目的地が設定されているか否かを判断する。目的地が設定されている場合(S130:YES)はS140へ進み、目的地が設定されていない場合(S130:NO)はS150へ進む。
S140でCPU101は、予想燃料消費量あるいは予想消費燃料料金を算出する。まず予想車両熱負荷を算出する。予想車両熱負荷とは、空調装置における現在時刻tから目的地到着予想時刻までの仕事量(エネルギー量)の予想累積値(予想積算値)である。予想車両熱負荷はL3で示すとする。目的地予想到着時刻はt2で表す。目的地予想到着時刻t2は、例えばナビECU20で算出された数値を取得すればよい。
図5には目的地予想到着時刻t2の例が示されている。さらに図5にはイグニションスイッチをオンにしてから目的地到着までの仕事率の推移の例が示されている。同図にはイグニションスイッチをオンにしてから目的地予想到着時刻までの時間軸と、現在時刻tが含まれる部分的な時間軸とが平行して示されている。同図の例のとおり、通常の場合イグニションオン(IG−ON)後の走行中に各センサ計測値の変化や乗員による設定温度の変更が複数回あり、そのたびに図4における時刻0となる。
また図5のとおり、少なくとも一部の窓が開状態となっている期間は空白期間となる。つまり、実際には少なくとも一部の窓が開状態となっていても空調装置をオンにしている場合はあるが、図4、5に示されているのはCPU101で算出された仕事率の計算値であり、少なくとも一部の窓が開状態となっている期間は仕事率を算出しない。
図5に示されているように、現在時刻tから目的地到着予想時刻t2までは、各センサの計測値及び設定温度に変化はないと仮定する。現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は予想車両熱負荷L3は次式(E19)で算出される。
L3=A×(t1―t)/t1+B×(t2−t1) (E19)
また現在時刻tが時刻t1以降の場合は予想車両熱負荷L3は次式(E20)で算出される。なお図5には現在時刻tが時刻t1以降の場合が示されている。
L3=B×(t2−t) (E20)
次に予想車両熱負荷から予想燃料消費量を算出する。予想燃料消費量は、現在時刻tから目的地到着予想時刻t2までに空調装置で消費される燃料消費量(例えば体積)の予想累積値である。予想燃料消費量はM3で示すとする。空調装置における仕事量に対する燃料消費量の比D1を用いると、式(E19)より、現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は予想燃料消費量M3は次式で算出される。
M3=D1×{A×(t1―t)/t1+B×(t2−t1)} (E21)
また式(E20)より、現在時刻tが時刻t1以降の場合は予想燃料消費量M3は次式で算出される。
M3=D1×{B×(t2−t)} (E22)
さらに予想消費燃料料金を算出する。予想消費燃料料金とは現在時刻tから目的地到着予想時刻t2までに空調装置で消費される燃料の料金(あるいは金額、価格、代金)の予想値である。予想消費燃料料金はN3で示すとする。単位体積当たりの燃料の価格D2を用いると、式(E21)より、現在時刻tが時刻0からt1までの範囲にある場合は予想消費燃料料金N3は次式(E23)で算出される。
N3=D2×D1×{A×(t1―t)/t1+B×(t2−t1)} (E23)
また式(E22)より、現在時刻tが時刻t1以降の場合は予想消費燃料料金N3は次式(E24)で算出される。
N3=D2×D1×{B×(t2−t)} (E24)
以上のとおり本発明では、車両熱負荷、燃料消費量、消費燃料料金(それぞれ瞬時、累積、予想)を時刻t1以前と以降とに分けて算出しているので、精度よくこれらの数値が算出できる。
次にS150でCPU101は、空調関係の燃料消費量あるいは消費燃料料金を表示する。表示場所は例えばナビゲーション装置200の表示部201とすればよい。表示内容は、S110、S120、S140で算出した瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金の6つの数値うちの少なくとも1つとすればよい。これら6つの値のうちのどれを表示するかは入力部202を用いてユーザが選択できるようにすれば利便性が向上する。
1つの表示例が図5に示されている。周知のとおり、ナビゲーション装置200の表示部201には、地図上の車両の現在位置が表示される。たとえば、その表示の一部に瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金の6つの数値うちの少なくとも1つを表示すればよい。
図5の場合、表示部201の地図表示の一部に目的地予想到着時刻(予想到着時間)と並んで、エアコン燃料代が表示されている。このエアコン燃料代の部分を瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金の6つの数値うちの少なくとも1つとすればよい。
なおS150では、表示部201ではなく、車両のオドメータの近傍に瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金の6つの数値うちの少なくとも1つを表示してもよい。またエアコン燃料代を車両全体での燃費と併置して表示してもよい。またナビゲーション装置200の入力部202によって累積燃料消費量、累積消費燃料料金をクリアする入力が行えるとすればよい。
次にS170でCPU101は、イグニションスイッチ300がオフされたかどうかを判断する。オフされた場合(S170:YES)は図2の処理を終了し、オフされていない場合(S170:NO)はS20に戻って上記処理を繰り返す。S20からS170までの処理を繰り返す際に、瞬時にS170からS20へ戻るのでなく、所定の周期で繰り返すように調節することとしてもよい。
上記S110、S120、S140においては、瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金を、乗員が温度設定入力部120を用いて入力した設定温度に対してのみでなく、以下で示すもうひとつの設定温度に対しても算出して、両設定温度に対する瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金の差分を算出してもよい。
この場合、例えばもうひとつの設定温度を、乗員が温度設定入力部120を用いて入力した数値から所定値だけ増減した(冷房の場合は所定値だけ増加させた、暖房の場合は所定値だけ低下させた)数値としてもよい。所定値は例えば1度、2度、3度等とすればよい。この場合S150での表示では「設定温度をあと1度(あるいは2度、3度)上げる(あるいは、下げる)とAだけ燃料が節約できます」と表示して、Aの部分に節約される瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金のうちの少なくとも1つを表示すればよい。
またもうひとつの設定温度を、省エネの観点から推奨される所定温度(例えば冷房の場合は摂氏28度)としてもよい。この場合S150での表示では「設定温度をB度にすると、Aだけ燃料が節約できます」と表示して、Bの部分に所定温度を表示し、Aの部分に節約される瞬時燃料消費量、瞬時消費燃料料金、累積燃料消費量、累積消費燃料料金、予想燃料消費量、予想消費燃料料金のうちの少なくとも1つを表示すればよい。なおこの処理は、乗員が入力した設定温度が上記所定温度よりも、冷房の場合は低い、暖房の場合は高いときのみ行えばよい。
上記算出のために必要な数式など全てを不揮発性メモリ103に記憶しておけばよい。なお上記実施例で燃料とは、例えばガソリンエンジンの場合はガソリン、ディーゼルエンジンの場合は軽油とすればよい。
本発明の一実施形態における車両用空調装置の概略構成図。 空調関係燃費表示の処理手順を示すフローチャート。 車両熱負荷を示す図。 車両熱負荷を示す図。 車両熱負荷を示す図。 表示例を示す図。
符号の説明
1 車両用空調装置
10 エアコンECU
20 ナビECU
30 エンジンECU
40 ドアECU
106 内気センサ
107 外気センサ
108 日射センサ
109 赤外線センサ(IRセンサ)
200 ナビゲーション装置
201 表示部
202 入力部

Claims (8)

  1. 空調のために消費された燃料消費量に相当する燃料消費量相当量を算出する算出部と、
    その算出部によって算出された前記燃料消費量相当量を表示し、車室内に配置された表示部と、
    を備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記燃料消費量相当量は、現在時点における単位時間当たりの燃料消費量相当量を含む請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記燃料消費量相当量は、燃料消費量相当量の累積値を含む請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
  4. 車両用ナビゲーション装置を備え、
    前記車両用ナビゲーション装置に目的地が設定されている場合に、前記燃料消費量相当量は、前記目的地までの燃料消費量相当量の予想値を含む請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記燃料消費量相当量は、消費された燃料の金額である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  6. 設定温度に到達するまでの所要時間を推定する推定手段を備え、
    前記算出部は、前記推定手段によって推定された前記所要時間以前と前記所要時間以後とで、前記燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  7. 車室内部の表面あるいは乗員からの輻射熱を計測する赤外線センサを備え、
    前記算出部は、前記燃料消費量相当量を算出する際に前記赤外線センサの計測値を用いる請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 車両の熱負荷を計算するために用いられる計測値を計測するための計測部と、
    設定温度の設定入力を受け付けるための入力部と、を備え、
    前記計測部が計測した計測値と、前記入力部が受け付けた設定温度と、のうち少なくとも一方が変化した場合に、前記算出部は、前記燃料消費量相当量を算出するための算出式を変更する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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