JP2010030362A - Power transmission device for vehicle - Google Patents
Power transmission device for vehicle Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010030362A JP2010030362A JP2008192635A JP2008192635A JP2010030362A JP 2010030362 A JP2010030362 A JP 2010030362A JP 2008192635 A JP2008192635 A JP 2008192635A JP 2008192635 A JP2008192635 A JP 2008192635A JP 2010030362 A JP2010030362 A JP 2010030362A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- vehicle
- clutch
- power source
- input
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/62—Hybrid vehicles
Landscapes
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
Abstract
Description
この発明は、車両に搭載されて、入力部材に入力されるトルクをその回転数を変速してもしくは直接出力部材に伝達するとともに、車両の駆動力をアシストする補助動力源を備えた車両用動力伝達装置に関するものである。 The present invention is mounted on a vehicle and has a power for a vehicle provided with an auxiliary power source that assists the driving force of the vehicle while shifting the rotational speed of the torque input to the input member or directly transmitting the torque to the output member. The present invention relates to a transmission device.
近年、例えば運転者の人力による駆動力をアシストするための電動機を設けた電動アシスト自転車や、あるいは内燃機関などの主動力源による駆動力をアシストするための電動機を設けたハイブリッド自動車など、人力やあるいは内燃機関などの動力発生源(主動力源)をアシストするための補助動力源を備えた動力伝達装置もしくは駆動装置を搭載した車両が開発されている。そのような主動力源をアシストする補助動力源を備えた動力伝達装置を搭載した車両の一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された電動アシスト自転車は、乗り手によって駆動されるペダル付きクランク軸と後輪との間を連結する伝動装置と、バッテリと、伝動装置にロータ軸を連結した発電・電動機と、バッテリからの給電により発電・電動機に動力を発生させる電動アシストモードとロータ軸への逆負荷による発電・電動機の発生電力をバッテリに充電させる充電モードとに任意に切り換え得るモード切換手段と、発電・電動機と後輪との間の伝動経路を任意に開閉し得るクラッチとが設けられ、モード切換手段により、電動アシストモードおよび充電モードが任意に切り換えられるように構成されている。
In recent years, for example, an electric assist bicycle provided with an electric motor for assisting a driving force by a driver's human power, or a hybrid vehicle provided with an electric motor for assisting a driving force by a main power source such as an internal combustion engine. Alternatively, a vehicle equipped with a power transmission device or drive device having an auxiliary power source for assisting a power generation source (main power source) such as an internal combustion engine has been developed. An example of a vehicle equipped with a power transmission device including an auxiliary power source that assists such a main power source is described in
上記の特許文献1に記載されている車両(電動アシスト自転車)によれば、クラッチを解放して発電・電動機すなわち補助動力源と後輪すなわち駆動輪との間の伝動経路を遮断した状態で、モード切換手段を充電モードにすれば、自転車を停車させて定置させた状態で、運転者の人力によってペダル付きクランク軸を回転させることにより、発電・電動機で電力を発生させ、その電力によってバッテリを充電することができる。
According to the vehicle (electrically assisted bicycle) described in
しかしながら、特許文献1に記載されている車両における動力伝達装置では、車両を停車させて充電モードでバッテリを充電している状態から車両を発進させる場合は、先ず、解放状態に制御されて補助動力源と駆動輪との間の動力伝達を遮断していたクラッチを係合状態に制御し、次いで、モード切換手段により充電モードから電動アシストモードへモードを切り換える操作が必要になり、停車時にバッテリを充電している状態から車両を発進させる場合の操作や動作が煩雑になっている。
However, in the power transmission device for a vehicle described in
また、上記の充電モードで発電している状態、すなわち停車して定置させられた車両において運転者が左右のペダルを交互に踏み込んでペダル付きクランク軸を回転させている状態で、仮にクラッチが急に係合されると、補助動力源と連結しているペダル付きクランク軸には、停止している駆動輪からの反力を受けて瞬間的に過大な負荷が作用し、その結果、運転者(動力発生源)が大きな衝撃力を受ける可能性がある。 Further, in the state where power generation is performed in the above-described charging mode, that is, in a vehicle where the vehicle is stopped and stationary, the driver is stepping on the left and right pedals alternately to rotate the crankshaft with the pedal, and the clutch suddenly stops. When engaged with the auxiliary power source, the crankshaft with the pedal is momentarily subjected to an excessive load due to the reaction force from the stopped driving wheel, and as a result, the driver (Power generation source) may receive a large impact force.
さらに、例えば登坂路の途中で、上記のように停車して充電モードで発電している状態から坂道発進するような場合は、発進の際に大きな駆動力が必要になるとともに、登坂路での後退を防ぐために発進直後から駆動力を途切れることなく発生させる必要がある。もしくは登坂路での後退を防ぐための重力に対する反力を車両に作用させる必要がある。しかしながら、特許文献1に記載されている車両における動力伝達装置は、停車時に充電モードにして発電している状態では、クラッチが解放されて補助動力源と駆動輪との間の動力伝達が遮断されるとともに、ペダルすなわち主動力源側と駆動輪との間の動力伝達も遮断されているため、また上述のようにクラッチを急係合するのは好ましくないため、さらに車両を制動するブレーキ装置以外に前記の反力を発生させて登坂路での後退を防止するような機構は設けられていないことから、登坂路での停車時に充電モードで発電している状態からの坂道発進が困難になる可能性がある。
In addition, for example, when starting on a slope from the state where the vehicle is stopped as described above and generating power in the charging mode, a large driving force is required at the time of starting, In order to prevent the vehicle from moving backward, it is necessary to generate the driving force without interruption immediately after starting. Alternatively, it is necessary to apply a reaction force against the gravity to prevent the vehicle from moving backward on the uphill road. However, in the power transmission device for a vehicle described in
このように、車両に搭載され、主動力源(動力発生源)をアシストするための補助動力源を備えた従来の動力伝達装置においては、構成や制御を複雑にすることなく、車両が停車している際に補助動力源を駆動させることにより発生するエネルギを回生することを可能にし、さらに、その状態からスムーズな発進を行うことを可能にするためには、未だ改良の余地があった。 As described above, in a conventional power transmission device that is mounted on a vehicle and includes an auxiliary power source for assisting a main power source (power generation source), the vehicle stops without complicating the configuration and control. However, there is still room for improvement in order to regenerate the energy generated by driving the auxiliary power source during this time, and to make a smooth start from that state.
この発明は上記のような技術的課題に着目してなされたものであり、上記の電動アシスト自転車などのような自転車を含む車両の動力伝達装置を対象として、簡単な構成・制御で、車両が停車している際に補助動力源を駆動させることにより発生するエネルギを回生することができ、また、スムーズな発進を行うことができる車両用動力伝達装置を提供することを目的とするものである。 The present invention has been made paying attention to the technical problems as described above, and is intended for a power transmission device of a vehicle including a bicycle such as the above-described electrically assisted bicycle. An object of the present invention is to provide a vehicular power transmission device that can regenerate energy generated by driving an auxiliary power source when the vehicle is stopped, and that can perform a smooth start. .
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車両に搭載されるとともに、入力部材に入力されるトルクを直接もしくは変速して出力部材へ伝達する変速機構と、前記出力部材に対して選択的に動力伝達可能に連結されて力行および回生の両方が可能な補助動力源と、前記力行時に前記補助動力源を駆動するためのエネルギを供給しかつ前記回生時に前記補助動力源で発生する回生エネルギを蓄えるエネルギ蓄積手段とを備えた車両用動力伝達装置において、前記変速機構は、サンギヤおよびキャリアならびにリングギヤの3つを回転要素とする遊星歯車機構により構成されていて、前記入力部材と前記サンギヤとが前記入力部材から前記サンギヤへのトルク伝達を許容しかつ前記サンギヤから前記入力部材へのトルク伝達を遮断する第1ワンウェイクラッチを介して連結され、前記出力部材と前記キャリアとがトルク伝達可能に連結され、前記補助動力源と前記リングギヤの外周部に一体に形成されたカウンタドリブンギヤに噛み合うカウンタドライブギヤとが前記補助動力源から前記カウンタドライブギヤへのトルク伝達を許容しかつ前記カウンタドライブギヤから前記補助動力源へのトルク伝達を遮断する第2ワンウェイクラッチおよび該第2ワンウェイクラッチと並列に設けられて前記カウンタドライブギヤから前記補助動力源へのトルク伝達を選択的に許容する回生用クラッチを介して連結されていることを特徴とする車両用動力伝達装置である。
In order to achieve the above object, an invention according to
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記3つの回転要素のうちのいずれか2つの回転要素同士を選択的に連結するとともに前記リングギヤの回転を選択的に規制する変速用クラッチ機構を備えていることを特徴とする車両用動力伝達装置である。 According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, for the speed change that selectively couples any two of the three rotation elements to each other and selectively restricts the rotation of the ring gear. A power transmission device for a vehicle comprising a clutch mechanism.
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、運転者による制動指令を受けることにより作動して前記出力部材の回転を制動するブレーキ手段を備え、前記回生用クラッチが、前記ブレーキ手段と共に前記制動指令を受けることにより作動して前記カウンタドライブギヤから前記補助動力源へのトルクの伝達を可能にするとともに、前記ブレーキ手段よりも先に該回生用クラッチが作動を開始するように構成されていることを特徴とする車両用動力伝達装置である。
The invention according to
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記補助動力源が、発電機としての機能を兼ね備えた電動機を含み、前記エネルギ蓄積手段は、前記電動機へ電力を供給しかつ前記電動機で発電した電力を蓄電する蓄電装置を含むことを特徴とする車両用動力伝達装置である。 According to a fourth aspect of the present invention, the auxiliary power source according to any one of the first to third aspects of the present invention includes an electric motor having a function as a generator, and the energy storage means supplies electric power to the electric motor. A power transmission device for a vehicle including a power storage device that stores electric power that is supplied and generated by the electric motor.
また、請求項5の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記補助動力源が、流体圧ポンプと流体圧モータとの両方の機能を兼ね備えた流体圧ポンプモータを含み、前記エネルギ蓄積手段が、前記流体圧ポンプモータへ圧力流体を供給しかつ前記流体圧ポンプモータで発生した流体圧を蓄圧する蓄圧装置を含むことを特徴とする車両用動力伝達装置である。
The invention of
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記入力部材に入力されるトルクが、運転者の人力によって前記入力部材を回転させることにより発生するトルクを含み、前記車両が、前記出力部材に動力伝達可能に連結された少なくとも1輪の駆動輪を含む3輪以上の車輪を有し、停車時に自立可能な自転車を含むことを特徴とする車両用動力伝達装置である。
The invention of
そして、請求項7の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記入力部材に入力されるトルクが、内燃機関の出力トルクを含み、前記車両が、前記出力部材に動力伝達可能に連結された少なくとも1輪の駆動輪を有する自動車を含むことを特徴とする車両用動力伝達装置である。
The invention according to
請求項1の発明によれば、変速機構を構成する遊星歯車機構の3つの回転要素のうち、サンギヤが入力要素となり、キャリアが出力要素となり、リングギヤが反力要素となる。したがって、入力部材を介してサンギヤに入力されるトルクが、遊星歯車機構の各回転要素の回転状態および各回転要素間のギヤ比あるいは各回転要素間の差動状態に応じて変速されて(変速比が1の直結状態も含む)、キャリアから例えば駆動軸あるいは駆動輪などの出力部材へ伝達される。そのため、遊星歯車機構の反力要素であるリングギヤの回転を制御することにより、入力部材に入力されたトルクを適宜に変速してあるいは直結状態で出力部材へ伝達することができ、走行状態に応じた適切なトルクを出力して車両を走行させることができる。 According to the first aspect of the invention, among the three rotating elements of the planetary gear mechanism constituting the speed change mechanism, the sun gear serves as an input element, the carrier serves as an output element, and the ring gear serves as a reaction force element. Therefore, the torque input to the sun gear via the input member is shifted according to the rotation state of each rotating element of the planetary gear mechanism and the gear ratio between the rotating elements or the differential state between the rotating elements (shifting). (Including a directly connected state with a ratio of 1), and transmitted from the carrier to an output member such as a drive shaft or a drive wheel. Therefore, by controlling the rotation of the ring gear, which is a reaction force element of the planetary gear mechanism, the torque input to the input member can be appropriately shifted or transmitted to the output member in a directly connected state, depending on the traveling state. Therefore, the vehicle can be driven by outputting an appropriate torque.
そして、サンギヤにトルクが入力されている状態で、カウンタギヤ対を介してリングギヤと補助動力源との間に設けられた回生用クラッチの係合・解放状態を制御することにより、具体的には回生用クラッチを係合させてリングギヤから補助動力源へのトルク伝達が可能な状態にすることにより、入力部材に入力されたトルクにより補助動力源を駆動してその補助動力源を回生させ、その際に発生する回生エネルギをエネルギ蓄積手段に貯留することができる。すなわち、車両が停車している場合であっても、回生用クラッチを係合させた状態で入力部材すなわちサンギヤを駆動することにより、補助動力源を回生させてその回生エネルギをエネルギ蓄積手段に蓄えることができる。 Then, by controlling the engagement / release state of the regenerative clutch provided between the ring gear and the auxiliary power source via the counter gear pair while the torque is being input to the sun gear, specifically, By engaging the regeneration clutch so that torque can be transmitted from the ring gear to the auxiliary power source, the auxiliary power source is driven by the torque input to the input member to regenerate the auxiliary power source, and The regenerative energy generated at the time can be stored in the energy storage means. That is, even when the vehicle is stopped, by driving the input member, that is, the sun gear while the regenerative clutch is engaged, the auxiliary power source is regenerated and the regenerative energy is stored in the energy storage means. be able to.
さらに、停車している状態から車両を発進させる場合は、発進直後に、サンギヤすなわち入力部材に入力されるトルクの回転方向に対して逆方向のトルク、すなわち入力部材に入力されて車両を駆動する方向の駆動トルクと反対方向(すなわち車両を制動する方向)の制動トルクが補助動力源で発生するので、第2ワンウェイクラッチが係合してその制動トルクが補助動力源からカウンタドライブギヤすなわちリングギヤ側に伝達される。その結果、その制動トルクが、入力部材に入力される駆動トルクと反対方向に回転する反力トルクとなって、入力された駆動トルクが大きく減速されて、すなわち駆動トルクが大幅に増幅されてキャリアすなわち出力部材に伝達される。そのため、車両を発進させる場合に、発進直後に補助動力源で発生する反力を利用して出力部材に遊星歯車機構で増幅された大きな駆動トルクを伝達することができ、大きな駆動力が必要となる車両の発進をスムーズに行うことができる。 Furthermore, when the vehicle is started from a stopped state, immediately after the start, the torque in the direction opposite to the rotational direction of the torque input to the sun gear, that is, the input member, that is, input to the input member is driven to drive the vehicle. Since the braking torque in the direction opposite to the driving torque in the direction (that is, the direction in which the vehicle is braked) is generated by the auxiliary power source, the second one-way clutch is engaged and the braking torque is transmitted from the auxiliary power source to the counter drive gear, that is, the ring gear side. Is transmitted to. As a result, the braking torque becomes a reaction torque rotating in the opposite direction to the driving torque input to the input member, and the input driving torque is greatly decelerated, that is, the driving torque is greatly amplified and the carrier is That is, it is transmitted to the output member. Therefore, when starting the vehicle, a large driving torque amplified by the planetary gear mechanism can be transmitted to the output member using a reaction force generated by the auxiliary power source immediately after starting, and a large driving force is required. The vehicle can be started smoothly.
また、請求項2の発明によれば、変速用クラッチ機構を制御して遊星歯車機構の各回転要素間の連結状態あるいはリングギヤの回転の規制状態を適宜に制御することにより、入力部材すなわちサンギヤに入力されるトルクを直結状態も含めて適宜に変速して、キャリアすなわち出力部材に伝達することができる。例えば、変速用クラッチ機構によって、遊星歯車機構の3つの回転要素のうちのいずれか2つの回転要素同士を連結することにより、遊星歯車機構全体が一体回転する直結状態にして、すなわち変速比が1の状態にして、入力部材に入力されたトルクを直接出力部材へ伝達することができる。また、変速用クラッチ機構によって、遊星歯車機構のリングギヤの回転を規制すること、すなわちリングギヤの回転を停止した状態で固定することにより、入力部材に入力されたトルクを減速して出力部材へ伝達することができる。
Further, according to the invention of
また、請求項3の発明によれば、運転者による制動指令が出力された場合に、すなわち車両の制動時に、回生用クラッチが係合状態に制御される。したがって、車両の減速エネルギすなわち制動時に車両が有している運動エネルギによって補助動力源を駆動させて、その補助動力源で回生エネルギを発生させることができる。言い換えると、制動時の車両の運動エネルギを補助動力源で発生する回生エネルギに変換することができる。
According to the invention of
そして、上記のように車両の制動時に回生用クラッチを係合状態にする動作は、車両を制動するブレーキ手段による制動動作よりも早く開始される。言い換えると、車両を制動する場合、回生用クラッチを係合することによって発生する反力トルクを利用した制動が優先して行われる。すなわち、運転者による制動指令が出力された場合に、先ず、回生用クラッチが係合状態に制御され、それにより補助動力源が回生エネルギを発生させる際の反力トルクによって車両が制動される。そのため、制動時の車両の運動エネルギを効率良く回生エネルギに変換することができ、エネルギの回生効率を高めて、動力伝達効率を向上させることができる。 As described above, the operation of bringing the regenerative clutch into the engaged state during braking of the vehicle is started earlier than the braking operation by the brake means for braking the vehicle. In other words, when braking the vehicle, the braking using the reaction force torque generated by engaging the regenerative clutch is preferentially performed. That is, when a braking command is output by the driver, the regenerative clutch is first controlled to be in an engaged state, whereby the vehicle is braked by the reaction torque generated when the auxiliary power source generates regenerative energy. Therefore, the kinetic energy of the vehicle at the time of braking can be efficiently converted into regenerative energy, the energy regenerative efficiency can be increased, and the power transmission efficiency can be improved.
また、請求項4の発明によれば、入力部材にトルクが入力されている状態で回生用クラッチを係合状態に制御することによって、入力部材に入力されたトルクにより電動機を発電機として駆動して、その電動機で電力を発生させることができる。そしてその発電した電力を、例えばバッテリやキャパシタなどの蓄電装置に蓄えることができる。すなわち、入力部材が駆動されている際に回生用クラッチを係合状態に制御することにより、入力部材の回転(運動)エネルギを電動機によって電気エネルギに変換して回生することができる。
According to the invention of
また、請求項5の発明によれば、入力部材にトルクが入力されている状態で回生用クラッチを係合状態に制御することによって、入力部材に入力されたトルクにより、例えば油圧あるいは空気圧を利用した流体圧ポンプモータをポンプとして駆動して、その流体圧ポンプモータで流体圧を発生させることができる。そしてその発生した流体圧を、例えばアキュムレータやエアタンクなどの蓄圧装置に蓄えることができる。すなわち、入力部材が駆動されている際に回生用クラッチを係合状態に制御することにより、入力部材の回転(運動)エネルギを流体圧ポンプモータによって油圧や空気圧などの流体圧エネルギに変換して回生することができる。
According to the invention of
また、請求項6の発明によれば、例えば自転車のペダルクランクのように、入力部材として設けられたもしくは入力部材に連結されたクランク軸を、主動力源もしくは動力発生源である運転者の人力(動力)によって回転させることにより、入力部材にトルクが発生する。言い換えると、運転者による人力がトルクとして入力部材に入力される。そして、出力部材として設けられたもしくは出力部材に連結された少なくとも1輪の駆動輪を含む3輪以上の車輪を有することにより自立可能になっている自転車に、この発明に係る車両用動力伝達装置が搭載される。そのため、上記のように構成された自転車の走行時に、あるいは停車時に運転者の人力によって入力部材が駆動されている際に、補助動力源を回生させてその回生エネルギをエネルギ蓄積手段に蓄えることができる。また、発進時には、補助動力源で発生する反力を利用して大きな駆動力を得ることができ、その自転車の発進をスムーズに行うことができる。
According to the invention of
そして、請求項7の発明によれば、入力部材を、主動力源もしくは動力発生源である内燃機関の出力(動力)によって回転させることにより、入力部材にトルクが発生する。言い換えると、内燃機関の出力トルクが入力部材に入力される。そして、出力部材として設けられたもしくは出力部材に連結された少なくとも1輪の駆動輪を有する自動車(すなわちいわゆるハイブリッド車)に、この発明に係る車両用動力伝達装置が搭載される。そのため、上記のように構成された自動車の走行時に、あるいは停車時に内燃機関の出力トルクによって入力部材が駆動されている際に、補助動力源を回生させてその回生エネルギをエネルギ蓄積手段に蓄えることができる。また、発進時には、補助動力源で発生する反力を利用して大きな駆動力を得ることができ、その自動車の発進をスムーズに行うことができる。
According to the invention of
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。この発明で対象とする車両用動力伝達装置は、例えば運転者の人力により駆動力を発生させる自転車、あるいは内燃機関や電動機を駆動力源(主動力源)とする自動車(自動二輪車も含む)などの車両に搭載されるものであって、人力あるいは駆動力源などにより発生させられる動力(具体的にはトルク)が入力される入力軸あるいはクランク軸などの入力部材と、その入力部材に入力されるトルクを直接もしくは変速して、出力軸あるいは駆動軸あるいは駆動輪などの出力部材へ伝達する変速機構と、前記の出力部材に対して動力伝達状態と動力遮断状態とに選択的に切り替え可能なように連結されるとともに、力行と回生とが可能な例えば電動機(モータ・ジェネレータ)や油圧ポンプモータなどの補助動力源と、その補助動力源を力行する際にエネルギを供給するとともに、補助動力源を回生する際に発生するエネルギを回収して蓄える例えばバッテリや油圧のアキュムレータなどのエネルギ蓄積手段とを備えている。そして、通常の走行時には、入力部材に入力されたトルクを変速機構で走行状態に応じて適宜に変速して出力部材から出力し、また高速走行時に、補助動力源を力行させて車両の駆動力をアシストし、そして制動時あるいは停車時や発進直後に、補助動力源を回生させて車両の制動エネルギや入力部材に入力された回転エネルギを回収して蓄積することができるように構成されている。 Next, the present invention will be described based on specific examples. The vehicle power transmission device targeted by the present invention is, for example, a bicycle that generates driving force by the driver's human power, or an automobile (including a motorcycle) that uses an internal combustion engine or an electric motor as a driving force source (main power source). An input member such as an input shaft or a crankshaft to which power (specifically torque) generated by human power or a driving force source is input, and input to the input member. A transmission mechanism for transmitting torque to the output member such as an output shaft, a drive shaft, or a drive wheel directly or by shifting, and selectively switching between a power transmission state and a power cutoff state with respect to the output member. Auxiliary power sources such as electric motors (motors / generators) and hydraulic pump motors that are capable of powering and regeneration, and powering the auxiliary power source It supplies the energy in that and an energy storage means, such as a battery or a hydraulic accumulator accumulating by recovering energy generated during the regenerative auxiliary power source. During normal travel, the torque input to the input member is appropriately shifted by the speed change mechanism according to the travel state and output from the output member. During high speed travel, the auxiliary power source is powered to drive the vehicle. The auxiliary power source is regenerated and the braking energy of the vehicle and the rotational energy input to the input member can be recovered and stored at the time of braking, stopping or immediately after starting. .
その具体例について、以下に図面を用いて説明する。図1に示す例は、補助動力源として電動機を備えた車両Veに搭載する動力伝達装置の構成例である。なお、この発明における車両Veは、運転者の人力により走行する自転車、および、エンジンやモータ等の駆動力源の出力により走行する自動車あるいはオートバイなど、人力もしくは機械的な動力により駆動力を発生させて走行する車両を対象としている。この図1には、自転車(いわゆる電動アシスト自転車)、特に、少なくとも1輪の駆動輪を含めて合計で3輪以上の車輪を有し停車時に自立可能な自転車に搭載した動力伝達装置の構成例を示している。 Specific examples thereof will be described below with reference to the drawings. The example shown in FIG. 1 is a configuration example of a power transmission device mounted on a vehicle Ve equipped with an electric motor as an auxiliary power source. The vehicle Ve in the present invention generates driving force by human power or mechanical power, such as a bicycle that travels by the driver's human power, and an automobile or motorcycle that travels by the output of a driving power source such as an engine or motor. It is intended for vehicles that run on the road. FIG. 1 shows a configuration example of a power transmission device mounted on a bicycle (a so-called electrically assisted bicycle), in particular, a bicycle having a total of three or more wheels including at least one drive wheel and capable of supporting itself when stopped. Is shown.
図1において、この発明の入力部材に相当する入力軸1が、車両(自転車)Veの車体(図示せず)もしくは車体に固定される動力伝達装置のケーシング(図示せず)などに、軸受け2によって回転自在に支持されている。その入力軸1の左右両端に、運転者の人力により入力軸1にトルクを発生させるためのペダル3およびペダルクランク4が連結されている。そして、ペダル3とペダルクランク4とから構成されるペダルクランク部から入力軸1に入力されるトルクが、遊星歯車機構5および伝動機構6を介して、この車両Veの駆動輪である車輪7と一体回転する駆動軸8に伝達されるように構成されている。駆動軸8は、上記の入力軸1と同様に、車両Veの車体もしくは動力伝達装置のケーシングなどに、軸受け9によって回転自在に支持されている。
In FIG. 1, an
なお、この例では、運転者の脚力によりペダルクランク部を回転させて、入力軸1にトルクを発生させる場合、言い換えると入力軸1にトルクを入力する場合を想定して、ペダルクランク部の着力点となる部分をペダル3としているが、例えば、運転者の腕力によりペダルクランク部分を回転させて入力軸1にトルクを発生させるように構成することもでき、その場合、ペダル3およびペダルクランク4に替えて、ハンドル3およびハンドルクランク4などとしてもよい。
In this example, it is assumed that the pedal crank portion is rotated by the driver's leg force to generate torque on the
遊星歯車機構5は、入力軸1と同一軸線上に配置されていて、シングルピニオン型やダブルピニオン型などの適宜の形式の遊星歯車機構(プラネタリギヤ)を用いることができる。この図1には、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成した例を示してあり、すなわち、遊星歯車機構5は、外歯歯車であるサンギヤ5sと、そのサンギヤ5sと同心円状に配置された、内歯歯車であるリングギヤ5rと、これらサンギヤ5sとリングギヤ5rとに噛み合っているピニオンギヤを自転自在かつ公転自在に保持したキャリア5cとを備えている。
The
遊星歯車機構5のサンギヤ5sと、この発明の入力部材に相当する入力軸1とが、第1ワンウェイクラッチ10を介して連結されている。この第1ワンウェイクラッチ10は、所定の方向に回転数差がある2つの回転部材で係合してトルクを伝達し、またこれとは反対方向に回転数差がある場合には解放状態となってトルクの伝達を行わないクラッチ機構である。
The
具体的には、第1ワンウェイクラッチ10は、その入力側に前記の入力軸1が連結され、出力側に遊星歯車機構5のサンギヤ5sが連結されていて、入力側の入力軸1の回転数が出力側のサンギヤ5sの回転数以上になる場合にトルクを伝達するように構成されている。すなわち、この第1ワンウェイクラッチ10は、入力軸1側からサンギヤ5sへのトルクの伝達を許容し、かつサンギヤ5s側から入力軸1へのトルクの伝達を遮断するように構成されていて、この発明における第1ワンウェイクラッチに相当するものである。
Specifically, the
遊星歯車機構5のキャリア5cと、この発明の出力部材に相当する駆動軸8とが、伝動機構6を介して動力伝達可能に連結されている。ここで伝動機構6は、ローラチェーン6aと2つのスプロケット6b,6cとからなるチェーン伝動装置6により構成されている。各スプロケット6b,6cは、それぞれ、キャリア5cおよび駆動軸8に一体に形成されもしくは一体回転するように固定されていて、各スプロケット6b,6cにローラチェーン6aが巻き掛けられている。したがって、遊星歯車機構5のキャリア5cと、駆動軸8すなわち駆動輪7とが、いずれの方向に対しても、常時、動力伝達可能なように構成されている。
A
また、遊星歯車機構5のリングギヤ5rと、この発明の補助動力源に相当する電動機11とが、第2ワンウェイクラッチ12およびカウンタドライブギヤ13aとカウンタドリブンギヤ13bとからなるカウンタギヤ対13を介して連結されている。この第2ワンウェイクラッチ12は、前述の第1ワンウェイクラッチ10と同様に、所定の方向に回転数差がある2つの回転部材で係合してトルクを伝達し、またこれとは反対方向に回転数差がある場合には解放状態となってトルクの伝達を行わないクラッチ機構である。
Further, the
具体的には、第2ワンウェイクラッチ12は、その入力側に電動機11のモータ軸11aが連結され、出力側にカウンタギヤ対13のカウンタドライブギヤ13aが連結されていて、入力側のモータ軸11aの回転数が出力側のカウンタドライブギヤ13aの回転数以上になる場合にトルクを伝達するように構成されている。すなわち、この第2ワンウェイクラッチ12は、モータ軸11a側からカウンタドライブギヤ13aへのトルクの伝達を許容し、かつカウンタドライブギヤ13a側からモータ軸11aへのトルクの伝達を遮断するように構成されていて、この発明における第2ワンウェイクラッチに相当している。
Specifically, the second one-way clutch 12 is connected to the
一方、カウンタギヤ対13のカウンタドリブンギヤ13bは、遊星歯車機構5のリングギヤ5rの外周部分に外歯歯車として一体に形成され、上記のカウンタドリブンギヤ13aと互いに噛み合っていて、そのカウンタドリブンギヤ13aと共にカウンタギヤ対13を構成している。
On the other hand, the counter driven
さらに、遊星歯車機構5のリングギヤ5rと電動機11のモータ軸11aとの間に、具体的にはリングギヤ5rと噛み合っているカウンタギヤ対13のカウンタドライブギヤ13aと電動機11のモータ軸11aとの間に、この発明の回生用クラッチに相当するクラッチ14が第2ワンウェイクラッチ12と並列に設けられている。このクラッチ14は、解放状態と係合状態とを設定可能な係合装置であり、後述するブレーキレバー22aによる制動操作と連動して作動し、それにより係合状態に制御されることによって、カウンタドライブギヤ13a側からモータ軸11aへのトルクの伝達を可能にするようになっている。
Further, between the
このクラッチ14の具体的な構成例を、図2,図3に示してある。図2はクラッチ14の解放状態を示し、図3はクラッチ14の係合状態を示している。これら図2,図3に示す例は、クラッチ14を多板式の摩擦クラッチにより構成した例であり、カウンタドライブギヤ13aと一体回転する複数のクラッチプレート15と、電動機11のモータ軸11aと一体回転する複数の摩擦ディスク16と、各クラッチプレート15を回転軸線方向に押圧して各摩擦ディスク16と係合させる油圧アクチュエータ17とから構成されている。
A specific configuration example of the clutch 14 is shown in FIGS. FIG. 2 shows a released state of the clutch 14, and FIG. 3 shows an engaged state of the clutch 14. These examples shown in FIGS. 2 and 3 are examples in which the clutch 14 is constituted by a multi-plate friction clutch, and a plurality of
すなわち、各クラッチプレート15は、解放時に各摩擦ディスク16との相対回転を可能にする所定の間隔が設けられて、それぞれカウンタドライブギヤ13aに一体回転するように固定されている。また、各摩擦ディスク16は、上記の各クラッチプレート15間に交互に配置されるととともに、電動機11のモータ軸11aと一体回転するようにスプライン等により固定されている。そして、油圧アクチュエータ17は、ケーシング18などの固定されてそこから反力を取るとともに、ブレーキレバー(図示せず)からの油圧信号を受けて油圧室17a内の作動油を介してピストン17bを各クラッチプレート15側へ動作させ、モータ軸11aと回転中心を一致させて配置されているニードルベアリング19を介して各クラッチプレート15を各摩擦ディスク16側へ押圧するようになっている。
That is, each
そして、前述の遊星歯車機構5に隣接して、クラッチ機構20が設けられている。このクラッチ機構20は、この発明の変速用クラッチ機構に相当していて、遊星歯車機構5の各回転要素のうち、リングギヤ5rとキャリア5cとを選択的に連結するとともに、リングギヤ5rの回転を選択的に規制するように構成されている。
A
このクラッチ機構20の具体的な構成例を、図4ないし図7に示してある。特に、図5は、クラッチ機構20をリングギヤ5rとキャリア5cとの両方に係合させることにより、リングギヤ5rとキャリア5cとを連結した状態を示し、図6はクラッチ機構20をリングギヤ5rと固定部材とに係合させることにより、リングギヤ5rの回転を規制した状態を示し、図7はクラッチ機構20を遊星歯車機構5のいずれの回転要素にも係合させないフリーの状態を示している。
Specific examples of the structure of the
これら図4ないし図7に示す例は、クラッチ機構20を噛み合いクラッチ(ドグクラッチ)により構成した例であり、主として、リングギヤ5rおよびキャリア5cならびにケーシング18にそれぞれ形成された係合用凹部20a,20b,20cと、それら係合用凹部20a,20b,20cにそれぞれ嵌合する係合用凸部20d,20e,20fが形成されている係合部材20gと、その係合部材20gを回転軸線方向に(図4ないし図7での左右に)動作させる操作ロッド20hとから構成されている。
The examples shown in FIGS. 4 to 7 are examples in which the
すなわち、リングギヤ5rおよびキャリア5cの係合部材20g側(図4ないし図7での右側)の側面に、それぞれ、係合部材20gの係合用凸部20d,20eと嵌合する係合用凹部20a,20bが形成されている。また、遊星歯車機構5と係合部材20gを挟んだ位置のケーシング18の係合部材20g側(図4ないし図7での左側)の側面に、係合部材20gの係合用凸部20fと嵌合する係合用凹部20cが形成されている。したがって、係合用凹部20aと互いに嵌合する係合凸部20dとによりクラッチC1が構成され、また、係合用凹部20bと互いに嵌合する係合凸部20eとによりクラッチC2が構成され、そして、係合用凹部20cと互いに嵌合する係合凸部20fとによりブレーキB1が構成されている。
In other words, on the side surfaces of the
係合部材20gの係合用凸部20d,20eは、係合部材20gが遊星歯車機構5に最も接近する位置(図4ないし図7での左側)に移動させられた状態で、それぞれ係合用凹部20a,20bに嵌合し、言い換えるとクラッチC1,C2が共に係合され、係合部材20gが遊星歯車機構5とケーシング18との中間の位置に移動させられた状態で、係合用凹部20aに係合用凸部20dだけが嵌合し、言い換えるとクラッチC1,C2のうちクラッチC1だけが係合され、係合部材20gがケーシング18に最も接近する位置(図4ないし図7での右側)に移動させられた状態で、係合用凹部20a,20bに対していずれの係合用凸部20d,20も嵌合しない、言い換えるとクラッチC1,C2が共に解放されるようになっている。
The engaging
係合部材20gの係合用凸部20fは、係合部材20gが遊星歯車機構5に最も接近する位置に移動させられた状態で、ケーシング18の係合用凹部20cに対して嵌合せず、、言い換えるとブレーキB1が解放され、係合部材20gが遊星歯車機構5とケーシング18との中間の位置に移動させられた状態、および、係合部材20gがケーシング18に最も接近する位置(図4ないし図7での右側)に移動させられた状態で、ケーシング18の係合用凹部20cに嵌合する、言い換えるとブレーキB1が係合されるようになっている。
The engaging
操作ロッド20hは、図示しないアクチュエータ等により動作させられて、入力軸1上でスプリング20iにより付勢されている係合部材20gを入力軸1の回転軸線方向に移動させるようになっている。
The operating
したがって、このクラッチ機構20は、係合部材20gを回転軸線方向で遊星歯車機構5に最も接近する位置に移動させることにより、リングギヤ5rおよびキャリア5cの係合用凹部20a,20bと係合用凸部20d,20eとを一度に嵌合させて、すなわちクラッチC1,C2を共に係合させて、遊星歯車機構5のリングギヤ5rとキャリア5cとを連結して一体回転させる状態、すなわち遊星歯車機構5全体を一体回転させる状態(図5で示す状態)にすることができる。また、係合部材20gを回転軸線方向で遊星歯車機構5とケーシング18との中間に位置させることにより、リングギヤ5rの係合用凹部20aおよびケーシング18の係合用凹部20cと係合用凸部20d,20fとを一度に嵌合させて、すなわちクラッチC1とブレーキB1とを共に係合させて、リングギヤ5rの回転を規制した状態、すなわちリングギヤ5rの回転を停止した状態で固定した状態、言い換えるとクラッチ機構20をブレーキとして機能させてリングギヤ5rの回転を停止して固定するブレーキ係合状態(図6で示す状態)にすることができる。そして、係合部材20gを回転軸線方向でケーシング18に最も接近する位置に移動させることにより、リングギヤ5rおよびキャリア5cの係合用凹部20a,20bに対して、いずれの係合用凸部20d,20eも嵌合させない、すなわちクラッチC1,C2を共に係合させない状態(図7で示す状態)にすることができる。
Therefore, the
上記の電動機11へ電力を供給しかつ電動機11が発電した電力を蓄電するバッテリ21が設けられている。すなわち、このバッテリ21は、電動機11を駆動する際にその電動機11へ電力を供給するとともに、電動機11で電力を発生させた際にその電力を蓄電するこの発明の蓄電装置に相当するものである。
A
また、上記の駆動軸8の回転を制動して駆動輪7に制動力を発生させる制動装置22が設けられている。この制動装置22としては、従来の自転車もしくは自動車など採用されている公知のブレーキ機構であり、運転者がブレーキレバー(もしくはブレーキペダル)22aで制動操作を行うことによって発生する制動信号を、油路(もしくは油圧配管)22bを介して油圧信号もしくは作動油の流動として、ブレーキアクチュエータ(図示せず)等に伝達させ、それによりブレーキアクチュエータ等を動作させて駆動軸8もしくは駆動輪7の回転を制動するように構成されている。
A
さらに、このブレーキレバー22aと前述のクラッチ14とが、油路(もしくは油圧配管)22cによって接続されていて、例えば上記の油路22bの流路面積とこの油路22cの流路面積との比率を適宜に調整してこれら油路22b,22cの各流路面積を設定することにより、ブレーキレバー22aが制動操作された場合に、制動装置22よりも先にクラッチ14が作動を開始するように、すなわち、制動装置22による車両Veの制動が実行されるよりも先に、クラッチ14が係合状態になるように構成されている。そして、例えば、ブレーキレバー22aによる制動操作が行われた後にその制動操作が継続されかつ予め設定した所定時間が経過した時点で、あるいは、ブレーキレバー22aによる制動操作が行われた後にその制動操作が継続されかつ予め設定した所定の制動操作量を超過した時点で、制動装置22が作動を開始するようになっている。
Further, the
なお、上記のブレーキレバー22aによる制動操作をブレーキアクチュエータ等に伝達する手段は、上記のような油圧信号による伝達手段に替えて、運転者がブレーキレバー22aで制動操作を行うことにより発生する制動信号を、例えば、ブレーキレバー22aによる制動操作力を伝達するワイヤもしくはロッド等のリンケージ機構を介して機械的信号として、あるいは、ブレーキレバー22aによる制動操作量を電気回路を介して電気的信号として、ブレーキアクチュエータ等に伝達させるように構成することもできる。
Note that the means for transmitting the braking operation by the
そして、この発明の動力伝達装置は、上記の電動機11の駆動状態やバッテリ21の充・放電状態、あるいはクラッチ機構20の係合・解放状態もしくは切り替え状態を電気的に制御できるように構成されており、そのための電子制御装置(ECU)23が設けられている。この電子制御装置23は、マイクロコンピュータを主体にして構成されたものであって、各種装置やセンサ等の検出信号が入力され、それらの入力された信号および予め記憶している情報ならびにプログラムに基づいて演算を行い、その演算結果に応じて指令信号を出力するように構成されている。
The power transmission device of the present invention is configured so as to be able to electrically control the driving state of the
例えば、電動機11の回転数や、ブレーキレバー22aに設けられているブレーキスイッチ(もしくはブレーキセンサ)の検出信号、あるいは入力軸1に設けられたトルクセンサ24の検出信号などが入力され、それらの検出信号を基に演算した結果に基づいて、電動機11の駆動状態、バッテリ21の充・放電状態、クラッチ機構20の係合・解放状態などを制御する指令信号がこの電子制御装置23から出力される。
For example, the number of rotations of the
つぎに、上述した動力伝達装置の作用について説明する。前述したように、この発明の動力伝達装置は、遊星歯車機構5による変速機構を備えていて、遊星歯車機構5の各回転要素の連結・固定状態を決めるクラッチ機構20の係合・解放状態を制御することにより、図8の遊星歯車機構5における共線図で示すように、停車時および発進時の変速状態を含めて、「高速」,「低速」,「LOW(発進時)」,「LOW(停止時)」の4段階の変速比(変速段)を設定することができる構成となっている。さらに、遊星歯車機構5で設定する各変速比の状態で回生用クラッチすなわちクラッチ14の係合・解放状態を制御することにより、補助動力源すなわち電動機11によるモータアシスト(力行)を実行可能な状態と、電動機11による発電(回生)を実行可能な状態とを設定することができるように構成されている。
Next, the operation of the power transmission device described above will be described. As described above, the power transmission device of the present invention includes the speed change mechanism by the
図9は、各変速比を設定する際の、また電動機11による力行および回生を実行する際の、制動装置22の動作状態、あるいは、変速用クラッチ機構20、回生用クラッチ14、第1ワンウェイクラッチ10、第2ワンウェイクラッチ12の係合・解放状態をまとめて示す図表であって、この図9における制動装置22についての「ON」は、制動装置22を作動させて車両Veを制動する状態を示し、「OFF」は、制動装置22を作動させないすなわち車両Veを制動しない状態を示している。また、変速用クラッチ機構14のクラッチC1,C2,ブレーキB1、および回生用クラッチ14、ならびに各ワンウェイクラッチ10,12についての「○」は、それら各クラッチもしくはブレーキを係合させた(もしくは係合した)状態を示し、「×」は、それら各クラッチもしくはブレーキを解放させた(もしくは係合しない,非係合)状態を示している。なお、クラッチC1とブレーキB1とを共に係合させてリングギヤ5rの回転を規制する状態以外は、ブレーキB1は解放状態となる。
FIG. 9 shows the operating state of the
制動装置22を作動させて、すなわち車両Veを制動して車両Veを停車させる際には、制動装置22がON状態にされ、変速用クラッチ機構20の各クラッチC1,C2,およびブレーキB1のいずれも解放状態にされる。またこの状態では駆動輪8は停止していていずれの方向にもトルクは伝達されないので、第2ワンウェイクラッチ12は係合することなく非係合の状態となっている。この状態で運転者の人力により入力軸1を回転させると、すなわち入力軸1に正回転方向(車両Veを前進させる方向)のトルクを入力すると、図10の共線図に示すように、第1ワンウェイクラッチ10が係合することにより遊星歯車機構5のサンギヤ5sが正回転方向に回転し、また車両Veが停車していることによりキャリア5cの回転が停止していて、そのためリングギヤ5rが逆回転方向に回転する。
When the
このとき、制動装置22をON状態にするブレーキレバー22aの制動操作に連動して、回生用クラッチ14も係合状態になっていて、その結果、リングギヤ5rと電動機11のモータ軸11aとが動力伝達可能な状態になっている。この状態で上記のように運転者の人力によるトルクを入力軸1に入力すると、電動機11が外力すなわち運転者の人力によって駆動されて、その際の回転数に応じて電動機11で電力が発生する。したがって、車両Veの停車中に、ブレーキレバー22aによる制動操作を行った状態で入力軸1にトルクを入力することにより、電動機11を駆動して電力を発生させること、すなわち電動機11により回生を行うことができる。
At this time, the
上記のように車両Veが停車した状態から、車両Veを発進させる場合には、制動装置22がOFF状態にされて車両Veの制動が解除され、回生用クラッチ14が解放状態にされる。この状態で運転者の人力により入力軸1を回転させると、すなわち入力軸1に正回転方向のトルクを入力すると、図11の共線図に示すように、第1ワンウェイクラッチ10が係合することにより遊星歯車機構5のサンギヤ5sが正回転方向に回転する。このとき、第2ワンウェイクラッチ12は、電動機11で反力トルクが発生する(すなわち電動機11で発電が行われる)ことによって第2ワンウェイクラッチ12が係合し、モータ軸11すなわちリングギヤ5rが逆回転方向に回転する。それに伴ってキャリア5cがサンギヤ5sの回転数に対して減速されて正回転方向に回転する。すなわち、サンギヤ5sに入力されたトルクが、サンギヤ5sの回転数および車速に応じて発生する電動機11での反力を受けて増幅されてキャリア5cから出力される。したがって、大きな駆動力を必要とする車両Veの発進時に、入力トルクを増幅して十分に大きな駆動トルクを得ることができる。
When starting the vehicle Ve from the state where the vehicle Ve is stopped as described above, the
車両Veの低速走行時、すなわち相対的に変速比が大きい低速段を設定して車両Veを走行させる場合には、変速用クラッチ機構20のクラッチC1とブレーキB1とが係合状態にされる。その結果、リングギヤ5rが固定部材であるケーシング18に連結されることになるので、そのリングギヤ5rの回転が規制される。すなわち、リングギヤ5rがその回転が停止した状態で固定される。この状態では、図12の共線図に示すように、第1ワンウェイクラッチ10が係合することにより遊星歯車機構5のサンギヤ5sが正回転方向に回転し、回転数が0で固定されたリングギヤ5rで反力を受けて、それに伴ってキャリア5cがサンギヤ5sの回転に対して減速されて正回転方向に回転する。したがって、比較的に大きな駆動力を必要とする低速走行時に、入力トルクを増幅して大きな駆動トルクを得ることができる。
When the vehicle Ve travels at a low speed, that is, when the vehicle Ve is traveled while setting a low gear stage having a relatively large gear ratio, the clutch C1 and the brake B1 of the gear shift
車両Veの高速走行時、すなわち相対的に変速比が小さい高速段を設定して車両Veを走行させる場合には、変速用クラッチ機構20のクラッチC1とクラッチC2とが共に係合状態にされる。すなわち、クラッチC1とクラッチC2とが共に係合されることにより、リングギヤ5rとキャリア5cとが連結されて一体回転するようになり、その結果、遊星歯車機構5全体が一体回転する状態になる。言い換えると、遊星歯車機構5で変速比が1となる直結段が設定される。この状態では、図13ないし図15の共線図に示すように、サンギヤ5sとキャリア5cとリングギヤ5rとが一体回転することになり、サンギヤ5sに入力されたトルクがそのままキャリア5cから出力される。すなわち、第1ワンウェイクラッチ10が係合することにより遊星歯車機構5のサンギヤ5sが正回転方向に回転し、そのサンギヤ5st同一の回転数でキャリア5cおよびリングギヤ5rが正回転方向に回転する。したがって、駆動軸8を比較的に高速で回転させることを必要とする高速走行時に、入力トルクの回転数を減速させることなく駆動軸8側へ出力させることができる。
When the vehicle Ve travels at a high speed, that is, when the vehicle Ve travels with a high gear stage having a relatively small gear ratio, both the clutch C1 and the clutch C2 of the gear shift
上記のように高速段すなわち変速比が1となる直結段を設定した状態で、電動機11に電力を供給して駆動する、すなわち電動機11を力行させると、第2ワンウェイクラッチ12には電動機11のモータ軸11aからカウンタドライブギヤ13aへ向かう電動機11の出力トルクが伝達されるので、図14の共線図に示すように、第2ワンウェイクラッチ12が係合する。その結果、電動機11の出力トルクが、カウンタギヤ対13を介してリングギヤ5rに伝達され、入力軸1に入力されているトルクと併せて遊星歯車機構5および伝動機構6を介して駆動軸8に伝達される。したがって、高速段(直結段)を設定した高速走行時に、電動機11を力行することにより、言い換えると、他のクラッチ機構等の制御を行うことなく電動機11を力行制御するだけで、電動機11の出力を駆動軸8に付加して車両Veの駆動力をアシストすることができる。
In the state where the high speed stage, that is, the direct coupling stage in which the gear ratio is 1 is set as described above, when the
また、上記のように高速段すなわち変速比が1となる直結段を設定した状態で、回生用クラッチ14を係合させると、具体的には、図15の共線図に示すように、ブレーキレバー22により制動操作を行うと、制動装置22による車両Veの制動に先立って回生用クラッチ14が係合させられ、カウンタドライブギヤ13aと電動機11のモータ軸11aとが動力伝達可能な状態になる。その結果、リングギヤ5rのトルクがカウンタギヤ対13を介して電動機11のモータ軸11aに伝達され、そのトルクによって電動機11が駆動される。すなわち、電動機11が外力すなわち運転者の人力によって駆動されて、その際の回転数に応じて電動機11で電力が発生する。したがって、高速走行中に、ブレーキレバー22aによる制動操作を行うことにより、電動機11を駆動して電力を発生させること、すなわち電動機11により回生を行うことができる。またこのとき、ブレーキレバー22aによる制動操作後に、制動装置22による車両Veの制動が開始されるより先に回生用クラッチ14が係合されて電動機11を回生させることによる車両Veの制動が実行されるので、電動機11の回生を効率良く行うことができる。
Further, when the
図16ないし図18に、この発明の動力伝達装置の他の実施形態を示す。図16に示す構成は、上記の図1に示した構成例における電動機11およびバッテリ21に替えて、油圧ポンプモータ31およびアキュムレータ32を設けた例である。また、図17に示す構成は、上記の図1に示した構成例における電動機11およびバッテリ21に替えて、空圧(エア)ポンプモータ41およびエアポンプ42を設けた例である。これら図16,図17に示す油圧ポンプモータ31や空圧ポンプモータ41などの力行・回生が可能な流体圧ポンプモータを、この発明における補助動力源として採用することができ、またその場合にも、上述した電動機11を採用した場合と同様の作用・効果を得ることができる。
16 to 18 show another embodiment of the power transmission device of the present invention. The configuration shown in FIG. 16 is an example in which a
また、図18に示す構成は、上記の図1に示した構成例が車両Veとして運転者の人力により駆動力を発生させるすなわち主動力源として人力を用いた自転車に、この発明の動力伝達装置を搭載した構成例であるのに対して、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいはLPGエンジンなどの内燃機関(エンジン)51を主動力源とする自動車(すなわちハイブリッド車)に、この発明の動力伝達装置を搭載した構成例である。すなわち、この発明の動力伝達装置における入力軸1に、エンジン51の出力軸51aが動力伝達可能に連結されている。したがって、この図18に示す構成の車両Veは、エンジン1を主動力源とし、補助動力源として電動機11を備えた動力伝達装置が搭載されるいわゆるハイブリッド車Veである。この発明の動力伝達装置を、このようなハイブリッド車Veに搭載した場合にも、上述したいわゆる電動アシスト自転車Veのこの発明の動力伝達装置を搭載した場合と同様の作用・効果を得ることができる。
The configuration shown in FIG. 18 is the same as the configuration shown in FIG. 1 except that the vehicle Ve generates a driving force by the driver's human power, that is, a bicycle using human power as the main power source. The power transmission device of the present invention is applied to an automobile (that is, a hybrid vehicle) having an internal combustion engine (engine) 51 such as a gasoline engine, a diesel engine, or an LPG engine as a main power source. This is an example of a mounted configuration. That is, the
以上のように、この発明の車両用動力伝達装置によれば、変速機構を構成する遊星歯車機構5のサンギヤ5sにトルクが入力されている状態で、カウンタギヤ対13を介してリングギヤ5rと、電動機11もしくは流体圧ポンプモータ31,41などの補助動力源との間に設けられた回生用クラッチ14の係合・解放状態を制御することにより、具体的には回生用クラッチ14を係合させてリングギヤ5rから補助動力源11,31,41へのトルク伝達が可能な状態にすることにより、入力軸1に入力されたトルクにより補助動力源11,31,41を駆動してその補助動力源11,31,41を回生させ、その際に発生する回生エネルギを、バッテリ21あるいはアキュムレータ32あるいはエアタンク42などのエネルギ蓄積手段に貯留することができる。すなわち、車両Veが停車している場合であっても、回生用クラッチ14を係合させた状態で入力軸1すなわちサンギヤ5sを駆動することにより、補助動力源11,31,41を回生させてその回生エネルギをエネルギ蓄積手段21,32,42に蓄えることができる。
As described above, according to the vehicle power transmission device of the present invention, in a state where torque is input to the
さらに、停車している状態から車両Veを発進させる場合は、発進直後に、サンギヤ5sすなわち入力軸1に入力されるトルクの回転方向に対して逆方向のトルク、すなわち入力軸1に入力されて車両Veを駆動する方向の駆動トルクと反対方向(すなわち車両Veを制動する方向)の制動トルクが補助動力源11,31,41で発生するので、第2ワンウェイクラッチ12が係合してその制動トルクが補助動力源11,31,41からカウンタドライブギヤ13aすなわちリングギヤ5r側に伝達される。その結果、その制動トルクが、入力軸1に入力される駆動トルクと反対方向に回転する反力トルクとなって、入力された駆動トルクが大きく減速されて、すなわち駆動トルクが大幅に増幅されてキャリア5cから伝動機構6を介して駆動軸8に伝達される。そのため、車両Veを発進させる場合に、発進直後に補助動力源11,31,41で発生する反力を利用して駆動軸8に遊星歯車機構5で増幅された大きな駆動トルクを伝達することができ、大きな駆動力が必要となる車両Veの発進をスムーズに行うことができる。
Further, when the vehicle Ve is started from a stopped state, immediately after the start, the torque reverse to the rotational direction of the torque input to the
なお、この場合の制動トルクは、車両Veが発進した後、車速が次第に増加するのに伴って次第に減少する。そして、その制動トルクの大きさ(もしくは回転数)が0になった時点で第2ワンウェイクラッチ12の係合が解消する。すなわち第2ワンウェイクラッチ12が自ずと解放状態になり、補助動力源11,31,41からリングギヤ5r側へのトルクの伝達が遮断される。
The braking torque in this case gradually decreases as the vehicle speed gradually increases after the vehicle Ve starts. Then, when the magnitude (or the rotational speed) of the braking torque becomes zero, the engagement of the second one-way clutch 12 is released. That is, the second one-way clutch 12 is automatically released, and transmission of torque from the
そして、ブレーキレバー22aを操作することなどにより、運転者による制動指令が出力された場合に、すなわち車両Veの制動時に、回生用クラッチ14が係合状態に制御されるので、車両Veの減速エネルギすなわち制動時に車両Veが有している運動エネルギによって補助動力源11,31,41を駆動させて、その補助動力源11,31,41で回生エネルギを発生させることができる。言い換えると、制動時の車両Veの運動エネルギを補助動力源11,31,41で発生する回生エネルギに変換することができる。そして、このように車両Veの制動時に回生用クラッチ14を係合状態にする動作は、車両Veを制動する制動装置22による制動動作よりも早く開始される。言い換えると、車両Veを制動する場合、回生用クラッチ14を係合することによって発生する反力トルクを利用した制動が優先して行われる。そのため、制動時の車両Veの運動エネルギを効率良く回生エネルギに変換することができ、エネルギの回生効率を高めて、動力伝達効率を向上させることができる。
Then, when a braking command is output by the driver, for example, by operating the
1…入力軸(入力部材)、 5…遊星歯車機構、 5s…サンギヤ、 5c…キャリア、 5r…リングギヤ、 8…駆動軸(出力部材)、 10…第1ワンウェイクラッチ、 11…電動機(補助動力源)、 12…第2ワンウェイクラッチ、 13…カウンタギヤ対、 13a…カウンタドライブギヤ、 13b…カウンタドリブンギヤ、 14…回生用クラッチ、 20…変速用クラッチ機構、 21…バッテリ(蓄電装置,エネルギ蓄積手段)、 22…制動装置(ブレーキ手段)、 23…電子制御装置(ECU)、 31…油圧モータ(補助動力源)、 32…アキュムレータ(エネルギ蓄積手段)、 41…空圧モータ(補助動力源)、 42…エアタンク(エネルギ蓄積手段)、 51…エンジン(内燃機関)、 C1,C2…クラッチ、 B1…ブレーキ、 Ve…車両。
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記変速機構は、サンギヤおよびキャリアならびにリングギヤの3つを回転要素とする遊星歯車機構により構成されていて、
前記入力部材と前記サンギヤとが前記入力部材から前記サンギヤへのトルク伝達を許容しかつ前記サンギヤから前記入力部材へのトルク伝達を遮断する第1ワンウェイクラッチを介して連結され、前記出力部材と前記キャリアとがトルク伝達可能に連結され、前記補助動力源と前記リングギヤの外周部に一体に形成されたカウンタドリブンギヤに噛み合うカウンタドライブギヤとが前記補助動力源から前記カウンタドライブギヤへのトルク伝達を許容しかつ前記カウンタドライブギヤから前記補助動力源へのトルク伝達を遮断する第2ワンウェイクラッチおよび該第2ワンウェイクラッチと並列に設けられて前記カウンタドライブギヤから前記補助動力源へのトルク伝達を選択的に許容する回生用クラッチを介して連結されている
ことを特徴とする車両用動力伝達装置。 A transmission mechanism that is mounted on a vehicle and that transmits torque input to an input member directly or at a speed to be transmitted to an output member, and is connected to the output member so that power can be selectively transmitted to both power running and regeneration. Power transmission comprising: an auxiliary power source capable of power supply; and energy storage means for supplying energy for driving the auxiliary power source during the power running and storing regenerative energy generated by the auxiliary power source during the regeneration In the device
The speed change mechanism is constituted by a planetary gear mechanism having three sun gears, a carrier, and a ring gear as rotating elements,
The input member and the sun gear are connected via a first one-way clutch that allows torque transmission from the input member to the sun gear and blocks torque transmission from the sun gear to the input member, and the output member and the sun gear The carrier is connected to be able to transmit torque, and the auxiliary power source and a counter drive gear that meshes with a counter driven gear integrally formed on the outer periphery of the ring gear allow torque transmission from the auxiliary power source to the counter drive gear. And a second one-way clutch that cuts off torque transmission from the counter drive gear to the auxiliary power source, and a torque transmission from the counter drive gear to the auxiliary power source is selectively provided in parallel with the second one-way clutch. It is connected via a regenerative clutch that allows Vehicle power transmission device for.
前記回生用クラッチは、前記ブレーキ手段と共に前記制動指令を受けることにより作動して前記カウンタドライブギヤから前記補助動力源へのトルクの伝達を可能にするとともに、前記ブレーキ手段よりも先に該回生用クラッチが作動を開始するように構成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用動力伝達装置。 Brake means that operates by receiving a braking command from the driver and brakes rotation of the output member;
The regenerative clutch is operated by receiving the braking command together with the brake means to enable transmission of torque from the counter drive gear to the auxiliary power source, and before the brake means. The vehicle power transmission device according to claim 1, wherein the clutch is configured to start operation.
前記エネルギ蓄積手段は、前記電動機へ電力を供給しかつ前記電動機で発電した電力を蓄電する蓄電装置を含む
ことを特徴とする請求項請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用動力伝達装置。 The auxiliary power source includes an electric motor having a function as a generator,
4. The vehicle power transmission device according to claim 1, wherein the energy storage unit includes a power storage device that supplies electric power to the electric motor and stores electric power generated by the electric motor. 5. .
前記エネルギ蓄積手段は、前記流体圧ポンプモータへ圧力流体を供給しかつ前記流体圧ポンプモータで発生した流体圧を蓄圧する蓄圧装置を含む
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用動力伝達装置。 The auxiliary power source includes a fluid pressure pump motor having both functions of a fluid pressure pump and a fluid pressure motor,
4. The energy storage means includes a pressure accumulator that supplies pressure fluid to the fluid pressure pump motor and accumulates fluid pressure generated by the fluid pressure pump motor. Vehicle power transmission device.
前記車両は、前記出力部材に動力伝達可能に連結された少なくとも1輪の駆動輪を含む3輪以上の車輪を有し、停車時に自立可能な自転車を含む
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用動力伝達装置。 The torque input to the input member includes torque generated by rotating the input member by a driver's human power,
6. The vehicle according to claim 1, further comprising a bicycle having three or more wheels including at least one drive wheel coupled to the output member so as to be capable of transmitting power, and including a bicycle that can stand on its own when stopped. The power transmission device for a vehicle according to any one of the above.
前記車両は、前記出力部材に動力伝達可能に連結された少なくとも1輪の駆動輪を有する自動車を含む
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用動力伝達装置。 The torque input to the input member includes an output torque of the internal combustion engine,
6. The vehicle power transmission device according to claim 1, wherein the vehicle includes an automobile having at least one driving wheel coupled to the output member so as to be capable of transmitting power.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192635A JP2010030362A (en) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | Power transmission device for vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192635A JP2010030362A (en) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | Power transmission device for vehicle |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010030362A true JP2010030362A (en) | 2010-02-12 |
Family
ID=41735400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008192635A Pending JP2010030362A (en) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | Power transmission device for vehicle |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010030362A (en) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011031742A (en) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Honda Motor Co Ltd | Oil pressure controller for drive unit |
WO2012057711A1 (en) * | 2010-10-28 | 2012-05-03 | Clean Mobile Ag | Range extender |
US10369880B2 (en) | 2015-11-20 | 2019-08-06 | Ntn Corporation | Power transmission device for vehicle |
DE102018217097A1 (en) * | 2018-10-05 | 2020-04-09 | Zf Friedrichshafen Ag | Drive arrangement for a bicycle or pedelec |
JP7431065B2 (en) | 2020-03-10 | 2024-02-14 | カワサキモータース株式会社 | Vehicle with electric supercharger |
-
2008
- 2008-07-25 JP JP2008192635A patent/JP2010030362A/en active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011031742A (en) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Honda Motor Co Ltd | Oil pressure controller for drive unit |
WO2012057711A1 (en) * | 2010-10-28 | 2012-05-03 | Clean Mobile Ag | Range extender |
US10369880B2 (en) | 2015-11-20 | 2019-08-06 | Ntn Corporation | Power transmission device for vehicle |
DE102018217097A1 (en) * | 2018-10-05 | 2020-04-09 | Zf Friedrichshafen Ag | Drive arrangement for a bicycle or pedelec |
JP7431065B2 (en) | 2020-03-10 | 2024-02-14 | カワサキモータース株式会社 | Vehicle with electric supercharger |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3817982B2 (en) | Hybrid car | |
JP4501814B2 (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP4344958B2 (en) | Method for operating a hybrid drive transmission system of an automobile | |
JP2009012726A (en) | Control device for hybrid vehicle | |
WO2014103503A1 (en) | Eletric vehicle gearshift control device | |
JP4541516B2 (en) | Kinetic energy regeneration device for electric bicycle | |
US20020094899A1 (en) | Transmission unit | |
JP2013245736A (en) | Transmission for electric vehicle | |
CN104411555A (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP6841051B2 (en) | Vehicles with power transmission and power transmission | |
JP2010260438A (en) | Power transmission mechanism for parallel type hybrid vehicle | |
CN104797475A (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP2007331632A (en) | Vehicle driving device and system | |
JP2009143485A (en) | Hybrid vehicle | |
JP5317801B2 (en) | Vehicle drive device | |
JP3593992B2 (en) | Drive unit for hybrid vehicle | |
JP2010030362A (en) | Power transmission device for vehicle | |
JP2005030430A (en) | Transmission for electric vehicle | |
WO2013129053A1 (en) | Vehicle shift control device | |
JP4179211B2 (en) | Hybrid vehicle drive system | |
JP4853173B2 (en) | Power transmission system | |
JP3859896B2 (en) | Hybrid car | |
WO2013146176A1 (en) | Controller for hybrid vehicle motor drive system | |
JP2011031646A (en) | Power unit for hybrid vehicle | |
JP2012214103A (en) | In-wheel motor driving device and control device for vehicle |