JP2010028097A - 半導体製造装置および半導体製造システム - Google Patents

半導体製造装置および半導体製造システム Download PDF

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なつよ 森岡
Shoichiro Fujiwara
正一郎 藤原
Yoshihito Kominato
芳仁 小湊
Katsunao Sakai
克尚 酒井
Kazuhiko Kawai
和彦 河合
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Abstract

【課題】処理プロセス名称に応じて、処理結果と相関の高い装置エンジニアリングデータの特徴量を自動的に出力する半導体製造装置を提供する。
【解決手段】半導体製造装置において、処理モジュール101と、検査モジュール102と、装置制御コントローラ103を備え、装置制御コントローラ103は加工処理時の装置エンジニアリングデータを、装置情報データベースに蓄え、処理レシピに記載されたプロセス名称に紐付けられた特徴量算出方法を特徴量算出方法データベース107より取得して、装置エンジニアリングデータから特徴量を算出して出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細素子を基板上に集積加工して半導体製品を製造する半導体製造装置および半導体製造システムに関し、特に、製品の品質変動と相関の強い装置エンジニアリングデータの代表値を出力する装置エンジニアリングデータ特徴量抽出方法に関する。
「ディジタル家電」という製品カテゴリで総称される工業製品は、システムLSI(SoC:System on Chip)、ディスプレイ・パネル、ハードディスク・ドライブ(HDD)といったキーデバイスを組み立てたセット製品である。製品の性能を決定する個々のキーデバイスは、微細素子を基板上に集積加工した半導体デバイス化基板(ウエハ)として、多工程の製造プロセスを経て生産される。キーデバイスの製造は多工程の複雑で精密なプロセスを必要とし、ウエハとして製造されるシステムLSIを例に取れば工程数は数百工程を超える。
半導体デバイス化ウエハの加工微細化の追求によって、半導体製造装置の製造条件の変動許容範囲は年々狭くなっている。半導体製造工程の手順や製造条件の入力間違い、製造装置の部品の劣化や故障、材料消費に起因する変動などにより製造条件が変動許容範囲から逸脱すると、処理を施された半導体デバイス化ウエハは不良となる。
数百工程の中の1工程を担う加工装置が所定の範囲を逸脱して変動すれば、製品の最終品質に異常が発生してしまう。そのため、個々の加工装置の状態が所定の範囲を逸脱していないかどうかを常に監視することが、製造ラインの品質管理として重要になっている。
デバイス構造形成工程では、装置処理後の半導体デバイス化ウエハの検査は、装置利用効率の向上と製造時間の短縮の観点から、抜き取り検査で実施されるため、残りのウエハに対する製造条件が変動許容範囲から逸脱した場合に、処理異常を見逃す可能性があった。
また、イオン注入のようなデバイス特性を変更する工程では、検査が困難なため、処理異常があっても気づくことなく最終製品検査工程まで至る。最終的には、全数検査が実施される製品検査で不良は発見されるが、各製造工程から最終製品検査までには数週間から数ヶ月を要するために、その間に処理した半導体デバイス化ウエハが全て不良になり大きな損害を被る潜在リスクがあった。
半導体製造装置は、圧力や流量等の反応中の物理パラメータ値等の処理に係わる情報を自身の記憶装置に蓄積して、適宜外部に出力する機能を有する。この処理情報を、例えば、“Chemometrics,Data Analysis for the Laboratory and Chemical Plant”,Wiley 2003(非特許文献1)に記載のSPCと称される個別異常検知手法を用いて、物理的な上下限しきい値と照合すれば、処理後の製品検査を行う前に処理の異常の有無から製品の異常の有無を推定することができる。
特に、半導体製造装置はウエハ処理1回ごとに処理情報を蓄積できる機能を持つものが多く、この処理情報を利用すればウエハ全数について処理の異常の有無を判定することができる。
上記個別異常検知を行うためには、処理後の製品品質に影響の強い装置パラメータおよびその上下限しきい値が必要であるが、ウエハ製品の製造ラインにおいて製品品質変動の原因を解析する方法および装置の発明としては、特開2002−110493号公報(特許文献1)および特開2000−252180号公報(特許文献2)に記載されているようなものがある。
これらは製品品質情報と製造情報の因果関係を解析する方法および装置の発明である。ここで対象としている製品品質情報とは、半導体ウエハの電気特性情報や歩留り情報であり、製造情報とは、プロセス加工工程に係わる製造装置履歴情報、製造条件情報、インライン測定情報、設備フロー情報である。
因果関係を解析する方法としては、製品品質情報を目的変数(Y)とし、製造情報を説明変数(X)とした多段階多変量解析(Y=A・X)が用いられている。
具体的には、まず、説明変数の複数の要素が同時に変動することによって引き起こされる多重共線性(Multiple Co−linear)現象による計算不可能問題や精度不足を回避するために、説明変数の要素を一定少数に分割する。
そして、重回帰分析(Yi=A・Xi)をその全ての分割グループに適用し、変数増減法により各分割グループ内で説明変数の要素を絞り込む。絞り込まれた説明変数を合わせて再度重回帰分析を適用することを多段階に繰り返して異常要素を抽出するという手法である。
また、“Introduction to Statistical Quality Control”,ISBN 0−471−30353−4,John Wiley & Sons,Inc.1997(非特許文献2)には、説明変数の複数の要素が同時に変動することによって引き起こされる多重共線性現象による計算不可能問題や精度不足を回避するための射影法(Projection Method)に基づく、目的変数(Y)と説明変数(X)の相関モデル(Y=A・X)の複数の計算方法が説明されている。
一方、データ通信速度の向上に伴い半導体製造装置は、処理中の時系列データ(以下装置エンジニアリングデータと称する)の出力が可能となった。
装置エンジニアリングデータは反応中の物理パラメータを例えば100msecでサンプリングした時系列データであり、莫大なデータ量を有する。反応中の物理パラメータのみならず、ウエハ搬送、バルブ開閉などプロセスに係る装置動作に関する情報も含むため、極めて詳細な装置情報ではあるが、データ量が莫大であるために有効に活用することが難しいという問題があった。
特表2006−506800号公報(特許文献3)には、プロセス装置の最適化システムとして、低歩留りと関連するプロセス装置を識別し、プロセス装置からのプロセス装置データを解析してデータマイニングにより低歩留りと関連するツールパラメータを識別して監視する方法が開示されている。
特開2002−110493号公報 特開2000−252180号公報 特表2006−506800号公報
以上述べてきたように、装置異常を監視する際に装置エンジニアリングデータは極めて詳細な情報を提供するがデータ量が莫大であり、製品品質の出来栄えと関連する有用な情報を簡便に得ることが難しい。特許文献3に開示された方法はデータマイニングによって問題装置の問題パラメータを探索してゆくものであるが、数百工程を経た最終製品品質である歩留りの低下が発生するまで問題装置に着目することができないため、その間に処理した半導体デバイス化ウエハが全て不良になり大きな損害を被る潜在リスクがある。また原因装置とならない限り装置が満たすべき品質からのずれに気づくことができない。
また、量産時の装置は通常は安定稼動しており、安定状態の装置エンジニアリングデータとその品質データとからは、明確な因果関係を見つけることは困難であるため、品質に影響する装置エンジニアリングデータに着目してSPCなどの個別異常検知手法を適用することは困難であった。
本発明は上記を鑑みてなされたもので、処理プロセス名称に応じて、処理結果と相関の高い装置エンジニアリングデータの代表値(以下特徴量と呼ぶ)を出力する半導体製造装置の提供を目的とする。
また、指定した装置の装置エンジニアリングデータと処理結果とを一定期間単位に自動収集し、処理結果と相関の高い装置エンジニアリングデータおよびそのサンプリング時間を抽出して定期的にリストを出力する、装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの提供を目的とする。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、代表的なものの概要は、材料基板を処理モジュールに搬送し、処理モジュールで処理条件を記したレシピに従って加工処理を実施させ、処理モジュールの状態を一定のサンプリング間隔で装置エンジニアリングデータとして収集して、装置情報データベースに保存する装置エンジニアリングデータ収集機能と、レシピのプロセス名に紐付けられた特徴量算出方法を特徴量算出方法データベースより取得して、特徴量算出方法に従って選択された少なくとも1つの装置パラメータの特徴量を装置エンジニアリングデータから算出して出力する特徴量算出機能とを有する装置制御コントローラを備えたものである。
また、装置エンジニアリングデータと、加工処理結果の出来栄え検査結果とを収集した装置情報データベースから、指定した一定間隔で、着目した装置エンジニアリングデータおよび出来栄え検査結果とを取得し、出来栄えとの相関の高い装置パラメータおよびそのサンプリング期間を自動抽出して定期的にリストを生成する装置エンジニアリングデータ定点監視機能を備えたものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、エッチング処理時にレシピごとに該当するプロセスのエッチング結果との相関が強い装置エンジニアリングデータの特徴量を出力することが可能である。使用者は、莫大な装置エンジニアリングデータを取り扱うことなく、デバイス製造に有用な情報を簡便に得られるという効果がある。これにより、品質への影響の高い特徴量を用いた装置異常検知のみならず、半導体の品質予測など様々なアプリケーションへの装置エンジニアリングデータの応用が可能となる。
また、装置エンジニアリングデータ定点監視ツールによれば、処理結果との相関の高いパラメータおよびそのサンプリング時間を一定間隔で出力することが可能である。使用者は、莫大な装置エンジニアリングデータを取り扱うことなく、装置状態の変化によって処理結果が変動した際に、その変動と関連の深いパラメータおよびサンプリング時間の知見を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の処理モジュールの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置のエッチング処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置のエッチング処理で使用されるレシピの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の特徴量算出方法の登録アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の特徴量算出方法登録の処理の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の品質データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の装置制御コントローラの特徴量出力アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される品質データのPLS解析入力ファイルの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイルの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用されるPRESS値による予測モデル評価結果の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される予測対象品質データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される電流Aの値を用いた品質データの予測結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される電圧Aの値を用いた品質データの予測結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される電圧Aの寄与度およびパラメータ値を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用される特徴量算出方法データベースの例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体製造装置のバルブ開度と装置状態との関連を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体製造装置の特徴量選択アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る半導体製造システムの構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体製造システムの装置異常検知システムが異常発生の予兆を検知した事例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の装置制御コントローラの特徴量算出方法選択アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の装置データのPLS解析入力ファイル作成アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置のPLS解析入力ファイル作成過程の装置データ構造の例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の品質データと相関の高い装置データのパラメータおよびサンプリング区間抽出アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の予測対象品質データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の装置パラメータ寄与度および寄与度平均値を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置のParam23の寄与度およびパラメータ測定値を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の特徴量算出方法により特徴量抽出区間を順位付けした例を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールのシステム構成図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの入力画面の一例である。 本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの入力データ設定方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの処理内容を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ出力結果の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1および図2により、本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の構成について説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の構成を示す構成図、図2は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の処理モジュールの一例を示す図であり、エッチング処理チャンバを示している。
図1において、半導体製造装置は、処理モジュール101、検査モジュール102、装置制御コントローラ103から構成されている。
装置制御コントローラ103は、レシピ104、装置情報データベースである装置情報入力部106、特徴量算出方法データベース107、特徴量算出機能108から構成されている。
図2において、処理モジュール101は、真空処理室201、プラズマ203、圧力計204、マスフローコントローラ205、排気装置206、可変コンダクタンスバルブ207、プラズマ発生用高周波電源208、バイアス用高周波電源209、試料載置電極210、マスフローコントローラ211、圧力計212から構成され、試料載置電極210上に試料202が載置される。
加工対象であるウエハ等の試料202が真空処理室201内の試料載置電極210上に載置されると、ガス供給系からエッチング用ガスがマスフローコントローラ205を介して一定流量に制御されて真空処理室内に供給される。供給されたガスは排気装置206により排気される。
このとき、圧力計204により真空処理室内の圧力をモニタしながら排気路中にある可変コンダクタンスバルブ207の開度を調整することにより、真空処理室内圧力を一定に制御することができる。
次いで、プラズマ発生用高周波電源208によりプラズマ203が励起され、さらにバイアス用高周波電源209によりプラズマ内に発生したイオンを試料面に引き込みエッチングが進行する。エッチング中の試料202はプラズマ203からの入熱により昇温する。このため、試料裏面に冷却ガスをマスフローコントローラ211を介して供給する。冷却ガス圧力は圧力計212によりモニタして、一定圧力になるように制御する。
次に、図3および図4により、本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置のエッチング処理フローについて説明する。図3は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置のエッチング処理フローを示すフローチャートであり、装置制御コントローラ103の特徴量出力アルゴリズムを含む処理フローを示している。図4は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置のエッチング処理で使用されるレシピの一例を示す図である。
装置制御コントローラ103は、処理モジュール101を予め設定した手順に従って制御し、図示しない搬送装置により搬入されたウエハに装置制御コントローラ103が格納する複数のレシピ104から1つを選んで処理を施す(ステップ301、ステップ302、ステップ303)。
エッチング処理実行時に、装置エンジニアリングデータ収集機能により、処理モジュール101の装置エンジニアリングデータ105を取得し(ステップ304)、取得したデータを装置情報入力部106に格納する。
装置制御コントローラ103は、特徴量算出機能108により、処理レシピのプロセス名称に対応付けて保存された装置エンジニアリングデータの特徴量算出方法を特徴量算出方法データベース107から参照する(ステップ305)。
装置情報入力部106に格納した装置エンジニアリングデータ105の中から、特徴量算出方法に記載された特定のパラメータを特定の算出方法で特徴量化して出力し(ステップ306、ステップ307)、エッチングを終了する(ステップ308)。
処理レシピは、図4に示すように、処理ステップごとにプロセス条件が記載されたものであるが、レシピ名称、レシピ生成日時、レシピ更新日時などのヘッダ情報とともに、プロセス名称、総ステップ数などのレシピ情報を有する。プロセス名称とはどのような材料の処理を実施するかといったレシピ処理の目的を示している。
次に、図5〜図17により、本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の特徴量算出方法の登録方法について説明する。図5は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の特徴量算出方法の登録アルゴリズムを示すフローチャート、図6は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の特徴量算出方法登録の処理の流れを示す図、図7は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の品質データの一例を示す図、図8は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータの一例を示す図、図9は本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置の装置制御コントローラの特徴量出力アルゴリズムを示すフローチャートである。
図10〜図17は、本発明の実施の形態1に係る半導体製造装置で使用されるデータおよび結果の一例を示す図であり、図10は品質データのPLS解析入力ファイルの一例を示す図、図11は装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイルの一例を示す図、図12はPRESS値による予測モデル評価結果の一例を示す図、図13は予測対象品質データの一例を示す図、図14は電流Aの値を用いた品質データの予測結果を示す図、図15は電圧Aの値を用いた品質データの予測結果を示す図、図16は電圧Aの寄与度およびパラメータ値を示す図、図17は特徴量算出方法データベースの例を示す図である。
図7において、品質データは、ロット番号(Lot)、日付(Date)、ウエハ番号(Wafer)、品質識別子、処理時間、前膜厚、後膜厚などの情報から構成されている。
図8において、装置エンジニアリングデータは、時間(Time)、ステップID(StepID)、ロット番号(Lot)、ウエハ番号(Wafer)、処理時間ごとの装置パラメータの測定値(電圧A、電流A、バルブ、電圧B)などの情報から構成されている。
図10において、品質データのPLS解析入力ファイルは、ロット番号(Lot)、日付(Date)、ウエハ番号(Wafer)、シフト量などの情報から構成されている。
図11において、装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイルは、ロット番号(Lot)、日付(Date)、ウエハ番号(Wafer)、ロットごとのPLS解析入力の情報(0sec…53.7sec)などの情報から構成されている。
図12において、PRESS値による予測モデル評価結果は、ステップID(StepID)、パラメータ、PRESS値などの情報から構成されている。
図17において、特徴量算出方法データベースは、プロセス名称、パラメータ、ステップ、切り出し区間始まり、切り出し区間終わり、処理などの情報から構成されている。
図5に示すように、装置制御コントローラ103は、まず、検査モジュールにウエハを設置し、エッチング前の品質データを取得する(ステップ501)。品質データはウエハ識別子として、図7に示すような、ロット番号、ウエハ番号を含み、エッチング前寸法や、膜厚などの品質データを記録する。
次に、ウエハをチャンバに自動搬送して設置し(ステップ502)、レシピ(例えば、図6のA1〜An)を設定し(ステップ503)、エッチング処理を実施して(ステップ504)、エッチングデータを取得、保存する(ステップ505)。
この時エッチングデータは、少なくともウエハ識別子として、図8に示すような、ロット番号、ウエハ番号を含み、処理時間ごとの装置パラメータの測定値(例えば、図6のE1〜En)を含む。
次に、エッチング処理後のウエハ(例えば、図6のW1〜Wn)を検査モジュール602に自動搬送して(ステップ506)、品質データ収集機能により、再度品質データ(例えば、図6のQ1〜Qn)を取得・保存する(ステップ507)。
この時品質データはウエハ識別子として、ロット番号、ウエハ番号を含み、エッチング完成寸法や、膜厚などの品質データを記録する。全てのレシピで処理を終了後(ステップ508)、解析モジュール604の特徴量選択の機能にて特徴量選択処理を実施する(ステップ509)。
最後に、特徴量選択処理において選択された、当該プロセスに適切な特徴量抽出方法を、特徴量算出方法登録機能により、プロセス名称と共に特徴量算出方法データベースに登録する(ステップ510)。
また、図9に示すように、装置制御コントローラ103は、予め取得された品質データファイルを開ける(ステップ901)。品質データファイルの一例は、図7に示したとおりである。
検査モジュール602による計測データの他に、ウエハ識別子であるロット名称、日付、ウエハ番号、品質識別子および処理時間を含む。品質識別子は、シフト量やレートなどエッチング前計測データとエッチング後計測データとから求めたいエッチング処理の品質データ名称を示す。
品質識別子に基づき、エッチング前測定データとエッチング後測定データとを用いてシフト量やレートなどの品質データを算出して品質データのPLS解析入力ファイルを作成する(ステップ902)。品質データのPLS解析入力ファイルの一例は図10に示したとおりである。
次に、品質データファイルのウエハ識別子に基づいて、該当するウエハのエッチングデータを開ける(ステップ903)。エッチングデータの一例は図8に示したとおりである。各装置パラメータの測定値が一定のサンプリング間隔で記録されている。エッチング処理が複数のステップからなる場合は、ステップIDデータを有する。
次に、レシピステップ、装置パラメータごとに個々のサンプリング時間のパラメータ値を特徴量候補として時系列データより切り出し、装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイルを生成する(ステップ904)。PLS解析では、目的変数である品質データを説明するモデルを各装置パラメータの各サンプリングデータを説明因子として作成するため、目的変数と説明変数とがセットになったデータ群を入力ファイルとする必要がある。装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイルの一例は図11に示したとおりである。
品質データファイルに記載された全てのウエハについて装置エンジニアリングデータの切り出しが終了したら(ステップ905)、パラメータ・ステップの全ての組み合わせでPLS解析を実施する(ステップ906)。
装置パラメータのサンプリングデータXと品質データYとの関係の相関モデルを、以下の数1の式に示す線形重回帰モデルとして解く場合、以下の数2の式、数3の式に示す逆行列の解法が必要となる。
PLSではXsampleの分散とXsampleとYsampleの相関の2つの評価関数を取り入れ、これらを大きくするように独立な潜在構造成分の射影を順次求めていくことに特徴がある。サンプリングデータXの相互相関によって生じる多重共線性がある場合、独立潜在構造成分の数はサンプリングデータの数よりも少なくなるが、サンプリングデータを除外することなく、全てのサンプリングデータを相関モデルに参加させ、その重要度を相互に比較することができる。
PLSから得られる相関モデルは、以下の数4の式に示すように得られる。係数apqはサンプリングデータごとのyqに対する寄与度を反映するが、このままでは単位の扱いの違いにより相対比較できないので、以下の数5の式に示すように標準偏差によりスケールを相対化する。
こうして得られた、以下の数6の式に示すCpqが品質データqに対する装置パラメータpの寄与度である。この寄与度から品質データに影響の強い重要なサンプリングデータを判断することができる。
次に、パラメータ・ステップの組み合わせで生成されたモデルの予測性能評価指標PRESSを計算してPRESS値が最も小さくなったモデルのパラメータおよびステップを選択する(ステップ907)。PRESS値は予測対象データへの予測値の追従性から予測性能を評価する指標であり、予測対象データの平均値と予測対象データとの距離を基準として、モデル予測値と予測対象データとの距離を評価する。PRESSの算出式は、以下の数7の式に示したとおりである。ここでnは予測対象データ数、yiは予測対象データ、y’はモデルによる予測値、y”は予測対象データの平均値を示す。
PRESS値による評価結果の一例は図12に示すとおりである。
図12の例では、電流Aのサンプリングデータを用いたモデルではPRESS値が21であり、予測対象データの平均値に比べて予測値が予測対象データから外れていることを示している。
予測対象品質データの一例は図13に示すとおりであり、電流Aのサンプリングデータを用いたレートの予測値1401の一例は図14に示すとおりである。
一方、電圧AはPRESSの値が0.72であり、平均値に比べて予測対象データへの追従性が良いことを示す。電圧Aを用いた予測値は図15のとおりである。PRESS値が1であるとは、平均値並みの予測結果であることを示しておりモデル導出の効果が見られない。従ってPRESS値は1以下である必要があり、0.7が良好なモデルの基準と考えられる。
次に、PRESS値が最も低かったモデルの寄与度グラフを参照して、品質データとの相関の強いサンプリング時間領域を選定する(ステップ908)。
PRESS値が最も小さく、良好な予測モデルとして選択されたエッチングステップ2の電圧Aの寄与度グラフをサンプリングデータと共に示した図は図16に示したとおりである。
寄与度グラフとは、目的変数の予測モデルを説明因子の重回帰式として求めた際の各説明因子の係数に基づいて算出されるもので、説明因子が予測対象の品質データに与える寄与を示したものである。
図16の例では、電圧A1601の立ち上がり時は寄与度1602が小さく、電圧Aが安定する期間で寄与度が高い。寄与度の総和は1であるので、電圧Aの立ち上がりから立ち下がりまでの総サンプリングステップ数から1サンプリングステップ当たりの平均的な寄与度を算出してしきい値1603とした場合、開始18秒後から51秒が電圧Aの適正な切り出し区間として抽出される。
切り出し区間の電圧Aの値の平均値を特徴量としても良いし、寄与度で重み付けをした平均値を特徴量としても良い。
得られた特徴量算出方法をレシピに記載されたプロセス名称とともにデータベースに保存する(ステップ909)。特徴量算出データベースの一例は図17に示したとおりである。
以上述べてきたように、品質に影響の高い因子をPLS解析により抽出するためには、ある程度品質データや装置エンジニアリングデータが変動する様々な条件でデータを取得する必要があり、プロセス条件出し時のデータを用いることが好ましい。
本実施の形態では、エッチング処理時にレシピごとに該当するプロセスのエッチング結果との相関が強い装置エンジニアリングデータの特徴量を出力することが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1では、レシピステップ、パラメータごとにパラメータ値を説明変数とするPLS解析を実施し、品質データに最も影響の強いレシピステップおよびパラメータのモデルを選択し、予測モデルに対して寄与の高いサンプリング時間を特徴量算出範囲として抽出した。
実施の形態2は、装置パラメータの物理的な意味を考慮した特徴量算出ロジックを予め定めておいたものである。
図18および図19により、本発明の実施の形態2に係る半導体製造装置の特徴量選択アルゴリズムについて説明する。図18は本発明の実施の形態2に係る半導体製造装置のバルブ開度と装置状態との関連を説明するための図、図19は本発明の実施の形態2に係る半導体製造装置の特徴量選択アルゴリズムを示すフローチャートである。
装置エンジニアリングデータは詳細な装置データであり、既に代表値化されて出力される従来からの装置データに比べ、粒度の細かい莫大な情報を有すると言う特徴があった。
さらに、時系列データであるために、所要時間という、従来からの装置データ代表値では得られなかった物理量も持つ。
処理ステップ開始からのバルブ開度1801の推移は、図18に示すとおりであり、バルブは最初は閉(=90度)であるが、処理開始とともに全開(=0度)となり、その後微調整を経て一定値となる。
処理開始から安定点までに要する時間は、チャンバ壁の付着物の影響を受ける。エッチングにおいて装置壁面の付着物は、付着物からのdegasがエッチング形状に影響するため、処理開始から安定点までに要する時間は品質データと関連が深い重要な特徴となる。
この様にエンジニアの知識を活用した、装置パラメータの物理的な意味を考慮した特徴量算出ロジックを予め定めておいた場合について説明する。
図19に示すように、まず、装置制御コントローラ103は品質データファイルをオープンし(ステップ1901)、品質識別子に指定された方法で、エッチング前測定データとエッチング後測定データとを用いて品質データを算出し、品質データのPLS解析入力ファイルを生成する(ステップ1902)。品質データ処理識別子がエッチレートである場合、エッチレートの算出には前測定データと後測定データに加えて、処理時間が必要となる。
次に、品質データのPLS解析入力ファイルを参照して、品質データに記載されたウエハのエッチングデータファイルをオープンする(ステップ1903)。エッチングデータをレシピステップに切り出し(ステップ1904)、レシピステップごとに定められた特徴量算出ロジックを取得し(ステップ1905)、これに記載されたパラメータについて、定められた特徴量を算出する(ステップ1906)。
これを全てのパラメータ、ウエハで繰り返して装置データのPLS入力ファイルを生成する(ステップ1907、ステップ1908)。
次に、ステップごとに生成された装置データのPLS入力ファイルを用いて、PLS解析を実施する(ステップ1909)。ステップごとのPLS解析結果を予測精度評価指標PRESS値で比較し、予測性能の高いモデルを選択する(ステップ1910)。
選択したモデルの寄与度グラフを参照して、寄与度の高いパラメータを選択し(ステップ1911)、プロセス名称とともにパラメータおよび物理的な意味を考慮した特徴量算出ロジックを特徴量算出方法としてデータベースに保存する(ステップ1912)。
本実施の形態では、エッチング処理時にレシピごとに該当するプロセスのエッチング結果との相関が強い装置エンジニアリングデータの特徴量を出力することが可能である。
(実施の形態3)
図20および図21により、本発明の実施の形態3に係る半導体製造システムの構成および動作について説明する。図20は本発明の実施の形態3に係る半導体製造システムの構成を示す構成図、図21は本発明の実施の形態3に係る半導体製造システムの装置異常検知システムが異常発生の予兆を検知した事例を示す図である。
図20において、半導体製造システムは、エッチング装置を含む半導体製造装置と、装置異常検知システムから構成されている。
半導体製造装置は、実施の形態1、2と同様の装置である。
エッチング装置2001はウエハ設置後、実施の形態1、2と同様に、レシピ2003を設定して、該当するプロセス名称に定められた特徴量算出ロジックを特徴量算出方法データベース2004より引き当てる。
エッチング終了後に特徴量算出ロジックに従い、定められたパラメータの特徴量を算出する。装置異常検知システム2002では、エッチング装置2001から上げられるパラメータ特徴量をモニタリングし、予め定めたしきい値を超えた場合にエッチング装置2001に対して警告2005を発する。
シフト量予測モデルにおいて寄与度1位に挙げられた電圧B2101をモニタリングし、シフト量面内平均値2102と共に示した例は、図21に示すとおりである。
図21では、寸法管理値はずれ2103の発生に先駆けて電圧Bが変動2104しており、異常発生を予め検出することができた。
本実施の形態では、エッチング装置2001から上げられるパラメータ特徴量のデータをエッチング装置2001とは別の装置異常検知システム2002でモニタリングした例を示したが、エッチング装置2001が電圧Bを監視してアラームを発する構成としても良い。
本実施の形態では、エッチング装置2001から上げられるパラメータ特徴量により警告を発するので、品質への影響の高い特徴量を用いた装置異常の検知を行うことが可能である。
(実施の形態4)
次に、図22〜図29により、本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の特徴量算出方法の登録方法の別の例について説明する。図22は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の装置制御コントローラの特徴量出力アルゴリズムを示すフローチャート、図23は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の装置データのPLS解析入力ファイル作成アルゴリズムを示すフローチャート、図24は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置のPLS解析入力ファイル作成過程の装置データ構造の例を示す図、図25は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の品質データと相関の高い装置データのパラメータおよびサンプリング区間抽出アルゴリズムを示すフローチャート、図26は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の予測対象品質データの一例を示す図、図27は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の装置パラメータ寄与度および寄与度平均値を示す図、図28は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置のParam23の寄与度およびパラメータ測定値を示す図、図29は本発明の実施の形態4に係る半導体製造装置の特徴量算出方法により特徴量抽出区間を順位付けした例を示す図である。
図22に示すように、装置制御コントローラ103は、予め取得された品質データファイルを開ける(ステップ2201)。
品質識別子に基づき、エッチング前測定データとエッチング後測定データとを用いてシフト量やレートなどの品質データを算出して品質データのPLS解析入力ファイルを生成する(ステップ2202)。
次に、品質データファイルのウエハ識別子に基づいて、該当するウエハのエッチングデータを開ける(ステップ2203)。
次に、レシピステップ、装置パラメータごとに個々のサンプリング時間のパラメータ値を特徴量候補として時系列データより切り出し(ステップ2204)、全てのウエハについて切り出し処理を行い(ステップ2205)、全てのステップの全てのパラメータデータを切り出した後、これを全て統合して各レシピステップの各装置パラメータがウエハ毎に1行に纏まった装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイルを生成する(ステップ2206)。
次に、品質データと装置エンジニアリングデータとのPLS解析を実施する(ステップ2207)。
次に、寄与度を参照し、品質データと相関の高いパラメータおよびサンプリング時間領域を選定する(ステップ2208)。プロセス名称とともに特徴量算出方法をデータベースに保存する。
ステップ2203からステップ2206に記載した装置エンジニアリングデータのPLS解析入力ファイル生成処理の詳細を図23のフローチャートにまとめた。まず、品質データファイルに記載された最初のウエハのエッチングデータファイルをオープンする(ステップ2301)。
次に、エッチングデータファイルに含まれる処理ステップ数を取得し(ステップ2302)、エッチングデータファイルをクローズし(ステップ2303)、エッチング処理を構成する最初のステップを選択する(ステップ2304)。
次に、品質データファイルに記載された最初のウエハのエッチングデータファイルを再度オープンし(ステップ2305)、ステップデータを切り出し、時系列データ数をカウントし(ステップ2306)、ステップデータを保存してエッチングデータファイルをクローズする。(ステップ2307)。
これを品質データファイルに記載された全てのウエハで繰り返し(ステップ2308)、最も時系列データ数の少なかったウエハに合わせて時系列データ末尾を削除して、エッチングパラメータ毎にEEデータを集約し(ステップ2309)、ステップ内のエッチングパラメータデータをウエハ毎に統合する(ステップ2310)。
これを着目するステップを変えて(ステップ2312)、全てのステップで繰り返し(ステップ2311)、ウエハ毎に全ステップのエッチングデータを統合する(ステップ2313)。
図7に示した品質データと、図8に示した装置データとを用いてPLS解析入力ファイル生成処理を実施した結果を図24に示す。エッチング処理は2ステップから成り、電圧A・電流A・バルブ開度・電圧Bの4種類のパラメータデータを0.1秒間隔で収集したものである。
品質データに記載された解析対象ウエハ枚数がN枚であった場合、まず、ステップ1を対象にNウエハ分の時系列データ数を順次カウントし、最も少ない処理時間である10秒で電圧A・電流A・バルブ開度・電圧Bのパラメータ値をパラメータ名称_サンプリング時間_ステップ名称の名前を付けて集約した。
次に、ステップ2を対象に、最も少ないステップ2の処理時間で電圧A・電流A・バルブ開度・電圧Bの時系列データを集約した後、ウエハ毎に2つのステップのエッチングデータを統合する。
図22のステップ2208からステップ2209に記載した品質データと相関の強いパラメータおよびサンプリング時間領域選定処理の詳細を図25のフローチャートを用いて説明する。
まず、PLS解析の結果である寄与度ファイルをオープンする(ステップ2501)。寄与度ファイルはPLS入力装置データに含まれる説明因子それぞれの、品質データ予測における寄与度を纏めたファイルである。
次に、同一ステップ、同一パラメータ毎に寄与度平均値を算出する(ステップ2502)。着目したパラメータmの品質qの予測における寄与度平均値Imqは以下の数8の式を用いて求める。Pmは予測モデルに用いられたパラメータmのサンプリング数、Cmpqはパラメータmのp番目のサンプリングデータの品質q予測における寄与度である。
次に、寄与度平均値上位10位までのパラメータを選定する(ステップ2503)。
選定したパラメータにおいて寄与度平均値よりも寄与度が大きくなる最初のサンプリング区間を抽出し(ステップ2504)、選定した全てのパラメータでサンプリング区間抽出を繰り返し(ステップ2505)、プロセス名称とともに特徴量算出方法をデータベースに保存する(ステップ2506)。
品質データの一例を図26に示す。また、図27は図26に示した8ウエハ分の異物計測結果を品質データとし、これらのウエハを処理した際の装置データを用いて特徴量算出区間の探索を実施した結果の寄与度データである。白の棒グラフが寄与度の生データCmpq、黒の棒グラフがステップ・パラメータ毎に算出した寄与度平均値である。また、寄与度平均値の1位〜10位を(1)〜(10)で示し、パラメータParamの表示は一部のもののみ表示している。
寄与度生データではパラメータ間で寄与の大きさを比較することは難しいが、平均値によってパラメータの順位付けが可能である。寄与度平均値が1位となった処理ステップS2のパラメータParam23の寄与度グラフおよび測定値を図28に示す。
測定値の初期1秒に測定値の変動が見られ、このサンプリングデータの寄与度が大きい。変動したデータは図26に示したウエハFの測定値であり、異物数の変化と相関の強いパラメータおよびサンプリング時間を抽出した。
10位までで抽出されたパラメータおよび処理ステップ、切り出し区間、特徴量算出方法を記載した特徴量算出データベースの一例は図29に示したとおりである。
本実施の形態では、エッチング処理時にレシピごとに該当するプロセスのエッチング結果との相関が強い装置エンジニアリングデータの特徴量を出力することが可能である。
(実施の形態5)
次に、図30〜図34により、本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールについて説明する。図30は半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールのシステム構成図、図31は本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの入力画面の一例、図32は本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの入力データ設定方法を示すフローチャート、図33は本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの処理内容を示すフローチャート、図34は本発明の実施の形態5に係る半導体製造装置の装置エンジニアリングデータ出力結果の一例を示す図である。
図30に示すように、装置エンジニアリングデータ定点監視ツール3004は、LAN3006によって装置情報入力部3003やロット履歴データベース3005と接続されている。装置情報入力部3003は同じくLAN3006で接続された半導体製造処理装置3002や検査装置3001から処理実施時に収集された装置エンジニアリングデータや処理前後の検査結果を収集して蓄えている。ロット履歴データベース3005は、ロットが処理された装置、工程、レシピ、処理日時が記録されたデータベースである。装置エンジニアリングデータ定点監視ツール3004は、入力された条件に基づいて装置情報入力部3003、ロット履歴データベース3005から情報を取得し、品質データと相関の強いパラメータおよびサンプリング区間をリストアップして付属の記録媒体3007に処理結果を記録する。
図31に装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの入力画面の一例を示す。入力画面には、解析対象とする装置名入力部3101、工程名入力部3102、レシピ名入力部3103、処理前検査工程名称入力部3104、処理後検査工程名称入力部3105、切り出し単位入力部3106、実行ジョブ名称入力部3107、実行キー3108、停止ジョブ名称入力部3109、停止キー3110がある。
図32に示すように装置エンジニアリングデータ定点監視ツールへは、まず、装置名を入力し(ステップ3201)、工程名を入力し(ステップ3202)、レシピ名称を入力する(ステップ3203)。
次に、処理前検査工程を入力し(ステップ3204)、処理後検査工程を入力し(ステップ3205)、切り出し単位を入力する(ステップ3206)。
次に、実行ジョブ名称を入力し(ステップ3207)、実行ボタンを押す(ステップ3208)。このことによりツールへ処理条件を入力して、定点監視処理を開始する。
図33に示すように、装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの処理フローでは、まず、現在の時間Aを記憶する(ステップ3301)。
次に、ロット履歴データベース3005を参照して、指定された装置で、指定された処理工程を、指定されたレシピで、現在の時刻Aから指定された切り出し単位時間を遡った範囲において処理されたロット名称を取得する(ステップ3302)。
次に、装置情報入力部3003を参照して、指定された処理前検査工程で検査されたロットの中から、着目したロットのデータを取得する(ステップ3303)。同様に装置情報入力部3003を参照して、指定された処理後検査工程で検査されたロットの中から、着目したロットのデータを取得する(ステップ3304)。
次に、処理前検査工程と処理後検査工程で、共通するウエハデータの測定値の差分を取ってPLS入力品質データファイルを生成する(ステップ3305)。
次に、品質データファイルのロット情報を参照して、装置情報入力部3003から装置データをロット単位で取得し(ステップ3306)、品質データファイルのロットおよびウエハ情報を参照して、PLS入力装置データファイルを生成する(ステップ3307)。
次に、PLS解析を実施し(ステップ3308)、寄与度を参照して、品質データとの相関の強いパラメータおよびサンプリング時間領域を選定する(ステップ3309)。
次に、リストアップした結果ファイルを記録媒体3007に保存する。現在の時間A‘とAとの差分が指定された切り出し単位と等しくなるまで待ち(ステップ3311)、停止ボタンが押されるまで(ステップ3312)定期的に処理を繰り返す。
図34に装置エンジニアリングデータ定点監視ツールの出力例を示す。定点監視を行うことで、常にリストアップされるパラメータの確認や、品質データが大きく変動した時に上位に抽出されるパラメータの確認が可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、多くの製造工程と製造装置が必要な、微細素子を基板上に集積加工する半導体製品の製造ラインの半導体製造装置に好適である。特に、半導体製造装置のプロセス状態が分解保守や累積運転時間によって変動し易く、そのプロセス状態の一部の変動が製品品質に致命的変動をもたらす場合に好適である。プロセス状態監視のパラメータ特徴量が装置エンジニアリングデータから簡便に求めることができず、品質と相関の高いパラメータ特徴量を条件だし時の装置エンジニアリングデータと製品品質検査結果とを照合して統計的に導出する必要がある場合に好適である。
101…処理モジュール、102…検査モジュール、103…装置制御コントローラ、104…レシピ、105…装置エンジニアリングデータ、106…装置情報入力部、107…特徴量算出方法データベース、108…特徴量算出機能、201…真空処理室、202…試料、203…プラズマ、204…圧力計、205…マスフローコントローラ、206…排気装置、207…可変コンダクタンスバルブ、208…プラズマ発生用高周波電源、209…バイアス用高周波電源、210…試料載置電極、211…マスフローコントローラ、212…圧力計、601…品質データ、602…検査モジュール、603…特徴量算出方法、604…解析モジュール、1401…モデル予測値、1501…モデル予測値、1601…電圧B、1602…寄与度、1603…しきい値、1801…バルブ開度、2001…エッチング装置、2002…装置異常検知システム、2003…レシピ、2004…特徴量算出方法データベース、3001…検査装置、3002…処理装置、3003…装置情報入力部、3004…装置エンジニアリングデータ定点監視ツール、3007…記録媒体、3005…ロット履歴データベース、3006…LAN。

Claims (6)

  1. 材料基板上に微細素子を集積加工して半導体装置を製造する半導体製造装置であって、
    前記材料基板に対して前記集積加工の処理を行う処理モジュールと、
    前記材料基板の検査を行う検査モジュールと、
    前記半導体製造装置の制御を行う装置制御コントローラとを備え、
    前記装置制御コントローラは、
    前記材料基板を前記処理モジュールに搬送し、前記処理モジュールで処理条件を記したレシピに従って加工処理を実施させ、前記処理モジュールの状態を一定のサンプリング間隔で装置エンジニアリングデータとして収集して、装置情報データベースに保存する装置エンジニアリングデータ収集機能と、
    前記レシピのプロセス名に紐付けられた特徴量算出方法を特徴量算出方法データベースより取得して、前記特徴量算出方法に従って選択された少なくとも1つの装置パラメータの特徴量を前記装置エンジニアリングデータから算出して出力する特徴量算出機能とを有することを特徴とする半導体製造装置。
  2. 請求項1記載の半導体製造装置において、
    前記装置制御コントローラは、
    前記材料基板を前記処理モジュールに搬送し、同一のプロセス名で管理される複数の異なる前記レシピに従って加工処理を実施させ、前記処理モジュールの状態を一定のサンプリング間隔で装置エンジニアリングデータとして、前記材料基板単位で収集して、前記装置情報データベースに保存する装置エンジニアリングデータ収集機能と、
    前記検査モジュールに前記材料基板を搬送して、前記材料基板の処理前後の品質計測値を取得して前記装置情報データベースに保存する品質データ収集機能と、
    前記装置エンジニアリングデータから算出した特徴量候補と、前記処理前後の品質計測値から算出した加工品質との統計解析処理により、加工品質と相関の強い特徴量を選択する特徴量選択機能と、
    選択された前記特徴量の算出方法を、これに係るプロセス名と共に前記特徴量算出方法データベースに保存する特徴量算出方法登録機能とを有することを特徴とする半導体製造装置。
  3. 請求項1または2記載の半導体製造装置において、
    前記装置制御コントローラは、
    前記レシピのステップごとに定められた前記特徴量の算出方法を取得し、その特徴量の算出方法に記載されたパラメータについて定められた前記特徴量を算出し、全てのパラメータでの前記特徴量を算出し、
    算出した特徴量候補と、前記処理前後の品質計測値から算出した加工品質との統計解析処理により、加工品質と相関の強い特徴量を選択し、
    選択された前記特徴量の算出方法および前記特徴量の前記パラメータをこれに係るプロセス名と共に前記特徴量算出方法データベースに保存することを特徴とする半導体製造装置。
  4. 少なくとも1つの半導体製造装置を用いて材料基板上に微細素子を集積加工して半導体装置を製造する半導体製造システムであって、
    前記半導体製造装置は、前記材料基板に対して前記集積加工の処理を行う処理モジュールと、前記材料基板の検査を行う検査モジュールと、前記半導体製造装置の制御を行う装置制御コントローラとを有し、
    前記装置制御コントローラは、
    前記材料基板を前記処理モジュールに搬送し、同一のプロセス名で管理される複数の異なるレシピに従って加工処理を実施させ、前記処理モジュールの状態を一定のサンプリング間隔で装置エンジニアリングデータとして、前記材料基板単位で収集して、装置情報データベースに保存する装置エンジニアリングデータ収集機能と、
    前記検査モジュールに前記材料基板を搬送して、前記材料基板の処理前後の品質計測値を取得して前記装置情報データベースに保存する品質データ収集機能と、
    前記装置エンジニアリングデータから算出した特徴量候補と、前記処理前後の品質計測値から算出した加工品質との統計解析処理により、加工品質と相関の強い特徴量を選択する特徴量選択機能と、
    選択された前記特徴量の算出方法を、これに係るプロセス名と共に特徴量算出方法データベースに保存する特徴量算出方法登録機能とを有し、
    前記半導体製造装置から出力される前記装置エンジニアリングデータの特徴量を取得し、この特徴量の異常を予め設定した判定基準に基づいて監視する装置異常監視システムを備えたことを特徴とする半導体製造システム。
  5. 請求項1記載の半導体製造装置において、
    前記装置制御コントローラは、
    前記材料基板を前記処理モジュールに搬送し、同一のプロセス名で管理される複数の異なる前記レシピに従って加工処理を実施させ、前記処理モジュールの状態を一定のサンプリング間隔で装置エンジニアリングデータとして、前記材料基板毎にロット単位で収集して、前記装置情報データベースに保存する装置エンジニアリングデータ収集機能と、
    前記検査モジュールに材料基板を搬送して、前記材料基板の処理前後の品質計測値を取得して前記装置情報データベースに保存する品質データ収集機能と、
    前記ロット単位で収集された装置エンジニアリングデータの前記材料基板毎の時系列サンプリングデータと、前記処理前後の品質計測値から算出した加工品質との統計解析処理により、加工品質と相関の強いサンプリングデータを抽出する特徴量算出区間選択機能と、
    選択された特徴量算出区間および特徴量算出方法を、これに係るプロセス名と共に前記特徴量算出方法データベースに保存する特徴量算出方法登録機能とを有することを特徴とする半導体製造装置。
  6. 少なくとも1つの半導体製造装置および検査装置を用いて材料基板上に微細素子を集積加工して半導体装置を製造する半導体製造システムであって、
    前記半導体製造装置は、前記材料基板に対して前記集積加工の処理を行う処理モジュールと、前記半導体製造装置の制御を行う装置制御コントローラとを有し、
    前記検査装置は、
    検査モジュールに搬送された前記材料基板の加工処理前後の品質計測値を取得して装置情報データベースに保存する品質データ収集機能を有し、
    前記装置制御コントローラは、
    前記材料基板を前記処理モジュールに搬送し、処理条件の記載されたレシピに従って加工処理を実施し、前記処理モジュールの状態を一定のサンプリング間隔で装置エンジニアリングデータとして、前記材料基板毎にロット単位で収集して、前記装置情報データベースに保存する装置エンジニアリングデータ収集機能と、前記装置情報データベースから指定された一定の期間で前記装置エンジニアリングデータおよび処理前後の品質計測値を取得し、前記処理前後の品質計測値から算出した半導体製造装置の加工品質と、前記装置エンジニアリングデータとの統計解析処理により、加工品質と相関の強い装置パラメータおよびサンプリング区間を抽出してその一覧を作成する機能とを有することを特徴とする半導体製造システム。
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