JP2010027529A - 高周波加速器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の高周波加速空洞共振器を組み合わせて線形型の高周波加速器を構成する場合に、1台の高周波電源から個々に異なる所定の加速電界を供給でき、かつ従来に比べて加速電圧や加速位相の調整を極めて容易に行えるようにする。
【解決手段】本発明の高周波加速器は、複数の高周波加速空洞共振器2,3を有し、各高周波加速空洞共振器2,3間が高周波同軸伝送路としての同軸管空洞7で結合され、この同軸管空洞7の両端部には同軸管空洞7を構成する外導体11と内導体12を接続するループ14が形成され、複数の高周波加速空洞共振器2,3と同軸管空洞7とは、その共振周波数が略同一で、かつ、同軸管空洞7の空洞長が共振波長の(1/2)・N倍(Nは自然数)でないように設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子を高エネルギーまで加速する線形型の高周波加速器に関する。
一般に、高周波加速器で荷電粒子を効率良く加速させるためには、荷電粒子が加速ギャップを通過するときのタイミングと高周波電界の位相を調整する必要があると共に、加速電界の電界強度も所定の大きさにする必要がある。さらに、複数の高周波加速空洞共振器(以下、単に空洞共振器という)を組み合わせて線形型の高周波加速器を構成する場合には、各々の加速位相と加速電界強度とを調整する必要がある。
そこで、従来の線形型の高周波加速器は、個々の空洞共振器毎に高周波電源を接続し、個々の高周波電源で高周波電界の強度と、高周波電源間の位相を調整することにより実現している。例えば、下記の非特許文献1に記載の従来技術では、高周波加速器として、RFQ空洞共振器とAPF−IH空洞共振器との2つの空洞共振器から構成し、それぞれの空洞共振器毎に高周波電界を励起するために高周波電源を設置し、それぞれ高周波伝送管(同軸管)を通して各空洞共振器にパワーを供給している。
また、複数の空洞共振器を組み合わせて高周波加速器を構成する場合には、結合係数も重要である。すなわち、結合係数が小さいと、空洞共振器間の伝播速度が遅くなり、各空洞共振器にパワーを供給する高周波伝送管(同軸管)に大きな電圧が立ち放電する可能性がある。逆に、結合係数が大きすぎると、空洞共振器全体で見たQ値が下がってしまうので、高周波電源に必要となされるパワーが大きくなる。
そのため、例えば下記の非特許文献2記載の従来技術では、個々の空洞共振器をスロット結合(空洞共振器に穴をあけそこからの磁界の漏れにより2つの空洞を結合)していた。この場合、結合係数の調整は、スロットの穴のサイズを微妙に後加工して調整することにより実施している。
Y.Iwata,et.al.,Alternating−phase focused IH−DTL for an injector of heavy−ion medical accelerators,Nuclear Instruments & Methods in Physics Research A,569,(2006),p685−696. 青、他、J-PARC ACS用ブリッジカプラの開発、第28回リニアック技術研究会、(2003).
荷電粒子を加速すると運動エネルギーが荷電粒子に与えられる、いわゆるビームローディングが生じるが、そのエネルギーも高周波電源から供給する必要があり、荷電粒子を加速しないときより大きなパワーを必要とする。ビームローディングの位相と高周波電源の位相は異なるので、荷電粒子を加速するときには加速しないときと異なる電源位相にする必要がある。そのため、非特許文献1の従来技術では、空洞共振器毎に高周波電界を励起するために高周波電源を設置し、個々の高周波電源で高周波電界の強度と、高周波電源間の位相を調整することにより、各々の加速位相と加速電界強度とを調整しているため、複雑な制御が必要となる。
また、上記の非特許文献2に記載の従来技術において、結合係数の調整は、スロットの穴のサイズを微妙に後加工して調整して実施している。この場合、スロット穴の部分の空洞は非常に複雑な構成をしており、結合係数の調整には多大な手間を要していた。また、個々の加速空洞共振器は同じ特性の空洞共振器であり、互いに異なる特性をもつ加速空洞共振器には適用し難いという問題がある。
これらのことから、従来の高周波加速器は、以下のような課題がある。すなわち、(1)互いに異なる特性を持つ複数の空洞共振器に対して1台の高周波電源から個々に異なる所定の加速電界を供給することが難しい。(2)複数の空洞共振器間の加速位相を調整するために複雑な制御が必要である。(3)複数の空洞共振器間の加速電圧を調整するために複雑な制御が必要である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、複数の高周波加速空洞共振器を組み合わせて線形型の高周波加速器を構成する場合において、1台の高周波電源から個々に異なる所定の加速電界を供給することができ、しかも、従来に比べて加速電圧や加速位相の調整を極めて容易に行うことができるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、複数の空洞共振器を有する高周波加速器において、上記各高周波加速空洞共振器は、外導体と内導体で構成された高周波同軸伝送路で相互に結合され、上記高周波同軸伝送路は、その両端部に上記外導体と内導体を接続するループが形成され、上記複数の高周波加速空洞共振器と上記高周波同軸伝送路とは、その共振周波数が略同一で、かつ、上記高周波同軸伝送路の空洞長は、共振波長の(1/2)・N倍(Nは自然数)とは異なる長さに設定されていることを特徴としている。
本発明によれば、異なる特性を持つ複数の高周波加速空洞共振器に対して、1台の高周波電源から個々に異なる所定の加速電界を供給することができる。また、複数の高周波加速空洞共振器間の加速位相が自動的に調整されるため、特別の手段を設けて位相調整をすることが不要である。これにより、複数の高周波加速空洞共振器間の加速電圧を調整するための複雑な制御が不要となる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における高周波加速器の構成図、図2は図1の符合Pで示す部分を拡大して示す断面図、図3は図2の部分を空洞共振器の空洞内部側から見た平面図である。
この実施の形態1の高周波加速器は、線形加速器、特にはHモード型加速器であって、イオン源1と前後2段の高周波加速空洞共振器(以下、単に空洞共振器という)2,3が直線状に配置され、これらが真空ダクト4を介して互いに順次接続されている。また、前段の空洞共振器2には、1台の高周波電源5が同軸管からなる高周波伝送管6を介して接続されている。さらに、この実施の形態1の特徴として、前後の空洞共振器2,3間は高周波同軸伝送路としての同軸管空洞7により結合されている。
そして、イオン源1で発生した荷電粒子は、真空ダクト4の中を輸送され、前段の空洞共振器2、および後段の空洞共振器3を経由して加速される。また、前段の空洞共振器2と、後段の空洞共振器3に発生される高周波電界は、高周波電源5、高周波伝送管6、および同軸管空洞7により供給される。
なお、前後の空洞共振器2,3の種類には格別な制約はなく、例えば、RFQ加速空洞共振器とAPF−IH加速空洞共振器との組み合わせなど、互いに異なる種類のものであってもよく、また、2つのRFQ加速器、あるいは2つのAPF−IH加速器など同じ種類のものを組み合わせたものであってもよい。また、高周波伝送管6は、高周波の電界を伝送する働きをもつのみであるが、同軸管空洞7は、高周波同軸伝送路としての機能のみならず、数100から数1000の共振の鋭さ(以下、Q値という)を持つ空洞共振器としての機能を有している。なお、Q値の調整については後述する。
上記の同軸管空洞7は、前後の各空洞共振器2,3の空洞軸方向Zに沿って延びる長尺の横長部7aと、この横長部7aの両端部に設けられて各空洞共振器2,3に挿着された接続部7bとを有する。そして、各接続部7bは、横長部7aに対して回転フランジ等を介して接続されることにより、それぞれ軸心を中心にして回転可能に構成されており、これによって、各接続部7bは、前後の各空洞共振器2,3の空洞軸方向Zに対して、後述するループ14の角度Φが変更できるようになっている。そして、この角度Φを変更することによりループ14内を通過する磁束量が変化し、これに伴って結合係数κが変化するので、このことを利用して結合係数κを調整する。
さらに、各接続部7bは、横長部7aに対して例えばスプライン嵌合等によって軸方向に沿ってスライド可能に接続されており、これによって同軸管空洞7の全体の空洞長を可変できる構成となっている。そして、後述するように同軸管空洞7の空洞長を変化させることにより、共振周波数を調整する。
上記の同軸管空洞7の横長部7aと接続部7bとは、共に外導体11と内導体12を備え、外導体11と内導体12との間には高周波の電界が励起される。また、各接続部7bには、導電性材料からなるリング状の端板13、および導電性材料からなる略L字状のループ14が設けられている。そして、ループ14は、その一端側が内導体12に、他端側が端板13にそれぞれ接続されている。
なお、端板13は、図では端部にエッジがあるが、高周波の高電界がかかるので、実際にはエッジがなくなるように円弧状に形成されている。また、ループ14は、一端側が接続部7bを構成する内導体12の端面のどこかに接続されていればよく、また、ループ14の他端側は、端板13のいずれの位置に接続されていても良い。ループ14の接続位置は、結合係数の最大値をどのように設定するかによって任意に可変することができる。
また、この実施の形態1において、ループ14は棒状をしていて、その断面形状は四角形であるが、これに限らず円径であっても良い。さらに、図4に示すように、ループ14は内導体12から外導体11に向けて滑らかに末広がりとなる略扇形の形状とすることも可能である。このようにすれば、高周波電界が各空洞共振器2,3内に励起しているときのループ14を流れる電流が局部的に集中することによる抵抗の増大を防止することができ、電流損失が大きくなるのを回避して、大きなQ値を持つ同軸管空洞7を実現することができるので好ましい。
また、この実施の形態1の各空洞共振器2,3には、ループ14により囲まれた位置にある平面Srが空洞共振器2,3内の磁束方向となす角度Φ(本例では、各空洞共振器2,3の空洞軸方向Zとなす角度)を計測する回転角度計測手段15が設けられている。
この回転角度計測手段15は、例えば同軸管空洞7の各接続部7bの外導体11の外周面に図示しない角度測定用の目盛りを形成する一方、前後の空洞共振器2,3の各周壁の一部に目盛りに対向させて突起部16を設け、この突起部16を基準として目盛りを目視で読み取ることで、接続部7bの回転角度Φを計測してループ14の角度調整が可能な構成となっている。なお、回転角度計測手段15としては、本例のような構成に限らず、角度検出センサによって角度検出を行うようなものであってもよい。
次に、上記のループ14の角度Φによって同軸管空洞7の前後の空洞共振器2,3との結合係数が変化し、また、端板13の占める割合によってQ値が変化し、さらに、同軸管空洞7の空洞長によって共振周波数が変化するので、これによって結合係数、Q値、共振周波数をそれぞれ調整するようにしている。このことについて、以下、さらに詳しく説明する。
図5はループ14の角度Φを変化させた場合の結合係数κの変化を示す特性図である。ここにループ14の角度Φは、前述のように、ループ14により囲まれた位置にある平面Srが空洞共振器2,3内の磁束方向となす角度Φ(本例では、各空洞共振器2,3の空洞軸方向Zとなす角度)のことである。そして、平面Srが各空洞共振器2,3内の磁束方向Zと直交している状態、すなわち、平面Srの法線方向が粒子線の加速方向Zと一致している場合を“0度”としている。その際、空洞共振器2,3はTEモードの高周波電磁界が加速空洞内に励起している。
図5から分かるように、ループ14が回転されてその平面Srを横切る磁束が増加すると、これに伴い結合係数の最大値が増大する。結合係数はループ14に鎖交する磁束量に依存するので、磁束の方向に対してループ14を回転させることで鎖交する磁束量を変化させ、これにより結合係数を調整することができる。その際、回転角度計測手段15を利用してループ14の回転角度Φを計測することにより、結合係数の調整度合いを容易に判断することができる。
なお、結合係数は、概0.5%から3%程度が望ましい。結合係数が小さいと、空洞共振器2,3間の伝播速度が遅くなり、高周波伝送管6に大きな電圧が立ち放電する可能性がある。また、逆に結合係数が大きすぎると3つの空洞共振器2,3,7全体で見たQ値が下がってしまうので、高周波電源5の必要パワーが大きくなる。また、結合係数を調整するための回転角度Φの調整代は、+/−両方にとるので、回転角度Φの初期設定値は、結合係数の最大値近傍に対応した角度ではなく、それよりも小さな結合係数に対応した角度にしておく。例えば、図5のκa、Φaが初期設定値の例である。
このように、この実施の形態1において、前後の空洞共振器2,3を結合する同軸管空洞7は非常に簡単な構成であり、かつ、その同軸管空洞7の各接続部7bの先端にループ14をつけそのループ14を回転することで容易に各空洞共振器2,3との結合係数を独立に調整することができる。よって、個々の空洞共振器2,3が異なるパラメータを持つ場合でも容易に結合係数を調整することができる。そして、結合係数を調整することにより、個々の空洞共振器2,3の加速電界強度の調整を容易に実現することができる。
図6は、同軸管空洞7の両端の各接続部7bに設けられたリング状の端板13が同軸管空洞7の端面に占める割合を変化させた場合のQ値の変化を示す特性図である。ここに、符合rは内導体12の内径、Rは外導体11の内径、aは端板13の内周壁から外導体11の内周壁までの距離である。
図6から分かるように、端板13の占める割合を大きくすると、これに伴ってQ値も増加する。したがって、同軸管空洞7の各接続部7bの端部にリング状の端板13を設けてその面積割合を調整することにより、同軸管空洞7のQ値を調整することができる。例えば、空洞共振器2,3の要求特性に応じて、Q値が数100から数1000程度の値を持つように調整される。
次に、同軸管空洞7の長さと共振周波数、およびそれに伴う前後の空洞共振器2,3の加速位相の関係について説明する。
複数の空洞共振器2,3が存在する場合には、各々の加速位相と加速電界強度を調整する必要がある。そのため、従来技術では、背景技術の欄で既に説明したように、各々の空洞共振器毎に高周波電源5を接続し、個々の高周波電源5で高周波電界の強度と、高周波電源5間の位相を調整することで実現していた。
これに対して、この実施の形態1では、同軸管空洞7の軸方向長さと、ループ14の角度とを変化させることにより、前後の空洞共振器2,3と同軸管空洞7の共振周波数を調整し、これによって加速位相が自動的に所期の値にロックされるようにしたものである。
すなわち、この実施の形態1において、複数の空洞共振器2,3と同軸管空洞7とは、その共振周波数が略同一であるが、同軸管空洞7の軸方向の長さは、共振波長の(1/2)・N倍(Nは自然数)でないように設定されている。
同軸管空洞7の軸方向の長さを前後の空洞共振器2,3の共振波長λの(1/2)・N倍(Nは自然数)に設定して、前後の空洞共振器2,3間にループ14を接続した場合、インダクタンス成分が空洞端部に生じるので、共振周波数がずれる。これを補正するためには、通常、同軸管空洞7の中にインダクタンスやキャパシタンスを変化させるチューナを設けるような工夫をするが、この実施の形態1では、構成を簡素化するために、同軸管空洞7の空洞長が共振波長の(1/2)・N倍(Nは自然数)ではないようにし、その長さを調整することで、結果的にループ14を接続した場合のインダクタンス等の変化に伴う共振周波数のずれを補正し、同軸管空洞7が空洞共振器と略同じ共振周波数になるようにしている。
図7に同軸管空洞7の共振周波数の調整方法の具体例を示す。
前段の空洞共振器2の出口から後段の空洞共振器3の入口までの距離Dは、各空洞共振器2,3の加速位相から決まる(この実施の形態1の場合には、荷電粒子が高周波電界の位相がπ+2nπ(nは整数)の間に進む長さとなる)ので、同軸管空洞7の横長部7aにおける水平方向の長さL1変更することはできない。そこで、この実施の形態1では、同軸管空洞7の各空洞共振器2,3内の表面と直交する軸方向の長さL2を調整するようにしている。
次に、本発明の物理的仕組みに関してさらに説明する。
複数の空洞共振器が電磁気的に結合している場合には、各々の空洞共振器が結合した特性を示すようになる。この実施の形態1の場合には、前段の空洞共振器2、後段の空洞共振器3、および同軸管空洞7を互いに電磁気的に結合させる。その時、空洞共振器2,3の基本モードの加速周波数(共振周波数)と同軸管空洞7の最低次数の共振周波数は各々独立に存在する共振周波数からずれ、ある3種類の共振周波数となる。具体的には、0モード、π/2モード、πモードの3種類である。この内、π/2モードの共振周波数の場合、前段の空洞共振器2と後段の空洞共振器3との間の加速位相がちょうどπだけずれ、かつ、同軸管空洞7の加速電界がほぼ“0”になる。
また、前段の空洞共振器2と同軸管空洞7の結合係数をK1、後段の空洞共振器3と同軸管空洞7の結合係数をK2とすると、前段の空洞共振器2の加速電界E1と後段の空洞共振器3の加速電界E2の比E2/E1は、E2/E1=√(K1/K2)となる。この加速位相のロック現象(加速位相がちょうどπだけずれる現象をロック現象と称する)は、ビームローディングがある場合でも変化しない。よって、結合係数K1とK2が一定の場合には、空洞への投入パワーを上げていけば、加速位相と加速電界の双方が所定の値となり、制御なしに複数の空洞共振器2,3を用いて安定加速を実現することができる。
図8および図9は、前後2つの空洞共振器2,3を用いて高周波加速電界を励起させる場合の構成例である。なお、図9(a)は図8の前段の空洞共振器2を空洞内部側から見た平面図、図9(b)は図8の後段の空洞共振器3を空洞内部側から見た平面図である。
ここに、符合Zaは前段の空洞共振器2の高周波磁場の方向、Zbは後段の空洞共振器3の高周波磁場の方向、Zcは荷電粒子が進む方向である。また、符合Iaは同軸管空洞7の前段側に設けられたループ14に流れる電流の方向、符合Ibは同軸管空洞7の後段側に設けられたループ14に流れる電流の方向である。
この実施の形態1では、前段の空洞共振器2の高周波磁場の方向Zaと、後段の空洞共振器3の高周波磁場の方向Zbとが逆方向で、同軸管空洞7の最低次数の高周波共振モードが(1/2)・N(ただし、Nは奇数)となっている場合である。このため、同軸管空洞7の前段側に設けられたループ14には、外導体11から内導体12に向けて電流Iaが流れ、同軸管空洞7の後段側に設けられたループ14には、内導体12から外導体11に向けて電流Ibが流れる。
このような構成にしておけば、前段の空洞共振器2と後段の空洞共振器3との位相が正確にπだけずれた高周波電界を励起することができ、かつ、荷電粒子ビームが各空洞共振器2,3の加速空洞内の高周波電界のパワーを自己の運動エネルギーに変えるビームローディングの際にも2つの空洞共振器2,3間の加速位相がずれることはない。但し、同軸管空洞7の空洞のQ値は100以上あることが必要である。
以上のように、この実施の形態1では、空洞共振器2,3間を同軸管空洞7で結合し、同軸管空洞7の両端部に外導体11と内導体12を接続するループ14を形成し、かつ、同軸管空洞7の空洞長が空洞共振器2,3の共振波長の(1/2)・N倍(Nは自然数)でないように設定しているので、複数の加速空洞共振器2,3が異なる特性を持つ場合でも、1台の高周波電源5から個々に異なる所定の加速電界を供給することができるとともに、複数の空洞共振器2,3間の加速位相の調整をすることが不要となる。このため、複数の空洞共振器2,3間の加速電圧を調整するための複雑な制御が不要となり、しかも、簡単な構成によって空洞共振器2,3間を電磁気的に結合することができる。
実施の形態2.
図10および図11は、前後2つの空洞共振器を用いて高周波加速電界を励起させる場合の構成例である。なお、図11(a)は図10の前段の空洞共振器を空洞内部側から見た平面図、図11(b)は図10の後段の空洞共振器を空洞内部側から見た平面図である。
ここに、符合Zaは前段の空洞共振器2の高周波磁場の方向、Zbは後段の空洞共振器3の高周波磁場の方向、Zcは荷電粒子が進む方向である。また、符合Iaは同軸管空洞7の前段側に設けられたループ14に流れる電流の方向、符合Ibは同軸管空洞7の後段側に設けられたループ14に流れる電流の方向である。
この実施の形態2では、前段の空洞共振器2の高周波磁場の方向Zaと、後段の空洞共振器3の高周波磁場の方向Zbとが同じ方向で、同軸管空洞7の最低次数の高周波共振モードが(1/2)・N(ただし、Nは偶数)となっている場合である。このため、同軸管空洞7の前段側と後段側に設けられた各ループ14には、外導体11から内導体12に向けてそれぞれ電流Ia,Ibが流れる。
このような構成にしておけば、前段の空洞共振器2と後段の空洞共振器3との加速位相が同じ高周波電界を立てることができ、かつ、ビームローディングがあっても2つの空洞共振器間の加速位相がずれることはない。
その他の作用、効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態3.
上記の実施の形態1,2に記載した高周波加速器はHモード型加速器であり、このHモード型加速器においては、各空洞共振器2,3に生じる磁束は空洞軸方向に形成されるので、ループ14により囲まれた位置にある平面Srが空洞共振器2,3内の磁束方向Zと直交しているときを“0度”と定義している。
これに対して、アルバレ型加速器の場合には、空洞共振器2,3の空洞軸周りを周回する方向に磁束が形成される。したがって、この構成の場合には、ループ14により囲まれた位置にある平面Srが各空洞共振器2,3内の磁束方向Zと一致している状態のとき、すなわち、平面Srの法線方向が粒子線の加速方向Zと直交している状態が、図5における回転角度Φが“0度”のときである。
このように、図5における回転角度Φにおいて、基準となる“0度”をどこにとるかは、高周波加速器の種類によって異なっており、いずれの場合についても上記の説明はそのまま成立し、実施の形態1,2で説明した事項は適用可能である。
その他の作用、効果は、実施の形態1,2の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
本発明は上記の実施の形態1〜3の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において各種の変形を加えることができる。例えば、各実施の形態1,2では前後2段にわたって空洞共振器2,3を設けているが、さらに3段以上に空洞共振器を設けた高周波加速器についても本発明は適用可能である。
本発明の実施の形態1における高周波加速器の構成図である。 図1の符合Pで示す部分を拡大して示す断面図である。 図2の部分を高周波加速空洞共振器の空洞内部側から見た平面図である。 ループの変形例を示す平面図である。 ループの角度Φを変化させた場合の結合係数κの変化を示す特性図である。 同軸管空洞の両端の各接続部に設けられたリング状の端板が同軸管空洞の端面に占める割合を変化させた場合のQ値の変化を示す特性図である。 同軸管空洞の共振周波数の調整方法の具体例を示す説明図である。 前後2つの高周波加速空洞共振器を用いて高周波加速電界を励起させる場合の構成例を示す説明図である。 図8の同軸管空洞の各端部を高周波加速空洞共振器の空洞内部側から見た平面図である。 実施の形態2において、前後2つの高周波加速空洞共振器を用いて高周波加速電界を励起させる場合の構成例を示す説明図である。 図10の同軸管空洞の各端部を高周波加速空洞共振器の空洞内部側から見た平面図である。
符号の説明
2 高周波加速空洞共振器(空洞共振器)、7 同軸管空洞(高周波同軸伝送路)、
11 外導体、12 内導体、13 端板、14 ループ、15 回転角度計測手段。

Claims (4)

  1. 複数の高周波加速空洞共振器を有する高周波加速器において、
    上記各高周波加速空洞共振器は、外導体と内導体で構成された高周波同軸伝送路で相互に結合され、上記高周波同軸伝送路は、その両端部に上記外導体と内導体とを接続するループが形成され、上記複数の高周波加速空洞共振器と上記高周波同軸伝送路とは、その共振周波数が略同一で、かつ、上記高周波同軸伝送路の空洞長は、共振波長の(1/2)・N倍(Nは自然数)とは異なる長さに設定されていることを特徴とする高周波加速器。
  2. 上記ループは、平面上に形成されたものであり、上記ループで囲まれた上記平面と上記高周波加速空洞共振器内の磁束方向とのなす角度、および高周波同軸伝送路の軸方向長さの少なくとも一方が可変に構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の高周波加速器。
  3. 上記ループにより囲まれた上記平面と上記高周波加速空洞共振器内の磁束方向とのなす角度を計測する回転角度計測手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周波加速器。
  4. 上記高周波同軸伝送路の各端部には、リングの内径が内導体の外径より大きいリング状の端板が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の高周波加速器。
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