JP2010027431A - 固体高分子型燃料電池のエージング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解質膜・電極構造体の洗浄処理を短時間且つ経済的に行うことができ、エージング処理の効率化を図ることを可能にする。
【解決手段】温水供給系36を介して燃料電池10を構成する電解質膜・電極構造体20のアノード側電極16側及びカソード側電極18側に洗浄水として温水を流通させるとともに、冷却媒体循環系40を介して燃料電池10の冷却媒体流路28に加温された冷却媒体を循環供給することにより、前記冷却媒体を介して所定温度に加温された温水が得られる。洗浄に使用された温水は、洗浄初期に廃棄され、その後、タンク44に戻されて循環使用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質膜の両側に一対の電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有する固体高分子型燃料電池をエージングするための固体高分子型燃料電池のエージング方法に関する。
燃料電池は、燃料ガス(主に水素を含有するガス)及び酸化剤ガス(主に酸素を含有するガス)をアノード側電極及びカソード側電極に供給して電気化学的に反応させることにより、直流の電気エネルギを得るシステムである。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を設けた電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータによって挟持した発電セルを備えている。この種の発電セルは、通常、電解質膜・電極構造体とセパレータとを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして、例えば、自動車等の車両に搭載して使用されている。
この種の固体高分子型燃料電池では、組み立て直後の電解質膜の含水量が十分でないため、初期発電性能が低くなっている。従って、通常、燃料電池の組み立て後に所望の発電性能を引き出すため、前記燃料電池のエージング運転が行われている。
例えば、特許文献1に開示されている燃料電池の運転方法では、燃料電池の予備運転(エージング運転)時に、前記燃料電池のセル内にフラッディングが発生するように、消費されるガスの利用率を向上させることを特徴としている。
しかしながら、上記の運転方法では、急激なフラッディングを伴うために、電池性能の劣化を抑制させるための制御が煩雑化するとともに、特に、MEAを構成する電解質膜の性能に悪影響を与えるおそれがある。
さらに、MEAを構成する電解質膜として、フッ素系材料に代えて、例えば、炭化水素系材料が用いられる場合、前記フッ素系材料に比べて疎水性が高く、前記電解質膜内に十分に水を浸透させるまでに時間がかかるという問題がある。
そこで、特許文献2に開示されている固体高分子型燃料電池のエージング装置では、予備運転時に固体高分子型燃料電池からの負荷電流を消費させる負荷器と、前記固体高分子型燃料電池と前記負荷器との間に接続され、前記負荷電流の大きさを時間の経過と共に周期的に変動させる制御手段とを備えている。
これにより、負荷電流の大きさを、時間の経過と共に周期的に変動させるため、MEAへの水の浸透促進効果が増し、エージング運転に要する時間の短縮化を図ることができる、としている。
特開2003−217622号公報 特開2007−66666号公報
上記の特許文献2では、カソードにカソードガスを供給するとともに、アノードにアノードガスを供給し、燃料電池スタックから負荷器に時間の経過と共にその大きさが周期的に変動する負荷電流を流すことにより、エージング運転を開始している。
しかしながら、組立後に始めて使用されるMEAでは、高電流密度による発電を行うことができない。このため、低電流密度から徐々に電流印加量を増やしたり、負荷印加中の保持時間を短くしてOCV(開回路電圧)に戻す操作が必要となっている。
これにより、燃料電池の発電性能が飽和するまでに相当な時間を要してしまい、エージング運転に時間がかかるという問題がある。しかも、エージング運転中には、カソードガス及びアノードガスが消費されており、特に、水素使用量が過大となって極めて不経済であるという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、電解質膜・電極構造体の洗浄処理を短時間且つ経済的に行うことができ、エージング処理の効率化を図ることが可能な固体高分子型燃料電池のエージング方法を提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜の両側に一対の電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有する固体高分子型燃料電池をエージングするための固体高分子型燃料電池のエージング方法に関するものである。
このエージング方法は、複数の電解質膜・電極構造体及びセパレータを積層して固体高分子型燃料電池をスタック化する工程と、前記電解質膜・電極構造体の少なくとも一方の電極側に、温水を流通させて洗浄するとともに、洗浄後の前記温水を廃棄処理する工程と、洗浄後の前記温水を、前記廃棄処理から循環処理に切り換えて、少なくとも前記一方の電極側に循環流通させる工程とを有している。
また、このエージング方法は、循環処理される温水の導電率を検出する工程を有することが好ましい。
さらに、このエージング方法は、固体高分子型燃料電池に設けられた冷却媒体流路に、加温された冷却媒体を流通させることにより、少なくとも一方の電極側に流通される純水を加温して温水を得る工程を有することが好ましい。
さらにまた、このエージング方法は、固体高分子型燃料電池に設けられた冷却媒体流路に、加温された冷却媒体を流通させるとともに、加温された前記冷却媒体を、温水として少なくとも一方の電極側に流通させる工程を有することが好ましい。
また、このエージング方法は、温水が、30℃〜55℃の純水であることが好ましい。
本発明では、電解質膜・電極構造体の少なくとも一方の電極側に温水が流通されるため、例えば、常温水や水蒸気等を使用する場合に比べ、電解質膜中に水を効率的に導入することができる。しかも、温水が洗浄水として流通されるため、前記洗浄水として常温水や水蒸気等を使用する場合に比べ、電解質膜・電極構造体中の不純物を短時間で確実且つ効率的に除去することができる。
その際、固体高分子型燃料電池は、スタック化されている。従って、各電解質膜・電極構造体毎に洗浄した後、スタック化する場合のように、膨潤により厚さ管理が困難になることがなく、スタック全体としての厚さ管理が容易且つ良好に遂行可能になる。
さらに、温水による洗浄処理の初期では、この温水中に不純物が混在し易いため、洗浄後の前記温水を廃棄処理している。そして、温水中への不純物の混在が減少した後、前記温水は、循環処理に切り換えられて少なくとも一方の電極側に循環流通されている。このため、廃棄処理される温水の量が減少され、温水処理が効率的且つ経済的に遂行される。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体高分子型燃料電池10のエージング方法を実施するためのエージング装置12の概略説明図である。
燃料電池10は、例えば、炭化水素系の固体高分子電解質膜14をアノード側電極16とカソード側電極18とで挟持した電解質膜・電極構造体20を備え、前記電解質膜・電極構造体20がアノード側セパレータ22aとカソード側セパレータ22bとにより挟持されて単位セル23が構成される。
単位セル23は、所定数だけ矢印A方向に積層されるとともに、積層方向両端には、図示しないターミナルプレート及び絶縁プレートを介装してエンドプレート25a、25bが配設される。エンドプレート25a、25bは、図示しないタイロッドを介して複数の単位セル23を積層方向(矢印A方向)に締め付け保持し、あるいは、箱状ケーシングの端板を構成して前記単位セル23を前記積層方向に締め付け保持する。
アノード側セパレータ22a及びカソード側セパレータ22bは、カーボンプレート又は金属プレートにより構成され、図示しないシール部材を設けている。なお、固体高分子電解質膜14は、例えば、パーフルオロカーボン等のフッ素系の膜を使用してもよい。
電解質膜・電極構造体20とアノード側セパレータ22aとの間には、燃料ガス流路24が形成されるとともに、前記電解質膜・電極構造体20とカソード側セパレータ22bとの間には、酸化剤ガス流路26が形成される。アノード側セパレータ22aとカソード側セパレータ22bとの間には、冷却媒体流路28が形成される。
燃料電池10は、一端部側に水素含有ガス等の燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔30aと、空気(酸素含有ガス)等の酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔32aと、前記燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔30bと、前記酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔32bとが形成される。燃料電池10の他端部には、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔34aと、前記冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔34bとが形成される。
エージング装置12は、電解質膜・電極構造体20の少なくとも一方の電極側に、第1の実施形態では、両方の電極側であるアノード側電極16側及びカソード側電極18側に、温水を流通させるための温水供給系36と、冷却媒体流路28に加温された冷却媒体を循環流通させるための冷却媒体循環系40とを備える。
温水供給系36は、純水42が貯留されるタンク44を備え、このタンク44内には、導電率計46が前記純水42内に浸漬されて配置される。タンク44内には、温水供給配管48の一端部と温水排出配管50の一端部とが配置される。温水供給配管48には、ポンプ52が配置されるとともに、前記温水供給配管48の他端部側は、第1供給配管48a及び第2供給配管48bに分岐する。第1供給配管48aは、燃料電池10の燃料ガス入口連通孔30aに連結される一方、第2供給配管48bは、前記燃料電池10の酸化剤ガス入口連通孔32aに連結される。
温水排出配管50の他端部側は、第1排出配管50a及び第2排出配管50bに分岐する。第1排出配管50aは、燃料電池10の燃料ガス出口連通孔30bに連結される一方、第2排出配管50bは、前記燃料電池10の酸化剤ガス出口連通孔32bに連結される。
温水排出配管50には、三方切換弁54を介して廃棄配管56が接続される。廃棄配管56の端部に廃棄タンク58が配設され、この廃棄タンク58内には、必要に応じて導電率計60が配置される。
冷却媒体循環系40は、冷媒循環用ポンプ62を備え、このポンプ62が冷媒循環配管64に配設される。冷媒循環配管64の両端部は、燃料電池10の冷却媒体入口連通孔34aと冷却媒体出口連通孔34bとに連結されるとともに、ポンプ62の下流側にヒータ66が配設される。燃料電池10は、コントローラ78を介して制御される。
このように構成されるエージング装置12の動作について、第1の実施形態に係るエージング方法との関連で、図2に示すフローチャートに沿って以下に説明する。
先ず、燃料電池10は、所定数の単位セル23が矢印A方向に積層されるとともに、積層方向両端には、図示しないが、ターミナルプレート、絶縁プレート及びエンドプレート25a、25bが配置される。エンドプレート25a、25b間は、図示しないタイロッドにより締め付け保持され、あるいは、ボックス状ケーシングにより積層方向に締め付け保持されて、スタックが組み付けられる(ステップS1)。
上記のスタック化された燃料電池10は、エージング装置12に取り付けられる(ステップS2)。具体的には、温水供給系36では、温水供給配管48から分岐する第1供給配管48aは、燃料電池10の燃料ガス入口連通孔30aに連結される一方、前記温水供給配管48から分岐する第2供給配管48bは、前記燃料電池10の酸化剤ガス入口連通孔32aに連結される。
さらに、温水排出配管50から分岐する第1排出配管50aは、燃料電池10の燃料ガス出口連通孔30bに連結される一方、前記温水排出配管50から分岐する第2排出配管50bは、前記燃料電池10の酸化剤ガス出口連通孔32bに連結される。
また、冷却媒体循環系40では、冷媒循環配管64の両端部は、燃料電池10の冷却媒体入口連通孔34aと冷却媒体出口連通孔34bとに連結される。
次いで、ステップS3に進んで、エージング装置12が駆動されて、温水エージング(温水廃棄)が開始される。この温水エージングでは、先ず、図3に示すように、三方切換弁54を介して、第1及び第2排出配管50a、50bが廃棄配管56に連結されている。
この状態で、冷却媒体循環系40を構成するポンプ62の作用下に、冷媒循環配管64内を冷却媒体が循環するとともに、この冷却媒体は、ヒータ66を介して後述する温水を所定の温度に加温するために必要な温度に加温される。この加温された冷却媒体は、冷却媒体入口連通孔34aから燃料電池10内の冷却媒体流路28内に供給された後、冷却媒体出口連通孔34bから冷媒循環配管64に戻される。このため、燃料電池10内では、各冷却媒体流路28に所定の温度に加温された冷却媒体が循環している。
一方、温水供給系36を構成するポンプ52の駆動作用下に、タンク44に貯留されている純水(タンク44内では、常温水)42が、温水供給配管48に送られる。純水42は、温水供給配管48から分岐する第1及び第2供給配管48a、48bを介して、燃料電池10の燃料ガス入口連通孔30a及び酸化剤ガス入口連通孔32aに導入される。これにより、純水42は、燃料電池10内の各燃料ガス流路24及び各酸化剤ガス流路26に流通された後、燃料ガス出口連通孔30b及び酸化剤ガス出口連通孔32bから第1及び第2排出配管50a、50bに排出される。
第1及び第2排出配管50a、50bは、廃棄配管56に連通しており、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26を通って各電解質膜・電極構造体20を洗浄した純水42は、廃棄配管56から廃棄タンク58に廃棄される。
その際、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26に供給される純水42は、冷却媒体流路28に循環供給される冷却媒体により加温されている。このため、純水42は、例えば、洗浄初期に30℃に加温された後、所定の時間だけ経過後に40℃に加温され、さらに、所定の時間だけ経過後に50℃に加温され、温水として燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26に供給されている。
従って、各電解質膜・電極構造体20中に残留する溶媒や接着剤等の不純物は、常温水や水蒸気等を使用する場合に比べて短時間で確実且つ効率的に除去することができるという効果が得られる。しかも、固体高分子電解質膜14中に、純水42を効率的に且つ迅速に導入することが可能になり、抵抗過電圧が有効に低減される。
なお、洗浄水としての純水42の温度は、30℃、40℃及び50℃の3段階に変化させているが、これに限定されるものではなく、例えば、50℃の一定温度に維持してもよい。
この洗浄水の温度は、図4に示すように、燃料電池10の締め付け荷重及び電解質膜・電極構造体20からの不純物の溶出速度と温水温度との関係から設定されている。図4から諒解されるように、温水温度が上昇するのに伴って、不純物溶出速度が増加、すなわち、洗浄処理能力が向上するとともに、スタック締め付け荷重が増加する。このため、温水の温度は、好適には、30℃〜55℃の範囲内に設定される。
温水温度が30℃未満になると、温水の洗浄効果が十分に得られず、固体高分子電解質膜14の洗浄作業の効率化が図られない。一方、温水温度が55℃を超えると、単位セル23の膨張によって燃料電池10の締め付け荷重が許容荷重を超えるからである。
温水エージングの初期段階では、電解質膜・電極構造体20から溶出される不純物の濃度が高いため、洗浄に使用された温水(純水42)は、廃棄配管56から廃棄タンク58に廃棄されている。そして、所定の時間だけ経過した後、あるいは、廃棄タンク58に配置されている導電率計60による検出結果に基づいて、温水の廃棄処理が終了したか否かが判断される(ステップS4)。
そして、廃棄処理が終了したと判断されると(ステップS4中、YES)、ステップS5に進んで、温水循環による温水エージングが開始される。この温水循環では、図5に示すように、三方切換弁54が切り換え操作され、第1及び第2排出配管50a、50bは、廃棄配管56から切り離されて温水排出配管50に連通する。従って、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26を洗浄した温水(純水42)は、第1及び第2排出配管50a、50bから温水排出配管50を介してタンク44に戻される。このため、温水供給系36では、タンク44内の純水42が洗浄水として循環供給されている。
そこで、上記の温水エージング処理が、例えば、所定の時間だけ行われると、エージング運転が完了する(ステップS6中、YES)。なお、上記の温水エージング中に、導電率計46により検出された温水の導電率が、所定値(不純物の量が多くなって洗浄に適さなくなった際の導電率)以上である場合には、タンク44内の温水の入れ替えが行われる。
エージング完了後、ステップS7に進んで、空気パージが行われる。先ず、温水供給系36を構成するポンプ52の駆動が停止されるとともに、冷却媒体循環系40を構成するポンプ62の駆動が停止される。これにより、燃料電池10内への温水及び冷却媒体の循環が停止される。
次いで、図示しない空気供給系を介して、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26に、順次、又は、同時に、空気が供給される。これにより、燃料ガス流路24及び前記酸化剤ガス流路26が空気パージされる。上記の空気パージ処理が終了すると、ステップS8に進んで、燃料電池10がエージング装置12から取り外される。
この場合、第1の実施形態では、各電解質膜・電極構造体20のアノード側電極16側及びカソード側電極18側に、洗浄水として温水が流通されている。このため、洗浄水として常温水や水蒸気等を使用する場合に比べ、電解質膜・電極構造体20中に残存する溶媒や接着剤等の不純物を短時間で確実且つ効率的に除去することができる。
特に、図4に示すように、温水温度の上昇に伴って、不純物の溶出速度が飛躍的に向上する。従って、温水の温度を、例えば、50℃に設定することにより、洗浄効率が良好的に向上するという効果が得られる。しかも、温水を使用することにより、固体高分子電解質膜14中に水を効率的且つ迅速に導入することができ、抵抗過電圧が有効に低減可能になる。
その際、燃料電池10は、所定数の単位セル23が積層されてスタック化されている。これにより、各電解質膜・電極構造体20毎に温水エージングした後、スタック化する場合のように、各固体高分子電解質膜14毎の膨潤による厚さ管理が困難になることがなく、スタック全体としての厚さ管理が容易且つ良好に遂行可能になる。
さらに、温水エージングの初期段階では、洗浄によってこの温水中に不純物が混在し易いため、洗浄後の前記温水を廃棄配管56から廃棄タンク58に廃棄している。そして、温水中への不純物の混在が減少した後、前記温水は、温水循環処理に切り換えられて、電解質膜・電極構造体20の洗浄処理に循環供給されている。このため、加温された純水42を循環使用することができ、温水処理が効率的且つ経済的に遂行されるという利点がある。
その上、燃料電池10内では、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26に温水が供給される一方、冷却媒体流路28には、加温された冷却媒体が供給されるため、前記燃料電池10内での圧力バランスを良好に維持することができる。
なお、第1の実施形態では、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26に温水を供給することにより温水エージングを行っているが、これに限定されるものではない。例えば、燃料ガス流路24のみ、又は酸化剤ガス流路26のみに温水を供給して温水エージングを行ってもよい。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る固体高分子型燃料電池のエージング方法を実施するためのエージング装置80の概略説明図である。なお、第1の実施形態に係るエージング装置12と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
エージング装置80は、温水供給系36と冷却媒体循環系40とを駆動するためのポンプとして、単一のポンプ62のみが用いられる。第1及び第2供給配管48a、48bと冷媒循環配管64とは、温水供給バイパス配管82により連通するとともに、第1及び第2排出配管50a、50bと前記冷媒循環配管64とは、温水排出バイパス配管84を介して連通する。
冷却媒体循環系40側には、純水42が貯留されるタンク44と、廃棄配管56が接続される廃棄タンク58とが配設される。
このように構成されるエージング装置80による温水エージング工程では、先ず、図7に示すように、三方切換弁54を介して温水排出バイパス配管84が廃棄配管56に接続される。このため、ポンプ62が駆動されることにより、冷媒循環配管64を介して冷却媒体流路28に加温された冷却媒体が循環されるとともに、温水供給バイパス配管82から第1及び第2供給配管48a、48bに温水(冷却媒体)が供給される。
この温水は、燃料ガス流路24及び酸化剤ガス流路26に供給されて、各電解質膜・電極構造体20の両面を洗浄した後、第1及び第2排出配管50a、50bから温水排出バイパス配管84を通って、廃棄配管56に廃棄される。
次いで、温水循環処理に移行する際には、三方切換弁54の切り換え作用下に、温水排出バイパス配管84がタンク44に連結される(図8参照)。従って、温水排出バイパス配管84に排出された洗浄後の温水は、タンク44に戻された後、冷媒循環配管64を介して、再度、燃料ガス流路24、酸化剤ガス流路26及び冷却媒体流路28に送られ、温水の循環供給が遂行される。
その際、第2の実施形態では、単一のポンプ62を介して温水供給系36及び冷却媒体循環系40にそれぞれ温水及び冷却媒体を供給している。従って、エージング装置80全体の構成の簡素化が図られるという効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る固体高分子型燃料電池のエージング方法を実施するためのエージング装置の概略説明図である。 前記エージング方法を説明するフローチャートである。 温水エージング(温水廃棄)の動作説明図である。 スタック締め付け荷重及び不純物の溶出速度と温水温度との関係図である。 温水エージング(温水循環)の動作説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る固体高分子型燃料電池のエージング方法を実施するためのエージング装置の概略説明図である。 温水エージング(温水廃棄)の動作説明図である。 温水エージング(温水循環)の動作説明図である。
符号の説明
10…燃料電池 12、80…エージング装置
14…固体高分子電解質膜 16…アノード側電極
18…カソード側電極 20…電解質膜・電極構造体
23…単位セル 24…燃料ガス流路
26…酸化剤ガス流路 28…冷却媒体流路
30a…燃料ガス入口連通孔 30b…燃料ガス出口連通孔
32a…酸化剤ガス入口連通孔 32b…酸化剤ガス出口連通孔
34a…冷却媒体入口連通孔 34b…冷却媒体出口連通孔
36…温水供給系 40…冷却媒体循環系
42…純水 44…タンク
46、60…導電率計 48…温水供給配管
48a、48b…供給配管 50…温水排出配管
50a、50b…排出配管 52、62…ポンプ
56…廃棄配管 82…温水供給バイパス配管
84…温水排出バイパス配管

Claims (5)

  1. 電解質膜の両側に一対の電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有する固体高分子型燃料電池をエージングするための固体高分子型燃料電池のエージング方法であって、
    複数の前記電解質膜・電極構造体及び前記セパレータを積層して前記固体高分子型燃料電池をスタック化する工程と、
    前記電解質膜・電極構造体の少なくとも一方の電極側に温水を流通させて洗浄するとともに、洗浄後の前記温水を廃棄処理する工程と、
    洗浄後の前記温水を、前記廃棄処理から循環処理に切り換えて、少なくとも前記一方の電極側に循環流通させる工程と、
    を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池のエージング方法。
  2. 請求項1記載のエージング方法において、前記循環処理される前記温水の導電率を検出する工程を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池のエージング方法。
  3. 請求項1又は2記載のエージング方法において、前記固体高分子型燃料電池に設けられた冷却媒体流路に、加温された冷却媒体を流通させることにより、少なくとも前記一方の電極側に流通される純水を加温して前記温水を得る工程を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池のエージング方法。
  4. 請求項1又は2記載のエージング方法において、前記固体高分子型燃料電池に設けられた冷却媒体流路に、加温された冷却媒体を流通させるとともに、加温された前記冷却媒体を、前記温水として少なくとも前記一方の電極側に流通させる工程を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池のエージング方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエージング方法において、前記温水は、30℃〜55℃の純水であることを特徴とする固体高分子型燃料電池のエージング方法。
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