JP2010027222A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】吐水口から湯を出している場合に、使用者が予期せぬタイミングで温度の低い湯や水が出されることを極力改善することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムFCSは、貯湯タンクWTから送り出される湯の温度を検知するサーミスタ40での温度が湯温設定部での設定温度よりも高い際に、ミキシングバルブ76の管路57側から供給される湯と管路59側から供給される水を、給湯器HUが着火可能な温度となるように混合制御して給湯器HUへ供給している。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池システムFCSは、貯湯タンクWTから送り出される湯の温度を検知するサーミスタ40での温度が湯温設定部での設定温度よりも高い際に、ミキシングバルブ76の管路57側から供給される湯と管路59側から供給される水を、給湯器HUが着火可能な温度となるように混合制御して給湯器HUへ供給している。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池セルを含む燃料電池モジュールで発生する熱を利用する燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池からの排出ガスを利用する燃料電池システムとして、例えば下記特許文献1に記載されているような燃料電池システムが提案されている。下記特許文献1に記載されている燃料電池システムでは、例えば段落番号0052に記載されているように、燃料電池からの排出ガスを利用して貯湯する貯湯槽の他に補助熱源として、補助給湯熱源装置を備えている。
下記特許文献1に記載の燃料電池システムではこのような構成とすることにより、貯湯槽の蓄熱量が所定を下回った場合に、貯湯槽から補助給湯熱源装置へと熱源を切り替えている。
また、燃料電池からの排出ガスを利用する燃料電池システムとしては、下記特許文献2に記載されているようなものも提案されている。
特開2006−29657号公報
特開2002−81743号公報
ところで、上述した特許文献1に記載されている燃料電池システムでは、例えば、貯湯槽に高温の湯(例えば75℃の湯)がある場合、その貯湯槽の湯と別途給水される水とを混合栓で混合して補助給湯熱源装置側へと送り出し、補助給湯熱源装置では加熱せず(ガス給湯装置では着火せず)にそのまま吐水口へと送りだす。その後、貯湯槽の湯が減って設定温度の湯が得られなくなると、給湯熱源を補助給湯熱源装置に切り替えて、補助給湯熱源装置を着火して設定温度まで湯温を上げるものである。
従って、補助給湯熱源装置を着火してから設定温度の湯を得るまでには遅れを生じることになり、使用者にとっては予期せぬタイミングで温度の低い湯や水が出されることになる。
従って、補助給湯熱源装置を着火してから設定温度の湯を得るまでには遅れを生じることになり、使用者にとっては予期せぬタイミングで温度の低い湯や水が出されることになる。
そこで本発明では、吐水口から湯を出している場合に、使用者が予期せぬタイミングで温度の低い湯や水が出されることを極力改善することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールと、
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度となるように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やすことを特徴とする。
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度となるように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やすことを特徴とする。
本発明によれば、吐水口から湯を出している場合に、使用者が予期せぬタイミングで温度の低い湯や水が出されることを極力改善することができる燃料電池システムを提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明するのに先立って、本発明の作用効果について説明する。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールと、
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度となるように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やすことを特徴とする。
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度となるように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やすことを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムのように、燃料電池モジュールと、燃料電池モジュールから排出される排出ガスを用いて熱交換を行い水を加熱して湯とする熱交換器と、水及びその水を加熱した湯を溜めるタンクと、タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、を備える場合、タンク内の湯が減っていくと次のような事態が想定される。具体的には、混合部の第1導入部を開いて送出部から吐水口へと湯を送り出している途中でタンク内の湯がなくなり、混合部から湯に代わって水が補助熱源へと送り出され、その後補助熱源が水を加温して湯とする場合には、その切り替えタイミングで加温の遅れが発生してしまう。従って、使用者が、湯が出てくるであろうと期待しているタイミングで温度の低い湯や水が吐水されることになって、使用者は不快感を感じることになる。
そこで、本発明に係る燃料電池システムでは、制御部が、タンクから出てくる湯温の低下を検知すると、タンクを経由しない管路によって供給される水を増やすことで、補助熱源に入水するときの温度を補助熱源が着火可能な温度となるように、混合部を制御することとしている。ここで、補助熱源が着火可能な温度とは、補助熱源によって与えることのできる最小熱量が決まっており、入水温度と設定温度と補助熱源への入水流量から算出した熱量が着火可能熱量以上になると着火動作を実行するという温度のことである。例えば、補助熱源に入水するときの温度と流量を補助熱源に内蔵されている温度検知手段と流量検知手段で検知し、給湯設定温度との温度差と流量より算出される熱量から判断される。貯湯タンクの温度が給湯設定温度近くまで下がってから補助熱源による加温を開始しようとすると、貯湯タンクからの湯温は急速に下がるため、補助熱源による加温の遅れによって、補助熱源に入水するときの温度のままで吐水口から温度の低い湯や水が吐水される場合がある。これに対してタンクの湯切れが発生する前に上述したような制御を実行すると、補助熱源に入水するときの温度を下がり過ぎないようにすることができるため、たとえ補助熱源による加温の遅れがあったとしても、給湯温度の低下を防止することができる。従って、使用者が湯を使っている途中で補助熱源へと切り替わる場合に、タンクの湯切れが発生する前に上述したような制御を実行することで、吐水口からの湯温の低下を極力抑えることができ、上述したような不快感を使用者に感じさせることを改善することができる。
そこで、本発明に係る燃料電池システムでは、制御部が、タンクから出てくる湯温の低下を検知すると、タンクを経由しない管路によって供給される水を増やすことで、補助熱源に入水するときの温度を補助熱源が着火可能な温度となるように、混合部を制御することとしている。ここで、補助熱源が着火可能な温度とは、補助熱源によって与えることのできる最小熱量が決まっており、入水温度と設定温度と補助熱源への入水流量から算出した熱量が着火可能熱量以上になると着火動作を実行するという温度のことである。例えば、補助熱源に入水するときの温度と流量を補助熱源に内蔵されている温度検知手段と流量検知手段で検知し、給湯設定温度との温度差と流量より算出される熱量から判断される。貯湯タンクの温度が給湯設定温度近くまで下がってから補助熱源による加温を開始しようとすると、貯湯タンクからの湯温は急速に下がるため、補助熱源による加温の遅れによって、補助熱源に入水するときの温度のままで吐水口から温度の低い湯や水が吐水される場合がある。これに対してタンクの湯切れが発生する前に上述したような制御を実行すると、補助熱源に入水するときの温度を下がり過ぎないようにすることができるため、たとえ補助熱源による加温の遅れがあったとしても、給湯温度の低下を防止することができる。従って、使用者が湯を使っている途中で補助熱源へと切り替わる場合に、タンクの湯切れが発生する前に上述したような制御を実行することで、吐水口からの湯温の低下を極力抑えることができ、上述したような不快感を使用者に感じさせることを改善することができる。
また、本発明に係る燃料電池システムでは、燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールと、
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度を維持するように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やした後に、減らすことを特徴とする。
補助熱源へと切り替わる間は、制御部が、補助熱源に入水するときの温度を着火可能な温度から必要以上に下回らないように維持するように、混合部を制御することも好ましい。タンクを経由しない管路によって供給される水を増やし、補助熱源に入水するときの温度を補助熱源が着火可能な温度としたあとは、少なくとも補助熱源が着火するまでは、タンクから出てくる湯温の低下に伴って着火可能な温度を必要以上に下回らないように制御部がタンクを経由しない管路によって供給される水を減らす制御を実行することで、湯温の低下を極力抑えることができる。
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度を維持するように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やした後に、減らすことを特徴とする。
補助熱源へと切り替わる間は、制御部が、補助熱源に入水するときの温度を着火可能な温度から必要以上に下回らないように維持するように、混合部を制御することも好ましい。タンクを経由しない管路によって供給される水を増やし、補助熱源に入水するときの温度を補助熱源が着火可能な温度としたあとは、少なくとも補助熱源が着火するまでは、タンクから出てくる湯温の低下に伴って着火可能な温度を必要以上に下回らないように制御部がタンクを経由しない管路によって供給される水を減らす制御を実行することで、湯温の低下を極力抑えることができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら本実施形態に係る燃料電池システムFCSについて説明する。図1は、燃料電池システムFCSの構成を概略的に示すブロック構成図である。図1に示すように、燃料電池システムFCSは、燃料電池ユニットFCUと、貯湯ユニットWPUとによって構成されている。
続いて、燃料電池ユニットFCUについて説明する。燃料電池ユニットFCUは、燃料電池モジュールFCMと、空気供給部APと、燃料供給部FPと、水供給部WPと、電力取出部EPと、燃料電池ユニット制御部FSと、を備えている。
燃料電池モジュールFCMは、燃料電池セルスタック10と、予熱・蒸発器11と、改質器12と、空気用熱交換器13と、を備えている。燃料電池モジュールFCMは、燃料電池セルスタック10を構成する複数の電気的に繋がれた燃料電池セル(図示しない)に、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスと酸化剤ガスとを供給することで発電反応を起こして発電するものである。燃料電池モジュールFCMの各構成要素について更に説明する。
空気供給部APは、フィルタ、流量センサ、バッファータンク、空気ブロアといった要素によって構成されている。空気供給部APから供給された酸化剤ガスとしての空気は、予熱・蒸発器11を通って空気用熱交換器13に導入される。空気用熱交換器13は、燃料電池セルスタック10において発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガス及び空気が燃焼したガスを含む排出ガスと、予熱・蒸発器11を通って導入される空気との間で熱交換されるように構成されている。空気用熱交換器13において予熱された空気は、燃料電池セルスタック10に供給される。また、空気用熱交換器13を通過した排出ガスの温度を測定するためのサーミスタ14が、空気用熱交換器13から排出経路の出口までの間であって、空気用熱交換器13の近傍に配置されている。
燃料供給部FPは、炭化水素燃料である都市ガスが流入する経路と、大気が流入する経路とからなる。都市ガスが流入する経路は、電磁弁、ガバナ、燃料ポンプ、バッファータンク、流量センサ、脱硫器、逆止弁といた要素によって構成されている。大気が流入する経路は、フィルタ、空気ブロア、バッファータンク、流量センサ、逆止弁、電磁弁といった要素によって構成されている。これら2つの経路から流入する都市ガスと大気とが混合されて予熱・蒸発器11に導入される。予熱・蒸発器11に導入された混合気は、改質器12に導入され、改質器12内において炭化水素系のガスが水蒸気改質されて水素リッチな燃料ガスとなる。改質された燃料ガスは、燃料電池セルスタック10に供給される。
水供給部WPは、都市ガスを水蒸気改質する際に用いられる水蒸気となる水を供給する部分であって、浄化器、水ポンプ、逆止弁、流量センサ、電磁弁といった要素によって構成されている。水供給部WPによって供給される水は、予熱・蒸発器11に導入されて水蒸気とされた後に改質器12に導入される。
燃料電池セルスタック10に供給された燃料ガスと空気とによって、燃料電池セルスタック10を構成する各燃料電池セルにおいて発電反応が起こり、発電することができる。燃料電池セルの形態は特に限定されないけれども、例えば、円筒状の燃料電池セルが好適に用いられる。円筒状の燃料電池セルは、電解質層と、その電解質層を挟む内側の電極層及び外側の電極層とによって構成される。内側の電極層は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体、の少なくとも一種から形成される。電解質層は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。外側の電極層は、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたサマリウムコバルト、銀、などの少なくとも一種から形成される。
燃料電池セルスタック10において発電された電気は、電力取出部EPから外部へと取り出される。電力取出部EPは、インバータ等の電力変換装置を有しており、燃料電池セルスタック10において発電された電気を、交流出力として外部に出力する。
ここで、燃料電池ユニット制御部FSと、燃料電池モジュールFCM、空気供給部AP、燃料供給部FP、水供給部WP、及び電力取出部EPとの関係について図2を参照しながら説明する。図2は、燃料電池ユニット制御部FSと、燃料電池モジュールFCM、空気供給部AP、燃料供給部FP、水供給部WP、及び電力取出部EPとの関係を説明するためのブロック構成図である。
図2に示すように、燃料供給部FP、空気供給部AP、水供給部WP、及び電力取出部EPは、燃料電池ユニットFCUの補器ADを構成している。燃料電池ユニット制御部FSは、燃料供給部FP、空気供給部AP、補器AD、及び電力取出部EPのそれぞれを制御するための部分であって、CPUやROMを有している。燃料電池モジュールFCMの動作は、燃料電池ユニット制御部FSからの指示信号に基づいて実行される。
図1に戻り、燃料電池セルスタック10に供給された燃料ガス及び空気のうち発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガス及び残余の空気は燃焼され、排出ガスが発生する。この燃焼や排出ガスによって改質器12及び空気用熱交換器13に熱が与えられる。排出ガスは、改質器12及び空気用熱交換器13に熱を与えた後、排出ガス熱回収用熱交換器72を通って十分に安全な温度まで温度が下げられた後に外部に排出される。排出ガス熱回収用熱交換器72は、貯湯ユニットWPUにおいて溜められる湯を沸かすための熱交換器である。従って、この排出ガス熱回収用熱交換器72が、本願発明の熱交換器に相当する。
続いて、貯湯ユニットWPUについて説明する。貯湯ユニットWPUは、貯湯タンクWTと、補助熱源としての給湯器HUと、貯湯ユニット制御部WSと、を備えている。貯湯ユニットWPUは、貯湯タンクWTに溜めた水を沸かして貯湯し、その貯湯した湯を給湯器HUを通して給湯栓CLや浴槽BTに供給するものである。より具体的には、貯湯タンクWTに湯が十分に溜められている場合は、給湯器HUによっては加温せずに、給湯器HU内をそのまま通過させて給湯栓CLや浴槽BTに供給する。貯湯タンクWTに湯が十分に溜められていない場合等には、給湯器HUによって加温して給湯栓CLや浴槽BTに供給する。
続いて、貯湯ユニットWPUの配管構成について説明する。貯湯タンクWTには、管路61と、管路51と、管路52と、管路56と、管路57とが繋がれている。貯湯タンクWTに対して、管路61、管路51及び管路52は下側に、管路56及び管路57は上側に、それぞれ繋がれている。
管路61は、貯湯タンクWTに対して外部から給水するための管路である。貯湯タンクWTからみて管路61の上流側には、逆止弁80と、減圧弁81と、逆止弁82と、バキュームブレーカー83と、止水栓84とが設けられている。このような構成により、貯湯タンクWT内の湯が使われると、貯湯タンクWTの下側から水が供給される。
管路51は、貯湯タンクWT内の水を排出ガス熱回収用熱交換器72へと送り出すための管路である。管路52は、貯湯タンクWT内の水を排水するための管路である。管路52には排水弁70が設けられている。管路51は、後述する管路55と合流して管路53に繋がれている。管路53は、貯湯ユニットWPU内の管路53aと、燃料電池ユニットFCU内の管路53bとによって構成されている。管路53aには、貯湯タンクWT内の水を排出ガス熱回収用熱交換器72へと送り込むポンプ71が設けられている。管路53bは、排出ガス熱回収用熱交換器72へと繋げられている。
排出ガス熱回収用熱交換器72からは、出口側の管路として管路54bが繋げられている。管路54bは、燃料電池ユニットFCU内の管路であって、その先には貯湯ユニットWPU内の管路54aが繋げられている。この管路54aと管路54bとによって管路54が構成されている。管路54(管路54a)は、三方弁73に繋げられている。
三方弁73には、管路54(管路54a)の他に、管路55と管路56とが繋げられている。管路55は上述したように管路51と合流して管路53に繋げられている。従って、管路53、管路54、及び管路55によって排出ガス熱回収用熱交換器72を通る循環管路が形成されている。管路55にはラジエータ74が設けられていて、管路55を通る湯を放熱させることが可能なように構成されている。
管路56は、貯湯タンクWTに湯を供給するための管路であり、貯湯タンクWTの上方に繋げられている。管路57は、貯湯タンクWTから湯を供給するための管路であり、貯湯タンクWTの上方に繋げられている。管路57は、ミキシングバルブ76に繋げられていると共に、逆止弁79、貯湯水量センサ75が設けられている。ミキシングバルブ76には、管路61から分岐した管路59が繋げられている。ミキシングバルブ76は、管路57から供給される湯と、管路59から供給される水とを混合して管路58に送り出している。管路58は、給湯器HUに繋げられている。管路59には、給水水量センサ77が設けられている。
続いて、各管路や貯湯タンクWTに設けられている温度測定部としてのサーミスタの配置について説明する。貯湯タンクWTには、上方から順に、サーミスタ31、サーミスタ32、サーミスタ33が設けられている。また、管路57にはサーミスタ40が設けられている。これらの、サーミスタ31,32,33,40は、貯湯タンクWT内の貯湯量を測定するためのサーミスタである。本実施形態の場合、貯湯タンクWTには上方に湯が下方に水が溜まる構成となっている。従って、サーミスタの温度によって貯湯量を把握することができる。サーミスタ40が本発明の湯温検知部に相当する。
管路53の管路53aには、サーミスタ36が設けられている。このサーミスタ36によって、管路53を流れているのが、十分に加温された湯なのか、貯湯タンクWTから出た水なのかを判断することができるし、排出ガス熱回収用熱交換器72に送られる水の温度を測定することもできる。管路54の燃料電池ユニットFCU内の管路54bにはサーミスタ37が、管路54aにはサーミスタ34及びサーミスタ38が、それぞれ設けられている。すわなち、管路54の排出ガス熱回収用熱交換器72側にはサーミスタ37が、管路54の三方弁73側にはサーミスタ34及びサーミスタ38が、それぞれ設けられている。サーミスタ37によって、排出ガス熱回収用熱交換器72によって加温された直後の湯の温度が測定でき、サーミスタ34及びサーミスタ38によって、三方弁73に入る直前の湯の温度が測定できる。
管路56にはサーミスタ39が設けられている。サーミスタ39は、貯湯タンクWTに繋がる部分の近傍に設けられており、貯湯タンクWTに導入される湯の温度を測定することができる。また、給湯器HUに内蔵されているサーミスタ(図示しない)によって、給湯器HUに入水するときの温度および、給湯栓CLや浴槽BTに供給される湯温を測定することができ、湯温設定部30で設定された温度の湯を供給することができる。
続いて、貯湯ユニット制御部WSについて図3を参照しながら説明する。図3は、貯湯ユニット制御部WSの機能を説明するためのブロック構成図である。図3に示すように、貯湯ユニット制御部WSには、サーミスタ31,32,33,34,36,37,38,39,40から出力される温度測定値を示す信号が入力され、貯湯水量センサ75及び給水水量センサ77からはそれぞれの部分を通過した水量を示す信号が入力される。貯湯ユニット制御部WSは、それらの入力信号に基づいた情報処理や、予め定められたルーチンに基づく情報処理に基づいて、ポンプ71、三方弁73、ミキシングバルブ76を駆動するための制御信号を出力する。このように、貯湯ユニット制御部WSは、ポンプ71、三方弁73、及びミキシングバルブ76のそれぞれを制御するための部分であって、CPUやROMを有している。貯湯ユニットWPUの動作は、貯湯ユニット制御部WSからの指示信号に基づいて実行される。ここで貯湯ユニット制御部WSが本発明の制御部であり、ミキシングバルブ76が混合部である。
この燃料電池システムFCSは構成要素として、燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動する複数の固体酸化物形燃料電池セルを含む燃料電池モジュールFCMと、燃料ガスと酸化剤ガスとが燃焼することで燃料電池モジュールFCMから排出される排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器である排出ガス熱回収用熱交換器73と、水及びその水を加熱した湯を溜めるタンクである貯湯タンクWTと、貯湯タンクWTから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源としての給湯器HUと、を備えている。
更にこの燃料電池システムFCSは、貯湯タンクWTと給湯器HUとの間に混合部としてのミキシングバルブ76を備えている。ミキシングバルブ76は、貯湯タンクWTから繋がる管路57から供給される湯と、給水源に繋がる管路59から供給される水とを混合して給湯器HUに繋がる管路58に送り出している。従って、管路57に繋がっている部分は第1導入部として機能し、管路59に繋がっている部分は第2導入部として機能し、管路58に繋がっている部分は送出部として機能している。ミキシングバルブ76は、制御部としての貯湯ユニット制御部WSからの指示信号に基づいて、湯と水とを混合して管路58から給湯器HUへと送り出している。
更にこの燃料電池システムFCSは、貯湯タンクWT内の湯量を検知する湯量検知部として、サーミスタ31,32,33,36,40が設けられている。本実施形態の場合、サーミスタ31にて湯を検知すれば32L貯まっており、サーミスタ32にて湯を検知すれば65L貯まっており、サーミスタ33にて湯を検知すれば98L貯まっていることになる。さらにサーミスタ36にて湯を検知すれば、130L貯まっていることになる。一方、サーミスタ40のみにて湯を検知した場合には、0L貯まっている、換言すれば貯湯タンクWT内の湯が無くなっていることになる。
更にこの燃料電池システムFCSは、第1管路である管路53(管路53a及び管路53b)、管路54(管路54a及び管路54b)、及び管路55と還流管路部である管路56との管路切り替えを行う切替部としての三方弁73を備えている。更にこの燃料電池システムFCSは、排出ガス熱回収用熱交換器72から切替部としての三方弁73に至る間の第1管路である管路54に配置され、第1管路である管路54の当該部分を流れる水温を測定する温度測定部としてのサーミスタ38と、切替部としての三方弁73を制御する制御部としての貯湯ユニット制御部WSと、を備えている。
このような構成とすれば、燃料電池ユニットFCUの運転開始時等には、排出ガス熱回収用熱交換器72へと送り込まれた水が再びその排出ガス熱回収用熱交換器72へと至るように構成されてなる第1管路である管路53(管路53a及び管路53b)、管路54(管路54a及び管路54b)、及び管路55と、その第1管路である管路53(管路53a及び管路53b)、管路54(管路54a及び管路54b)、及び管路55を流れる湯を貯湯タンクWTへと還流させる還流管路部である管路56を含む第2管路とを備えるように構成できる。従って、第1管路である管路53(管路53a及び管路53b)、管路54(管路54a及び管路54b)、及び管路55を循環させることで排出ガス熱回収用熱交換器72から十分な熱量を得ることができ、水を所望の温度の湯とすることができる。
特に本実施形態のように固体酸化物形燃料電池を用いている場合は、このような構成とすることがより有効である。固体酸化物形燃料電池は発電効率が良いため、燃料消費が少なく、排出ガス温度は200〜400℃と高いものの、排出ガスの量が少ないため、排出ガスの熱量自体は少ない。従って、排出ガスとの熱交換によって即座に大量に湯を沸かして溜めることができず、少量沸かした湯を少しずつ溜めていくことが必要となる。そこで本実施形態のように、燃料電池ユニットFCUの運転開始時に湯を沸かしている間は第1管路である管路53(管路53a及び管路53b)、管路54(管路54a及び管路54b)、及び管路55を流し、湧き上がったら管路を還流管路部である管路56へと切り替えて、湯を貯湯タンクWTへと送り込むことができる。
上述したような燃料電池システムFCSによれば、次のような好適な運転制御を行うことが可能となる。この制御ルーチンを説明するためのフローチャートを図4に示す。図4に示す例では、貯湯ユニット制御部WSは、出湯水量センサ77からの出力信号に基づいて非出湯状態となっているか判断する(ステップS01)。このステップS01の判断は、時間的に短い間隔で実行されることが好ましい。また、貯湯ユニット制御部WSが、出湯停止指示の情報を受け取ったタイミングで実行されることも好ましい。尚、非出湯状態とは、吐水口である給湯栓CLから湯が出ていなかったり、浴槽BTに湯が出ていない状態である。非出湯状態となっていればステップS02の処理に進み、非出湯状態となっていなければ再びステップS01の判断を継続する。
続いて貯湯ユニット制御部WSは、貯湯タンクWTの湯量が予め定められた第1所定湯量以下であるか否かを判断する(ステップS02)。このステップS02の判断は、非出湯状態であることが確認された直後に実行されることが好ましい。第1所定湯量は、その湯量を使い続けた場合に、途中で補助給湯源である給湯器HUに熱源を切り替える必要が生じる湯量として設定されている。この第1所定湯量は季節に応じて、換言すれば外気温に応じて変動させることも好ましい。また、この第1所定湯量は給水温度に応じて変動させることも好ましい。これは、給水温度が低ければ、使用者の所望の温度とするまでに必要とされる湯量が増え、給水温度が高ければ、使用者の所望の温度とするまでに必要とされる湯量が減るためである。より具体的には、貯湯タンクWT内の湯温が60℃であって、その湯量が20Lであると仮定した場合に、給水温度が20℃であれば、40℃の湯を40L供給することができる。一方、貯湯タンクWTの条件を同一にした場合であって、給水温度が5℃であれば、40℃の湯は31Lしか供給できない。従って、給水温度が低い場合には、第1所定湯量を増やすことが好ましい。ステップS02の判断の結果、貯湯タンクWTの湯量が予め定められた第1所定湯量以下であれば、ステップS03の処理に進む。一方、ステップS02の判断の結果、貯湯タンクWTの湯量が予め定められた第1所定湯量を上回っていれば、そのまま処理を終了する。
続いて貯湯ユニット制御部WSは、ミキシングバルブ76に対して、管路57側を閉じて、管路59側を全開とし、給水のみを給湯器HUに送り出すように指示信号を出力する(ステップS03)。
続いて貯湯ユニット制御部WSは、貯湯タンクWTの湯量が第2所定湯量を上回ったか判断する(ステップS04)。第2所定湯量は、第1所定湯量以上に予め設定されている湯量であって、その湯量を使い続けた場合に、途中で補助給湯源である給湯器HUに熱源を切り替える必要が生じない蓋然性の高い湯量として設定されている。本実施形態の場合は、貯湯タンクWTの全湯量として設定されている。貯湯タンクWTの湯量が第2所定湯量を上回っていなければ、この判断を繰り返し実行する。一方、貯湯タンクWTの湯量が第2所定湯量を上回っていれば、ステップS05の処理に進む。
続いて貯湯ユニット制御部WSは、ミキシングバルブ76に対して、管路57側を開いて、管路59側からの給水と混合して給湯器HU側に送り出すように指示信号を出力する(ステップS05)。
続いて貯湯タンクWTと補助熱源である給湯器HUについて説明する。燃料電池からの排出ガスを利用して加熱された湯は貯湯タンクWTの上側に戻され、貯湯タンクWTの上方から高温の湯が貯まって行き、貯湯タンクWTの湯が減って行く過程においては、貯湯タンクWTの湯が上方から使われて、下方から水が供給されるため、湯と水は分離した状態となる。つまり、湯切れ近くになると急に湯から水へと変わり、貯湯タンクWTからの出湯温度が急速に下がってしまう。このため、貯湯タンクWTからの出湯温度が給湯設定温度近くになって湯がなくなり始めてから給湯器HUに切替えると、貯湯タンクWTからの出湯温度は制御することができず急速に下がるため、給湯器HUによる加熱を開始するまでに給湯栓CLからの出湯温度が一時的に大きく低下してしまう。詳細は後述する。
次に使用者が湯を使っている途中で補助熱源である給湯器HUへと切り替わる場合に、使用者が予期せぬタイミングで温度の低い湯や水が出されることを極力改善する実施例について図5〜8を参照しながら説明する。
まず従来の不具合点をここで説明する。
図5は、従来の湯水温度の変化、図6は、従来の湯水流量の変化を示す概略図である。
従来は湯温検知部での温度(図5中細線)すなわち貯湯タンクに貯められた湯の温度が下がり始めると、第1導入部の湯量を増やし(図6中実線)、第2導入部の水量を減らし、図6中点線)、湯温設定部での設定温度を保持するように制御する。さらに、湯温設定部30での設定温度(図5中点線)より下がり、補助熱源が着火可能な温度に到達すると、補助熱源が着火を行う。この場合、貯湯タンクの湯温は急激に低下するため、着火指令から実際に着火して設定温度の湯が得られるまでの間に湯の温度自体も設定温度より大幅に低下する(図5中符号A)。
すなわち図5中aで示される湯温検知部での温度低下の傾きが急激であることに基づいて、補助熱源で着火してもその際には補助熱源入水温度が急激に低下しているため希望の設定温度の湯を得るまでの間に大きな温度低下を生じていた。
では次に今回の実施態様について説明する。
図7は、本実施例の湯水温度の変化、図8は、本実施例の湯水流量の変化を示す概略図である。
貯湯タンクWTに湯(例えば75℃)が十分に貯められている場合は、貯湯タンクWTから繋がる管路57から供給される湯と、給水源に繋がる管路59から供給される水とをミキシングバルブ76で混合して給湯器HUに繋がる管路58に送り出し、給湯器HUによっては加温せずに、給湯器HU内をそのまま通過させて湯温設定部30で設定された湯温(例えば40℃)の湯を給湯栓CLや浴槽BTに供給する。貯湯タンクWTから送り出される湯の温度(図7中細線)を検知する温度検知部としてサーミスタ40が設けられている。サーミスタ40にて湯温低下を検知すれば第1導入部の湯量を増やし、第2導入部の水量を減らし、湯温設定部30での設定温度を保持するように制御する(図7、図8中時間x)。サーミスタ40にてさらに湯温低下を検知すれば(例えば75℃から50℃に低下すれば)、貯湯ユニット制御部WSは、ミキシングバルブ76に対して管路57側と管路59側の湯水混合比率を変更するように指示信号を出力する。つまり、湯温設定部30での設定温度40℃より高い温度である50℃のことを、基準温度と言えば、この基準温度に達すると貯湯ユニット制御部WSは、湯水混合比率を変更する制御を実施する。この場合、給湯栓CLへ供給される湯量は一定に保たれる(図8中一点鎖線)。具体的には、貯湯タンクWTから繋がる管路57から供給される湯を減らし、給水源に繋がる管路59から供給される水を増やすことで(図7、図8中時間y)、給湯器HUに入水するときの温度(図8中二点鎖線)を給湯器HUが着火可能な温度となるようにする。
すなわち、湯温検知部での温度が湯温設定部での設定温度よりも高い際に、すなわち基準温度に達すると、貯湯ユニット制御部WSは第1導入部の湯量を減らし、第2導入部の水量を増やすことで、給湯器HUへの入水温度を給湯器HUが着火可能な温度となるように制御することができる。このため、給湯栓CLからの出湯温度は、給湯器HUが着火可能な温度より下がることなく、給湯栓CLにおける一時的な出湯温度の低下を抑制することができる。給湯機HUによる加温を開始することができる。
次に、貯湯タンクWTから送り出される湯温は徐々に低下するため、ミキシングバルブ76によって管路57側と管路59側の湯水混合比率を変更し、給湯器HUに入水するときの温度を着火可能な温度に維持するように貯湯ユニット制御部WSは制御を実行する。具体的には、第1導入部の湯量を増やし、第2導入部の水量を減らし、給湯器HUに入水するときの温度を保持する(図7、図8中時間z)。つまり、図7中bで示される湯温検知部での温度低下の傾きが緩やかであるため、給湯器HUに入水するときの温度(図8中二点鎖線)が着火可能な温度を必要以上に下回らないように制御し給湯機HUによる加温を開始することができ、給湯栓CLにおける一時的な出湯温度の低下を抑制することができる(図7中符号B)。
また、サーミスタ40による湯温低下検知の判断は、設定温度に対して、貯湯タンクから送り出される湯温が十分高く、給湯器に入水するときの温度を給湯器HUが着火可能な温度に保持できる温度として設定されている。つまり、給湯設定温度が40℃の場合は、湯温低下検知の判断は例えば50℃として設定されているが、給湯設定温度が50℃に設定されている場合は、湯温低下検知の判断は例えば60℃に設定することが望ましく、給湯設定温度に対して適切に設定される。給湯器HUに入水するときの温度を着火可能な温度に対して必要以上に下回らないように維持している間に給湯器HUが着火して所望の温度の湯が得られることとなる。
まず従来の不具合点をここで説明する。
図5は、従来の湯水温度の変化、図6は、従来の湯水流量の変化を示す概略図である。
従来は湯温検知部での温度(図5中細線)すなわち貯湯タンクに貯められた湯の温度が下がり始めると、第1導入部の湯量を増やし(図6中実線)、第2導入部の水量を減らし、図6中点線)、湯温設定部での設定温度を保持するように制御する。さらに、湯温設定部30での設定温度(図5中点線)より下がり、補助熱源が着火可能な温度に到達すると、補助熱源が着火を行う。この場合、貯湯タンクの湯温は急激に低下するため、着火指令から実際に着火して設定温度の湯が得られるまでの間に湯の温度自体も設定温度より大幅に低下する(図5中符号A)。
すなわち図5中aで示される湯温検知部での温度低下の傾きが急激であることに基づいて、補助熱源で着火してもその際には補助熱源入水温度が急激に低下しているため希望の設定温度の湯を得るまでの間に大きな温度低下を生じていた。
では次に今回の実施態様について説明する。
図7は、本実施例の湯水温度の変化、図8は、本実施例の湯水流量の変化を示す概略図である。
貯湯タンクWTに湯(例えば75℃)が十分に貯められている場合は、貯湯タンクWTから繋がる管路57から供給される湯と、給水源に繋がる管路59から供給される水とをミキシングバルブ76で混合して給湯器HUに繋がる管路58に送り出し、給湯器HUによっては加温せずに、給湯器HU内をそのまま通過させて湯温設定部30で設定された湯温(例えば40℃)の湯を給湯栓CLや浴槽BTに供給する。貯湯タンクWTから送り出される湯の温度(図7中細線)を検知する温度検知部としてサーミスタ40が設けられている。サーミスタ40にて湯温低下を検知すれば第1導入部の湯量を増やし、第2導入部の水量を減らし、湯温設定部30での設定温度を保持するように制御する(図7、図8中時間x)。サーミスタ40にてさらに湯温低下を検知すれば(例えば75℃から50℃に低下すれば)、貯湯ユニット制御部WSは、ミキシングバルブ76に対して管路57側と管路59側の湯水混合比率を変更するように指示信号を出力する。つまり、湯温設定部30での設定温度40℃より高い温度である50℃のことを、基準温度と言えば、この基準温度に達すると貯湯ユニット制御部WSは、湯水混合比率を変更する制御を実施する。この場合、給湯栓CLへ供給される湯量は一定に保たれる(図8中一点鎖線)。具体的には、貯湯タンクWTから繋がる管路57から供給される湯を減らし、給水源に繋がる管路59から供給される水を増やすことで(図7、図8中時間y)、給湯器HUに入水するときの温度(図8中二点鎖線)を給湯器HUが着火可能な温度となるようにする。
すなわち、湯温検知部での温度が湯温設定部での設定温度よりも高い際に、すなわち基準温度に達すると、貯湯ユニット制御部WSは第1導入部の湯量を減らし、第2導入部の水量を増やすことで、給湯器HUへの入水温度を給湯器HUが着火可能な温度となるように制御することができる。このため、給湯栓CLからの出湯温度は、給湯器HUが着火可能な温度より下がることなく、給湯栓CLにおける一時的な出湯温度の低下を抑制することができる。給湯機HUによる加温を開始することができる。
次に、貯湯タンクWTから送り出される湯温は徐々に低下するため、ミキシングバルブ76によって管路57側と管路59側の湯水混合比率を変更し、給湯器HUに入水するときの温度を着火可能な温度に維持するように貯湯ユニット制御部WSは制御を実行する。具体的には、第1導入部の湯量を増やし、第2導入部の水量を減らし、給湯器HUに入水するときの温度を保持する(図7、図8中時間z)。つまり、図7中bで示される湯温検知部での温度低下の傾きが緩やかであるため、給湯器HUに入水するときの温度(図8中二点鎖線)が着火可能な温度を必要以上に下回らないように制御し給湯機HUによる加温を開始することができ、給湯栓CLにおける一時的な出湯温度の低下を抑制することができる(図7中符号B)。
また、サーミスタ40による湯温低下検知の判断は、設定温度に対して、貯湯タンクから送り出される湯温が十分高く、給湯器に入水するときの温度を給湯器HUが着火可能な温度に保持できる温度として設定されている。つまり、給湯設定温度が40℃の場合は、湯温低下検知の判断は例えば50℃として設定されているが、給湯設定温度が50℃に設定されている場合は、湯温低下検知の判断は例えば60℃に設定することが望ましく、給湯設定温度に対して適切に設定される。給湯器HUに入水するときの温度を着火可能な温度に対して必要以上に下回らないように維持している間に給湯器HUが着火して所望の温度の湯が得られることとなる。
10:燃料電池セルスタック
11:予熱・蒸発器
12:改質器
13:空気用熱交換器
14,31,32,33,34,36,37,38,39,40:サーミスタ
51,52,53,53a,53b,54,54a,54b,55,56,57,58,59,61:管路
70:排水弁
71:ポンプ
72:排出ガス熱回収用熱交換器
73:三方弁
74:ラジエータ
75:貯湯水量センサ
76:ミキシングバルブ
77:給水水量センサ
79:逆止弁
80:逆止弁
81:減圧弁
82:逆止弁
83:バキュームブレーカー
84:止水栓
AD:補器
AP:空気供給部
BT:浴槽
CL:給湯栓
EP:電力取出部
FCM:燃料電池モジュール
FCS:燃料電池システム
FCU:燃料電池ユニット
FP:燃料供給部
FS:燃料電池ユニット制御部
HU:給湯器
WP:水供給部
WPU:貯湯ユニット
WS:貯湯ユニット制御部
WT:貯湯タンク
11:予熱・蒸発器
12:改質器
13:空気用熱交換器
14,31,32,33,34,36,37,38,39,40:サーミスタ
51,52,53,53a,53b,54,54a,54b,55,56,57,58,59,61:管路
70:排水弁
71:ポンプ
72:排出ガス熱回収用熱交換器
73:三方弁
74:ラジエータ
75:貯湯水量センサ
76:ミキシングバルブ
77:給水水量センサ
79:逆止弁
80:逆止弁
81:減圧弁
82:逆止弁
83:バキュームブレーカー
84:止水栓
AD:補器
AP:空気供給部
BT:浴槽
CL:給湯栓
EP:電力取出部
FCM:燃料電池モジュール
FCS:燃料電池システム
FCU:燃料電池ユニット
FP:燃料供給部
FS:燃料電池ユニット制御部
HU:給湯器
WP:水供給部
WPU:貯湯ユニット
WS:貯湯ユニット制御部
WT:貯湯タンク
Claims (2)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールと、
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度となるように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やすことを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールと、
前記燃料電池セルにおいて発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが燃焼することで発生するガスを含む排出ガスを用いて熱交換を行い、水を加熱して湯とする熱交換器と、
前記水及びその水を加熱した前記湯を溜めるタンクと、
前記タンクから吐水口までの間に設けられ、水を加熱して湯とする補助熱源と、
前記吐水口に供給される湯温を設定する湯温設定部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記タンクと前記補助熱源との間に配置され、前記タンクから送り出される湯を受け入れる第1導入部と、前記タンクを経由しない管路によって供給される水を受け入れる第2導入部と、前記第1導入部から受け入れた湯及び前記第2導入部から受け入れた水の少なくとも一方を前記補助熱源へと送り出す送出部とを有する混合部と、
前記タンクから出てくる湯温を検知する湯温検知部と、
前記湯温検知部が検知した前記タンクからの湯温に基づいて、前記混合部を制御する制御部と、を備え、
前記湯温検知部での温度が前記湯温設定部での設定温度よりも高い際に、前記補助熱源への入水温度を前記補助熱源が着火可能な温度を維持するように、前記制御部が前記第2導入部から受け入れる水を増やした後に、減らすことを特徴とする燃料電池システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008183648A JP2010027222A (ja) | 2008-07-15 | 2008-07-15 | 燃料電池システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008183648A JP2010027222A (ja) | 2008-07-15 | 2008-07-15 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP (1) | JP2010027222A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015025624A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | リンナイ株式会社 | 給湯システム |
-
2008
- 2008-07-15 JP JP2008183648A patent/JP2010027222A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015025624A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | リンナイ株式会社 | 給湯システム |
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