JP2010025902A - チョッパー分光器および回転制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中性子源で発生するパルス状の中性子ビームを単色化するチョッパー分光器1は、フェルミ本体2と、磁気浮上制御回路3と、インバータ4と、モータ制御回路5とを備える。モータ制御回路5は、ロータ11の目標回転速度に応じた周波数指令値をインバータ4へ出力すると共に、光回転センサ14で検出されるロータ11の回転速度に基づき、誘導モータ12の回転速度を制御する速度制御と、外部から入力される同期信号と、光回転センサ14で検出されるロータ11の回転位置とに基づき、誘導モータ12の位相を制御する位相制御と、を行う。
【選択図】図1
Description
(一実施形態)
図1は、一実施形態に係るチョッパー分光器1全体の構成を概略的に示している。図2は、チョッパー分光器1全体の更に詳細な構成を示している。図3は、フェルミ本体の内部構造を詳細に示している。図4は、フェルミ本体の構造を概略的に示している。図5は、フェルミ本体のロータを概略的に示している。図6は、ロータに搭載されてロータと一体に回転するスリットを概略的に示している。図7は、スリット支持部材にスリットが挿入された状態を示す横断面図である。そして、図8は、中性子ビームとスリットの関係を示す説明図である。
・ロータ11の回転速度の高速度化および回転速度精度の高精度化を実現できる。つまり、ロータ11を高速回転で、かつ回転速度変化(ばらつき)の小さい高精度で回転させることができる。
・加速器などの外部の上位装置と同期してロータ11を回転させることができる。これにより、加速器の発生源で発生するパルス状の中性子ビーム50の発生時刻とフェルミ本体2のスリット10での中性子透過時刻を同期させることができ、その発生源から出射されるパルス状の中性子ビームから、希望する正しいエネルギーレベルの中性子パルスを得ることができる。
・インバータ4として、0.01Hz刻みで、0.1〜1500Hzの範囲で周波数指令値を与えられる仕様の部品を用いることで、モータ制御回路5からインバータ4へ1000Hzの周波数指令値を与えると、1000Hzの高速回転で、かつ±0.1マイクロ秒の高精度回転が得られる。
・高分解能チョッパー分光器(HRC)で、E=2eVまでの領域でΔE/Ei=1%のエネルギー分解能を実現するために要求されるスリット(フェルミチョッパー)10の開口時間ΔT=0.72マイクロ秒を実現できる。
上記一実施形態において、モータ制御回路5からインバータ4へ400Hzの周波数指令値を与えた実験では、ロータ11の回転精度は、399.97Hzから399.98Hzの値を示した。よって、ロータ11の回転速度変化(ばらつき)は0.01Hzの範囲内で変化していることが、確認できた。
図9は、比較例に係るチョッパー分光器の制御系を示している。このチョッパー分光器100は、図1に示す一実施形態に係るチョッパー分光器1と同様のフェルミ本体2を用いている。このチョッパー分光器100において、従来のTMPと同様にモータ制御回路105から磁気浮上制御回路(TMP controller)103へアナログ信号(電圧信号)を指令値として与え、ロータ11の回転数の最適化を狙った試験を行った。
・上記一実施形態において、インバータ4は、モータ制御回路5から出力される周波数指令値に応じた周波数の正弦波を、誘導モータの各相のコイル(ステータコイル)に出力して、誘導モータ12の各相のコイルに供給する電力(電流値)を変化させる(正弦波変調方式の)構成であってもよい。
・上記一実施形態では、一例として本発明を具体化したチョッパー分光器1について説明したが、本発明は、チョッパー分光器に限らず、真空中で磁気浮上されて回転するロータを高速度でかつ高精度で回転させることが要求される装置(回転制御装置)に広く適用可能である。例えば、現在のTMP自体には高精度な回転制御は不要のようであるが、将来TMPにおいて高速度でかつ高精度で回転させることが要求される場合に本発明を有効に適用可能である。
2:フェルミ本体
3:磁気浮上制御回路
4:インバータ
5:モータ制御回路
10:スリット
10a:中性子遮蔽材(中性子遮蔽部)
10b:アルミニウムスペーサ(中性子透過部)
11:ロータ
12:誘導モータ
13:磁気軸受
14:光回転センサ
15:窓
16:ハウジング
Claims (8)
- 中性子透過部と中性子遮蔽部が交互に積層されたスリットと一体に回転するロータを高真空中で磁気浮上させて誘導モータにより回転させ、中性子源で発生するパルス状の中性子ビームを単色化するチョッパー分光器において、
前記ロータの回転速度と回転位置を検出する回転センサと、
入力される周波数指令値に応じて前記誘導モータの各相のコイルに供給する電力を変化させるインバータと、
前記インバータを制御して前記誘導モータを駆動制御するモータ制御部と、を備え、
前記モータ制御部は、周波数指令値を前記インバータへ出力し、前記回転センサで検出される前記ロータの回転速度に基づき、前記誘導モータの回転速度を制御する速度制御と、外部から入力される同期信号と前記回転センサで検出される前記ロータの回転位置とに基づき、前記誘導モータの位相を制御する位相制御と、を行うことを特徴とするチョッパー分光器。 - 前記モータ制御部は、外部の電子機器と電気的に接続され、該電子機器により入力された前記ロータの目標回転速度に応じた周波数指令値を前記インバータへ出力することを特徴とする請求項2に記載の回転制御装置。
- 前記インバータは、前記モータ制御部から出力される周波数指令値に応じた電力を、前記誘導モータの各相のコイルに供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のチョッパー分光器。
- 前記インバータは、前記モータ制御部から出力される周波数指令値に応じて、前記誘導モータの各相のコイルに電流が流れている時間の長さを制御するPWM制御信号を出力することを特徴とする請求項3に記載のチョッパー分光器。
- 前記インバータは、前記モータ制御部から出力される周波数指令値に応じた周波数の正弦波を、前記誘導モータの各相のコイルに出力することを特徴とする請求項3に記載のチョッパー分光器。
- 中性子源で発生するパルス状の中性子ビームを単色化するチョッパー分光器において、
中性子透過部と中性子遮蔽部が交互に積層されたスリットと、該スリットが搭載され該スリットと一体に回転するロータと、該ロータを回転させる誘導モータと、前記ロータを磁気浮上させる磁気軸受と、前記ロータの回転速度と回転位置を検出する回転センサとを有するフェルミ本体と、
前記磁気軸受を制御して前記ロータを磁気浮上させる磁気浮上制御部と、
入力される周波数指令値に応じて前記誘導モータの各相に供給する電力を変化させるインバータと、
前記インバータを制御して前記誘導モータを駆動制御するモータ制御部と、を備え、
前記モータ制御部は、周波数指令値を前記インバータへ出力し、前記回転センサで検出される前記ロータの回転速度に基づき、前記誘導モータの回転速度を制御する速度制御と、外部から入力される同期信号と前記回転センサで検出される前記ロータの回転位置とに基づき、前記誘導モータの位相を制御する位相制御と、を行うことを特徴とするチョッパー分光器。 - 前記フェルミ本体は、前記中性子ビームが通過する窓を有するハウジングを備え、前記ロータ、前記スリット、および前記磁気軸受が高真空にされた前記ハウジング内に収容されており、前記ロータは、高真空中で、磁気浮上されて回転することを特徴とする請求項6に記載のチョッパー分光器。
- ロータを高真空中で磁気浮上させて誘導モータにより回転させる回転制御装置において、
前記ロータの回転速度と回転位置を検出する回転センサと、
入力される周波数指令値に応じて前記誘導モータの各相のコイルに供給する電力を変化させるインバータと、
前記インバータを制御して前記誘導モータを駆動制御するモータ制御部と、を備え、
前記モータ制御部は、周波数指令値を前記インバータへ出力し、前記回転センサで検出される前記ロータの回転速度に基づき前記誘導モータの回転速度を制御する速度制御と、前記回転センサで検出される前記ロータの回転位置とに基づき、前記誘導モータの位相を制御する位相制御と、を行うことを特徴とする回転制御装置。
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JP2008191104A JP5158707B2 (ja) | 2008-07-24 | 2008-07-24 | チョッパー分光器および回転制御装置 |
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JP2012078315A (ja) * | 2010-10-06 | 2012-04-19 | High Energy Accelerator Research Organization | フェルミチョッパー回転制御装置 |
CN112837841A (zh) * | 2021-01-22 | 2021-05-25 | 散裂中子源科学中心 | 单能中子选择器狭缝包及其中子选择结构 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0738989U (ja) * | 1993-12-22 | 1995-07-14 | アロカ株式会社 | 放射線ビーム位置決め装置 |
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- 2008-07-24 JP JP2008191104A patent/JP5158707B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
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