JP2010023589A - 車両用空気調和システム - Google Patents

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Abstract

【課題】温度ムラのない均一温度の空調風と、温度差のある冷風・温風からなる空調風とを選択的に車室内に供給できる車両用空気調和システムを提供する。
【解決手段】空気導入口14から導入した送風がそれぞれ流れる第1送風路12及び第2送風路13と、第1送風路12に配置されたエバポレータ46と、第2送風路13に配置されたヒータコア52と、エバポレータ46の下流側とヒータコア52の上流側を連通する冷風環流路30と、エバポレータ46を通過した冷風を全て冷風環流路30に導くフル環流位置と、エバポレータ46を通過した冷風とヒータコア52を通過した温風との流れを仕切り、且つ、冷風と温風とをそれぞれ異なる送風出口23,24,25側に導く非環流位置に変移できる環流選択ドア22とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷房運転と暖房運転ができる車両用空気調和システムに関する。
この種の従来の車両用空気調和システムとしては、空調ダクト内に送風路を有し、この送風路にエバポレータとヒータコアがこの順に配置されている。ヒータコアは送風路の半分程度を塞ぐよう配置され、送風路にはヒータコアを迂回するバイパス路が設けられている。ヒータコアの下流にはミックス室が設けられ、このミックス室の下流に車室内に送風を導く送風出口が設けられている。エバポレータを通過した冷風の内の一部は、バイパス路を通って冷風としてミックス室に入り、その他の冷風は、ヒータコアを通過する際に加熱され温風としてミックス室に入る。ミックス室に流入した冷風と温風はエアミックスされて送風出口より車室内に吹き出される。
ところで、エバポレータを通過した冷風は3℃程度であり、ヒータコアを通過した温風は70℃程度であるため、冷風の空気流と温風の空気流がミックス室を通過する程度では十分にエアミックスされない。従って、温度ムラのある空調風が車室内に吹き出される。
ここで、冷風と温風のエアミックス性を向上させるため、従来例としてバイパス路にミックスリブを突設させたものが提案されている(特許文献1参照)。つまり、バイパス路を通過する冷風を螺旋流とし、ミックス室に螺旋流の冷風を流入させることによって冷風と温風が十分にエアミックスするようにしている。
特開2000−25444号公報
しかしながら、前記従来例の車両空気調和システムでは、冷風と温風の温度差が大きいため(上記したように約3℃と約70℃)に、ミックスリブによって冷風と温風を攪拌した程度では十分にエアミックスされない可能性がある。
一方、バイレベルモードでは、エバポレータを通過した冷風とヒータコアを通過した温風とをエアミックスすることなく別々の送風出口より車室内に導く必要がある。そのため、前記従来例ではエバポレータとヒータコアの間に流路切り換えドアを付設しているが、螺旋流となった冷風が温風に混入することが十分に考えられ、温度差のある冷風と温風を得ることができない可能性がある。
つまり、温度ムラのない均一温度の空調風と、温度差のある冷風・温風からなる空調風とを選択的に車室内に供給することができない。
そこで、本発明は、温度ムラのない均一温度の空調風と、温度差のある冷風・温風からなる空調風とを選択的に車室内に供給できる車両用空気調和システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する請求項1の発明は、空気導入口から導入した送風がそれぞれ流れる第1送風路及び第2送風路と、第1送風路に配置され、送風を冷却するエバポレータと、第2送風路に配置され、送風を加熱するヒータコアと、エバポレータとヒータコアの双方の下流に設けられ、流入した送風を車室内に導く送風出口と、エバポレータの下流側とヒータコアの上流側を連通する冷風環流路と、エバポレータを通過した冷風を全て冷風環流路に導くフル環流位置と、エバポレータを通過した冷風とヒータコアを通過した温風との流れを仕切り、且つ、冷風と温風とをそれぞれ異なる前記送風出口側に導く非環流位置に変移できる環流選択ドアとを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用空気調和システムであって、ヒータコアの上流側にはブロアファンが設けられ、冷風環流路は、ブロアファンよりも更に上流に連通することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和システムであって、空気導入口は、第1送風路に開口する第1内気導入口と、第2送風路に開口する第2内気導入口を少なくとも有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の車両用空気調和システムであって、第1内気導入口と第2内気導入口の開閉面積を調整できる内気導入ドアを有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、環流選択ドアをフル環流位置とすると、エバポレータを通過した冷風は、冷風環流路より全てヒータコアに導かれ、ヒータコアで全て加熱されることから温度ムラのない所望温度の空調風のみが送風出口より車室内に導かれる。複数の送風出口を開口し、環流選択ドアを非環流位置とすると、エバポレータを通過した冷風とヒータコアを通過した温風は、環流選択ドアで仕切られた流路を流れることからエバポレータ及びヒータコアを通過した後もエアミックスされることなく流れ、冷風と温風がそれぞれ流れ込み易い送風出口より車室内に導かれる。以上より、温度ムラのない均一温度の空調風と、温度差のある冷風・温風からなる空調風とを選択的に車室内に供給できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、冷風環流路より環流された冷風と空気導入口より導入された送風がブロアファンによって攪拌され、ヒータコアには温度ムラのない冷風が導かれるため、ヒータコアを通過した空調風もより温度ムラのない空調風が得られる。従って、より温度ムラのない均一温度の空調風が得られる。
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、第1送風路と第2送風路に自由に内気を導入することができる。例えば、環流選択ドアをフル環流位置とした場合には、内気を第2送風路にも導くようにする。すると、冷風環流路より環流された冷風と空気導入口より導入された送風とのミックス風は、冷風環流路からの冷風のみに比べて温度が高くため、ヒータコアの入口送風温度と出口送風温度差が小さくなるため、ヒータコアより更に温度ムラのない空調風が得られる。従って、より温度ムラのない均一温度の空調風が得られる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、内気導入ドアの位置を可変することによって、エバポレータに導く送風とヒータコアに導く送風の割合を調整できるため、内気導入ドアによって空調風の温度調整ができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
図1〜図7は本発明の一実施形態を示し、図1は車両用空気調和システムの空調ユニットの概略構成図、図2は車両用空気調和システムの冷暖房用冷媒循環装置の概略構成図、図3は車両用空気調和システムの概略の制御回路ブロック図、図4は温度調整モード時の空調ユニットの状態を示す概略構成図、図5はバイレベルモード時の空調ユニットの状態を示す概略構成図、図6はフルクール時の空調ユニットの状態を示す概略構成図、図7はフルホット時の空調ユニットの状態を示す概略構成図である。
図1及び図2において、車両用空気調和システムは、車両の車室内に配置された空調ユニット10と、この空調ユニット10に配置されたエバポレータ46及びヒータコア52をサイクル部品とする冷暖房用冷媒循環装置40とを備えている。
空調ユニット10は、図1に詳しく示すように、ユニットケース11を有する。このユニットケース11内には、空調風を作成するための第1送風路12と第2送風路13がそれぞれ設けられている。第1送風路12は上側に、第2送風路13は下側に位置している。ユニットケース11には、第1送風路12と第2送風路13に空気を導入するための空気導入口14が設けられている。
空気導入口14は、第1送風路12に開口する第1内気導入口15と、第2送風路13に開口する第2内気導入口16と、第2送風路13に開口する外気導入口17とから構成されている。第1内気導入口15及び第2内気導入口16はそれぞれ車室内に開口し、外気導入口17は車室外に開口している。ユニットケース11には、内気導入ドア18が設けられている。内気導入ドア18は、図1にて実線位置の第2送風路全開位置と図1にて仮想線位置の第1送風路全開位置との間を変移し、第1内気導入口15と第2内気導入口16の互いの開閉割合を調整できる。第2送風路全開位置と第1送風路全開位置の間の位置は、第1送風路12と第2送風路13に共に導入する内気/内気導入位置である。ユニットケース11には、外気導入ドア19が設けられている。外気導入ドア19は、外気導入口17を開閉する。
第1送風路12と第2送風路13には、第1ブロアファン20aと第2ブロアファン20bがそれぞれ配置されている。第1ブロアファン20aは、第1送風路12に内気を吸引する。第2ブロアファン20bは、第2送風路13に内気や外気を吸引する。第1ブロアファン20aと第2ブロアファン20bは、同一のブロアモータ20cによって駆動される。
第1送風路12内で、且つ、第1ブロアファン20aの下流には、冷暖房用冷媒循環装置40のエバポレータ46が、第2送風路13内で、且つ、第2ブロアファン20bの下流には冷暖房用冷媒循環装置40のヒータコア52がそれぞれ配置されている。エバポレータ46は、第1送風路12の送風を冷却し、冷風とする。ヒータコア52は、第2送風路13の送風を加熱し、温風とする。冷暖房用冷媒循環装置40の構成については、下記に詳述する。
又、ユニットケース11には、第1送風路12のエバポレータ46の直ぐ下流側と第2送風路13の第2ブロアファン20bの上流側(ヒータコア52より上流位置)とを連通する冷風環流路30が設けられている。
ユニットケース11のエバポレータ46及びヒータコア52の直ぐ下流には、第1送風路12と第2送風路13が合流するミックス室21が設けられていると共に環流選択ドア22が設けられている。
ミックス室21には、送風出口であるデフ吹出口23、ベント吹出口24、フット吹出口25が開口され、これら吹出口23,24,25より送風が車室内に導かれる。デフ吹出口23はデフドア26によって、ベント吹出口24はベントドア27によって、フット吹出口25はフットドア28によって吹き出しモードに応じてそれぞれ開閉される。
環流選択ドア22は、図1にて実線位置のフル環流位置と、図1にて仮想線の第2送風路閉塞位置の間を変移する。フル環流位置では、エバポレータ46を通過した冷風が全て冷風環流路30に導かれる。フル環流位置と第2送風路閉塞位置以外では、エバポレータ46を通過した冷風とヒータコア52を通過した温風は、ミックス室21に導かれる。そして、フル環流位置と第2送風路閉塞位置の中間位置は、非環流位置である。非環流位置では、環流選択ドア22はエバポレータ46を通過した冷風とヒータコア52を通過した温風との流れを仕切り、且つ、冷風をベント吹出口24に、温風をフット吹出口25にそれぞれ導く。
次に、冷暖房用冷媒循環装置40を説明する。図2に示すように、冷暖房用冷媒循環装置40は、ヒートポンプ式冷房装置Aと暖房循環装置Bとの組み合わせによって構成されている。
ヒートポンプ式冷房装置Aは、第1の冷媒としての二酸化炭素が封入された第1循環経路41を有し、この第1循環経路41中に、コンプレッサ42,コンデンサである水冷コンデンサ43、内部熱交換器44,膨張手段である膨張弁45、エバポレータ46及びアキュームレータ47が順に設けられている。つまり、冷凍サイクルが構成されている。
コンプレッサ42は、吸入した比較的低温低圧の第1の冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒として吐出する。
水冷コンデンサ43は、下記する第2循環経路48中の機器収容室50内に配置されており、コンプレッサ42から圧送された第1の冷媒を第2の冷媒によって冷却する。すなわち、水冷コンデンサ43において第1の冷媒と第2の冷媒との間で熱交換が行われ、第2の冷媒は第1の冷媒によって加熱される。
内部熱交換器44は、水冷コンデンサ43から送出された第1の冷媒とアキュームレータ47から送出されたより冷温の第1の冷媒との間で熱交換させ、水冷コンデンサ43から送出された第1の冷媒はさらに冷却される。
膨張弁45は、内部熱交換器44を通過した第1の冷媒を膨張(減圧)させて低温低圧のガスとしてエバポレータ46へと送出する。
エバポレータ46は、冷凍サイクルの低圧側を熱源とし、膨張弁45から送出された第1の冷媒とエバポレータ46を通過する送風を熱交換させて送風を冷却する。
アキュームレータ47は、エバポレータ46から送出された第1の冷媒を気液分離して気相状態の第1の冷媒のみを内部熱交換器44へと送出し、液相状態の第1の冷媒を一時的に貯留する。
暖房循環装置Bは、第2の冷媒としての水や不凍液などの液体が封入された第2循環経路48を有し、この第2循環経路48中に、ポンプ49、機器収容室50、第1流路切換弁51、ヒータコア52、第2流路切換弁53及び放熱器54が順に設けられている。
ポンプ49は、第2の冷媒を第2循環経路48内に循環させるため、吸入した第2の冷媒を加圧して圧送する。ポンプ49で圧送された液体の冷媒は、相変化することなく液相のまま第2循環経路48内を循環し、熱交換により顕熱変化する。
機器収容室50は、第2循環経路48よりも大きな断面積を有するスペースであり、この内部に上記した水冷コンデンサ43と共にヒータである電気ヒータ61が収納されている。電気ヒータ61は、水冷コンデンサ43の下流側に設けられ、通電することで発熱して第2の冷媒を加熱する。
ヒータコア52は、冷凍サイクルの高圧側と電気ヒータ61を熱源とし、第2の冷媒とヒータコア52を通過する送風を熱交換させて送風を加熱する。
放熱器54は、第2の冷媒の熱を外気に放熱させるものであり、電動ファンや走行風によって外気が吹き付けられ、第2の冷媒と外気との間で熱交換が行われる。
第2循環経路48には、ヒータコア52をバイパスするヒータコアバイパス流路55が設けられ、第1流路切換弁51を切り換えることで第2の冷媒の流れをヒータコア52側又はヒータコアバイパス流路55側へと切り換えることができる。
第2循環経路48には、放熱器54をバイパスする放熱器バイパス流路56が設けられ、第2流路切換弁53を切り換えることで、第2の冷媒の流れを放熱器54側又は放熱器バイパス流路56側へと切り換えることができる。
次に、車両用空気調和システムの制御系を簡単に説明する。図3に示すように、制御部31は、コンプレッサ42、ポンプ49、電気ヒータ61、ブロアモータ20cの駆動を制御すると共に、第1流路切換弁51及び第2流路切換弁53の各切り換えを制御する。又、制御部31は、各種ドアモータ22a,26a,27a,27a,28aの駆動を制御する。
次に、車両用空気調和システムの動作を説明する。この車両用空気調和システムは、空調風として単一温度に温度調整した空調風(冷風、温風)を車室内に導入する冷房及び暖房の温度調整モード、空調風として冷風と温風の二種類の空調風を車室内に別個の吹出口から導入するバイレベルモードを行うことができる。又、温度調整モードの特殊モードとして、最も冷えた冷風を車室内に導入するフルクール時と、最も暖かい温風を車室内に導入するフルホット時を選択することもできる。
冷房の温度調整モードでは、ヒートポンプ式冷房装置Aのコンプレッサ42が駆動されると共に、暖房循環装置Bのポンプ49が駆動されるが、電気ヒータ61はオンされず、通常では第1流路切換弁51はヒータコア52側、第2流路切換弁53は放熱器54側とされる。これにより、ヒートポンプ式冷房装置Aは、その水冷コンデンサ43の熱が暖房循環装置Bのヒータコア52と放熱器54を介して放熱されるため、エバポレータ46が第1送風路12を通過する送風を冷却し、ヒータコア52が第2送風路13を通過する送風を加熱する。
暖房の温度調整モードでは、暖房循環装置Bのポンプ49が駆動され、ヒートポンプ式冷房装置Aのコンプレッサ42と電気ヒータ61の少なくともいずれか一方が駆動され、通常では第1流路切換弁51はヒータコア52側、第2流路切換弁53は放熱器バイパス流路56側とされる。ヒートポンプ式冷房装置Aのコンプレッサ42と電気ヒータ61の駆動・非駆動条件の詳細は省略する。これにより、暖房循環装置Bは、水冷コンデンサ43からの放熱や電気ヒータ61の放熱によって第2の冷媒が加熱され、ヒータコア52が第2送風路13を通過する送風に放熱し、第2送風路13を通過する送風が温風とされる。第2の冷媒の熱はヒータコア52のみによって放熱されるため、ヒータコア52は大きな暖房能力を発揮する。又、第1送風路12を通過する送風もエバポレータ46によって冷風とされる。
冷房や暖房の温度調整モードでは、空調ユニット10は、図4に示す状態とされる。つまり、内気導入ドア18は内気/内気導入位置に、環流選択ドア22はフル環流位置に位置され、例えばベントドア27が開位置とされてブロアモータ20cが駆動される。
第1内気導入口15より第1送風路12に吸引された送風は、エバポレータ46を通過する際に冷却され、冷風とされる。この冷風は、冷風環流路30より第2送風路13に戻される。又、第2送風路13には第2内気導入口16より内気も導入されるため、この内気と冷風環流路30より戻された冷風がヒータコア52に導かれ、ヒータコア52を通過する際に加熱されて所望温度の空調風とされる。この所望温度の空調風がベント吹出口24より車室内に吹き出される。
バイレベルモードが選択されると、空調ユニット10は、図5に示す状態とされる。つまり、内気導入ドア18は内気/内気導入位置に、環流選択ドア22は非環流位置に位置され、複数の送風出口の少なくとも2つが開口するべく、例えばベントドア27が開位置とされてブロアモータ20cが駆動される。
第1内気導入口15より第1送風路12に吸引された送風は、エバポレータ46を通過する際に冷却され、冷風とされる。この冷風は、ほとんどミックス室21に入り込む。第2内気導入口16より第2送風路13に吸引された送風は、ヒータコア52を通過する際に加熱され、温風とされる。この温風はミックス室21に入り込む。ミックス室21に入り込んだ冷風と温風は、環流選択ドア22で仕切られた流路を流れることからエバポレータ46及びヒータコア52を通過した後もエアミックスされることなくミックス室21内を流れ、冷風と温風がそれぞれ流れ込み易い送風出口、つまり、冷風がベント吹出口24に、温風がフット吹出口25より車室内に導かれる。
フルクール時には、冷暖房用冷媒循環装置40の制御にあっては冷房の温度調整モードとほぼ同じであるが、第1流路切換弁51はヒータコアバイパス流路55側とされる。また、空調ユニット10は、図6に示すように、内気導入ドア18が第1送風路全開位置に、環流選択ドア22が非環流位置に位置され、複数の送風出口の1つを開口するべく、例えばベントドア27が開位置とされる。空調ユニット10内には内気が第1送風路12のみから導入される。第1送風路12に導入された内気は、エバポレータ46を通過して冷風とされる。この冷風は、ミックス室21に入り込むものと冷風環流路30に入り込むものに分岐される。ミックス室21に入り込んだ冷風は、ベント吹出口24より車室内に導かれる。冷風環流路30に入り込んだ冷風は、冷風環流路30及び第2送風路13を通ってヒータコア52を通過するが、ヒータコア52は加熱能力を有しないため、冷風のままミックス室21に導入され、ベント吹出口24より車室内に導入される。以上より、十分に冷却された冷風が車室内に導入される。
フルホット時には、冷暖房用冷媒循環装置40の制御にあっては暖房の温度調整モードとほぼ同じであるが、第1流路切換弁51はヒータコア52側とされる。また、空調ユニット10は、図7に示すように、内気導入ドア18が内気/内気導入位置に、環流選択ドア22がフル環流位置に位置され、複数の送風出口の1つを開口するべく、例えばフットドア28が開位置とされる。空調ユニット10内には外気と内気が第1送風路12と第2送風路13から共に導入される。第1送風路12に導入された内気は、エバポレータ46を通過するが、エバポレータ46は冷却能力を有しないため同じ温度の送風が排出される。この送風は、全て冷風環流路30より第2送風路13に戻される。冷風環流路30より戻された送風と第2内気導入口16より導入された内気と外気導入口17より導入された外気は、ヒータコア52を通過し、ここで加熱される。ヒータコア52で加熱された温風はミックス室21に入り込み、フット吹出口25より車室内に導入される。以上より、十分に加熱された冷風が車室内に導入される。
以上説明したように、この車載用空気調和システムは、エバポレータ46の下流側とヒータコア52の上流側を連通する冷風環流路30と、エバポレータ46を通過した冷風を全て冷風環流路30に導くフル環流位置と、エバポレータ46を通過した冷風とヒータコア52を通過した温風との流れを仕切り、且つ、冷風と温風とをそれぞれ異なるデフ吹出口23、ベント吹出口24、フット吹出口25側に導く非環流位置に変移できる環流選択ドア22とを備えている。
従って、環流選択ドア22をフル還流位置とすると、エバポレータ46を通過した冷風は、冷風環流路30より全てヒータコア52に導かれ、ヒータコア52で全て加熱されることから温度ムラのない所望温度の空調風のみが送風出口より車室内に導かれる。複数の送風出口を開口し、環流選択ドア22を非環流位置とすると、エバポレータ46を通過した冷風とヒータコア52を通過した温風は、環流選択ドア22で仕切られた流路を流れることからエバポレータ46及びヒータコア52を通過した後もエアミックスされることなく流れ、冷風と温風がそれぞれ流れ込み易い送風出口、例えばベント吹出口24とフット吹出口25より車室内に導かれる。以上より、温度ムラのない均一温度の空調風と、温度差のある冷風・温風からなる空調風とを選択的に車室内に供給できる。
この実施形態では、ヒータコア52の上流側には第2ブロアファン20bが設けられ、冷風環流路30は、第2ブロアファン20bよりも更に上流に連通するよう構成された。従って、冷風環流路30より環流された冷風と空気導入口14より導入された送風が第2ブロアファン20bによって攪拌され、ヒータコア52には温度ムラのない冷風が導かれるため、ヒータコア52を通過した空調風もより温度ムラのない空調風が得られる。従って、より温度ムラのない均一温度の空調風が得られる。
この実施形態では。空気導入口14は、第1送風路12に開口する第1内気導入口15と、第2送風路13に開口する第2内気導入口16を少なくとも有する。従って、第1送風路12と第2送風路13に自由に内気を導入することができる。例えば、環流選択ドア22をフル環流位置とした場合には、内気を第2送風路13にも導くようにする。すると、冷風環流路30より環流された冷風と空気導入口14より導入された送風とのミックス風は、冷風環流路30からの冷風のみに比べて温度が高くため、ヒータコア52の入口送風温度と出口送風温度差が小さくなるため、ヒータコア52より更に温度ムラのない空調風が得られる。従って、より温度ムラのない均一温度の空調風が得られる。
この実施形態では、第1内気導入口15と第2内気導入口16の開閉面積を調整できる内気導入ドア18が設けられている。従って、内気導入ドア18の位置を可変することによって、エバポレータ46に導く送風とヒータコア52に導く送風の割合を調整できるため、内気導入ドア18によって空調風の温度調整ができる。つまり、内気導入ドア18の調整によっても暖房性能及び冷房性能を制御でき、きめ細かな制御が可能である。
この実施形態では、空調ユニット10には、第1送風路12に配置された第1ブロアファン20aと、第2送風路13に配置された第2ブロアファン20bが設けられ、これらブロアファン20a,20bが単一のブロアモータ20cで駆動されるよう構成されている。従って、省スペース化、制御の簡略化が図れる。第1ブロアファン20aと第2ブロアファン20bをそれぞれ別のブロアモータで独立して駆動できるよう構成しても良い。
(冷暖房用冷媒循環装置の変形例)
図8〜図10は冷暖房用冷媒循環装置の変形例を示し、図8は冷暖房用冷媒循環装置の構成図、図9はフルクール時の冷媒を流れを示す図、図10はフルホット時の冷媒の流れを示す図である。
図8に示すように、冷暖房用冷媒循環装置40Aは、ヒートポンプ式冷房装置A1と暖房用循環装置B1とを備えている。
ヒートポンプ式冷房装置A1は、前記実施形態のものとほぼ同様の構成であるため、図面の同一構成箇所には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成のみを説明する。
前記実施形態のコンデンサは水冷式であったが、この変形例のコンデンサ43Aは空冷式にある。空冷式のコンデンサ43Aは、車外に配置され、外気との間で熱交換することによって放熱する。又、前記実施形態では内部熱交換器が設けられていたが、この変形例では内部熱交換器は設けられていない。
暖房用循環装置B1は、第2の冷媒としての水や不凍液などの液体(エンジン冷却水)が封入され、エンジン71を冷却するための第2循環経路70を有する。この第2循環経路70は、エンジン71の出口側で2つに分岐され、一方の分岐路70aに動力用放熱器72とサーモスタット(流路切換弁)73が、他方の分岐路70bに流量調整弁74とヒータコア75が設けられている。2つの分岐路70a,70bの合流点にはポンプ76が設けられている。
ポンプ76は、第2の冷媒を第2循環経路70内に循環させるため、吸入した第2の冷媒を圧送する。ポンプ76で圧送された液体の冷媒は、相変化することなく液相のまま第2循環経路70内を循環し、熱交換により顕熱変化する。
エンジン71は、第2の冷媒との熱交換によって所望の温度に保持される。
動力用放熱器72は、第2の冷媒の熱を外気に放熱させるものであり、モータファン77や走行風によって外気が吹き付けられ、第2の冷媒と外気との間で熱交換が行われる。
サーモスタット73は、規定の温度で流路を自動的に切り替えるものであり、規定の温度未満では第2の冷媒が放熱器バイパス流路78に流れるよう、規定の温度以上では第2の冷媒が動力用放熱器72側に流れるよう切り替えられる。これによって、第2の冷媒の温度、ひいてはエンジン71の温度が所定の温度範囲に調整される。
流量調整弁74は、ヒータコア75に流れる第2の冷媒の流量を調整する。流量調整弁74は、制御部(図示せず)によって制御される。
ヒータコア75は、第2の冷媒とヒータコア75を通過する空気とを熱交換させることで、ヒータコア75を通過する空気を加熱する。
この変形例に係る冷暖房用冷媒循環装置40Aのエバポレータ46とヒータコア75を前記実施形態と同様に空調ユニット内に配置すれば、前記実施形態と同様に、空調風として単一温度に温度調整した空調風(冷風、温風)を車室内に導入する冷房及び暖房の温度調整モード、空調風として冷風と温風の二種類の空調風を車室内に別個の吹出口から導入するバイレベルモードを行うことができる。
そして、図9に示すフルクール時には、コンプレッサ46とポンプ76は共に駆動され、流量調整弁74は全閉位置とされる。フルクール時には第2の冷媒の温度が通常では高温となるため、第2の冷媒は動力用放熱器72側を流れる。これにより、ヒータコア75は送風への加熱源として機能せず、エバポレータ46は送風への冷却源として機能し、空調ユニット内に吸入された送風は、効率良く冷却される。
図10に示すフルホット時には、コンプレッサ46が駆動されず、ポンプ76のみが駆動される。流量調整弁74は、全開位置とされる。フルホット時には第2の冷媒の温度が通常では低温となるため、第2の冷媒は放熱器バイパス流路78側を流れる。これにより、エバポレータ46は送風への冷却源として機能せず、ヒータコア75は送風への大きな加熱源として機能し、空調ユニット内に吸入された送風は効率良く加熱される。
(その他)
前記実施形態では、ヒータとして電気ヒータ61を使用しているが、燃焼ヒータなどを用いても同様の作用・効果を得ることができる。
前記実施形態では、第1の冷媒として二酸化炭素を、第2の冷媒として水や不凍液などの液体をそれぞれ使用しているが、これら以外を冷媒として使用しても良いことはもちろんである。
本発明の一実施形態を示し、車両用空気調和システムの空調ユニットの概略構成図である。 本発明の一実施形態を示し、車両用空気調和システムの冷暖房用冷媒循環装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態を示し、車両用空気調和システムの概略の制御回路ブロック図である。 本発明の一実施形態を示し、温度調整モード時の空調ユニットの状態を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態を示し、バイレベルモード時の空調ユニットの状態を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態を示し、フルクール時の空調ユニットの状態を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態を示し、フルホット時の空調ユニットの状態を示す概略構成図である。 変形例の冷暖房用冷媒循環装置の構成図である。 変形例の冷暖房用冷媒循環装置にあって、フルクール時の冷媒の流れを示す図である。 変形例の冷暖房用冷媒循環装置にあって、フルホット時の冷媒の流れを示す図である。
符号の説明
11 空調ユニット
12 第1送風路
13 第2送風路
14 空気導入口
15 第1内気導入口(空気導入口)
16 第2内気導入口(空気導入口)
18 内気導入ドア
20b 第2ブロアファン(ブロアファン)
22 環流選択ドア
23 デフ吹出口(送風出口)
24 ベント吹出口(送風出口)
25 フット吹出口(送風出口)
30 冷風環流路
46 エバポレータ
52,75 ヒータコア

Claims (4)

  1. 空気導入口(14)から導入した送風がそれぞれ流れる第1送風路(12)及び第2送風路(13)と、前記第1送風路(12)に配置され、送風を冷却するエバポレータ(46)と、前記第2送風路(13)に配置され、送風を加熱するヒータコア(52),(75)と、前記エバポレータ(46)と前記ヒータコア(52),(75)の双方の下流に設けられ、流入した送風を車室内に導く送風出口(23),(24),(25)と、前記エバポレータ(46)の下流側と前記ヒータコア(52),(75)の上流側を連通する冷風環流路(30)と、前記エバポレータ(46)を通過した冷風を全て前記冷風環流路(30)に導くフル環流位置と、前記エバポレータ(46)を通過した冷風と前記ヒータコア(52),(75)を通過した温風との流れを仕切り、且つ、冷風と温風とをそれぞれ異なる前記送風出口(23),(24),(25)側に導く非環流位置に変移できる環流選択ドア(22)とを備えたことを特徴とする車両用空気調和システム。
  2. 請求項1に記載の車両用空気調和システムであって、
    前記ヒータコア(52)の上流側にはブロアファン(20b)が設けられ、前記冷風環流路(30)は、ブロアファン(20b)よりも更に上流に連通することを特徴とする車両用空気調和システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和システムであって、
    前記空気導入口(14)は、前記第1送風路(12)に開口する第1内気導入口(15)と、前記第2送風路(13)に開口する第2内気導入口(16)を少なくとも有することを特徴とする車両用空気調和システム。
  4. 請求項3に記載の車両用空気調和システムであって、
    前記第1内気導入口(15)と前記第2内気導入口(16)の開閉面積を調整できる内気導入ドア(18)を有することを特徴とする車両用空気調和システム。
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