JP2010023016A - マイクロ混合器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドリルでの微細径な穴加工を可能としたマイクロ混合器を提供する。
【解決手段】内部に流路を有する流路ブロック3と、この流路ブロック3の周囲を取り囲む枠体2と、外部からの配管を流路に接続するための接続機構6〜9とを有し、この接続機構6〜9は流路ブロック3と枠体2との間に反力を生じさせて流路ブロック3と枠体2とを固定すると共に配管を流路ブロック3に接続するものであるマイクロ混合器によって、ドリルでの微細径な穴加工を可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器に関する。
マイクロチップ等マイクロ流体デバイスを利用した化学反応や分離・分析において、流体の混合を目的としてマイクロ混合器がある。流体をタンクに入れ羽根車で攪拌して混合する旧来の混合器に比べて小形であることからマイクロ混合器と呼ぶ。マイクロ混合器は、少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するようにしたものである。
マイクロ混合器においては、金属やセラミックスなどの塊からなるブロック材にドリルで穴を穿ち、そのブロック材の内部に流路を形成する構造が考えられる。このような構造では、ブロック材の表面に開口した流路に、外部から流体を供給する(あるいは混合後の流体を外部へ取り出す)ための配管を接続する接続構造を必要とする。この接続構造の最も簡単な例としては、配管の先端の外周に雄ねじを、ブロック材の流路開口の内周に雌ねじを、それぞれ形成して両者を締結するものである。このような接続構造は市販の配管や工業規格に基づくねじ形状を用いて形成されるので、流路径が小さくなるにつれて、ブロック材の中で流路自体よりも接続構造の占める寸法上の割合が大きくなる。配管用の継手の取り付けねじ部の長さを含めた長大な微小径ドリルが必要になるが、このような微小径ドリルは極めて折れやすいため市販されていない。したがって、微小径(0.5mm以下)の流路の形成は困難である。このため従来のマイクロ混合器のうち特に小形のものは、ブロック材にドリルで穴を穿って流路を形成する構造を採用せず、平面二分割構造として対向する両面にそれぞれ断面半円形状の流路を形成し、これらを貼り合わせて断面円形の流路を形成したり、或いは、マイクロマシニング技術を用いてシリコン(Si)等の半導体基板を加工して製作したりしている。
マイクロ混合器として、2個のインレットと2個のアウトレットとを具備した複数の混合分配ユニットを備え、これらの複数の混合分配ユニットを周期的に配列してなる複数枚の流路モジュールを積層して複数の層を成す流路を形成したものであって、前記各流路モジュールの1つの混合分配ユニットにおける2個のアウトレットを、隣接する次層の流路モジュールにおける2つの混合分配ユニットの各1個のインレットにそれぞれ個別に連結して、2種類の液体A,Bを混合したマイクロ混合液を形成するマイクロ混合器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
或いは、それぞれが円柱状の形態の供給要素、合流要素および排出要素により構成され、これらの要素を円柱状となるように一体に締結して組み立て、各要素の周辺部に円柱を貫通するボア(又は穴)を等間隔に設けてボルトとナットで一体に締結した構造のマイクロディバイスが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−346353号公報(4−6頁、図4) 特開2005−288254号公報(12頁、図4)
しかしながら、平面二分割構造として流路を構成する場合、気体シール(分割面から気体を漏らさない構造)は、液体シール(分割面から液体を漏らさない構造)に比べて実現が困難であり、また、貼り合せ構造であるために耐圧シール(大きな圧力がかかったとき分割面から流体を漏らさない構造)の点においても問題がある。特許文献1及び特許文献2に開示されている技術についても同様の問題がある。
本発明の目的は、ドリルでの微細径な孔加工によって流路を形成したマイクロ混合器を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係るマイクロ混合器は、
内部に流路を有する流路ブロックと、この流路ブロックの周囲を取り囲む枠体と、外部からの配管を前記流路に接続するための接続機構とを有し、この接続機構は前記流路ブロックと前記枠体との間に反力を生じさせて前記流路ブロックと前記枠体とを固定すると共に前記配管を流路ブロックに接続するものであることを特徴としている。
また、本発明の請求項2に係るマイクロ混合器は、
少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器であって、
前記流体供給流路と、前記流体排出流路が形成された流路ブロックと、
前記流路ブロックを収める孔を有し、前記各流路の開口部と対応する位置にそれぞれ貫通孔が形成された枠体と、
軸方向に前記流路ブロックの流路と対応する配管挿通孔を有し、前記枠体の貫通孔に螺合されて前記流路ブロックに力を及ぼして前記枠体に固定するボルトと、
前記ボルトを前記流路ブロックに付勢する付勢手段と、
軸方向に配管挿通孔を有し前記ボルトと前記流路ブロックの開口部との間に介在され、前記付勢手段を介して前記ボルトを前記流路ブロックに押し付けることにより弾性変形して前記配管挿通孔が縮径して配管を固定する配管固定部材とを備えたことを特徴としている。
マイクロ混合器を枠体と流路ブロックとに分けた分割構造とし、枠体の孔に流路ブロックを収め、貫通孔にボルトを螺合し、当該ボルトと流路ブロックとの間に配管固定部材を介在させ、ボルトの配管挿通孔及び配管固定部材の配管挿通孔を通して配管を流路ブロックの流体供給流路、流体排出流路に接続する。そして、付勢手段を介してボルトを流路ブロックに押し付けて配管固定部材を弾性変形させて配管を締め付けて固定すると共にボルトの配管挿通孔と流路ブロックの流路との接続部をシールしかつ流路ブロックを固定する。
このようにして、枠体に流路ブロックを固定すると共に配管と流路ブロックの流路とを接続する。そして、流路ブロック内において外部から流体供給流路に供給された少なくとも2種類の流体を混合させて排出流路から排出させる。
マイクロ混合器を枠体と流路ブロックとに分けた分割構造とし、枠体の孔内に流路ブロックを収め、枠体に外部配管を挿通固定すると共に流路ブロックを固定するためのボルトを取り付け、流路ブロックに流体供給流路と流体排出流路を形成することにより、流路ブロックを小さく形成することが可能となる。これにより、流路ブロックに微細径の流体供給流路及び流体排出流路をドリル加工で形成することが可能となり、流路ブロックのシール性、耐圧性を著しく向上させることができる。
また、本発明の請求項3に係るマイクロ混合器は、
少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器であって、
前記流体供給流路と、前記流体排出流路が形成された流路ブロックと、
前記流路ブロックを収める孔を有し、前記各流路の開口部と対応する位置にそれぞれ貫通孔が形成され、これらの貫通孔の少なくとも一部にねじ溝が形成された枠体と、
軸方向に前記流路ブロックの流路と対応する配管挿通孔を有し、前記枠体の貫通孔に螺合されて前記流路ブロックに力を及ぼして前記枠体に固定するボルトと、
軸方向に配管挿通孔を有し前記ボルトと前記流路ブロックの開口部との間に介在され、前記ボルトを締め付けることにより弾性変形して前記配管挿通孔が縮径して配管を固定する配管固定部材とを備えたことを特徴としている。
マイクロ混合器を枠体と流路ブロックとに分けた分割構造とし、枠体の孔に流路ブロックを収め、ねじ溝が形成された貫通孔にボルトを螺合し、当該ボルトと流路ブロックとの間に配管固定部材を介在させ、ボルトの配管挿通孔及び配管固定部材の配管挿通孔を通して配管を流路ブロックの流体供給流路、流体排出流路に接続する。そして、ボルトを締め付けて配管固定部材を弾性変形させて配管を締め付けて固定すると共にボルトの配管挿通孔と流路ブロックの流路との接続部をシールしかつ流路ブロックを固定する。
このようにして、枠体に流路ブロックを固定すると共に配管と流路ブロックの流路とを接続する。そして、流路ブロック内において外部から流体供給流路に供給された少なくとも2種類の流体を混合させて排出流路から排出させる。
マイクロ混合器を枠体と流路ブロックとに分けた分割構造とし、枠体の孔内に流路ブロックを収め、枠体に外部配管を挿通固定すると共に流路ブロックを固定するためのボルトを取り付け、流路ブロックに流体供給流路と流体排出流路を形成することにより、流路ブロックを小さく形成することが可能となる。これにより、流路ブロックに微細径の流体供給流路及び流体排出流路をドリル加工で形成することが可能となり、流路ブロックのシール性、耐圧性を著しく向上させることができる。
また、本発明の請求項4に係るマイクロ混合器は、請求項2又は請求項3に記載のマイクロ混合器おいて、
前記配管固定部材は、
軸方向に配管挿通孔を有し、一端面が前記流路ブロックの開口部又は前記ボルトに当接し、外周面が前記一端面から他端面に向かってテーパ状に縮径する弾性部材からなるリングと、
軸方向に配管挿通孔を有し、一端面が前記ボルト又は流路ブロックの開口部に当接し、その内周面が前記一端面から他端面まで前記リングの外周面に嵌合するテーパ面をなす剛性部材からなるリングとからなることを特徴としている。
枠体に螺合しているボルトの締め付けに伴い剛性部材からなるリングにより弾性部材からなるリングが弾性変形させられて配管挿通孔が縮径し、当該配管挿通孔を挿通する配管が締め付けられて固定される。これにより、配管が流路ブロック及びボルトから抜けることが防止される。
また、本発明の請求項5に係るマイクロ混合器は、
少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器であって、
前記流体供給流路と、前記流体排出流路が形成された流路ブロックと、
前記流路ブロックを収める孔を有し、前記各流路の開口部と対応する位置にそれぞれ貫通孔が形成され、これらの貫通孔の少なくとも一部にねじ溝が形成された枠体と、
軸方向に前記流路ブロックの流路と対応する配管挿通孔を有し、前記枠体の貫通孔に螺合されかつ先端部が前記流路の開口部に嵌挿されて前記流路ブロックに力を及ぼして前記枠体に固定すると共に締め付けることにより前記先端部が変形して前記配管挿通孔を縮径させて配管を固定するボルトとを備えたことを特徴としている。
枠体の孔に流路ブロックを収め、ねじ溝が形成された貫通孔にボルトを螺合し、その先端部を流路ブロックの流路の開口部に嵌挿させると共に、ボルトの配管挿通孔に配管を挿通させて流路ブロックの流体供給流路、流体排出流路に接続する。そして、ボルトを締め付けて流路ブロックを固定すると共に、先端部を変形させて配管を締め付けて固定すると共にボルトの配管挿通孔と流路ブロックの流路の開口部との接続部をシールして配管と流路ブロックの流路とを接続する。そして、流路ブロック内において外部から流体供給流路に供給された少なくとも2種類の流体を混合させて流体排出流路から排出させる。
また、本発明の請求項6に係るマイクロ混合器は、請求項4に記載のマイクロ混合器おいて、
前記ボルトは先端部がテーパ状に縮径して形成され、
前記流路ブロックは流路の開口部がテーパ状に拡径して形成され、前記ボルトの先端部と嵌合することを特徴としている。
請求項4に記載のボルトの先端部をテーパ状に縮径させ、流路ブロックの流路の開口部をテーパ状に拡径させて形成することにより、ボルトの先端部と流路の開口部とをテーパ面により密着させて接続する。これにより、ボルトの先端部と流路ブロックの流路の開口部とを液密に接続することができる。
また、本発明の請求項7に係るマイクロ混合器は、請求項2乃至請求項5の何れかに記載のマイクロ混合器おいて、
前記流路ブロックに肉抜き部を設けて冷水又は温水を供給して温度調節をすることを特徴としている。
枠体の孔に収めた流路ブロックに肉抜き部を設け、この肉抜き部に冷水又は温水を供給して流路ブロックを所定の温度に調整する。これにより、流路ブロック内において混合される流体の反応を促進させたり、或いは反応の暴走を抑制させたりすることが可能である。
また、本発明の請求項8に係るマイクロ混合器は、請求項2乃至請求項5の何れかに記載のマイクロ混合器おいて、
前記流路ブロックと前記枠体の孔との間に空間部を設けて冷水又は温水を供給して温度調節をすることを特徴としている。
枠体の孔と、この孔に収めた流路ブロックとの間に空間部を設け、この空間部に冷水又は温水を供給して流路ブロックを所定の温度に調整する。これにより、流路ブロック内において混合される流体の反応を促進させたり、或いは反応の暴走を抑制したりすることが可能である。
本発明によると、マイクロ混合器を枠体と流路ブロックとに分けた分割構造とし、枠体に設けた孔に流路ブロックを収めて配管用のボルトを枠体に取り付けると共に流路ブロックを固定し、当該流路ブロック内に流体供給流路及び流体排出流路を形成することにより流路ブロックの小型化が図られ、流路ブロックに流体供給流路、流体排出流路を形成するための微細径な孔加工をドリル加工により行うことが可能となり、シール性及び耐圧性に優れた構造のマイクロ混合器を構成することが可能となる。
本発明の実施形態に係るマイクロ混合器の正面図である。 図1に示したマイクロ混合器の上面図である。 図1に示したマイクロ混合器の矢線III−IIIに沿う断面図である。 図3に示した枠体の拡大図である 図3に示した流路ブロックの拡大図である。 図1に示した下蓋の上面図である。 図1に示した上蓋の下面図である。 図3に示したマイクロ混合器のボルトと流路ブロックとの間に配管固定部材を介在させて配管を固定する場合の説明図である。 図8に示した配管固定部材の説明図である。 図5に示した流路ブロックの変形例を示す断面図である。 図3に示した流路ブロックの変形例を示す説明図である。 図3に示した流路ブロックの変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態に係るマイクロ混合器を図面に基づいて説明する。本発明は、マイクロ混合器を、配管用の継手を装着固定するための枠体と、流体を供給・混合・排出するための微細径の流体供給流路・流体排出流路を有する流路ブロックの二つの部材に分けて構成したものである。そして、枠体は、配管用の継手が装着可能な大きさとし、流路ブロックは、ドリル加工が可能な長さの微細径長孔(流体供給流路・流体排出流路)を有する小さな形状として枠体内に収容する構成としたものである。
尚、本明細書において「流体」なる用語は、液体及び液体として扱うことができる液体混合物、及び気体を含むものとして使用している。また、「混合」なる用語は、反応を伴う混合を含むものとして使用している。図1乃至図3に示すようにマイクロ混合器1は、上方から見て正方形状をなし、枠体2と、この枠体2内に収容される流路ブロック3と、枠体2の下面2b、上面2aに固定される下蓋4、上蓋5、及び枠体2の側面に装着される配管用の継手としてのボルト6,7,8,9、及び上蓋5に装着される冷水/温水配管用の継手11,12等により構成されている。
枠体2は、正方形の厚板からなり、図4に示すように中央に流路ブロック3を嵌挿収容するための正方形の小さい孔21が上面2aから下面2bまで貫通して形成されており、各側面2cの中心位置に孔21の中心に向かってねじ孔22,23,24,25が穿設されている。これらのねじ孔22〜25は貫通孔の内周面の少なくとも一部にねじ溝が形成されている。尚、本実施形態においては貫通孔の内周面の全長に亘りねじ溝が形成されたねじ孔とされている。
また、枠体2は四隅にボルト貫通孔2dが上面2aから下面2bまで貫通して穿設されている。そして、枠体2の中央の孔21内に流路ブロック3が収容され、ねじ孔22〜25には継手としてのボルト6〜9が螺合装着されるようになっている。この枠体2は、機械加工により形成されている。尚、ねじ孔22〜25は、貫通孔の内周面の少なくとも一部にねじを刻設するようにしても良い。
流路ブロック3は、図5に示すように上方から見て正方形をなし、枠体2の小さい正方形の孔21内に嵌挿可能とされかつ枠体2と同じ板厚とされている。即ち、流路ブロック3は、上述したように混合すべき流体を供給するための微細径な流体供給流路と、混合した流体を排出するための微細径な流体排出流路を内部にドリルで加工(機械加工)することが可能な大きさとされている。
そして、流路ブロック3の各側面3cの中央位置に枠体2の各ねじ孔22〜25と対応し、かつこれらのねじ孔22〜25と同径の円形の凹部32〜35が形成されている。そして、ねじ孔22〜25の中心と対応する凹部32〜35の中心線は一致している。尚、流路ブロック3は、孔21への着脱を容易にするために四隅が僅かに切り欠かれている。
凹部32〜35の底面の中心位置に外部からの配管の先端部を挿入するための穴36〜39が同心的に穿設されている。そして、穴36の底面の中心位置に当該流路ブロック3の中心に向かってストレートの孔36aが形成されている。この孔36aは微細径(例えば、0.2mm)とされて中心位置まで形成されている。他の穴37〜39についても穴36と同様にそれぞれ底面の中心位置に微細径の孔37a〜39aが中心位置まで形成されている。
そして、孔36a〜39aが当該流路ブロック3の中心位置において直交している。即ち、対向する孔36aと38aの中心線が一致し、対向する孔37aと39aの中心線が一致し、かつこれらの中心線が直交している。そして、孔36a〜39aが直角に交差している中心部分が流体の合流領域40とされる。そして、孔36a,37a,39aは、合流領域40に混合すべき流体を供給するための流体供給流路とされ、孔38aは、合流領域40で混合された流体を排出する流体排出流路とされる。以下、孔36a,37a,39aをそれぞれ流体供給流路36a,37a,39a、孔38aを流体排出流路38aという。
このような内部構造を有する流路ブロック3は、厚板を機械加工により一体に形成したものであり、従って、従来の貼り合せ構造に比べて気密性、液密性及び耐圧性に極めて優れている。
また、流路ブロック3は、凹部32〜35、穴36〜39、及び流体供給流路36a,37a,39a、及び流体排出流路38aの間の部分を肉抜きして肉抜き部(以下「空間部」という)41,42,43,44が形成されている。これらの空間部41〜44は、後述するように冷水又は温水を循環させて混合する流体の温度調節を行うためのものである。
下蓋4は、図6に示すように枠体2と同じ大きさの正方形をなし、上面4aに枠体2の穴21を囲繞するようにOリング等のシール部材を装着するための環状溝4cが形成されている。また、環状溝4cの内側に図5に示す流路ブロック3の空間部41と42、空間部43と44とを連通するための連通溝4d,4eが形成されている。また、四隅に枠体2のボルト貫通孔2dと対応してボルト貫通孔4fが形成されている。このボルト貫通孔4fは、下面4b(図1参照)に開口する開口部がテーパ状に拡径して形成された座繰り穴とされている。
上蓋5は、図7に示すように枠体2と同じ大きさの正方形をなし、下面5bに枠体2の孔21を囲繞するようにOリング等のシール部材を装着するための環状溝5cが下蓋4の環状溝4cと対応して形成されている。また、環状溝5cの内側に図5に示す流路ブロック3の空間部42と44とを連通する連通溝5d及び流路ブロック3の空間部41と43に連通するねじ穴5e,5fが形成されている。また、四隅に枠体2のボルト貫通孔2dと対応してボルト貫通孔5gが形成されている。このボルト貫通孔5gは、上面5a(図1参照)に開口する開口部がテーパ状に拡径して形成された座繰り穴とされている。
そして、図2乃至図4、及び図6、図7に示すように枠体2、下蓋4及び上蓋5の一側部に位置決め用の切欠2h,4h,5hが形成されている。これらの枠体2、流路ブロック3、下蓋4及び上蓋5は、耐蝕性に優れた例えばステンレス(SUS)部材により形成されている。
配管用の継手としてのボルト6は、図8に示すように頭部6a、軸部6bの中心に軸方向に外部からの配管を挿通するための配管挿通孔6cが穿設されている。そして、枠体2のねじ孔22に螺合可能とされ、先端が流路ブロック3の対応する凹部32内に挿入されて先端面が凹部32の底面と当接可能とされている。また、ボルト6は、先端面6dに配管挿通孔6cと同心的に円形の凹部6eが形成されており、配管固定部材15の一部を収容可能とされている。このボルト6は、作業者が指先で回して枠体2に着脱可能とされている。他のボルト7〜9もボルト6と同様に形成されている。尚、図3において図面の煩雑を避けるために配管固定部材15は省略してある。これらのボルト6〜9も例えばステンレス(SUS)部材により形成されている。
配管固定部材15は、図9に示すようにボルト6の先端面6dに配管挿通孔6cと同心的に形成された円形の凹部6e内に嵌合可能な大きさとされ、弾性部材例えば、樹脂部材からなるリング「以下「樹脂リング」という)16と剛性部材、例えば金属部材からなるリング(以下「金属リング」という)17とにより構成されている。
樹脂リング16は、一側端面(下端面)16aが流路ブロック3の凹部32の底面に当接可能な平面とされ、中央部が僅かな段差をなして小径とされ、この段差部から外周面が上方にテーパ状をなして他側端面(上端面)16bに突出する凸部16cが形成され、中央に軸方向に前記配管を挿通するための配管挿通孔16dが形成されている。
一方、金属リング17は、一側端面(上端面)17aがボルト6の凹部6eの底面に当接可能な平面とされ、中心の孔17cの内周面が一側端面(上端面)17a側から他側端面(下端面)17b側に向かって樹脂リング16の凸部16cテーパ面と対応してテーパ状に拡開して形成されている(以下「テーパ孔17c」という)。また、金属リング17のテーパ孔17cは、樹脂リング16のテーパ状の凸部16cよりも僅かに小径とされている。尚、ボルト6の凹部6eの深さは、金属リング17の高さよりも浅く形成されている。
そして、樹脂リング16のテーパ状の凸部16cに金属リング17のテーパ孔17cを外嵌して押し付けることにより、テーパ孔17cの内周面がテーパ状の凸部16cの外周面に密着し、かつ樹脂リング16の配管挿通孔16dの凸部16c部分を縮径可能としている。
図1に戻り、冷水/温水配管用の継手11は、下部が上蓋5のねじ穴5eに螺合可能なねじ部とされ中央部11aが図2に示すように六角部とされてレンチ等により締め付け可能とされ、上部11bが外部配管との接続部とされており、中心に軸方向に孔11cが穿設されている。継手12も継手11と同様に形成されている。
次に、上述した各部材を組み付けてマイクロ混合器1を構成する場合について説明する。先ず、図3に示すように枠体2の孔21内に流路ブロック3を収容し、枠体2のねじ孔22にボルト6を螺合して装着する。このときボルト6の先端面6dの凹部6e内に配管固定部材15を嵌め込んでおく。このようにして、図8に示すようにボルト6の先端面6dの凹部6eと流路ブロック3の凹部32の底面との間に配管固定部材15を介在させる。尚、図3においてボルト6の先端面の凹部6e及び配管固定部15は省略してある。他のボルト7〜8についても同様である。
配管固定部材15は、図9に示す樹脂リング16の凸部16cに金属リング17のテーパ孔17cを軽く嵌め込んで組付けた状態で樹脂リング16の平面をなす一側端面(下端面)16aを流路ブロック3の凹部32の底面に当接させ、かつ配管挿通孔16dを穴36に合致させる。また、金属リング17の平面をなす一側端面(上端面)をボルト6の先端面6dの凹部6eの底面に嵌め込む。他のボルト7〜9についても同様である。このとき、ボルト6〜9は枠体2に軽く螺合して装着しておき、樹脂リング16の配管挿通孔16dに外部からの配管を挿通し易くしておく。このようにして、枠体2に流路ブロック3を収容し、かつ枠体2にボルト6〜9を取付ける。
次いで、図1に示すように枠体2の下面2bと上面2aに下蓋4と上蓋5を取り付け、各ボルト貫通孔5g、2d、4fに上蓋5側から、例えば十字穴付きボルト(皿ねじ)18を挿入し、下蓋4のボルト貫通孔4fにボルト18に応じた形状の十字穴付きナット(図示せず)を螺合して締め付け固定する。そして、上蓋5と枠体2と下蓋4を固定する。これにより、上蓋5の上面5a及び下蓋4の下面4bとボルト18の頭部及びナットが面一となり、狭い箇所に配置した場合に他の機器との干渉を避けることが可能となると共に見栄えも向上する。
下蓋4には図6に示すように枠体2の下面2bと当接する上面4aの環状溝4cにシール上面の環状溝4cにOリング等のシール部材13が装着され、上蓋5には図7に示すように枠体2の上面2aと当接する下面5bの環状溝5cにOリング等のシール部材14が装着されている。従って、これらのシール部材13,14により枠体2の孔21が気密及び液密に保持され、当該孔21に収容されている流路ブロック3の各空間部41〜44が気密性及び液密性を有して画成される。次に、上蓋5のねじ孔5e,5fに継手11,12を装着する。尚、継手11,12は、上蓋5に予め装着しておいても良い。
この状態において流路ブロック3は、下蓋4の連通溝4dにより空間部41と42が連通され、連通溝4eにより空間部43と44が連通され、上蓋5の連通溝5dにより空間部42と44が連通される。そして、流路ブロック3の空間部41,43に継手11,12が連通接続される。このようにして図1、図2乃至図3に示すマイクロ混合器1が構成される。
次に、図8に示すように外部からの配管19をボルト6の配管挿通孔6c、配管固定部材15に挿通し、その先端面を流路ブロック3の穴36の底面に突き当てて流体供給流路36aの開口部に連通する。次いで、ボルト6を締め付ける。
ボルト6を締め付けると図9に示す配管固定部材15の金属リング17のテーパ孔17cの内周面が樹脂リング16のテーパ状の凸部16cの外周面に密着して押し付ける。これに伴い金属リング17の一側端面17a(上端面)がボルト6の先端面6dの凹部6eに密着し、樹脂リング16の一側端面16a(下端面)が流路ブロック3の凹部32の底面に密着する。
そして、金属リング17のテーパ孔17cが樹脂リンク16のテーパ状の凸部16cよりも僅かに小径とされていることで、樹脂リング16の凸部16cが金属リング17により締め付けられて縮径し、当該凸部16cの配管挿通孔16d内を挿通している配管19を締め付ける。これにより、ボルト6の先端部6dと流路ブロック3の凹部32の底面とが液密に密着し、かつ配管19がボルト6の配管挿入孔6cに固定されて引き抜き不能とされる。他のボルト7〜9についても同様である。この場合、対向するボルト6と8、ボルト7と9を交互に締め付けることにより、均等な力で流路ブロック3に力を及ぼして固定することができる。
このようにして配管19がマイクロ混合器1の流路ブロック3の流体供給流路36a,37a,39a、及び流体排出流路38aに連通接続される。尚、流体供給流路37a,39a、及び流体排出流路38aの配管は省略してある。
また、上蓋5に装着されている継手11,12も図示しない外部からの配管を介して図示しない冷水/温水供給装置に接続される。冷水/温水供給装置から継手11に供給された冷水又は温水は、流路ブロック3の空間部41→42→44→43へと流れて継手12から排出されて前記冷水/温水供給装置に戻る。このようにして、流路ブロック3の空間部41〜44に冷水又は温水を循環させて流路ブロック3の温度を所定の温度に保持するようにしている。
そして、図3に示すボルト6,7,9を挿通する各配管からそれぞれ混合すべき流体A,B,Cが供給される。これらの3種類の供給流体A,B,Cは、流路ブロック3内の合流領域40(図5参照)において混合され、この混合された混合流体D(=A+B+C)がボルト8の配管から排出される。そして、流路ブロック3内において供給流体A〜Cは、冷水又は温水により所定の温度に調節される。このように流路ブロック3の温度を調節することにより、供給流体A,B,Cを混合させた際に反応速度を速めて反応を促進させたり、或いは反応速度を抑えて反応が暴走したりすることを抑えることができる。
尚、上記実施形態において流路ブロック3に肉抜きをして空間部41〜44を形成し、冷水又は温水を循環させて流路ブロック3の温度を調整するようにしたが、混合する流体によっては流路ブロック3の温度調整を必要としない場合もある。このような流体を使用するマイクロ混合器においては流路ブロックに肉抜きを施して空間部を設ける必要がなく、下蓋や上蓋も必要としない。従って、流路ブロック3の加工費の低減及び部品点数の低減、コストの低減を図ることが可能となる。
図10は、図5に示した流路ブロックの変形例を示し、図5に示した部位と対応する部位に対応する符号を付して詳細な説明を省略する。流路ブロック3’は、第1の流体供給流路36a’と流体排出流路38a’が同一直線上に対向して配置されている。そして、第1の流体供給流路36a’と流体排出流路38a’とを連通する微細径の長孔としての合流領域40’の流体供給流路36a’側(上流側)に第2の流体供給流路37a’が直交して形成され、流体排出流路38a’側(下流側)に第3の流体供給流路39a’が直交して形成されている。
このような構造の合流領域40’とすることにより、流体を順序立てて混合することが可能となる。例えば、第1の流体供給流路36a’から供給した高級流体Eに第2の流体供給流路37a’から供給した供給流体Fを加えて混合流体(E+F)とし、この混合流体(E+F)に第3の流体供給流路39a’に供給した供給流体Gを加えて混合流体H(=E+F+G)として流体排出流路38a’から排出させることが可能となる。
また、流路ブロック3,3’は、各側面にそれぞれ流路を形成して4ポートの構造としたが、上下両面にもそれぞれ流路を形成することにより6ポートの構造とすることも可能である。また、流路ブロック3’のように合流領域40’を長くすることにより、流路を更に増やすことも可能である。
図11は、図5に示した流路ブロックの変形例を示し、図5及び図8に示す部位と対応する部位に対応する符号を付して詳細な説明を省略する。図11において、マイクロ混合器1’は、枠体2の孔21内に収容する流路ブロック3”の外周面と孔21の内周面との間に空間部45を形成したものである。また、流路ブロック3”には流路ブロック3のように肉抜きによる空間部は形成されていない。また、ボルト6と流路ブロック3”との間には前述と同様に配管固定部材15が介在されてこれら両者間をシールすると共に配管19を固定している。尚、この場合流路ブロック3”には流路ブロック3の凹部32に相当する凹部は設けられていない。
従って、流路ブロック3”を冷水又は温水で温度調整する場合には、枠体2に下蓋及び上蓋を液密に取付けて枠体2の孔21と流路ブロック3”との間の空間部45に冷水又は温水を供給して流路ブロック3”の温度調整を行うようにしてもよい。また、上述したように混合する流体によっては流路ブロック3”の温度調整を必要としない場合もあり、この場合には下蓋、上蓋が不要であり、流路ブロック3”を上下両面及び全周面に亘り露出させれば良い。
図12は、図11に示した流路ブロック及びボルトの変形例を示し、配管固定部材15に代えてテーパ構造によりボルト6’と流路ブロック3”との間のシールを行うと共に配管19を固定するようにしたものである。即ち、ボルト6’の軸部6b’の先端部6f’をテーパ状に縮径させると共に、流路ブロック3”の流体供給流路36a"が開口する穴36”の内周面をボルト6’のテーパ状の先端部6f’と嵌合可能なテーパ形状に形成したものである。
枠体2のねじ穴22にボルト6’を螺合して先端部6f’を流路ブロック3”の穴36”に嵌合させると、これに伴いボルト6’の先端部6f’の外周面が流路ブロック3”の穴の内周面に密着する。同時に先端部6f’が僅かに縮径されて配管挿通孔6c’に挿通されている配管19を締め付けて固定する。これにより、ボルト6’と流路ブロック3”との間がシールされると共に配管19が流路ブロック3”から外れることが防止される。
また、ボルト6’の先端部6f’と流路ブロック3”の穴36”とがテーパ面により密着するためにボルト6’のねじ部の中心が穴36”の中心に対して僅かにずれているような場合でも配管19の先端部を流路ブロック3”の穴36”に挿入させることができる。これにより、配管19と流体供給流路36a”との接続部分における流路断面積の減少を無くすことが可能である。
尚、図11に示した変形例において、枠体2のねじ孔22を単なるボルト貫通孔としてボルト6を挿通し、付勢手段によりボルト6を配管固定部材15を介して流路ブロックに押し付けるようにしてもよい。例えば、枠体の前記貫通孔から流路ブロック3’側(空間部45側)に突出したボルト6の先端部に付勢手段としてのナットを螺合し、ボルト6を配管固定部材15を介して流路ブロック3’に押し付けた状態でナットを締めつけて固定するようにしてもよい。
この場合、流路ブロック3’に2つの流体供給路(流入ポート)と1つの流体排出流路(排出ポート)が1つの平面(X−Y平面)上でT字状に合流するように形成し、かつ当該流路ブロック3’の流路が形成されていない側面を枠体2の孔21の一側の内壁面に当接可能とする。そして、これに応じて枠体2のボルト貫通孔も3個とし、枠体のボルト貫通孔が形成されていない側壁部に流路ブロックの流体供給路が形成されていない側壁を押し当てる。
そして、反対側の側壁のボルト貫通孔からボルト6を配管固定部材15を介して押し付けた状態で前記ナットを締め付けて枠体2に流路ブロック3’を固定する。これにより、枠体2に流路ブロックを安定かつ強固に取り付けることが可能である。また、対向する2つの側壁に形成された各ボルト貫通孔からそれぞれボルト6を挿通して配管固定部材15を介して流路ブロック3’に均等な力で押し付けた状態でそれぞれナットを締め付けて固定する。
更に上記構成は図3に示す構成にも適用することが可能である。この場合、枠体2の孔21の内周面と流路ブロック3の外周面との間に付勢手段としての前記ナットを収容することが可能な空間部を設け、当該空間部に収容したナットを締め付けてボルトを固定する。
更に、図1乃至図5に示す実施形態において1つの平面(X−Y平面)上に3つの流体供給流路36a,37a,39aと1つの流体排出流路38aを形成したが、これに限るものではなく、2つの流体供給路36a,37aと1つの流体排出流路38aを立体的(X−Y−Z平面)に形成するようにしてもよい。例えば、図5において2つの流体供給流路36aと37aを図示のような1つの平面(X−Y平面)上に配置すると共に、この場合流体供給流路37aを設けないようにする。そして、流体排出流路38aの配置位置を流路ブロック3の上面に変更して流体供給流路36aと37aとの合流領域40の真上位置に形成する。
この場合、枠体2の孔21を流路ブロック3よりも大きく形成し、流路ブロック3の流路が形成されていない隣り合う側面及びその隅部を枠体2の孔21対応する隣り合う内面及び隅部に押し付けた状態で図3に示すボルト6,7を枠体2に取り付け、流路ブロックを固定する。これにより、枠体2に流路ブロック3を強固に固定することが可能となる。そして、上蓋5に形成した流体排出流路にボルト8を取り付ける。これにより、2つの流体供給流路と1つの流体排出流路を3次元的に配置することが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、マイクロ混合器を枠体と流路ブロックとに分けた分割構造とし、枠体の孔内に流路ブロックを収め、枠体に外部からの配管を挿通固定すると共に流路ブロックを固定するためのボルトを取り付け、流路ブロックに流体供給流路と流体排出流路を形成することにより、流路ブロックを小さく形成することが可能となる。これにより、流路ブロックに微細径の流体供給路及び流体排出流路をドリル加工で形成することが可能となり、流路ブロックのシール性、耐圧性を著しく向上させることができる。
そして、流路ブロックに流体供給流路、流体排出流路を形成することにより、流路ブロックのみが接液し、枠体のボルト(継手)は接液することが無いので使用する流体に応じて流路ブロックのみを交換することで枠体を共用することが可能となる。これにより、コストの低減が図られる。また、枠体に取付ける外部配管継手としてのボルトは、市販されている通常の継手(ボルト)を使用することが可能であり、入手が容易であると共にコストの低減が図られる。
更に、流路ブロックの流路のデッドゾーンを小さくして流路ブロック内に残留する流体の量を少なくすることが可能となり、高価な流体や有害な流体の残存量を極力少なくすることが可能となる。
更に、枠体と流路ブロックとを別体とすることにより、枠体と流路ブロックとを異なる材質で形成することが可能となり、かつ流路ブロックのみが接液するために使用する流体に応じた最適な部材で流路ブロックを形成することが可能となる。例えば、枠体をステンレス(SUS)部材で形成し、流路ブロックを石英ガラス等の脆性部材で形成することも可能である。
また、ボルトと流路ブロックの開口部との間に介在させる配管固定部材を、外周面がテーパ状に縮径する弾性部材からなるリングと、内周面がテーパ面をなす剛性部材からなるリングとにより構成することにより、枠体に螺合しているボルトの締め付けに伴い剛性部材からなるリングにより弾性部材からなるリングを弾性変形させて配管挿通孔を縮径し、当該配管挿通孔を挿通する配管を締め付けて固定することができ、配管が流路ブロック及びボルトから抜けることを防止することができる。
また、枠体の孔に流路ブロックを収め、少なくとも一部にねじ溝が形成された貫通孔にボルトを螺合し、その先端部を流路ブロックの流路の開口部に嵌挿させると共に、ボルトの配管挿通孔に配管を挿通させて流路ブロックの流体供給流路、流体排出流路に接続する。そして、ボルトを締め付けて流路ブロックを固定すると共に、先端部を変形させてボルトの配管挿通孔と流路ブロックの流路の開口部との接続部をシールして配管と流路ブロックの流路とを接続することにより、ボルトと流路ブロックとの間をシールすることができると共に配管が外れることを防止することができる。
また、ボルトの先端部と流路ブロックの開口部とがテーパ面により密着するためにボルトのねじ部の中心が開口部の中心に対して僅かにずれているような場合でも配管の先端部を流路ブロックの流路との接続部分における流路断面積の減少を無くすことが可能である。
また、ボルトの先端部をテーパ状に縮径させ、流路ブロックの流路の開口部をテーパ状に拡径させて形成してボルトの先端部と流路の開口部とをテーパ面により密着させて接続することにより、ボルトの先端部と流路ブロックの流路の開口部とを液密に接続することができる。
また、枠体の穴に収めた流路ブロックに肉抜き部(空間部)を設け、この肉抜き部に冷水又は温水を供給して流路ブロックを所定の温度に調整することにより、流路ブロック内において混合される流体の反応を促進させたり、或いは反応の暴走を抑制したりすることが可能である。
また、流路ブロックと枠体の穴との間に空間部を設けて冷水又は温水を供給して温度調節をすることにより、流路ブロック内において混合される流体の反応を促進させたり、或いは反応の暴走を抑制したりすることが可能である。
1,1’ マイクロ混合器
2 枠体
2a 上面
2b 下面
2c 側面
2d ボルト貫通孔
2h 切欠
3,3’,3” 流路ブロック
3c 側面
4 下蓋
4a 上面
4b 下面
4c 環状溝
4d,4e 連通溝
4f ボルト貫通孔
4h 切欠
5 上蓋
5a 上面
5b 下面
5c 環状溝
5d 連通溝
5e,5f ねじ穴
5g ボルト貫通孔
5h 切欠
6,7,8,9,6’ ボルト(配管用の継手)
6a,6a’ 頭部
6b,6b’ 軸部
6c,6c’ 配管挿通孔
6d 先端面
6e 凹部
6f’ 先端部
11,12 継手
11a 中央部
11b 上部
11c 孔
13,14 シール部材
15 配管固定部材
16 樹脂リング
16a 一側端面(下端面)
16b 他側端面(上端面)
16c 凸部
16d 配管挿通孔
17 金属リング
17a 一側端面(上端面)
17b 他側端面(下端面)
17c テーパ孔
18 ボルト
19 配管
21 孔
22,23,24,25 ねじ孔(貫通孔)
32,33,34,35 凹部
36,37,38,39,36’,36” 穴
36a,37a,39a, 流体供給流路
36a’,36a”,37a’,39a’ 流体供給流路
38a,38a’ 流体排出流路
40,40’ 合流領域
41,42,43、44,45 空間部
A,B,C,E,F,G 供給流体
D,H 混合流体

Claims (8)

  1. 内部に流路を有する流路ブロックと、この流路ブロックの周囲を取り囲む枠体と、外部からの配管を前記流路に接続するための接続機構とを有し、この接続機構は前記流路ブロックと前記枠体との間に反力を生じさせて前記流路ブロックと前記枠体とを固定すると共に前記配管を流路ブロックに接続するものであることを特徴とするマイクロ混合器。
  2. 少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器であって、
    前記流体供給流路と、前記流体排出流路が形成された流路ブロックと、
    前記流路ブロックを収める孔を有し、前記各流路の開口部と対応する位置にそれぞれ貫通孔が形成された枠体と、
    軸方向に前記流路ブロックの流路と対応する配管挿通孔を有し、前記枠体の貫通孔に螺合されて前記流路ブロックに力を及ぼして前記枠体に固定するボルトと、
    前記ボルトを前記流路ブロックに付勢する付勢手段と、
    軸方向に配管挿通孔を有し前記ボルトと前記流路ブロックの開口部との間に介在され、前記付勢手段を介して前記ボルトを前記流路ブロックに押し付けることにより弾性変形して前記配管挿通孔が縮径して配管を固定する配管固定部材とを備えたことを特徴とするマイクロ混合器。
  3. 少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器であって、
    前記流体供給流路と、前記流体排出流路が形成された流路ブロックと、
    前記流路ブロックを収める孔を有し、前記各流路の開口部と対応する位置にそれぞれ貫通孔が形成され、これらの貫通孔の少なくとも一部にねじ溝が形成された枠体と、
    軸方向に前記流路ブロックの流路と対応する配管挿通孔を有し、前記枠体の貫通孔に螺合されて前記流路ブロックに力を及ぼして前記枠体に固定するボルトと、
    軸方向に配管挿通孔を有し前記ボルトと前記流路ブロックの開口部との間に介在され、前記ボルトを締め付けることにより弾性変形して前記配管挿通孔が縮径して配管を固定する配管固定部材とを備えたことを特徴とするマイクロ混合器。
  4. 前記配管固定部材は、
    軸方向に配管挿通孔を有し、一端面が前記流路ブロックの開口部又は前記ボルトに当接し、外周面が前記一端面から他端面に向かってテーパ状に縮径する弾性部材からなるリングと、
    軸方向に配管挿通孔を有し、一端面が前記ボルト又は流路ブロックの開口部に当接し、その内周面が前記一端面から他端面まで前記リングの外周面に嵌合するテーパ面をなす剛性部材からなるリングとからなることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載のマイクロ混合器。
  5. 少なくとも二種類の流体を独立して合流領域に供給する流体供給流路と、前記合流領域からこれらの流体を排出する流体排出流路が形成され、前記合流領域において前記少なくとも二種類の流体を混合するマイクロ混合器であって、
    前記流体供給流路と、前記流体排出流路が形成された流路ブロックと、
    前記流路ブロックを収める孔を有し、前記各流路の開口部と対応する位置にそれぞれ貫通孔が形成され、これらの貫通孔の少なくとも一部にねじ溝が形成された枠体と、
    軸方向に前記流路ブロックの流路と対応する配管挿通孔を有し、前記枠体の貫通孔に螺合されかつ先端部が前記流路の開口部に嵌挿されて前記流路ブロックに力を及ぼして前記枠体に固定すると共に締め付けることにより前記先端部が変形して前記配管挿通孔を縮径させて配管を固定するボルトと
    を備えたことを特徴とするマイクロ混合器。
  6. 前記ボルトは先端部がテーパ状に縮径して形成され、
    前記流路ブロックは流路の開口部がテーパ状に拡径して形成され、前記ボルトの先端部と嵌合することを特徴とする、請求項5に記載のマイクロ混合器。
  7. 前記流路ブロックに肉抜き部を設けて冷水又は温水を供給して温度調節をすることを特徴とする、請求項2乃至請求項6の何れかに記載のマイクロ混合器。
  8. 前記流路ブロックと前記枠体の孔との間に空間部を設けて冷水又は温水を供給して温度調節をすることを特徴とする、請求項2乃至請求項6の何れかに記載のマイクロ混合器。
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