JP2010020145A - 演奏制御装置、演奏操作子、プログラム、演奏制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】単純な構成により、演奏者の意図した発音タイミングを正確に検出できるようにする。
【手段】ピーク検出部35は、合成加速度の波形のピークを検出すると、演奏制御の開始のトリガとなるトリガ信号を演奏制御部38へ出力する。ピーク予測部36は、ピーク検出部35によって最新のピークが検出され、その検出時刻が履歴記憶部37に記憶されるたび、その次のローカルピークの発生時刻Tを算出し、発生時刻Tを示す信号を窓関数発生部33に出力する。この発生時刻Tの引き渡しを受けた窓関数発生部33は、以後に出力する窓関数の時間幅twの中心とその発生時刻Tとを一致させるように、窓関数値の出力の周期Tpを調整する。
【選択図】図3
【手段】ピーク検出部35は、合成加速度の波形のピークを検出すると、演奏制御の開始のトリガとなるトリガ信号を演奏制御部38へ出力する。ピーク予測部36は、ピーク検出部35によって最新のピークが検出され、その検出時刻が履歴記憶部37に記憶されるたび、その次のローカルピークの発生時刻Tを算出し、発生時刻Tを示す信号を窓関数発生部33に出力する。この発生時刻Tの引き渡しを受けた窓関数発生部33は、以後に出力する窓関数の時間幅twの中心とその発生時刻Tとを一致させるように、窓関数値の出力の周期Tpを調整する。
【選択図】図3
Description
本発明は、演奏操作子の振り操作に応じて演奏を行う演奏制御装置に関する。
演奏者の手に把持させた演奏操作子の揺動を基に演奏者が意図する発音タイミングを検出し、そのタイミングに合わせて楽音を発音させる演奏制御装置がある。この演奏制御装置によると、演奏者は、「音を出したくないときは演奏操作子を動かさず、音を出したいときは演奏操作子を勢いよく振る」という簡単な操作により、その演奏意図にマッチした演奏音を奏でることができる。この演奏制御装置においては、演奏操作子に加速度センサやジャイロセンサなどの揺動センサが固定され、そのセンサの出力信号の波形がピークになるタイミングに合わせて楽音が発音されるようになっている。演奏者は、演奏操作子を振り切ったときに音が鳴るものとの理解の下に演奏を行うため、センサの出力信号の波形のピークのタイミングが演奏者が意図する発音タイミングであると解釈することは理に適っている。
しかし、演奏者の手と演奏操作子とからなる力学系では、手から演奏操作子に一方的に力が与えられるのではなく、演奏操作子からの手への反動もまた発生する。よって、この反動に起因したピークのタイミングまでも演奏者が意図した発音タイミングであるとみなして楽音を発音させてしまうと、演奏者の意図に沿った演奏を提供できない。このような、演奏者が意図した発音タイミングに該当しない波形のピークと、それに該当するピークとを判別する仕組みは、各種提案されており、たとえば、ニューラルネットワークや隠れマルコフモデルなどの解析アルゴリズムを利用するものや(特許文献1,2,3,4を参照)、演奏操作子に複数のセンサを固定し、それらのセンサの出力信号を利用した発音タイミングの検出を行うもの(特許文献5,6,7を参照)などがある。
特開平09−097070号公報
特開平11−038970号公報
特開平09−090941号公報
特開平09−185716号公報
特開平08−305358号公報
特開平08−339181号公報
特開平08−305355号公報
しかし、演奏者の手と演奏操作子とからなる力学系では、手から演奏操作子に一方的に力が与えられるのではなく、演奏操作子からの手への反動もまた発生する。よって、この反動に起因したピークのタイミングまでも演奏者が意図した発音タイミングであるとみなして楽音を発音させてしまうと、演奏者の意図に沿った演奏を提供できない。このような、演奏者が意図した発音タイミングに該当しない波形のピークと、それに該当するピークとを判別する仕組みは、各種提案されており、たとえば、ニューラルネットワークや隠れマルコフモデルなどの解析アルゴリズムを利用するものや(特許文献1,2,3,4を参照)、演奏操作子に複数のセンサを固定し、それらのセンサの出力信号を利用した発音タイミングの検出を行うもの(特許文献5,6,7を参照)などがある。
特許文献1〜7に開示された発明によれば、演奏者が意図した発音タイミングに該当する波形のピークとそうではないピークとを正確に判別することが可能ではある。しかしながら、特許文献1〜4に開示された発明の場合、センサの検出信号が出力されてからその解析を終えるまでに要する演算量が多く、演算処理能力の高いプロセッサを利用できないような状況では、リアルタイムな演奏制御に支障が生じるという問題がある。また、特許文献5〜7に記載された発明の場合、演奏操作子に複数のセンサを固定せねばならず、その装置構成が大掛かりなものになってしまうという問題がある。
本発明は、このような背景の基に案出されたものであり、単純な構成により、演奏者の意図した発音タイミングを正確に検出できるようにすることを目的とする。
本発明は、このような背景の基に案出されたものであり、単純な構成により、演奏者の意図した発音タイミングを正確に検出できるようにすることを目的とする。
本発明は、演奏操作子の挙動を示す物理量を取得し、取得した物理量を示す信号を出力する取得手段と、窓関数を発生する窓関数発生手段と、前記取得手段が出力する信号に前記窓関数発生手段が発生する窓関数を乗算する乗算手段と、前記乗算手段により窓関数が乗算された信号の波形のピークを検出し、演奏制御のためのトリガ信号を発生するピーク検出手段と、前記ピーク検出手段によりピークが検出される毎に、次回のピークの発生時刻を予測し、予測したピークの発生時刻において前記窓関数発生手段が発生する窓関数の関数値が増加するように前記窓関数発生手段による窓関数の発生を制御するピーク予測手段とを具備する演奏制御装置を提供する。
この発明において、ピーク検出手段は、窓関数発生手段が発生させた窓関数値が乗算された信号の波形のピークを検出し、演奏制御のためのトリガ信号を発生させる。また、ピーク予測手段は、ピーク検出手段が波形のピークを検出するたびに、その次のピークの発生時刻を予測する。そして、ピーク予測手段は、次のピークの発生時刻を予測すると、窓関数発生手段が以後に発生させる窓関数値をその発生時刻の近傍において増加させる。よって、演奏者が一定のリズムで演奏操作子を振る場合において、演奏者の意図した発音タイミングだけを正確に検出することができ、演奏者の演奏意図にマッチした演奏音を発音することができる。
この発明において、ピーク検出手段は、窓関数発生手段が発生させた窓関数値が乗算された信号の波形のピークを検出し、演奏制御のためのトリガ信号を発生させる。また、ピーク予測手段は、ピーク検出手段が波形のピークを検出するたびに、その次のピークの発生時刻を予測する。そして、ピーク予測手段は、次のピークの発生時刻を予測すると、窓関数発生手段が以後に発生させる窓関数値をその発生時刻の近傍において増加させる。よって、演奏者が一定のリズムで演奏操作子を振る場合において、演奏者の意図した発音タイミングだけを正確に検出することができ、演奏者の演奏意図にマッチした演奏音を発音することができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態である演奏制御システムの構成を示すブロック図である。この演奏制御システムは、演奏操作子10と、演奏制御装置20と、音源、電子楽器等、演奏のためのサウンドシステム(図示略)とにより構成されている。
図1は、この発明の一実施形態である演奏制御システムの構成を示すブロック図である。この演奏制御システムは、演奏操作子10と、演奏制御装置20と、音源、電子楽器等、演奏のためのサウンドシステム(図示略)とにより構成されている。
演奏操作子10は、演奏者が把持して振るなどの動作をする操作子であり、例えば何らかの楽音を発音させるタイミングを指示するのに用いられる。演奏操作子10は、加速度センサ11と無線通信部12を内蔵している。加速度センサ11は、演奏操作子10の挙動を示す物理量である加速度を検出する。この加速度センサ11は、演奏操作子10に働く加速度ベクトルを互いに直交した3軸方向の各成分ax、ay、azに分解して検出し、これらの各成分を示す各アナログ信号を各々出力する。
無線通信部12は、一定時間長(例えば5ms)のサンプリング周期毎に、加速度センサ11から出力される3種類のアナログ信号をサンプリングしてデジタル化することにより、加速度の3軸方向成分ax、ay、azを示すデータを生成し、このデータを含むパケットを、無線区間を介して演奏制御装置20に送信する。
無線通信部12は、一定時間長(例えば5ms)のサンプリング周期毎に、加速度センサ11から出力される3種類のアナログ信号をサンプリングしてデジタル化することにより、加速度の3軸方向成分ax、ay、azを示すデータを生成し、このデータを含むパケットを、無線区間を介して演奏制御装置20に送信する。
演奏制御装置20は、操作表示部21、無線通信部22、制御部23、およびインターフェース(以下、「I/F」と記す)24を有する。
操作表示部21は、ユーザから各種の指示を受け取るとともに、ユーザに各種の情報を提供する。
無線通信部22は、一定時間長(例えば5ms)のサンプリング周期ごとに、演奏操作子10から送信されたパケットを受信し、そのパケットから3軸方向成分ax、ay、azを示すデータを取り出し、制御部23に引き渡す。
制御部23は、加速度取得部31、タイマ32、窓関数発生部33、乗算器34、ピーク検出部35、ピーク予測部36、履歴記憶部37、演奏制御部38を有する。
加速度取得部31は、無線通信部22から引き渡されるデータが示す加速度の3軸方向成分ax、ay、azを次式に入力することにより、それらを合成した合成加速度ASを取得し、その合成加速度ASを示すデジタル信号(以下、「合成加速度サンプル」という)を出力する。
AS=ax 2+ay 2+az 2 …(1)
タイマ32は、一定周波数のクロックをカウントし、そのカウント値を時刻信号として窓関数発生部33へ出力する。
窓関数発生部33は、窓関数値出力処理を行う。窓関数値出力処理は、矩形窓関数における窓関数値の出力を周期的に繰り返す処理である。図2に示すように、矩形窓関数は、時間幅twの範囲外の時刻において0になりその範囲内の時刻において1になる関数である。この窓関数値出力処理において、窓関数発生部33は、ピーク予測部36による支援の下、ピーク検出部35が検出するであろう次のローカルピークの発生時刻と時間幅twの中心tcとを一致させるように、その窓関数値の出力の周期Tpを調整する。詳しくは、後述する。
操作表示部21は、ユーザから各種の指示を受け取るとともに、ユーザに各種の情報を提供する。
無線通信部22は、一定時間長(例えば5ms)のサンプリング周期ごとに、演奏操作子10から送信されたパケットを受信し、そのパケットから3軸方向成分ax、ay、azを示すデータを取り出し、制御部23に引き渡す。
制御部23は、加速度取得部31、タイマ32、窓関数発生部33、乗算器34、ピーク検出部35、ピーク予測部36、履歴記憶部37、演奏制御部38を有する。
加速度取得部31は、無線通信部22から引き渡されるデータが示す加速度の3軸方向成分ax、ay、azを次式に入力することにより、それらを合成した合成加速度ASを取得し、その合成加速度ASを示すデジタル信号(以下、「合成加速度サンプル」という)を出力する。
AS=ax 2+ay 2+az 2 …(1)
タイマ32は、一定周波数のクロックをカウントし、そのカウント値を時刻信号として窓関数発生部33へ出力する。
窓関数発生部33は、窓関数値出力処理を行う。窓関数値出力処理は、矩形窓関数における窓関数値の出力を周期的に繰り返す処理である。図2に示すように、矩形窓関数は、時間幅twの範囲外の時刻において0になりその範囲内の時刻において1になる関数である。この窓関数値出力処理において、窓関数発生部33は、ピーク予測部36による支援の下、ピーク検出部35が検出するであろう次のローカルピークの発生時刻と時間幅twの中心tcとを一致させるように、その窓関数値の出力の周期Tpを調整する。詳しくは、後述する。
乗算器34は、窓関数発生部33が出力する矩形窓関数を加速度取得部31から出力される合成加速度サンプルに乗算し、その乗算結果をピーク検出部35に引き渡す。すなわち、この加算器34は、加速度取得部31からの合成加速度サンプルの出力に合わせて窓関数発生部33から「1」の窓関数値が出力された場合は、その合成加速度サンプルをピーク検出部35へ引き渡し、加速度取得部31からの合成加速度サンプルの出力に合わせて窓関発生部から「0」の窓関数値が出力された場合は、その合成加速度サンプルに代えて「0」を示すデジタル信号をピーク検出部35へ引き渡す。
ピーク検出部35は、矩形窓関数が乗算された合成加速度ASの波形(単に、「加速度波形」と呼ぶ)のローカルピークを検出する。このピーク検出部35は、乗算器34から合成加速度サンプルが引き渡されるたびに、その合成加速度サンプルと1つ前に引き渡されたものとの大小関係を比較し、合成加速度サンプルが示す合成加速度ASが上昇から下降に転じた時点をローカルピークとする。そして、ピーク検出部35は、ローカルピークを検出したとき、演奏制御のタイミングを指示するトリガ信号を演奏制御部38へ出力する第1の処理と、そのローカルピークの検出時刻を履歴記憶部37に記憶させる第2の処理とを行う。
演奏制御部38は、ピーク検出部35からトリガ信号が引き渡されるたびに、所定の音色の楽音信号を生成し、I/F24を介してその楽音信号をサウンドシステムに送り、楽音を放音させる。これにより、楽曲の拍またはテンポの進行を、演奏者の動作により制御することが可能となる。
ピーク予測部36は、ピーク検出部35によって最新の検出時刻が履歴記憶部37に記憶されるたび、ピーク発生時刻算出処理を行う。ピーク発生時刻算出処理は、履歴記憶部37における最新の検出時刻とその1つ前の検出時刻との時間差を基に次のローカルピークの発生時刻Tを算出し、その発生時刻Tを示す信号を窓関数発生部33に出力する処理である。
ピーク予測部36は、ピーク検出部35によって最新の検出時刻が履歴記憶部37に記憶されるたび、ピーク発生時刻算出処理を行う。ピーク発生時刻算出処理は、履歴記憶部37における最新の検出時刻とその1つ前の検出時刻との時間差を基に次のローカルピークの発生時刻Tを算出し、その発生時刻Tを示す信号を窓関数発生部33に出力する処理である。
この発生時刻Tの引き渡しを受けた窓関数発生部33は、自らが発生させる窓関数値の時間幅twの中心tcとその発生時刻Tとを一致させるように、その窓関数値の出力の周期Tpを調整する。より詳細に説明すると、窓関数発生部33は、その発生時刻Tから時間幅twの1/2に相当する時間ΔTを減算することにより、次回の窓関数値出力処理における時間幅twの始点の時刻tsを求めるとともに、その発生時刻Tに時間ΔTを加算することにより、次回の窓関数値出力処理における時間幅twの終点の時刻teを求める。そして、以後、タイマ32から時刻信号が出力されるたびに、その時刻信号が示す時刻tと時刻ts,teとの大小関係を比較し、t<tsである間およびt>teである間は「0」の窓関数値を出力し、ts≦t≦teである間は「1」の窓関数値を出力する。
以上説明したように、本実施形態では、ピーク予測部36が、加速度波形の次のピークの発生時刻Tを予測し、窓関数発生部33は、自らが発生させる窓関数値の時間幅twの中心tcとその発生時刻Tとを一致させるように、窓関数値の出力の周期Tpを調整する。これにより、演奏操作子10内の加速度センサ11の検出値を基に得られる波形から、演奏者が意図した発音タイミングに該当する波形のピークだけを正確に検出し、演奏者の演奏意図にマッチした演奏音を発音することができる。この作用について、図3を参照してさらに具体的に説明する。図3は、加速度取得部31の出力信号を示す波形Waと乗算器34にてその波形Waに乗算される矩形窓関数の波形Wtとを、両者の時間軸を揃えて重ね合わせたものである。図3において、波形WaにおけるピークP2,P3,P6は、演奏者が意図した発音タイミングである。ここで、この波形WaにおけるP2とP6の前には、演奏者が意図した発音タイミングであると解釈すべきでないピークP1とP5が表れており、P3の後にもそのようなピークP4が表れている。よって、これらのピークP1,P2,P3,P4,P5,P6のすべてがピーク検出部35によって検出され、そのたびに演奏音を発音させてしまうと、演奏者が意図した通りのリズミカルな発音ができない。これに対し、本実施形態では、波形Waに波形Wtが掛け合されることにより、その時間幅twの範囲外の合成加速度ASの値はすべて0になる。よって、ピークP1,P4,P5などのようなものが演奏者が意図した発音タイミングとして誤検出される事態が回避され、演奏者が意図した通りのタイミングで演奏音を発音することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態があり得る。例えば、以下の通りである。
(1)上記実施形態において、操作表示部21の操作により、矩形窓関数の時間幅twを任意に設定できるようにしてもよい。
(2)上記実施形態において、窓関数発生部33が発生させる窓関数の形状は矩形である必要はなく、これを台形型としてもよい。その場合、台形型の窓関数のサイドスロープの傾斜を操作表示部21の操作により任意に設定できるようにしてもよい。また、窓関数発生部33が、ガウス窓関数、ハニング窓関数、ハミング窓関数、ブラックマン窓関数などの他の窓関数を発生し、ピーク予測部36が、発生時刻Tにおいて窓関数値が増加するようにその窓関数発生部33による窓関数の発生を制御してもよい。
(3)上記実施形態において、窓関数発生部33は、ピーク検出部35が検出するであろう次のローカルピークの発生時刻Tと窓関幅twの中心tcとを一致させるように、その窓関数値の出力の周期Tpを調整した。しかし、その発生時刻Tよりも前の時刻や後の時刻と窓関数twの中心tcとを一致させるようにしてもよい。
(1)上記実施形態において、操作表示部21の操作により、矩形窓関数の時間幅twを任意に設定できるようにしてもよい。
(2)上記実施形態において、窓関数発生部33が発生させる窓関数の形状は矩形である必要はなく、これを台形型としてもよい。その場合、台形型の窓関数のサイドスロープの傾斜を操作表示部21の操作により任意に設定できるようにしてもよい。また、窓関数発生部33が、ガウス窓関数、ハニング窓関数、ハミング窓関数、ブラックマン窓関数などの他の窓関数を発生し、ピーク予測部36が、発生時刻Tにおいて窓関数値が増加するようにその窓関数発生部33による窓関数の発生を制御してもよい。
(3)上記実施形態において、窓関数発生部33は、ピーク検出部35が検出するであろう次のローカルピークの発生時刻Tと窓関幅twの中心tcとを一致させるように、その窓関数値の出力の周期Tpを調整した。しかし、その発生時刻Tよりも前の時刻や後の時刻と窓関数twの中心tcとを一致させるようにしてもよい。
(4)上記実施形態において、ピーク予測部36は、履歴記憶部37における最新の検出時刻とその1つ前の検出時刻との時間差を基に次のローカルピークの発生時刻Tを求めた。しかし、履歴記憶部37における最新の検出時刻とその前の2つ以上の検出時刻とを用いた外挿演算により、発生時刻Tを求めてもよい。この態様によると、演奏者が、テンポをだんだん速くしたり遅くしたりするような演奏を行う場合であっても、演奏者が意図した発音タイミングに該当する波形のピークだけを正確に検出することができる。
(5)上記実施形態において、演奏する楽曲の楽譜情報を記憶するメモリとそのメモリに記憶された楽譜情報に従って自動演奏を行う再生装置とを演奏制御システムの構成要素とし、その再生装置が再生する演奏音のテンポに合わせて演奏者が演奏操作子10を操作するようにしてもよい。この態様において、ピーク予測部36は、その楽譜情報をメモリから読み出す。そして、その楽譜情報におけるテンポに関するパラメータ、例えば「tempo(1分間の拍数)」のパラメータを基に楽曲における拍の発生時刻を予測し、その発生時刻を基に波形のピークの発生時刻を予測し、窓関数発生部33が発生する窓関数値をそのピークの発生時刻において増加させる制御を行う。さらに、ピーク予測部36は、「ritardando」、「rallentando」、「accelerando」、「stringendo」などのテンポ変化を指定するパラメータを楽譜情報から先読みし、テンポ変化時刻以降の拍の発生時刻の予測をそのパラメータを用いて行ってもよい。
(6)上記実施形態において、演奏制御システムは、演奏操作子10の挙動を示す物理量の1つである加速度を加速度センサ11により検出し、その加速度センサ11の出力信号が示す波形を基に発音タイミングを特定した。しかし、磁気センサ、ジャイロセンサ、圧力センサ、傾斜センサなどの他の種類のセンサにより、演奏操作子10の挙動を示す物理量を検出し、そのセンサの出力信号の波形を基に発音タイミングを特定してもよい。
(5)上記実施形態において、演奏する楽曲の楽譜情報を記憶するメモリとそのメモリに記憶された楽譜情報に従って自動演奏を行う再生装置とを演奏制御システムの構成要素とし、その再生装置が再生する演奏音のテンポに合わせて演奏者が演奏操作子10を操作するようにしてもよい。この態様において、ピーク予測部36は、その楽譜情報をメモリから読み出す。そして、その楽譜情報におけるテンポに関するパラメータ、例えば「tempo(1分間の拍数)」のパラメータを基に楽曲における拍の発生時刻を予測し、その発生時刻を基に波形のピークの発生時刻を予測し、窓関数発生部33が発生する窓関数値をそのピークの発生時刻において増加させる制御を行う。さらに、ピーク予測部36は、「ritardando」、「rallentando」、「accelerando」、「stringendo」などのテンポ変化を指定するパラメータを楽譜情報から先読みし、テンポ変化時刻以降の拍の発生時刻の予測をそのパラメータを用いて行ってもよい。
(6)上記実施形態において、演奏制御システムは、演奏操作子10の挙動を示す物理量の1つである加速度を加速度センサ11により検出し、その加速度センサ11の出力信号が示す波形を基に発音タイミングを特定した。しかし、磁気センサ、ジャイロセンサ、圧力センサ、傾斜センサなどの他の種類のセンサにより、演奏操作子10の挙動を示す物理量を検出し、そのセンサの出力信号の波形を基に発音タイミングを特定してもよい。
(7)上記実施形態において、演奏制御システムは、加速度センサ11の出力信号が示す波形に時間軸方向の矩形窓関数を乗算した。これに加えて、図4に示すように、振幅方向の窓関数を作用させてもよい。この態様において、ピーク検出部35は、乗算器34による矩形窓関数の乗算を経て出力される合成加速度サンプルが、振幅方向窓関数として設定された振幅範囲の上限と下限の間に位置するか否かを判断し、その間に位置する合成加速度サンプルのなかからローカルピークを検出する。この態様によると、ローカルピークの検出に要する演算量をより小さくすることができる。
(8)上記実施形態における演奏制御装置20の加速度取得部31、窓関数発生部33、乗算器34、ピーク検出部35、ピーク予測部36、および演奏制御部38と同様の機能を実現させる制御プログラムを、コンピュータにインストールさせ、そのコンピュータを演奏制御装置20として動作させてもよい。たとえば、加速度センサと音源を内蔵する携帯電話機にこの制御プログラムをインストールさせ、携帯電話機そのものの筺体を演奏操作子10として機能させるようにするとよい。この実施形態では、制御プログラムは、携帯電話機のCPUに、加速度取得部31、窓関数発生部33、乗算器34、ピーク検出部35、ピーク予測部36、および演奏制御部38を実現させ、そのRAMに、履歴記憶部37を実現させる。そして、演奏者が携帯電話機の筺体を把持して振ると、その筺体の挙動を示す加速度が内蔵の加速度センサによって検出され、演奏者が意図した発音タイミングに該当する波形のピークがその加速度の波形に現れるたびに、音源から楽音が放音される。
(8)上記実施形態における演奏制御装置20の加速度取得部31、窓関数発生部33、乗算器34、ピーク検出部35、ピーク予測部36、および演奏制御部38と同様の機能を実現させる制御プログラムを、コンピュータにインストールさせ、そのコンピュータを演奏制御装置20として動作させてもよい。たとえば、加速度センサと音源を内蔵する携帯電話機にこの制御プログラムをインストールさせ、携帯電話機そのものの筺体を演奏操作子10として機能させるようにするとよい。この実施形態では、制御プログラムは、携帯電話機のCPUに、加速度取得部31、窓関数発生部33、乗算器34、ピーク検出部35、ピーク予測部36、および演奏制御部38を実現させ、そのRAMに、履歴記憶部37を実現させる。そして、演奏者が携帯電話機の筺体を把持して振ると、その筺体の挙動を示す加速度が内蔵の加速度センサによって検出され、演奏者が意図した発音タイミングに該当する波形のピークがその加速度の波形に現れるたびに、音源から楽音が放音される。
10…演奏走査子、11…加速度センサ、12,22…無線通信部、20…演奏制御装置、21…操作表示部、24…インターフェース、31…加速度取得部、32…タイマ、33…窓関数発生部、34…乗算器、35…ピーク検出部、36…ピーク予測部、37…履歴記憶部、38…演奏制御部。
Claims (6)
- 演奏操作子の挙動を示す物理量を取得し、取得した物理量を示す信号を出力する取得手段と、
窓関数を発生する窓関数発生手段と、
前記取得手段が出力する信号に前記窓関数発生手段が発生する窓関数を乗算する乗算手段と、
前記乗算手段により窓関数が乗算された信号の波形のピークを検出し、演奏制御のためのトリガ信号を発生するピーク検出手段と、
前記ピーク検出手段によりピークが検出される毎に、次回のピークの発生時刻を予測し、予測したピークの発生時刻において前記窓関数発生手段が発生する窓関数の関数値が増加するように前記窓関数発生手段による窓関数の発生を制御するピーク予測手段と
を具備することを特徴とする演奏制御装置。 - 前記ピーク検出手段が波形のピークを検出した検出時刻の履歴を記憶する記憶手段をさらに具備し、
前記ピーク予測手段は、
前記記憶手段に記憶された履歴を基に次のピークの発生時刻を予測する
ことを特徴とする請求項1に記載の演奏制御装置。 - 楽曲の楽譜情報を記憶した記憶手段をさらに具備し、
前記ピーク予測手段は、
前記記憶手段に記憶された楽譜情報を読み出し、読み出した楽譜情報を基に楽曲の拍点の発生時刻を予測し、この拍点の発生予測時刻を基に次のピークの発生時刻を予測する
ことを特徴とする請求項1に記載の演奏制御装置。 - 当該演奏操作子の挙動を示す物理量を検出するセンサと、
前記センサが検出した物理量を示す信号を、請求項1から3のいずれか1項に記載の演奏制御装置へ送信する通信手段と
を具備することを特徴とする演奏操作子。 - コンピュータに、
演奏操作子の挙動を示す物理量を取得し、取得した物理量を示す信号を出力する取得手段と、
窓関数を発生する窓関数発生手段と、
前記取得手段が出力する信号に前記窓関数発生手段が発生する窓関数を乗算する乗算手段と、
前記乗算手段により窓関数が乗算された信号の波形のピークを検出し、演奏制御のためのトリガ信号を発生するピーク検出手段と、
前記ピーク検出手段によりピークが検出される毎に、次回のピークの発生時刻を予測し、予測したピークの発生時刻において前記窓関数発生手段が発生する窓関数の関数値が増加するように前記窓関数発生手段による窓関数の発生を制御するピーク予測手段と
を実現させるプログラム。 - 演奏操作子と、
前記演奏操作子の挙動を示す信号を出力するセンサと、
窓関数を発生する窓関数発生手段と、
前記センサが出力する信号に前記窓関数発生手段が発生する窓関数を乗算する乗算手段と、
前記乗算手段により窓関数が乗算された信号の波形のピークを検出し、演奏制御のためのトリガ信号を発生するピーク検出手段と、
前記ピーク検出手段によりピークが検出される毎に、次回のピークの発生時刻を予測し、予測したピークの発生時刻において前記窓関数発生手段が発生する窓関数の関数値が増加するように前記窓関数発生手段による窓関数の発生を制御するピーク予測手段と
を具備することを特徴とする演奏制御システム。
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JP2008181169A JP2010020145A (ja) | 2008-07-11 | 2008-07-11 | 演奏制御装置、演奏操作子、プログラム、演奏制御システム |
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JP (1) | JP2010020145A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2008
- 2008-07-11 JP JP2008181169A patent/JP2010020145A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2354327A1 (en) | 2010-02-01 | 2011-08-10 | Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. | Demolition machine with compact transport configuration |
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