JP2010020101A - 位置制御方法および位置制御装置 - Google Patents
位置制御方法および位置制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010020101A JP2010020101A JP2008180511A JP2008180511A JP2010020101A JP 2010020101 A JP2010020101 A JP 2010020101A JP 2008180511 A JP2008180511 A JP 2008180511A JP 2008180511 A JP2008180511 A JP 2008180511A JP 2010020101 A JP2010020101 A JP 2010020101A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drive pulse
- output
- unit length
- drive
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
- Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
Abstract
【課題】安価なインクリメンタル位置センサーを利用しつつさらに正確に衝撃摩擦駆動アクチュエーターの変位を制御することができる位置制御方法を提供する。
【解決手段】リニアスケール位置変換テーブル45はリニアスケールの出力に基づき所定の単位長さごとに対象物の位置を検出する。駆動パルス信号の入力ごとに前記単位長さよりも小さい変位量で衝撃摩擦駆動アクチュエーターの駆動部材の往復動は引き起こされる。摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位は引き起こされる。分解能補間器46は、前記単位長さごとに、前記単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を特定する数情報信号をメモリー47から取得する。数情報信号で特定される駆動パルス信号の数に基づき、指定された位置に応じて駆動パルス信号の出力回数を制御する。
【選択図】図8
【解決手段】リニアスケール位置変換テーブル45はリニアスケールの出力に基づき所定の単位長さごとに対象物の位置を検出する。駆動パルス信号の入力ごとに前記単位長さよりも小さい変位量で衝撃摩擦駆動アクチュエーターの駆動部材の往復動は引き起こされる。摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位は引き起こされる。分解能補間器46は、前記単位長さごとに、前記単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を特定する数情報信号をメモリー47から取得する。数情報信号で特定される駆動パルス信号の数に基づき、指定された位置に応じて駆動パルス信号の出力回数を制御する。
【選択図】図8
Description
本発明は、対象物の位置を制御する位置制御方法に関し、特に、駆動部材の往復動を引き起こし、摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位を引き起こす衝撃摩擦駆動アクチュエーターの制御方法に関する。
いわゆる衝撃摩擦駆動アクチュエーターは広く知られる。衝撃摩擦駆動アクチュエーターは例えば圧電素子の働きで駆動パルス信号の入力ごとに所定の変位量で駆動部材の往復動を引き起こす。例えば往路で駆動部材が高速に移動すると、対象物および駆動部材の間で滑りが引き起こされる。その後、復路で駆動部材が低速に移動すると、対象物および駆動部材の間の摩擦に基づき対象物は駆動部材の移動に追従する。こうして摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位は引き起こされる。したがって、駆動部材の表面の状態に応じて変位量にばらつきが想定される。
特開2002−110523号公報
特開2006−184798号公報
いわゆるリニアスケールといったインクリメンタル位置センサーは広く知られる。リニアスケールによれば解像度に応じて所定の単位長さごとに対象物の位置は検出される。例えば一般に安価に出回る解像度600dpiのリニアスケールでは43μmの単位長さごとに対象物の位置は正確に特定されることができる。その一方で、前述の衝撃摩擦駆動アクチュエーターでは1つの駆動パルス信号当たりに例えば0.1μmの変位量が実現されることができる。リニアスケールでは衝撃摩擦駆動アクチュエーターの変位は精密に把握されることはできない。リニアスケールの目盛りが微細化されると、さらに正確に衝撃摩擦駆動アクチュエーターで変位は把握されることができる。ただし、この場合には、リニアスケールの調達コストは著しく上昇してしまう。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、安価なインクリメンタル位置センサーを利用しつつさらに正確に衝撃摩擦駆動アクチュエーターの変位を制御することができる位置制御方法および位置制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、特定の位置制御方法は、インクリメンタル位置センサーの出力に基づき所定の単位長さごとに対象物の位置を検出する工程と、駆動パルス信号の入力ごとに前記単位長さよりも小さい変位量で衝撃摩擦駆動アクチュエーターの駆動部材の往復動を引き起こし、摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位を引き起こす工程と、前記単位長さごとに、前記単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を特定する数情報信号を記憶部から取得する工程と、数情報信号で特定される駆動パルス信号の数に基づき、指定された位置に応じて駆動パルス信号の出力回数を制御する工程とを備える。
同様に、特定の位置制御装置は、所定の単位長さごとに対象物の位置を検出するインクリメンタル位置センサーと、駆動パルス信号の入力ごとに前記単位長さよりも小さい変位量で駆動部材の往復動を引き起こし、摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位を引き起こす衝撃摩擦駆動アクチュエーターと、前記単位長さごとに、前記単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を記憶する記憶部と、記憶された駆動パルス信号の数に基づき、指定された位置に応じて駆動パルス信号の出力回数を制御する制御部とを備える。
以上のように本発明によれば、安価なインクリメンタル位置センサーを利用しつつさらに正確に衝撃摩擦駆動アクチュエーターの変位を制御することができる位置制御方法および位置制御装置は提供される。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1はVIPA(Virtually Imaged Phased Array)型可変波長分散補償器11の構造を概略的に示す。VIPA型可変波長分散補償器11はVIPA板12を備える。VIPA板12は、相互に平行に広がる1対の反射面12a、12bを有する。表側の反射面12aは100%の反射率を有する。裏側の反射面12bは100%よりも低い反射率(例えば98%の反射率)を有する。こういった反射面12a、12bの構築にあたって1枚のガラス板13の平行面にはそれぞれ反射多層膜が形成される。VIPA板12の表側で反射面12aの一端には水平方向に1直線に延びる照射窓14が区画される。VIPA板12は、照射窓14で規定される直線回りに所定の傾斜角で垂直面から傾斜する。VIPA板12はいわゆるエシュロン格子と同様に振る舞う。
VIPA板12の表面には線形焦点レンズ15が向き合わせられる。線形焦点レンズ15の表面には凸面15aが区画される。線形焦点レンズ15の裏面は垂直面に規定される。凸面15aは、相互に平行に水平方向に延びる母線を有する。線形焦点レンズ15の凸面15aにはコリメーターレンズ16が向き合わせられる。コリメーターレンズ16は平行光を出射する。平行光は線形焦点レンズ15の働きで線形焦点に収束する。線形焦点はVIPA板12の照射窓14に合わせ込まれる。こうして照射窓14から光はVIPA板12に入射する。コリメーターレンズ16には光ファイバー17の先端が向き合わせられる。光ファイバー17から出射する光はコリメーターレンズ16で平行光に変換される。
VIPA板12の裏面には収束レンズ18が向き合わせられる。収束レンズ18はVIPA板12の裏側の反射面12bから漏れ出る光を収束する。後述されるように、裏側の反射面12bから漏れ出る光は波長ごとに垂直方向に分散して収束する。集束レンズ18には三次元ミラー19が向き合わせられる。三次元ミラー19は収束レンズ18から出射する光を収束レンズ18に向かって反射する。三次元ミラー19は、収束レンズ18の光軸に直交する平面内で垂直方向に延びる直線域19aを有する。この直線域19aから水平方向に一方向に凹面が形成される。直線域19aから水平方向に他方に凸面が形成される。三次元ミラー19の三次元形状は波長の分散値に従って決定される。
光ファイバー17には光サーキュレーター21が接続される。光サーキュレーター21は第1〜第3ポート21a〜21cを備える。第1ポート21aには前述の光ファイバー17が接続される。光サーキュレーター21は例えば第2ポート21bから入射する光を第1ポート21aに導く。同時に、光サーキュレーター21は、第2ポート21bから入射する光を第3ポート21cに導く。
このVIPA型可変波長分散補償器11では光サーキュレーター21から光ファイバー17に光信号は導入される。導入された光信号は、コリメーターレンズ16、線形焦点レンズ15、VIPA板12および集束レンズ18を経て三次元ミラー19に至る。三次元ミラー19は光を反射する。反射した光は、逆の経路、すなわち、収束レンズ18、VIPA板12、線形焦点レンズ15、コリメーターレンズ16を経て光ファイバー17に戻る。光サーキュレーター21は戻ってきた光信号を取り出す。このとき、収束レンズ18および三次元ミラー19の間では波長ごとに異なる光路長で光は伝搬する。その結果、波長の分散値は補償される。
図2に示されるように、三次元ミラー19には移動ステージ22が結合される。移動ステージ22は、収束レンズ18の光軸に直交する平面内で前述の直線域19aを平行移動させる。すなわち、移動ステージ22は、収束レンズ18の光軸に直交する平面内で、かつ、直線域19aに直交する水平面に沿って移動する。
移動ステージ22には衝撃摩擦駆動アクチュエーター23が接続される。衝撃摩擦駆動アクチュエーター23は駆動部材すなわちカーボンシャフト24を備える。カーボンシャフト24は、移動ステージ22に穿たれる貫通孔に受け入れられる。カーボンシャフト24の外周面と貫通孔の内壁面とは所定の接触面で接触し合う。こうしてカーボンシャフト24の外周面と貫通孔の内壁面との間には所定の摩擦が確立される。
カーボンシャフト24の一端には圧電素子25が結合される。圧電素子25は所定の支持台26に固定される。圧電素子25ではカーボンシャフト24の軸方向に複数層の圧電セラミック層251、252、…、25nが重ね合わせられる。例えば圧電セラミック層251、252、…、25n同士の間には導電性の電極層25aが挟み込まれる。個々の圧電セラミック層251、252、…、25nでは例えばカーボンシャフト24の軸方向に分極が確立される。その結果、電極層25aから印加される電圧の向きに応じて圧電素子25の伸縮は実現される。
いま、例えば図3に示されるように、1駆動パルス信号に基づき圧電素子25に駆動波形が入力される場面を想定する。この駆動波形は、第1パルスP1と、第1パルスP1に反対向きの第2パルスP2とを備える。第1パルスP1は−30[V]の方形パルスで構成される。第2パルスP2は+30[V]の方形パルスで構成される。ここでは、負の電圧は分極の向きに印加される。第1パルスP1に連続する第2パルスP2の働きで−30[V]の電圧は瞬時に+30[V]の電圧に切り替えられる。このとき、圧電素子25は瞬時に最大限に収縮する。第2パルスP2とそれに続く第1パルスP1との間にはパルス幅の無電圧域が確保される。その結果、電圧は+30[V]から段階的に−30[V]に下降する。圧電素子25は低速で伸張する。
図4に示されるように、圧電素子25が瞬時に収縮量αで収縮すると、移動ステージ22およびカーボンシャフト24の間で滑りが引き起こされる。その結果、移動ステージ22はその場に留まる。図5に示されるように、続いて圧電素子25が低速で伸張すると、移動ステージ22およびカーボンシャフト24の間に摩擦が作用する。その結果、移動ステージ22はカーボンシャフト24の移動に追従する。圧電素子25の伸張量αに応じて移動ステージ22は変位する。こうして1駆動パルス信号に基づきカーボンシャフト24の往復動は引き起こされる。移動ステージ22は駆動パルス信号の入力ごとに変位する。反対に、圧電素子25が瞬時に伸張した後に圧電素子25が低速で収縮すると、移動ステージ22は反対向きに変位する。ここでは、1駆動パルス信号でいずれの向きにも0.1μm(=α)の変位が実現される。
移動ステージ22にはリニアスケール27が取り付けられる。リニアスケール27は、図6に示されるように、例えば移動ステージ22の移動方向に交互に配列される帯状の反射面27aおよび帯状の非反射面(透過面)27bを備える。反射面27aおよび非反射面27bは、直線域19aに平行に延びる境界線で相互に仕切られる。境界線同士の間隔は単位長さすなわち43μmに設定される。
リニアスケール27には光学反射式エンコーダー28が向き合わせられる。光学反射式エンコーダー28はLED(発光ダイオード)といった光源29を備える。光源29の光はリニアスケール27に向かって照射される。反射面27aで反射する光はフォトディテクター31すなわちフォトダイオードで検出される。検出結果に基づき光学反射式エンコーダー28はA相およびB相の出力信号を出力する。フォトディテクター31が境界線を通過するたびに出力信号は変化する。図7に示されるように、A相の出力信号およびB相の出力信号の間には90°の位相差が設定される。この位相差に基づきリニアスケール27の進行方向は特定されることができる。リニアスケール27および光学反射式エンコーダー28は協働でインクリメンタル位置センサーを構成する。
図8は移動ステージ22の位置制御装置35を概略的に示す。位置制御装置35は目標位置レジスター36を備える。目標位置レジスター36は目標位置の座標を記憶する。座標はカーボンシャフト24の軸心に沿って1次元で設定される。目標位置は、後述されるように、リニアスケール27の単位長さすなわち43μmよりも小さい刻みで設定される。そういった刻みは1駆動パルス信号で実現される変位の整数倍に設定されることが望まれる。しかも、そういった刻みの整数倍でリニアスケール27の単位長さは設定されることが望まれる。ここでは、刻みは1.0μmに設定される。目標位置は例えば外部入力に従って設定される。
位置制御装置35は現在位置カウンター37を備える。現在位置カウンター37は移動ステージ22の現在位置の座標を特定する。現在位置カウンター37はリニアスケール27の単位長さすなわち43μmごとに移動ステージ22の位置を更新する。同時に、移動ステージ22の位置は目標位置レジスター36と同様な刻みで更新される。ここでは、刻みは1.0μmに設定される。
目標位置レジスター36および現在位置カウンター37は比較器38に接続される。比較器38は目標レジスター36から目標位置の座標を取得する。比較器38は現在位置カウンター37から現在位置の座標を取得する。こうして比較器38で目標位置の座標と現在位置の座標とは比較される。比較器38は、目標位置の座標と現在位置の座標との不一致に基づき駆動指示信号S1を出力する。しかも、比較器38は現在位置の座標が目標位置の座標よりも小さいときには方向信号S2を出力する。
比較器38には駆動パルス発生器39が接続される。駆動パルス発生器39は駆動指示信号S1の受信に応じて駆動パルス信号を出力する。駆動パルス発生器39には駆動波形発生器41が接続される。駆動波形発生器41は駆動パルス信号の受信に応じて駆動波形を出力する。駆動波形の生成にあたって駆動波形発生器41には方向信号S2が入力される。前述のように、駆動波形発生器41は移動ステージ22の移動方向に応じて異なる駆動波形を生成する。生成された駆動波形は衝撃摩擦駆動アクチュエーター23の圧電素子25に印可される。
駆動パルス発生器39には駆動パルスカウンター42が接続される。駆動パルスカウンター42は駆動パルス発生器39から出力される駆動パルス信号の出力回数を計数する。駆動パルスカウンター42には方向信号S2が入力される。その結果、駆動パルス信号の出力回数には「+」または「−」の符号が付される。「+」符号で出力回数のカウントアップは特定される。「−」符号で出力回数のカウントダウンは特定される。
駆動パルスカウンター42には剰余除算器43が接続される。剰余除算器43は、駆動パルス信号の出力回数が規定の除数値に到達すると、刻み値信号S3を出力する。この刻み値信号S3は目標位置や現在位置の座標すなわち1刻みを特定する。駆動パルス信号の出力回数には「+」または「−」の符号が付されることから、刻み値信号S3は「+」(カウントアップ)の刻み値および「−」(カウントダウン)の刻み値を区別する。
位置制御装置35はリニアスケールパルスカウンター44を備える。リニアスケールパルスカウンター44は光学反射式エンコーダー28に接続される。リニアスケールパルスカウンター44には光学反射式エンコーダー28からA相の出力信号およびB相の出力信号が供給される。移動ステージ22がリニアスケール27の1目盛りすなわち単位長さで変位すると、リニアスケールパルスカウンター44は出力信号S4を出力する。例えば1目盛りの変位はA相の出力信号に基づき特定されればよい。A相の出力信号およびB相の出力信号の間には90°の位相差が設定されることから、出力信号S4は移動ステージ22の移動方向に応じ「+」の変位および「−」の変位を区別する。リニアスケールパルスカウンター44は更新信号S5を出力する。更新信号S5は例えばA相の出力信号のパルスエッジが検出されるたびに出力される。更新信号S5は現在位置カウンター37および駆動パルスカウンター42に供給される。現在位置カウンター37は更新信号S5の受領に応じて単位長さごとの目盛りに座標値を合わせ込む。駆動パルスカウンター42は更新信号S5の受領に応じてリセットされる。
リニアスケールパルスカウンター44にはリニアスケール位置変換テーブル45が接続される。リニアスケール位置変換テーブル45は出力信号S4の受領に応じてリニアスケール27上の座標を特定する。移動ステージ22の位置は原点位置から43μmの単位長さの整数倍で特定される。リニアスケール位置変換テーブル45はリニアスケール位置信号S6を出力する。このリニアスケール位置信号S6は単位長さの整数倍で原点からの位置を特定する。リニアスケール位置信号S6は現在位置カウンター37に供給される。こうして現在位置カウンター37は移動ステージ22の現在位置を特定する。
駆動パルスカウンター42にはリニアスケール分解能補間器46が接続される。リニアスケール分解能補間器46は駆動パルスカウンター42から駆動パルス信号の出力回数を取得する。リニアスケール分解能補間器46には、前述の駆動指示信号S1、方向信号S2、更新信号S5およびリニアスケール位置信号S6が供給される。リニアスケール分解能補間器46は、方向信号S2で特定される移動方向ごとに、リニアスケール位置信号S6で特定される単位長さ当たりで駆動パルス信号の出力回数を計数する。リニアスケール27上の個々の目盛りごとに、すなわち、特定の単位長さ当たりに、計数された出力回数はメモリー47に記憶される。後述されるように、リニアスケール分解能補間器46は剰余除算器43に除数値信号を供給する。除数値信号は剰余除算器43の除数値を特定する。剰余除算器43では除数値信号に基づき除数値が設定される。
図9に示されるように、メモリー47にはテーブルデータが格納される。このテーブルデータでは、個々の単位長さの区間ごとに駆動パルス信号の出力回数が登録される。登録にあたって移動テーブル22の前進方向および後退方向は区分けされる。カーボンシャフト24および移動ステージ22の間で設計どおりに滑りおよび摩擦が実現されると、430回の駆動パルス信号の出力に応じてA相の出力信号でパルスエッジの間隔(43μm)は特定される。例えばカーボンシャフト24の低速移動にあたってカーボンシャフト24と移動ステージ22との間で滑りが発生すると、431回以上の回数でパルスエッジの間隔(43μm)は特定される。同様に、カーボンシャフト24の高速移動にあたってカーボンシャフト24と移動ステージ22との間で摩擦が発生すると、431回以上の回数でパルスエッジの間隔(43μm)は特定される。出力回数には実測値が登録される。したがって、過去に通過したパルス位置以外のパルス位置は未登録に設定される。
いま、原点位置から所定の目標位置に移動ステージ22が移動する場面を想定する。図10に示されるように、ステップF1で初期化処理が実施される。この初期化処理では移動ステージ22は原点位置に位置決めされる。すなわち、移動ステージ22は最大限に後退方向に移動する。現在位置カウンター37はリセットされる。原点座標が確立される。駆動パルスカウンター42およびリニアスケールパルスカウンター44はリセットされる。
続くステップF2で目標位置が設定される。目標位置レジスター36は目標位置の座標を特定する。続くステップF3で目標位置および現在位置は比較される。現在位置が目標位置に一致すると、処理はステップF2に戻る。新たな目標位置の設定まで処理は保留される。目標位置および現在位置の間に差分が検出されると、比較器38は差分に応じて駆動指示信号S1および方向信号S2を出力する。駆動波形発生器41は駆動波形を出力する。ステップF4で衝撃摩擦駆動アクチュエーター23は1駆動パルス信号ごとに移動ステージ22を移動させる。
移動ステージ22の前進に応じてリニアスケール27は光学反射式エンコーダー28に対して移動する。リニアスケールカウンター44はA相の出力信号のパルスを計数する。計数に応じてリニアスケールカウンター44は出力信号S4を出力する。出力信号S4に応じてリニアスケール位置変換テーブル45はステップF5で現在位置カウンター37の現在位置を更新する。現在位置カウンター37は単位長さすなわち43μmごとに増加していく。同時に、駆動パルスカウンター42は駆動パルス信号の出力回数を計数する。剰余除算器43は除数値に応じて刻み値信号S3を出力する。出力に応じて現在位置カウンター37の座標は1.0μm単位で更新される。
次に、除数値の設定方法を詳述する。図11に示されるように、ステップG1でリニアスケール分解能補間器46は初期化処理を実施する。初期化処理ではリニアスケール位置変換テーブル45のリニアスケール位置信号S6に基づきリニアスケール27上で移動ステージ22の位置は特定される。同時に、リニアスケール分解能補間器46は比較器38の方向信号S2に基づき移動ステージ22の移動方向を特定する。その結果、リニアスケール分解能補間器46はテーブルデータ内で対象のデータ域を特定する。特定されたデータ域内に、単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を特定する数情報が存在すれば、リニアスケール分解能補間器46はメモリー47からそういった数情報を含む数情報信号を取得する。リニアスケール分解能補間器46は数情報に基づき剰余除算器43の除数値を算出する。こうして除数値信号は生成される。除数値信号は剰余除算器43に供給される。
続くステップG2でリニアスケール分解能補間器46は駆動パルスカウンター42から駆動パルス信号の出力回数を取得する。同時に、続くステップG3でリニアスケール分解能補間器46は比較器38の方向信号S2に基づき方向変更の有無を判断する。方向変更が否認されると、ステップG4でリニアスケール分解能補間器46は更新信号S5に基づきリニアスケール27上で目盛りの更新の有無を判定する。すなわち、移動ステージ22の変位が単位長さ(=43μm)に達したか否かが判定される。達していなければ、リニアスケール分解能補間器46の処理動作はステップG2に戻る。再び駆動パルス信号の出力回数は計数される。
ステップG3で方向変更が確認されると、ステップG5でリニアスケール分解能補間器46は変更フラグを立てる。ステップG6でリニアスケール分解能補間器46はテーブルデータ内で逆方向のデータ域を確認する。例えばパルス区間「3−4」で「前進方向」に駆動パルス信号の出力回数が計数される際に、方向信号S2に基づき移動テーブルの移動の反転が確認されると、リニアスケール分解能補間器46はテーブルデータ内でパルス区間「3−4」「後退方向」のデータ域を確認する。数情報が存在すれば、リニアスケール分解能補間器46はステップG7でテーブルデータから数情報を取得する。取得した数情報に基づき除数値は算出される。該当のデータ域に数情報が存在しなければ、ステップG8で、リニアスケール分解能補間器46は「後退方向」の数情報のうち最も該当のデータ域に近いデータ域から数情報を取得する。この数情報に基づき除数値は算出される。ステップG9で除数値は除数値信号に書き込まれる。除数値信号は剰余除算器43に供給される。剰余除算器43では除数値が更新される。その後、処理はステップG2に戻る。再び駆動パルス信号の出力回数は計数される。
ステップG4でリニアスケール27の目盛りの更新が確認されると、ステップG10でリニアスケール分解能補間器46は変更フラグを解消する。続くステップG11でリニアスケール分解能補間器46はリニアスケール位置変換テーブル45のリニアスケール位置信号S6に基づきリニアスケール27上で移動ステージ22の位置を特定する。続くステップG12でリニアスケール分解能補間器46は比較器38の方向信号S2に基づき移動ステージ22の移動方向を特定する。こうしてリニアスケール分解能補間器46はテーブルデータ内で対象のデータ域を特定する。特定されたデータ域内に数情報が存在すれば(ステップG13)、リニアスケール分解能補間器46はメモリー47からそういった数情報を含む数情報信号を取得する。ステップG14でリニアスケール分解能補間器46は数情報に基づき剰余除算器43の除数値を算出する。該当のデータ域に数情報が存在しなければ、ステップG15で、リニアスケール分解能補間器46は同一の移動方向内に存在する数情報のうち最も該当のデータ域に近いデータ域から数情報を取得する。この数情報に基づき除数値は算出される。ステップG16で除数値は除数値信号に書き込まれる。除数値信号は剰余除算器43に供給される。剰余除算器43では除数値が更新される。その後、処理はステップG2に戻る。再び駆動パルス信号の出力回数は計数される。
次に、数情報の登録方法を詳述する。図12に示されるように、ステップH1でリニアスケールパルスカウンター44の出力信号が確認されると、リニアスケール分解能補間器46はリニアスケール位置変換テーブル45のリニアスケール位置信号S6に基づきリニアスケール27上で移動ステージ22の位置を特定する(ステップH2)。続くステップH3でリニアスケール分解能補間器46は比較器38の方向信号S2に基づき移動ステージ22の移動方向を特定する。こうしてリニアスケール分解能補間器46はテーブルデータ内で対象のデータ域を特定する(ステップH4)。ステップH5でリニアスケール分解能補間器46は駆動パルスカウンター42の出力に基づき駆動パルス信号の出力回数を計数する。ステップH6でリニアスケールパルスカウンター44の出力信号が確認されるまでステップH5でリニアスケール分解能補間器46は駆動パルス信号の計数を持続する。
ステップH6でリニアスケールパルスカウンター44の出力信号が確認されると、ステップH7でリニアスケール分解能補間器46は変更フラグの有無を確認する。変更フラグの存在が確認されると、リニアスケール分解能補間器46は再びステップH5で駆動パルス信号の計数を持続する。変更フラグの不存在が確認されると、リニアスケール分解能補間器46は、計数された駆動パルス信号の出力回数を登録する。出力回数は数情報としてメモリー47内のテーブルデータで該当のデータ域に登録される(ステップH8)。
23 衝撃摩擦駆動アクチュエーター、27 インクリメンタル位置センサーを構成するリニアスケール、28 インクリメンタル位置センサーを構成する光学反射式エンコーダー、35 位置制御装置、36 制御部(目標位置記憶部)、37 制御部(現在位置特定部)、38 制御部(比較部)、42 制御部(駆動パルス計数部)、43 制御部(更新部)、46 分解能補間部、47 記憶部(メモリー)。
Claims (5)
- インクリメンタル位置センサーの出力に基づき所定の単位長さごとに対象物の位置を検出する工程と、
駆動パルス信号の入力ごとに前記単位長さよりも小さい変位量で衝撃摩擦駆動アクチュエーターの駆動部材の往復動を引き起こし、摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位を引き起こす工程と、
前記単位長さごとに、前記単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を特定する数情報信号を記憶部から取得する工程と、
数情報信号で特定される駆動パルス信号の数に基づき、指定された位置に応じて駆動パルス信号の出力回数を制御する工程と
を備えることを特徴とする位置制御方法。 - 請求項1に記載の位置制御方法において、前記駆動パルス信号の出力回数を計数する工程と、前記インクリメンタル位置センサーの出力に基づき、前記単位長さごとに、前記計数された出力回数を区切り、前記記憶部に前記数として記録する工程をさらに備えることを特徴とする位置制御方法。
- 所定の単位長さごとに対象物の位置を検出するインクリメンタル位置センサーと、
駆動パルス信号の入力ごとに前記単位長さよりも小さい変位量で駆動部材の往復動を引き起こし、摩擦および滑りの働きに基づき対象物の変位を引き起こす衝撃摩擦駆動アクチュエーターと、
前記単位長さごとに、前記単位長さの変位を引き起こす駆動パルス信号の数を記憶する記憶部と、
記憶された駆動パルス信号の数に基づき、指定された位置に応じて駆動パルス信号の出力回数を制御する制御部と
を備えることを特徴とする位置制御装置。 - 請求項3に記載の位置制御装置において、前記制御部は、前記指定された位置を特定する目標位置記憶部と、前記対象物の実位置を特定する現在位置特定部と、前記指定された位置および前記実位置の差分に基づき駆動パルス信号の出力を制御する比較部と、駆動パルス信号の出力回数を計数する駆動パルス計数部と、前記記憶された駆動パルス信号の数および前記計数された出力回数に基づき前記現在位置特定部の実位置を更新する更新部とを備えることを特徴とする位置制御装置。
- 請求項4に記載の位置制御装置において、前記インクリメンタル位置センサーの出力に基づき、前記単位長さごとに、前記駆動パルス計数部で計数される出力回数を区切り、前記記憶部に前記数として記録する分解能補間部をさらに備えることを特徴とする位置制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008180511A JP2010020101A (ja) | 2008-07-10 | 2008-07-10 | 位置制御方法および位置制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008180511A JP2010020101A (ja) | 2008-07-10 | 2008-07-10 | 位置制御方法および位置制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010020101A true JP2010020101A (ja) | 2010-01-28 |
Family
ID=41705066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008180511A Withdrawn JP2010020101A (ja) | 2008-07-10 | 2008-07-10 | 位置制御方法および位置制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010020101A (ja) |
-
2008
- 2008-07-10 JP JP2008180511A patent/JP2010020101A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5944876B2 (ja) | レーザ光を用いた距離測定装置 | |
JP6045963B2 (ja) | 光測距装置 | |
JP5462153B2 (ja) | 距離測定装置及びその方法 | |
JP2021107832A (ja) | 距離計測装置 | |
JP2010256081A (ja) | 光学式位置検出器及び光学装置 | |
US9163959B2 (en) | Position detecting device using reflection type photosensor | |
EP2024770A1 (en) | Method and device for position sensing of an optical component in an imaging system | |
CN110703267A (zh) | 一种激光发射装置、激光发射方法和激光雷达系统 | |
JP2008268024A (ja) | 追尾式レーザ干渉計による測定方法および測定装置 | |
US10447176B2 (en) | Vibration type actuator control apparatus, apparatus having the same, and storage medium storing vibration type actuator control program | |
JP2005337843A (ja) | 光学式エンコーダ | |
KR20180092738A (ko) | 디지털 마이크로 미러 소자를 이용한 거리 정보 획득 장치 및 방법 | |
JP6289192B2 (ja) | 位置検出装置及びそれを有するレンズ装置及び光学操作装置 | |
JP2010020101A (ja) | 位置制御方法および位置制御装置 | |
JP4764099B2 (ja) | 位置検出装置及び撮像装置 | |
JP5864842B2 (ja) | 撮像装置、撮像装置の制御方法およびコンピュータプログラム | |
JP5119192B2 (ja) | 光学式位置検出器及び光学装置 | |
CN100489639C (zh) | 图像模糊校正装置 | |
JP2009222573A (ja) | 距離測定装置 | |
JP7046596B2 (ja) | レンズ鏡筒及び光学機器 | |
CN107797271B (zh) | 一种倾斜反射镜系统 | |
CN108917612B (zh) | 跟踪式位移传感器及其测量方法 | |
JP6466642B2 (ja) | エンコーダ | |
JP4827504B2 (ja) | 光走査装置及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2013130623A (ja) | 光走査装置及び光走査方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20111004 |