JP2010019888A - 保護層形成装置、並びにこれを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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直幸 尾崎
Hiroshi Nakai
洋志 中井
Masahito Iio
雅人 飯尾
Masahide Yamashita
昌秀 山下
Shinya Tanaka
真也 田中
Kunio Hasegawa
邦雄 長谷川
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Abstract

【課題】球形化及び小粒径化されたトナーを用いた場合であっても、像担持体に適切な量の保護剤を均一に薄層化することによって、像担持体のクリーニング性を向上させ、異常画像の発生を抑制して高品質な画像を得ることができる保護層形成装置及び画像形成装置を提供することである。
【解決手段】感光体3の付着物を除去するクリーニング装置6と、感光体3を潤滑・保護する保護剤を感光体3に塗布する保護剤塗布装置7と、感光体3上に塗布された保護剤を均す保護剤均し部材8とを備え、感光体3上の付着物をクリーニングした後に保護剤を塗布し、さらにその塗布した保護剤を均して保護層を形成する保護層形成装置において、保護剤均しブレード8aは感光体3の移動方向に対してカウンター方向から当接する弾性体であって、感光体3に当接する稜線を形成する稜線部の角度が130度以上170度以下となる鈍角形状である。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、特に像担持体に適用される保護層形成装置、並びにこれを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
電子写真プロセスを用いる画像形成装置は、像担持体として感光体を備え、感光体の表面に放電によって電荷を与えて帯電させ、帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成する。そして、その静電潜像にトナーを供給して可視像化し、形成された感光体表面の可視像を転写紙表面に転写した後、定着して排出する。可視像を転写後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、これらが次の画像形成に悪影響を与えないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成プロセスに備えられる。
上記帯電工程においては、感光体に電気的ストレスがかかり、感光体表面の状態を大きく変化させる。この電気的ストレスは、感光体表面近傍で放電現象を伴う、接触帯電方式や近接帯電方式で特に顕著である。これらの帯電方式では、感光体表面で多くの活性種や反応生成物が発生し、また、放電領域の大気中で発生した活性種や反応生成物が感光体表面に多く吸着する。そのため、感光体表面の付着力が増加し、クリーニング性が悪化して異物付着(フィルミング)が発生しやすくなる。特に直流成分に交流成分を重畳した帯電方式においては、感光体表面層中の材料に対する影響が大きく、樹脂分子鎖の切断による分子量低下、高分子鎖の絡み合い度の低下、樹脂の蒸発等の化学的劣化が生じる。このような状況下で、クリーニング部材により感光体表面が機械的に摺擦されると、感光体の摩耗がより一層促進されることになる。クリーニング部材としては、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードや合成樹脂からなる繊維をブラシ状に形成したクリーニングブラシを感光体表面に摺擦して未転写トナー等の感光体上の付着物を除去するものが一般に知られている。しかし、このようなクリーニングブレードやクリーニングブラシも経時で摩耗してしまう。
そこで、感光体の化学的劣化防止のため、また、感光体とクリーニング部材との間に働く摩擦抵抗を低減して、感光体やクリーニング部材の摺擦による摩耗を防止するために、感光体表面に保護剤を塗布する等の手法がとられている。感光体表面に塗布される保護剤の量は、少なすぎると塗布ムラが生じ、十分に保護剤が塗布されていない部分にクリーニング不良が発生したり、クリーニング部材の摩耗が進行したりする。一方、保護剤の量が多すぎると、保護剤のスペースが大きくなり、マシンが大型化してしまう。また、保護剤が感光体表面と近接又は接触する帯電ローラの表面を汚染してしまい、均一な帯電が行われず、筋状の画像欠陥となったりする。したがって、感光体表面に適切な量の保護剤を塗布することが重要である。
特許文献1、2では、適切な量の保護剤を塗布するために、保護剤を塗布するブラシローラの繊維の密度を規定したり、固形保護剤をブラシローラ側に加圧する加圧部材を設けてその加圧力を規定したり、ブラシローラの感光体表面への食い込み量等を規定したりする提案がなされている。特許文献4では、感光体への保護剤の塗布量の適正化を図るべく、保護剤の塗布量を画像データ情報に基づいて制御する方式が記載されている。
一方、近年高画質化への要求が高まっており、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。従来の混練粉砕法により、このような小粒径化、球形化したトナーを製造するのは非常に困難であることから、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造された重合トナーが採用されつつある。
しかしながら、球形化、小粒径化されたトナーを用いた場合、転写後に感光体上に残留する残留トナーのクリーニングにいくつかの問題を生じている。その一つは、球形化、小粒径化されたトナーのクリーニングが、一般的に用いられているブレードクリーニング方式では難しいということである。クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するが、感光体との摩擦抵抗によってクリーニングブレードのエッジの部分が変形するため、感光体とクリーニングブレードの間には微小な空間が生じる。この空間には小粒径のトナーであるほど侵入しやすい。そして、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど転がり摩擦力が小さいため、感光体とクリーニングブレードとの間の空間で転がり始め、クリーニングブレードをすり抜け、クリーニング不良につながるというものである。
このようなクリーニング不良を防ぐ対策として、クリーニングブレードの感光体への当接圧を高くするなどの方法がとられている。例えば、特許文献3のようにクリーニングブレードの感光体に接する稜線部を鈍角形状にすることでクリーニングブレードの感光体への面圧を高くするなどの方法がとられている。しかし、これにより、感光体表面との摩擦力は高まり、クリーニングブレードの損傷や摩耗、及び感光体の摩耗はより進行しやすくなっている。また、クリーニングブレードが不規則に振動することにより起こるブレード鳴きや、ブレードめくれ等が発生しやすくなっている。そのため、感光体表面に保護剤を均一に塗布し、感光体表面の摩擦係数を低減することが一層重要になってきている。
感光体表面に適切な量の保護剤が塗布されても、均一に薄層化されていない場合には、感光体表面の摩擦係数が不均一になるため、トナー像の転写が良好に行われず、所謂「虫喰い」と呼ばれる画像部での中抜けや、所謂「ボソツキ」と呼ばれるぼそついた画像等、種々の異常画像が発生する。
ここで、転写後に行う保護剤の塗布と残留トナーのクリーニングとの2つの工程の位置関係は、以下の2つのパターンが考えられる。即ち、保護剤塗布が先でクリーニングが後となる塗布後クリーニングの関係と、クリーニングが先で保護剤塗布が後となるクリーニング後塗布の関係という2つのパターンであり、それぞれ異常画像発生のメカニズムが異なる。
塗布後クリーニングするパターンでは、除去されずにトナーが残留している状態の感光体表面に保護剤を塗布することになる。ここで、もともと感光体表面に担持していた画像のうち文字部にあたる部分は、転写材への転写後にも感光体表面に残留トナーが多く存在し、文字部以外の部分は、ほとんど残留トナーは存在していない。残留トナーの付着量が多いところからは、そのトナーとともに多量の保護剤が塗布ブラシ及びクリーニング位置におけるクリーニングブレード等によって掻き取られる。そのため、クリーニング位置を通過後の感光体表面における保護剤の塗布量に偏りが生じてしまう。感光体表面に均一な保護剤層が形成できないと、表面の静止摩擦係数μに偏りが生じたり、トナーを転写するために十分低い値にならなかったりする。その結果、転写ムラが生じ虫喰いやボソツキといった種々の異常画像が発生する。
クリーニング後塗布するパターンでは、塗布後の保護剤が塗布ブラシ及びクリーニングブレードで掻き取られることがないので、上述した塗布後クリーニングの構成での不具合は防止できる。しかし、感光体表面に単に保護剤を塗布しただけでは粒状の保護剤が感光体上に残っており、これが帯電部材を通過する際に帯電部材を汚してしまう。さらに、感光体表面に均一な保護剤層が形成できないと、表面の静止摩擦係数μが不均一になったり、トナーを転写するために十分低い値にならなかったりして転写ムラが生じ、虫喰いやボソツキといった異常画像が発生する。
特許文献5、特許文献6では、保護剤を感光体表面に均一に均すべく、保護層を塗布する部材とは別にこれより下流に保護剤均し部材としてブレードをトレーリング方向から感光体に当接させる構成が記載されている。特許文献7では、この保護剤均し部材として、ブレードをカウンター方向から当接させるものやロール状の部材を設置する構成が記載されている。特許文献8では、この保護剤均し部材として、ブレードをカウンター方向から感光体に当接させ、感光体と当接する稜線部が鈍角形状である構成が記載されている。
特開平10−260614号公報 特開2003−57996号公報 特開2006−154747号公報 特開2002−244485号公報 特開2001−305907号公報 特開2006−251751号公報 特開2000−330443号公報 特開2007−264347号公報
上述したように、球形化及び小粒径化されたトナーを用いた画像形成装置であっても、感光体表面のクリーニング性を向上させるとともに、画像欠陥、虫食い、ボソツキといった異常画像の発生を抑制することが求められている。そのためには、感光体表面全域において適切な量の保護剤を均一に薄層化することが重要である。本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、感光体表面に保護層を均一に薄層化するためには、感光体と保護剤を薄層化する部材との接触面積や、感光体が薄層化する部材を押し返す力の接触面に垂直な成分である垂直抗力が重要であることがわかってきた。接触面積が小さい場合は当接圧が大きくても保護剤を十分にすりつぶして、薄層化できない。また垂直抗力が小さい場合も同様である。
特許文献5、6には、保護剤均し部材として、トレーリング方向から当接するブレードが記載されている。しかし、トレーリング方向からブレードが当接する場合、摩擦力が大きい部位ほどブレードが感光体移動方向に引っ張られ、保護剤を薄層化するのに必要な接触面積や感光体への垂直抗力が小さくなってしまうという問題があった。残留トナーが多い場所はクリーニング時にトナーとともに保護剤が除去されてしまい、感光体上に保護剤の塗布ムラが生じてしまう。特に同一画像を連続して出力した場合、残留トナーが多い場所が常に同じであるため、より保護層が少なくなってしまう。このように保護剤が除去され劣化した場所ほど、摩擦係数が大きく、保護剤が上手く薄層化されないため、摩擦係数にばらつきができることがわかってきた。
特許文献7には、ブレードをカウンター方向から当接するものとロール状の部材での保護剤の均一化について記載されている。カウンター方向から当接するブレードは、摩擦係数が大きい部分ほど感光体に引き込まれるため、感光体との接触面積や垂直抗力が大きくなる。そのため、カウンター方向から当接するブレードは、トレーリング姿勢とは逆に劣化した部分ほど保護剤をより供給することが可能であり、より均一な保護剤の塗布が可能である。しかし、ブレードの感光体に当接する稜線部が90度であるため、稜線部が感光体表面に引き込まれては戻り、引き込まれては戻りという不安定な動きをし、保護剤の塗布ムラが生じてしまう。さらに、そのようなブレードを使用した場合、感光体との接触面積や垂直効力が十分でない部分ができてしまい、保護剤を十分すりつぶして均一に薄層化することが難しく、保護剤が粒状のままブレードをすり抜け、帯電部材を汚染してしまうという問題があった。またロール状の部材で塗布した場合は全面に均一に圧力をかけることができるが、すでに保護剤が十分塗布されている部分にも保護剤が塗布され、塗布量が多くなりすぎる部分ができてしまい、帯電部材を汚染してしまうことがわかってきた。そのため、粒状の保護剤がブレードをすり抜け、帯電部材を汚染してしまうという問題があった。またロール状の部材で塗布した場合は全面に均一に圧力をかけることができるが、すでに保護剤が十分塗布されている部分にも保護剤が塗布され、塗布量が多くなりすぎる部分ができてしまい、帯電部材を汚染してしまうことがわかってきた。
特許文献8にも鈍角形状のブレードにより保護剤を塗布する構成が記載されている。感光体に当接する稜線部を95〜130度の鈍角形状にすることで稜線部の引き込まれは低減するが、このような鈍角形状でもわずかに引き込まれが生じ、上述したように保護剤の塗布ムラができてしまう。また、このような鈍角形状でも、十分な感光体の接触面積や垂直抗力が得られず、前述のように保護剤を十分すりつぶして均一に薄層化することが難しいという問題が残っていた。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的とするところは、球形化及び小粒径化されたトナーを用いた場合であっても、像担持体に適切な量の保護剤を均一に薄層化することによって、像担持体のクリーニング性を向上させ、異常画像の発生を抑制して高品質な画像を得ることができる保護層形成装置、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供することである。
請求項1の発明は、像担持体表面の付着物を除去するクリーニング部材と、該像担持体を潤滑・保護する保護剤を該像担持体に塗布する保護剤塗布部材と、該像担持体上に塗布された保護剤を均す保護剤均し部材とを備え、該像担持体上の付着物をクリーニングした後に保護剤を塗布し、さらにその塗布した保護剤を均して保護層を形成する保護層形成装置において、上記保護剤均し部材は上記像担持体の移動方向に対してカウンター方向から当接する弾性体であって、該像担持体に当接する稜線を形成する稜線部の角度が130度以上170度以下となる鈍角形状であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の保護層形成装置において、上記保護剤均し部材は、上記像担持体に当接する稜線部を構成する2面のうち該像担持体の回転方向上流側にある面の幅が20μm以上であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の保護層形成装置において、上記保護剤均し部材は上記像担持体への当接線圧が0.01N/cm以上であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1、2、又は3の保護層形成装置において、上記クリーニング部材が弾性クリーニングブレードであることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の保護層形成装置において、上記保護剤は脂肪酸金属塩を主成分とする保護剤であることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項5の保護層形成装置において、上記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛を含むことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項5又は6の保護層形成装置において、上記保護剤が脂肪酸金属塩の他に無機微粒子を含むことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、又は7の保護層形成装置において、上記保護剤が固体保護剤であって、該保護剤が長手方向に揺動することを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、又は7の保護層形成装置において、上記保護剤塗布部材は軸方向に揺動することを特徴とするものである。
請求項10の発明は、トナー像を担持する像担持体と、該像担持体表面に接触又は近接して該像担持体表面を帯電する帯電部材と、該像担持体表面上のトナー像を被転写体に転写する転写部材と、転写後に該像担持体表面に残留するトナーを該像担持体表面から除去するクリーニング部材と、クリーニング後に該像担持体表面に保護層を形成する保護層形成装置とを備える画像形成装置において、上記保護層形成装置は、請求項1乃至9のいずれかに記載の保護層形成装置であることを特徴とするものである。
請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記像担持体の摩擦係数μsを0.3以下にすることを特徴とするものである。
請求項12の発明は、請求項10又は11の画像形成装置において、体積平均粒径が10μm以下であり、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00以上1.40以下であるトナーを用いることを特徴とするものである。
請求項13の発明は、請求項10、11、又は12の画像形成装置において、平均円形度が0.93以上1.00以下であるトナーを用いることを特徴するものである。
請求項14の発明は、請求項10、11、12、又は13の画像形成装置において、形状係数SF−1が100以上180以下で、形状係数SF−2が100以上180以下であるトナーを用いることを特徴とするものである。
請求項15の発明は、請求項10、11、12、13、又は14の画像形成装置において、外観形状がほぼ球形状であり、短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあり、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足するトナーを用いることを特徴とするものである。
請求項16の発明は、像を担持する像担持体と、少なくとも、該像担持体に均一に帯電を施す帯電装置と、該像担持体に形成された潜像にトナーを供給し可視像化する現像装置と、該像担持体をクリーニングするクリーニング装置と、該像担持体に保護層を形成する保護層形成装置とから選択される装置とを一体的に支持し、画像形成装置から着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、上記保護層形成装置として、請求項1乃至9のいずれかに記載の保護層形成装置を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る保護層形成装置によれば、像担持体と当接する稜線部が130度以上の鈍角形状となる保護剤均し部材がカウンター方向から像担持体に当接している。稜線部が130度より小さい鈍角形状となる場合に比べて稜線部が引き込まれては戻るという往復運動が生じにくく、像担持体との接触面積や垂直抗力が大きくなる。像担持体と保護剤均し部材との接触面積や垂直抗力が大きくなることで、保護剤均し部材が保護剤をすりつぶして圧着・伸展する効果が大きくなり、保護剤を均一に薄層化することができる。一方、保護剤均し部材の稜線部の角度が180度を超えると、本来当接すべき稜線部以外の部分が当接しやすくなり、保護剤を均一に薄層化することが難しくなる。
本発明によれば、球形化及び小粒径化されたトナーを用いた場合であっても、像担持体に適切な量の保護剤を均一に薄層化することによって、像担持体のクリーニング性を向上させ、異常画像の発生を抑制して高品質な画像を得ることができる保護層形成装置、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供できるという優れた効果がある。
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図である。この画像形成装置は、プリンタ部1と、給紙ユニット10と、原稿搬送読取ユニット20とを備えている。原稿搬送読取ユニット20は、プリンタ部1の上に固定された原稿読取装置たるスキャナ21と、これに支持される原稿搬送装置たるADF22を備えている。
プリンタ部1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット2Y、M、C、Kを備えている。各色のプロセスユニット2K、Y、M、Cは、図中矢印方向に回転駆動される中間転写ベルト41の上方に、それぞれ、所定のピッチで並ぶ像担持体たる感光体3Y、M、C、Kを有し、後述するように感光体3Y、M、C、K上にY、M、C、K画像情報に基づくトナー像を形成する。
上記プロセスユニット2K、Y、M、Cの上方には、潜像形成手段たる光書込ユニット30を備えている。この光書込ユニット30は、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、各種レンズなどを有しており、後述するスキャナ21によって読み取られた画像情報や、外部のパーソナルコンピュータから送られている画像情報に基づいて、レーザーダイオードを駆動する。そして、プロセスユニット2Y、M、C、Kの感光体3Y、M、C、Kを光走査する。具体的には、光書込ユニット30は、図中反時計回りに回転駆動する感光体3Y、M、C、Kに対して、レーザー光Lをそれぞれ感光体の回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3Y、M、C、Kには、Y、M、C、K画像情報に基づいた静電潜像が形成される。
上記プロセスユニット2K、Y、M、Cの下方には、転写手段たる中間転写ユニット40を備えている。この中間転写ユニット40は、複数のローラにより張架されて図中矢印方向に回転駆動する中間転写ベルト41を備えている。中間転写ベルト41は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトである。そして、中間転写ユニット40は、感光体3K、Y、M、Cと所定の電圧が印加される一次転写ローラ42K、Y、M、Cとの間に中間転写ベルトを挟み込んで一次転写ニップを形成する。また、中間転写ユニット40は二次転写バックアップローラ43と所定の電圧が印加される二次転写ローラ44の間に中間転写ベルト41を挟み込んで二次転写ニップを形成している。さらに、中間転写ユニット40は、中間転写ベルト41上に残留する転写残トナーを除去するクリーニング装置45等も備えている。上記プロセスユニット2K、Y、M、Cで形成された感光体3K、Y、M、C上のトナー像は、一次転写ニップで中間転写ベルト41に転写される。中間転写ベルト41上に転写されたトナー像は、二次転写ニップで被転写体たる記録紙に転写されることになる。二次転写ニップを通過後に中間転写ベルト41上に残留する転写残トナーは、クリーニング装置45により除去される。
上記中間転写ユニット40の下方には、給紙ユニット10又は手差しトレイ51から供給される記録紙の搬送経路を形成する、第1受入分岐路52、受入搬送ローラ対53、第2受入分岐路54、手差し分離ローラ対55、転写前搬送路56、レジストローラ対57、搬送ベルトユニット58、スイッチバック装置59等も備えている。
また、上記中間転写ユニット40の下方には定着装置60を備えている。定着装置60では、定着ベルト61と加圧ローラ62との間に定着ニップを形成している。前述の二次転写ニップでフルカラートナー像が転写された記録紙は、搬送ベルトユニット58によって定着装置60内に搬送され、定着ニップで受ける圧力と熱によりトナー像が定着される。トナー像が定着された記録紙は、排出ローラ63に向けて送り出される。
記録紙Pの第1面だけに画像を形成する片面プリントモードの場合には、排紙ローラ対63のローラ間の排紙ニップに挟み込まれた記録紙Pがそのまま機外に排出されて排紙トレイ64上にスタックされる。記録紙Pの両面に画像を形成する両面プリントモードの場合には、排紙ニップに挟み込まれた記録紙Pが逆方向に戻されて、スイッチバック装置59に進入する。そして、スイッチバック装置59内で上下反転せしめられた後、再び2次転写ニップに送られて、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施される。
上記給紙ユニット10は、ペーパーバンク11内に多段に配設された4つの給紙カセット12、給紙ローラ13、分離ローラ対14、給紙路15、搬送ローラ対16等を備えている。給紙ユニット10は、プリンタ部1からの制御信号に基づいて、給紙ローラ13を回転駆動させて、給紙カセット12内の記録紙Pの紙束における一番上の記録紙Pを分離ローラ対14に送り出す。分離ローラ対14によって1枚に分離されてから給紙路15に送り出された記録紙Pは、給紙路15内に設けられた複数の搬送ローラ対16の搬送ニップを経由して、プリンタ部1の第1受入分岐路52に送られる。
2次転写ニップの直前で記録紙Pを搬送するための転写前搬送路56は、紙搬送方向の上流側で第1受入分岐路52と第2受入分岐路54とに分岐している。白紙供給装置10の給紙路15から送り出された記録紙Pは、プリンタ部1の第1受入分岐路52に受け入れられた後、第1受入分岐路52内に配設された受入搬送ローラ対53の搬送ニップを経由して転写前搬送路56に送られる。手差しトレイ51から手差しされた記録紙Pは、手差し分離ローラ対55によって1枚に分離されてから第2受入分岐路54に向けて送り出され、転写前搬送路56に送られる。
プリンタ部1上に固定されたスキャナ21は、図示しない原稿の画像を読み取るための読取手段として、固定読取部と、移動読取部とを有している。光源、反射ミラー、CCD等の画像読取センサなどを有する固定読取部は、原稿に接触するようにスキャナ21のケーシング上壁に固定された図示しない第1コンタクトガラスの直下に配設されている。そして、ADF22によって搬送される原稿が第1コンタクトガラス上を通過する際に、光源から発した光を原稿面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて画像読取センサで受光する。これにより、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿を走査する。
スキャナ21の移動読取部は、原稿に接触するようにスキャナ21のケーシング上壁に固定された図示しない第2コンタクトガラスの直下に配設されており、光源や、反射ミラーなどからなる光学系を図中左右方向に移動させることができる。そして、光学系を図中左側から右側に移動させていく過程で、光源から発した光を第2コンタクトガラス上に載置された図示しない原稿で反射させた後、複数の反射ミラーを経由させて、スキャナ本体に固定された画像読取センサで受光する。これにより、光学系を移動させながら、原稿を走査する。
次に、上記プロセスユニット2の構成について詳細に説明する。図2は、プロセスユニット2の構成を示す拡大構成図である。なお、プロセスユニット2Y、M、C、Kは、互いに使用するトナーの色が異なる点の他が同様の構成になっているので、以下色の区別を示す符号を省略して説明する。プロセスユニット2は、感光体3の周囲に、感光体3の表面を一様に帯電する帯電装置4、感光体3の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像するための現像装置5を有している。また、上記プロセスユニット2は、感光体3の周囲に、保護層形成装置として、感光体3表面に付着している転写残トナーを除去するクリーニング部材6、感光体3表面に保護剤を塗布する保護剤塗布装置7、感光体上の保護剤を均す保護剤均し部材8等を有している。そして、感光体3表面は、帯電装置4、現像装置5、一次転写ローラ42、クリーニング部材6、保護剤塗布装置7、保護剤均し部材8をこの順に順次通過する。
なお、プロセスユニット2は、感光体3と、その周囲に配設される各種部材とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部本体に対して感光体3や各種部材が一体的に着脱可能になっている。
上記感光体3は、有機感光体であり、ポリカーボネート系の樹脂で表面保護層が形成されている。帯電装置4は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ4aを備える。帯電ローラ4aは、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。帯電ローラ4aは、感光体3に対して微小な間隙をもって配設される。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ4aの両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体3表面に当接させることで、設定することができる。また、帯電ローラ4aには、帯電ローラ4a表面に接触してクリーニングする帯電クリーニング部材4bが設けられている。
上記現像装置5は、感光体3と対向する位置に、内部に磁界発生手段を備える現像スリーブ5aが配置されている。現像スリーブ5aの下方には、図示しないトナーボトルから投入されるトナーを現像剤と混合し、攪拌しながら現像スリーブ5aへ汲み上げるための2つのスクリュー5bが備えられている。現像スリーブ5aによって汲み上げられるトナーと磁性キャリアからなる現像剤は、ドクターブレード5cによって所定の現像剤層の厚みに規制され、現像スリーブ5aに担持される。現像スリーブ5aは、感光体3との対向位置において同方向に移動しながら、現像剤を担持搬送し、トナーを感光体3の潜像面に供給し、トナー像を形成する。なお、図2においては、二成分現像方式の現像装置5の構成を示したが、これに限るものではなく、一成分現像方式の現像装置であっても適用可能である。
上記クリーニング部材6は、クリーニングブレード6aがブレード保持部材66bによって片持ち支持され、その自由端が感光体移動方向に対しカウンター方向から感光体3表面に当接し、転写後に残留する感光体3上のトナーを除去する。クリーニングブレード6aに用いる材料は、特に制限されるものではなく、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体を、単独又はブレンドして使用することができる。また、これらのゴムブレードは、感光体3との接点部分を低摩擦材料でコーティングや含侵処理してもよい。また、弾性体の硬度を調整するために、他の有機微粒子や無機微粒子に代表される充填剤を分散してもよい。クリーニングブレード6aは、接着、融着等の任意の方法で、金属、プラスチック、セラミック等からなるブレード保持部材6bに固定される。なお、本実施形態は、クリーニングブレード6aを用いて感光体3表面をクリーニングするものであるが、このクリーニングブレード6aは導電性のものを用いても良い。また、クリーニングブレード6aに代えて中抵抗から低抵抗の導電性ブラシにバイアス印加を行ったクリーニングブラシを用いるようにしても良い。
上記保護剤塗布装置7は、固定されたケース7dに収容された直方体状の固形保護剤7bと、固形保護剤7bに接触して保護剤を削り取り感光体3に塗布するブラシローラ7aと、固形保護剤7bをブラシロー7a側に加圧する加圧部材7cとを備える。加圧部材7cは、板バネ、圧縮バネ等のバネがよく、特に図2に示すように圧縮バネを好適に用いることができる。固形保護剤7bはブラシローラ7aによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧部材3cで加圧されているために常時ブラシローラ7aに当接している。ブラシローラ7aは、回転しながら削り取った保護剤を感光体7表面に塗布する。また、保護剤塗布装置7は、ブラシローラ7a又は固形保護剤7bをブラシローラ7aの回転方向に対し垂直方向である長手方向に揺動させる図示しない駆動手段を有していてもよい。ブラシローラ7a又は固形保護剤7bを揺動させることにより、塗布ムラが小さくなり、より均一に保護剤を塗布することができる。なお、ブラシローラ7aの回転方向は、図2に示すように、感光体3移動方向に対し順方向であることが好ましいが、逆方向に回転してもよい。
上記保護剤塗布装置7に用いられる固形保護剤7bとしては、乾燥した固体疎水性保護剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸基を持つものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅や、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウム等の脂肪酸、脂肪酸の金属塩なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックスなども使用できる。また保護剤に無機微粒子を含むとより好ましい。微粒子の例としては、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、グラファイト、などがあるがこれに限るものではない。例えば窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が広い間隔で積み重なる結晶構造をもち、層間が弱いファンデルワールス力のみによって結合されているため、層間が容易に広がって六角網面の方向へ滑りやすく、優れた潤滑性を発揮する。このような保護剤を脂肪酸金属塩に混合することで、保護剤を薄層に伸展することが容易になる。ここで、これら保護剤は、溶融後に冷却しバー状の固形保護剤としても良いが、それ以外にも、粉末状の脂肪酸金属塩と無機微粒子を混合し、バー状に圧縮成形して供給しても良い。また、粉末状のまま供給しても良い。
図3は、保護剤塗布装置の構成を示す、長手方向を正面にみた正面図である。図3に示すように、保護剤保持部材7eによって固定された直方体状の固形保護剤7bは、長手方向に複数並べられた加圧部材7cを介してケース7dに取り付けられている。加圧部材7cの加圧力は、長手方向端部領域に位置する加圧部材7c’’よりも中央領域に位置する加圧部材7c’’の加圧力を小さくするようにする。図3のように加圧部材7cとして圧縮バネを用いる場合は、加圧部材7c’と7c’’とでバネ圧を変えことがより望ましい。
このように、加圧部材7cを複数設け、加圧部材7c’と7c’’との加圧力を変えるのは以下のような理由からである。先ず、加圧部材7cが1つのみであると、保護剤を長手方向で均一に塗布することが難しい。また、複数の加圧部材7cの加圧力がいずれも同じであると、長手方向端部領域に位置する加圧部材7c’の加圧力が外側に逃げやすい。そのため、固形保護剤7bは長手方向中央領域の方が大きい圧力を受けることになり、保護剤の塗布ムラを招くことになるからである。したがって、長手方向端部領域に位置する加圧部材7c’よりも中央領域に位置する加圧部材7c’’の加圧力を小さくするようにすることにより、固形保護剤7bが長手方向で圧バランスをとって均一な圧力でブラシローラ7aと当接し、感光体3表面への保護剤の均一な塗布を実現させるものである。
なお、図3では加圧部材7cを4つ設けた例を示したが、3つ以上の加圧部材7cを設けるのがよい。加圧部材7cが2つの場合、例えば長手方向両端部に加圧部材7cをそれぞれ配置すると、中央領域に位置する加圧部材7cがないために、長手方向の圧バランスが十分にとれず、感光体3長手方向中央領域に塗布ムラを生じやすくなる。したがって、3つ以上の加圧部材7cを長手方向に並べて設けることで、長手方向全域で圧バランスをとり、保護剤のより均一な塗布が可能となる。
図4は、別の実施形態に係る保護層形成装置の構成を示す部分拡大構成図である。図4に示す保護層形成装置は、固形保護剤7bがブラシローラ7aの下方から加圧されている点と、クリーニング部材6、保護剤塗布装置7、保護剤均し部材8がこれらを一体に支持するハウジング6cによって支持されている点以外は、図2で示した構成と同様である。図4中、図2で示した部材と同一部材に同一符号を付し、説明を省略する。ここで、固形保護剤7bの加圧方向について検討した結果について説明する。固形保護剤7bは、図2に示すように、ブラシローラ7aの下方から加圧当接される場合と、図4に示すようにブラシローラ7aの側方から加圧当接される場合と、ブラシローラ7aの上方から加圧当接される場合とがある。これらの形態において、加圧力と初期から経時(寿命)までの加圧力偏差(初期加圧力−経時加圧力)とを検討し、表1及び表2に示した。表2の結果から、固形保護剤7bの加圧方向によって、ブラシローラ7aにかかる加圧力、加圧力偏差が異なることがわかる。
Figure 2010019888
Figure 2010019888
では、実際の保護層形成装置では、加圧力、加圧力偏差がどのようになっているか説明する。機種Gと機種Jの2機種で比較した結果を表3及び表4に示す。表4の結果から、加圧力偏差は、固形保護剤7bを下から加圧した場合に対し上方から加圧した場合は機種Gでは42%、機種Jでは22%大きくなっていることがわかる。機種により保護剤の必要塗布量が異なり、レイアウト上の制約から使用する加圧バネの乗数も異なるので、単純に上記偏差の大きさを比較することはできないが、加圧力偏差が小さい程安定塗布を実現することができる。加圧力偏差が大きいと保護剤の塗布量変動量が大きくなるため、初期の過剰塗布か、または、経時の塗布不足を引き起こす虞がある。よって、図4のように固形保護剤7bがブラシローラ7aの下方から加圧されている配置の方が側方及び上方から加圧されるよりも保護剤の安定塗布に寄与することがわかる。
Figure 2010019888
Figure 2010019888
次に、本発明の特徴部となる保護剤均しブレード8aの構成について説明する。図5は、保護剤均しブレードの構成を示す構成図である。保護剤均しブレード8aは、図2及び図5に示すように、ブレード保持部材8bによって片持ち支持され、その自由端が感光体移動方向に対しカウンター方向から感光体3表面に当接し、感光体3表面に塗布された保護層を圧着伸展する。ここで、保護剤均しブレード8aは、感光体3表面に当接する稜線を形成する稜線部(以下、エッジという)の角度θが130度〜170度にとなるように形成されている。保護剤均しブレード8aのエッジの鈍角を形成する方法はどのような方法でもよいが、端部をカットすることによって形成することで均一な鈍角を形成することができる。また、ラッピングフィルム等であらかじめ摩耗させたり、ブレード型に流し込んで形成したりしてもよい。保護剤均しブレード8aに用いる材料は、特に制限されるものではなく、クリーニングブレードと同様に、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体を、単独又はブレンドして使用することができる。また、これらのゴムブレードは、感光体3との接点部分を低摩擦材料でコーティングや含侵処理してもよい。また、弾性体の硬度を調整するために、他の有機微粒子や無機微粒子に代表される充填剤を分散してもよい。保護剤均しブレード8aは、接着、融着等の任意の方法で、金属、プラスチック、セラミック等からなるブレード保持部材8bに固定される。
以上の構成において、感光体3上のトナー像を中間転写ベルト41に転写した後に感光体3上に残留するトナーは、先ず、クリーニングブレード6aによって除去される。これによって、図5に示すように、クリーンな状態となった感光体3表面に、ブラシローラ7aが当接し、保護剤9aが塗布される。塗布された保護剤9aは、感光体3の移動に伴い保護剤均しブレード8aの当接位置を通過する際に、表面が一様に圧着・伸展されて薄膜9bを形成する。この薄膜9bは、厚みの均一な保護剤の層となる。このとき、均しブレードのエッジ角度を130度から170度鈍角形状とすることでより保護層がすりつぶして均一に薄層化された保護層を形成することができる。ここで、保護剤均しブレード8aに圧着・伸展されなかった保護剤9cは少ない。
上述したように、保護剤均し部材8aによって均一に薄層化された保護層を形成できる理由は、以下のように考えている。図6(a)は感光体静止時の保護剤均し部材の形状を説明する特性図、(b)は感光体駆動時の保護剤均し部材の形状変化を説明する特性図である。図7(a)(b)は、保護剤均しブレードのエッジ角度が90度、150度となる場合のエッジの様子を説明する模式図である。感光体3上に塗布された保護剤が帯電で劣化したり、上流側のクリーニングブレード6aでトナーとともに保護剤が除去されたりすることで、感光体3表面の摩擦係数が部分的に上昇してしまう。このとき、図6で示すように、保護剤均しブレード8aがカウンター姿勢で当接している場合には、感光体3表面の摩擦係数の大きくなった場所ほど、感光体3の駆動時に接点Xからの均しブレード引き込まれ量Δx、Δθが大きく、垂直抗力と接触面積が大きくなる。よって、上述したように摩擦係数の大きい場所ほど新しい保護剤が供給されやすくなり、均一に薄層化された保護層を形成することが可能となる。
また、図7(a)に示すように、エッジ角度が90度程度の場合はエッジの引き込まれがあり、引き込まれてはもとに戻るという不安定な動きをすることで、粉体状の保護剤がすり抜けやすいという問題があった。このような引き込まれによる不安定な動きは130度程度まで生じ、130度までの鈍角ブレードを用いた場合、わずかだが塗布ムラが生じてしまう。またこのような鈍角ブレードでは保護層が薄く塗られ過ぎる傾向があり、転写残トナーが多い場合に保護層がトナーとともに書き取られ、クリーニング不良が生じてしまうことがあった。ブレードのエッジ角度を130度以上170度以下にすることにより、エッジの引き込まれを低減し、感光体との接触面積や垂直抗力を大きくすることができ、保護剤をすりつぶして薄層化することが可能となる。一方、ブレードのエッジ角度が170度を超えると、本来当接するべきエッジではないエッジが当接しやすくなり、感光体3上に均一に薄層化された保護層を形成できなくなる。
ここで、図5に示すように、保護剤均しブレード8aのエッジを構成する2面のうち感光体移動方向上流側の面となるカット面の長さAが小さすぎると、本来当接するべきエッジとは異なる部分が感光体3に接触する場合ある。その場合には、感光体3上に均一に薄層化された保護層を形成できなくなる。よって、カット面の長さAを20μm以上とすることが好ましい。これにより、保護剤均しブレード8aの本来当接するべきエッジが感光体3に当接し、均一に薄層化された保護層を形成することができる。また、保護増均しブレード8aの当接線圧を0.01N/cm以上とすることで、粒状の保護剤のすり抜けを低減させ、帯電ローラ4aの汚れを低減させることができる。
次に、本実施形態に係る保護層形成装置として図2に示される保護層形成装置及び保護剤均し部材を用いた場合と、従来方式における保護層形成装置を用いた場合とで比較試験を行った結果について説明する。図11は、従来の装置の構成を示す構成図である。従来方式は、図11に示すように、感光体103の周囲に、感光体移動方向の順に、帯電ローラ104、現像装置105、保護層形成装置7(ブラシローラ107a、固形潤滑剤107b、加圧部材107c)、クリーニングブレード(カウンター方式)106が配設され、保護層塗布後クリーニングするものである。本実験では、クリーニングブレード、保護剤均しブレードには、いずれも厚み1.3(mm)のウレタンブレードを用いている。また、保護層形成装置には、絶縁性PETからなるブラシローラ(保護剤加圧1250mN×4)を用いている。保護剤としては、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを圧縮成形しバー状に成形したものを用いている。
この条件で保護剤の塗布を行い、重合トナーを使用した画像面積率50%の画像形成条件にて、感光体表面摩擦係数μ=0.2を保つために必要な保護剤の塗布量を比較した。その結果、図2に示される保護層形成装置では0.04g/km、図11に示される従来の保護層形成装置では、0.35g/kmとなった。この結果から、クリーニング後保護剤塗布+均しブレード方式が、塗布後クリーニング方式の従来方式に比べて、感光体表面の摩擦係数低下に効果の高いことが確認された。
次に、各実験例に基づく保護層形成装置を作成し、帯電ローラの汚れとクリーニング性を評価する実験を行った結果について説明する。図8は、本実験例で用いられる感光体の製造イメージを示す模式図である。
[実験例1]
保護剤均し部材8には、厚さ2(mm)となるウレタンゴムシートで、カット面長さが50(μm)で、エッジ角度が90、110、120、130、140、150、160、170、175(度)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを感光体3に対しカウンター姿勢で当接圧25±10(g/cm)、当接角度75±10度となるように設置した。クリーニングブレード6には、厚さ1.8(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±5(g/cm)、当接角75±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには毛足長さ3(mm)の導電ポリエステルブラシを用い、感光体3に対して食い込み量1(mm)となるよう設置した。保護剤7bには、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを圧縮成形しバー状に成形したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、図8に示すように、感光体3に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その感光体3を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラ4aの汚染の有無、クリーニング性をクリーニングブレードのトナーすり抜け量で評価した。その結果を表5に示す。表5に示す通り、保護剤均しブレード8aのエッジ角度が90度より小さい場合、及び175度の場合は帯電ローラ4aの汚れが発生し、110度以上170度以下の場合は帯電ローラ4aの汚れ発生しなかった。エッジ角度が120度以下の場合はトナーすり抜け量が多くなり、130度以上の場合はクリーニングが良好に行われていることが分かった。
Figure 2010019888
[実験例2]
保護剤均し部材8には、厚さ1.6(mm)となるウレタンゴムシートで、カット面長さが50umで、エッジ角度が90、110、120、130、140、150、160、170、175(度)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを感光体3に対しカウンター姿勢で当接圧55±10(g/cm)、当接角度80±10度となるように設置した。クリーニングブレードには、厚さ1.8(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±5(g/cm)、当接角75±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには毛足長さ2.5(mm)の導電ポリエステルブラシを用い、感光体に対して食い込み量0.5(mm)となるよう設置した。保護剤7bには、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを圧縮成形しバー状に成形したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、図8に示すように感光体3に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その感光体3を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラa4の汚染の有無、クリーニング性をクリーニングブレードのトナーすり抜け量で評価した。その結果を表6に示す。表6に示す通り、保護剤均しブレード8aのエッジ角度が110度以下の場合、及び175度の場合は帯電ローラの4a汚れが発生し、120度以上170度以下の場合は帯電ローラ4aの汚れが発生しなかった。また保護剤均しブレード8aのエッジ角度が120度以下の場合はトナーすり抜け量が多くなり、130度以上の場合はクリーニングが良好に行われていることが分かった。
Figure 2010019888
[実験例3]
保護剤均し部材8には、厚さ1.5(mm)となるウレタンゴムシートで、カット面長さが50μmで、エッジ角度が90、110、120、130、140、150、160、170、175(度)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを感光体に対してカウンター姿勢で当接圧20±5(g/cm)、当接角度70±10度となるように設置した。クリーニングブレードには、厚さ1.8(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±5(g/cm)、当接角75±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには、毛足長さ3(mm)の導電ポリエステルブラシを用い、感光体3に対して食い込み量1(mm)となるよう設置した。保護剤7bにはステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、図8に示すように感光体3に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、この感光体3を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラ4aの汚染の有無、クリーニング性をクリーニングブレードのトナーすり抜け量で評価した。その結果を表7に示す。表7に示す通り、保護剤均しブレード8aのエッジ角度が90度以下の場合、及び175度の場合は帯電ローラ4aの汚れが発生し、110度以上170度以下では帯電ローラ4aの汚れが発生しなかった。また、保護剤均しブレード8aのエッジ角度110度以下の場合はトナーすり抜け量が多くなり、120度以上の場合はクリーニングが良好に行われていることが分かった。
Figure 2010019888
[実験例4]
保護層状均し部材8には、厚さ2.0(mm)となるウレタンゴムシートで、エッジ角度150度にてカット面の長さが5、10、20、50、100、300(μm)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを感光体3に対してカウンター姿勢で当接圧20±10(g/cm)、当接角度75±10度となるように設置した。クリーニングブレードには、厚さ1.8(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±5(g/cm)、当接角75±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには、毛足長さ3(mm)の導電ポリエステルブラシを用い、感光体3に対して食い込み量1(mm)となるよう設置した。保護剤7bには、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、図8に示すように感光体3に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その感光体3を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラ4aの汚染の有無を評価した。その結果を表8に示す。表8に示す通り、カット面の長さが10(μm)以下の場合には帯電ローラ4aの汚れが発生し、カット面の長さが20(μm)以上の場合は帯電ローラ4aの汚れが発生しなかった。
Figure 2010019888
[実験例5]
保護剤均し部材8には、厚さ1.5(mm)となるウレタンゴムシートで、エッジ角度140度にてカット面長さが50(μm)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを当接角度75±10度となるように感光体に対しカウンター姿勢で設置し、当接線圧を0.001,0.005,0.01,0.05,0.1,0.5,1,5(N/cm)と種々変化させた。クリーニングブレードには、厚さ1.8(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±5(g/cm)、当接角75±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには毛足長さ3(mm)の導電ポリエステルブラシを用い、感光体3に対して食い込み量1(mm)となるよう設置した。クリーニング部材8には、厚さ2(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±10(g/cm)、当接角75±10(度)となるよう設置した。保護剤7bには、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを圧縮成形しバー状に成形したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、感光体に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その感光体を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラ汚染の有無を評価した。その結果を表9に示す。表9に示す通り当接線圧が0.005(N/cm)以下の場合は、帯電ローラの汚染が確認され、0.01(N/cm)以下の場合は問題なかった。
Figure 2010019888
[実験例6]
保護剤均し部材8には、厚さ1(mm)となるウレタンゴムシートで、エッジ角度140度にてカット面の長さが50(μm)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを当接角度75±10度となるように感光体に対しカウンター姿勢で設置し、当接線圧を0.001,0.005,0.01,0.05,0.1,0.5,1,5(N/cm)と種々変化させた。クリーニングブレード6aには、厚さ2(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体に対して当接圧20±5(g/cm)、当接角70±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには、毛足長さ3(mm)の絶縁ポリエステルブラシを用い、感光体3に対して食い込み量1(mm)となるよう設置した。保護剤7bには、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを圧縮成形しバー状に成形したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、感光体3に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その感光体3を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラ4aの汚染の有無を評価した。その結果を表10に示す。表10に示す通り当接線圧が0.005N/cm)以下の場合は、帯電ローラ4aの汚染が確認され、0.01(N/cm)以下の場合は問題なかった。
Figure 2010019888
[実験例7]
保護剤均し部材8には、厚さ1.3(mm)となるとなるウレタンゴムシートで、エッジ角度140度にてカット面長さが50(μm)となる保護剤均しブレード8aを用意した。これら保護剤均しブレード8aを当接角度75±10度となるように感光体3に対しカウンター姿勢で設置し、当接線圧を種々変化させた。クリーニングブレード6aには、厚さ1.6(mm)となるウレタンゴムシートを用い、感光体3に対して当接圧55±10(g/cm)、当接角70±10(度)となるよう設置した。ブラシローラ7aには、毛足長さ2.5(mm)の絶縁ポリエステルブラシを用い、感光体3に対して食い込み量0.5(mm)となるよう設置した。保護剤7bには、ステアリン酸亜鉛と無機微粒子である窒化ホウ素を混合したものを圧縮成形しバー状に成形したものを用いた。これらからなる保護層形成装置を用い、感光体3に十分保護剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その感光体を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを株式会社リコー製ImagioMPC3000へ投入し、23度50%環境、A4サイズ5%イールド画像横通紙、の条件で連続通紙を2000枚行った。そして、帯電ローラ4a汚染の有無を評価した。その結果を表11に示す。表11に示す通り当接線圧が0.005(N/cm)以下の場合は、帯電ローラ4aの汚染が確認され、0.01(N/cm)以上の場合は問題なかった。
Figure 2010019888
次に、本実施形態で使用されるトナーについて詳しく説明する。現像装置5で使用するトナーは、体積平均粒径が10μm以下、より好ましくは3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。小粒径のトナーを用いることにより、潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。しかしながら、上記範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させる。一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。逆に、トナーの体積平均粒径が上記範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなるとともに、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。また、トナー粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、転写率を高くすることができる。しかしながら、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。なお、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。本実施形態においてはコールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続して測定した。
上記のようなトナーは、トナーに内添、あるいは外添されている離型性を向上させるためのワックスや、流動性を向上させるための無機微粒子等がトナー中に占める割合が、小粒径化されたことで従来のトナーに比べ高くなっている。そして、これらの添加剤が感光体3上に発生する付着物質の要因となっている。そこで、そこで、本実施形態に係る保護層形成装置を搭載することにより、感光体3表面全域にわたって均一な保護剤の薄膜を形成させ、これらの付着物質の感光体3表面への付着力を低減させることができる。また、感光体3表面とクリーニング装置6のクリーニングブレード6aとの間に働く摩擦力を低減させてクリーニングを良好に行うことができる。
本実施形態で使用で使用するトナーは平均円形度0.93以上と円形度の高いトナーである。円形度の高いトナーは、ブレード方式のクリーニングでは感光体3とクリーニングブレード6aの隙間に入り込み、すり抜けやすい。クリーニングブレード6aの感光体3に対する当接圧を上げると、感光体3のダメージが大きくなる。また、ブラシローラにトナーの帯電極性とは逆極性のバイアスを印加し、静電的にトナーを回収する方法においても、ブラシローラからのトナーの除去が困難なことから、徐々に静電的なトナー除去能力が低下する傾向にある。しかしながら、上記のような平均円形度の高いトナーを用いる場合であっても、以下のようにして効率よく感光体3表面をクリーニングすることができる。すなわち、感光体3上のトナーは、先ず転写部材である中間転写ベルト41によって静電気的に転写される、このとき均一に保護層を形成しているため転写ムラが少なくなり、残存するトナー量が減少する。その後、感光体3上の残トナーはクリーニングブレード6aによって掻き取られ除去される。この場合も保護剤が均一に塗布されているため、感光体3表面にダメージを与えることなく、効率的にクリーニングを行うことができる。
トナーの平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3、000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
また、本実施形態に係る画像形成装置で使用するトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。図9は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した模式図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。また、形状係数SF−2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体3との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体3との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード8aと感光体3との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1又はSF−2はある程度大きい方がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。なお、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
また、本実施形態に係る画像形成装置に好適に用いられるトナーは、例えば、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法の例を挙げて説明する。
(変性ポリエステル)
トナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに、多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)及び3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化すると共に、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)等が挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]とアミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり、1/2未満になったりする場合は、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合とともにウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本実施形態で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。変性ポリエステル(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。なお、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
(未変性ポリエステル)
本実施形態では、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)とともに、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。未変性ポリエステル(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。未変性ポリエステル(ii)としては、変性ポリエステル(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも変性ポリエステル(i)と同様である。また、未変性ポリエステル(ii)としては、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、変性ポリエステル(i)のポリエステル成分と未変性ポリエステル(ii)のポリエステル成分は類似の組成が好ましい。未変性ポリエステル(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。変性ポリエステル(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステル(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000で、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。未変性ポリエステル(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。未変性ポリエステル(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
また、本実施形態で使用されるトナーは、バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70度、好ましくは55〜65度である。35度未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70度を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。なお、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料がすべて使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット7b、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120度の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としてはカルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は沸点が100度未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、たとえばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)およびその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸およびその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、127a、127b、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、および3μm、ポリスチレン微粒子0.5μmおよび2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150度(加圧下)、好ましくは40〜98度である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150度、好ましくは40〜98度である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことにより紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能なものを用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径で、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
また、本発明に係るトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図10は、本実施形態で使用されるトナーの形状を模式的に示す模式図である。図10において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本実施形態で使用されるトナーは、短軸と長軸との比(r2/r1)(図10(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図10(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
上述したように製造されたトナーは、磁性キャリアを使用しない1成分系の磁性トナーあるいは、非磁性トナーとしても用いることができる。また、2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体3にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置100のプロセスに合わせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
以上、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、保護剤均しブレード8aのエッジが引き込まれては戻るという往復運動が生じにくく、感光体3と保護剤均しブレード8aとの接触面積や垂直抗力が大きくなる。よって、保護剤均しブレード8aが保護剤をすりつぶして圧着・伸展する効果が大きくなり、保護剤を均一に薄層化することが可能となる。
また、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、保護剤均しブレード8aのカット面の長さAが20μm以上となるように形成されているため、本来当接するべきではないエッジが感光体3に当接することがなく、より安定した保護剤の塗布が可能となる。
また、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、保護剤均しブレード8aの当接線圧を0.01N/cmとすることで、粒状の保護剤のすり抜けが減り、帯電部材の汚染を低減できる。
また、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、クリーニング部材としてクリーニングブレード6aを用いることで、保護剤塗布部材であるブラシローラ7bへのトナーの入り込みが減少し、画像部・非画像部での保護剤塗布ムラを低減できる。
また、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、保護剤7bとして脂肪酸金属塩を主成分とする保護剤を用いることにより、感光体3の保護を十分に行うことができ、より塗布ムラが少なく、クリーニング不良や転写不良の生じない画像を形成することができる。特に、保護剤7bとして、脂肪酸金属塩としてステアリン酸亜鉛や、これに加えて無機微粒子を含有させることで、上記効果を確実に得ることができる。
また、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、保護剤7bが長手方向に揺動することで、保護剤に対するブラシローラ7aの当たりムラによる塗布ムラが小さくなり、より均一に感光体3表面に保護剤を塗布できる。
また、本実施形態に係る保護層形成装置によれば、ブラシローラ7aが長手方向に揺動することで、保護剤に対するブラシローラ7aの当たりムラによる塗布ムラが小さくなり、より均一に感光体表面に保護剤と塗布できる。
また、本実施形態に係る画像形成装置においては、感光体3上に保護剤を均一に薄層化することができる保護層形成装置を備えているため、感光体3の劣化、及びクリーニング不良を抑制することができ、経時にわたり良好な画像を得ることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、感光体3の摩擦係数μsを0.3以下にすることにより、クリーニング性及び転写性を向上させ、画像ボケ等の異常画像の発生を抑制して、高品質な画像を出力することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、体積平均粒径が10μm以下であり、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00以上1.40以下であるトナーを用いている。これにより、高解像で高画質の画像を出力することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、平均円形度が0.93以上1.00以下であるトナーを用いた場合であっても、効率的にクリーニングを行うことができ、転写性を向上させ、画像ボケ等の異常画像の発生を抑制して、高品質な画像を出力することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、形状係数SF−1が100以上180以下で、形状係数SF−2が100以上180以下であるトナーを用いる。これにより、転写性を向上させ、画像ボケ等の異常画像の発生を抑制して、高品質な画像を出力することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、外観形状がほぼ球形状であり、短軸と長軸との比(R2/R1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(R3/R2)が0.7〜1.0の範囲にあり、長軸R1≧短軸R2≧厚さR3の関係を満足するトナーを用いている。これにより、転写性を向上させ、画像ボケ等の異常画像の発生を抑制して、高品質な画像を出力することができる。
また、本実施形態に係るプロセスカートリッジによれば、感光体の劣化、及びクリーニング不良を抑制することができ、プロセスカートリッジの交換間隔を広げることが可能となる。
なお、本発明に係る保護層形成装置は、感光体3表面に保護剤を塗布するのみならず、例えば、図1の中間転写ベルト41表面に保護剤を塗布する装置としても使用することができる。この場合、中間転写ベルトクリーニング装置45に隣接して保護層形成装置3設けるか、あるいは中間転写ベルトクリーニング装置45に含んで構成することができる。これにより、二次転写ローラ44とのニップ部において二次転写されずに中間転写ベルト41表面に残存するトナー等の付着物を良好にクリーニングすることができる。
本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図。 同画像形成装置のプロセスユニットの構成を示す拡大構成図。 同プロセスユニットの保護剤塗布装置の構成を示す正面図。 別の実施形態に係るプロセスユニットの構成を示す部分拡大構成図。 保護剤均しブレードの構成を示す構成図。 (a)は感光体静止時の保護剤均し部材の形状を説明する特性図、(b)は感光体駆動時の保護剤均し部材の形状変化を説明する特性図。 (a)は保護剤均しブレードのエッジ角度が90度となる場合のエッジの様子を説明する模式図、(b)は保護剤均しブレードのエッジ角度が150度となる場合のエッジの様子を説明する模式図。 本実験例の保護層形成装置で用いた低摩擦係数感光体の製造イメージを示す模式図。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に示す模式図。 (a)(b)(c)はトナーの形状を模式的に示す模式図。 従来の保護層形成装置およびクリーニング装置の構成を示す図。
符号の説明
3 感光体
4 帯電装置
4a 帯電ローラ
4b 帯電クリーニング部材
5 現像装置
6 クリーニング装置
6a クリーニングブレード
6b ブレード保持部材
7 保護剤塗布装置
7a ブラシローラ
7b 固形保護剤
7c 加圧部材
8 保護剤均し部材
8a 保護剤均しブレード
8b ブレード保持部材
42 一次転写ローラ

Claims (16)

  1. 像担持体表面の付着物を除去するクリーニング部材と、該像担持体を潤滑・保護する保護剤を該像担持体に塗布する保護剤塗布部材と、該像担持体上に塗布された保護剤を均す保護剤均し部材とを備え、該像担持体上の付着物をクリーニングした後に保護剤を塗布し、さらにその塗布した保護剤を均して保護層を形成する保護層形成装置において、
    上記保護剤均し部材は上記像担持体の移動方向に対してカウンター方向から当接する弾性体であって、該像担持体に当接する稜線を形成する稜線部の角度が130度以上170度以下となる鈍角形状であることを特徴とする保護層形成装置。
  2. 請求項1の保護層形成装置において、
    上記保護剤均し部材は、上記像担持体に当接する稜線部を構成する2面のうち該像担持体の回転方向上流側にある面の幅が20μm以上であることを特徴とする保護層形成装置。
  3. 請求項1又は2の保護層形成装置において、
    上記保護剤均し部材は上記像担持体への当接線圧が0.01N/cm以上であることを特徴とする保護層形成装置。
  4. 請求項1、2、又は3の保護層形成装置において、
    上記クリーニング部材が弾性クリーニングブレードであることを特徴とする保護層形成装置。
  5. 請求項1、2、3又は4の保護層形成装置において、
    上記保護剤は脂肪酸金属塩を主成分とする保護剤であることを特徴とする保護層形成装置。
  6. 請求項5の保護層形成装置において、
    上記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛を含むことを特徴とする保護層形成装置。
  7. 請求項5又は6の保護層形成装置において、
    上記保護剤が脂肪酸金属塩の他に無機微粒子を含むことを特徴とする保護層形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6、又は7の保護層形成装置において、
    上記保護剤が固体保護剤であって、該保護剤が長手方向に揺動することを特徴とする保護層形成装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、又は7の保護層形成装置において、
    上記保護剤塗布部材は軸方向に揺動することを特徴とする保護層形成装置。
  10. トナー像を担持する像担持体と、該像担持体表面に接触又は近接して該像担持体表面を帯電する帯電部材と、該像担持体表面上のトナー像を被転写体に転写する転写部材と、転写後に該像担持体表面に残留するトナーを該像担持体表面から除去するクリーニング部材と、クリーニング後に該像担持体表面に保護層を形成する保護層形成装置とを備える画像形成装置において、
    上記保護層形成装置は、請求項1乃至9のいずれかに記載の保護層形成装置であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記像担持体の摩擦係数μsを0.3以下にすることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11の画像形成装置において、
    体積平均粒径が10μm以下であり、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00以上1.40以下であるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10、11、又は12の画像形成装置において、
    平均円形度が0.93以上1.00以下であるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10、11、12、又は13の画像形成装置において、
    形状係数SF−1が100以上180以下で、形状係数SF−2が100以上180以下であるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項10、11、12、13、又は14の画像形成装置において、
    外観形状がほぼ球形状であり、短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあり、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足するトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  16. 像を担持する像担持体と、少なくとも、該像担持体に均一に帯電を施す帯電装置と、該像担持体に形成された潜像にトナーを供給し可視像化する現像装置と、該像担持体をクリーニングするクリーニング装置と、該像担持体に保護層を形成する保護層形成装置とから選択される装置とを一体的に支持し、画像形成装置から着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    上記保護層形成装置として、請求項1乃至9のいずれかに記載の保護層形成装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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JP (1) JP2010019888A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011048326A (ja) * 2009-03-16 2011-03-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2012008465A (ja) * 2010-06-28 2012-01-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2011048326A (ja) * 2009-03-16 2011-03-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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