JP2007101909A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体のフィルミングを防止するため、作像時以外の時間に、像担持体の回転制御を実行することにより、高寿命の画像形成装置を提供すること。
【解決手段】潜像を担持する潜像担持体5と、帯電部材を潜像担持体表面に接触又は近接させて潜像担持体を帯電する帯電装置14と、潜像担持体に潤滑剤を塗布する機能17を有し、潜像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレード15aでクリーニングするクリーニング装置15と、を備える画像形成装置において、画像形成装置が、作像実行時以外の時間に、像担持体の逆転/正転の繰り返し実行と、像担持体を空回しする時間を有することを特徴とすることにより、画像形成装置を提供できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の静電複写プロセスの画像形成装置に関するものである。さらに詳細には、特に、平均円形度の高いトナーを用いてもクリーニングすることができる画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式を利用したカラー画像形成装置は広範に普及してきており、また、デジタル化された画像が容易に入手できることも関係して、プリントされる画像の更なる高精細化が要望されている。画像のより高い解像度や階調性が検討される中で、潜像を可視化するトナー側の改良としては、高精細画像を形成するために、更なる球形化、小粒径化の検討がなされている。
例えば、特定の粒径分布を有する球形化した粉砕型のトナー(例えば、特許文献1〜4を参照。)、懸濁重合により球形化、小粒径化されたトナーを得る方法(例えば、特許文献5を参照。)、バインダー樹脂と着色剤とを水と混和しない溶媒中で混合し、分散安定剤の存在下で水系溶媒中に分散させ、球形化、小粒径化されたトナーを得る方法(例えば、特許文献6を参照。)、一部に変性された樹脂を含むバインダー樹脂と、着色剤とを有機溶媒中で混合し、水系溶媒中に分散させて、変性された樹脂の重付加反応を行わせ、球形化、小粒径化したトナーを得る方法(例えば、特許文献7を参照。)が提案されている。このようなトナーにより、画質の向上、流動性の向上が得られている。
しかしながら、特に、球形化されたトナーは、忠実に転写されるために高精細画像を得るのに適してはいるものの、球形化されたトナーは転がりやすく、そのためにクリーニング装置におけるクリーニングブレードと潜像担持体との間に入り込み、クリーニングされにくく、地かぶり等の異常画像の原因となるという問題点がある。
このために、例えば、記録材に転写後潜像担持体上に残留したトナーを弾性ゴムブレードでクリーニングするクリーニング部材を有する電子写真画像形成方法において、トナー中にステアリン酸亜鉛がトナー重量に対し0.01%以上、0.5%以下の量含有し、且つ、弾性ゴムブレードがクリーニング部材に固定するための支持部材にクリーニングブレードの潜像担持体当接面側で実質的に保持されている電子写真画像形成方法が提案されている(例えば、特許文献8を参照)。しかし、トナーにステアリン酸亜鉛を添加すると、現像される画像の状態により潜像担持体上のステアリン酸亜鉛が不均一になるという問題点がある。
また、像担持体に静電潜像を形成し、該静電潜像を、離型剤を含有するトナーによってトナー像として可視像化し、該トナー像を直接、又は中間転写体を介して記録媒体に転写し、該記録媒体に転写されたトナー像を当該記録媒体に定着する画像形成装置において、前記像担持体に潤滑剤を塗布する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献9を参照)。しかしながら、潤滑剤塗布量が過多になると、前述した潜像担持体上のブレードでのクリーニング性が著しく悪くなる。すなわちトナーの添加剤・潤滑剤自身がブレードをすり抜けるようになり、下流にある帯電ローラ汚れにつながる。帯電ローラ汚れは、すぐには異常画像の発生にはならないが、経時で徐々に汚れのレベルは悪化し、汚れた部分で帯電性が悪くなり、最終的には縦スジの異常画像が発生する。
また、潤滑剤塗布量が不十分であると像担持体上にフィルミング(トナー添加剤等が像担持体上に付着し、薄膜状になる)が発生する。フィルミングが発生すると、フィルミング物質の吸湿性がよいため、高湿下で画像ボケ等が発生する。
特開平1−112253号公報 特開平2−284158号公報 特開平3−181952号公報 特開平4−162048号公報 特開平5−72808号公報 特開平9−15902号公報 特開平11−133668号公報 特開平11−184340号公報 特開2002−287567号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、像担持体のフィルミングを防止するため、作像時以外の時間に、像担持体の回転制御を実行することにより、高寿命の画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
潜像を担持する潜像担持体と、帯電部材を潜像担持体表面に接触又は近接させて潜像担持体を帯電する帯電装置と、潜像担持体に潜像を形成する潜像形成装置と、潜像担持体の潜像にトナーを付着させて現像する現像装置と、潜像担持体とこれに接触しつつ表面移動する表面移動部材との間に転写電界を形成して、潜像担持体に形成されたトナー像を、表面移動部材との間に挟持される記録材上又は表面移動部材上に転写する転写装置と、潜像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング装置と、を備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、潜像担持体に潤滑剤を塗布する塗布手段を有し、該塗布手段がブラシ状ローラを備え、このブラシ状ローラが潤滑剤成型体を摺擦して掻き取った後、潜像担持体に塗布する場合に、潤滑剤を像担持体上に均一に適切量塗布することが重要である。
潤滑剤の塗布は、ブラシ状ローラで行うが、像担持体上に均一塗布はされていない。次工程のクリーニングブレードにより、均一塗布されているものである。すなわちブレードエッジ部には、必要以上に塗布された潤滑剤が溜まってくることになる。この現象が起こると、部分的な潤滑剤のすり抜けが多くなる。
そこで、本発明は、潜像を担持する潜像担持体と、帯電部材を潜像担持体表面に接触又は近接させて潜像担持体を帯電する帯電装置と、潜像担持体に潤滑剤を塗布する機能を有し、潜像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング装置と、を備える画像形成装置において、画像形成装置が、作像実行時以外の時間に、像担持体の逆転/正転の繰り返し実行と、像担持体を空回しする時間を有することを特徴とする画像形成装置である。像担持体逆転動作を繰り返し実施することで、逆転時にエッジ部の潤滑剤が一旦像担持体上に移動することにより、次の正転動作でブレードエッジに均一な潤滑剤が滞留できることになる。一回の動作(逆転/正転)では、不十分であり、これを繰り返し実施することで、エッジ部の潤滑剤量を均一化することを可能にしている。
また、本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置が、作像動作終了後に、像担持体の逆転/正転を繰り返し実行することを特徴とする画像形成装置である。
また、本発明は、前記画像形成装置において、前記画像形成装置は、像担持体上のクリーニングエッジ部が、少なくとも、潤滑剤を塗布している部材の像担持当接部まで像担持体の逆転を実施することを特徴とする画像形成装置である。像担持体の逆転量を潤滑剤塗布部材位置まで実施すると、エッジ部に溜まっていた潤滑剤が散らされることになり、次の正転時にブレードエッジに均一な潤滑剤が滞留できるようになる。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記潤滑剤が、脂肪酸金属塩又はフッ素微粒子であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記塗布手段が、棒状の潤滑剤をブラシ状ローラに押圧していることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、ブラシの周速と潜像担持体との周速の比が、0.8〜1.2の範囲にあることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記現像手段で用いられるトナーが、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記現像手段で用いられるトナーが、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記現像手段で用いられるトナーが、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記現像手段で使用されるトナーが、略球形状であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記トナーは、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載の画像形成装置において、前記画像形成装置が、潜像担持体と、現像装置、塗布装置、帯電装置、潜像担持体のクリーニング装置の中から少なくとも1つ以上の装置と、を一体としたプロセスカートリッジを、有することを特徴とする画像形成装置である。
さらに、本発明は、画像形成装置に備えられるプロセスカートリッジにおいて、前記画像形成装置は、前記記載の画像形成装置であって、かつ、前記プロセスカートリッジが、潜像担持体、現像装置、塗布装置、帯電装置、クリーニング装置の中で少なくとも1以上のものを備えることを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明は、上記解決するための手段によって、潜像担持体上に潤滑剤を必要最低限の量を塗布することができ、潤滑剤塗布による2次不具合の帯電部材汚れが発生することなく、クリーニングブレードによるクリーニング手段で安定したクリーニング性能を発揮することが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、本発明では、潤滑剤を塗布する手段を設け、さらに、潤滑剤を用いる画像形成装置に用いることで、画像状態、画像面積率の差異による潜像担持体上の潤滑剤の存在状態の差異をなくすことができ、安定したクリーニング性能を発揮することが可能なプロセスカートリッジを提供することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、現像装置の構成を示す概略図である。図1に示すように帯電ローラ14aと、静電潜像が形成される潜像担持体5と、その潜像担持体5の表面をクリーニングするクリーニングブレード15aを備えるクリーニング手段と潤滑剤を塗布するブラシ状ローラ17aを備える塗布手段17とから構成されている。
帯電ローラ14aは、導電性又は半導電性で、直流及び/又は交流の電圧を印加して潜像担持体5上に電荷を付与して潜像担持体5を帯電させる。帯電ローラ14aにはローラ表面をクリーニングするための帯電ローラクリーニングブラシ14bが当接している。
クリーニング手段では、クリーニングブレード15aにより掻き落としたトナーを、ブラシローラ15cでトナー搬送オーガにより回収した廃トナーを搬送するようにしている。
塗布手段17は、ここでは現像装置本体に組み込まれており、潤滑剤成型体17bと、潤滑剤成型体17bに接触して潤滑剤を削り取り、潜像担持体5の表面に供給するブラシ状ローラ17aと、ブラシ状ローラ17aに付着したトナーを除去するブラシローラスクレーパと、潤滑剤成型体17bをブラシ状ローラ17aに所定の圧力で押圧する加圧スプリング17dとにより主に構成されている。潤滑剤成型体17bは直方体状に形成されている。ブラシ状ローラ17aは潜像担持体5の軸方向に延びる形状を有している。加圧スプリング17dは、潤滑剤成型体17bをほぼ全てを使い切れるように、ブラシ状ローラ17aに対して付勢されている。潤滑剤成型体17bは消耗品であるため経時的にその厚みが減少するが、加圧スプリング17dで加圧されているために常時ブラシ状ローラ17aに当接させることで潤滑剤を掻き取り、その後潜像担持体5に供給・塗布する。
重合トナーのように小粒径で高い円形度トナーは潜像担持体の摩擦係数が高いとクリーニングが難しいことが知られており、潜像担持体5の摩擦係数が小さいとクリーニング性が有利であることが知られている。
このようにクリーニング性の向上のために潤滑剤を潜像担持体上に塗布しているが、潜像担持体への潤滑剤塗布は必要最低限の量に規制することが望ましい。これは、潤滑剤が過剰に塗布されるとクリーニングブレードを通過する通過量が多くなり、潜像担持体に当接されている帯電部材に付着する。帯電部材に潤滑剤が付着すると、トナー中に含まれる添加剤、トナー自体の付着が顕著になり、帯電部材の汚れが顕著に発生する。帯電部材の汚れが発生すると、潜像担持体の表面電位が不均一になり、画像濃度差が発生する。さらに悪化すると地汚れも発生する可能性がある。
また、潤滑剤塗布量が不十分であると像担持体上にフィルミング(トナー添加剤等が像担持体上に付着し、薄膜状になる)が発生する。フィルミングが発生すると、フィルミング物質の吸湿性がよいため、高湿下で画像ボケ等が発生する。よって、上記条件において潤滑剤塗布動作は必要最低限な量に制御する必要がある。
潤滑剤塗布条件の一例を下記に示す。
条件として、潜像担持体の直径は、30mΦであり、潜像担持体線速は、125mm/sである。固形潤滑剤の材質は、ステアリン酸亜鉛で、バネ加圧力は、1000mNである。また、ブラシ状ローラの材質は、導電性ナイロンで、密度は30KF/inchで、太さは10D、潜像担持体への食い込み量は、1.0mmである。
実際の動作例を下記の図2に示す。
像担持体を正転から逆転させるためには、一旦モータを停止させる必要があるため、停止(T2)時間は必ず必要な時間である。
正転時間(T1)は、本発明の内容を反映したときには、10sec以上の時間とする。この時間を有する目的は、像担持体上に潤滑剤を塗布する時間であり、作像条件に影響されず塗布が可能である。作像条件に影響されずとは、作像されたトナーの転写残が像担持体上にあると、潤滑剤の塗布がされにくくなる傾向にあることを意味している。
また、本発明の内容は、空回しする時間(図中のTime:A)を長くし、その後の逆回転を繰り返し実行することで、潤滑剤の均一塗布性が向上できる。
逆転時間(T3)は、本発明の内容を反映するときには、潤滑剤塗布部まで到達できる時間とする。像担持体を独立で駆動できる機械では、問題ないが、現像と像担持体を駆動させるモータが同一であり、像担持体逆転と同時に現像が逆転してしまうと、現像ドクター部で現像剤が溢れてしまう可能性があるので、本発明の実施時には、像担持体のみが駆動できるようにしておくことも重要である。
潤滑剤成型体17bの潤滑剤としては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロポロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられる。特に、潜像担持体5の摩擦を低減する効果の大きいステアリン酸金属塩、さらにはステアリン酸亜鉛が一層好ましい。
この潤滑剤を潜像担持体5表面に供給することで、潜像担持体5表面に潤滑剤の膜を形成し、摩擦係数を0.4以下にする。潜像担持体5の摩擦係数は、0.4以下、さらに、0.2以下にすることが好ましい。摩擦係数が0.4以下にすることで、潜像担持体5とトナーの相互作用を減少させ、潜像担持体5上のトナーを離れやすくすることで転写率を高めることができる。また、クリーニングブレード15aと潜像担持体5との摩擦が大きくなるのを抑え、クリーニング効率を高めることができる。特に、円形度が高いトナーでは、トナーが潜像担持体5上で転がりやすくなるためにクリーニング不良の発生を抑えることができる。また、転写率を上げてクリーニングされるトナー量を低減させることで長期間の使用によるクリーニング不良の発生を抑えることができる。さらに、0.2以下が一層好ましい。一方、摩擦係数が0.1未満になると、クリーニングブレード15aとの間で滑りすぎて潜像担持体5上のトナーのクリーニングブレード15aをすり抜け、帯電ローラ汚れ、クリーニング不良が発生する。
ここで、上述した潤滑剤の塗布手段17について、図1によって説明する。まず、この潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩を融解固化させて棒状に加工したもの、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂を棒状あるいはシート状に成型したものを用いることができる。これらの潤滑剤を保持部材に固定し、ブラシローラに当接させる。潤滑剤塗布量を調整する場合にはバネ材で潜像担持体5への塗布量を調整することができる。これによって、潤滑剤の寿命も長くなる。
ここで、潤滑剤成型体17bを、自重を含め加圧スプリングで200mN以上の圧力でブラシ状ローラ17aに押圧する。圧力が大きくなるにしたがって、ブラシが潤滑剤成型体17bから掻き取る潤滑剤が多くなり、潜像担持体5に塗布される潤滑剤の量が多くなって潜像担持体5の摩擦係数を低下させることができる。
また、ブラシ状ローラ17aは、潜像担持体5と接触する部分では同方向に回転させる。この方向に回転させることでブラシ状ローラ17aに付着している潤滑剤を、潜像担持体5に衝撃を与えることなく供給することができる。この、ブラシ状ローラ17aで潜像担持体5に供給する際に潤滑剤の膜を形成する必要はなく、潜像担持体5上に供給された潤滑剤はクリーニングブレード15aの押圧力で潤滑剤の膜を形成する。したがって、ここでは、衝撃を与えることなく供給するために同方向で回転させることが好ましい。さらに、ブラシ状ローラ17aと潜像担持体5との周速比(潜像担持体周速/ブラシ状ローラの周速)は、0.8〜1.2の範囲にあることが好ましい。周速比が0.8未満では潤滑剤の供給量が少なくなり、1.2を越えると衝撃で潜像担持体5に傷をつけることがあり、潜像担持体5の寿命を短くすることがある。さらに、小さな衝撃でブラシから潜像担持体5に潤滑剤を供給するために、1.0〜1.1の範囲にあることが、さらに、好ましい。
また、トナーの体積平均粒径Dvは、小さい方が細線再現性を向上させることができるために、大きくとも8μm以下のトナーを用いる。しかし、粒径が小さくなると現像性、クリーニング性が低下するために、小さくとも3μm以上が好ましい。さらに、3μm未満では、キャリア又は現像ローラの表面に現像されにくい微小粒径のトナーが多くなるために、その他のトナーにおけるキャリアまたは現像ローラとの接触・摩擦が不十分となり逆帯電性トナーが多くなり地かぶり等の異常画像を形成するため好ましくない。
また、体積平均粒径Dvと数平均粒径Dnとの比(Dv/Dn)で表される粒径分布は、1.05〜1.40の範囲であることが好ましい。粒径分布をシャープにすることで、トナー帯電量分布が均一にすることができる。Dv/Dnが1.40を越えると、トナーの帯電量分布も広く、逆帯電トナーT1が多くなるために高品位な画像を得るのが困難になる。Dv/Dnが1.05未満では、製造が困難であり、実用的ではない。トナーの粒径は、コールターカウンターマルチサイザー(コールター社製)を用いて、測定するトナーの粒径に対応させて測定用穴の大きさが50μmのアパーチャーを選択して用い、50,000個の粒子の粒径の平均を測定することで得られる。
また、トナーは、円形度のうち形状係数SF−1が100以上180以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲にあることが好ましい。図5は、トナーの形状を模式的に表した図であり、図4(a)は形状係数SF−1、図4(b)は形状係数SF−2を説明するための図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)……式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)……式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナー又は潜像担持体5との接触が点接触になるために、トナー同士の吸着力が弱くなり、その結果流動性が高くなり、また、トナーと潜像担持体5との吸着力が弱くなって、転写率が高くなり、また、逆帯電トナーT1を一時保持装置40で回収しやすくなる。
トナーの形状係数SF−1とSF−2は100以上がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると逆帯電トナーT1が多くなり、また、トナーの帯電量分布が広くなり、一時保持装置40に対する負荷が大きくなる。このために、SF−1は180を越えない方が好ましく、SF−2は180を越えない方が好ましい。
さらに、この画像形成装置に用いるトナーは、略球形であってもよい。
図5は、トナーの外形形状を示す概略図であり、図5(a)はトナーの外観であり、図5(b)はトナーの断面図である。図5(a)では、X軸がトナーの最も長い軸の長軸r1を、Y軸が次に長い軸の短軸r2を、Z軸に最も短い軸の厚さr3を表し、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を有している。
このトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0で表される略球形の形状を有している。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、不定形状に近づくために帯電量分布が広くなる。
厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、不定形状に近づくために帯電量分布が広くなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、略球形の形状になるために、帯電量分布が狭くなる。
なお、これまでのトナーの大きさは、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変え、その場観察しながら測定した。
トナーの形状は、製造方法により制御することができる。例えば、乾式粉砕法によるトナーは、トナー表面も凸凹で、トナー形状が一定しない不定形になっている。この乾式粉砕法トナーであっても、機械的又は熱的処理を加えることで真球に近いトナーにすることができる。懸濁重合法、乳化重合法により液滴を形成してトナーを製造する方法によるトナーは、表面が滑らかで、真球形に近い形状になることが多い。また、溶媒中の反応途中で攪拌して剪断力を加えることで楕円にすることができる。
図3は、トナーの構成を示す概略図である。本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)、脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)、上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物、上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)、3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど)、上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など)、アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など)、芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど)、脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど)、香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど)、香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど)、ソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの、およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)、脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど)、および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル類(酢酸エチルなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
また、潜像を形成する潜像担持体5と、潜像担持体5に潤滑剤を塗布する塗布手段17と、帯電装置14、現像装置、クリーニング装置の中から選択される1以上の装置とが一体に支持されて、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記塗布手段17はブラシ状ローラ17aを備え、このブラシ状ローラ17aが棒状の潤滑剤を摺擦して掻き取った後、潜像担持体5に塗布し、かつ この画像形成装置に用いられるトナーは、潤滑剤を含有し、潜像担持体5に潤滑剤を供給するプロセスカートリッジである。これによって、プロセスカートリッジ内に収容された潜像担持体5の寿命を延ばすことができ、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジを交換すればよく、利便性が向上する。
小型プリンタの現像装置の全体構成図である。 像担持体駆動モータの動作実施例を示す図である。 トナーの構成を示す概略図である。 トナーの形状を模式的に表した図であり、図4(a)は形状係数SF−1、図4(b)は形状係数SF−2を説明するための図である。 トナーの外形形状を示す概略図であり、図5(a)はトナーの外観であり、図5(b)はトナーの断面図である。
符号の説明
2 感光体ユニット
5 潜像担持体(感光体)
14 帯電装置
14a 帯電ローラ
14b 帯電ローラクリーニングブラシ
15 クリーニング装置
15a クリーニングブレード
15b ブレード加圧スプリング
15c ブラシローラ
15d 廃トナー回収コイル
17 塗布装置(塗布手段)
17a ブラシ状ローラ
17b 潤滑剤成型体
17c ブラシ状ローラスクレーパー
17d 加圧スプリング
40 一時保持装置

Claims (13)

  1. 潜像を担持する潜像担持体と、
    帯電部材を潜像担持体表面に接触又は近接させて潜像担持体を帯電する帯電装置と、
    潜像担持体に潤滑剤を塗布する機能を有し、潜像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング装置と、を備える画像形成装置において、
    画像形成装置が、作像実行時以外の時間に、像担持体の逆転/正転の繰り返し実行と、像担持体を空回しする時間を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置が、作像動作終了後に、像担持体の逆転/正転を繰り返し実行することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体上のクリーニングエッジ部が、少なくとも、潤滑剤を塗布している部材の像担持当接部まで像担持体の逆転を実行することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記潤滑剤が、脂肪酸金属塩又はフッ素微粒子であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記塗布手段が、棒状の潤滑剤をブラシ状ローラに押圧していることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、ブラシの周速と潜像担持体との周速の比が、0.8〜1.2の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記現像手段で用いられるトナーが、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記現像手段で用いられるトナーが、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記現像手段で用いられるトナーが、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記現像手段で使用されるトナーが、略球形状であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記トナーは、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置が、潜像担持体と、現像装置、塗布装置、帯電装置、潜像担持体のクリーニング装置の中から少なくとも1つ以上の装置と、を一体としたプロセスカートリッジを、有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 画像形成装置に備えられるプロセスカートリッジにおいて、
    前記画像形成装置は、請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置であって、
    かつ、前記プロセスカートリッジが、潜像担持体、現像装置、塗布装置、帯電装置、クリーニング装置の中で少なくとも1以上のものを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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