JP2010014598A - 距離測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象物までの距離によらず、測定対象物までの距離を精度良く測定することができる、距離測定装置を提供する。
【解決手段】光源から一定間隔で光パルスLDsを射出し、測定対象物までの距離に要する応答時間T後に反射光パルスSinを受光する。反射光パルスの強度Sinは距離に応じた減衰をし、反ファイバ増幅器で増幅される。励起光源からのポンプ光LDpの光出力は、光パルスLDsの立ち上がり時間をスタートとして、時間経過に従って直線的に増加し、受光期間経過直後にゼロとなり、休止時間Trの期間ゼロを維持する。この鋸歯状のポンプ光LDpで光ファイバ増幅器を励振することで、光パルスLDsが射出されてからの時間経過に応じて光ファイバ増幅器の光増幅率Gainが増加する。これにより、増幅された反射光パルスの強度Soutは測定対象物までの距離に依存しない一定値となり、距離をより高い精度で測定することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、距離測定装置に関する。
従来、測定対象物に対し光パルスを照射し、光パルスが射出されてから反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計測して、測定対象物までの距離を測定する距離測定装置が用いられている。距離測定装置は自動車にも搭載され、車両前方の障害物との距離を測定するのに使用されている。自動車用の距離測定装置には、約100m離れた位置に在る測定対象物までの距離を精度よく測定する性能が求められる。このような距離測定装置としては、レーザ光の直進性を利用して、広い範囲で測定対象物までの距離を測定できるレーザレーダ装置等が用いられている。
上記の距離測定装置では、測定対象物までの距離が長くなると、外乱等の要因により反射光パルスによる信号強度が小さくなり、測定精度が低下するという問題がある。特に、自動車用の距離測定装置、レーザレーダ装置など、広い範囲で測定対象物までの距離を測定する必要がある距離測定装置では、測定精度の低下は大きな問題となる。このため、受信信号を増幅する方法が種々検討されている。
例えば、受信信号増幅回路で受信信号を増幅すると共に、光パルスを受光する光電子増倍素子(アバランシェフォトダイオード:APD)における光電変換の増幅率を増加させて、測定精度を高めた距離測定装置が提案されている(特許文献1)。この装置では、光電子増倍素子に印加するバイアス電圧を時間的に変化させて、光電変換の増幅率を増加させ、遠距離での測定精度を高めている。
また、受光素子(APD)用の電源回路によって、受光素子で受光された反射光の受光量に応じて、受光素子に印加するバイアス電圧を制御し、光電変換の増幅率を動的に変化させる光波距離計が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、特許文献1、2に記載されたAPD等の光電子増倍素子は、バイアス電圧に対して指数関数で増幅率が変化すること、環境温度により増幅率が変化すること等から、光電変換の増幅率の制御は非常に難しいという問題がある。また、特許文献2に記載された装置のように、反射光の受光量に応じて増幅率を動的に調整していたのでは、計測に要する時間が長くなるという欠点がある。
一方、光増幅器を用いることで、信号光を直接増幅することができる。例えば、高出力光源として光ファイバ増幅器を用いたレーザレーダ装置が提案されている(特許文献3)。しかしながら、光増幅器で増幅された高出力光により、他の光学部品が損傷するおそれがある。このため、反射光パルスの検出装置に、光増幅器を用いた例は少なかった。
特開平07−167954号公報 特開2006−329797号公報 特開2003−307567号公報
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、測定対象物までの距離によらず、測定対象物までの距離を精度良く測定することができる、距離測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の距離測定装置は、光パルスを射出する光源、前記光源を駆動する光源駆動部、及び測定対象物に対し光パルスを照射する照射光学系を備え、前記光源駆動部により前記光源を駆動して、測定対象物に対し光パルスを照射する光出力部と、測定対象物で反射された反射光パルスを受光する受光光学系と、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で、前記受光光学系で受光された反射光パルスを増幅する光増幅器と、前記光増幅器で増幅された反射光パルスを電気信号に変換する光検出器と、前記光パルスが射出されたタイミング及び前記光パルスに対応する反射光パルスが受光されたタイミングを取得し、前記光パルスが射出されてから前記反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計算して、計算された応答時間に基づいて測定対象物までの距離を演算する演算手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の距離測定装置は、請求項1に記載の距離測定装置において、前記光増幅器は、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて線形に増加させた光増幅率で、前記受光光学系で受光された反射光パルスを増幅することを特徴としている。
請求項3に記載の距離測定装置は、請求項1又は2に記載の距離測定装置において、前記光増幅器は、前記受光期間の経過後から次の光パルスが射出される前までの緩和期間内に、光増幅率をゼロにすることを特徴としている。
請求項4に記載の距離測定装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の距離測定装置において、前記光増幅器は、光増幅媒体として用いられる希土類が添加された光ファイバと、前記光ファイバに注入する励起光を発生させる励起光源と、前記励起光源を駆動する励起光源駆動部と、前記励起光源で発生させた励起光と前記光ファイバの一端から入射された反射光パルスとを合波する光合波器と、を備えた光ファイバ増幅器であり、前記励起光源駆動部によって前記励起光源を駆動して前記光ファイバに励起光を注入し、励起光の注入によって前記光ファイバに蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で、前記光ファイバの一端から入射された反射光パルスを増幅し、増幅された反射光パルスを前記光ファイバの他端から射出することを特徴としている。
請求項5に記載の距離測定装置は、請求項4に記載の距離測定装置において、前記受光期間の経過後から次の光パルスが射出される前までの緩和期間内に、前記光ファイバに蓄積されたエネルギーを放出して光増幅率をゼロにすることを特徴としている。
請求項6に記載の距離測定装置は、光パルスを射出する光源及び前記光源を駆動する光源駆動部を備え、前記光源駆動部により前記光源を駆動して光パルスを射出する光源ユニットと、測定対象物に対し光パルスを照射すると共に、測定対象物で反射された反射光パルスを受光する共通光学系と、光パルスの射出時には、前記光源ユニットから射出された光パルスを任意の光増幅率で増幅すると共に、光パルスの射出後から次の光パルスが射出されるまでの間は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で、前記共通光学系で受光された反射光パルスを増幅する光増幅器と、前記光増幅器で増幅された反射光パルスを電気信号に変換する光検出器と、前記光源ユニット、前記光増幅器、及び前記光検出器を光結合する結合点に設けられ、光パルスの射出時には、前記光源ユニットから射出された光パルスを前記光増幅器に入射させると共に、反射光パルスの受光時には、前記光増幅器で増幅された反射光パルスを前記光検出器に入射させるように、光路を変更する光路変更手段と、光パルスが射出されたタイミング及び該光パルスに対応する反射光パルスが受光されたタイミングを取得し、前記光パルスが射出されてから前記反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計算して、計算された応答時間に基づいて測定対象物までの距離を演算する演算手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項7に記載の距離測定装置は、請求項6に記載の距離測定装置において、前記光増幅器は、対応する反射光パルスを受光するまでの受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で、前記共通光学系で受光された反射光パルスを増幅することを特徴としている。
請求項8に記載の距離測定装置は、請求項6又は7に記載の距離測定装置において、前記光増幅器は、光増幅媒体として用いられる希土類が添加された光ファイバと、前記光ファイバに注入する励起光を発生させる励起光源と、前記励起光源を駆動する励起光源駆動部と、前記励起光源で発生させた励起光と前記光ファイバの一端から入射された光パルス又は反射光パルスとを合波する光合波器と、を備えた光ファイバ増幅器であり、前記励起光源駆動部によって前記励起光源を駆動して前記光ファイバに励起光を注入し、励起光の注入によって前記光ファイバに蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で、前記光ファイバの一端から入射された光パルス又は反射光パルスを増幅し、増幅された光パルス又は反射光パルスを前記光ファイバの他端から射出することを特徴としている。
各請求項に係る発明によれば、以下に記載した効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、測定対象物までの距離によらずに測定対象物までの距離を精度良く測定することができる、という効果がある。
請求項2に係る発明によれば、測定対象物までの距離によらずに反射光パルスについて一定の信号強度を得ることができ、測定対象物までの距離をより高い精度で測定することができる、という効果がある。
請求項3に係る発明によれば、更に、反射光パルスの信号強度を安定化することができる、という効果がある。
請求項4に係る発明によれば、光ファイバ増幅器で反射光パルスを効率よく増幅することで、測定対象物までの距離によらずに測定対象物までの距離を精度良く測定することができる、という効果がある。
請求項5に係る発明によれば、更に、光ファイバ増幅器における光サージの発生を防止することができる、という効果がある。
請求項6に係る発明によれば、光ファイバ増幅器で光パルス又は反射光パルスを増幅することで、測定対象物までの距離によらずに測定対象物までの距離を精度良く測定することができると共に、より遠くまでの距離を測定することができ、外乱の影響を受け難くなる、という効果がある。
請求項7に係る発明によれば、更に、反射光パルスの信号強度を安定化することができる、という効果がある。
請求項8に係る発明によれば、光ファイバ増幅器で光パルス又は反射光パルスを簡易な構成で効率よく増幅することができ、測定対象物までの距離によらずに測定対象物までの距離を精度良く測定することができると共に、より遠くまでの距離を測定することができ、外乱の影響を受け難くなる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る距離測定装置の概略構成図である。第1の実施の形態に係る距離測定装置は、レーザレーダ装置として構成されている。図1に示すように、レーザレーダ装置10は、レーザ光パルスを出力する光出力部と、測定対象物で反射されたレーザ光パルスを検出する光検出部と、を備えている。また、レーザレーダ装置10は、これら光出力部及び光検出部の外に、装置全体を制御し且つ距離の演算などの各種処理を実行する制御回路24と、測定結果を表示するディスプレイ等の表示部26と、を備えている。表示部26は、制御回路24に接続されている。
以下では、レーザ光パルスを単に「光パルス」と称し、測定対象物で反射されたレーザ光パルスを「反射光パルス」と称する。また、後述する「励起光」と区別する意味で、「反射光パルス」を「信号光」と称する場合がある。
<光出力部>
まず、レーザ光パルスを出力する光出力部について説明する。
光出力部は、光パルスを射出するレーザ光源(光源LD)12、光源LD12を駆動するLD駆動部14、及び測定対象物(図示せず)に対して光パルスを照射する照射光学系としてのレンズ16を備えている。LD駆動部14は、制御回路24に接続されている。光源LD12としては、半導体レーザを用いることができる。例えば、発振波長1.55μmの半導体レーザがアイセーフの観点から好適である。本実施の形態では、光源LD12として、発振波長1.55μmの半導体レーザを使用する場合について説明する。なお、制御回路24については後述する。
ここで光出力部の動作を簡単に説明する。上記の光出力部では、制御回路24からLD駆動部14に制御信号が入力される。LD駆動部14は、入力された制御信号に基づいて光源LD12を駆動する。光源LD12からは光パルスが射出される。射出された光パルスは、レンズ16により測定対象物に照射される。光源LD12を構成する半導体レーザには、通常、出力モニタ用のフォトダイオードが内蔵されている。従って、光源LD12から出力された光パルスは、内蔵されたフォトダイオードで検出(光電変換)される。検出信号は、光パルスの出力信号として、制御回路24に入力される。
<光検出部>
次に、測定対象物で反射された反射光パルスを検出する光検出部について説明する。
光検出部は、反射光パルスを受光する受光光学系としてのレンズ18、レンズ18で集光された反射光パルスを増幅する光ファイバ増幅器20、及び光ファイバ増幅器20で増幅された反射光パルスを検出(光電変換)する光検出器(フォトダイオード:PD)22を備えている。PD22は、制御回路24に接続されている。本実施の形態では、光源LD12に発振波長1.55μmの半導体レーザを用いるため、PD22としては、波長1.55μmを含む赤外線に感度を有するフォトダイオードが使用される。
光ファイバ増幅器20は、入力された反射光パルス「Sin」を増幅して、増幅された反射光パルス「Sout」を出力する光増幅器である。光ファイバ増幅器20は、増幅用光ファイバ30、励起光を発生させる励起光源(励起光源LD)32、励起光源LD32を駆動するLD駆動部34、励起光と反射光パルスとを合波する光合波器36、反射光パルス「Sin」を光合波器36に入力する入力用光ファイバ28A、及び励起光を光合波器36に入力する入力用光ファイバ28Bを備えている。
増幅用光ファイバ30は、エルビウム(Er)やネオジウム(Nd)等の希土類元素がコアに添加された光ファイバであり、光増幅媒体として使用される。波長1.55μmのレーザ光を信号光とする場合には、増幅用光ファイバ30としては、エルビウムが添加されたEr添加光ファイバが好適である。増幅用光ファイバ30の入射端は、光合波器36に結合されている。増幅用光ファイバ30の出射端は、増幅されて射出される反射光パルス「Sout」がPD22で検出されるように、PD22に近接させて配置されている。
入力用光ファイバ28Aの入射端は、レンズ18で集光された反射光パルス「Sin」が入射するように、レンズ18の集光位置に配置されている。入力用光ファイバ28Aの出射端は、光合波器36に結合されている。また、入力用光ファイバ28Bの入射端は、励起光源LD32で生成された励起光を入射させるために、励起光源LD32に結合されている。入力用光ファイバ28Bの出射端は、光合波器36に結合されている。
励起光源LD32としては、連続発振するCW型の半導体レーザを用いることができる。増幅用光ファイバ30としてEr添加光ファイバを用いる場合には、励起光源LD32としては、エルビウムイオン(Er+3)のエネルギー準位に応じて、発振波長0.98μm又は発振波長1.48μmの半導体レーザを用いることができる。本実施の形態では、励起光源LD32として、発振波長0.98μmの半導体レーザを用いる場合について説明する。励起光源LD32から出力されたレーザ光は、内蔵されたフォトダイオードで検出(光電変換)される。検出信号は、励起光の出力信号として、制御回路24に入力される。
光合波器36としては、例えば、波長1.55μm(反射光パルス)、波長0.98μm(励起光)というように、波長の異なる反射光パルスと励起光とを合波するために、波長多重化方式(WDM:Wavelength Domain Multiplexing)において光合波回路として使用される、WDMカプラー等を用いることができる。
光ファイバ増幅器20では、励起光源LD32で発生させた励起光が増幅用光ファイバ30に注入されると、注入された励起光に応じて増幅用光ファイバ30にエネルギーが蓄積される。入力用光ファイバ28Aに入射された反射光パルス「Sin」は、光合波器36を介して増幅用光ファイバ30に入射する。入射された反射光パルスは、増幅用光ファイバ30を伝搬する間に、増幅用光ファイバ30に蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で増幅される。増幅された反射光パルス「Sout」は、増幅用光ファイバ30の出射端から射出される。
例えば、増幅用光ファイバ30としてEr添加光ファイバを用いる場合には、エルビウムイオンが、波長0.98μmの励起光により励起されて、Er添加光ファイバ内に反転分布が形成される。この状態のEr添加光ファイバに、波長1.55μmの反射光パルスが入射することで、誘導放出が起きて反射光パルスが増幅される。
ここで光検出部の動作を簡単に説明する。上記の光検出部では、測定対象物で反射された反射光パルスが、レンズ18により集光される。集光された反射光パルス「Sin」は、入力用光ファイバ28Aの入射端から光ファイバ増幅器20に入射する。一方、制御回路24からLD駆動部34に制御信号が入力される。LD駆動部34は、入力された制御信号に基づいて励起光源LD32を駆動する。励起光源LD32からは励起光が射出される。励起光は、入力用光ファイバ28Bを介して光合波器36に入射する。
光合波器36により、反射光パルス「Sin」に対して励起光が合波される。上述した通り、増幅用光ファイバ30に入射した反射光パルスは、蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で増幅され、増幅された反射光パルス「Sout」が増幅用光ファイバ30から射出される。射出された反射光パルス「Sout」は、PD22で検出(光電変換)される。検出信号は、反射光パルスの受光信号として、制御回路24に入力される。
<制御回路及び表示部>
次に、制御回路及び表示部について説明する。
図示はしていないが、制御回路24は、A/D変換器、ROM,RAM等の記憶部、CPU等の演算部を備えている。制御回路24には、光源LD12に内蔵されたフォトダイオードの検出信号(光パルスの出力信号)、励起光源LD32に内蔵されたフォトダイオードの検出信号(励起光の出力信号)、及び光ファイバ増幅器20で増幅された反射光パルスのPD22による検出信号(反射光パルスの受光信号)が入力される。制御回路24に入力されたこれらのアナログ信号は、A/D変換器(図示せず)でデジタル信号に変換され、記憶部(図示せず)に保持される。
制御回路24は、これらのデジタル信号に基づいて、光出力部から光パルスが出力されたタイミングと、光検出部で対応する反射光パルスが検出されたタイミングと、を取得する。光パルスの出力タイミングとは、光源LD12から光パルスが射出されたタイミングである。また、反射光パルスの検出タイミングとは、反射光パルスがレンズ18で受光されたタイミングである。
実際には、反射光パルスは、レンズ18で受光され、光ファイバ増幅器20で増幅された後に、PD22で検出される。反射光パルスは、入力用光ファイバ28A及び増幅用光ファイバ30を伝搬するのに要する時間だけ遅延して、PD22で検出される。従って、この遅延時間により計測誤差が発生しないように、PD22での反射光パルスの検出タイミングから遅延時間だけ遡ったタイミングを、反射光パルスの検出タイミングとする。
制御回路24は、取得された光パルスの出力タイミングと、取得された反射光パルスの検出タイミングとに基づいて、光パルスが射出されてから反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計算する。また、制御回路24は、計算された応答時間に基づいて、測定対象物までの距離を演算する。そして、演算により得られた測定対象物までの距離を、測定結果として表示部26に表示する。
<光増幅器の増幅動作>
次に、第1の実施の形態における光増幅器の増幅動作について説明する。
図2は第1の実施の形態で使用する光ファイバ増幅器の増幅動作を説明するためのタイミングチャートである。ここでは、「LD」は光源LD12から射出される光パルスの光出力を表し、「LD」は励起光源LD32から射出されるレーザ光の光出力を表す。また、「Sin」は光ファイバ増幅器20で増幅される前の反射光パルスの光出力を表し、「Sout」は光ファイバ増幅器20で増幅された反射光パルスの光出力を表す。「Gain」は光ファイバ増幅器20の光増幅率を表す。光増幅率は「利得」とも称され「G」と略称される。また、「光出力」とは「光出力強度」の意味でもある。
光源LD12からは、所定強度の光パルスLDが一定の間隔で出力される。これに対して、励起光源LD32からは、鋸歯状の連続光(ポンプ光)LDが出力される。本実施の形態では、ポンプ光LDの光出力は、光パルスLDのパルス立ち上がり時間をスタートとして、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、下記式(1)に示すように、スタートからの時間t(秒)の経過に従って直線的に増加する。受光期間経過直後には、ポンプ光LDの光出力をゼロとして、光ファイバ増幅器における光サージの発生を防止する。
LD=At 式(1) (ここで、Aは定数である。)
なお、受光期間Δt(秒)は、レーザレーダ装置10の測定範囲をLmax(m)として、Δt=2Lmax/Cで表される期間である。また、受光期間Δtは、光パルスLDのパルス周期より短く設定されている。Cは光速度を表し、C=3.0×10m/sである。
光ファイバ増幅器20の増幅用光ファイバ30には、ポンプ光LDの光出力に応じてエネルギーが蓄積される。光ファイバ増幅器20の光増幅率Gは、増幅用光ファイバ30に蓄積されたエネルギーに比例した値となる。鋸歯状のポンプ光LDで光ファイバ増幅器20を励振すると、受光期間内の光増幅率Gは、下記式(2)に示すように、時間t(秒)の二乗に比例した値となる。
G=At/2 式(2)
一方、測定対象物までの距離を「L」とすると、レーザレーダ方程式により、増幅前の反射光パルスの強度「Sin」は、下記式(3)に示すように、距離L(m)の二乗に反比例する。
in∝1/L 式(3)
光パルスが射出されてから対応する反射光パルスを受光するまでに要する応答時間を「T」とすると、T=2L/C(Cは光速度)の関係式が成立するため、時間T(秒)は距離L(m)の二乗に比例し、下記式(4)が成り立つ。
in∝1/L=(2/CT)∝1/T 式(4)
反射光パルスの応答時における光増幅率GはTに比例し、反射光パルスの強度SinはTに反比例する。従って、鋸歯状のポンプ光LDで光ファイバ増幅器20を励振することで、時間Tの項が打ち消しあい、増幅された反射光パルスの強度Soutは、測定対象物までの距離L(m)に依存しない一定値となる。これにより、PD22では安定した強度の反射光パルスを検出することができる。
即ち、光ファイバ増幅器20を用い上記の条件で光増幅することで、遠距離に在る測定対象物からの反射光パルスの増幅後の強度Soutが、近距離に在る測定対象物からの反射光パルスの増幅後の強度Soutと略等しくなり、測定対象物までの距離が近いか遠いかによらず、測定対象物までの距離Lをより高い精度で測定することができる。
なお、ポンプ光LDの光出力は、受光期間経過直後にゼロとなり、次の光パルスLDのパルス立ち上がり時間までゼロのまま維持される。安定した強度の反射光パルスを検出するために、次の光パルスLDの立ち上がり時間までに、光ファイバ増幅器20の増幅用光ファイバ30に蓄積されたエネルギーを全部放出する。従って、ポンプ光LDの光出力をゼロに維持する期間を休止時間「T」とすると、蓄積されたエネルギーを全部放出するのに要する緩和時間は、休止時間Tよりも短くする必要がある。
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態に係る距離測定装置の概略構成図である。第2の実施の形態に係る距離測定装置は、光パルスを増幅して出力するレーザレーダ装置として構成されている。図3に示すように、レーザレーダ装置50は、光パルスを出力する光出力部と、測定対象物で反射された反射光パルスを検出する光検出部とが、「光出力検出部」として一体に構成されている。即ち、光出力部と光検出部とで、光学系及び光増幅器を共用するシンプルな構成とされている。また、レーザレーダ装置50は、第1の実施の形態と同様に、制御回路64と、制御回路64に接続された表示部66とを備えている。
<光出力検出部>
まず、光出力検出部について説明する。
光出力検出部は、光パルスを射出する光源LD52、光源LD52を駆動するLD駆動部54、光パルス又は反射光パルスを増幅する光ファイバ増幅器56、光ファイバ増幅器56で増幅された反射光パルスを検出する光検出器(PD)58、光源LD52及びPD58を光ファイバ増幅器56に接続するサーキュレータ60、及び共用光学系としてのレンズ62を備えている。LD駆動部54及びPD58の各々は、制御回路64に接続されている。
光源LD52としては、半導体レーザを用いることができる。例えば、発振波長1.55μmの半導体レーザがアイセーフの観点から好適である。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、光源LD52として、発振波長1.55μmの半導体レーザを使用すると共に、PD58として、波長1.55μmを含む赤外線に感度を有するフォトダイオードを使用する場合について説明する。
サーキュレータ60は、所定方向の光は通すが逆方向の光は遮断する、非相反性を有する光回路素子である。本実施の形態では、A〜Cの3端子を有するサーキュレータ60が用いられる。サーキュレータ60の端子Aには、光源LD52から射出された光パルスを入力する入力用光ファイバ68Aが接続されている。サーキュレータ60の端子Bには、光ファイバ増幅器56が接続されている。サーキュレータ60の端子Cには、PD58に反射光パルスを射出する出力用光ファイバ68Bが接続されている。
これらの端子A〜C間では、A→B、B→Cの方向の光は通し、B→A、C→Bの方向の光は遮断する。即ち、光源LD52から射出された光パルスは、入力用光ファイバ68Aを伝搬して光ファイバ増幅器56に入力される。一方、光ファイバ増幅器56で増幅された反射光パルスは、出力用光ファイバ68Bを伝搬してPD58側に射出される。
光ファイバ増幅器56は、入力された光パルスを増幅してレンズ62側に射出すると共に、入力された反射光パルス「Sin」を増幅して、増幅された反射光パルス「Sout」をPD58側に出力する光増幅器である。光ファイバ増幅器56は、増幅用光ファイバ70、励起光源LD72、励起光源LD72を駆動するLD駆動部74、光パルス又は反射光パルスに対し励起光を合波する光合波器76、反射光パルス「Sin」を光合波器76に入力する入力用光ファイバ78A、及び励起光を光合波器76に入力する入力用光ファイバ78Bを備えている。LD駆動部74は、制御回路64に接続されている。
光ファイバ増幅器56の各部は、第1の実施の形態と同様の構成を備えているため、各部の詳細な説明は省略する。また、本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、増幅用光ファイバ70としてEr添加光ファイバを用い、励起光源LD72として、発振波長0.98μmの半導体レーザを用いる場合について説明する。
増幅用光ファイバ70の入射端は、光合波器76に結合されている。増幅用光ファイバ70の出射端は、増幅された反射光パルス「Sout」がPD58で検出されるように、サーキュレータ60の端子Bに接続されている。入力用光ファイバ78Aの入射端は、レンズ62で集光された反射光パルス「Sin」が入射するように、レンズ62の集光位置に配置されている。入力用光ファイバ78Aの出射端は、光合波器76に結合されている。また、入力用光ファイバ78Bの入射端は、励起光源LD72で生成された励起光を入射させるために、励起光源LD72に結合されている。入力用光ファイバ78Bの出射端は、光合波器76に結合されている。
レンズ62は、測定対象物(図示せず)に対して光パルスを照射する照射光学系として機能すると共に、反射光パルスを受光する受光光学系として機能する、共用光学系として設けられている。このように投受光を同軸の構成で行うことにより、振動等の外乱が照射光学系(投光系)及び受光光学系(受光系)に対して同じように加わるため、外乱が相殺されてその影響が小さくなる。
ここで光出力検出部の動作を簡単に説明する。
光出力動作の場合には、制御回路64からLD駆動部54に制御信号が入力される。LD駆動部54は、入力された制御信号に基づいて光源LD52を駆動する。光源LD52からは光パルスが射出される。射出された光パルスは、サーキュレータ60を通過して増幅用光ファイバ70に入射する。光源LD52から射出された光パルスは、内蔵されたフォトダイオードで検出される。検出信号は、光パルスの出力信号として、制御回路64に入力される。
一方、制御回路64からLD駆動部74に制御信号が入力される。LD駆動部74は、入力された制御信号に基づいて励起光源LD72を駆動する。励起光源LD72からは励起光が射出される。励起光源LD72から出力されたレーザ光は、内蔵されたフォトダイオードで検出される。検出信号は、励起光の出力信号として、制御回路64に入力される。
励起光は、入力用光ファイバ78Bを介して光合波器76に入射する。光合波器76により、光パルスに対して励起光が合波される。増幅用光ファイバ70に入射した光パルスは、蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で増幅され、増幅された光パルスが増幅用光ファイバ70から射出される。増幅された光パルスは、光合波器76を通過し、入力用光ファイバ78Aを伝搬して、入力用光ファイバ78Aの出射端から射出される。射出された光パルスは、レンズ62により測定対象物に照射される。
測定対象物に照射される光パルスの強度を大きくすると、光パルスの強度に比例して反射光パルスの強度も大きくなる。これにより、測定可能な距離が長くなり、測定範囲をより遠くまで拡げることができる。また、光パルスを射出する光源LD52として、高出力光源を用意する必要がなくなり、低出力光源を選択することも可能となる。一般に、レーザ光源は、高出力になるほど高価で制御が難しくなる。光源の選択肢が拡がることで、コストの低減を図ることが可能となり、装置設計の自由度が向上する。
一方、光検出動作の場合には、測定対象物で反射された反射光パルスが、レンズ62により集光される。集光された反射光パルス「Sin」は、入力用光ファイバ78Aの入射端から、光ファイバ増幅器56の光合波器76に入射する。一方、制御回路64からLD駆動部74に制御信号が入力される。LD駆動部74は、入力された制御信号に基づいて励起光源LD72を駆動する。励起光源LD72からは励起光が射出される。励起光源LD72から出力されたレーザ光は、内蔵されたフォトダイオードで検出される。検出信号は、励起光の出力信号として、制御回路64に入力される。
励起光は、入力用光ファイバ78Bを介して光合波器76に入射する。光合波器76により、反射光パルス「Sin」に対して励起光が合波される。増幅用光ファイバ70に入射した反射光パルス「Sin」は、蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で増幅され、増幅された反射光パルス「Sout」が増幅用光ファイバ70から射出される。射出された反射光パルス「Sout」は、サーキュレータ60を通過してPD58で検出される。検出信号は、反射光パルスの受光信号として、制御回路64に入力される。
<制御回路及び表示部>
次に、制御回路及び表示部について説明する。
第1の実施の形態と同様に、制御回路64は、A/D変換器、ROM,RAM等の記憶部、CPU等の演算部を備えている。制御回路24には、光源LD52から得られた「光パルスの出力信号」、励起光源LD72から得られた「励起光の出力信号」、及びPD58から得られた「反射光パルスの受光信号」が入力される。制御回路64に入力されたこれらのアナログ信号は、A/D変換器(図示せず)でデジタル信号に変換され、記憶部(図示せず)に保持される。
制御回路64は、これらのデジタル信号に基づいて、光パルスの出力タイミングと反射光パルスの検出タイミングとを取得し、取得された光パルスの出力タイミングと反射光パルスの検出タイミングとに基づいて、光パルスが射出されてから反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計算する。また、制御回路64は、計算された応答時間に基づいて、測定対象物までの距離を演算して、演算により得られた測定対象物までの距離を、測定結果として表示部66に表示する。
<光増幅器の増幅動作>
次に、第2の実施の形態における光増幅器の増幅動作について説明する。
図4は第2の実施の形態で使用する光ファイバ増幅器の増幅動作を説明するためのタイミングチャートである。ここでは、「LD」は光源LD52から射出される光パルスの光出力を表し、「LD」は励起光源LD72から射出されるレーザ光の光出力を表す。また、「Sin」は光ファイバ増幅器56で増幅される前の反射光パルスの光出力を表し、「Sout」は光ファイバ増幅器56で増幅された反射光パルスの光出力を表す。「Gain」は光ファイバ増幅器56の光増幅率を表す。
光源LD52からは、所定強度の光パルスLDが一定の間隔で出力される。これに対して、励起光源LD72からは、鋸歯状の連続光(ポンプ光)LDが出力される。本実施の形態では、ポンプ光LDの光出力は、光パルスLDのパルス立ち下り時間をスタートとして、次の光パルスLDのパルス立ち下り時間まで、スタートからの時間t(秒)の経過に従って直線的に増加し、一旦ゼロになる。
上述した通り、光ファイバ増幅器56の増幅用光ファイバ70には、ポンプ光LDの光出力に応じてエネルギーが蓄積される。光ファイバ増幅器56の光増幅率Gは、増幅用光ファイバ70に蓄積されたエネルギーに比例した値となる。反射光パルスの応答時における光増幅率GはTに比例し、反射光パルスの強度SinはTに反比例する。従って、鋸歯状のポンプ光LDで光ファイバ増幅器56を励振することで、時間Tの項が打ち消しあい、増幅された反射光パルスの強度Soutは、測定対象物までの距離L(m)に依存しない一定値となる。これにより、PD58では安定した強度の反射光パルスを検出することができる。
即ち、光ファイバ増幅器56を用い上記の条件で光増幅することで、遠距離に在る測定対象物からの反射光パルスの増幅後の強度Soutが、近距離に在る測定対象物からの反射光パルスの増幅後の強度Soutと略等しくなり、測定対象物までの距離が近いか遠いかによらず、測定対象物までの距離Lをより高い精度で測定することができる。
なお、ポンプ光LDの光出力は、光パルスLDのパルス立ち下り時間に一旦ゼロとする。安定した強度の反射光パルスを検出するために、次の光パルスLDの立ち下り時間までに、光ファイバ増幅器56の増幅用光ファイバ70に蓄積されたエネルギーを全部放出して利得をゼロにするためである。これで光増幅率Gが一旦リセットされる。
しかしながら、本実施の形態では、光源LD52から射出される光パルスを、光ファイバ増幅器56で増幅している。射出される光パルスの強度は、受光される反射光パルスとは異なり、桁違いの強度に増幅されても支障は無い。このため、光パルスの増幅は、増幅用光ファイバ70に蓄積されたエネルギーを全部放出する作用も兼ねることができる。従って、光検出側にだけ光増幅器を設けた第1の実施の形態と比べると、ポンプ光LDの光出力をゼロに維持する休止時間「T」を設ける必要が無くなる。これにより、光パルスLDのパルス間隔、即ち、測定間隔を短縮することが可能となる。
(ポンプ光の光出力の変形例)
なお、上記の実施の形態では、ポンプ光LDの光出力が、時間経過に従って直線的に増加する場合(図2、図4参照)について説明したが、ポンプ光LDの光出力が直線的に増加する場合には限定されない。確かに、この場合には、増幅された反射光パルスの強度が、測定対象物までの距離Lに依存しない一定値となり、安定した強度の反射光パルスを検出することができる。
しかしながら、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で反射光パルスを増幅するようにすれば、遠距離に在る測定対象物からの反射光パルスを精度良く検出することができる。例えば、図5(A)及び(B)に示すように、ポンプ光LDの光出力を、時間経過に従って曲線状に増加させてもよい。図5(A)は上に凸な曲線状に増加させた例であり、図5(B)は下に凸な曲線状に増加させた例である。
また、図5(C)に示すように、ポンプ光LDの光出力を、時間経過に従って直線状に増加させた後、所定期間だけ一定値としてもよい。また、図5(D)に示すように、ポンプ光LDの光出力を、時間経過に従って階段状に増加させることもできる。なお、図5(A)〜(D)は、図2に示したポンプ光LDの光出力との比較で、ポンプ光LDの出力状態を図示したものである。
(光増幅器の変形例)
また、上記の実施の形態では、光増幅器として光ファイバ増幅器を用いる場合について説明したが、上述した通り、時間経過に応じて増加させた光増幅率で反射光パルスを増幅することができればよく、他の種類の光増幅器を用いることもできる。
図6は半導体光増幅器を用いた第1の変形例を示す概略構成図である。図6に示すように、第1の変形例に係るレーザレーダ装置10Aは、光ファイバ増幅器20に代えて半導体光増幅器20Aを用いた以外は、図1に示す第1の実施の形態に係るレーザレーダ装置10と同じ構成である。従って、第1の実施の形態と同じ構成部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
半導体光増幅器20Aは、半導体光増幅素子80、半導体光増幅素子80を駆動するアンプ駆動部82、入射した反射光パルス「Sin」を平行光化するコリメートレンズ84、及び増幅された反射光パルス「Sout」を集光する集光レンズ86を備えている。アンプ駆動部82は、制御回路24に接続されている。半導体光増幅素子80は、半導体レーザの両端面にARコート等の反射防止膜を設けて端面間での共振を抑制し、レーザ活性層の増幅作用を利用して伝搬する光を増幅する光増幅素子である。
測定対象物で反射された反射光パルスが、レンズ18により集光される。集光された反射光パルス「Sin」は、コリメートレンズ84で平行光化されて、半導体光増幅素子80の一方の端面から入射する。一方、制御回路24からアンプ駆動部82に制御信号が入力される。アンプ駆動部82は、入力された制御信号に基づいて、半導体光増幅素子80の電極間にレーザ駆動電流を印加する。
半導体光増幅素子80に入射した反射光パルスは、印加されたレーザ駆動電流に応じた光増幅率で増幅され、増幅された反射光パルス「Sout」が半導体光増幅素子80の他方の端面から射出される。増幅された反射光パルス「Sout」は、集光レンズ86で集光されて、PD22で検出される。検出信号は、反射光パルスの受光信号として、制御回路24に入力される。
第1の変形例に係るレーザレーダ装置10Aにおいても、半導体光増幅器20Aで反射光パルスを増幅する場合に、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で反射光パルスを増幅するようにすれば、遠距離に在る測定対象物からの反射光パルスを精度良く検出することができる。
図7は固体素子を利用した光増幅器を用いた第2の変形例を示す概略構成図である。図7に示すように、第2の変形例に係るレーザレーダ装置10Bは、光ファイバ増幅器20に代えて、固体素子を利用した光増幅器20Bを用いた以外は、図1に示す第1の実施の形態に係るレーザレーダ装置10と同じ構成である。従って、第1の実施の形態と同じ構成部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
固体素子を利用した光増幅器20Bは、光増幅媒体である固体素子90、励起光源LD92、励起光源LD92を駆動するLD駆動部94、励起光(光軸を点線で図示する)と反射光パルス(光軸を実線で図示する)とを合波する光合波器としてのダイクロイックミラー96、合波光を固体素子90に入射させるコリメートレンズ98、固体素子90を透過した合波光を再び固体素子90側に反射するミラー100、固体素子90を透過した反射合波光を再び固体素子90側に反射するミラー102、固体素子90を透過した反射合波光を集光する集光レンズ104、及び励起光と反射光パルスとを分波する光分波器としてのダイクロイックミラー106を備えている。
第2の変形例では、光源LD12として、発振波長1.55μmの半導体レーザを使用すると共に、PD22として、波長1.55μmを含む赤外線に感度を有するフォトダイオードを使用する場合について説明する。また、固体素子90として、Er添加光ファイバのコアと同様に、エルビウムが添加されたシリカ(酸化ケイ素)を用いると共に、励起光源LD92として、発振波長0.98μmの半導体レーザを用いる場合について説明する。また、ダイクロイックミラー96及びダイクロイックミラー106は、波長0.98μmの励起光を反射し、波長1.55μmの反射光パルスを透過する干渉フィルタである。
測定対象物で反射された反射光パルスが、レンズ18により集光される。集光された反射光パルス「Sin」は、ダイクロイックミラー96を透過して、光増幅器20Bに入射する。一方、制御回路24からLD駆動部94に制御信号が入力される。LD駆動部94は、入力された制御信号に基づいて励起光源LD92を駆動する。励起光源LD92からは励起光が射出される。励起光は、ダイクロイックミラー96で反射光パルスと同じ方向に反射され、反射光パルス「Sin」に対して励起光が合波される。
合波光はコリメートレンズ98で平行光化され、固体素子90に入射される。固体素子90を透過した合波光は、ミラー100で反射され再び固体素子90に入射する。再び固体素子90を透過した反射合波光は、ミラー102で反射され再び固体素子90に入射する。再び固体素子90を透過した反射合波光は、集光レンズ104に入射して集光され、ダイクロイックミラー96に照射される。
励起光と反射光パルスが合波された合波光が、固体素子90を何度も通過することにより、増幅用光ファイバの場合と同様に、反射光パルスが増幅される。固体素子90としてEr添加シリカを用いる場合には、エルビウムイオンが、波長0.98μmの励起光により励起されて、Er添加シリカ内に反転分布が形成される。この状態のEr添加シリカに、波長1.55μmの反射光パルスが同時に入射することで、誘導放出が起きて反射光パルスが増幅される。
この場合は、励起光(ポンプ光LD)の光出力に応じて固体素子90にエネルギーが蓄積される。光増幅器20Bの光増幅率Gは、固体素子90に蓄積されたエネルギーに比例した値となる。光増幅器20Bに入射した反射光パルス「Sin」は、光増幅率Gに応じて増幅され、増幅された反射光パルス「Sout」がダイクロイックミラー106を透過して、光増幅器20Bから射出される。射出された反射光パルス「Sout」は、PD22で検出される。検出信号は、反射光パルスの受光信号として、制御回路24に入力される。
第2の変形例に係るレーザレーダ装置10Bにおいても、固体素子を利用した光増幅器20Bで反射光パルスを増幅する場合に、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で反射光パルスを増幅するようにすれば、遠距離に在る測定対象物からの反射光パルスを精度良く検出することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る距離測定装置の概略構成図である。 第1の実施の形態で使用する光ファイバ増幅器の増幅動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る距離測定装置の概略構成図である。 第2の実施の形態で使用する光ファイバ増幅器の増幅動作を説明するためのタイミングチャートである。 (A)〜(D)はポンプ光LDの光出力状態の変形例を表す図である。 レーザレーダ装置の第1の変形例を示す概略構成図である。 レーザレーダ装置の第2の変形例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 レーザレーダ装置
10A レーザレーダ装置
10B レーザレーダ装置
12 光源LD
14 LD駆動部
16 レンズ
18 レンズ
20 光ファイバ増幅器
20A 半導体光増幅器
20B 光増幅器(固体素子を利用した光増幅器)
22 光検出器(フォトダイオード:PD)
24 制御回路
26 表示部
28A 入力用光ファイバ
28B 入力用光ファイバ
30 増幅用光ファイバ
32 励起光源LD
34 LD駆動部
36 光合波器
50 レーザレーダ装置
52 光源LD
54 LD駆動部
56 光ファイバ増幅器
58 光検出器(PD)
60 サーキュレータ
62 レンズ
64 制御回路
66 表示部
68A 入力用光ファイバ
68B 出力用光ファイバ
70 増幅用光ファイバ
72 励起光源LD
74 LD駆動部
76 光合波器
78A 入力用光ファイバ
78B 入力用光ファイバ
80 半導体光増幅素子
82 アンプ駆動部
84 コリメートレンズ
86 集光レンズ
90 固体素子
92 励起光源LD
94 LD駆動部
96 ダイクロイックミラー
98 コリメートレンズ
100 ミラー
102 ミラー
104 集光レンズ
106 ダイクロイックミラー

Claims (8)

  1. 光パルスを射出する光源、前記光源を駆動する光源駆動部、及び測定対象物に対し光パルスを照射する照射光学系を備え、前記光源駆動部により前記光源を駆動して、測定対象物に対し光パルスを照射する光出力部と、
    測定対象物で反射された反射光パルスを受光する受光光学系と、
    対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で、前記受光光学系で受光された反射光パルスを増幅する光増幅器と、
    前記光増幅器で増幅された反射光パルスを電気信号に変換する光検出器と、
    前記光パルスが射出されたタイミング及び前記光パルスに対応する反射光パルスが受光されたタイミングを取得し、前記光パルスが射出されてから前記反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計算して、計算された応答時間に基づいて測定対象物までの距離を演算する演算手段と、
    を備えた距離測定装置。
  2. 前記光増幅器は、対応する反射光パルスを受光する受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて線形に増加させた光増幅率で、前記受光光学系で受光された反射光パルスを増幅する、請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記光増幅器は、前記受光期間の経過後から次の光パルスが射出される前までの緩和期間内に、光増幅率をゼロにする、請求項1又は2に記載の距離測定装置。
  4. 前記光増幅器は、
    光増幅媒体として用いられる希土類が添加された光ファイバと、前記光ファイバに注入する励起光を発生させる励起光源と、前記励起光源を駆動する励起光源駆動部と、前記励起光源で発生させた励起光と前記光ファイバの一端から入射された反射光パルスとを合波する光合波器と、を備えた光ファイバ増幅器であり、
    前記励起光源駆動部によって前記励起光源を駆動して前記光ファイバに励起光を注入し、励起光の注入によって前記光ファイバに蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で、前記光ファイバの一端から入射された反射光パルスを増幅し、増幅された反射光パルスを前記光ファイバの他端から射出する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の距離測定装置。
  5. 前記受光期間の経過後から次の光パルスが射出される前までの緩和期間内に、前記光ファイバに蓄積されたエネルギーを放出して光増幅率をゼロにする、請求項4に記載の距離測定装置。
  6. 光パルスを射出する光源及び前記光源を駆動する光源駆動部を備え、前記光源駆動部により前記光源を駆動して光パルスを射出する光源ユニットと、
    測定対象物に対し光パルスを照射すると共に、測定対象物で反射された反射光パルスを受光する共通光学系と、
    光パルスの射出時には、前記光源ユニットから射出された光パルスを任意の光増幅率で増幅すると共に、光パルスの射出後から次の光パルスが射出されるまでの間は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で、前記共通光学系で受光された反射光パルスを増幅する光増幅器と、
    前記光増幅器で増幅された反射光パルスを電気信号に変換する光検出器と、
    前記光源ユニット、前記光増幅器、及び前記光検出器を光結合する結合点に設けられ、光パルスの射出時には、前記光源ユニットから射出された光パルスを前記光増幅器に入射させると共に、反射光パルスの受光時には、前記光増幅器で増幅された反射光パルスを前記光検出器に入射させるように、光路を変更する光路変更手段と、
    光パルスが射出されたタイミング及び該光パルスに対応する反射光パルスが受光されたタイミングを取得し、前記光パルスが射出されてから前記反射光パルスを受光するまでに要した応答時間を計算して、計算された応答時間に基づいて測定対象物までの距離を演算する演算手段と、
    を備えた距離測定装置。
  7. 前記光増幅器は、対応する反射光パルスを受光するまでの受光期間内は、光パルスが射出されてからの時間経過に応じて増加させた光増幅率で、前記共通光学系で受光された反射光パルスを増幅する、請求項6に記載の距離測定装置。
  8. 前記光増幅器は、
    光増幅媒体として用いられる希土類が添加された光ファイバと、前記光ファイバに注入する励起光を発生させる励起光源と、前記励起光源を駆動する励起光源駆動部と、前記励起光源で発生させた励起光と前記光ファイバの一端から入射された光パルス又は反射光パルスとを合波する光合波器と、を備えた光ファイバ増幅器であり、
    前記励起光源駆動部によって前記励起光源を駆動して前記光ファイバに励起光を注入し、励起光の注入によって前記光ファイバに蓄積されたエネルギーに比例した光増幅率で、前記光ファイバの一端から入射された光パルス又は反射光パルスを増幅し、増幅された光パルス又は反射光パルスを前記光ファイバの他端から射出する、
    請求項6又は7に記載の距離測定装置。
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JP2012204665A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Toyota Central R&D Labs Inc 光ファイバ増幅器、光検出装置、及び距離測定装置
KR20200016930A (ko) * 2017-06-08 2020-02-17 로베르트 보쉬 게엠베하 LiDAR 시스템을 위한 작동 방법 및 제어 유닛, LiDAR 시스템 그리고 작업 장치
WO2022209785A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 株式会社小糸製作所 測定装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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