JP2010011866A - 湿式処理装置、並びに、難溶性蛋白質の分解方法、クラゲ分解組成物及びそれを用いたクラゲの分解方法 - Google Patents

湿式処理装置、並びに、難溶性蛋白質の分解方法、クラゲ分解組成物及びそれを用いたクラゲの分解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質を含む廃棄物などの被処理対象物を、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解等することができ、移設・保守管理等が容易な湿式処理装置等の提供。
【解決手段】この湿式処理装置(クラゲ分解装置)は、被処理対象物(クラゲ蛋白質)を収容し、流入する液状物(クラゲ分解用組成物)と接触処理させる第一の処理容器(分解槽1及び仕切槽2)と、分解槽1に流入する液状物が所定量に達した際に分解槽1内の液状物を外部に移送させる第一の液状物移送手段(サイフォン管3)とを少なくとも有し、好ましくは更に、サイフォン管3により外部に移送された液状物を収容し処理する第二の処理容器(循環・加温槽5)と、循環・加温槽5内の液状物を分解槽1内に移送させる第二の液状物移送手段(配管)とを更に有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質を含む廃棄物などの被処理対象物を、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解等することができる湿式処理装置、並びに、クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質の分解方法、クラゲ分解用組成物及びクラゲの分解方法に関する。
海水に浮遊等しているクラゲは、主に温暖な時期にしばしば大発生し、様々な被害をもたらしている。例えば、日本近海で大量発生するエチゼンクラゲは、海流に乗って各地沿岸に出現し、近年、沿岸の定置網漁などの漁業に甚大な被害をもたらしている。また、大量の冷却水を必要とする発電所、製鉄所などの臨海プラント施設においては、海水を冷却水として使用するため、海水の取水口が設けられているが、該取水口をクラゲが閉塞してしまうことによる被害、即ち、取水が制限乃至停止され、その運転に支障をきたすという被害が問題となってきている。
従来より、前記臨海プラント施設における前記クラゲによる被害に対しては、クラゲが取水口に入り込むの防ぐ目的で、エアバブリング、水流プロペラ、船舶等を使用してクラゲを強制移動させると共に取水口に防除網を設置する第一の対策や、回転式除塵機、ポンプ等を用いてクラゲを陸揚げして処分する第二の対策、などが講じられてきた。
しかし、前記第一の対策の場合、前記防除網の隙間からクラゲが侵入してしまうことがある。また、クラゲを生かしたまま放流させるため、更なるクラゲの大発生を招くおそれがある。さらに、前記防除網にはムラサキイガイ等の汚損生物が付着してしまうため、前記防除網の清掃・展張作業が必要となり、その作業の間は前記防除網を使用できない上、前記防除網の清掃・乾燥には多数の労力を要し、場所の確保も必要となり、前記防除網の維持管理には多大な費用を要するという問題がある。
一方、前記第二の対策の場合、陸揚げしたクラゲを処分する必要があり、多大な手間、費用等を要するという問題がある。具体的には、前記クラゲを天日乾燥をして脱水・減溶化後に廃棄処分する場合には、前記クラゲの廃棄処分量が天候に左右され易い上に天日乾燥に数日程度も要し、陸揚げした大量のクラゲを一度に天日乾燥させるための広大な場所を要し、腐敗臭の発生など、周囲の環境に与える影響も大きいという問題がある。また、前記クラゲを焼却処分する場合には、前記クラゲの個体は95〜98質量%程度が水分であるため、該クラゲ自体を焼却することが極めて困難であるという問題がある。また、前記クラゲを圧力や薬品を使用して物理化学的に分解処理する場合(特許文献1〜5参照)には、分解処理のための多大な熱・電気エネルギーを要し、処理装置の設備費・建設費・維持費等も多大となるという問題がある。一方、前記クラゲを酸やアルカリによる化学的に分解処理する場合には、分解処理後に中和処理が必要になるという問題がある。他方、微生物等を用いて前記クラゲを生物学的に分解処理する場合には、以下のような問題がある。
即ち、例えば、ビブリオ属やバチルス属の細菌が分泌するクラゲ分解酵素を利用して、前記クラゲの体を形成している蛋白質であるコラーゲン繊維を分解し、クラゲ体内の水分を除去し減容させる方法が知られている(特許文献6〜9参照)。しかし、この場合、前記クラゲの分解に一日程度を要し、迅速な分解処理ができない上、ビブリオ属やバチルス属の細菌には病原性を有するものもあり、前記コラーゲン繊維を分解する際に異臭が発生する等の問題がある。
したがって、前記臨海プラント施設における前記クラゲによる被害に対しては、有効な対策がなく、前記クラゲを、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解等することができる関連技術の開発が望まれているが現状である。
特開2001−300505号公報 特開2000−5738号公報 特開平11−244833号公報 特開2000−145196号公報 特開2001−198566号公報 特開2003−53303号公報 特開平11−179327号公報 特開2001−95564号公報 特開2002−136952号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質を含む廃棄物などの被処理対象物を、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解等することができ、移設・保守管理等が容易であり、クラゲ分解装置等として好適な湿式処理装置、並びに、クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質を、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解することができる難溶解性蛋白質の分解方法、クラゲの効率的な分解に好適なクラゲ分解用組成物及びそれを用いた効率的なクラゲの分解方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために本発明者が鋭意検討した結果、難溶解性蛋白質(特にクラゲ蛋白質)等の被処理対象物に対し、液状物を用いて特定の接触処理を行うと、極めて効率的に分解等が可能となることを見出し、完成するに至ったものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 被処理対象物を収容し、流入する液状物と接触処理させる第一の処理容器と、該第一の処理容器に流入する液状物が所定量に達した際に該第一処理容器内の液状物を外部に移送させる第一の液状物移送手段とを少なくとも有することを特徴とする湿式処理装置である。
該湿式処理装置においては、前記第一の処理容器が、前記被処理対象物を収容し、流入する液状物と接触処理させる。このとき、前記被処理対象物は、前記第一の処理容器内に流入する前記液状物による流圧を受けた状態で該液状物により接触処理される。そして、前記液状物中に前記被処理対象物を分解等させる酵素等の成分を含有させておくと、前記接触処理の際に前記被処理対象物が分解等される。前記第一の液状物移送手段が、前記第一の処理容器内に流入しかつ所定量に達した液状物を外部に移送させる。このとき、前記第一の処理容器内には前記液状物が無くなるため、前記被処理対象物は、自重で落下し、該第一の処理容器の底面に衝突し、その際の衝撃等により破損等し小片化する。そして、必要に応じてこれを繰り返すと、前記被処理対象物は完全に又は所望の程度にまで分解等される。
<2> 第一の液状物移送手段により外部に移送された液状物を収容する第二の処理容器と、該第二の処理容器内の液状物を前記第一の処理容器内に移送させる第二の液状物移送手段とを更に有する前記<1>に記載の湿式処理装置である。
該湿式処理装置においては、前記第二の処理容器が、前記第一の液状物移送手段により外部に移送された液状物を収容する。前記第二の液状物移送手段が、前記第二の処理容器内の液状物を前記第一の処理容器内に移送させる。その結果、前記被処理対象物が分解等して含んでいる前記液状物が前記第一の処理容器内に流入され、該液状物により前記第一の処理容器内に存在する前記被処理対象物が再度、接触処理される。この接触処理後の前記液状物は、前記被処理対象物をより高濃度に含有する。
<3> 被処理対象物が難分解性蛋白質である前記<1>から<2>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記第一の処理容器が、前記難分解性蛋白質を収容し、流入する液状物と接触処理させる。このとき、前記難分解性蛋白質は、前記第一の処理容器内に流入する前記液状物による流圧を受けた状態で該液状物により接触処理される。そして、前記液状物中に前記難分解性蛋白質を分解等させる酵素等の成分を含有させておくと、前記接触処理の際に前記難分解性蛋白質が分解等される。前記第一の液状物移送手段が、前記第一の処理容器内に流入しかつ所定量に達した液状物を外部に移送させる。このとき、前記第一の処理容器内には前記液状物が無くなるため、前記難分解性蛋白質は、自重で落下し、該第一の処理容器の底面に衝突し、その際の衝撃等により破損等し小片化する。そして、必要に応じてこれを繰り返すと、前記難分解性蛋白質は完全に又は所望の程度にまで分解等される。
<4> 難分解性蛋白質がクラゲ蛋白質である前記<3>に記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記第一の処理容器が、前記クラゲ蛋白質を収容し、流入する液状物と接触処理させる。このとき、前記クラゲ蛋白質は、前記第一の処理容器内に流入する前記液状物による流圧を受けた状態で該液状物により接触処理される。そして、前記液状物中に前記クラゲ蛋白質を分解等させる酵素等の成分を含有させておくと、前記接触処理の際に前記クラゲ蛋白質が分解等される。前記第一の液状物移送手段が、前記第一の処理容器内に流入しかつ所定量に達した液状物を外部に移送させる。このとき、前記第一の処理容器内には前記液状物が無くなるため、前記クラゲ蛋白質は、自重で落下し、該第一の処理容器の底面に衝突し、その際の衝撃等により破損等し小片化する。そして、必要に応じてこれを繰り返すと、前記クラゲ蛋白質は完全に又は所望の程度にまで分解等される。
<5> 第一の処理容器が、被処理対象物を上方に向けて移動させるようにして液状物を下部から流入させる前記<1>から<4>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記第一の処理容器が、前記被処理対象物を収容し、下部から流入する液状物と接触処理させる。このとき、前記被処理対象物は、前記第一の処理容器の下部から内部に流入する前記液状物により、上方に押し上げられるようにして接触処理される。即ち、前記被処理対象物は重力方向に落下しようとするのに対し、前記液状物は、この落下しようとする被処理対象物を押し上げるようにして接触する。このため、前記被処理対象物に付加される重力と、前記液状物の流圧との相乗効果により、前記接触処理が効果的に行われ、前記被処理対象物が完全に又は所望の程度にまで効率よく分解等される。
<6> 第一の処理容器が、液状物が流入する液状物流入口と、液状物が流出する液状物流出口とを有してなり、
被処理対象物を収容し、液状物流入口及び液状物流出口の少なくともいずれかを該被処理対象物が閉塞するのを防ぐ内側槽を備えた前記<1>から<5>のいずれかに記載の湿式処理装置である。
該湿式処理装置においては、前記第一の処理容器における前記液状物流入口及び前記液状物流出口の径よりも大きい径の前記被処理対象物を処理する場合であっても、該被処理対象物が前記液状物流入口及び前記液状物流出口の径よりも大きな径を有している間は、前記内側槽内にトラップされる。その結果、前記被処理対象物が前記第一の処理容器における前記液状物流入口及び前記液状物流出口を閉塞してしまうことによる、処理の中断等の問題が生ずることがなく、処理効率に優れる。
<7> 内側槽が、液状物流入口及び液状物流出口の径よりも小さな径の網目を有する籠体である前記<6>に記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記第一の処理容器における前記液状物流入口及び前記液状物流出口の径よりも大きい径の前記被処理対象物を処理する場合であっても、該被処理対象物が前記液状物流入口及び前記液状物流出口の径よりも大きな径を有している間は、前記籠体の網目を通過することができないため、該籠体内にトラップされる。その結果、前記被処理対象物が前記第一の処理容器における前記液状物流入口及び前記液状物流出口を閉塞してしまうことによる、処理の中断等の問題が生ずることがなく、処理効率に優れる。
<8> 接触処理が、分解処理及び抽出処理の少なくともいずれかである前記<1>から<7>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記被処理対象物の種類、目的等に応じて、前記液状物の種類や該液状物に添加する成分等を適宜選択等することにより、前記接触処理としての分解処理又は抽出処理が行われる。
<9> 液状物が、被処理対象物の分解酵素及び抽出溶剤の少なくともいずれかを含む前記<1>から<8>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記液状物が前記被処理対象物の分解酵素及び/又は抽出溶剤を含有しているので、前記接触処理としての分解処理及び/又は抽出処理が行われる。
<10> 第一の液状物移送手段が、サイフォンの原理により第一処理容器内の液状物を移送させる前記<1>から<9>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記第一の液状物移送手段が前記サイフォンの原理により前記第一の処理容器内の前記液状物を移送させ、ポンプ等の機械的かつ要動力な手段を使用することなく、低コストで簡便かつ効率的に前記液状物の移送が行われる。
<11> 第二の処理容器が、第一の液状物移送手段により移送された液状物を内部で加温しながら循環させる前記<1>から<10>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記第二の処理容器が、その内部で前記液状物を加温しながら循環させるので、該液状物中に含まれる前記被処理対象物の小片等が、更に分解等されて該液状物中で均一に溶解乃至分散等される。
<12> クラゲ分解装置であり、被処理対象物がクラゲ蛋白質であり、液状物がクラゲ蛋白質の分解酵素及び該分解酵素を産生する微生物の少なくともいずれかを含む前記<1>から<11>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置としてのクラゲ分解装置においては、前記第一の処理容器が、前記クラゲ蛋白質を収容し、流入する液状物と接触処理させる。このとき、前記クラゲ蛋白質は、前記第一の処理容器内に流入する前記液状物による流圧を受けた状態で該液状物により接触処理される。そして、前記液状物は前記クラゲ蛋白質の分解酵素を含有しているので、前記接触処理の際に前記クラゲ蛋白質が効率よく分解される。前記第一の液状物移送手段が、前記第一の処理容器内に流入しかつ所定量に達した液状物を外部に移送させる。このとき、前記第一の処理容器内には前記液状物が無くなるため、前記クラゲ蛋白質は、自重で落下し、該第一の処理容器の底面に衝突し、その際の衝撃等により破損等し小片化する。そして、必要に応じてこれを繰り返すと、前記クラゲ蛋白質は完全に又は所望の程度にまで分解等される。
<13> クラゲ蛋白質の分解酵素が、放線菌が産生するプロテアーゼである前記<12>に記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置においては、前記クラゲの分解酵素が、前記放線菌が産生するプロテアーゼであるため、クラゲ蛋白質が極めて効率的に分解等される。
<14> 放線菌が、ストレプトミセス属放線菌から選択される前記<13>に記載の湿式処理装置である。
<15> ストレプトミセス属放線菌が、エスピー種放線菌から選択される前記<14>に記載の湿式処理装置である。
<16> エスピー種放線菌が、99−GP−2D−5株(FERM P−19336)及びその誘導菌株から選択される前記<15>に記載の湿式処理装置である。
<17> 可搬式である前記<1>から<16>のいずれかに記載の湿式処理装置である。該湿式処理装置は、移設が可能であるので、必要時にのみ所望の場所に移動させて処理を行うことができる。特に、該湿式処理装置が前記クラゲ分解装置等である場合、被処理対象物であるクラゲは、常時発生するものではなく季節的に発生し、また、突然大発生することもあり、必要な時にだけ移設可能であることが望まれ、該湿式処理装置は可搬式であるので、設置場所等の点で有利である。
<18> 放線菌が産生するプロテアーゼを含むことを特徴とするクラゲ分解用組成物である。該クラゲ分解用組成物においては、放線菌が産生するプロテアーゼを含むため、該クラゲ分解用組成物を用いてクラゲの分解処理を行うと、該クラゲのクラゲ蛋白質が極めて効率的に分解等される。
<19> 放線菌が、ストレプトミセス属放線菌から選択される前記<18>に記載のクラゲ分解用組成物である。
<20> ストレプトミセス属放線菌が、エスピー種放線菌から選択される前記<19>に記載のクラゲ分解用組成物である。
<21> エスピー種放線菌が、99−GP−2D−5株(FERM P−19336)及びその誘導菌株から選択される前記<20>に記載のクラゲ分解用組成物である。
<22> クラゲに対し、前記<18>から<21>のいずれかに記載のクラゲ分解用組成物を接触処理させることを特徴とするクラゲの分解方法である。該クラゲの分解方法においては、特定の前記クラゲ分解用組成物を用いるので、前記クラゲの分解処理が効率的に行われる。
<23> 第一の処理容器に収容した難分解性蛋白質に対し、該第一処理容器の下部から、難分解性蛋白質の分解酵素を含む液状物を流入させて接触処理させる接触処理工程と、第一の処理容器内で所定量に達した該液状物を第二の処理容器に移送し、該第二の処理容器内で加温しながら循環させる加温循環工程と、該第二の処理容器内の液状物を前記第一の処理容器内に移送させ循環させる液状物循環工程とを含むことを特徴とする難分解性蛋白質の分解方法である。
前記難分解性蛋白質の分解方法においては、前記接触処理工程において、前記第一の処理容器に収容した前記難分解性蛋白質が、前記第一の処理容器内に流入させた、難分解性蛋白質の分解酵素を含む前記液状物により接触処理される。前記加温循環工程において、前記第一の処理容器内に流入することにより、その体積が増加し所定量に達した前記液状物が、前記第二の処理容器に移送され、そこで加温されつつ循環される。その結果、前記液状物中に含まれる前記難分解性蛋白質及びその小片等がより完全にかつ均一に分解等される。そして、必要に応じてこれらの工程を繰り返すと、前記難分解性蛋白質は完全に又は所望の程度にまで分解等される。
<24> 難分解性蛋白質が、過塩素酸可溶性蛋白質(PSP)、異常プリオン蛋白質、及びクラゲ蛋白質から選択される少なくとも1種である前記<17>に記載の難分解性蛋白質の分解方法である。該難分解性蛋白質の分解方法においては、前記過塩素酸可溶性蛋白質(PSP)、前記異常プリオン蛋白質、及び前記クラゲ蛋白質から選択される少なくとも1種が、効率的に分解される。
<25> 難分解性蛋白質の分解酵素を含む液状物が、放線菌が産生するプロテアーゼを含む前記<23>から<24>のいずれかに記載の難分解性蛋白質の分解方法である。該難分解性蛋白質の分解方法においては、前記液状物が放線菌が産生するプロテアーゼを含むため、前記難分解性蛋白質が極めて効率的に分解される。
<26> 放線菌が、ストレプトミセス属放線菌から選択される前記<25>に記載の難分解性蛋白質の分解方法である。
<27> ストレプトミセス属放線菌が、エスピー種放線菌から選択される前記<26>に記載の難分解性蛋白質の分解方法である。
<28> エスピー種放線菌が、99−GP−2D−5株(FERM P−19336)及びその誘導菌株から選択される前記<27>に記載の難分解性蛋白質の分解方法である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質を含む廃棄物などの被処理対象物を、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解等することができ、移設・保守管理等が容易であり、クラゲ分解装置等として好適な湿式処理装置、並びに、クラゲ蛋白質等の難溶解性蛋白質を、圧力、薬品、高熱等の物理化学的エネルギーを極力消費することなく迅速かつ容易に分解することができる難溶解性蛋白質の分解方法、クラゲの効率的な分解に好適なクラゲ分解用組成物及びそれを用いた効率的なクラゲの分解方法を提供することができる。
図1は、本発明の湿式処理装置の一態様であるクラゲ分解装置の一実施例を表す概略説明図である。
(湿式処理装置)
本発明の湿式処理装置は、第一の処理容器と、第一の液状物移送手段とを少なくとも有してなり、好ましくは第二の処理容器と、第二の液状物移送手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
−第一の処理容器−
前記第一の処理容器としては、被処理対象物を収容し、流入する液状物と接触処理させることが可能な容器であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記液状物が内部に流入する液状物流入口と、前記液状物が外部に流出する液状物流出口とを備えているものなどが挙げられ、前記被処理対象物を上方に向けて移動させるようにして液状物を下部から流入可能であるものが好ましく、具体的には、前記液状物流入口を下部に備えているものが好ましい。
この好ましい態様の場合、前記被処理対象物は、前記第一の処理容器の下部に設けられた前記液状物流入口から内部に流入する前記液状物により、上方に押し上げられるようにして接触処理される。即ち、前記被処理対象物は重力方向に落下しようとするのに対し、前記液状物は、前記第一の処理容器の下部に設けられた液状物流入口から該第一の処理容器の上方に向かって流れるため、この落下しようとする被処理対象物を押し上げるようにして接触する。このため、前記被処理対象物に付加される重力と、前記液状物の流圧との相乗効果により、前記接触処理を効果的に行うことができ、前記被処理対象物を完全に又は所望の程度にまで効率よく分解等することができる。
前記第一の処理容器の材質、形状、構造、大きさ、色等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材料としては、例えば、機械的強度、耐久性、耐薬品性等に優れるものが好ましく、公知の樹脂材料、金属材料、セラミック材料等から適宜選択することができる。前記形状としては、例えば、円筒形などが好適に挙げられる。前記構造としては、単槽構造であってもよいし、2槽以上の複合槽構造であってもよいが、前記第一の処理容器内に収容させる前記被処理対象物が前記液状物流入口及び前記液状物流出口を閉塞してしまうのを防ぐ観点からは、前記複合槽構造であるのが好ましく、前記被処理対象物を収容し、前記液状物流入口及び前記液状物流出口の少なくともいずれかを該被処理対象物が閉塞するのを防ぐ内側槽を備えた複合槽構造が好ましい。なお、前記内側槽としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記液状物流入口及び前記液状物流出口の径よりも小さな径の網目を有する籠体、などが好適に挙げられる。前記大きさとしては、前記被処理対象物の大きさ、処理量等に応じて適宜選択することができる。前記色としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、処理状況が目視可能な点で、透明であるのが好ましい。
−第一の液状物移送手段−
前記第一の液状物移送手段としては、前記第一の処理容器に流入する液状物が所定量に達した際に該第一処理容器内の液状物を外部に移送させることができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、その一端が前記液状物流出口に接続され、サイフォンの原理により前記第一処理容器内の液状物を移送させることができるものが好ましく、前記第一の処理容器の下部に設けられた前記液状物流出口に接続され、該第一の処理容器の内部に流入する前記液状物の量が、所定量に達した時に、前記サイフォンの原理により、前記第一の処理容器内の前記液状物を前記液状物流出口から外部に移送可能なものが特に好ましい。
このような第一の液状物移送手段の具体例としては、両端開口の管状構造物であって、その一端が前記第一の処理容器の下部に設けられた前記液状物流出口に前記液状物が流出不能に接続され、該一端の近傍で略垂直方向かつ上向きに屈曲し、前記第一の処理容器において、内部に収容される前記液状物の最大高さよりも低い任意の高さ位置で、その他端が重力がかかる方向でかつ前記第二の処理容器に対向する方向に向けて屈曲しているものが好適に挙げられる。このような第一の液状物移送手段の場合、ポンプ等を用いた場合に比し、前記サイフォンの原理を利用するので、駆動エネルギーを要さず、構造が簡単で、メインテナンスも不要な点で有利であり、また、前記第一の処理容器内で前記液状物が所定量に達するまでの間、該液状物と前記被処理対象物とを接触処理させることができる点で有利である。
−第二の処理容器−
前記第二の処理容器としては、前記第一の液状物移送手段により外部に移送された液状物を収容することが可能な容器であれば、特に制限はなく、その材質、形状、構造、大きさ、色等については、目的に応じて適宜選択することができる。
前記材質としては、例えば、機械的強度、耐熱性、耐薬品性等に優れているものが好ましく、樹脂、ガラス等のセラミックス、金属などが挙げられる。前記形状乃至構造としては、例えば、公知の水槽のような形状などが挙げられる。前記大きさとしては、処理量等に応じて適宜選択することができる。前記色としては、例えば、透明が好適に挙げられる。
前記第二の処理容器の設置場所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記第一の液状物移送手段により、前記第一の処理容器内に収容されていた液状物を該第二の処理容器内に効率的に移送させる観点からは、前記第一の処理容器よりも下方位置であることが好ましく、前記第一の液状物移送手段における開口端部が該第二の処理容器の内部に対向する位置であるのがより好ましい。
前記第二の処理容器における前記処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、混合処理、加熱処理、などが好適に挙げられる。
前記処理として混合処理を行うと、前記液状物を均一な溶液乃至分散液とすることができ、該液状物を用いて更に前記被処理対象物を接触処理させた際の処理効率に優れる等の点で有利である。
なお、前記混合処理は、混合手段を用いて好適に行うことができ、例えば、前記第二の処理容器内の前記液状物を攪拌等したり、前記第二の処理容器内の前記液状物をポンプ等を用いて循環させること等により行うことができる。
前記処理として加熱処理を行うと、前記被処理対象物を前記液状物中に十分に溶解させることができる点で有利である。
なお、前記加熱処理は、例えば、前記第二の処理容器内にヒーター等を設置すること等により行うことができる。前記加熱処理の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記被処理対象物がクラゲであり、前記液状物が本発明のクラゲ分解用組成物を含む場合には、45℃以上が好ましく、50〜70℃がより好ましい。この場合、前記クラゲの分解を短時間で効率よく行うことができる点で有利である。
前記処理として混合処理及び加熱処理を行うと、前記第一の液状物移送手段により移送されてきた前記液状物を内部で加温しながら循環させることができ、前記被処理対象物を前記液状物中に十分に溶解させ、該液状物を均一な溶液乃至分散液とすることができる点で有利である。
−第二の液状物移送手段−
前記第二の液状物移送手段としては、前記第二の処理容器内の液状物を前記第一の処理容器内に移送させることができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することできるが、例えば、一端が前記第二の処理容器内の前記液状物に浸漬された状態で該第二の処理容器内に配され、他端が前記第一の処理容器における前記液状物流入口に接続された配管であって、ポンプ等によって前記第二の処理容器内の前記液状物を汲み上げて前記第一の処理容器内に移送可能なもの、などが好適に挙げられる。
前記ポンプとしては、特に制限はなく、例えば、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプなどの公知のものの中から適宜選択することができる。これらの中でも、ポンプ内を蒸気やオゾン等による殺菌乃至滅菌処理等を行うことができるものが好ましい。
前記配管の材質、径、長さ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記材質としては、樹脂、金属などが挙げられるが、配管内の蒸気やオゾン等による殺菌乃至滅菌処理等に対する耐久性等を考慮すると、ステンレス製であるのが好ましい。
前記配管には分岐管を設けてもよく、例えば、(1)該配管内を殺菌乃至滅菌するためのオゾンや蒸気等の供給装置乃至発生装置に一端が接続され、他端が前記配管に接続された第一の分岐管、(2)前記液状物を最終的に取り出すための分岐管であって、一端が前記配管に接続され、他端が活性炭等の清浄化手段を介して開口している第二の分岐管、(3)一端が前記配管に接続され、他端が前記第二の処理容器における前記混合手段内に流体流通可能に配された第三の分岐管、(4)一端が前記配管に接続され、他端がドレインとして機能する第四の分岐管、などが好適に挙げられる。
前記分岐管は、バルブを有していても有していなくともよいが、バルブを少なくとも1つ有しているのが好ましい。該バルブとしては、手動バルブであってもよいし、電磁バルブであってもよい。該分岐管が前記バルブを有していると、前記液状物の前記第一の処理容器と前記第二の処理容器との間での移送(循環)、前記配管内の殺菌乃至滅菌処理、前記液状物の取り出し、等の操作を効率よく行うことができる等の点で有利である。
なお、前記分岐管の前記配管への接続の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶接、へルールやカプラー等を用いての接続、などのいずれであってもよい。
−その他の手段−
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記第一の処理容器、前記第一の液状物移送手段、前記第二の処理容器、前記第二の液状物移送手段などを一体的に固定させる固定手段(例えば、フレーム、箱体等)、前記湿式処理装置を移動可能な可搬式とするための移動手段(例えば、車輪等)、前記第二の処理容器における加熱手段や混合手段、前記第二の液状物移送手段におけるポンプ等の駆動を制御する制御手段(例えば、コンピュータ等)、前記接触処理後の前記液状物を外部に廃棄処分する際に環境基準(例えば、COD、BODなどの基準)を充たす程度に処理するための廃棄手段、などが挙げられる。
なお、前記湿式処理装置が前記固定手段を有していると、取扱性に優れ、前記湿式処理装置が前記移動手段を有していると、所望のタイミングでのみ該湿式処理装置を所望の場所に設置することができる点で好ましく、前記湿式処理装置が前記制御手段を有していると、処理効率等に優れる点で好ましい。
前記廃棄手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オゾン発生装置、などが挙げられる。なお、該オゾン発生装置により発生されたオゾンは、直接、前記第二の処理容器内に移送し、溶解可能に設計してもよいし、エアレーター等の気泡発生装置を利用してオゾンを前記第二の処理容器内に移送し、溶解可能に設計してもよい。
−被処理対象物−
本発明の湿式処理装置において、前記被処理対象物としては、特に制限はなく、接触処理の種類、目的等に応じて適宜選択することができるが、例えば、被分解処理対象物、被抽出処理対象物、被メッキ処理対象物、被培養処理対象物、などが挙げられる。
前記被分解処理対象物としては、例えば、難溶解性蛋白質を含有する物、厨芥、排水、有機廃液、産業廃棄物、などが挙げられる。前記難分解性蛋白質としては、例えば、過塩素酸可溶性蛋白質(PSP)、異常プリオン蛋白質、クラゲ蛋白質などが挙げられる。これらは、1種単独で被処理対象物としてもよいし、2種以上を被処理対象物としてもよい。これらの中でも、本発明の湿式処理装置は、前記クラゲ蛋白質を前記被処理対象物とすることが好ましく、この場合の該湿式処理装置は「クラゲ分解装置」として機能する。
なお、前記クラゲ蛋白質を前記被処理対象物とする場合、該クラゲ蛋白質を有するクラゲとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、スイナロクラゲ、ビゼンクラゲ、ミズクラゲ、エチゼンクラゲ、サカサクラゲ、キタユウレイクラゲ、アンドンクラゲ、アカクラゲ、などが挙げられる。また、前記クラゲ蛋白質の構成成分としては、例えば、コラーゲン、などが挙げられる。また、前記クラゲとしては、成体クラゲのみならず、例えば、ミズクラゲで言えば、エフィラ、ストロビラ、プラヌラ、ポリプ等の状態にある生活史のものも含まれる。
前記被抽出処理対象物としては、例えば、植物、昆虫、魚等の動物、これらの小片、などが挙げられる。
前記被メッキ処理対象物としては、例えば、金属基板等の金属構造物、などが挙げられる。
前記被培養処理対象物としては、例えば、微生物などが好適に挙げられ、具体的には、放線菌、カビ、細菌、酵母、などが挙げられる。
−接触処理−
前記被処理対象物の前記液状物による接触処理としては、特に制限はなく、前記被処理対象物の種類、目的等に応じて適宜選択することができるが、例えば、分解処理、抽出処理、メッキ処理、培地接触処理(培養処理)、などが挙げられる。これらの接触処理は、1種単独を目的としてもよいし、2種以上を目的としてもよい。これらの中でも、分解処理及び抽出処理の少なくともいずれかが好ましい。
前記接触処理の時間、温度等の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、前記第一の処理容器内での前記被処理対象物と前記液状物との接触処理の時間は、前記第一の処理容器における前記液状物流入口から流入する前記液状物の流速を適宜調節することにより、具体的には、前記第二の液状物移送手段による前記液状物の移送速度を適宜調節することにより、行うことができる。
−液状物−
前記液状物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記被処理対象物の分解酵素、抽出溶剤、メッキ剤、培地などを含むものが挙げられる。該液状物は、油性であってもよいし、水性であってもよいが、廃棄処理等の観点からは水性であるのが好ましく、水溶液であるのが好ましい。
前記被処理対象物が前記難溶解性蛋白質である場合には、前記液状物は、前記難溶解性蛋白質の分解酵素及び該分解酵素を産生する微生物の少なくともいずれかを含むのが好ましく、前記被処理対象物が前記クラゲ蛋白質である場合には、前記液状物は、前記クラゲ蛋白質の分解酵素及び該分解酵素を産生する微生物の少なくともいずれかを含むのが好ましい。前者の場合、前記湿式処理装置は「難溶解性蛋白質の分解装置」として機能し、後者の場合、前記湿式処理装置は「クラゲの分解装置」として機能する。
なお、前記難溶解性蛋白質の分解酵素、及び、前記クラゲ蛋白質の分解酵素としては、それぞれ前記難溶解性蛋白質、前記クラゲ蛋白質を分解することができればよく、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、放線菌が産生するプロテアーゼが好適に挙げられる。
また、前記難溶解性蛋白質及び前記クラゲ蛋白質の少なくともいずれかの分解酵素を産生する微生物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、放線菌が好適に挙げられる。
前記放線菌としては、例えば、ストレプトミセス属放線菌から選択されるものが好ましい。
前記ストレプトミセス属放線菌としては、例えば、エスピー種放線菌から選択されるものが好ましい。なお、前記ストレプトミセス・エスピー(Streptomyces sp.)は、土壌に多く存在し、病原性は確認されていない。
前記エスピー種放線菌としては、例えば、以下のA〜C、好ましくはA〜Dの菌学的性質を有するものが好適に挙げられ、99−GP−2D−5株(FERM P−19336)及びその誘導菌株から選択されるものがより好適に挙げられる。
A.形態的性質
(1)分枝した基生菌糸より、比較的長い波状の気菌糸を伸長し、まれにかぎ状あるいはル−プ状を呈する。
(2)成熟した胞子鎖は10〜50個の卵円形の胞子を連鎖し、胞子の大きさは約0.6〜0.7×0.8〜1.0ミクロンである。
(3)胞子の表面は平滑である。
(4)輪生枝、菌束糸、胞子のうおよび運動性胞子は認められない。
B.細胞壁組成としてLL型の2,6−ジアミノピメリン酸を含有する。
C.16SリボゾームRNA遺伝子の部分塩基配列(400〜500bp)によるストレプトミセス属放線菌に対する相同性90%以上、好ましくは95%以上。
D.各種培地における生育状態
(1)イ−スト・麦芽寒天培地(ISP−培地2、27℃培養)、うす黄[2ea, LtWheat]の発育上に、灰白[1 dc, Putty]〜明るいオリーブ灰[1 1/2 ge,Lt Olive Gray]の気菌糸をわずかに着生し、可溶性色素は認められない。
(2)オートミール寒天培地(ISP−培地3、27℃培養)、無色〜うす黄[1 1/2 ca, Cream]の発育上に、白の気菌糸をわずかに着生し、可溶性色素は認められない。
(3)スタ−チ・無機塩寒天培地(ISP−培地4、27℃培養)、無色の発育上に、白の気菌糸をわずかに着生し、可溶性色素は認められない。
(4)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP−培地5、27℃培養)、発育は無色、気菌糸は着生せず、可溶性色素は認められない。
(5)シュクロ−ス・硝酸塩寒天培地(27℃培養)、無色の発育上に、白の気菌糸をうっすらと着生し、可溶性色素は認められない。
前記ストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5株(FERM P−19336)の誘導菌株としては、ストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5株の子孫や、ストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5株の人工又は自然変異体であって、難分解性蛋白質を分解することができるプロテアーゼ産生能を有する菌株、などが挙げられる。なお、ストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5株は、他のストレプトミセス属の菌株と同様、その性状が変化し易く、例えば、紫外線、エックス線及び薬剤などを用いる人工的な変異手段で容易に変異し得る。
本発明の「クラゲ分解用組成物」は、前記「クラゲ蛋白質の分解酵素」を含む限り、特に制限はなく、上述したストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5株(FERM P−19336)等の放線菌の培養液そのものであってもよいし、該培養液に処理を加えたもの(粗精製物)、該培養液を精製したもの(精製物)、のいずれであってもよいし、更に必要に応じて、適宜選択したその他の成分を添加、混合等したものであってもよい。
本発明の「クラゲ分解用組成物」における前記クラゲの分解酵素の含有量としては、100質量%であってもよいし、それ以下であってもよく、100質量%未満である場合、前記酵素以外の成分としては、例えば、培養液成分、水、海水などが挙げられる。
前記難分解性蛋白質の分解酵素及び前記クラゲ蛋白質の分解酵素の少なくともいずれかを産生する微生物の培養としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の放線菌培地を好適に使用することができ、特に後述するFG培地を特に好適に使用することができ、好気条件で好適に行うことができる。
前記微生物の培養の結果として得られた培養液は、前記分解酵素(前記難溶解性蛋白質の分解酵素乃至クラゲ蛋白質の分解酵素)を含んでおり、本発明において前記液状物としての「クラゲ分解用組成物」として好適に使用することができる。
前記培養液から「難分解性蛋白質の分解酵素」乃至「クラゲ蛋白質の分解酵素」を精製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿、酸抽出、透析、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、レクチンクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどを利用する方法などが挙げられる。なお、前記アフィニティークロマトグラフィーの場合、そこで用いるカラムとしては、例えば、「クラゲ蛋白質の分解酵素」乃至「難分解性蛋白質の分解酵素」に対するモノクローナル抗体等の抗体を結合させたカラムや、「クラゲ蛋白質の分解酵素」乃至「難分解性蛋白質の分解酵素」に通常のペプチドタグを付加し、このペプチドタグに親和性のある物質を結合したカラム、などが挙げられる。
前記培地の炭素源としては、例えば、グルコ−ス、ポテトスタ−チ、デキストリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記培地の無機窒素源及び有機窒素源としては、例えば、酵母エキス、トリプトース、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、肉エキス、トマトピューレなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記培地には、その他必要に応じて、食塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸亜鉛、塩化マンガン、塩化コバルト、燐酸塩などの無機塩類を添加してもよいし、アミノ酸類、ビタミン類、核酸類などの有機物などを添加してもよい。
前記培養の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、液体培養法が好ましく、振とう培養法がより好ましい。前記培養の温度としては、20℃〜40℃程度が好ましく、前記培養のpHとしては、弱酸性乃至アルカリ性が好ましい。なお、前記液体培養の場合、通常4〜6日間培養を行うと、上述の分解酵素(プロテアーゼ)が培養液中に生成蓄積されるが、その生成蓄積量が最大に達したときに培養を停止し、菌体と培養液とを分離して得られた培養液(プロテアーゼ含有物)を、本発明においては、「クラゲ分解用組成物」、「クラゲ蛋白質の分解酵素」、「難分解性蛋白質の分解酵素」等として好適に使用することができる。
前記難分解性蛋白質の分解酵素及び前記クラゲ蛋白質の分解酵素の至適pHは、9〜12程度であり、至適温度は、60〜70℃程度である。
前記難分解性蛋白質の分解酵素及び前記クラゲ蛋白質の分解酵素の中でも、プロテアーゼが好ましく、N末端のアミノ酸配列として、YDLVGGDAYYIG、を含むプロテアーゼがより好ましい。
なお、上述の湿式処理装置を用いて、前記難分解性蛋白質の分解を行えば、後述する本発明の難分解性蛋白質の分解方法を実施したことになり、前記クラゲ(クラゲ蛋白質)の分解を行えば、以下の本発明のクラゲの分解方法を実施したことになる。
(クラゲの分解方法)
本発明のクラゲの分解方法は、前記クラゲに対し、本発明の上述した「クラゲ分解用組成物」を上述したように接触処理させることを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の処理を含む。
前記その他の処理としては、例えば、廃液処理などが挙げられる。
前記クラゲの分解方法は、公知の装置を使用して適宜実施することができ、例えば、容器中に前記クラゲを収容させておき、該容器内に前記クラゲ分解用組成物を添加し、前記クラゲと該クラゲ分解用組成物とを接触処理することにより実施することができるが、上述した本発明の湿式処理装置を用いて特に好適に実施することができる。
(難分解性蛋白質の分解方法)
本発明の難分解性蛋白質の分解方法は、上述した第一の処理容器に収容した、上述の難分解性蛋白質に対し、該第一処理容器の下部から、上述した難分解性蛋白質の分解酵素を含む液状物を流入させて上述の接触処理させる接触処理工程と、前記第一の処理容器内で所定量に達した該液状物を上述した第二の処理容器に移送し、該第二の処理容器内で加温しながら循環させる加温循環工程と、該第二の処理容器内の液状物を上述した第一の処理容器内に移送させ循環させる液状物循環工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の処理を含む。
前記その他の処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記液状物の抜き取り処理、廃液処理、前記第一の処理容器等の殺菌乃至滅菌処理、洗浄処理などが挙げられる。
なお、前記液状物は、上述した難分解性蛋白質の分解酵素を含むのが好ましく、また、該難分解性蛋白質の分解方法は、本発明の上述した湿式処理装置を用いて好適に実施することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、この実施例は、本発明の「湿式処理装置」をクラゲ分解装置として使用する例であり、前記液状物として本発明の「クラゲ分解用組成物」を使用する例であり、該クラゲ分解装置を用いて行ったクラゲの分解が、本発明の「難分解性蛋白質の分解方法」及び「クラゲの分解方法」に該当する。
図1は、本発明の湿式処理装置の一実施例を示す概略説明図であるが、図1に示す湿式処理装置は、前記第一の処理容器としての分解槽1と、前記第一の液状物移送手段としてのサイフォン管3と、前記第二の処理容器しての循環・加温槽5と、前記第二の液状物移送手段としての配管とを有する。
分解槽1は、ここでは、円筒形の槽であり、透明樹脂製であり、立設した状態で配置される。立設した状態の分解槽1は、上端が開口している。分解槽1の底面近傍の下部には、前記液状物が内部に流入する液状物流入口と、前記液状物が外部に流出する液状物流出口とが設けられている。なお、前記液状物流入口の近傍には、図示しない流量計が設けられており、分解槽1内に流入する前記液状物の流量が計測可能となっている。
分解槽1の内部には、前記液状物流入口及び前記液状物流出口の径よりも小さな網目を有する前記籠体としての仕切槽2が配されている。
サイフォン管3は、ここでは、両端開口の管状構造物(パイプ)であり、透明樹脂製である。サイフォン管3は、その一端が分解槽1における前記液状物流出口に前記液状物が流出不能に接続され、該一端の近傍で略垂直方向かつ上向きに屈曲している。また、サイフォン管3は、分解槽1において、内部に収容される前記液状物の最大高さよりも低い任意の高さ位置で、その他端が、重力がかかる方向にかつ循環・加温槽5に対向する方向に向けて屈曲している。サイフォン管3は、分解槽1に流入する前記液状物が所定量に達した時にサイフォンの原理により、分解槽1内の前記液状物を前記液状物流出口から外部に移送可能である。
循環・加温槽5は、ここでは、直方体状の水槽であり、透明樹脂製である。循環・加温槽5は、分解槽1よりも下方位置であって、サイフォン管3における開口端部が循環・加温槽5の内部に対向する位置に配置されている。循環・加温槽5は、加温管8を備えている。加温管8の垂直方向の内部中心には、ヒーター9が配設されている。
前記第二の液状物移送手段としての配管は、循環・加温槽5内の液状物を分解槽1内に移送させる配管であって、ここでは、ステンレス製であり、一端が循環・加温槽5内の前記液状物に浸漬された状態で循環・加温槽5内に配され、他端が分解槽1における前記液状物流入口に接続されている。前記配管の途中には、前記ポンプとしての送液ポンプ4が接続されており、送液ポンプ4を駆動させると、循環・加温槽5内の前記液状物が、汲み上げられ、分解槽1内に移送される。
前記配管には、第一の分岐管と、第二の分岐管と、第三の分岐管と、第四の分岐管とが接続されている。これらの分岐管の接続は、ネジ式接合されている。
前記第一の分岐管は、ここでは、ステンレス製であり、前記配管内を殺菌乃至滅菌するためのオゾンを供給するオゾン供給装置に一端が接続され、他端が前記配管に接続され、前記バルブとしての仕切弁11と、前記オゾンの逆流を防止可能な逆流防止弁12とを備えている。
前記第二の分岐管は、ここでは、ステンレス製であり、前記液状物を最終的に取り出すための分岐管であって、一端が前記配管に接続され、他端が活性炭処理筒15を介して開口しており、仕切弁13を備えている。
前記第三の分岐管は、ここでは、ステンレス製であり、一端が前記配管に接続され、他端が循環・加温槽5における加温管8内に流体流通可能に配されており、仕切弁7を備えている。
前記第四の分岐管は、ここでは、ステンレス製であり、一端が前記配管に接続され、他端がドレインとして機能し、仕切弁6を備えている。
なお、図1に示す湿式処理装置においては、図示しないフレーム等により各装置要素が一体的に固定されており、下部には移動可能な車輪が設けられており、可搬式に設計されている。
図1に示す湿式処理装置においては、前記被処理対象物の接触処理が行なわれるが、例えば、該湿式処理装置がクラゲ分解装置である場合について説明すると、この場合には、前記被処理対象物が「クラゲ(クラゲ蛋白質)」となり、該湿式処理装置は「クラゲ分解装置」となる。
海から陸揚げされた前記クラゲは、まず、分解槽1内に配された仕切槽2内に投入される。このとき、該クラゲは、そのままの形態で投入されてもよいし、分解処理速度を向上させる観点から、予め破砕して小片化、細片化等してから投入してもよい。
ここで使用される前記液状物は、前記クラゲ分解用組成物を含む水であり(濃度:0.003質量%)、仕切槽2内に収容された前記クラゲに対し、前記液状物流入口から流入して接触させられる。
前記クラゲ分解用組成物としては、ここでは、独立行政法人産業技術総合研究所の特許生物寄託センターに「ストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5」の名前で寄託されている株(受託番号;FERM P−19336)が産生する酵素(クラゲ蛋白質分解酵素)を含有する培養液である。
前記酵素(クラゲ蛋白質分解酵素)を含有する培養液は、具体的には、以下のようにして調製した。即ち、前記ストレプトミセス・エスピー99−GP−2D−5株を、以下の組成を有するFG培地を用いて培養した。培養後、菌体を遠心分離により除き、培養上清を得た後、培養上清を80%硫酸アンモニウムで飽和し、遠心分離により得られた硫酸アンモニウム飽和沈殿を0.05Mリン酸緩衝液(pH6.8)に対して透析して得た酵素の粗精製物を前記「クラゲ分解用組成物」とした。
<FG培地(pH7.0)組成>
魚肉エキス(極東製薬工業社製)・・・・・・・・・・・1.0g
酵母エキス(Difco社製)・・・・・・・・・・・・1.0g
グルコース(和光純薬工業社製)・・・・・・・・・・・2.0g
硫酸マグネシウム7水和物(和光純薬工業社製)・・・0.05g
炭酸カルシウム(和光純薬工業社製)・・・・・・・・0.32g
脱イオン水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100ml
ここで、前記クラゲ分解用組成物に含まれる前記酵素(クラゲ蛋白質分解酵素)の理化学的性質を、以下のようにして分析した。即ち、マススペクトル分析器(日本電子社製)を用いた質量分析により、前記酵素(クラゲ蛋白質分解酵素)の分子量を測定したところ、19,327であった。
また、HP G1005A Protein Sequencing System(ヒューレット・パッカード社製)を用いたエドマン分解法により、N末端のアミノ酸配列を調べたところ、YDLVGGDAYYIG、を含んでいることが判った。
図1に示す湿式処理装置の一態様である「クラゲ分解装置」においては、循環・加温槽5内に予め収容させておいた前記クラゲ分解用組成物を、前記配管における仕切弁14を「開」にし、仕切弁6、仕切弁7、仕切弁11及び仕切弁13を「閉」にしておき、前記配管に設けた送液ポンプ4を駆動させて汲み上げて、分解槽1内に移送させる。すると、前記クラゲ分解用組成物は、前記液状物流入口から分解槽1内に流入し、仕切槽2内に収容されたクラゲに接触し、該クラゲが該クラゲ分解用組成物によって接触処理される。このとき、このとき、前記クラゲは、分解槽1の下部から内部に流入するクラゲ分解用組成物により、上方に押し上げられるようにして接触処理される。即ち、前記クラゲは、重力方向に落下しようとするのに対し、前記クラゲ分解用組成物は、この落下しようとするクラゲを押し上げるようにして接触する。このため、前記クラゲに付加される重力と、前記クラゲ分解用組成物の流圧との相乗効果により、前記接触処理が効果的に行われ、前記クラゲ(前記難分解性蛋白質である前記クラゲ蛋白質)が効率よく分解される。
分解槽1内に流入する前記クラゲ分解用組成物の一部は、分解槽1の下部に設けられた前記液状物流出口からサイフォン管3内に流出する。そして、分解槽1内に流入する前記クラゲ分解用組成物の液量の増量(水位の上昇)と共に、分解槽1における前記液状物流出口に接続され、該液状物流出口付近から上方に向けて延設され、分解槽1の上部付近で下方に向けて湾曲するサイフォン管3内において前記クラゲ分解用組成物の液量も同様の速度で増量(水位が上昇)する。そして、サイフォン管3内において前記クラゲ分解用組成物の液量(水位)がサイフォン管3の湾曲部に達すると、サイフォンの原理により、分解槽1内の前記クラゲ分解用組成物が、前記液状物流出口からサイフォン管3を通して外部に連続的に移送され、サイフォン管3の先端17から循環・加温槽5内に連続的に移送される。このとき、仕切槽2内においては、前記クラゲ分解用組成物の減量と共に前記クラゲが自重で落下していき、該クラゲ分解用組成物が総て外部に移送された際には、仕切槽2の底面に衝突し、その際の衝撃等により破損等し小片化する。
循環・加温槽5内に移送された前記クラゲ分解用組成物は、前記配管に設けた送液ポンプ4を駆動させることにより、再度汲み上げられて、分解槽1内に再度移送される。これにより、分解槽1内において2回目の接触処理が行われる。このとき、前記配管における仕切弁14は「開」にし、仕切弁6、仕切弁7、仕切弁11及び仕切弁13は「閉」にしておく。なお、前記配管に設けた送液ポンプ4を連続的に駆動させておくと、分解槽1内に再移送、分解槽1内での再接触処理を連続的に繰り返すことができる。この接触処理を複数回行うことにより、仕切槽2内に収容されたクラゲが完全に分解され、前記クラゲ分解用組成物中に溶解する。
また、循環・加温槽5内では、必要に応じて、サイフォン管3により移送された前記クラゲ分解用組成物を加温管8内を通過させ、循環させることによって加温乃至反応させることができる。即ち、加温管8内を通過し、循環・加温槽5内を循環することにより、前記クラゲ分解用組成物は、均一に混合され、また、ヒーター9によって該クラゲ分解用組成物中に含まれる前記酵素の至適温度に加温されることにより(前記クラゲ分解用組成物の温度が、そこに含まれる酵素の既に至適温度に達している場合には、ヒーター9を作動させる必要はない)、該クラゲ分解用組成物中に含まれる未分解のクラゲ細片等(クラゲ蛋白質)の完全かつ効率的な分解が進み、前記クラゲ蛋白質が均一に溶解した溶液としての前記クラゲ分解用組成物が調製される。なお、循環・加温槽5内の前記クラゲ分解用組成物を、加温管8内を通過させて循環・加温槽5内で循環させるには、前記配管における仕切弁7を「開」にし、仕切弁6、仕切弁13及び仕切弁14を「閉」にしておき、前記配管に設けた送液ポンプ4を駆動させることにより行うことができる。また、このとき、循環・加温槽5内の前記クラゲ分解用組成物の全部を、加温管8内を通過させて循環・加温槽5内で循環させてもよいし、循環・加温槽5内の前記クラゲ分解用組成物の一部を、加温管8内を通過させて循環・加温槽5内で循環させ、残りの一部を分解槽1内に移送させてもよい。
分解槽1内での前記クラゲの分解処理が終了した後、分解処理液である前記クラゲ分解用組成物(分解したクラゲ蛋白質を含有している)は、廃棄処分してもよいし、一旦集められた後、コラーゲン等の有用蛋白質や、脂質等を更に抽出等してから廃棄処分してもよい。
なお、前記廃棄処分する場合には、外部に排出可能な水質基準に達するまで浄化する必要がある。この場合、仕切弁11を「開」にし、仕切弁6、仕切弁7、仕切弁13及び仕切弁14を「閉」にし、オゾン発生器10から発生されたオゾンを逆流防止弁12を通過させて循環・加温槽5内に導入し、循環・加温槽5内に収容されている分解処理後の前記クラゲ分解用組成物(分解したクラゲ蛋白質を含有している)をオゾン処理し、酸化分解させることにより、外部に排出可能な水質基準までに浄化することができる。
前記オゾン処理により、分解処理後の前記クラゲ分解用組成物(分解したクラゲ蛋白質を含有している)中の有機物が、排出可能な水質基準に達した後、仕切弁13を「開」にし、仕切弁6及び仕切弁14を「閉」にしておき、送液ポンプ4を駆動させて活性炭処理筒15を通過させることにより、環境中に排出可能な処理液18として外部に排出することができる。
また、前記クラゲ分解用組成物(分解したクラゲ蛋白質を含有している)からコラーゲン等の有用蛋白質や、脂質等の有用物を回収する場合には、前記オゾン処理を行わず、仕切弁6を「開」にし、仕切弁7、仕切弁13及び仕切弁14を「閉」にしておき、送液ポンプ4を駆動させることにより、分解処理液16が得られる。
上述のクラゲ分解装置により、表1に示す各種処理液を用いてミズクラゲの分解を行い、ミズクラゲの減重量(%)の時間変化を測定した。その結果を表1に示した。ミズクラゲの減重量は、処理前のミズクラゲ重量(湿重量)から処理後残渣重量(湿重量)を減じたものを処理前のクラゲ重量(湿重量)で除して100を乗じた値である。ここでのミズクラゲ重量は、分離したクラゲ個体を乾燥等させずに測定した値である。なお、表1中の数字は、(平均値±標準偏差)を示す。
表1の結果から明らかなように、本発明のクラゲ分解用組成物を用いなかった各場合では、24時間経過してもミズクラゲの分解は完全ではなかったが、本発明のクラゲ分解用組成物を用いた場合、特にこれを50℃に加熱したものを用いた場合には、僅か1時間ほどでミズクラゲを完全にかつ容易に分解させることができた。
上述した本発明の実施例に係る湿式処理装置(クラゲ分解装置)では、以下に示した特長を有する。即ち、(1)分解槽1内に撹拌装置、温度調節装置等の設備が不要である。(2)分解槽1内に撹拌装置が不要なため装置を簡単に大型化できる。(3)分解槽1内の前記液状物(処理液)がサイフォン管3の上部湾曲部と同じ高さに達した際に、サイフォンの原理によって前記液状物(処理液)が連続的に循環・加温槽5に移送されるため、移送のためのポンプ等の特別な設備が不要であり、分解槽1内の液状物が溢れる等の問題が生じない。(4)撹拌装置が不要であるので、安全であり、ポンプ1台で稼動可能なので保守管理が極めて容易であり、低コストで運転が可能である。(5)連続的にクラゲ(クラゲ蛋白質)等の分解処理を行うことができる。(6)循環・加温槽5を廃液処理槽としても使用することができるため、槽数が少なくて足り、安価に設計することができ、保守も容易である。(7)クラゲは半透明なため透明な液体中でも見えにくいという問題があるものの、サイフォン管3から前記液状物が外部に移送されると、分解槽1の底部にクラゲの固体が露出するので、クラゲの分解程度の判別が容易である。(8)サイフォン管3から前記液状物が外部に移送されると、分解槽1の底部にクラゲの固体が落下するのと共に、互いに積み上げられた状態となり、下部のクラゲが押し潰される結果、下部のクラゲが物理的に破砕され、細片が多くなることにより、分解処理するクラゲの表面積が大きくなり、処理が効率的になるという利点がある。
また、本発明の難分解性蛋白質の分解方法、クラゲの分解方法によれば、前記難分解性蛋白質である前記クラゲ蛋白質を、短時間で効率よく、低コストで完全に分解することができる。
本発明の湿式処理装置は、各種分野において好適に使用することができるが、例えば、前記難分解性蛋白質の分解装置、前記クラゲ(クラゲ蛋白質)の分解装置、抽出装置、メッキ装置、微生物培養装置、などとして好適に使用することができる。
本発明のクラゲ分解用組成物は、前記クラゲの分解処理に好適に使用することができる。
本発明の難分解性蛋白質の分解方法は、クラゲ蛋白質等の前記難分解性蛋白質の分解処理に好適に使用することができる。
本発明のクラゲ蛋白質の分解方法は、各種クラゲの分解処理に好適に使用することができる。
1・・・・分解槽
2・・・・仕切槽
3・・・・サイフォン管
4・・・・送液ポンプ
5・・・・循環・加温槽
6・・・・仕切弁
7・・・・仕切弁
8・・・・加温管
9・・・・ヒーター
10・・・オゾン発生装置
11・・・仕切弁
12・・・逆止弁
13・・・仕切弁
14・・・仕切弁
15・・・活性炭処理筒
16・・・クラゲ分解処理水
17・・・サイフォン管通過処理液出口
18・・・活性炭処理筒通過清浄排水

Claims (4)

  1. 放線菌が産生するプロテアーゼを含むことを特徴とするクラゲ分解用組成物。
  2. 放線菌が、ストレプトミセス属放線菌から選択される請求項1に記載のクラゲ分解用組成物。
  3. ストレプトミセス属放線菌が、エスピー種放線菌から選択される請求項2に記載のクラゲ分解用組成物。
  4. エスピー種放線菌が、99−GP−2D−5株(FERM P−19336)及びその誘導菌株から選択される請求項3に記載のクラゲ分解用組成物。
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