JP2010011627A - バスバー、バスバー装置、ステータ結合体、ブラシレスモータ、及びステータ結合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度に且つ容易に形成され製造コストを抑えることができるバスバーを提供する。
【解決手段】バスバー17は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材よりなる。そして、バスバー17は、前記棒状部材の長手方向の両端部をそれぞれ長手方向に屈曲してなる2つの屈曲角部22を有するとともに、屈曲角部22とバスバー17の長手方向の端面23との間の直線状の部位が、ステータに備えられるコイルの端部が接続される接続部24とされている。
【選択図】図5
【解決手段】バスバー17は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材よりなる。そして、バスバー17は、前記棒状部材の長手方向の両端部をそれぞれ長手方向に屈曲してなる2つの屈曲角部22を有するとともに、屈曲角部22とバスバー17の長手方向の端面23との間の直線状の部位が、ステータに備えられるコイルの端部が接続される接続部24とされている。
【選択図】図5
Description
本発明は、ブラシレスモータのステータに備えられる複数のコイルのうち所定のコイルを短絡するためのバスバー、該バスバーを保持したバスバー装置、ステータにバスバー装置を固定してなるステータ結合体、該ステータ結合体を備えたブラシレスモータ、及びステータ結合体の製造方法に関するものである。
従来、ブラシレスモータには、ステータに巻装された複数のコイルの対応する端部同士を短絡するとともに外部の電源装置から供給される電流を各コイルに供給するためのバスバーを保持したバスバー装置を備えたものがある。
例えば、特許文献1に記載されたバスバー装置に備えられる複数のバスバーは、プレス加工により導電性の金属板材を打ち抜いて略帯状の板材を形成した後に、この略帯状の板材を円弧状に湾曲して形成されている。これらバスバーを保持するホルダは、円環状をなすとともに、該ホルダの周方向に沿った円弧状をなす複数の収容溝を備えている。そして複数のバスバーは、それぞれホルダの収容溝に収容されてホルダにて保持されている。
また、特許文献2に記載されたバスバー装置に備えられる複数のバスバーは、円弧状の収納部と、放射状に径方向外側に突出しコイルの端部が接続される接続部とが周方向に交互に形成されるように、導電性を有し断面形状が長手方向に一様な棒状部材を屈曲して形成されている。接続部は、収納部から径方向外側に突出するように略90°曲げられて先端において180°曲げられることにより元の方向に折り返された形状をなすとともに、接続部の先端部には、小径の環状部が形成されている。これらバスバーを保持するホルダは、円環状をなすとともに、該ホルダの周方向に沿った円弧状をなす複数の収容溝を備えている。そして、複数のバスバーは、収納部がホルダの収容溝にそれぞれ収容されてホルダにて保持されている。尚、複数のバスバーがホルダに収容された状態においては、各バスバーの接続部は、ホルダの軸方向に互いにずれた位置に配置されている。
特開2003−324883号公報
特開2003−324887号公報
しかしながら、特許文献1に記載のバスバー装置に備えられるバスバーは、導電性の金属板材をプレス加工にて打ち抜いて形成されるため歩留が悪く、製造コストが高くなるという問題がある。一方、特許文献2に記載のバスバー装置に備えられるバスバーは、断面形状が長手方向に一様な棒状部材にて形成されるため、特許文献1に記載のバスバーに比べて歩留は向上される。しかしながら、バスバーの形状が複雑であるため、その製造が困難であるとともに、寸法に誤差が生じ易くなる。バスバーに寸法誤差が生じると、コイルの端部とバスバーとの接合部位やバスバーに応力が生じ、接合部位の強度が低下する虞がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、高精度に且つ容易に形成され製造コストを抑えることができるバスバー、該バスバーを備えたバスバー装置、該バスバー装置を備えたステータ結合体、該ステータ結合体を備えたブラシレスモータ、及びステータ結合体の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ステータに備えられる複数のコイルの端部が接続される接続部を備えたバスバーであって、断面形状が長手方向に一様な導電性を有する棒状部材よりなり、前記棒状部材の両端部をそれぞれ長手方向に屈曲してなる2つの屈曲角部を有し、前記接続部は、前記屈曲角部と当該バスバーの長手方向の端面との間の直線状の部位であることをその要旨としている。
同構成によれば、バスバーは、断面形状が長手方向に一様な棒状部材の両端を屈曲して形成されるため、容易に形成することができる。また、バスバーは、断面形状が長手方向に一様な棒状部材から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、バスバーの製造コストを小さく抑えることができる。更に、コイルの端部が接続される接続部は直線状という簡易な構造であるため、バスバーにおける2つの接続部同士の位置ずれを小さく抑えることが可能であり、高精度にバスバーを形成することが可能である。そして、直線状の接続部は、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。そのため、コイルの端部と直線状の接続部とを溶接にて接合した場合、コイルの端部と環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。従って、コイルの端部と接続部との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバスバーにおいて、長手方向の両端部にそれぞれ設けられた2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部が直線状をなすことをその要旨としている。
同構成によれば、バスバーにおいて、各接続部は直線状をなすとともに、該バスバーの長手方向の両端部にそれぞれ設けられた接続部の間の部位であるコイル連結部が直線状をなすことから、直線状の棒状部材の2箇所を屈曲するだけで容易にバスバーを形成することができる。また、バスバーにおいて2つの接続部の間のコイル連結部は直線状をなしているため、例えばコイル連結部が湾曲形状等をなす場合に比べて2つの屈曲角部間の長さが短くなる。従って、バスバーにおいて屈曲角部間の抵抗を小さくすることができるとともに、より短い棒状部材からバスバーを形成できるため、製造コストをより低減させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のバスバーにおいて、2つの前記接続部は、2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部に対して直角をなすとともに、互いに平行をなすことをその要旨としている。
同構成によれば、バスバーは、接続部がステータの中心軸線と平行をなすように同ステータに対して配置された場合、接続部がステータの径方向等に延びる場合に比べて、ステータの中心軸線を中心としたより小さい範囲内に収まる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のバスバーにおいて、2つの前記接続部は、2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部の中心線を含む一平面に対して平行に延びていることをその要旨としている。
同構成によれば、バスバーは、コイル連結部及び接続部がステータの中心軸線と直交するように同ステータに対して配置された場合、接続部がステータの中心軸線と平行に延びる場合等に比べて、ステータの中心軸線方向により狭い範囲内に収まる。尚、本発明において「一平面に対して平行に延びる」とは、接続部が一平面内に含まれるものも意味する。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の複数のバスバーと、前記バスバーを保持するホルダとを備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、高精度に且つ容易に形成され製造コストを抑えることができるバスバーを備えるため、バスバー装置の製造コストを小さく抑えることができる。
同構成によれば、高精度に且つ容易に形成され製造コストを抑えることができるバスバーを備えるため、バスバー装置の製造コストを小さく抑えることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のバスバー装置において、前記ホルダは、少なくとも2本の前記バスバーを、各前記バスバーにおける前記接続部の間の部位であるコイル連結部が互いの間に隙間を有して立体交差するように保持していることをその要旨としている。
同構成によれば、コイル連結部同士の絶縁性が確保される。また、ホルダは、コイル連結部が互いの間に隙間を有して立体交差するようにバスバーを保持するため、バスバーを形成するための棒状部材は、絶縁性の被膜にて被覆されたものでなくてもよい。従って、被膜を備えない棒状部材からバスバーを形成することにより棒状部材のコストを低減させることができる。更に、被膜を備えない棒状部材からバスバーが形成されると、バスバーにおいてコイルの端部が接続される部分の被膜を除去する工程が不要となるため、バスバー装置の生産性が向上し、結果的にバスバー装置の製造コストをより小さく抑えることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載のバスバー装置において、前記ホルダは、絶縁性を有する樹脂材料よりなり、複数の前記バスバーは、前記接続部の少なくとも一部が前記ホルダから露出するように前記ホルダの内部にインサート成形されていることをその要旨としている。
同構成によれば、バスバーは、絶縁性を有する樹脂材料よりなるホルダの内部に埋設されることになるため、バスバー同士の短絡をより確実に防止することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載のバスバー装置において、前記ホルダは、絶縁性を有する樹脂材料よりなるとともに深さの異なる複数の収容溝を備え、複数の前記バスバーは、前記収容溝にそれぞれ収容されて前記ホルダにて保持されたことをその要旨としている。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載のバスバー装置において、前記ホルダは、絶縁性を有する樹脂材料よりなるとともに深さの異なる複数の収容溝を備え、複数の前記バスバーは、前記収容溝にそれぞれ収容されて前記ホルダにて保持されたことをその要旨としている。
同構成によれば、ホルダに設けられた複数の収容溝は深さが異なるため、収容溝にそれぞれ収容されたバスバー同士の短絡が抑制される。
請求項9に記載の発明は、請求項5乃至請求項8の何れか1項に記載のバスバー装置において、前記ホルダは、環状のホルダ本体を備え、前記接続部における前記ホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部が、前記中心軸線と直交する一平面内に配置されるように、前記ホルダ本体にて複数の前記バスバーを保持していることをその要旨としている。
請求項9に記載の発明は、請求項5乃至請求項8の何れか1項に記載のバスバー装置において、前記ホルダは、環状のホルダ本体を備え、前記接続部における前記ホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部が、前記中心軸線と直交する一平面内に配置されるように、前記ホルダ本体にて複数の前記バスバーを保持していることをその要旨としている。
同構成によれば、コイルの端部における先端面を、接続部におけるホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部と同一平面内に配置することにより、溶接を行う位置をホルダ本体の中心軸線方向に一定とすることができる。従って、コイルの端部と接続部とを連続的に容易に溶接することが可能である。また、コイルの端部における先端面を、接続部におけるホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部と同一平面内に配置することにより、隣接したコイルの端部と接続部とに溶接電極を均等に対向させることが可能であるため、コイルの端部と接続部との溶接強度を安定的に確保可能である。
請求項10に記載の発明は、請求項5乃至請求項9の何れか1項に記載のバスバー装置において、各前記バスバーは、長手方向の両端部にそれぞれ設けられた2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部が直線状をなし、前記接続部が前記コイル連結部に対して直角をなすとともに、各前記バスバーにおける2つの前記接続部の先端が同方向を向いて互いに平行をなしており、前記ホルダは、全ての前記バスバーの接続部の先端面が軸方向の一方側を向くように前記バスバーを保持していることをその要旨としている。
同構成によれば、バスバー装置が、バスバーの接続部がステータの中心軸線と平行をなすように同ステータに対して配置された場合、接続部がステータの径方向等に延びる場合に比べて、バスバーはステータの中心軸線を中心としたより小さい範囲内に収まる。従って、バスバー装置の径方向の小型化を図ることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項5乃至請求項9の何れか1項に記載のバスバー装置において、各前記バスバーは、前記接続部が、各前記バスバーにおける2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部の中心線を含む一平面に対して平行に延びるとともに、前記接続部の先端が前記ホルダの外周側を向いており、前記ホルダは、環状のホルダ本体を備え、全ての前記バスバーの接続部の先端部が前記ホルダ本体の外周面から径方向外側に突出し且つ全ての前記バスバーの接続部が前記ホルダ本体の中心軸線方向に同一位置となるように前記バスバーを保持していることをその要旨としている。
同構成によれば、バスバー装置が、コイル連結部及び接続部がステータの中心軸線と直交するように同ステータに対して配置された場合、バスバーは、接続部がステータの中心軸線と平行に延びる場合等に比べてステータの中心軸線方向により狭い範囲内に収まる。従って、バスバー装置の軸方向の小型化を図ることができる。
請求項12に記載の発明は、周方向に配置され放射状に延びる複数のティースを有するステータコアに複数のコイルを巻装してなる円環状のステータと、前記ステータの軸方向の片側端面に固定された請求項5乃至請求項11の何れか1項に記載のバスバー装置とを備え、前記ステータの軸方向の片側端部から軸方向に引き出された前記コイルの端部が、前記接続部に接合されていることをその要旨としている。
同構成によれば、ステータ結合体は、高精度に且つ容易に形成され製造コストを抑えることができるバスバーを有するバスバー装置を備えるため、ステータ結合体の製造コストを小さく抑えることができる。また、コイルの端部が接続される接続部は直線状という簡易な構造であるため、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。そのため、コイルの端部と直線状の接続部とを溶接にて接合した場合、コイルの端部と環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。従って、コイルの端部と接続部との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。その結果、ステータ結合体の信頼性が向上される。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のステータ結合体において、前記ホルダは、接続部における前記ステータと反対側の端部が、前記ステータの中心軸線と直交する一平面内に配置されるように複数の前記バスバーを保持しており、前記コイルの端部は、その先端面が、接続部における前記ステータと反対側の端部と前記ステータの中心軸線方向に同一位置となるように前記接続部に隣接して配置され、前記接続部と前記コイルの端部とは、前記接続部における前記ステータと反対側の端部及び前記コイルの端部における先端面において互いに接合されていることをその要旨としている。
同構成によれば、コイルの端部における先端面は、接続部における前記ホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部と同一平面内に配置されるため、コイルの端部と接続部との溶接を行う位置をステータの中心軸線方向に一定とすることができる。従って、コイルの端部と接続部とを連続的に容易に溶接することができる。また、隣接したコイルの端部と接続部とに溶接電極を均等に対向させることが可能であるため、コイルの端部と接続部との溶接強度を安定的に確保可能である。
請求項14に記載の発明は、請求項12又は請求項13に記載のステータ結合体において、少なくとも1本の前記バスバーは、該バスバーにおける両端部の前記接続部の間の部位であるコイル連結部が、前記ステータの軸方向から見て前記ステータの内側を通るように延びていることをその要旨としている。
同構成によれば、コイル連結部が軸方向から見てステータの内側を避けて通るように形成される場合に比べて、コイル連結部の長さを短くすることが可能となる。従って、軸方向から見てステータの内側を通るようにすることによりコイル連結部の長さを短くできた場合には、コイル連結部の抵抗をより小さくすることができる。
請求項15に記載の発明は、請求項12乃至請求項14の何れか1項に記載のステータ結合体において、断面形状が長手方向に一様な導電性を有する棒状部材よりなり、前記棒状部材の長手方向の少なくとも1箇所を屈曲してなる屈曲角部を有し、前記屈曲角部から前記棒状部材の長手方向の端面までの直線状の部位が供給側接続部とされた電力供給線を備え、複数の前記バスバーのうち少なくとも1本のバスバーには、前記接続部に前記供給側接続部が接合されていることをその要旨としている。
同構成によれば、電力供給線は、断面形状が長手方向に一様な導電性を有する棒状部材から形成されるため、容易に形成することができる。また、電力供給線は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、電力供給線の製造コストを小さく抑えることができる。従って、電力供給線を備えたステータ結合体の製造コストを更に小さく抑えることができる。
請求項16に記載の発明は、請求項12乃至請求項15の何れか1項に記載のステータ結合体において、前記バスバーは、その外周面に絶縁性の被膜を備えない導電性の前記棒状部材よりなることをその要旨としている。
同構成によれば、バスバーは、絶縁性の被膜を備えない導電性の棒状部材から形成されている。絶縁性を備えない導電性の棒状部材は、絶縁性の被膜を有する棒状部材に比べて安価であるため、製造コストが一層低減される。また、バスバーにおいてコイルの端部が接続される部分の被膜を除去する工程が不要であるため、ステータ結合体の生産性が向上される。
請求項17に記載の発明は、請求項12乃至請求項16の何れか1項に記載のステータ結合体において、前記ホルダは、前記コイルの端部が径方向外側から挿入される複数の配置凹部を備え、各前記配置凹部の内周面は、前記ステータの径方向内側及び周方向から該配置凹部の内部に配置された前記コイルの端部に接触するとともに、各前記配置凹部の径方向外側の開口部には、前記ステータの周方向に突出して前記配置凹部内に前記コイルの端部を保持する係止凸部が設けられたことをその要旨としている。
同構成によれば、コイルの端部は、配置凹部内に配置されると、該配置凹部によって径方向及び周方向の移動が規制される。従って、コイルの端部と接続部との接合をより容易に行うことができる。
請求項18に記載の発明は、有底筒状のハウジングケースと、前記ハウジングケースの内周面に固定された請求項12乃至請求項17の何れか1項に記載のステータ結合体と、を備えたブラシレスモータとしたことをその要旨としている。
同構成によれば、製造コストが低減されるステータ結合体を備えたことにより、ひいてはブラシレスモータの製造コストが低減される。
請求項19に記載の発明は、請求項12乃至請求項17の何れか1項に記載のステータ結合体の製造方法であって、前記バスバー装置を前記ステータの軸方向の片側端面に固定する固定工程と、前記ステータの軸方向の一方側に引き出された前記コイルの端部を、接続する前記バスバーの前記接続部に隣接するように配置する配置工程と、隣接した前記接続部と前記コイルの端部とをそれぞれ溶接により接合する接合工程とを備えたことをその要旨としている。
請求項19に記載の発明は、請求項12乃至請求項17の何れか1項に記載のステータ結合体の製造方法であって、前記バスバー装置を前記ステータの軸方向の片側端面に固定する固定工程と、前記ステータの軸方向の一方側に引き出された前記コイルの端部を、接続する前記バスバーの前記接続部に隣接するように配置する配置工程と、隣接した前記接続部と前記コイルの端部とをそれぞれ溶接により接合する接合工程とを備えたことをその要旨としている。
同発明によれば、接合工程では、コイルの端部と直線状の接続部とが溶接により接合される。コイルの端部が接続される接続部は、直線状という簡易な構造であるため、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。従って、コイルの端部と直線状の接続部とを溶接にて接合した場合、コイルの端部と環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。その結果、コイルの端部と接続部との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載のステータ結合体の製造方法において、前記ホルダは、接続部における前記ステータと反対側の端部が、前記ステータの中心軸線と直交する一平面内に配置されるように複数の前記バスバーを保持しており、前記配置工程では、前記コイルの端部を、その先端面が、接続部における前記ステータと反対側の端部と前記ステータの中心軸線方向に同一位置となるように前記接続部に隣接して配置し、前記接合工程では、隣接した前記接続部と前記コイルの端部とを、前記接続部における前記ステータと反対側の端部及び前記コイルの端部における先端面において互いに接合することをその要旨としている。
同発明によれば、配置工程において、コイルの端部における先端面は、接続部における前記ホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部と同一平面内に配置されるため、接合工程において、コイルの端部と接続部との溶接を行う位置をステータの中心軸線方向に一定とすることができる。従って、コイルの端部と接続部とを連続的に容易に溶接することができる。また、隣接したコイルの端部と接続部とに溶接電極を均等に対向させることが可能であるため、コイルの端部と接続部との溶接強度を安定的に確保可能である。
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載のステータ結合体の製造方法において、前記接合工程では、隣接して配置された一組の前記接続部及び前記コイルの端部若しくは隣接して配置された一組の前記コイルの端部を、前記ステータに対し軸方向に一定の位置関係で配置された溶接電極を用いて接合する度に、前記ステータの中心軸線を中心に前記ステータと前記溶接電極とを相対回転させて、次に溶接する隣接して配置された一組の前記接続部及び前記コイルの端部若しくは隣接して配置された一組の前記コイルの端部と前記溶接電極とを対向させ、隣接して配置された前記接続部と前記コイルの端部とを順に接合していくことをその要旨としている。
同発明によれば、溶接電極は、ステータに対し軸方向に一定の位置関係で配置されているため、溶接電極をステータの軸方向に移動させる時間が省略される。その結果、接合工程に要する時間を短縮することができる。また、配置工程において、コイルの端部における先端面は、接続部における前記ホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部と同一平面内に配置されることから、互いに接合される何れのコイルの端部及び接続部においても、溶接電極との間の軸方向の距離が一定となる。従って、コイルの端部と接続部との接合状態のばらつきが低減される。
本発明によれば、高精度に且つ容易に形成され製造コストを抑えることが可能なバスバー、該バスバーを備えたバスバー装置、該バスバー装置を備えたステータ結合体、該ステータ結合体を備えたブラシレスモータ、及びステータ結合体の製造方法を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)は、本第1実施形態のブラシレスモータの概略構成図を示す。このブラシレスモータは、例えば、電動パワーステアリング装置(図示略)の駆動源として用いられる。図1(a)に示すように、有底円筒状のハウジングケース1の上底部中央には、円環状の軸受2aが設けられるとともに、同ハウジングケース1の開口部には、略円板状のエンドフレーム3が螺子4の螺着により固定されている。エンドフレーム3の径方向の中央部には、円筒状の支持部3aがハウジングケース1の内部に向かって突出形成されるとともに、該支持部3aの先端開口部の内周面には、前記軸受2aと対をなす円環状の軸受2bが固定されている。また、ハウジングケース1の内周面には、円環状のステータ5が圧入固定されている。
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)は、本第1実施形態のブラシレスモータの概略構成図を示す。このブラシレスモータは、例えば、電動パワーステアリング装置(図示略)の駆動源として用いられる。図1(a)に示すように、有底円筒状のハウジングケース1の上底部中央には、円環状の軸受2aが設けられるとともに、同ハウジングケース1の開口部には、略円板状のエンドフレーム3が螺子4の螺着により固定されている。エンドフレーム3の径方向の中央部には、円筒状の支持部3aがハウジングケース1の内部に向かって突出形成されるとともに、該支持部3aの先端開口部の内周面には、前記軸受2aと対をなす円環状の軸受2bが固定されている。また、ハウジングケース1の内周面には、円環状のステータ5が圧入固定されている。
図2に示すように、ステータ5を構成するステータコア6は、軸方向から見た形状がT字状をなす12個の分割コア6aを周方向に連結して円環状に構成されている。各分割コア6aは、軸方向から見た形状が円弧状をなす連結部6bと、該連結部6bの周方向の中央部から径方向内側に延びるティース6cとから構成されている。そして、各分割コア6aには、各分割コア6aの軸方向の両端面、ティース6cの周方向の両側面及び連結部6bの内周側の側面を被覆するインシュレータ7が軸方向の両側から装着されている。絶縁性の合成樹脂材料よりなる各インシュレータ7の径方向の両端部には、軸方向に立設された防止壁7aが一体に設けられている。また、図1(b)に示すように、各インシュレータ7において、分割コア6aの下端面を被覆する端面被覆部7bには、その径方向外側の端部に、径方向内側に向かって凹設された係合凹部7cが形成されている。
図2に示すように、各ティース6cには、インシュレータ7の上から導線8が集中巻きにて巻回されることによりそれぞれコイル9が巻装されるとともに、各コイル9は、前記防止壁7aによって、径方向外側及び径方向内側へのはみ出しが防止されている。また、周方向に隣り合う2つずつのコイル9は、一方のコイル9と他方のコイル9が連続的に巻回されることにより、一方のコイル9の巻き終わりと他方のコイル9の巻き始めとがコイル9を構成する導線8によって連結されており、周方向に隣り合うコイル9を連結するこの導線8が渡り線9aとなっている。そして、各コイル9の巻き終わりと巻き始めの端部である合計24個の接続端部9b(渡り線9aの先端部を含む)は、ステータ5の軸方向の片側から軸方向に引き出されている(図1(a)参照)。尚、各コイル9を構成する導線8の外周面は、絶縁性の被膜(図示略)にて被覆されるとともに、接続端部9bにおいては被膜が除去されている。
図3に示すように、前記ステータ5の軸方向の片側端部、即ちステータ5におけるエンドフレーム3側の端部(図1(a)参照)には、バスバー装置11が固定されるとともに、このバスバー装置11及びステータ5にてステータ結合体S1が構成されている。バスバー装置11は、絶縁性の合成樹脂材料よりなるバスバーホルダ12と、該バスバーホルダ12にて保持される7本のバスバー13〜19(図2参照)とを備えている。尚、図2では、バスバーホルダ12を二点鎖線で図示している。
バスバーホルダ12は、絶縁性の合成樹脂材料にて形成されており、円環状のホルダ本体12aと、該ホルダ本体12aの外周面から外周側に延設された略四角形の板状をなす延設保持部12bとが一体に形成されてなる。ホルダ本体12aの外径は、ステータ5の外径よりも若干小さく形成されるとともに、ホルダ本体12aの内径は、ステータ5の内径と等しく形成されている。
ホルダ本体12aの外周縁には、周方向に等角度間隔となる3箇所に、バスバー装置11をステータ5に固定するためのスナップフィット係合部12cが一体に形成されている。図4に示すように、3つのスナップフィット係合部12cは、ホルダ本体12aの中心軸線L1方向に沿って同方向に延びるとともに、その先端部に、径方向内側に突出する係止部12dが一体に形成されている。そして、各スナップフィット係合部12cにおける基端側の部位は、係止部12dが径方向に沿って移動されるように弾性変形可能である。
ホルダ本体12aの内部には、インサート成形により前記バスバー13〜19が埋設されている。これらバスバー13〜19は、周方向に離れた位置にあるコイル9を接続するとともに各コイル9に電源を供給するためのものである。ここで、バスバー13〜19について詳述すると、図2、図5、図6(a)及び図6(b)に示すように、各バスバー13〜19は、長手方向と直交する方向に沿って切った場合の断面形状が円形状であり且つ断面形状が長手方向に一様な直線状の棒状部材21(図7(a)参照)を屈曲して形成されている。この棒状部材21は、導電性金属材料のみで形成されており、絶縁性の被膜は備えていない。各バスバー13〜19の長手方向の両端部には、棒状部材21の長手方向の両端部を該棒状部材21の長手方向に屈曲して形成された屈曲角部22がそれぞれ設けられている。そして、各バスバー13〜19において、屈曲角部22と各バスバー13〜19の長手方向の端面23との間の直線状の部位が、前記コイル9の接続端部9bがそれぞれ接続される接続部24とされている。尚、各バスバー13〜19の長手方向の端面23は、接続部24の先端面となる。また、各バスバー13〜19において、両端の接続部24の間の部位、即ち屈曲角部22間の部位であるコイル連結部25と、接続部24とは直角をなすとともに、各バスバー13〜19において両端部の2つの接続部24の先端面は、互いに同じ方向を向いている。更に、図2に示すように、周方向に120°離れた位置に配置された2つのコイル9をそれぞれ連結するバスバー13,14,19のコイル連結部25は、コイル連結部25の長手方向の中央部が屈曲されて略「く」字状をなしている。また、残りのバスバー15,16,17,18のコイル連結部25は直線状をなしている。尚、図6(a)及び図6(b)には、7本のバスバー13〜19のうち、代表としてバスバー17の平面図及び側面図を図示している。
図2及び図5に示すように、これらのバスバー13〜19は、ホルダ本体12aの内部において、コイル連結部25がホルダ本体12aの中心軸線L1と直交する平面と平行に配置されるように、また、接続部24が中心軸線L1と平行をなすように配置されている。更に、バスバー13〜19は、全ての接続部24の先端がホルダ本体12aの軸方向の一方側を向くように配置されるとともに、全ての接続部24の先端がホルダ本体12aから軸方向に突出した状態でホルダ本体12aにて保持されている。そして、複数のバスバー13〜19のうち、長さの短いバスバー17,18を除くバスバー13〜16,19は、コイル連結部25が立体交差しており、立体交差したコイル連結部25同士は、中心軸線L1方向に離間するとともに、互いの間にバスバーホルダ12を構成する絶縁性の合成樹脂材料が介在されている。更に、図4に示すように、バスバーホルダ12にて保持されたバスバー13〜19においては、全ての接続部24の先端面が、ホルダ本体12aの中心軸線L1と直交する一平面内(同一平面内)に配置されている。
ホルダ本体12aにおいて、各接続部24の近傍には、各接続部24と周方向に隣接する位置にコイル9の接続端部9bを配置するための配置凹部12eがそれぞれ形成されている。各配置凹部12eは、ホルダ本体12aの外周面に形成されるとともに、径方向内側に向かって凹設されており、中心軸線L1方向から見た形状が外周側に開口した矩形状をなしている。また、各配置凹部12eは、中心軸線L1方向に沿って延びる溝状をなすとともに、中心軸線L1方向の両端が軸方向に開口している。更に、各配置凹部12eにおけるホルダ本体12aの周方向の幅は、コイル9を構成する導線8の直径と等しく形成されるとともに、各配置凹部12eにおけるホルダ本体12aの径方向の深さは、前記導線8の直径と等しく形成されている。
上記のようなバスバー13〜19は、図7(a)に示すように、コイル連結部25の長さに応じた成形凹部31aを有する治具31と、成形凹部31aに対応した形状をなすパンチ32とを用いて形成される。詳述すると、成形凹部31aを跨ぐように棒状部材21を治具31上に配置した後に、図7(b)に示すように、パンチ32を棒状部材21ごと成形凹部31a内に挿入することにより、成形凹部31aとパンチ32とによって棒状部材21に屈曲角部22が形成されてバスバーが製造される。
また、図2に示すように、前記延設保持部12bは、7本のバスバー13〜19のうち3本のバスバー13,14,19にそれぞれ接続される3本の電力供給線41〜43を保持している。これら電力供給線41〜43は、コイル9に供給される3相(U相、V相、W相)の励磁電流に対応して3つ設けられるとともに、バスバー13〜19と同様の棒状部材から形成されている。尚、図6(c)及び図6(d)には、3本の電力供給線41〜43のうち、代表として電力供給線42の平面図及び側面図を図示している。各電力供給線41〜43は、ホルダ本体12a側となる長手方向の片側端部を長手方向に屈曲して形成された屈曲角部44を有し、これら屈曲角部44と長手方向の一端面(ホルダ本体12a側の端面)との間の直線状の部位が、3本のバスバー13,14,19の接続部24にそれぞれ接続される供給側接続部45とされている。そして、各電力供給線41〜43において、屈曲角部44から、供給側接続部45と反対側の長手方向の端面までの部位である電力供給部46と、供給側接続部45とは直角をなしている。そして、3本の電力供給線41〜43のうち、2本の電力供給線42,43の電力供給部46は、1箇所が屈曲されて略「く」字状をなすとともに、残りの1本の電力供給線41の電力供給部46は、直線状をなしている。
これら電力供給線41〜43は、インサート成形により延設保持部12b及びホルダ本体12aの内部に埋設されている。そして、バスバーホルダ12にて保持された電力供給線41〜43においては、電力供給部46が、ホルダ本体12aの中心軸線L1と直交する平面と平行に配置されるとともに、供給側接続部45が中心軸線L1と平行をなし、更に、全ての供給側接続部45の先端がバスバー13〜19の接続部24と同方向を向いている。また、3本の電力供給線41のうち、1本の電力供給線43の電力供給部46は、バスバー18のコイル連結部25と立体交差しており、立体交差した電力供給部46とコイル連結部25とは中心軸線L1方向に離間されて互いの間にバスバーホルダ12を構成する絶縁性の合成樹脂材料が介在されている。更に、図4に示すように、各電力供給線41〜43の供給側接続部45の先端面は、バスバー13〜19の接続部24の先端面と共に、ホルダ本体12aの中心軸線L1と直交する一平面内(同一平面内)に配置されている。
上記のように構成されたバスバー装置11は、図1(a)及び図1(b)に示すように、スナップフィット係合部12cの係止部12dが、ステータ5のインシュレータ7に設けられた係合凹部7cに係合されることにより、ステータ5に対して固定されている。バスバー装置11がステータ5の軸方向の片側端部に固定された状態においては、ホルダ本体12aの中心軸線L1がステータ5の中心軸線L2と一致するとともに、バスバー装置11は、支持部3aに固定された軸受2bの外周に配置される。
図3及び図4に示すように、各コイル9の接続端部9bは、それぞれステータ5に固定されたバスバーホルダ12の配置凹部12e内に配置されている。各コイル9の接続端部9bは、近傍の配置凹部12e内に配置されることにより、該配置凹部12eによって軸方向に延びた状態に保持されるとともに、接続される接続部24若しくは接続される接続端部9bに隣接する。尚、互いに接続される接続端部9bは、周方向に隣接するように1つの配置凹部12e内に一緒に配置される。また、各配置凹部12e内に配置された接続端部9bにおける先端面は、中心軸線L1方向の位置が接続部24及び供給側接続部45の先端面と同位置とされている。隣接した接続端部9bと接続部24、及び隣接した接続端部9b同士は、先端部に溶融溶接(例えばTig溶接)が施されてそれぞれ電気的に接続されている。そして、各バスバー13〜19は、両端部に接続されたコイル9の接続端部9b同士を接続している。
図1(a)に示すように、ステータ5の内側には、ロータ51が回転可能に配置されている。前記一対の軸受2a,2bにて軸支されたロータ51の回転軸52には、外周面に複数の永久磁石53が固定されたロータヨーク54が固定されている。そして、これら永久磁石53は、ステータコア6と径方向に対向している。また、回転軸52の先端は、バスバー装置11及びエンドフレーム3の支持部3aを貫通してハウジングケース1の外部に突出している。そして、回転軸52における支持部3aの内側の部位には、センサロータ55が固定されるとともに、支持部3aの内周面には、前記センサロータ55と径方向に対向するようにセンサステータ56が固定されている。このセンサロータ55及びセンサステータ56によってレゾルバ57が構成されている。レゾルバ57は、ステータ5に対するロータ51の回転状態(回転位置、回転速度等)を検出するためのものであり、ロータ51の回転状態に応じた位置検出信号をブラシレスモータの外部に設けられる駆動回路(図示略)に出力する。
上記のように構成されたブラシレスモータでは、所定のコイル9への通電によりロータ51が回転されると、回転軸52と共にセンサロータ55が回転する。そして、レゾルバ57は、センサロータ55の回転状態、即ちロータ51の回転状態に応じた回転検出信号を駆動回路(図示略)へ出力する。駆動回路は、入力された回転検出信号に基づいて、コイル9への通電を行う。
次に、上記のブラシレスモータに備えられるステータ結合体S1の製造方法について説明する。ステータ結合体S1は、固定工程、配置工程及び接合工程を経て製造される。
固定工程では、ステータ5の軸方向の片側端部にバスバー装置11が固定される。まず、ステータ5においてコイル9の接続端部9bが引き出された側の軸方向の端面と、バスバー装置11におけるスナップフィット係合部12cが突出した側の端面とが対向するように、ステータ5及びバスバー装置11が配置される。そして、ステータ5とバスバー装置11とが互いに近づくように、ステータ5の軸方向(ホルダ本体12aの中心軸線L1方向に同じ)に沿ってステータ5とバスバー装置11とが相対移動されることにより、バスバーホルダ12に設けられたスナップフィット係合部12cの係止部12dが、ステータ5のインシュレータ7に設けられた係合凹部7cに係合される(図1(a)及び図1(b)参照)。係合凹部7cに係合した係止部12dは、ステータ5の軸方向の端面と、係合凹部7cの内周面における軸方向と直交する部位とに軸方向から当接されるとともに、係合凹部7cの内周面に周方向の両側から当接される。そして、この係止部12dの係合凹部7cへの係合により、バスバー装置11は、ステータ5に固定されるとともにステータ5に対する移動が抑制される。
固定工程では、ステータ5の軸方向の片側端部にバスバー装置11が固定される。まず、ステータ5においてコイル9の接続端部9bが引き出された側の軸方向の端面と、バスバー装置11におけるスナップフィット係合部12cが突出した側の端面とが対向するように、ステータ5及びバスバー装置11が配置される。そして、ステータ5とバスバー装置11とが互いに近づくように、ステータ5の軸方向(ホルダ本体12aの中心軸線L1方向に同じ)に沿ってステータ5とバスバー装置11とが相対移動されることにより、バスバーホルダ12に設けられたスナップフィット係合部12cの係止部12dが、ステータ5のインシュレータ7に設けられた係合凹部7cに係合される(図1(a)及び図1(b)参照)。係合凹部7cに係合した係止部12dは、ステータ5の軸方向の端面と、係合凹部7cの内周面における軸方向と直交する部位とに軸方向から当接されるとともに、係合凹部7cの内周面に周方向の両側から当接される。そして、この係止部12dの係合凹部7cへの係合により、バスバー装置11は、ステータ5に固定されるとともにステータ5に対する移動が抑制される。
次に、配置工程が行われ、バスバー装置11に対してコイル9の接続端部9bが配置される。各接続端部9bは、径方向外側から近傍の配置凹部12e内に配置され、これにより、互いに接続される接続端部9bと接続部24とが周方向に隣接されるとともに、互いに接続される接続端部9b同士が周方向に隣接される。また、各接続端部9bの先端面の軸方向位置が、接続部24の先端面の軸方向位置と同じにされる。各接続端部9bがそれぞれ配置凹部12e内に配置された後に、ステータ5は、ハウジングケース1内に圧入固定される。
次に、接合工程が行われ、隣接した接続端部9bと接続部24、及び隣接した接続端部9b同士がそれぞれ接合される。図8に示すように、接合工程においては、バスバー装置11が固定されたステータ5は、ハウジングケース1ごと外周側から治具61にて支持される。そして、隣接された一組の接続端部9b及び接続部24(若しくは隣接された一組の接続端部9b)に対し、ステータ5の上方から軸方向に沿って溶接電極(溶接トーチ)62の先端が一定の距離を置いて対向されるとともに、ステータ5の外周側から径方向に沿って溶接電極(アース)63の先端が当接される。即ち、溶接電極62は、その先端の軸方向位置が、アークの発生が好適となるような、接続端部9bの先端面及び接続部24の先端面から一定の距離を置いた位置とされ、溶接電極63は、その軸方向位置が、接続端部9bの先端部及び接続部24の先端部に外周側から当接可能な位置とされる。そして、溶接電極62からアークが発生され、該溶接電極62と対向する接続端部9b及び接続部24(若しくは接続端部9b同士)が互いに溶融溶接されて接合される。その後、溶接電極62は、ステータ5に対し軸方向に一定の位置関係を維持するとともに、溶接電極63は、ステータ5に対し軸方向に一定の位置関係を維持しつつ図示しない駆動装置によって径方向外側に移動されて溶接した接続端部9b及び接続部24から離間される。そして、ステータ5が中心軸線L2を中心として周方向に回転されて、次に接合する一組の接続端部9b及び接続部24(若しくは次に接合する一組の接続端部9b)と溶接電極62とが軸方向に一定の距離を置いて対向するとともに、同一組の接続端部9b及び接続部24(若しくは次に接合する一組の接続端部9b)と溶接電極63とが径方向に対向される。そして、溶接電極63が接合する一組の接続端部9b及び接続部24に径方向外側から当接された後に、溶接電極62からアークが発生されてこれら接続端部9b及び接続部24が溶融溶接されて接合される。以後、同様に、溶接電極62,63にて隣接した接続端部9b及び接続部24を接合する度に、中心軸線L2を中心としてステータ5を周方向に回転させる動作を繰り返して、隣接した接続端部9b及び接続部24が全て接合される。これにより、ステータ結合体S1が完成する。そして、接合工程の終了後、ステータ結合体S1は治具61から取り外される。
上記したように、本第1実施形態によれば、以下の作用効果を有する。
(1)バスバー13〜19は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材21の両端を屈曲して形成されるため、容易に形成することができる。また、バスバー13〜19は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材21から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、バスバー13〜19の製造コストを小さく抑えることができる。その結果、このバスバー13〜19を備えるバスバー装置11、ステータ結合体S1及びブラシレスモータの製造コストを小さく抑えることができる。更に、コイル9の接続端部9bが接続される接続部24は直線状という簡易な構造であるため、各バスバー13〜19における2つの接続部24同士の位置ずれ(寸法誤差)を小さく抑えることが可能であり、高精度にバスバー13〜19を形成することが可能である。そして、直線状の接続部24は、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。そのため、接合工程においてコイル9の接続端部9bと直線状の接続部24とを溶接にて接合した場合、コイル9の接続端部9bと環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。従って、コイル9の接続端部9bと接続部24との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。その結果、ステータ結合体S1の信頼性が向上される。
(1)バスバー13〜19は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材21の両端を屈曲して形成されるため、容易に形成することができる。また、バスバー13〜19は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材21から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、バスバー13〜19の製造コストを小さく抑えることができる。その結果、このバスバー13〜19を備えるバスバー装置11、ステータ結合体S1及びブラシレスモータの製造コストを小さく抑えることができる。更に、コイル9の接続端部9bが接続される接続部24は直線状という簡易な構造であるため、各バスバー13〜19における2つの接続部24同士の位置ずれ(寸法誤差)を小さく抑えることが可能であり、高精度にバスバー13〜19を形成することが可能である。そして、直線状の接続部24は、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。そのため、接合工程においてコイル9の接続端部9bと直線状の接続部24とを溶接にて接合した場合、コイル9の接続端部9bと環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。従って、コイル9の接続端部9bと接続部24との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。その結果、ステータ結合体S1の信頼性が向上される。
(2)バスバー15,16,17,18において、各接続部24は直線状をなすとともに、各バスバー15,16,17,18の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた屈曲角部22の間のコイル連結部25が直線状をなすことから、直線状の棒状部材21の2箇所を屈曲するだけで容易にバスバー13〜19を形成することができる。また、バスバー13〜19においてコイル連結部25が直線状をなしているため、例えばコイル連結部25が湾曲形状等をなす場合に比べて2つの屈曲角部22間の長さが短くなる。従って、バスバーにおいて屈曲角部間の抵抗を小さくすることができるとともに、より短い棒状部材からバスバーを形成できるため、製造コストをより低減させることができる。また、バスバー13,14,19においても、各接続部24は直線状をなすとともに、各バスバー13,14,19のコイル連結部25は「く」字状であるため、簡易な形状である。従って、直線状の棒状部材21の3箇所を屈曲するだけで容易にバスバー13,14,19を形成することができる。
(3)各バスバー13〜19は、接続部24とコイル連結部25とが直角をなすように形成されている。従って、バスバー13〜19は、接続部24がステータ5の中心軸線L2(即ちホルダ本体12aの中心軸線L1に同じ)と平行をなすように同ステータ5に対して配置されると、接続部24がステータ5の径方向等に延びる場合に比べて、ステータ5の中心軸線L2を中心としたより小さい範囲内に収まる。その結果、バスバー装置11の径方向の小型化を図ることができる。
(4)複数のバスバー13〜19のうち、長さの短いバスバー17,18を除くバスバー13〜16,19は、コイル連結部25が立体交差しており、立体交差したコイル連結部25同士は、中心軸線L1方向に離間するとともに、互いの間にバスバーホルダ12を構成する絶縁性の合成樹脂材料が介在されている。従って、コイル連結部25同士の絶縁性が確保される。また、バスバー13〜16,19は、コイル連結部25が互いの間に隙間を有して立体交差するようにバスバーホルダ12によって保持されるため、バスバー13〜16,19を形成するための棒状部材21は、絶縁性の被膜にて被覆されたものでなくてもよい。従って、被膜を備えない棒状部材21からバスバー13〜16,19を形成することにより棒状部材21のコストを低減させることができる。
(5)コイル9の接続端部9bにおける先端面を、接続部24の先端面と同一平面内に配置することにより、溶接を行う位置をホルダ本体12aの中心軸線L1方向に一定とすることができる。従って、接合工程において、コイル9の接続端部9bと接続部24とを連続的に容易に溶接することができる。また、コイル9の接続端部9bと接続部24とに均等にアークを発生させることができるため、コイル9の接続端部9bと接続部24との溶接強度を安定的に確保できる。更に、接続端部9bにおける先端面及び接続部24の先端面は、ステータ5の中心軸線L2と直交する一平面内に配置されるため、図8に示すように障害物の無い軸方向上側から接続端部9b及び接続部24に溶接電極62を対向配置させることができる。
(6)電力供給線41〜43は、断面形状が長手方向に一様な導電性を有する棒状部材から形成されるため、容易に形成することができる。また、電力供給線41〜43は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、電力供給線41〜43の製造コストを小さく抑えることができる。従って、このような電力供給線41〜43を備えたステータ結合体S1の製造コストを更に小さく抑えることができる。
(7)バスバー13〜19は、絶縁性の被膜を備えない導電性の棒状部材21から形成されている。絶縁性を備えない導電性の棒状部材21は、絶縁性の被膜を有する棒状部材に比べて安価であるため、バスバー13〜19の製造コストが一層低減される。また、バスバー13〜19においてコイル9の接続端部9bが接続される部分(即ち接続部24)の被膜を除去する工程が不要であるため、バスバー装置11の製造コストをより小さく抑えることができるとともに、バスバー装置11の生産性が向上し、ステータ結合体S1の生産性が向上される。
(8)バスバー13〜19は、接続部24の先端部がバスバーホルダ12から露出した状態で同バスバーホルダ12の内部にインサート成形されている。従って、バスバー13〜19は、絶縁性を有する樹脂材料よりなるバスバーホルダ12の内部に埋設されることになるため、バスバー13〜19同士の短絡をより確実に防止することができる。また、バスバー13〜19がバスバーホルダ12の内部にインサート成形されたことにより、バスバーホルダ12内でバスバー13〜19が位置ずれすることがなくなる。
(9)接合工程において、溶接電極62,63は、ステータ5に対し軸方向に一定の位置関係に維持されるため、溶接電極62,63をステータ5の軸方向に移動させる時間が省略される。その結果、接合工程に要する時間を短縮することができる。また、配置工程において、コイル9の接続端部9bにおける先端面は、接続部24の先端面と同一平面内に配置されることから、互いに接合される何れのコイル9の接続端部9b及び接続部24においても、溶接電極62との間の軸方向の距離が一定となる。従って、コイル9の接続端部9bと接続部24との接合状態のばらつきが低減される。
(10)バスバー15,16,17,18は、接続部24及びコイル連結部25が何れも直線状をなしている。また、バスバー13,14,19は、接続部24が直線状をなし、コイル連結部25が「く」字状をなしている。従って、これらバスバー13〜19は、円弧状のコイル連結部を有する従来のバスバーに比べて弾性変形し難い。よって、インサート成形用の金型にバスバー13〜19を配置する際、金型に対してバスバー13〜19の位置決めを行うために、特別な設備を設けなくてもよいため、設備費の増大を抑えることができる。また、金型に対して精度良くバスバー13〜19の配置を行うことができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、上記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。尚、上記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9は、本第2実施形態のブラシレスモータの概略構成図を示す。このブラシレスモータは、上記第1実施形態のブラシレスモータと同様に、電動パワーステアリング装置(図示略)の駆動源として用いられる。そして、本第2実施形態のブラシレスモータにおいては、ステータ結合体S2に備えられるバスバー装置71の構成が上記第1実施形態のブラシレスモータと異なっている。
図10に示すように、バスバー装置71は、絶縁性の合成樹脂材料よりなるバスバーホルダ72と、該バスバーホルダ72にて保持される7本のバスバー73〜79とを備えている。
バスバーホルダ72を構成するホルダ本体72aは、円環状をなしており、その外径はステータ5の外径よりも若干小さく形成されている。そして、ホルダ本体72aの外周縁には、周方向に等角度間隔となる3箇所に、バスバー装置71をステータ5に固定するためのスナップフィット係合部12cが一体に形成されている。また、図9に示すように、ホルダ本体72aの径方向の中央部に設けられた貫通孔72bは、ステータ5の内径よりも小さく且つ回転軸52の外径よりも大きく形成されている。更に、ホルダ本体72aにおけるステータ5側の端部の径方向の中央部には、前記貫通孔72bに繋がる軸受保持凹部72cが凹設されるとともに、該軸受保持凹部72c内には、軸受2bが収容されている。そして、ステータ5の内側に配置されたロータ51は、この軸受2bと、ハウジングケース1の上底部中央に固定された軸受2aとによって回転軸52が軸支されることにより、ハウジングケース1内に回転可能に配置されている。また、ホルダ本体72aにおけるステータ5と反対側の端部(即ちエンドフレーム3側の端部)には、貫通孔72bの開口部を囲むように円筒状のセンサ保持部72dが突出形成されるとともに、該センサ保持部72dは貫通孔72bと同軸状となるように形成されている。そして、センサ保持部72dの内側には、センサステータ56が収容されるとともに、このセンサステータ56は、軸受2a,2bにて軸支された回転軸52に固定されたセンサロータ55と径方向に対向する。
図10に示すように、ホルダ本体72aの内部には、インサート成形により前記バスバー73〜79が埋設されている。図11(a)乃至図11(l)に示すように、各バスバー73〜79は、長手方向と直交する方向に沿って切った場合の断面形状が四角形状であり且つ断面形状が長手方向に一様な直線状の棒状部材81を屈曲して形成されている。この棒状部材81は、導電性金属材料のみで形成されており、絶縁性の被膜等は備えていない。尚、図11(a)(c)(e)(g)(i)(k)は、各バスバー73〜79の平面図であり、図11(b)(d)(f)(h)(j)(l)は各バスバー73〜79の側面図である。
図11(a)乃至図11(d)に示すように、7本のバスバー73〜79のうち、最も長さの長い棒状部材81から形成された2本のバスバー73,74は、その長手方向の両端部に、棒状部材81の長手方向の両端部を該棒状部材81の長手方向に屈曲して形成された第1の屈曲角部82を備えている。また、各バスバー73,74には、長手方向の端面84と第1の屈曲角部82との間の部位を屈曲することにより第2の屈曲角部83が設けられている。そして、各バスバー73,74において、第2の屈曲角部83と各バスバー73,74の長手方向の端面84との間の直線状の部位が、コイル9の接続端部9b(図9参照)が接続される接続部85とされている。また、各バスバー73,74において、両端部の接続部85は、接続部85間の部位であるコイル連結部86であって第1の屈曲角部82間の部位の中心線L4を含む一平面に対して平行に延びている。尚、中心線L4は、コイル連結部86における第1の屈曲角部82間の部位の断面中心を通る線である。更に、各バスバー73,74のコイル連結部86は、長手方向の中央部が屈曲されることにより「く」字状をなすとともに、コイル連結部86と接続部85とが平行に見える方向からバスバー73,74を見た場合(即ち図11(b)及び図11(d)に示す状態)、コイル連結部86は直線状に見える。
また、図11(e)及び図11(f)に示すように、7本のバスバー73〜79のバスバーのうち、2番目に長さの長い棒状部材81から形成された1本のバスバー75は、長手方向の両端部が長手方向に屈曲されることにより、長手方向の両端部にそれぞれ屈曲角部87が設けられている。そして、バスバー75において、該バスバー75の長手方向の端面84と屈曲角部87との間の直線状の部位が、コイル9の接続端部9bが接続される接続部85とされるとともに、屈曲角部87間の部位であるコイル連結部86は、長手方向の中央部で屈曲されることにより「く」字状をなしている。また、このバスバー75は、長手方向と直交する一方向から見ると(即ち図11(f)に示す状態)、一直線状に見えるとともに、同バスバー75の両端の接続部85は、コイル連結部86の中心線L5を含む一平面に沿って延びている。尚、前記バスバー73,74とバスバー75とは長手方向の長さが等しい。
また、図11(g)乃至図11(j)に示すように、7本のバスバーのうち、2番目に長さの短い2本のバスバー76,77は、その長手方向の両端部に、棒状部材81の長手方向の両端部を該棒状部材81の長手方向に屈曲して形成された第1の屈曲角部82を備えている。また、各バスバー76,77には、長手方向の端面84と第1の屈曲角部82との間の部位を屈曲することにより第2の屈曲角部83が設けられている。そして、各バスバー76,77において、第2の屈曲角部83と各バスバー76,77の長手方向の端面84との間の直線状の部位が、コイル9の接続端部9b(図9参照)が接続される接続部85とされている。また、各バスバー76,77において、両端部の接続部85は、接続部85間の部位であるコイル連結部86であって第1の屈曲角部82間の部位の中心線L6を含む一平面に対して平行に延びている。
また、図11(k)及び図11(l)に示すように、7本のバスバーのうち最も長さの短い2本のバスバー78,79は同形状をなしている。各バスバー78,79は、その長手方向の両端部に、棒状部材81の長手方向の両端部を該棒状部材81の長手方向に屈曲して形成された第1の屈曲角部82を備えている。また、各バスバー78,79には、長手方向の端面84と第1の屈曲角部82との間の部位を屈曲することにより第2の屈曲角部83が設けられている。そして、各バスバー78,79において、第2の屈曲角部83と各バスバー78,79の長手方向の端面84との間の直線状の部位が、コイル9の接続端部9b(図9参照)が接続される接続部85とされている。また、各バスバー78,79において、両端部の接続部85は、接続部85間の部位であるコイル連結部86であって第1の屈曲角部82間の部位の中心線L7を含む一平面に対して平行に延びている。
図10及び図12に示すように、これらのバスバー73〜79は、ホルダ本体72aの内部において、コイル連結部86がホルダ本体72aの中心軸線L3と直交する平面と平行となるように、また、接続部85がホルダ本体72aの径方向に延びるように配置されている。更に、図13に示すように、バスバー73〜79は、全ての接続部85の先端面がホルダ本体72aの外周面から径方向外側に突出して外周側を向くとともに、全ての接続部85のホルダ本体72aの中心軸線L3方向の位置が同じとなるように配置されている。そして、全ての接続部85におけるセンサ保持部72d側の側面(図11において上側の側面)は、中心軸線L3と直交する同一平面内に配置されている。また、図10及び図12に示すように、複数のバスバー73〜79のうち長さの短いバスバー78,79を除くバスバー73〜77は、コイル連結部86が立体交差しており、立体交差したコイル連結部86同士は、中心軸線L3方向に離間するとともに、互いの間にバスバーホルダ72を構成する絶縁性の合成樹脂材料が介在されている。
図13に示すように、ホルダ本体72aの外周面には、コイル9の接続端部9bが配置される部位の近傍に、接続端部9bと周方向に隣接するように径方向外側に突出した支持凸部72eが一体に形成されている。尚、図13では、ホルダ本体72aに設けられるスナップフィット係合部12cを省略して図示している。各支持凸部72eは、中心軸線L3方向に沿って延びる突条である。支持凸部72eの突出方向の長さは、コイル9を構成する導線8の直径よりも若干長く形成されるとともに、支持凸部72eにおけるホルダ本体72aの周方向の長さは、導線8の直径と等しい。これら支持凸部72eは、2つ1組で隣接して配置される2本の接続端部9bを周方向の両側から支持する、若しくは接続部85に隣接して配置された接続端部9bを周方向の両側から支持するものである。また、支持凸部72eの中心軸線L3方向の端面のうち、センサ保持部72d側の端面は、接続部85におけるセンサ保持部72d側の側面(図11において上側の側面)よりもセンサ保持部72dから遠い位置に位置している。
上記のように構成されたバスバー装置71は、図9に示すように、ステータ5のインシュレータ7にスナップフィット係合部12cが係合されることにより、ステータ5の軸方向の片側端部に固定されている。バスバー装置71がステータ5に固定された状態においては、ホルダ本体72aの中心軸線L3がステータ5の中心軸線L2と一致する。また、図10に示すように、中心軸線L2方向から見ると、長さの長いバスバー73〜75は、コイル連結部86がステータ5の内側を通っている。尚、図10には、ステータ5の内周面を二点鎖線にて図示している。
図13に示すように、ステータ5の軸方向に引き出された各コイル9の接続端部9bは、それぞれステータ5に固定されたバスバーホルダ72の外周に配置されている。接続端部9bは、接合されるバスバー73〜79の接続部85と周方向に隣接して配置されるとともに、接続部85及び前記支持凸部72eによって周方向の両側から支持されている。また、接続端部9b同士で接合されるものは、対をなす支持凸部72e間で周方向に互いに隣接した状態でホルダ本体72aの外周に配置され、支持凸部72eによって周方向の両側から支持されている。また、各接続端部9bにおける先端面は、接続部85におけるステータ5と反対側の側面(即ち接続部85におけるセンサ保持部72d側の中心軸線L3方向の側面)と同一平面内に配置され、その軸方向の位置が接続部85におけるステータ5と反対側の側面の軸方向位置と等しくされている。
そして、隣接した接続端部9bと接続部85、及び隣接した接続端部9b同士は、それぞれ接続端部9bの先端側で溶融溶接(例えばTig溶接)が施されて接合されており、各バスバー73〜79は、両端部に接続されたコイル9の接続端部9b同士を接続している。尚、バスバー73,74,75には、外部の電源装置に接続される電源供給用の電力供給線(図示略)が接続される。
次に、本第2実施形態のブラシレスモータの製造方法を、ステータ結合体S2の製造方法を含めて説明する。ブラシレスモータは、ロータ組付け工程、固定工程、配置工程、接合工程、センサステータ組付け工程及びセンサロータ組付け工程を経て製造される。
まず、ロータ組付け工程が行われ、バスバー装置71とロータ51とが組み付けられる。図14(a)に示すように、バスバーホルダ72の軸受保持凹部72c(図9参照)内には軸受2bが固定されるとともに、ロータ51の回転軸52の基端部(バスバー装置71と反対側の端部)には軸受2aが外挿されている。また、バスバー装置71の内側には、軸受2bと同軸となるように円筒状の回転軸保持治具91が配置されている。そして、ホルダ本体72aの中心軸線L3と回転軸52の軸中心とが一致した状態でバスバー装置71がロータ51側に移動されることにより、回転軸52の先端が、バスバーホルダ72に固定された軸受2bを通って貫通孔72bを貫通し、図14(b)に示すように、ロータ51とバスバー装置71とが組み付けられる。尚、回転軸52は、軸受2bを貫通した後、回転軸保持治具91の内部に挿入され、該回転軸保持治具91によって保持される。
次に、固定工程が行われ、ハウジングケース1内に圧入されたステータ5の軸方向の片側端部にバスバー装置71が固定される。この固定工程は上記第1実施形態の固定工程と同様である。即ち、ステータ5においてコイル9の接続端部9bが引き出された側の軸方向の端面と、バスバー装置71におけるスナップフィット係合部12cが突出した側の端面とが対向するように、ステータ5及びバスバー装置71が配置される。そして、ステータ5とバスバー装置71とが互いに近づくように、ステータ5の軸方向(ホルダ本体72aの中心軸線L1方向に同じ)に沿ってステータ5とバスバー装置71とが相対移動されることにより、バスバーホルダ72に設けられたスナップフィット係合部12cがステータ5のインシュレータ7に係合されてステータ5にバスバー装置71が固定される。尚、固定工程では、ステータ5は、ハウジングケース1ごと外周側から治具92にて支持されており、この状態のステータ5に対しバスバー装置71が固定される。
次に、配置工程が行われ、バスバー装置71に対してコイル9の接続端部9bが配置される。各接続端部9bは、径方向外側からホルダ本体72aの外周に配置され、接合される接続部85若しくは互いに接合される接続端部9bと周方向に隣接される。このとき、各接続端部9bは、支持凸部72e間、若しくは支持凸部72eと接続部85との間に配置されて支持凸部72e及び接続部85によって周方向の両側から保持されるとともに、接続端部9bにおける先端面の軸方向位置が、接続部85におけるステータ5と反対側の側面の軸方向位置と等しくされる。
次に、接合工程が行われ、図14(c)に示すように、隣接した接続端部9bと接続部85、及び隣接した接続端部9b同士がそれぞれ接合される。接合工程においては、バスバー装置71が固定されたステータ5は、上記第1実施形態の接合工程と同様にバスバー装置71が固定されたステータ5は、ハウジングケース1ごと外周側から治具61(図8参照)にて支持される。そして、隣接された一組の接続端部9b及び接続部85(若しくは隣接された一組の接続端部9b)に対し、ステータ5の上方から軸方向に沿って溶接電極(溶接トーチ)62の先端が一定の距離を置いて対向されるとともに、ステータ5の外周側から径方向に沿って溶接電極(アース)63の先端が当接される。即ち、溶接電極62は、その先端の軸方向位置が、アークの発生が好適となるような、接続端部9bの先端面及び接続部85の先端面から一定の距離を置いた位置とされ、溶接電極63は、その軸方向位置が、接続端部9bの先端部及び接続部85の先端部に外周側から当接可能な位置とされる。そして、溶接電極62からアークが発生され、該溶接電極62と対向する接続端部9b及び接続部85(若しくは接続端部9b同士)が互いに溶融溶接されて接合される。その後、溶接電極62は、ステータ5に対し軸方向に一定の位置関係を維持するとともに、溶接電極63は、ステータ5に対し軸方向に一定の位置関係を維持しつつ図示しない駆動装置によって径方向外側に移動されて溶接した接続端部9b及び接続部85から離間される。そして、ステータ5が中心軸線L2を中心として周方向に回転されて、次に接合する一組の接続端部9b及び接続部85(若しくは次に接合する一組の接続端部9b)と溶接電極62とが軸方向に一定の距離を置いて対向するとともに、同一組の接続端部9b及び接続部85(若しくは次に接合する一組の接続端部9b)と溶接電極63とが径方向に対向される。そして、溶接電極63が接合する一組の接続端部9b及び接続部85に径方向外側から当接された後に、溶接電極62からアークが発生されてこれら接続端部9b及び接続部85が溶融溶接されて接合される。以後、同様に、溶接電極62,63にて隣接した接続端部9b及び接続部85を接合する度に、中心軸線L2を中心としてステータ5を周方向に回転させる動作を繰り返して、隣接した接続端部9b及び接続部85が全て接合される。これにより、ステータ結合体S2が完成する。そして、接合工程の終了後、治具92からハウジングケース1が取り外される。
次に、センサステータ組付け工程が行われ、図14(d)に示すように、ホルダ本体72aのセンサ保持部72d内にセンサステータ56が固定される。その後、図14(e)に示すように、センサロータ組付け工程が行われ、回転軸52に対し、該回転軸52の先端側からセンサロータ55が圧入固定される。その後、エンドフレーム3(図9参照)にてハウジングケース1の開口部が閉塞されてブラシレスモータが完成する。
上記したように、本第2実施形態によれば、上記第1実施形態の(4),(7)〜(9)と同様の作用効果に加えて以下の作用効果を有する。
(1)バスバー73〜79は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材81の両端を屈曲して形成されるため、容易に形成することができる。また、バスバー73〜79は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材81から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、バスバー73〜79の製造コストを小さく抑えることができる。その結果、このバスバー73〜79を備えるバスバー装置71、ステータ結合体S2及びブラシレスモータの製造コストを小さく抑えることができる。更に、コイル9の接続端部9bが接続される接続部85は直線状という簡易な構造であるため、各バスバー73〜79における2つの接続部85同士の位置ずれを小さく抑えることが可能であり、高精度にバスバー73〜79を形成することが可能である。そして、直線状の接続部85は、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。そのため、接合工程においてコイル9の接続端部9bと直線状の接続部85とを溶接にて接合した場合、コイル9の接続端部9bと環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。従って、コイル9の接続端部9bと接続部85との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。その結果、ステータ結合体S2の信頼性が向上される。
(1)バスバー73〜79は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材81の両端を屈曲して形成されるため、容易に形成することができる。また、バスバー73〜79は、断面形状が長手方向に一様な棒状部材81から形成されるため、歩留を良好に保つことができ、バスバー73〜79の製造コストを小さく抑えることができる。その結果、このバスバー73〜79を備えるバスバー装置71、ステータ結合体S2及びブラシレスモータの製造コストを小さく抑えることができる。更に、コイル9の接続端部9bが接続される接続部85は直線状という簡易な構造であるため、各バスバー73〜79における2つの接続部85同士の位置ずれを小さく抑えることが可能であり、高精度にバスバー73〜79を形成することが可能である。そして、直線状の接続部85は、環状等の複雑な形状の接続部に比べて、残留応力が小さい。そのため、接合工程においてコイル9の接続端部9bと直線状の接続部85とを溶接にて接合した場合、コイル9の接続端部9bと環状等の複雑な形状の接続部とを溶接にて接合した場合に比べて、溶接時の熱による溶融変形が安定したものとなる。従って、コイル9の接続端部9bと接続部85との溶接強度を安定的に確保することができるとともに、溶接不良を低減することができる。その結果、ステータ結合体S2の信頼性が向上される。
(2)各バスバー73〜79において、接続部85は、コイル連結部86の中心線L4〜L7を含む一平面に対して平行(若しくは一平面に沿って)に延びている。従って、バスバー73〜79は、コイル連結部86及び接続部85がステータ5の中心軸線L2(即ちホルダ本体72aの中心軸線L3)と直交するように同ステータ5に対して配置されると、接続部がステータ5の中心軸線L2と平行に延びる場合等に比べて、ステータ5の中心軸線L2方向により狭い範囲内に収まる。従って、バスバー装置71の軸方向の小型化を図ることができる。
(3)各接続端部9bにおける先端面を、接続部85におけるステータ5と反対側の側面(即ち接続部85におけるセンサ保持部72d側の側面)と同一平面内に配置することにより、溶接を行う位置をホルダ本体72aの中心軸線L3方向に一定とすることができる。従って、接合工程において、コイル9の接続端部9bと接続部85とを連続的に容易に溶接することができる。また、コイル9の接続端部9bと接続部85とに均等にアークを発生させることができるため、コイル9の接続端部9bと接続部85との溶接強度を安定的に確保できる。更に、接続端部9bにおける先端面及び接続部85におけるセンサ保持部72d側の側面は、ステータ5の中心軸線L2と直交する一平面内に配置されるため、図14(c)に示すように障害物の無い軸方向上側から接続端部9b及び接続部85に溶接電極62を対向配置させることができる。
(4)バスバー73〜75のコイル連結部86は、軸方向から見てステータ5の内側を通っている。このようにすると、コイル連結部がステータ5の内側を避けて通るように形成される場合に比べて、コイル連結部86の長さを短くすることができる。従って、コイル連結部86の抵抗をより小さくすることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、接合工程において、溶接電極62,63に対し、中心軸線L2を中心としてステータ5が周方向に回転されることにより、順次接続端部9b及び接続部24,85の接合が行われる。しかしながら、接合工程では、ステータ5に対し、中心軸線L2を中心として溶接電極62,63が回転されてもよい。
・上記各実施形態では、接合工程において、溶接電極62,63に対し、中心軸線L2を中心としてステータ5が周方向に回転されることにより、順次接続端部9b及び接続部24,85の接合が行われる。しかしながら、接合工程では、ステータ5に対し、中心軸線L2を中心として溶接電極62,63が回転されてもよい。
・上記各実施形態では、接合工程において、溶接電極62は、ステータ5に対し軸方向に一定の位置関係に維持される。しかしながら、溶接電極62は、一組の接続端部9b及び接続部24,85の接合を行った後にステータ5から遠ざかるように軸方向に移動され、次に接合する一組の接続端部9b及び接続部24,85と軸方向に対向された後にステータ5に近づくように軸方向に移動されて溶接を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態の接合工程では、一組の溶接電極62,63を用いて、隣接した接続端部9b及び接続部24,85を一組ずつ接合していくが、複数組の溶接電極62,63を用いて、同時に複数組の接続端部9b及び接続部24,85を接合してもよい。
・上記各実施形態では、接続端部9bの先端に溶接が施されるが、隣接する接続端部9b同士、及び隣接する接続端部9bと接続部24,85がそれぞれ接合されるのであれば、溶接部位は接続端部9bの先端に限らない。
・上記第1実施形態では、配置凹部12eは、ホルダ本体12aの中心軸線L1方向から見た形状が外周側に開口する矩形状をなしている。しかしながら、配置凹部12eの形状はこれに限らず、中心軸線L1方向から見て外周側に開口するU字状等をなしていてもよい。また、図15(a)及び図15(b)に示すように、配置凹部12eの径方向外側の開口部に周方向に突出する係止凸部101を設けてもよい。図15(a)及び図15(b)に示す例では、係止凸部101は、配置凹部12eの径方向外側の開口部において周方向の両側から突出するとともに、係止凸部101が設けられたことにより、配置凹部12eの径方向外側の開口部の周方向の幅は、コイル9を構成する導線8の直径よりも若干狭くなっている。そして、接続端部9bは、径方向外側から配置凹部12e内に挿入されることにより、係止凸部101によって配置凹部12eの外部に出ることが抑制される。また、配置凹部12eに配置された接続端部9bには、径方向内側及び周方向両側から配置凹部12eの内周面が当接される。このようにすると、コイル9の接続端部9bは、配置凹部12e内に配置されると、該配置凹部12eによって径方向及び周方向の移動が規制される。従って、コイル9の接続端部9bと接続部24との接合をより容易に行うことができる。尚、係止凸部101は、配置凹部12eの径方向外側の開口部において周方向の一方側のみに設けられてもよい。また、バスバーホルダ12は、配置凹部12eを備えない構成であってもよい。また、上記第2実施形態では、バスバーホルダ72は、支持凸部72eを備えているが、支持凸部72eを備えない構成であってもよい。
・上記各実施形態では、バスバー13〜19,73〜79は、絶縁性の被膜を備えない導電性の棒状部材21,81からそれぞれ形成されている。しかしながら、バスバー13〜19,73〜79は、絶縁性の被膜にて外周面が被覆された長手方向に断面形状が一定の棒状部材(例えば、コイル9を構成する導線8)から形成されてもよい。この場合、接合工程の前に、接続部24,85に該当する部分の被膜が除去される。
・上記第1実施形態では、電力供給線41〜43は、長手方向に断面形状が一定の棒状部材から形成されているが、これに限らず、導電性の板材等から形成されてもよい。
・上記第1実施形態のバスバー13〜19のように接続部24とコイル連結部25とが直角をなすバスバーについても、軸方向から見てコイル連結部25がステータ5の内側を通るように形成されてもよい。例えば、図16及び図17に示す円環状のバスバーホルダ111にて保持されたバスバー121〜123のコイル連結部25は、直線状に形成されており、ステータ5の中心軸線L2方向から見てステータ5の内側を通っている。尚、図16においては、ステータ5の内周面を二点鎖線にて図示している。そして、各バスバー121〜123において、コイル連結部25は、長手方向の両端部に設けられた接続部24を最短距離で連結している。また、立体交差したコイル連結部25は、ステータ5の中心軸線L2方向に間隔を開けて配置されている。このようにすると、上記第2実施形態の(4)の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
・上記第1実施形態のバスバー13〜19のように接続部24とコイル連結部25とが直角をなすバスバーについても、軸方向から見てコイル連結部25がステータ5の内側を通るように形成されてもよい。例えば、図16及び図17に示す円環状のバスバーホルダ111にて保持されたバスバー121〜123のコイル連結部25は、直線状に形成されており、ステータ5の中心軸線L2方向から見てステータ5の内側を通っている。尚、図16においては、ステータ5の内周面を二点鎖線にて図示している。そして、各バスバー121〜123において、コイル連結部25は、長手方向の両端部に設けられた接続部24を最短距離で連結している。また、立体交差したコイル連結部25は、ステータ5の中心軸線L2方向に間隔を開けて配置されている。このようにすると、上記第2実施形態の(4)の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
また、第2実施形態のバスバー装置71において、バスバー73〜75のコイル連結部86を、第1実施形態のバスバー13,14、19のようにステータ5の軸方向から見てステータ5の内側を通らないように(即ちステータ5の軸方向の片側端面上で延びるように)形成してもよい。この場合、軸受2b及びセンサステータ56は、バスバーホルダ72に固定されるのではなく、第1実施形態と同様にエンドフレーム3に固定されるようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、各配置凹部12e内に配置された接続端部9bは、その先端面の中心軸線L1方向の位置が、接続部24及び供給側接続部45の先端面と同位置とされている。また、上記第2実施形態では、バスバーホルダ72に対して配置された接続端部9bは、その先端面の中心軸線L3方向の位置が、接続部85におけるステータ5と反対側の側面と同位置とされている。しかしながら、接続端部9bは、接続部24,85と接合可能に隣接して配置されるのであれば、その先端面の軸方向位置は、上記各実施形態の位置に限らない。例えば、接続端部9bは、その先端面が、接続部24の先端面よりもステータ5から遠い位置に配置されるようにバスバーホルダ12に対して配置されてもよい。
・上記第1実施形態では、バスバー13〜19は、バスバーホルダ12によって、全ての接続部24の先端が同方向を向くように保持されている。しかしながら、バスバー13〜19は、接続部24の先端が異なる方向を向くようにバスバーホルダ12によって保持されてもよい。
・上記各実施形態では、バスバー13〜19,73〜79は、接続部24,85の先端部が外部に露出するようにバスバーホルダ12,72内にそれぞれインサート成形されることにより、バスバーホルダ12,72にて保持されている。しかしながら、バスバーホルダ12,72によるバスバー13〜19,73〜79の保持形態、及びバスバーホルダ12,72の形状は、上記各実施形態のものに限らない。例えば、図18(a)及び図18(b)に示すように、円環状のバスバーホルダ131に、深さの異なる複数(図18(a)においては7個)の収容溝132を形成し、これら収容溝132内に、バスバー15〜18,121〜123を圧入固定してもよい。各収容溝132は、バスバーホルダ131の中心軸線L8方向に凹設されるとともに、ステータ5と反対側に開口している。このようにすると、バスバーホルダ131に設けられた複数の収容溝132は深さが異なるため、収容溝132にそれぞれ収容されたバスバー15〜18,121〜123において、立体交差するコイル連結部25同士は、軸方向に離間される。従って、バスバー15〜18,121〜123同士の短絡が抑制される。更に、バスバー15〜18,121〜123は、屈曲角部22、直線状の接続部24及び直線状のコイル連結部25から構成されており、円弧状のコイル連結部を有する従来のバスバーに比べて弾性変形し難い。従って、収容溝132へのバスバー15〜18,121〜123の圧入をより容易に行うことができる。尚、コイル連結部25が互いに立体交差しないバスバーを収容する収容溝132については、互いの深さが同じでもよい。また例えば、円筒状のバスバーホルダの内側に、該バスバーホルダの中心軸線方向に沿って延びる複数の収容溝を形成し、この収容溝内に、バスバー13〜19の接続部24を圧入することにより当該バスバーホルダにバスバー13〜19を固定してもよい。この場合、バスバー13〜19は、互いのコイル連結部25がバスバーホルダの中心軸線方向に離間した状態で該バスバーホルダにて保持される。また例えば、図19に示すように、ステータ5に対し、バスバー13〜19のみを配置してもよい。
・上記各実施形態では、互いに立体交差したコイル連結部25,86は、中心軸線L2,L3方向に離間されている。しかしながら、バスバー13〜19,73〜79が、絶縁性の被膜を有するとともに長手方向に断面形状が一様な導電性の棒状部材から形成される場合には、互いに立体交差したコイル連結部25,86は、接触した状態でバスバーホルダ12,72にて保持されてもよい。
・上記第1実施形態では、各バスバー13〜19において、両端の接続部24の間の部位、即ち屈曲角部22間の部位であるコイル連結部25と、接続部24とは直角をなすとともに、各バスバー13〜19において両端部の2つの接続部24の先端面は、互いに同じ方向を向いている。しかしながら、各バスバー13〜19において、両端の接続部24の先端は互いに異なる方向を向くように形成されてもよい。また、各バスバー13〜19において、接続部24とコイル連結部25とは、直角に限らず、鈍角や鋭角をなすものであってもよい。また、上記第2実施形態のバスバー73〜79についても同様に、コイル連結部86に対し、接続部85は何れの方向を向くように形成されてもよい。
・上記各実施形態では、ステータ5は、渡り線9aを備えている。渡り線9aを上記第1実施形態のバスバー13〜19若しくは上記第2実施形態のバスバー73〜79と同様な形状をなすバスバーに置き換えてもよい。例えば、図20に示す例では、渡り線9aは、上記第1実施形態のバスバー13〜19と同様の屈曲角部22を有し接続部24とコイル連結部25とが直角をなすバスバー141に置き換えられている。尚、図20に示す例では、バスバー141以外のバスバー142〜148も、上記第1実施形態のバスバー13〜19と同様に屈曲角部(図示略)を有し接続部24とコイル連結部25とが直角をなすバスバーである。
・上記第1実施形態では、バスバー13〜19が形成される棒状部材21は、断面形状が円形であるとともに、上記第2実施形態では、バスバー73〜79が形成される棒状部材81は、断面形状が四角形である。しかしながら、バスバー13〜19,73〜79を形成するための棒状部材21,81は、断面形状が長手方向に一様な導電性の棒状部材であれば、その断面形状は、円形及び四角形に限らず、四角形以外の多角形や楕円形等であってもよい。
・上記第1実施形態では、ステータ結合体S1が製造される際、ステータ5は、各接続端部9bがそれぞれ配置凹部12e内に配置された後に、ハウジングケース1内に圧入固定される。しかしながら、ステータ5は、接合工程の終了後にハウジングケース1内に圧入固定されてもよいし、バスバー装置11が固定される前にハウジングケース1に固定されてもよい。
・上記第2実施形態では、軸受2b及びセンサステータ56は、バスバー装置71を構成するバスバーホルダ72に直接固定されている。しかしながら、図21に示すように、上記第2実施形態のバスバー装置71を備えたブラシレスモータに、軸受2b及びセンサステータ56を保持するブラケット161を備えてもよい。ブラケット161は、鋼板をプレス成形してなり、円環状をなしている。ブラケット161の径方向中央部に設けられた円筒状の保持部161aには、ステータ5側の先端部に軸受2bの外径に応じた軸受収容部161bが設けられるとともに、エンドフレーム3側の基端部にセンサステータ56の外径に応じたセンサ収容部161cが設けられている。そして、軸受2bは、軸受収容部161b内に収容されて保持されるとともに、センサステータ56は、センサ収容部161c内に収容されて保持されている。また、ブラケット161の外周縁に設けられた円筒状の嵌入部161dは、その外径がハウジングケース1の内径と略等しく形成されている。更に、ブラケット161には、接続端部9b及び接続部85と溶接電極62とを軸方向に対向可能、且つ接続端部9b及び接続部85への溶接電極63の径方向からの当接を可能とする開口部(図示略)が設けられている。このようなブラケット161は、バスバーホルダ72と一体成形されてもよいし、バスバーホルダ72と別に設けられるものであってもよい。そして、ブラケット161は、バスバーホルダ72に対しステータ5と反対側の軸方向の端部に配置されるとともに保持部161aがバスバーホルダ72の内側に配置されるように配置されている。また、ブラケット161は、嵌入部161dがハウジングケース1の開口部に嵌入されることによりハウジングケース1に対して固定されている。そして、エンドフレーム3は、接続端部9b及び接続部85の接合後に、ハウジングケース1の開口部に固定される。尚、エンドフレーム3は、ブラケット161の嵌入部161dに外嵌されることによりブラケット161を介してはハウジングケース1に固定されるものであってもよい。このようにすると、ブラケット161はプレス成形により形成されるため、軸受収容部161b及びセンサ収容部161cを精度良く形成することができる。従って、芯だしをする(即ち、軸受2b及びセンサステータ56の軸中心を合わせる)ためにホルダ本体72aを加工する工程を行わなくてもよくなる。尚、第1実施形態のバスバー装置11を備えたブラシレスモータにおいて、軸受2b及びセンサステータ56をブラケット161にて支持するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、バスバーホルダ12,72に設けられたスナップフィット係合部12cが、ステータ5のインシュレータ7に設けられた係合凹部7cに係合されることにより、バスバー装置11,71はそれぞれステータ5の軸方向の片側端部に固定されている。しかしながら、バスバー装置11,71のステータ5への固定は、スナップフィット係合によるものに限らない。
・接続端部9b及び接続部24,85の接合は、Tig溶接に限らず、溶融溶接であればよい。
・ステータ5に備えられるコイル9の数、バスバー装置11,71に備えられるバスバー13〜19,73〜79の本数は、上記実施形態の数に限らず適宜変更してもよい。
・ステータ5に備えられるコイル9の数、バスバー装置11,71に備えられるバスバー13〜19,73〜79の本数は、上記実施形態の数に限らず適宜変更してもよい。
・上記各実施形態では、電動パワーステアリング装置の駆動源として用いられるブラシレスモータを例に本発明を説明したが、その他の装置の駆動源として用いられるブラシレスモータに本発明を適用してもよい。
1…ハウジングケース、5…ステータ、6…ステータコア、6c…ティース、9…コイル、9b…コイルの端部としての接続端部、11,71…バスバー装置、12,72,111,131…ホルダとしてのバスバーホルダ、12a,72a…ホルダ本体、12e…配置凹部、13〜19,73〜79,121〜123,141〜148…バスバー、21,81…棒状部材、22,87…屈曲角部、23…接続部の先端面としての端面、24,85…接続部、25,86…コイル連結部、41〜43…電力供給線、44…屈曲角部、45…供給側接続部、62,63…溶接電極、83…屈曲角部としての第2の屈曲角部、84…端面、101…係止凸部、132…収容溝、L1,L3,L8…ホルダ本体の中心軸線、L2…ステータの中心軸線、L4〜L7…中心線、S1,S2…ステータ結合体。
Claims (21)
- ステータに備えられる複数のコイルの端部が接続される接続部を備えたバスバーであって、
断面形状が長手方向に一様な導電性を有する棒状部材よりなり、
前記棒状部材の両端部をそれぞれ長手方向に屈曲してなる2つの屈曲角部を有し、
前記接続部は、前記屈曲角部と当該バスバーの長手方向の端面との間の直線状の部位であることを特徴とするバスバー。 - 請求項1に記載のバスバーにおいて、
長手方向の両端部にそれぞれ設けられた2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部が直線状をなすことを特徴とするバスバー。 - 請求項1又は請求項2に記載のバスバーにおいて、
2つの前記接続部は、2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部に対して直角をなすとともに、互いに平行をなすことを特徴とするバスバー。 - 請求項1又は請求項2に記載のバスバーにおいて、
2つの前記接続部は、2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部の中心線を含む一平面に対して平行に延びていることを特徴とするバスバー。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の複数のバスバーと、前記バスバーを保持するホルダとを備えたことを特徴とするバスバー装置。
- 請求項5に記載のバスバー装置において、
前記ホルダは、少なくとも2本の前記バスバーを、各前記バスバーにおける前記接続部の間の部位であるコイル連結部が互いの間に隙間を有して立体交差するように保持していることを特徴とするバスバー装置。 - 請求項5又は請求項6に記載のバスバー装置において、
前記ホルダは、絶縁性を有する樹脂材料よりなり、
複数の前記バスバーは、前記接続部の少なくとも一部が前記ホルダから露出するように前記ホルダの内部にインサート成形されていることを特徴とするバスバー装置。 - 請求項5又は請求項6に記載のバスバー装置において、
前記ホルダは、絶縁性を有する樹脂材料よりなるとともに深さの異なる複数の収容溝を備え、
複数の前記バスバーは、前記収容溝にそれぞれ収容されて前記ホルダにて保持されたことを特徴とするバスバー装置。 - 請求項5乃至請求項8の何れか1項に記載のバスバー装置において、
前記ホルダは、環状のホルダ本体を備え、前記接続部における前記ホルダ本体の中心軸線方向の一方側の端部が、前記中心軸線と直交する一平面内に配置されるように、前記ホルダ本体にて複数の前記バスバーを保持していることを特徴とするバスバー装置。 - 請求項5乃至請求項9の何れか1項に記載のバスバー装置において、
各前記バスバーは、長手方向の両端部にそれぞれ設けられた2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部が直線状をなし、前記接続部が前記コイル連結部に対して直角をなすとともに、各前記バスバーにおける2つの前記接続部の先端が同方向を向いて互いに平行をなしており、
前記ホルダは、全ての前記バスバーの接続部の先端面が軸方向の一方側を向くように前記バスバーを保持していることを特徴とするバスバー装置。 - 請求項5乃至請求項9の何れか1項に記載のバスバー装置において、
各前記バスバーは、前記接続部が、各前記バスバーにおける2つの前記接続部の間の部位であるコイル連結部の中心線を含む一平面に対して平行に延びるとともに、前記接続部の先端が前記ホルダの外周側を向いており、
前記ホルダは、環状のホルダ本体を備え、全ての前記バスバーの接続部の先端部が前記ホルダ本体の外周面から径方向外側に突出し且つ全ての前記バスバーの接続部が前記ホルダ本体の中心軸線方向に同一位置となるように前記バスバーを保持していることを特徴とするバスバー装置。 - 周方向に配置され放射状に延びる複数のティースを有するステータコアに複数のコイルを巻装してなる円環状のステータと、前記ステータの軸方向の片側端面に固定された請求項5乃至請求項11の何れか1項に記載のバスバー装置とを備え、
前記ステータの軸方向の片側端部から軸方向に引き出された前記コイルの端部が、前記接続部に接合されていることを特徴とするステータ結合体。 - 請求項12に記載のステータ結合体において、
前記ホルダは、接続部における前記ステータと反対側の端部が、前記ステータの中心軸線と直交する一平面内に配置されるように複数の前記バスバーを保持しており、
前記コイルの端部は、その先端面が、接続部における前記ステータと反対側の端部と前記ステータの中心軸線方向に同一位置となるように前記接続部に隣接して配置され、
前記接続部と前記コイルの端部とは、前記接続部における前記ステータと反対側の端部及び前記コイルの端部における先端面において互いに接合されていることを特徴とするステータ結合体。 - 請求項12又は請求項13に記載のステータ結合体において、
少なくとも1本の前記バスバーは、該バスバーにおける両端部の前記接続部の間の部位であるコイル連結部が、前記ステータの軸方向から見て前記ステータの内側を通るように延びていることを特徴とするステータ結合体。 - 請求項12乃至請求項14の何れか1項に記載のステータ結合体において、
断面形状が長手方向に一様な導電性を有する棒状部材よりなり、前記棒状部材の長手方向の少なくとも1箇所を屈曲してなる屈曲角部を有し、前記屈曲角部から前記棒状部材の長手方向の端面までの直線状の部位が供給側接続部とされた電力供給線を備え、
複数の前記バスバーのうち少なくとも1本のバスバーには、前記接続部に前記供給側接続部が接合されていることを特徴とするステータ結合体。 - 請求項12乃至請求項15の何れか1項に記載のステータ結合体において、
前記バスバーは、その外周面に絶縁性の被膜を備えない導電性の前記棒状部材よりなることを特徴とするステータ結合体。 - 請求項12乃至請求項16の何れか1項に記載のステータ結合体において、
前記ホルダは、前記コイルの端部が径方向外側から挿入される複数の配置凹部を備え、各前記配置凹部の内周面は、前記ステータの径方向内側及び周方向から該配置凹部の内部に配置された前記コイルの端部に接触するとともに、各前記配置凹部の径方向外側の開口部には、前記ステータの周方向に突出して前記配置凹部内に前記コイルの端部を保持する係止凸部が設けられたことを特徴とするステータ結合体。 - 有底筒状のハウジングケースと、
前記ハウジングケースの内周面に固定された請求項12乃至請求項17の何れか1項に記載のステータ結合体と、
を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項12乃至請求項17の何れか1項に記載のステータ結合体の製造方法であって、
前記バスバー装置を前記ステータの軸方向の片側端面に固定する固定工程と、
前記ステータの軸方向の一方側に引き出された前記コイルの端部を、接続する前記バスバーの前記接続部に隣接するように配置する配置工程と、
隣接した前記接続部と前記コイルの端部とをそれぞれ溶接により接合する接合工程と
を備えたことを特徴とするステータ結合体の製造方法。 - 請求項19に記載のステータ結合体の製造方法において、
前記ホルダは、接続部における前記ステータと反対側の端部が、前記ステータの中心軸線と直交する一平面内に配置されるように複数の前記バスバーを保持しており、
前記配置工程では、前記コイルの端部を、その先端面が、接続部における前記ステータと反対側の端部と前記ステータの中心軸線方向に同一位置となるように前記接続部に隣接して配置し、
前記接合工程では、隣接した前記接続部と前記コイルの端部とを、前記接続部における前記ステータと反対側の端部及び前記コイルの端部における先端面において互いに接合することを特徴とするステータ結合体の製造方法。 - 請求項20に記載のステータ結合体の製造方法において、
前記接合工程では、隣接して配置された一組の前記接続部及び前記コイルの端部若しくは隣接して配置された一組の前記コイルの端部を、前記ステータに対し軸方向に一定の位置関係で配置された溶接電極を用いて接合する度に、前記ステータの中心軸線を中心に前記ステータと前記溶接電極とを相対回転させて、次に溶接する隣接して配置された一組の前記接続部及び前記コイルの端部若しくは隣接して配置された一組の前記コイルの端部と前記溶接電極とを対向させ、隣接して配置された前記接続部と前記コイルの端部とを順に接合していくことを特徴とするステータ結合体の製造方法。
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