JP2010008433A - 電気泳動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析流路を電気泳動する極微量な試料の変形を可能な限り抑え、試料の成分の分離性能を向上することができる電気泳動装置を提供する。
【解決手段】試料を一端側から他端側へ向けて流動させる導入流路11と、導入流路11に交差して、この交差部8の試料を導入流路11側から分離して電気泳動させる分析流路10と、を備えた電気泳動装置1である。この電気泳動装置1において、導入流路11の交差部8よりも試料流動方向上流側部分と導入流路11の交差部8よりも試料流動方向下流側部分の少なくとも一方が、分析流路10の交差部8よりも電気泳動方向下流側の部分10aに鋭角で交差する。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料を高速且つ高精度に分析するために用いられる電気泳動装置に関するものである。
従来から、生体中のタンパク質、核酸等の分析や、食品、薬品等に含まれる極微量物質の分析等に電気泳動装置が使用されている(特許文献1参照)。
このような電気泳動装置は、図11に示すように、ガラスやプラスチックの基板102,103内に、微小流路断面(例えば、100μm(幅寸法)×数十μm(深さ寸法)程度の微小流路断面積)の分析流路110と導入流路111を直交するように形成してある。そして、この図11に示す電気泳動装置101は、導入流路111や分析流路110内に泳動バッファを充填し、導入流路111の一端側から分析対象となる試料を導入流路111内に導入する。次に、図12(a)に示すように、試料113を泳動バッファ114が充填された導入流路111の一端側から導入流路111と分析流路110の交差部108を越える部分まで電気泳動させ、試料113を導入流路111内において展開する(図12(a)参照)。次に、導入流路111と分析流路110との交差部108に位置する極微量な試料113aを、導入流路111内の他の試料113から分離して、分析流路110で電気泳動させるようになっている。その結果、複数種の成分からなる極微量な試料113aは、その各成分の分子量等の差異によって電気泳動速度が異なり、分析流路110内において複数のバンド(物質群)に分離する。そして、分析流路110に分析用光学系から光が照射されると、試料113aの蛍光標識から蛍光が発せられるので、その蛍光発光を検知手段(例えば、受光素子)で検知して、試料113aの分析が行われる。
特開平11−326274号公報
しかしながら、上述の従来例のように、導入流路111と分析流路110がほぼ直交するように形成されていると、図12(b)に示すように、交差部108の微量な試料113aを切り取って分析流路110内で電気泳動させると、分析流路110の壁面よりの部分が長く尾115を引くように変形し、隣合うバンド同士が重なって、試料113aの成分(バンド)の分離性能が悪くなる場合があった。
そこで、本発明は、分析流路を電気泳動する極微量な試料の変形を可能な限り抑え、試料の成分の分離性能を向上することができる電気泳動装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、試料を一端側から他端側へ向けて流動させる導入流路と、前記導入流路に交差して、この交差部の前記試料を導入流路側から分離して電気泳動させる分析流路と、を備えた電気泳動装置に関するものである。そして、この電気泳動装置において、前記導入流路の前記交差部よりも試料流動方向上流側部分と前記導入流路の前記交差部よりも試料流動方向下流側部分の少なくとも一方が、前記分析流路の前記交差部よりも電気泳動方向下流側の部分に鋭角で交差することを特徴としている。
交差部の極微量な試料が導入流路内の試料から分離され、その分離された試料が分析流路を電気泳動させられる際に、その電気泳動される試料が尾を引きにくくなり、形が崩れにくいため、試料成分の分離性能が向上する。
本発明の第1実施形態に係る電気泳動装置を示す図であり、(a)が電気泳動装置の平面図、(b)が電気泳動装置の側面図、(c)が(a)のA−A線に沿って切断して示す断面図である。 図1の電気泳動装置を構成する第1部材を示す図であり、(a)が第1部材の重ね合わせ面(図1(b)のB−B線に沿って第2部材を分離した面)を示す平面図、(b)が第1部材の側面図、(c)が(a)のC−C線に沿って切断して示す断面図である。 図1の矢印Fで示す部分を一部切り欠いて示す拡大説明図であり、(a)が試料を導入流路内に展開した状態を示す図、(b)が交差部の試料を分析流路内に分離して電気泳動させる状態を示す図である。 第1部材の第1変形例を示す平面図である。 第1部材の第2変形例を示す平面図である。 本発明の参考例1に係る電気泳動装置の第1部材を示す平面図である。 図6に示す第1部材の変形例を示す平面図である。 試料を分析流路内において電気泳動させる場合に生じる等電位面を模式的に示す図であり、(a)が図1乃至図3に示す第1実施形態の第1部材を使用した場合の等電位面を模式的に示す図であって、(b)が図6に示す第1部材を使用した場合の等電位面を模式的に示す図である。 従来の電気泳動装置において、交差部の試料を分析流路内で電気泳動させる場合に生じる等電位面を模式的に示す図である。 試料の分析結果を示す図であり、(a)が従来の電気泳動装置による試料分析結果を示す図、(b)が本発明の第1実施形態に係る電気泳動装置による試料分析結果を示す図である。 従来の電気泳動装置を示す図であり、(a)が電気泳動装置の平面図、(b)が電気泳動装置の側面図、(c)が(a)のG−G線に沿って切断して示す断面図である。 図11の矢印Hで示す部分を一部切り欠いて示す拡大説明図であり、(a)が試料を導入流路内に展開した状態を示す図、(b)が交差部の試料を分析流路内に分離して電気泳動させる状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気泳動装置1を示すものである。この図1に示すように、本実施の形態の電気泳動装置1は、矩形形状の薄板である第1部材2の裏側の面2a側に矩形形状の薄板である第2部材3を重ね合わせてなるものであり、第1部材2と第2部材3との重ね合わせ面を密着させた状態で、その第1部材2と第2部材3とを固定するようになっている。なお、第1部材2と第2部材3の固定は、材料そのものの密着性を利用して貼り合わせる場合、接着剤で接着固定する場合、クリップ又はネジ等の固定部材を利用して固定する場合のいずれでもよく、第1部材2と第2部材3の材料等に応じて最良の固定態様が適宜選択される。また、第1部材2と第2部材3は、PMMA(ポリメチルメタクリレート),PC(ポリカーボネート)や紫外線硬化樹脂等の各種樹脂材料、ガラス、セラミック等が適宜選択使用される。また、第1部材2と第2部材3は、図1に示す態様においては薄板を例示したが、これに限られず、単純な立方体であるブロック状体でもよく、複数の立方体や薄板等の組み合わせからなる複雑な形状のブロック状体でもよいが、両部材(2,3)の重ね合わせられる面2a,3aを密着性の良い平面とすることが好ましい。
この電気泳動装置1の第1部材2は、図1及び図2に示すように、その第2部材3との重ね合わせ面(面2a)に、微小溝4が形成されている。この第1部材2の微小溝4は、直線状に延びる分析溝5と、この分析溝5に交差する導入溝6と、からなっている。そして、分析溝5の両端及び導入溝6の両端には、第1部材2を表裏(面2a及びその反対側の面2b)に貫通するように、平面形状が円形の貫通穴7a〜7dがそれぞれ形成されている。なお、分析溝5及び導入溝6は、例えば、溝幅が100μm程度で、溝深さが数十μm程度の寸法の微小溝形状になっている。
導入溝6は、分析溝5の長手方向に対して対称となるように、分析溝5と交差している。そして、この導入溝6は、交差部8よりも試料の電気泳動方向(図1(a)及び図2(a)の矢印D方向)下流側の分析溝5に鋭角で交差するようになっている。なお、本実施の形態において、導入溝6と分析溝5との交差角度θが45度になるように、導入溝6と分析溝5とが形成されている。
第1部材2の微小溝4が形成された面2aには第2部材3が重ね合わせられ、図1に示すように、第1部材2の分析溝5及び導入溝6の開口部及び貫通穴7a〜7dの一端が第2部材3で塞がれて、分析溝5が分析流路10になり、導入溝6が導入流路11になり、貫通穴7a〜7dがリザーバ12a〜12dとなっている。
第2部材3は、上述のように第1部材2の微小溝4の開口部及び各貫通穴7a〜7dの一端を塞ぐための部材であり、蓋部材として機能するものである。この第2部材3は、第1部材2の面2aに重ね合わせられる面3aが、第1部材2の面2aに密接する平面になっている。これにより、第1部材2と第2部材3との重ね合わせ面において、分析流路10,導入流路11及び各リザーバ12a〜12dに注入された試料の密封性能が確保され、分析流路10,導入流路11及びリザーバ12a〜12dからの試料の漏出を確実に防止できる。なお、第2部材3の面3aは、上述した蓋部材としての機能を発揮し得る限りにおいて、少なくとも、第1部材2の微小溝4及び各貫通穴7a〜7dを取り囲む領域が、第1部材2の面2aに密接する平面になっていればよい。
このように構成された電気泳動装置1は、図1に示す状態において、まず、各リザーバ12a〜12dから泳動バッファを注入し、導入流路11及び分析流路10にその泳動バッファを充填する。次に、導入流路11の一端のリザーバ(例えば、リザーバ12a)から分析用の試料を注入する。そして、例えば、この試料が負に帯電している場合には、導入流路11の一端のリザーバ12a内を接地すると共に、分析流路10の両端のリザーバ12c,12d内を接地し、導入流路11の他端のリザーバ12b内に電圧(例えば、100V)を印加する。その結果、導入流路11の一端のリザーバ12aから導入流路11内に注入した試料13は、泳動バッファ14が充填された導入流路11内を電気泳動して、交差部8を越えた導入流路11の他端側まで展開する(図3(a)参照)。
次に、分析流路10の一端(電気泳動方向(図1のD方向)の上流端)のリザーバ12c内を接地し、分析流路10の他端(電気泳動方向(図1のD方向)の下流端)のリザーバ12d内に電圧(例えば、150V)を印加する。また、導入流路11の両端のリザーバ12a,12b内にそれぞれリザーバ12dへの印加電圧よりも低い電圧(例えば、50V)を印加する。
その結果、導入流路11と分析流路10の交差部8に位置している極微量の試料13aは、導入流路11内の他の試料13から分離されて、分析流路10内を交差部8から他端側(図3(b)の矢印D方向先端側)に向かって電気泳動する(図3(b)参照)。
この際、その分離された極微量の試料13aは、分析流路10の電気泳動方向下流側の部分10aと導入流路6との交差角度θが約45度と鋭角であり、この鋭角に交差する部分が尖っているという形状効果により、交差部8の極微量の試料13aが導入流路11内の他の試料13から分離されやすくなる。その結果、分析流路10内を電気泳動する極微量の試料13aは、図3(b)に示すように、分析流路10内において尾15を引く量が少なくなる。これに対し、図11に示すように、導入流路111と分析流路110がほぼ直交するように交差する従来の電気泳動装置101は、導入流路111と分析流路110との交差部108の極微量の試料113aが分析流路110を電気泳動する際に大きく尾115を引くことになる(図12(b)参照)。このように、本実施の形態の電気泳動装置1と従来の電気泳動装置101とを比較した場合には、分析流路10,110を電気泳動する極微量の試料13a,113aの形状が大きく異なることになる(図3(b)及び図12(b)参照)。
また、本実施の形態の電気泳動装置1は、分析流路10内において負に帯電している極微量の試料13を電気泳動させるため、例えば、導入流路11の両端に50Vを印加し、分析流路10の電気泳動方向上流側部分10bの端部を接地する一方、分析流路10の電気泳動方向下流側部分10aの端部に150Vの電圧を印加した場合に(図1参照)、図8(a)に示すように、分析流路10の電気泳動方向下流側の部分10aの交差部8側端部における等電位面18が分析流路10に対してほぼ直交するような形状となり、交差部8の試料13aが尾15を引きにくい状態で分析流路10に分離・導入される(図3(b)参照)。
したがって、本実施の形態における電気泳動装置1は、上述した分析流路10と導入流路11とが鋭角に交差するという形状効果と、等電位面18が分析流路10の電気泳動方向下流側部分10aに対してほぼ直交することによる効果とが相俟って、交差部8に位置している極微量の試料13aが導入流路11内の他の試料13から尾15を引きにくい状態で確実に分離されることになる(図3(b)参照)。一方、本実施の形態に示すように構成しない従来例の場合、すなわち、分析流路110と導入流路111とが直交する場合には、図9に示すように、分析流路110の電気泳動方向下流側の部分110aの交差部108側端部における等電位面118が大きく湾曲した形状になっており、交差部108の試料113が尾115を引きやすい状態で分析流路110に分離・導入される(図12(b)参照)。
以上のようにして、交差部8から分離されて分析流路10内を電気泳動する極微量の試料13aは、分子量等の相違により、その電気泳動速度に差が生じ、各成分ごとに分離して複数のバンドが生じることになるが、試料13aが尾15を引く量が少なくなる分だけ、各バンドごとの分離性能が向上し、分析流路10内の隣合うバンドのうちの先行するバンドの尾が後行するバンドに重なり難くなり、従来例よりも高速(ハイスループット)且つ正確な試料分析が可能になる。
図10は、このような試料の分析結果を示すものである。この図10において、(a)は、図11において例示した従来例の電気泳動装置を使用した場合の試料分析結果を示すものであり、(b)は、図1に示した本実施の形態に係る電気泳動装置1を使用した場合の試料分析結果を示すものである。なお、図10の横軸が時間軸(単位は秒)であり、縦軸が蛍光分析における蛍光強度(但し、任意に定めた基準値を100とした場合における当該基準値の比較値)である。
この図10に示すように、従来の電気泳動装置101は、分析流路110内において試料が尾を引きやすく、隣合うバンド同士が重なりあって、各バンドがそれぞれ明確に分離・独立されていない(図10(a)参照)。これに対し、本実施の形態に係る電気泳動装置1は、図10(b)に示すように、分析流路10内において試料が尾を引きにくく、隣合うバンド同士が重なり合うことがなく、各バンドがそれぞれ明確に分離・独立されている。このように、本実施の形態の電気泳動装置1は、従来の電気泳動装置101に比較し、試料を高精度に分析することができる。
なお、本実施の形態に係る電気泳動装置1は、分析流路10内の検知位置に到達した試料に対して検知手段の発光デバイスから光を照射し、試料の蛍光標識から発せられる蛍光を検知手段の受光デバイスで受光して検知することにより行う試料分析はもちろんのこと、その他の試料分析方法(例えば、試料を磁気検知することによる試料分析方法、紫外線等の光の吸収による分析、又は電気化学的な分析等)にも適用することができる。
また、本実施の形態の第1部材2は、図2に示すように、直線状に形成された分析溝5の両側に、それぞれ導入溝6の上流側部分6aと下流側部分6bとが対称形状となるように形成されており、分析溝5のうちの交差部8よりも電気泳動方向下流側の部分5aと導入溝6a,6bとが鋭角θで交差するようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、図4乃至図5に示すように、導入溝6の上流側部分6aと下流側部分6bのうちのいずれか一方のみが分析溝5の電気泳動方向下流側の部分5aと鋭角θに交差するように構成してもよい。このように構成しても、図1乃至図3に示す電気泳動装置1とほぼ同様の作用・効果を得ることが可能であり、図11乃至図12で示した従来例に比較して、交差部8に位置している極微量の試料13aが尾15を引きにくい状態で分離されて分析流路10内を流動することになる(図3(b)参照)。
また、本実施の形態の第1部材2及び第2部材3は、光透過性の良好な材料が使用されるが、これに限られず、試料の分析方法によっては遮光性材料を使用して形成するようにしてもよい。また、両部材(2,3)のいずれか一方のみを光透過性に優れた材料で形成し、両部材(2,3)のいずれか他方のみを遮光性材料で形成するようにしてもよい。さらに、両部材(2,3)の一部のみを光透過性に優れた材料で形成するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、導入溝6と分析溝5との交差角度θが45度になるように、導入溝6と分析溝5とが形成されているが、交差角度θはこれに限られず、試料の特性等に応じて、適宜最適の角度(90°>θ)が採用される。
[参考例1]
図6乃至図7は、本発明の参考例1に係る電気泳動装置1の第1部材2を示す図である。これらの図に示すように、本参考例1に係る第1部材2は、直線状の導入溝6と直線状の分析溝5がほぼ直交に交差するように形成されている。そして、この第1部材2は、分析溝5の交差部8よりも試料電気泳動方向上流側の部分5bであって、導入溝6と分析溝5との交差部8のコーナー部分が、曲面状に面取り(R面取り16)されるか(図6参照)、又は直線状に斜めに面取り(C面取り17)されている(図7参照)。なお、第1部材2の交差部8のコーナー部分におけるR面取り寸法及びC面取り寸法は、ほぼ100μm程度であり、成形上生じるダレ(コーナー部分の丸み)の寸法5μmに比較して20倍程度の大きさである。但し、このR面取り寸法又はC面取り寸法は、分析溝5や導入溝6の形状寸法に応じて適宜最適な寸法が決定されるものであり、上述した例示寸法に何等限定されるものではない。
このように構成された本参考例1によれば、図6又は図7の第1部材2に第2部材3を重ね合わせて電気泳動装置1を構成し、分析流路10内において、負に帯電している極微量の試料13を電気泳動させるため、例えば、導入流路11の両端に50Vを印加し、分析流路10の電気泳動方向上流側部分10bの端部を接地する一方、分析流路10の電気泳動方向下流側部分10aの端部に150Vの電圧を印加した場合に(図1参照)、図8(b)に示すように、分析流路10の電気泳動方向下流側の部分10aの交差部8側端部における等電位面18が分析流路10に対してほぼ直交するような形状となり、交差部8の試料13aが尾15を引きにくい状態で分析流路10に分離・導入される(図3(b)参照)。一方、本参考例1に示すように構成しない場合、すなわち、交差部108のコーナー部にR面取りやC面取りをしない場合には、図9に示すように、分析流路110の電気泳動方向下流側の部分110aの交差部108側端部における等電位面118が大きく湾曲した形状になっており、交差部108の試料113が尾115を引きやすい状態で分析流路110に分離・導入される(図12(b)参照)。
以上のような構成の電気泳動装置1は、交差部8から分離されて分析流路10内を電気泳動する極微量の試料13aは、分子量等の相違により、その電気泳動速度に差が生じ、各成分ごとに分離して複数のバンドが生じることになるが、試料13aが尾15を引く量が少なくなる分だけ、各バンドごとの分離性能が向上し、分析流路10内の隣合うバンドのうちの先行するバンドの尾が後行するバンドに重なり難くなり、従来例よりも高速(ハイスループット)且つ正確な試料分析が可能になる。
[変形例]
なお、上述の第1実施形態及び参考例1は、第1部材2側に導入溝6及び分析溝5を形成する態様を例示したが、これに限られず、第2部材3側に導入溝6及び分析溝5を形成するようにし、貫通穴7a〜7dのみを第1部材2側に形成するようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態に係る電気泳動装置1において、第1部材2の分析溝5の交差部8よりも試料電気泳動方向上流側の部分5bであって、導入溝6と分析溝5との交差部8のコーナー部分を、曲面状に面取りするか(図6参照)、又は直線状に斜めに面取りするようにしてもよい(図7参照)。
1……電気泳動装置、8……交差部、10……分析流路、10a……電気泳動方向下流側の部分、10b……電気泳動方向上流側の部分、11……導入流路、13……試料、16……面取り(R面取り)、17……面取り(C面取り)

Claims (1)

  1. 試料を一端側から他端側へ向けて流動させる導入流路と、
    前記導入流路に交差して、この交差部の前記試料を導入流路側から分離して電気泳動させる分析流路と、
    を備えた電気泳動装置において、
    前記導入流路の前記交差部よりも試料流動方向上流側部分と前記導入流路の前記交差部よりも試料流動方向下流側部分の少なくとも一方が、前記分析流路の前記交差部よりも電気泳動方向下流側の部分に鋭角で交差することを特徴とする電気泳動装置。
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