JP2010005741A - 可動部をラッチする温度ラッチデバイス - Google Patents

可動部をラッチする温度ラッチデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な機構を用いることなく、迅速に作動させることができ、使用環境の制約が少なく、作動温度をより厳密に決めることができ、繰り返し使用することが可能となる可動部をラッチする温度ラッチデバイスを提供する。
【解決手段】所定の温度に応じて可動部を特定された位置にラッチする温度ラッチデバイスであって、
前記可動部は、温度変化に応じて固相である状態と液相である状態の間で繰り返し可逆的に変化する熱活性部材により、少なくとも一部が被覆された可撓性部材によって構成され、
前記構成体は、前記熱活性部材が固相であるとき剛性を有し、前記熱活性部材が液相であるとき柔軟性を有する構造とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可動部をラッチする温度ラッチデバイスに関し、より具体的には温度に応じて可動部を少なくとも2つの特定の位置にラッチすることができる温度ラッチデバイスに関するものである。
小形で、簡単な構造で、可動部をラッチすることができるラッチデバイスが望まれており、種々、検討されている。
従来において、第1のラッチデバイスの形態として、可動部をラッチするために、可動部を支持体に接着するようにしたラッチデバイスが知られている。
このようなラッチデバイスは、例えば、特許文献1および特許文献2に開示されている。
これらに開示された発明では、アクチュエータが少なくとも2つの構成部材、すなわち、可動部および静止部から構成されている。
これら2つの構成部材を接着するために、2つの構成部材のどちらか一方は、接着剤のように作用する熱活性部材によって覆われており、この熱活性部材の温度がその熱活性温度以上で非接着状態となり、熱活性温度以下において接着状態となる。
すなわち、熱活性部材の温度をその熱活性温度以上に上昇させることによって2つの構成部材は離れる。
一方、可動部および静止部が熱活性部材と接触している間に、その温度が熱活性部材の熱活性温度以下になるとき、2つの部位は互いに接着され、可動部は静止部にラッチされる。
また、第2のラッチデバイスの形態として、温度上昇および弁に掛かる差圧の作用下で開く弁によるラッチデバイスが知られている。
このようなラッチデバイスは、例えば、特許文献3に開示されている。
ここでの上記の弁は、チャネルを遮断するゴム部材からなり、このゴム部材は、プラスチック部材によってチャネルに押し当てられている。
上記プラスチック部材は、温度が上昇すると柔軟になり、チャネル中の流体がゴム部材を持ち上げるため、弁を開放する。
また、第3のラッチデバイスの形態として、弁を駆動させるためにゲルを用いる手法が知られている。
このようなラッチデバイスは、例えば、特許文献4に開示されている。
ここでは、温度に応答するゲルによる柔軟性のある部材で、チャネルが閉じられるように構成されている。
ここでのゲルは、温度に依存して体積変化する柔軟部材で構成され、このゲルの温度による体積変化により、バルブが開状態になり、あるいは閉状態になるように構成されている。
また、非特許文献1では、ワンショットマイクロ弁に関する報告がされている。
このデバイスは、薄い金属層を低融点合金で被覆することによって遮断したチャネルからなる。
このデバイスにおいては、低融点合金が、その融点温度以下で固体である時には剛性を有しているため、薄い金属層はその両面に掛かる差圧によって破壊されない。
一方、低融点合金がその融点温度以上で液体であるとき、低融点合金の剛性は殆どゼロであるため、薄い金属層は、その両面に掛かる差圧によって破壊されるように構成されている。
米国特許第6664885号明細書 米国特許第6367251号明細書 特開平06−325742号公報 特開2007−170469号公報 A. Debray, M. Shibata and H. Fujita, A low melting point alloy as a functional material for a one−shot micro−valve, J. Micromech. Microeng., 17:1442−1450, 2007.
しかしながら、上記した従来におけるラッチデバイスは、つぎのような課題を有している。
特許文献1および特許文献2の方法では、可動部のラッチを実現するために可動部と静止部との2つの構成部材を必要とする。
しかも、熱活性部材の粘性は、可動部と静止部が離れにくくなる原因となる。
さらに、熱活性部材は溶融時の表面張力が大きいため、可動部の切離しに、より多くのエネルギーが必要になる。このため、迅速な切り離しを行なうことは難しい。
また、特許文献3の方法では、プラスチック部材が広い温度域で徐々に軟化するため、溶融物質の場合ほど、厳密に決められた温度で作動させることは難しい。
また、ラッチ動作の速度をあまり大きくできないという点にも課題を有している。
特許文献4の方法では、ゲルの膨潤を利用するため、液体環境でしか使用できず、燃料電池のように水素雰囲気での使用ができない。
また、室温付近での、ゲルと固相の相変化を利用しているため、より高温で作動させることは困難である。
非特許文献1の方法では、デバイスは、低融点合金が溶融すると、薄い金属層の両面にかかる差圧により破壊されるため、1回のみしか作動させることはできず、繰り返しの使用ができないという課題を有している。
本発明は、上記課題に鑑み、複雑な機構を用いることなく、迅速に作動させることができ、使用環境の制約が少なく、作動温度をより厳密に決めることができ、繰り返し使用することが可能となる可動部をラッチする温度ラッチデバイスの提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、次のように構成した温度ラッチデバイスを提供するものである。
本発明の温度ラッチデバイスは、所定の温度に応じて可動部を特定された位置にラッチする温度ラッチデバイスであって、
前記可動部は、温度変化に応じて固相である状態と液相である状態の間で繰り返し可逆的に変化する熱活性部材により、少なくとも一部が被覆された可撓性部材によって構成され、
前記構成体は、前記熱活性部材が固相であるとき剛性を有し、前記熱活性部材が液相であるとき柔軟性を有する構造とされていることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記可撓性部材が、板状部材で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記構成体を用いたデバイスとしてスイッチが構成されていることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記構成体を用いたデバイスとして弁が構成されていることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記弁が、前記弁を構成する前記可撓性部材の両面に掛かる差圧により前記可撓性部材が変形することによって駆動するパッシブ弁であることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記パッシブ弁が、前記可撓性部材に予め応力が掛けられており、前記可撓性部材に掛かる差圧が存在しないとき閉位置となり、該差圧が存在するとき開位置となるパッシブ弁であることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記パッシブ弁が、前記可撓性部材に掛かる差圧が存在しないとき開位置となり、該差圧が存在するとき閉位置となるパッシブ弁であることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記可撓性部材が、シリコンからなることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記可撓性部材の表面は、前記熱活性部材が液相であるときの表面張力よりも高い臨界表面張力を有する部分と低い臨界表面張力を有する部分とを有し、
前記熱活性部材は、前記高い臨界表面張力を有する部分に粘着し、前記低い臨界表面張力を有する部分に粘着しない部材で構成され、
前記高い臨界表面張力を有する部分が前記熱活性部材によって被覆され、前記低い臨界表面張力を有する部分が前記熱活性部材によって被覆されていないことを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記熱活性部材が、低融点合金であることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは 前記可撓性部材が、前記低融点合金の選択的な浸漬被覆によって被覆されていることを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記可撓性部材が、圧電物質、バイメタルアクチュエータ、磁歪物質、静電アクチュエータ、電磁物質、形状記憶合金、のうちのいずれかを、少なくとも一部に有することを特徴とする。
また、本発明の温度ラッチデバイスは、前記弁のチャネル部を構成する前記可撓性部材の表面が、前記低融点合金が液相であるときの表面張力よりも低い臨界表面張力を有し、該表面が該低融点合金によって被覆されていないことを特徴とする。
本発明によれば、複雑な機構を用いることなく、迅速に作動させることができ、使用環境の制約が少なく、作動温度をより厳密に決めることができ、繰り返し使用することが可能となる。
つぎに、本発明における実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態における所定の温度に応じて可動部を特定された位置にラッチする温度ラッチデバイスについて説明する。
図1に、本実施形態における温度ラッチデバイスを説明する模式図を示す。
100は温度ラッチデバイス、101は可撓性部材、102は熱活性部材、103は構成体である。
本実施形態における温度ラッチデバイス100は、上記した可動部が、温度変化に応じて固相である状態と液相である状態の間で繰り返し可逆的に変化する熱活性部材により、少なくとも一部が被覆された可撓性部材101からなる構成体103を備える。
ここで、熱活性部材は、デバイスの使用温度範囲内で温度上昇によって固相から液相に相変化を起こす、すなわち溶融する物質による部材が用いられる。
可撓性部材101および熱活性部材102からなる構成体103の機械的強度は、熱活性部材102が固相であるとき、可撓性部材101単体に比べて高い剛性を有する構造とされている。
一方、熱活性部材102が液相であるとき、この構成体103の剛性は、可撓性部材101の剛性とほぼ等しくなる構造とされている。
このとき、この構成体103は、外部から力を加えることにより、任意の位置や形状に変形させることは容易で、しかも、変形させた状態で、熱活性部材102を固化することも可能である。
その変形前の一形態を図1(a)に、変形後の一形態を図1(b)に示した。
図1(b)の可撓性部材101と熱活性部材102からなる構成体103は、図1(a)にくらべ、より下を向いている。
このように、容易に、任意の位置でラッチすることができる。
また、可撓性部材101を特定の変形状態に維持するために、持続的にエネルギーを必要としないことも重要である。
このため、長時間、一箇所または複数個所にラッチする必要があるデバイスには、好適である。
熱活性部材102は、周囲からの熱伝導や誘導加熱等による熱活性部材102の温度の上昇により溶融する。
熱活性部材102の溶融温度は、本実施形態のデバイスがスイッチに用いられる場合は、例えば、警報または安全装置を起動するために必要な温度領域に設定される。
また、本実施形態のデバイスが弁に用いられる場合は、例えば、気体が流通するチャネルを開くことで圧力を低下させるために必要な温度領域に設定される。
また、必要に応じて、熱活性部材102を溶融するために、加熱部を本デバイスの中に取り込むこともできる。
デバイスの動作を素早く行なわせるためには、熱活性部材102の融解エンタルピーが最も重要で、小さい融解エンタルピーを有する物質が望ましい。
また、熱活性部材102を溶融するのに必要なエネルギーをできるだけ少なくするために、熱活性部材102の体積を最小化することも重要である。
このため、本実施形態のデバイスは、小スケールの時、特に、可動部を有した微小電子機械システム(MEMS)で、最も適切に利用できる。
これらのデバイスでは、速い動作および低いエネルギー消費が期待できる。
この熱活性部材102に要求される別の重要な特徴として、機械的強度がある。
熱活性部材102を用いた構成体103の最大強度は、その形状、サイズ、ならびに物質の機械的強度に依存する。
熱活性部材102が十分な剛性を有するためには物質の機械的強度を考慮して、許容される最小サイズを決める必要がある。
したがって、融解エネルギーおよび機械的強度に対する制約を考慮して、最適のサイズが決定される。
熱活性部材102は可撓性部材101の変形中に溶融するので、溶融時に可撓性部材101との接触面積を広げたり、または狭めたりしないことが重要である。
このために、前記熱活性部材を、可撓性部材の高い臨界表面張力を有する部分に粘着し、それが低い部分に粘着しない部材で構成し、可撓性部材の表面における熱活性部材が被覆された部分と、被覆されていない部分の臨界表面張力を制御することが特に重要である。
すなわち、前記可撓性部材の表面を、その臨界表面張力が前記熱活性部材が液相であるときの表面張力よりも高い部分と低い部分とを有する構成とする。
また、前記熱活性部材を、前記高い臨界表面張力を有する部分に粘着し、前記低い臨界表面張力を有する部分に粘着しない部材で構成する。
そして、前記高い臨界表面張力を有する部分を前記熱活性部材によって被覆し、前記低い臨界表面張力を有する部分を前記熱活性部材によって被覆しないようにする。
具体的には、熱活性部材102が被覆された部分における可撓性部材の臨界表面張力が、熱活性部材102が液相であるときの表面張力よりも高ければ、熱活性部材は溶融時に可撓性部材の表面上に粘着する。
一方、熱活性部材102が被覆されていない部分における可撓性部材の臨界表面張力が、熱活性部材102が液相であるときの表面張力よりも低ければ、熱活性部材は溶融時に可撓性部材の表面上に粘着しない。
このように、可撓性部材101の表面上において所望の部分を熱活性部材102により被覆させ、他の部分は被覆させないようにすることは、該当する部分の臨界表面張力を制御することにより達成することができる。
このように制御することにより、結果として、本発明の温度ラッチデバイスを繰り返し使用することが可能となり、本実施形態における温度ラッチデバイスの信頼性が向上する。
熱活性部材102の材料としては、設定した温度で溶融し、固相であるときにはラッチされた状態を保つために充分な剛性を有し、かつ、液相であるときには柔軟である物質であれば様々な物質が用いられ得る。
そのような材質としては、特に、低融点合金が好適である。
本実施形態では、特に周囲温度を利用して本デバイスを駆動するとき、それらの低融点合金における合金組成を適宜、選択することによって、それらの溶融温度の調整を可能にできる点が最も重要である。
例えば、合金組成が、Bi44.7%、Pb22.6%、Sn8.3%、Cd5.3%、およびIn19.1%のとき、この合金の溶融温度は47℃である。
この合金組成の一部のSn8.3%を11.3%に、およびIn19.1%を16.1%に変えることによって、合金の溶融温度が52℃に上昇することが知られている。
このように、合金組成を僅かに変化させると合金の溶融温度も僅かに変化する。
より高い溶融温度が必要な時も、組成を調整することにより利用可能である。
例えば、Bi33.33%、Sn33.33%、およびPb33.34%という組成では、溶融温度が143℃になる。
一方、Bi60%およびCd40%という組成では、溶融温度が144℃になる。
RoHS指令(無鉛および無カドミウム)に適合する合金も利用可能である。
例えば、Bi32.5%、Sn16.5%、およびIn51%という組成では60℃の溶融温度になり、Bi5%およびIn95%という組成では150℃の溶融温度になり、Bi100%という組成では271℃の溶融温度になる。
これは、広範囲の溶融温度がRoHS指令の範囲内で設定可能であることを示している。
低融点合金を用いる別の利点は、それらが様々なスケールにおいて他の部材の被覆が可能なことである。
マクロスケールにおける被覆は、電気接続でよく知られており、はんだごてを使用して容易に実現できる。
より小さいスケールでは、低融点合金が、単原子グラフェン(厚さが原子1個の炭素の二次元シート)ほどの小さい物体を電気的な接続や機械的に連結するために使用されてきた。
低融点合金を用いて可撓性部材101の表面を選択的に被覆する方法の一つとして、該低融点合金が液相であるときに大きい表面張力(約0.5N/m)を有することを利用する方法を用いることができる。
この大きい表面張力により、低融点合金は、金および銅のような大きい臨界表面張力を有する物質には接着しやすく、反対に、ポリマーやシリコンのような小さい臨界表面張力を有する物質には接着し難い。
また、仮にポリマーやシリコンのような小さい臨界表面張力を有する物質に接着したとしても、水によって容易に洗浄される。
そのため、表面エネルギーの異なる領域をパターン化することにより、選択的な浸漬被覆を使用して、容易にパターン形成することができる。
例えば、下部に溶融した低融点合金、最上部に希釈された塩酸水溶液からなる2相浴槽の中へ金のパターンを有するシリコンウェハを浸漬した後で引き上げると、その金パターンが低融点合金で被覆され、一方、シリコン部分は被覆されずに残ることになる。
この方法は、低融点合金を複雑な幾何学形状の上に被覆する必要がある場合に特に好適である。
デバイスが、低融点合金によって包囲された、例えば図3に示されるようにチャネル303を有する弁の場合には、低融点合金が溶融したときに、毛管現象や重力によってチャネルの中へ入りこまないようにすることが重要である。
低融点合金がチャネルの中へ入りこむことを防止する1つの方法として、前記弁を構成するチャネル内壁面304を、臨界表面張力は低融点合金が液相であるときの表面張力よりも低い物質で被覆する方法がある。
すなわち、前記弁のチャネル部を構成する前記可撓性部材の表面が、前記低融点合金が液相であるときの表面張力よりも低い臨界表面張力を有し、該表面が該低融点合金によって被覆されていない構成とする。
具体的には、例えば、臨界表面張力が0.018N/mであるフルオロカーボンによって被覆されたチャネル内壁面304には、液相であるときの表面張力が0.55N/mである低融点合金が入り込むことはない。
可撓性部材101は任意の物質から作製できるが、シリコンが、本実施形態には特に好適である。
その理由として、第1に、シリコンは微細加工によく使用される物質であり、多くの技術がその機械加工に利用可能なためである。
第2に、例えばヒータプレートのような、熱活性部材102を加熱する手段をシリコン構造体に組み込むことが容易なためである。
これは、熱活性部材102の溶融が必要な時に、溶融を可能にするためである。
また、シリコンからなる可撓性部材101は、変形を感知するために使用するピエゾ抵抗素子を容易に組み込める。
これは、変形可能な可撓性部材101の状態を知るために用いることができ、このデバイスはセンサまたはアクチュエータとして使用される。
本実施形態のデバイスは、アクチュエータを必要とせず、または外部アクチュエータを使用することなく使用できるが、可撓性部材101がアクチュエータとして機能する、例えば図2に示すような活性部材201を組み込んでいてもよい。
ここでの活性部材201の材質としては、圧電物質、バイメタルアクチュエータ、磁歪物質、静電アクチュエータ、電磁物質、または形状記憶合金等が好適に用いられ得る。
これらの活性部材201を組み込んだアクチュエータは、通常、1つの平衡位置しかない。
アクチュエータを、その平衡位置以外の任意の位置で維持させるためには、その期間中、電気エネルギーあるいは熱エネルギーを与え続けることが必要とされる。
長期間、可動部が平衡位置以外の位置に保持されるデバイスでは、エネルギーの連続的な供給は、重大な問題である。
これに対して、本実施形態の温度ラッチデバイスによれば、可撓性部材101が平衡位置以外の位置となったときに熱活性部材102を固相にすることで、それ以上にエネルギーを必要とせずにその位置が保持される。
そのようなデバイスには、光スイッチおよび電気リレー等があるが、これらに、本実施形態のデバイスを応用できる。
図2に、本実施形態の温度ラッチデバイス100を応用して構成した光スイッチの構成例を示す。図1と共通の構成には同一の符号が用いられている。
図2において、200はミラー、201は活性部材である。
このデバイスは、ミラー200が一端に設けられた可撓性部材101を含む。
さらに、可撓性部材101には、活性部材201および熱活性部材102が設けられている。
このデバイスは、図2(a)と図2(b)で可撓性部材101の形状が異なっている様子が示されている。図2(a)および図2(b)では、熱活性部材102が固相である。
図2(a)および図2(b)で示された2つの位置で、不図示の加熱手段により熱活性部材102が溶融し、活性部材201が駆動する。
所望の状態になったところで熱活性部材102を固相にし、可撓性部材の位置を固定する。
その結果、ミラー200は、活性部材201に電気を供給し続ける必要もなく、図2(a)および図2(b)に示された2つの位置のいずれかに保持される。
図2(a)のこのデバイスの機械的な平衡位置は1つのみのである。したがって図2(b)に示された位置は、機械的平衡位置ではない。
しかし、本実施形態により、この位置は電気を必要としないで、継続して保持される。
図2(a)および図2(b)のデバイス100がミラー200を組み込まず、別の要素と電気接触している場合には、このデバイスは、光スイッチではなく電気スイッチとして使用することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態として、上記した第1の実施形態のように可撓性部材101を片持ち梁ではなく、対称性の高い板状部材とした温度ラッチデバイスの構成例について説明する。
図3に、本実施形態における温度ラッチデバイスを説明する模式図を示す。
本実施形態では、可撓性部材101を片持ち梁ではなく、対称性の高い板状部材とした構成が上記した第1の実施形態と相違するだけで、その他は基本的に第1の実施形態と同様であり、共通の構成には同一の符号が用いられている。
図3において、300は金の層、301は段、302はノズル、303はチャネル、304はチャネル内壁面である。
上記した第1の実施形態では、熱活性部材102によって被覆された片持ち梁は、熱活性部材102と可撓性部材101の膨張係数の違いによって、温度の上下により変形しやすい。
これに対して、本実施形態では対称性の高い板状部材が用いられているから、熱活性部材102と可撓性部材101の膨張率の違いによるこの変形は、起こりにくい。
例えば、図3に示すように、その中心が穿孔され、その外縁が固定され、その内縁が支えられ、かつ均一に熱活性部材102が被覆された円形の可撓性部材101の場合では、膨張率の違いによる変形はほとんどない。
本実施形態のデバイスは弁に応用することができる。
周囲温度が規定値を越えて上昇した場合、内部のガスを放出したり、機器を停止させたりするために、周囲温度に応じて弁を動作させる用途に好適に用いられ得る。
例えば、水素は高い温度では酸素との反応性が高まるので、安全弁は、温度が規定値よりも高くなれば、容器内の水素を放出して圧力を下げるために使用される。
さらに、弁は、長時間、設定された位置でラッチされる可能性が高い。例えば、燃料電池の負極側に接続された逃がし弁は、燃料電池の動作中、殆どの時間、閉の状態にある。
他方で、燃料電池が使用されていないとき、電池の寿命を延ばすために、燃料電池の負極および正極側を同じ条件に保つことが重要である。
そのため、燃料電池が使用されていないとき、長時間、開状態に留まる。
本実施形態のデバイスでは、持続的なエネルギーの供給を必要としないで、長時間、弁を特定の位置にラッチできることから、アクティブ弁との組合せでも用いることができるが、本実施形態のデバイスはパッシブ弁に対して特に好適である。
パッシブ弁では、差圧によって板状部材の変形がおこり、開および閉状態が決まる。
このため、これらの弁を制御する様態を必要とせず、それに掛かる差圧が変化するときには常に開閉する。
したがって、これらの弁の開閉を、アクチュエータほど複雑なものを使用する必要もなく制御することが可能である。
これは、アクチュエータでは、適合性や効率に限界があったり、またはデバイスの最終コストを増大させるので、アクチュエータの組込みが、通常問題となる微小電子機械システム(MEMS)で特に好適である。
図3(a)、図3(b)に、本実施形態の温度ラッチデバイスを組み込んで構成したパッシブ弁の構成例の断面模式図を示す。
この弁は、図3(a)および図3(b)では、それぞれ閉位置および開位置で示されている。
この弁は微小電子機械システム(MEMS)を使用し作製される。
それは、積み重ね合わされた2つのシリコンウェハから成り、図3の矢印は、2つのウェハを一体に保持するために必要とされる実装の力を表す。
中心が穿孔された円形膜の形状をした可撓性部材101は、低融点合金である熱活性部材102が被覆する位置を固定するために、金の層300によって部分的に被覆される。
可撓性部材101は、可撓性部材101に連結されたノズル302を押している段301の存在により、予め応力が掛けられている。
したがって、可撓性部材101に掛かる差圧が存在しないとき、弁は閉位置にある。段301の存在により、所定の圧力を超えると弁が開くように、臨界差圧が可撓性部材101に対して設定されている。
低融点合金である熱活性部材102が溶融するとき、円形膜である可撓性部材101は変形し、弁は、可撓性部材101に掛かる差圧に応じて図3(a)および図3(b)にそれぞれ示された閉位置と開位置との間で切り換わる。
低融点合金である熱活性部材102が固相であるとき、弁は、前記の臨界差圧より大きな差圧が可撓性部材101に掛かっても閉または開位置に留まることができる。
前述したように、この装置は、例えば、燃料電池、特に、消費可能なエネルギーが限定されるマイクロ燃料電池に有用である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態として、本発明の温度ラッチデバイスを適用して構成した第2の実施形態とは別のパッシブ弁の構成例について説明する。
図7に、本実施形態におけるパッシブ弁の模式的な断面を示す。
第1の実施形態と共通の構成には同一の符号が用いられている。
図7において、701は出力チャネル、702は入力チャネル、703はノズルである。
本実施形態におけるパッシブ弁は、通常は閉状態とされる第2の実施形態の弁とは異なり、通常は開状態にされている。
低融点合金である熱活性部材102によって部分的に被覆された可撓性部材101には、入力チャネル702と出力チャネル701との間の差圧が掛かる。
この差圧がゼロのとき、弁は開状態となる。
周囲温度が高くなり低融点合金である熱活性部材102が溶融され、かつこの差圧が臨界差圧を超えるとき、可撓性部材101はノズル703に押し付けられて、弁が閉状態となる。
このように、本実施形態におけるパッシブ弁は、開状態または閉状態にラッチすることが可能であり、周囲温度によって起動する。
安全装置として、例えば、決められた温度を超えるとガスが漏れるのを防止する必要がある場合に好適に用いられ得る。
以下に、本発明の実施例について説明する。
本実施例においては、図3に示されたものと同様の弁を、通常の微小電子機械システム(MEMS)を使用して作製した。
可撓性部材101はシリコンから製作し、熱活性部材102は、Bi44.7%、Pb22.6%、Sn8.3%、Cd5.3%、およびIn19.1%の組成で、溶融温度が47℃の低融点合金を使用した。
可撓性部材101の直径は1500μm、ノズル302の直径は400μm、チャネル303の直径は60μm、可撓性部材101の厚みは10μmとした。チャネル内壁面304の表面は、シリコンから成っている。
通常の浸漬被覆の技術を用いて、金の層300の上に低融点合金を選択的に被覆した。
図4は、作製途中及び作製されたデバイスの光学顕微鏡写真を示す。
図4(a)は、低融点合金を被覆する前の本デバイスを、上から見た写真である。
金の層300によって部分的に被覆され、その中心にチャネル303となる穴が穿孔された様子が明確に見られる。
図4(b)は、通常の選択的な浸漬被覆の技術を用いて金の層300の上を低融点合金で被覆した状態の本デバイスを、上から見た写真である。
図4(c)は完成したデバイスを、上から見た写真である。
本実施例において用いた低融点合金の表面張力が比較的高いものであったため、この段階では、チャネル303の上部まで低融点合金が覆っているのがわかる。チャネル303を開くため、本デバイスを低融点合金の溶融温度以上の温度に保った状態で、臨界差圧より大きな差圧を掛けることで、チャネル303の上部を覆っている溶融した低融点合金を吹き飛ばす工程を行なった。
その結果、図4(c)に示すように、チャネル303と、その周囲を取り囲む低融点合金である熱活性部材102が形成された。
このとき、熱活性部材102の厚みの最大値は405μmであった。この後複数回、固相と液相の相変化を行なわせてもこの熱活性部材102の形状は変わらず、チャネル303の中に低融点合金が入りこむこともなかった。
このデバイスを用いて、周囲温度および差圧を変えて、弁を開状態、閉状態とした時の流量を測定した。弁に流す気体としては、窒素ガスを用いた。
図5は、60℃と25℃における、可撓性部材101に掛かる差圧と弁の流量の関係を示したグラフである。
60℃においては、臨界差圧(10kPa)を越えたところで弁が開放し、弁に掛かる差圧に比例して、流量は増大した。60℃に保ったまま、差圧を低減することによって、弁を再び閉鎖することができた。次に、25℃において、可撓性部材101に掛かる差圧を60℃の時と同様に増大させたが、弁は閉鎖されたままで、流量はゼロを保っていた。
このように、シリコンの可撓性部材101および低融点合金である熱活性部材102から成る構成体103の剛性は、低融点合金の状態を液相から、固相に変化させることによって変更可能であった。
さらには、弁の開放と閉鎖を繰り返す使用が可能であることが確認できた。
図6は、同じデバイスで異なる制御を行なったときの弁の流量の変化を示すグラフである。
先ず、60℃に保った状態で差圧を38kPaまで上昇させ、弁を開放させた。
次に、差圧を38kPaに保ったまま、温度を25℃に低下させた。25℃に保った状態で、差圧を低下させたとき、差圧に比例して流量が減少する様子がみられ、弁は開放されたままの状態を保っていたことが確認された。
このように、本実施例では、弁が開放された状態で熱活性部材102を固相に相変化させることで、持続的なエネルギーを供給することなく開放の状態が維持される。
本発明の第1の実施形態における温度ラッチデバイスを説明するための模式図である。図1(a)および(b)は2つの異なる位置にラッチされた状態を示す。 本発明の第1の実施形態における温度ラッチデバイスを光スイッチに応用した構成例を説明するための模式図である。図2(a)および(b)は2つの異なる位置にラッチされた状態を示す。 本発明の第2の実施形態における温度ラッチデバイスをパッシブ弁に応用した構成例を説明するための模式図である。図3(a)は、閉位置にある状態を、図3(b)は、開位置にある状態を示す。 本発明の実施例における作製途中のデバイスの光学顕微鏡写真を示す。図4(a)は低融点合金を被覆する前の本デバイスを、上から見た写真である。図4(b)は通常の選択的な浸漬被覆の技術を用いて金の層の上を低融点合金で被覆した状態の本デバイスを、上から見た写真である。図4(c)は完成したデバイスを、上から見た写真である。 本発明の実施例における60℃と25℃の周囲温度において、弁に掛かる差圧と弁の流量の関係を示すグラフである。 本発明の実施例における異なる制御を行なったときの、弁に掛かる差圧と弁の流量の関係を示すグラフである。 本発明の第3の実施形態における温度ラッチデバイスを説明するための模式図である。
符号の説明
100:デバイス
101:可撓性部材
102:熱活性部材
103:構成体
200:ミラー
201:活性部材
300:金の層
301:段
302:ノズル
303:チャネル
304:チャネル内壁面
701:出力チャネル
702:入力チャネル
703:ノズル

Claims (13)

  1. 所定の温度に応じて可動部を特定された位置にラッチする温度ラッチデバイスであって、
    前記可動部は、温度変化に応じて固相である状態と液相である状態の間で繰り返し可逆的に変化する熱活性部材により、少なくとも一部が被覆された可撓性部材によって構成され、
    前記構成体は、前記熱活性部材が固相であるとき剛性を有し、前記熱活性部材が液相であるとき柔軟性を有する構造とされていることを特徴とする温度ラッチデバイス。
  2. 前記可撓性部材が、板状部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度ラッチデバイス。
  3. 前記構成体を用いたデバイスとしてスイッチが構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度ラッチデバイス。
  4. 前記構成体を用いたデバイスとして弁が構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度ラッチデバイス。
  5. 前記弁は、前記弁を構成する前記可撓性部材の両面に掛かる差圧により前記可撓性部材が変形することによって駆動するパッシブ弁であることを特徴とする請求項4に記載の温度ラッチデバイス。
  6. 前記パッシブ弁は、前記可撓性部材に予め応力が掛けられており、前記可撓性部材に掛かる差圧が存在しないとき閉位置となり、該差圧が存在するとき開位置となるパッシブ弁であることを特徴とする請求項5に記載の温度ラッチデバイス。
  7. 前記パッシブ弁は、前記可撓性部材に掛かる差圧が存在しないとき開位置となり、該差圧が存在するとき閉位置となるパッシブ弁であることを特徴とする請求項5に記載の温度ラッチデバイス。
  8. 前記可撓性部材が、シリコンからなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の温度ラッチデバイス。
  9. 前記可撓性部材の表面は、前記熱活性部材が液相であるときの表面張力よりも高い臨界表面張力を有する部分と低い臨界表面張力を有する部分とを有し、
    前記熱活性部材は、前記高い臨界表面張力を有する部分に粘着し、前記低い臨界表面張力を有する部分に粘着しない部材で構成され、
    前記高い臨界表面張力を有する部分が前記熱活性部材によって被覆され、前記低い臨界表面張力を有する部分が前記熱活性部材によって被覆されていないことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の温度ラッチデバイス。
  10. 前記熱活性部材は、低融点合金であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の温度ラッチデバイス。
  11. 前記可撓性部材は、前記低融点合金の選択的な浸漬被覆によって被覆されていることを特徴とする請求項10に記載の温度ラッチデバイス。
  12. 前記可撓性部材は、圧電物質、バイメタルアクチュエータ、磁歪物質、静電アクチュエータ、電磁物質、形状記憶合金、のうちのいずれかを、少なくとも一部に有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の温度ラッチデバイス。
  13. 前記弁のチャネル部を構成する前記可撓性部材の表面が、前記低融点合金が液相であるときの表面張力よりも低い臨界表面張力を有し、該表面が該低融点合金によって被覆されていないことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の温度ラッチデバイス。
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