JP2010005387A - 動的流体を用いる弁を備える外科手術用アクセス器具 - Google Patents

動的流体を用いる弁を備える外科手術用アクセス器具 Download PDF

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Abstract

【課題】外科手術用物体との実質的に流体密なシールを形成し、外科手術用物体の望ましくないあらゆる動きを制限するように適合された、外科手術用弁を提供する。
【解決手段】最小侵襲性外科手術手順の経過中に使用するための外科手術用アクセス器具10であって、外科手術用アクセス器具10は、アクセス部材であって、長手方向軸を規定し、そして外科手術用物体の受容および通過のための長手軸方向開口部を有する、アクセス部材に設置された弁膜100であって、弁膜100は、生体適合性材料を含み、そして少なくとも1つの内部空洞を規定し、外科手術用物体の通過を可能にする、弁膜100ならびに内部空洞内に配置された動的流体であって、刺激への曝露の際に、第一の状態から第二の状態へと変化して、外科手術用物体をアクセス部材に対して安定化することを補助するように適合されている、動的流体を備える。
【選択図】図1

Description

(関連出願の引用)
本願は、2008年6月26日に出願された、米国仮出願番号61/075,849の利益および優先権を主張する。この米国仮出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、最小侵襲性外科手術手順の経過中に使用するための、外科手術用アクセス器具に関する。特に、本開示は、外科手術用物体の密封された受容のため、および外科手術用アクセス器具と共に使用するために適合された、弁に関する。
(2.関連分野の背景)
今日、多くの外科手術用手順は、トロカールおよびカニューレアセンブリなどのアクセスデバイスを介して実施されている。これらのデバイスは、患者の身体に経皮的に挿入された狭い管またはカニューレを組み込み、この管またはカニューレを通して、1つ以上の外科手術用物体が導入され得、そしてこの手順の経過中に操作され得る。一般に、このような手順は、患者の腹部において実施されない限り「内視鏡的」と称される。患者の腹部において実施される場合、この手順は、「腹腔鏡的」と称される。本開示にわたって、用語「最小侵襲性」とは、内視鏡手順と腹腔鏡手順との両方を包含すると理解されるべきである。
一般に、最小侵襲性手順の間、外科手術用物体を患者の身体に導入する前に、通気ガスが使用されて、標的外科手術部位の周囲の領域を拡大し、より大きく、よりアクセスしやすい作業空間を作製する。従って、外科手術用物体が存在する際に、このアクセスデバイスの中心開口部に沿った実質的に流体密のシールの維持が、この通気ガスの漏れ、および拡大された外科手術作業空間の収縮または崩壊を防止するために望ましい。この目的で、外科手術用アクセスデバイスは、一般に、弁を組み込む。
最小侵襲性手順の経過の間、一旦、外科手術用物体がこのアクセスデバイス内で垂直配向に位置決めされると、この外科手術用物体に対して形成されたシールを保存しながら、この配向を一定期間維持することが望ましくあり得る。
当該分野において公知である多くの種々の外科手術用弁が存在するが、外科手術用物体との実質的に流体密なシールを形成し、そしてこの外科手術用物体の望ましくないあらゆる動きを制限するように適合された、外科手術用弁が依然として必要とされている。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
最小侵襲性外科手術手順の経過中に使用するための外科手術用アクセス器具であって、該外科手術用アクセス器具は、
アクセス部材であって、該アクセス部材は、長手方向軸を規定し、そして外科手術用物体の受容および通過のための長手軸方向開口部を有する、アクセス部材;
該アクセス部材に設置された弁膜であって、該弁膜は、生体適合性材料を含み、そして少なくとも1つの内部空洞を規定し、該弁膜は、該外科手術用物体の通過を可能にする、弁膜;ならびに
該内部空洞内に配置された動的流体であって、該動的流体は、刺激への曝露の際に、第一の状態から第二の状態へと変化して、該外科手術用物体を該アクセス部材に対して安定化することを補助するように適合されている、動的流体、
を備える、外科手術用アクセス器具。
(項目2)
上記動的流体と連絡する刺激部材を備え、該刺激部材は、刺激を選択的に発生させるように適合されている、上記項目に記載の外科手術用アクセス器具。
(項目3)
上記刺激部材が電場を選択的に発生させるように適合されている、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目4)
上記刺激部材が、磁場を選択的に発生させるように適合されている、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目5)
上記動的流体が、電気粘性流体、磁気粘性流体、および磁性流体からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目6)
上記動的流体が、上記第一の状態において第一の粘度を示し、そして上記第二の状態において、該第一の粘度より大きい第二の粘度を示す、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目7)
上記弁膜が、該弁膜を通って延びる開口部分を備え、該弁膜が、半剛性材料を含み、その結果、該開口部分への少なくとも1つの外科手術用物体の挿入の際に、上記外科手術用弁が、第一の状態と第二の状態との間で弾性的に変化し得、該開口部分が、該第一の状態において、第一の横断寸法を示し、そして該第二の状態において、第二の横断寸法を示し、該第二の横断寸法は、該第一の横断寸法より大きい、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目8)
上記弁膜が、実質的に円環状の構成を規定する、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目9)
上記動的流体が上記第二の状態にある場合に、上記外科手術用物体を上記開口部分に挿入した後に、上記弁膜が該外科手術用物体に力を付与するように適合されており、その結果、該外科手術用物体の、上記長手方向軸に対する横方向の動きが実質的に制限される、上記項目のうちのいずれかに記載の外科手術用アクセス器具。
(項目10)
最小侵襲性外科手術手順を実施するためのシステムであって、
外科手術用アクセス部材であって、組織内の経皮アクセス点に挿入して、下にある体腔へのアクセスを得るために適切である、外科手術用アクセス部材;
外科手術用物体であって、該外科手術用物体は、該外科手術用アクセス部材内および該アクセス部材内に配置された弁に通して導入するために適切であり、該弁は、動的流体を保持するように構成された少なくとも1つの内部空洞を備える、外科手術用物体;ならびに
刺激部材であって、該内部空洞内の動的流体を刺激して、該動的流体を、第一の粘度を有する第一の状態から、該第一の粘度より大きい第二の粘度を有する第二の状態へと変化させて、該外科手術用物体を長手方向軸に対して安定化することを補助するための、刺激部材、
を備える、システム。
(項目11)
最小侵襲性外科手術手順を実施する方法であって、
外科手術用アクセス部材を組織内の経皮アクセス点に挿入して、下にある体腔へのアクセスを得る工程;
外科手術用物体を、該外科手術用アクセス部材内および該アクセス部材内に配置された弁に通して導入する工程であって、該弁は、動的流体を保持するように構成された少なくとも1つの内部空洞を備える、工程;
該動的流体を刺激して、該動的流体を、第一の粘度を有する第一の状態から、該第一の粘度より大きい第二の粘度を有する第二の状態へと変化させて、該外科手術用物体を長手方向軸に対して安定化することを補助する工程;ならびに
該外科手術用物体を用いて手順を実施する工程、
を包含する、方法。
最小侵襲性外科手術手順の経過中に使用するための外科手術用アクセス器具は、アクセス部材、弁膜、および動的流体を備える。このアクセス部材は、長手方向軸を規定し、そして外科手術用物体の受容および通過のための長手軸方向開口部を有する。この弁膜は、このアクセス部材に設置されており、少なくとも1つの内部空洞を規定し、そしてこの外科手術用物体の通過を可能にする。この動的流体は、この内部空洞内に配置される。この動的流体は、刺激への曝露の際に、第一の状態から第二の状態へと変化して、この外科手術用物体をこのアクセス部材に対して安定化することを補助するように適合されている。その第一の状態において、この流体は、この流体の移動を可能にする第一のセットの物理的性質(粘度および密度が挙げられるが、これらに限定されない)を示し、一方で、この第二の状態において、この流体は、この流体の移動を実質的に制限する、第二の類似しないセットの物理的性質(例えば、より大きい粘度およびより大きい密度)を示す。
(要旨)
従って、本開示は、最小侵襲性外科手術手順の経過中に使用するための、外科手術用アクセス器具に関する。このアクセス器具は、アクセス部材、弁膜および動的流体を備える。このアクセス部材は、長手方向軸を規定し、そして外科手術用物体の受容および通過のための長手軸方向開口部を有する。この弁膜は、このアクセス部材に設置されており、少なくとも1つの内部空洞を規定し、そしてこの外科手術用物体の通過を可能にする。この動的流体は、この内部空洞内に配置されている。この動的流体は、刺激への曝露の際に、第一の状態(state)から第二の状態へと変化するように適合されており、この外科手術用物体をこのアクセス部材に対して安定化することを補助する。刺激部材が、この動的流体と連絡し得る。この刺激部材は、この刺激を選択的に発生させるように適合される。この刺激部材は、電場および/または磁場を選択的に発生させるように適合され得る。
この動的流体は、電気粘性流体、磁気粘性流体、および磁性流体からなる群より選択され得る。この動的流体は、この第一の状態において第一の粘度を示し得、そしてこの第二の状態において第二の粘度を示し得る。この第二の粘度は、この第一の粘度より大きい。
この弁膜は、この弁膜を通って延びる開口部分を備え得る。この弁膜は、半弾性材料を含み得、その結果、この外科手術用弁は、少なくとも1つの外科手術用物体をこの開口部分に挿入する際に、第一の状態(condition)と第二の状態との間を弾性的に変化し得る。この弁膜の開口部分は、この第一の状態において第一の横断寸法を示し得、そしてこの第二の状態において第二の横断寸法を示し得る。この第二の横断寸法は、この第一の横断寸法より大きい。この弁膜は、実質的に円環状の構成を示し得る。この弁膜は、この動的流体がこの第二の状態にある場合に、外科手術用物体の開口部分への挿入に続いて、この外科手術用物体に力を付与するように適合され得、その結果、長手方向軸に対するこの外科手術用物体の横方向の動きは、実質的に制限される。
最小侵襲性外科手術手順を実施する方法もまた開示される。この方法は、
外科手術用アクセス部材を組織内の経皮アクセス点に挿入して、下にある体腔へのアクセスを得る工程;
外科手術用物体を、この外科手術用アクセス部材内およびこのアクセス部材内に配置された弁に通して導入する工程であって、この弁は、動的流体を保持するように構成された少なくとも1つの内部空洞を備える、工程;
この動的流体を刺激して、この動的流体を、第一の粘度を有する第一の状態から、この第一の粘度より大きい第二の粘度を有する第二の状態へと変化させて、この外科手術用物体を長手方向軸に対して安定化することを補助する工程;ならびに
この外科手術用物体を用いて手順を実施する工程、
を包含する。
図1は、カニューレアセンブリ内に配置された、本開示の原理による弁の側面概略図である。 図2Aは、第一の状態で示されている、図1の弁の斜視図である。 図2Bは、第一の状態で示されている、図1〜図2Aの弁の側面断面図である。 図3は、実質的に円錐形の構成を有する、図1の弁の1つの実施形態の斜視図である。 図4は、第二の状態で示され、弁に挿入された外科手術用器具がこの弁に形成された開口部分により規定される長手方向軸と実質的に整列している、図1〜図2の弁の側面断面図である。 図5は、第二の状態で示され、弁に挿入された外科手術用器具が長手方向軸と整列していない、図1〜図2の弁の側面断面図である。
本開示の種々の実施形態が、図面を参照しながら以下に説明される。
(実施形態の詳細な説明)
図面および以下の説明において、同じ参照番号は、類似の要素または同一の要素を識別する。慣習的かつ当該分野において公知であるように、用語「近位」とは、装置の、臨床医に最も近い端部をいい、一方で、用語「遠位」とは、臨床医から最も遠い端部をいう。さらに、本明細書中以下での用語「外科手術用物体」の使用は、外科手術手順の経過中に使用され得る任意の外科手術用物体または器具(閉塞具、外科手術用ステープル留めデバイスなどが挙げられるが、これらに限定されない)を包含すると理解されるべきである。
図1を参照すると、外科手術用アクセスアセンブリ10が図示されている。アクセスアセンブリ10は、再使用可能な外科手術用アクセス装置(例えば、カニューレアセンブリ20)、および刺激部材40を備える。
近位端22において、カニューレアセンブリ20は、ハウジング24を備える。ハウジング24は、弁100を収容するように構成されており、そしてこの意図された目的のために適切な任意の構造であり得る。弁ハウジング24に関するさらなる情報は、共有に係る、Exlineらに対する米国特許第7,169,130を参照することにより得られ得、この米国特許の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
ハウジング24から遠位にシャフト26が延びており、このシャフトは、外科手術用物体(図示せず)を内部に受容するために構成される。シャフト26は、その遠位端30に開口部28を規定し、この開口部は、外科手術用物体(図示せず)がこの開口部を通過することを可能にするための寸法にされており、これによって、この外科手術用物体を用いる患者の内腔への経皮的アクセスが容易にされる。
ここで図2A〜図4を参照して、本開示の主題である弁100が議論される。弁100は、長手方向軸「A」に沿ってこの弁を通って延びる開口部分102を備える。開口部分102は、外科手術用物体「I」を取り外し可能に受容するための寸法にされており、その結果、実質的に流体密のシールが、この器具に対して形成される。1つの実施形態において、弁100は、実質的に円環状の構成(図2A〜図2B)を示し得、一方で、代替の実施形態において、弁100は、実質的に円錐形の構成(図3)を示し得、この円錐は、遠位に延び、これによって、弁100への外科手術用物体「I」の挿入を容易にする。
弁100は、内部空洞106を規定する外膜104を備える。外膜104は、本質的に少なくとも半弾性である、任意の適切な生体適合性材料から形成され得る。このような材料で外膜104を形成することにより、以下でより詳細に議論されるように、外膜104、および従って開口部分102が、外科手術用物体「I」の導入の際に変形または伸長することが可能になる。
空洞106は、内部に流体「F」を保持するように構成され、この流体は、ある程度の構造および剛性を弁100に提供する。しかし、流体「F」は、弁100および開口部分102が外科手術用物体「I」の挿入の際に外科手術用物体「I」を収容するように、可逆的かつ弾性的に変形することを可能にするように、空洞106内で移動し得る。弁100の弾性は、使用中に様々な程度の変形を可能にし、これによって、様々なサイズであり得る外科手術用物体と組み合わせた弁100の使用を可能にし、そしてこの外科手術用物体との実質的に流体密のシールの維持を容易にする。
外科手術用物体「I」の挿入前に、弁100は、その休止した第一の(または初期の)状態にある。この第一の状態において、開口部分102は、軸「B」に沿って測定される第一の寸法「D」を示す。軸「B」は、開口部分102が沿って延びる長手方向軸「A」を横断する関係にある。1つの実施形態において、寸法「D」は、およそ0に等しくあり得、その結果、開口部分102は、弁100が第一の状態にある場合に実質的に閉じており、これによって、外科手術用物体「I」が存在しない状態で、任意の通気ガスが弁100を通って逃れることを防止する。
図4に見られるように、外科手術用物体「I」の挿入の際に、外科手術用物体「I」は、開口部分102において、外膜104に力「F」を付与する。力「F」は、長手方向軸「A」に対して外側に向く。すなわち、横断軸「B」に沿う。力「F」は、外膜104および開口部分102を外向きに変形または伸長させ、これによって、空洞106内の流体「F」を移動させ、そして弁100を第二の(または変形した)状態に変化させる。外膜104を構成する弾性材料、および移動した流体「F」が、弁100を第一の状態に戻す自然の傾向は、長手方向軸「A」に対して内向きの方向である付勢力「F」を発生させる。付勢力「F」の大きさは、力「F」の大きさに直接関係し、そして外科手術用物体「I」に作用する。この第二の状態において、開口部分102は、第二の、「D」と比較してより大きい横断寸法「D」を示す。横断寸法「D」は、外科手術用物体「I」の外側寸法「D」に実質的に近く、これによって、開口部分102において、弁100と外科手術用物体「I」との間に実質的に流体密のシールを作製し、外科手術用物体「I」の周りの通気ガスが弁100を通って逃れることが実質的に防止される。外科手術用物体「I」の直径「D」、および従って第二の状態にある開口部分102の横断寸法「D」は、一般に、当該分野において従来的であるように、約5mm〜約15mmの範囲内にあるが、かなり大きい外科手術用物体および小さい外科手術用物体を弁100と組み合わせて使用することもまた、本開示の範囲内である。
空洞106内に保持された流体「F」は、刺激の導入の際に第一の状態から第二の状態へと変化するように適合されている点で、動的流体である。この第一の状態において、流体「F」は、空洞106内での流体「F」の移動を可能にする、第一のセットの物理的性質(粘度および密度が挙げられるが、これらに限定されない)を示す。一方で、第二の状態において、流体「F」は、流体「F」の移動を実質的に制限する、第二の類似しないセットの物理的性質(例えば、より大きい粘度およびより大きい密度)を示す。従って、流体「F」がその第一の状態からその第二の状態へと変化するにつれて、流体「F」、および従って弁100は、かなり硬くなる。
弁100の1つの実施形態において、流体「F」は、1種以上のキャリア流体108およびこのキャリア流体中に分散している複数の粒子110からなる、「機能性流体(smart fluid)」であり得る。適切なキャリア流体108としては、有機液体、特に非極性有機液体(例えば、シリコーン油、鉱油、パラフィン油、シリコーンコポリマー、またはこれらの任意の組み合わせ)が挙げられ得るが、これらに限定されない。粒子110は、流体「F」が電気粘性流体として特徴付けられ得るように電場に応答性であり得るか、または流体「F」が磁気粘性流体、常磁性流体、もしくは磁性流体として特徴付けられ得るように磁場に応答性であり得る。粒子110は、鉄、鉄合金(例えば、アルミニウム、ケイ素、コバルト、ニッケル、バナジウム、モリブデン、クロム、タングステン、マンガンおよび/もしくは銅を含む鉄合金)、鉄酸化物(FeおよびFeが挙げられる)、窒化鉄、炭化鉄、鉄カルボニル、ニッケルおよびニッケル合金、コバルトおよびコバルト合金、二酸化クロム、ステンレス鋼、ケイ素鋼、または鉄カルボニルのうちの1つ以上を含み得る。
上に示されたように、外科手術用アクセスアセンブリ10は、刺激部材40を備える。刺激部材40は、弁100と作動的に関連しており、そして活性化されると、刺激を発生させ、この刺激は、流体「F」を第一の状態から第二の状態へと変化させる。従って、刺激部材40は、臨床医が流体「F」の状態を選択的に調節することを可能にする。先に議論されたように、流体「F」は、例えば、電気エネルギー場または磁気エネルギー場に応答性である粒子を含み得、従って、刺激部材40は、このようなエネルギー場を発生させるという意図された目的のために適切な、任意の部材であり得る。
ここで図1〜図4を参照して、弁100の使用および機能が、外科手術用入口装置(例えば、カニューレアセンブリ20)と組み合わせて議論される。最初に、標的作業部位が、適切な生体適合性気体(例えば、COガス)で通気され、その結果、より大きい内部作業空間が患者内に作製され得、これによって、内部器官、空洞、組織などへのより大きいアクセスが提供される。この通気は、当該分野において従来的であるように、通気針または類似のデバイスを用いて実施され得る。通気後、当該分野において公知であるように、カニューレアセンブリ20が、患者の組織内の経皮アクセス点(図示せず。予め存在しているか、または臨床医によって閉塞具(図示せず)などを使用して作製されたかのいずれか)内に配置される。引き続いて、外科手術用物体「I」がカニューレアセンブリ20に挿入される。
外科手術用物体「I」を弁100に導入する際に、弁100は、その第一の状態からその第二の状態へと変化し、実質的に流体密のシールを、外科手術用物体「I」に対して形成する。外科手術用物体「I」を弁100に導入する前には、流体「F」がその第一の状態にあることに注意するべきである。従って、外科手術用物体「I」の挿入の際、および横断軸「B」に沿って弁100内でのこの外科手術用器具の横方向での操作中に、流体「F」は、空洞106内を移動し得る。しかし、外科手術用物体「I」の特定の配向(例えば、垂直)を維持して、外科手術用物体「I」を長手方向軸「A」と整列させる(図4)か、または長手方向軸「A」に対して角度θを形成する軸「C」に沿わせること(図5)が望ましくなった場合、臨床医は、刺激部材40を活性化させ得、これによって、流体「F」をその第一の状態からその第二の状態へと変化させる。上で議論されたように、この第二の状態において、流体「F」は、実質的に剛性であり、この流体の移動を実質的に制限する物理的性質を示す。その結果、弁100内での外科手術用物体「I」のさらなる移動もまた、実質的に制限され、これによって、外科手術用物体「I」の配向が保存される。外科手術用物体「I」の動きを制限することがもはや不必要または望ましくなくなった場合、刺激部材40が停止され得、その結果、流体「F」は、その第一の状態に戻り得、これによって、弁100内での流体「F」の移動、および同様に、外科手術用物体「I」の横方向の動きを再度可能にする。その外科手術手順の残りの部分が、次いで実施され得、その後、外科手術用物体「I」は、外科手術用アクセスアセンブリ10から取り除かれ得、外科手術用アクセスアセンブリ10は、患者の組織「T」のアクセス点から取り除かれ得、そしてこのアクセス点が閉じられ得る。
本開示の例示的な実施形態が、本明細書中で、添付の図面を参照しながら記載されたが、上記説明、開示、および図は、限定と解釈されるべきではなく、単に、特定の実施形態の例示と解釈されるべきである。従って、本開示は、これらの正確な実施形態に限定されないこと、ならびに種々の他の変更および改変が、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者によって本明細書中でなされ得ることが、理解されるべきである。

Claims (10)

  1. 最小侵襲性外科手術手順の経過中に使用するための外科手術用アクセス器具であって、該外科手術用アクセス器具は、
    アクセス部材であって、該アクセス部材は、長手方向軸を規定し、そして外科手術用物体の受容および通過のための長手軸方向開口部を有する、アクセス部材;
    該アクセス部材に設置された弁膜であって、該弁膜は、生体適合性材料を含み、そして少なくとも1つの内部空洞を規定し、該弁膜は、該外科手術用物体の通過を可能にする、弁膜;ならびに
    該内部空洞内に配置された動的流体であって、該動的流体は、刺激への曝露の際に、第一の状態から第二の状態へと変化して、該外科手術用物体を該アクセス部材に対して安定化することを補助するように適合されている、動的流体、
    を備える、外科手術用アクセス器具。
  2. 前記動的流体と連絡する刺激部材を備え、該刺激部材は、刺激を選択的に発生させるように適合されている、請求項1に記載の外科手術用アクセス器具。
  3. 前記刺激部材が電場を選択的に発生させるように適合されている、請求項2に記載の外科手術用アクセス器具。
  4. 前記刺激部材が、磁場を選択的に発生させるように適合されている、請求項2に記載の外科手術用アクセス器具。
  5. 前記動的流体が、電気粘性流体、磁気粘性流体、および磁性流体からなる群より選択される、請求項1に記載の外科手術用アクセス器具。
  6. 前記動的流体が、前記第一の状態において第一の粘度を示し、そして前記第二の状態において、該第一の粘度より大きい第二の粘度を示す、請求項1に記載の外科手術用アクセス器具。
  7. 前記弁膜が、該弁膜を通って延びる開口部分を備え、該弁膜が、半剛性材料を含み、その結果、該開口部分への少なくとも1つの外科手術用物体の挿入の際に、前記外科手術用弁が、第一の状態と第二の状態との間で弾性的に変化し得、該開口部分が、該第一の状態において、第一の横断寸法を示し、そして該第二の状態において、第二の横断寸法を示し、該第二の横断寸法は、該第一の横断寸法より大きい、請求項1に記載の外科手術用アクセス器具。
  8. 前記弁膜が、実質的に円環状の構成を規定する、請求項7に記載の外科手術用アクセス器具。
  9. 前記動的流体が前記第二の状態にある場合に、前記外科手術用物体を前記開口部分に挿入した後に、前記弁膜が該外科手術用物体に力を付与するように適合されており、その結果、該外科手術用物体の、前記長手方向軸に対する横方向の動きが実質的に制限される、請求項7に記載の外科手術用アクセス器具。
  10. 最小侵襲性外科手術手順を実施するためのシステムであって、
    外科手術用アクセス部材であって、組織内の経皮アクセス点に挿入して、下にある体腔へのアクセスを得るために適切である、外科手術用アクセス部材;
    外科手術用物体であって、該外科手術用物体は、該外科手術用アクセス部材内および該アクセス部材内に配置された弁に通して導入するために適切であり、該弁は、動的流体を保持するように構成された少なくとも1つの内部空洞を備える、外科手術用物体;ならびに
    刺激部材であって、該内部空洞内の動的流体を刺激して、該動的流体を、第一の粘度を有する第一の状態から、該第一の粘度より大きい第二の粘度を有する第二の状態へと変化させて、該外科手術用物体を長手方向軸に対して安定化することを補助するための、刺激部材、
    を備える、システム。
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