JP2010005062A - コヒーレントアンチストークスラマン散乱光を利用した生体内物質量測定方法 - Google Patents

コヒーレントアンチストークスラマン散乱光を利用した生体内物質量測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の生体内物質量測定方法に比べて簡便な操作で測定ができ、生組織内の生体内物質についても検出が可能な生体内物質量測定方法の提供。
【解決手段】振動数の異なる2つの近赤外フェムト秒レーザ光を生体内物質に照射し、この2つの近赤外フェムト秒レーザ光の振動数差が、生体内物質の固有振動数に一致することによって生体内物質から発せられるコヒーレントアンチストークスラマン散乱光を検出し、得られるラマン散乱スペクトルのピーク強度に基づいて、生体内物質の量を測定する生体内物質量測定方法を提供する。
【選択図】図5

Description

本発明は、生体内物質量測定方法に関する。より詳しくは、コヒーレントアンチストークスラマン散乱光を利用した生体内物質量測定方法に関する。

従来、生体内物質の検出は、液体高速クロマトグラフ(以下、「HPLC」という)やELISA(Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay)等を用いて行われている。これらの方法では、まず、生体組織の一部を摘出してホモジネートを調製した後、組織ホモジネートを遠心分離して目的生体内物質を含む抽出液を調製する。その後、HPLCを用いる方法では、得られた抽出液を分画化し、特定の分画にフラクション化された生体内物質を紫外線吸収検出器により検出、測定する。また、ELISAでは、生体内物質に特異的な抗体を用い、抗原抗体反応によって抽出液中の生体内物質の検出、測定を行う。

非特許文献1には、HPLCを用いて、生体内物質として糖化タンパク質を検出、測定する方法が記載されている。また、非特許文献2には、ELISAを用いた糖化タンパク質の検出、測定方法が記載されている。

これらのHPLCやELISAを用いる従来の方法では、組織の抽出液や生体内物質の分画を調製する必要があり、組織を溶解しなければならないため、組織が生きた状態で、その内部の生体内物質を検出することは不可能であった。

近年、培養細胞などの生物試料が生きたままの状態で、その内部の生体内物質を検出することを目的として、コヒーレントアンチストークスラマン散乱(Coherent Anti-Strokes Raman scattering:CARS)を用いた顕微鏡(CARS顕微鏡)が開発されてきている(特許文献1〜3参照)。

ここで、ラマン散乱とは、ω1の振動数を持つ入射光が物質に照射されたときに、ω1R またはω1Rの振動数を持つ微弱な散乱光が現れる現象をいう。ωRは分子の振動モードにより固有の振動数であり、ラマン散乱スペクトル(以下、単に「スペクトル」という)には、分子の各振動モードに由来する多くのスペクトル線が現れる。従って、スペクトルを解析することで分子を検出することが可能である。

CARSは、ラマン散乱の一種であり、ポンプ光(pump,振動数ωp)とストークス光(Stokes, 振動数ωs)という二つの異なる振動数の光を物質に入射したとき、2ωpsという振動数の散乱光が放出される現象をいう。ωps が分子の固有振動数ωVと一致すると、多数の分子の振動モードが共鳴的に励振され、非常に強く、かつ指向性のよいコヒーレントな散乱光を得ることができる。

CARS顕微鏡では、ストークス光(Stokes, 振動数ωp)を広帯域光源にして、複数の振動モードを同時に励振させることで、CARSをスペクトルとして得る。スペクトルは分子によって異なるため、複数の分子が同時に存在する場合においても、スペクトルに基づいてそれぞれの分子を検出することが可能である。

特開平5−288681号公報 特開2002−107301号公報 特開2005−62155号公報 J Clin Chem Clin Biochem. 1981 Feb;19(2):81-87 Clin Chim Acta. 1989 Nov;185(2):157-164

上述したHPLCやELISAを用いる従来の生体物質検出方法では、組織の抽出液や生体物質分画を調製する必要があり、その操作が煩雑となっていた。また、従来方法では、組織を溶解しなければならないため、組織が生きた状態で、その内部の生体物質を検出することは不可能であった。

そこで、本発明は、従来方法に比べて簡便な操作で測定ができ、さらに生組織内の生体内物質についても検出が可能な生体内物質量測定方法を提供することを主な目的とする。

上記課題解決のため、本発明は、振動数の異なる2つの近赤外フェムト秒レーザ光を生体内物質に照射し、この2つの近赤外フェムト秒レーザ光の振動数差が、生体内物質の固有振動数に一致することによって生体内物質から発せられるコヒーレントアンチストークスラマン散乱光を検出し、得られるラマン散乱スペクトルのピーク強度に基づいて、生体内物質の量を測定する生体内物質量測定方法を提供する。
この生体内物質量測定方法において、測定対象とする生体内物質は糖化ヘモグロビンとすることができる。

本発明において、「近赤外フェムト秒レーザ光」とは、パルス幅がフェムト秒からピコ秒(サブピコ秒)のレーザ光をいう。

また、「生体物質」とは、生体組織や細胞内に存在する化学物質をいうものとする。生体物質には、アミノ酸やペプチド、タンパク質、ヌクレオチドやヌクレオシド、核酸、糖類や脂質、ビタミンやホルモン、金属元素や金属元素を含むタンパク質等が広く包含される。

本発明に係る生体内物質量測定方法によれば、簡便な操作で、生組織内の生体内物質を測定することが可能である。

以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。

本発明に係る生体内物質量測定方法では、振動数の異なる2つの近赤外フェムト秒レーザ光を生体内物質に照射し、この2つの近赤外フェムト秒レーザ光の振動数差が、生体内物質の固有振動数に一致することによって生体内物質から発せられるCARSを検出し、得られるスペクトルのピーク強度に基づいて生体内物質の量を測定する。

以下、図1に示す装置構成を参照しながら、この生体内物質量測定方法について具体的に説明する。この装置は、従来のCARS顕微鏡を本発明に係る生体内物質量測定方法のために最適化した構成とされている。

図1に示す装置は、ポンプ光を発生する第一のパルスレーザ発生装置1と、ストークス光を発生する第二のパルスレーザ発生装置2と、ポンプ光とストークス光を同一光路上に結合させるガルバノミラー11、ダイクロイックミラー21と、結合されたポンプ光とストークス光を生組織(標本)S内の一点に集光させるための対物レンズ3と、標本Sで発生したポンプ光よりも波長の短いアンチストークス光を含む散乱光を集光する集光レンズ4と、集光した散乱光を検出するためのミラー5及び分光器6とを備えている。図中、符号12は、群速度調整系を示す。

パルスレーザ発生装置1及び2には、チタンサファイアやエルビム添加ファイバーレーザ媒質などのモード同期レーザを用いることができる。また、パルスレーザ発生装置1及び2から発生する近赤外フェムト秒レーザ光の波長は、650nmから1100nmの範囲から適宜選択することができる。例えば、波長830nmでは、パルス幅は200fs以下、繰り返し周波数は80MHzとなる。また、出力安定性は±0.5%程度であり、平均光出力は2W程度となる。

図1中、符号22はストークス光を広帯域光とするためのフォローファイバーを示す。ポンプ光の振動数ωP を固定し、ストークス光の振動数ωS をフォローファイバー22により広帯域として、対物レンズ3により標本S内の生体内物質の存在部位(焦点)へ集光する。これにより、生体内物質の多光子励起過程を誘起し、発生するCARSを分光器6によってスペクトルとして得る。

また、図2に示すように、標本Sで発生し、対物レンズ3へ戻ってきたCARSをミラー(ダイクロイックミラー)5によって分光器6に導光し、スペクトルを得ることも可能である。この構成によれば、標本Sに対するポンプ光及びストークス光の照射方向と同じ側からCARSスペクトルを検出することが可能となる。

ここで「多光子励起」とは、1個の分子に同時に複数個の光子を吸収(多光子吸収)させ、第一電子励起状態以上へ遷移させることをいう。この多光子励起過程において、さらにポンプ光とストークス光の振動数差が生体内物質の固有振動数に一致すると、生体内物質からCARSが発生する。

図3に基づいてより具体的に説明すると、ポンプ光の振動数ωP とストークス光の振動数ωS の差が、標本S内の生体内物質の固有振動数ωV と一致したときに、基底状態Bにある生体内物質が振動数ωV で共鳴振動をおこして励起状態Exとなる。そして、振動数ωP であるポンプ光の一部が生体内物質の固有振動数ωV のドップラー変調を受けて、振動数ωASのアンチストークス光が発生する。このとき、以下の式(1)に示される関係が成り立つ。

CARSスペクトルは分子に固有であるため、複数の生体内物質が同時に存在する場合にも、スペクトルに基づいて各生体内物質を特定して検出することができる。さらに、スペクトルのピーク強度に基づいて、生体内物質の量を算出することができる。

多光子励起では、複数個の光子により励起を行うため、従来の一光子励起に比べてエネルギーが低い長波長のレーザを使用することができる。深部到達性に優れ、エネルギーが低い長波長のレーザを使用することで、生組織表面から深部にある生体内物質を励起することができ、また焦点以外でのダメージを抑えて長時間の測定を行うことができる。従って、本発明に係る生体内物質量測定方法では、組織ホモジネートや細胞ライセートを調製することなく、生体組織及び生細胞内の生体物質を直接検出することが可能となる。

また、多光子励起過程及びCARSは、複数個の光子がほぼ同時に分子に到達したときに起こる非線形的な光学現象であり、レーザの焦点付近だけで誘起される。従って、本発明に係る生体内物質量測定方法では、優れた空間分解能を得ることができる。

以下、生体内物質として糖化ヘモグロビン(HbA1c)を測定する場合を例に、本発明に係る生体内物質測定方法をより具体的に説明する。

「糖化ヘモグロビン(HbA1c)」とは、血液中の糖(グルコース等)が非酵素的反応(メイラード反応)により赤血球ヘモグロビンに結合したものである。HbA1c量は、過去1〜2ヶ月の血糖値の平均値を反映するため、糖尿病病態下における高血糖状態の指標として、重要な診断マーカーとなっている。

図4(A)は、赤血球内のHbA1cを測定するための方法を示した模式図である。図中、符号Sは標本(この場合、皮膚組織)表面、符号Vは血管、Eは血管V内の赤血球を表す。なお、図4(B)については後述する。

ポンプ光とストークス光(図中、破線で示す)は、対物レンズ3により、測定対象のHbA1cが存在する赤血球E内の一点(焦点)に集光される。この際、近赤外フェムト秒レーザ光は、皮膚組織内の水や血液による吸収、組織による散乱が少なく、高い深部到達性を発揮する。また、侵襲性が極めて低いため、皮膚に傷害を与えることがない。

照射されたレーザ光は、XY平面が直径30μm程度、Z軸方向が60μm程度の紡錘形をした領域(図中、点線楕円で囲った領域)を特に励起する。励起は、対物レンズ3の作動距離の200μmより皮膚表面で起こる。

対物レンズ3は、焦点位置調整機構31(図1参照)によって、図1中上下方向(高さ方向)への位置を調整可能とされている。これにより、標本S内における焦点深度を調節することができる。

ポンプ光とストークス光によりHbA1cは多光子励起され、CARSを発生させる。このCARSを集光レンズ4により集光することで(図1参照)、もしくは対物レンズ3により集光することで(図2参照)、分光器6においてCARSスペクトルを得る。

図5には、典型的なHbA1cのスペクトルを示す。図中、横軸は波数、縦軸は輝度を表す。スペクトルの取得は一定時間行う。例えば、レーザ照射開始後1ミリ秒後から10ミリ秒の間スペクトルを取得し、これを100回程度積算する。

HbA1cの特徴的なスペクトル領域は、900cm-1から1700cm-1の範囲に観察される。図中、符号a, b, c, d, e, f, g, hで示す各ピークが、HbA1c に固有のピークである。特に、ピークcの強度はHbA1cの量に強く依存するため、これらのピーク強度に基づいてHbA1cの量を算出することができる。

具体的には、通常1562 cm-1に現れる極大ピークhを基準として、各ピークa, b, c, d, e, f, gと極大ピーク hとのピーク強度比を得る。このように極大ピークhの強度による補正を行うことで、測定間での誤差(ばらつき)を抑制して、HbA1c量を正確に算出することができる。

そして、予めHPLCやELISAを用いて定量を行なった既知量のHbA1cについて、同様の方法により、ピーク強度比とHbA1c量との相関式を求めておく。そして、この相関式により、未知量のHbA1cについて得られたピーク強度比からHbA1cの量を算出する。

測定部位となる皮膚組織S表面は、平滑であり、体毛が少なく、表皮が薄い部位が望ましい。また、血管Vは、皮膚組織S表面に近い細静脈又は毛細血管が好ましい。例えば、下腕部の肘裏から手首にかけての細静脈又は毛細血管が好適である。このような部位とすることにより、皮膚表面でのレーザ光の吸収、散乱を防止できる。さらに、皮膚表面に水や油等を塗布して、生体表面でのレーザ光の散乱を防止することで、より測定精度を向上させることができる。また、環境からの光の混入を防止するため、測定部位は遮光することが望ましい。

測定は、誤差をなくすため、同一の赤血球で行うことが望ましい。このため、赤外感度があるCCDカメラ(図1中、符合7参照)によって血管V内の赤血球像をリアルタイムに取得し、赤血球EのCARSスペクトルを取得する。

図1及び図2に示したように、標本Sからの反射光の一部は対物レンズ3により集光され、バンドパスフィルター71に反射されて、CCDカメラユニット7へ導光される。CCDカメラユニット7には、不図示の画像表示手段が接続され、標本Sをモニター上で確認しながらレーザ光を照射する部位を定めることが可能とされる。これにより、例えば、血管V内の赤血球Eの像をリアルタイムに取得し、取得された画像の画像処理によって、視野内の赤血球Eの位置を逐次測定し、その位置情報に基づいてレーザ光を同一赤血球Eの同一部位に照射し続けることが可能となる。

本発明において、測定部位となり得る生組織は、上記の皮膚組織の他、測定対象生体内物質の存在部位に応じて、つめや耳、指先、口唇、網膜、毛髪等を採用することができる。このうち、皮膚組織に適用した場合には、皮膚組織に特異的に存在する結合組織によって、結合組織より皮膚表面に近い組織内からのCARS散乱光や発光がよく散乱、反射されるため、スペクトルを効率よく検出することができる。特に、皮下200μm付近の結合組織とその近傍に存在する毛細血管内の赤血球を同じ焦点内に含んでHbA1c等の測定を行った場合、この効果が大きい。

本発明において、測定部位となり得る生組織は、体表に露われる組織に限られず、肝臓や脳、腎臓、筋肉等の体内組織への適用も可能である。体内組織内の生体内物質を測定するためには、光ファイバーを用いてレーザ光を体内組織の測定部位に導光する。光ファイバーを用いた測定は、内視鏡検査時や開腹手術時などに、患部(術部)組織内の生体内物質を検出するといった応用が考えられる。

光ファイバーを用いて測定を行う場合には、図2に示した装置構成において、ポンプ光及びストークス光の光路を光ファイバーによって延設し、光ファイバーの先端に設けた対物レンズ3から標本Sへのポンプ光及びストークス光の照射を行う。そして、標本Sから発生し、対物レンズ3へ戻ってきたCARSをスペクトルとして検出する。これにより、標本Sに対し、ポンプ光及びストークス光の照射と、CARSスペクトルの検出を同一方向から行うことができるため、特に対物レンズ3を光ファイバーの先端に設け、体内に導入して測定を行うような場合に有用となる。

本発明において測定対象とする生体内物質は、HbA1cに限定されず、生体組織や細胞内に存在する化学物質を広く含み得る。具体的には、例えば、アミノ酸やペプチド、タンパク質、ヌクレオチドやヌクレオシド、核酸、糖類や脂質、ビタミンやホルモン、金属元素や金属元素を含むタンパク質等を測定対象とすることができる。

さらに、生体内物質として、生組織内におけるその物質の出現又は蓄積が特定の疾患や生理機能と関連付けられている生体内物質を採用することで、疾患状態や生理機能を判定することが可能となる。好適な例として、上述の糖化ヘモグロビン(HbA1c)が挙げられる。HbA1cやその他、糖化アルブミン、糖化グロブリン、フルクトサミンといった糖化タンパク質は、糖尿病下における高血糖状態を示す指標として診断マーカーに用いられている。

従来方法では、例えばHbA1cであれば、まず患者から採決を行い、赤血球を分離・溶解し、ヘモグロビンをHPLCによって分画し、分画化されたHbA1cの量を測定する必要があった。

これに対して、本発明に係る生体内物質量測定方法を用いれば、このようなHPLCを用いた分析を行うことなく、直接に赤血球内のHbA1cの量を測定することできるため、簡便かつ迅速に患者の血糖状態を把握することができる。これにより、患者に肉体的な負担を与えることなく、短時間で糖尿病の発症リスクや予後判定、治療成績等の評価を行なうことが可能となる。

なお、本発明に係る方法を用いて、糖化アルブミン、糖化グロブリン、フルクトサミンの測定を行う場合には、図4(B)に示すように、レーザ光を血管V内の赤血球E非存在部位を焦点として照射する。このとき、血管V内の血流は、一時的に止める必要がある。

本発明に係る生体内物質量測定方法は、例えば、創薬分野での薬理試験や安全性試験において、生組織内における生体物質の検出に利用することが可能である。また、本発明に係る生体内物質量測定方法は、糖尿病などの疾患の発症リスク、予後判定、治療成績等の評価に用いることができる。

本発明に係る生体内物質量測定方法に用いる装置の一構成例を示す模式図である。 本発明に係る生体内物質量測定方法に用いる装置の他の構成例を示す模式図である。 CARSの発生原理を説明する図である。 皮膚組織血管内の生体物質を測定するための方法を示す模式図である。(A)は、赤血球内のHbA1c量を測定するための方法を、(B)は血中の糖化アルブミン量等を測定するための方法を示す。 HbA1cのスペクトルの典型例を示す図である。

符号の説明

E 赤血球
S 標本
V 血管
1,2 パルスレーザ発生装置
11 ガルバノミラー
12 群速度調整系
21 ダイクロイックミラー
22 フォローファイバー
3 対物レンズ
31 焦点位置調節機構
4 集光レンズ
5 ミラー
6 分光器
7 CCDカメラユニット
71 バンドパスフィルター

Claims (2)

  1. 振動数の異なる2つの近赤外フェムト秒レーザ光を生体内物質に照射し、この2つの近赤外フェムト秒レーザ光の振動数差が、生体内物質の固有振動数に一致することによって生体内物質から発せられるコヒーレントアンチストークスラマン散乱光を検出し、得られるラマン散乱スペクトルのピーク強度に基づいて、生体内物質の量を測定する生体内物質量測定方法。
  2. 前記生体内物質が糖化ヘモグロビンである請求項1記載の生体内物質量測定方法。
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