JP2010004227A - 撮像装置 - Google Patents

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龍麿 山下
Tomoya Kamata
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Abstract

【課題】 魚眼カメラの撮像素子で検知された受像画像を表示する撮像装置において、魚眼レンズなどの特性を最小の処理部で矯正でき、歪みのない高品質の表示画像を得ることができるようにする。
【解決手段】 魚眼カメラ11の撮像素子13で検知された実画像データが基準データ変換部で変換されて、天頂角θと方位角φをパラメータとする基準データに変換される。魚眼カメラ11の特性のばらつきなどは基準データ変換部21で使用する基準データ変換テーブルで矯正されている。画像生成部24はメモリ25a,25b,25c,25からマスク用データと変換テーブルを読み出し、それぞれのマスク用データに基づいて基準データから一部のデータを切り出し、変換テーブルに基づいて表示データを生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、魚眼レンズや広角レンズで集光されて撮像素子で検知された実画像データから、表示画面に動画を表示させるための表示データを生成する撮像装置に関する。
魚眼レンズや広角レンズなどのレンズと撮像素子とを備えたカメラを使用して、外部の景色を撮影し、その画像を表示装置に表示する撮像装置は、車載用さらに防犯用などとして使用されている。特に、車載用では魚眼レンズや広角レンズを備えたカメラが車体に取り付けられて、車体の外側の広い範囲の景色が前記カメラで撮影される。しかし、魚眼レンズなどを使用したカメラの撮像素子に検知される受像画像は、レンズの光軸から画角が広がるにしたがって画像の歪みが変化するために、その実画像をそのまま表示しても視覚的な情報として利用しにくい。
そこで、以下の特許文献1および特許文献2に記載されている撮像装置は、魚眼レンズや広角レンズを有するカメラで撮影された実画像データを、変換テーブルで変換して、表示装置に表示するための表示データを生成している。この変換テーブルは、魚眼レンズや広角レンズで得られる三次元的な奥行き有する画像のそれぞれの空間点を、所定の面積の表示画面の平面座標に対応させるものである。この変換テーブルを使用することで、魚眼レンズや広角レンズで得た実画像の歪みを矯正して、所定面積の平面的な画面に動画として表示することが可能となる。
しかしながら、実際の撮像装置に使用される魚眼レンズや広角レンズの特性は設計値と一致しておらず誤差を有している。すなわち、レンズの設計値である射影式は極座標関数で表されるが、個々のレンズの特性は設計値の極座標関数と一致しておらずそれぞれのレンズにおいて固有の誤差を含んでいる。さらに、前記実画像データには、レンズと撮像素子との相対位置などの寸法精度の誤差に伴う歪みも重畳されている。そのため、撮像素子で検知された実画像データから歪みの少ない平面的な表示を得ようとすると、レンズの個体差による極座標関数の誤差や寸法精度の誤差などを矯正できる固有の変換テーブルを用意することが必要となる。
ここで、車載用の撮像装置は、カメラで撮影された実画像データを複数の区画に分けて、複数の区画の画像を表示画面に同時に表示したり、または複数の区画の画像を切り替えて表示することが望まれている。たとえば、車両が走行しているときは、車両の右斜め後方の景色と左斜め後方の景色とを同時に表示し、後進時は車両の後方の景色を表示し、低速走行のときは車両の右側部と左側部を鳥瞰表示すると、車両走行に必要な画像情報を運転者などに的確に与えることが可能となる。
しかし、実画像データを複数の区画で表示する場合には、前記変換テーブルをそれぞれの区画ごとに別々に設けることが必要となる。そして、レンズの特性の個体差やレンズと撮像素子との位置の固有の誤差などを矯正しようとすると、複数の区画に対応する全ての変換テーブルにおいて前記矯正が必要になる。その結果、区画数が多くなるにしたがって、それぞれの変換テーブルを生成するために演算量が多くなる。
特開2002−114098号公報 特開2005−242606号公報 特許第3300334号公報
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、魚眼レンズや広角レンズなどのレンズを備えたカメラで検知した実画像データを、レンズ特性や取付け精度などの固有な条件に左右されない基準データに変換し、前記基準データから表示画像データを生成するという手法を作用することにより、レンズの個体差による誤差の矯正を最少限にできる撮像装置を提供することを目的としている。
本発明は、レンズと、前記レンズで集光された光を検知する撮像素子と、前記撮像素子で検知された実画像データから表示画面に画像を表示させるための表示データを生成する画像処理部と、が設けられた撮像装置において、
前記画像処理部では、
前記撮像素子で検知された前記実画像データが、画像の個々の位置が天頂角(θ)と方位角(φ)の関数で決められる基準データに変換され、
予め区画を設定する区画設定データと、前記基準データで得られる画像の個々の位置を前記区画内のいずれかの座標位置に対応させる変換テーブルとが保持されており、前記区画設定データと前記変換テーブルとから、前記区画内の画像を動画として表示するための前記表示データが生成されることを特徴とするものである。
本発明の撮像装置は、実画像データから天頂角(θ)と方位角(φ)の関数で決められる基準データが生成される。この基準データは、使用したレンズの特性やレンズの位置精度などの固有の条件に左右されないデータであるため、後段の画像処理で前記基準データを使用することによって、正確な表示データを加工しやすくなり、しかも、合成された画像は歪みの少ないものとなる。すなわち、実画像データから前記基準データを変換するときにのみレンズの特性やレンズの位置精度などの固有の条件に基づく矯正を行っておけば、その後は基準データを使用して種々の画像合成を実現でき、個々の画像に前記矯正を個別に行う必要がなくなる。
たとえば、本発明は、前記区画設定データとこの区画設定データに対応する前記変換テーブルとが複数組設けられており、それぞれの組の変換テーブルによって、前記基準データで得られる画像の個々の位置が、それぞれの組の区画内のいずれかの座標位置に対応させられるものである。
この場合に、基準データから得られる個々の区画の表示データは、レンズ固有の歪みなどが既に矯正されているため、基準データの生成のときにのみ前記矯正を行っておけば、個々の区画の表示画像を歪みが少なく見やすいものにできる。
本発明は、前記基準データが、前記天頂角(θ)と前記方位角(φ)をパラメータとする直交座標データである。また、前記基準データは、前記レンズの射影式の極座標関数から逆演算することで求められる。さらに、前記基準データは、前記レンズの個体差を反映した前記極座標関数から逆演算することで求められる。
本発明では、前記画像処理部に、基準データ変換テーブルが保持されており、前記基準データ変換テーブルによって、前記撮像素子で検知された画像データが前記基準データに変換させられることが好ましい。
実画像データから基準データを生成する際に基準データ変換テーブルを用いると、この基準データ変換テーブルにおいてレンズの固有の特性やレンズの位置精度の誤差などを矯正しておけば、次々に与えられる動画の実画像データを迅速に基準データに変換できるようになる。
本発明では、前記レンズが魚眼レンズまたは広角レンズである。
本発明の撮像装置は、魚眼レンズや広角レンズを使用して得られた実画像データから歪みの少ない表示画像を得ることができる。また、個々のレンズの個体差による特性のばらつきや、レンズと撮像素子との取付け位置の誤差、さらにはカメラと車体などとの取付け位置の誤差などを矯正した上で、天頂角(φ)と方位角(θ)の関数で決められる基準データを生成するため、この基準データを用いて生成された画像データは前記誤差に左右されないものとなり、常に歪みが少なく、見やすい画像を実現できる。
図1は本発明の実施の形態の撮像装置が取り付けられた車体の側面図、図2は魚眼カメラに設けられた魚眼レンズと撮像素子の説明図、図3は前記撮像装置のブロック図である。
図3のブロック図に示すように、本発明の実施の形態の撮像装置10は魚眼カメラ11を有している。魚眼カメラ11は例えば自動車1の車体に取り付けられる。図1に示す実施の形態では、魚眼カメラ11が、自動車1の後部において、後部バンパー3とナンバープレート4よりも上方に取り付けられて、自動車11の後方の景色を広角で映すことができるようになっている。
図2(A)に示すように、魚眼カメラ11は、魚眼レンズ12と、魚眼レンズ12で集光された光を検知する複数の検知点を有する撮像素子13とを有している。撮像素子13は、CCDまたはCMOSである。
図4は、自動車1の後部に取り付けられた魚眼カメラ11の撮像素子13で検知された車体後方の景色の実画像を示している。魚眼カメラ11に設けられた魚眼レンズ12の光軸Oは、自動車1の後方(図1の右方向)に向けられ、且つ水平面よりも地面の表面に向けてやや下向きに設置されている。図4では、左方向が自動車1の運転席側の後方景色の実画像であり、右方向が自動車1の助手席側の後方景色の実画像となっている。ただし、実際に撮像素子13で撮影される実画像は、図4に対して上下と左右が逆向きであり、図4の画像が180度回転した状態である。
図3に示すように、撮像素子13で検知された実画像データは、A/D変換器14によってディジタル信号に変換されて画像処理部20に与えられる。
画像処理部20は、CPUと複数のメモリなどで構成される。または、画像処理部20内の各部の動作が、コンピュータにインストールされたソフトウエアによって実行されるものであってもよい。
画像処理部20の内部には、基準データ変換部21が設けられている。基準データ変換部21によって、A/D変換器14から得られるディジタル信号の実画像データが、天頂角(θ)と方位角(φ)とをパラメータとする基準データに変換される。基準データ変換部21にはメモリ22が併設されており、このメモリ22に、基準データ変換テーブルが保持されている。基準データ変換部21は、A/D変換部14から次々に送られて来る実画像データを一旦バッファメモリに蓄え、実画像データで表現される画像の個々の位置を基準データ変換テーブルのそれぞれの対応位置にマッピングさせる。このマッピング処理により、実画像のそれぞれの画像単位の位置が、天頂角(θ)と方位角(φ)とをパラメータとする基準データに当てはめられる。図5は、基準データで表現される画像データを模式的に示している。
基準データ変換部21で変換された基準データは、ビデオレコーダ23に一時的に保持されてから画像生成部24に送られる。
画像生成部24には、複数のメモリ25a,25b,25c,25dが併設されている。それぞれのメモリ25a,25b,25c,25dには、それぞれ別々のマスク用データと、それぞれのマスク用データに対応する変換テーブルが保持されている。
それぞれのマスク用データは、図5に示す基準データから所定の区画のデータのみを抽出するためのデータである。図4には、基準データから切り出されるべき区画P1,P2,P3を、実画像データに対応させて示している。図4では省略しているが、画像生成部では、実画像データに対して前記区画P1,P2,P3とは異なる区画P4を設定することが可能となっている。
画像生成部24は、外部からの操作信号やドライビングギヤのシフトを検知した信号あるいは速度信号などに応じて、メモリ25a,25b,25c,25dの記憶内容を選択して読み出す。画像生成部24は、読み出したメモリに保持されているマスク用データに応じて、ビデオレコーダ23に保持されている基準データから所定の区画に対応するデータを抽出する。
例えば、ドライビングギヤがドライブに設定されているときは、メモリ25a,25bから図4に示す区画P1,P2に対応するマスク用データと変換テーブルが読み出され、ドライビングギヤがバック走行に切り替えられると、メモリ25cから区画P3に対応するマスク用データと変換テーブルが読み出される。
メモリ25aに保持されているマスク用データと変換テーブルが読み出されると、ビデオレコーダ23に記録されている基準データから、図4に示す区画P1の内部に対応する基準データが読み出され、画像生成部24において、基準データのそれぞれの位置のデータがメモリ25aに保持されている変換テーブルに基づいてマッピングされて表示データが生成される。その結果、図6に示す画面の右側のRBで示す画像を表示する表示データが生成される。
これと同時に、メモリ25bに保持されているマスク用データと変換テーブルが読み出されると、ビデオレコーダ23に記録されている基準データから、図4に示す区画P2の内部に対応する基準データが読み出され、画像生成部24において、基準データのそれぞれの位置のデータがメモリ25bに保持されている変換テーブルに基づいてマッピングされて表示データが生成される。その結果、図6に示す画面の左側のLBで示す画像を表示する表示データが生成される。
また、画像生成部24によって、メモリ25cやメモリ25dからマスク用データと変換テーブルとを読み出すモードに切り替えられると、図4に示す区画P3内や他に区画P4内に対応する基準データがビデオレコーダ23から読み出され、それぞれの区画に対応する変換テーブルを用いてマッピング処理が行われ、区画P3や区画P4に対応する表示データが生成されて、画面に表示される。
図6では、2つのメモリ25a,25bからそれぞれマスク用データと変換テーブルが同時にまたは交互に読み出されて、それぞれの区画に対応する表示画像が同時に生成される。ただし、それぞれの区画P1,P2,P3,P4に対向する基準データが単独で読み出されて、画面に単一の区画が表示されてもよい。
図3に示すように、画像生成部24で生成された表示データは、画像処理部20内のメモリ26に一時的に蓄えられ、時系列に沿って表示データが表示ドライバー31に与えられる。そして、図6に示すような動画が、液晶表示パネルなどの表示装置32の表示画面に表示される。
次に、図4ないし図6に示す表示例の詳細を説明する。
図2(A)は、魚眼レンズ12と撮像素子13との対向状態を示す側面図であり、図2(B)は撮像素子13を魚眼レンズ12の側から示す正面図である。
図2(A)には、魚眼レンズ12の光軸がOで示されており、図2(B)には、撮像素子13と光軸Oとの交点がO1で示されている。図2では、光軸Oからの頂点角がθである位置の空間点から魚眼レンズに入る光をLで示し、撮像素子13での前記光Lの結像点をSで示している。前記交点O1から結像点Sまでの像高Raは天頂角θの関数であり、この関数Ra=f(θ)がレンズの射影式である。
射影式は魚眼レンズの設計の基礎となるものであり、等立体角射影の射影式は、Ra=2F・sin(θ/2)であり、正射影の射影式は、Ra=F・sinθである。等距離射影の射影式は、Ra=F・θである。いずれもFは魚眼レンズの焦点距離である。
射影式から求められる像高Ra=f(θ)の結像点は、交点O1を中心とする半径Raの円の上に無数に存在する。したがって、結像点Sの位置は、前記像高Raと、さらにいずれかの基準線を基点とする前記交点O1周りの角度、すなわち方位角φとで決められる。
図1に示すように自動車1の後部に魚眼カメラ11が取り付けられている場合に、図2(B)に示す撮像素子13で検知される実画像は図4に示す通りである。前述のように、図1に示す魚眼カメラ11は、魚眼レンズ12の光軸Oが水平面よりも地面に向けてやや斜め下向きとなるように設置されている。撮像素子13の上下の寸法Hは、魚眼レンズ12で集光される画像の全範囲よりもやや短く設定されている。
図4に示す例では、実画像のほぼ中央部に、自車の後方の地面41および地面41の表面の白線42,42が映されている。また、運転席側の後方の地面41の表面の白線43,44と、その後方に止められているトラック46が映されている。さらに、助手席の後方の地面41の表面の白線45およびその側方に建つ倉庫47が映されている。
図2(B)に示すように、撮像素子13の面内での結像点Sの位置は、像高Raと方位角φとの極座標で特定される。前記像高Raは天頂角θの関数であるため、Ra=f(θ)を逆演算することで、撮像素子13の結像点Sに結像している空間点の天頂角θを求めることができる。撮像素子13の結像点Sの方位角φは、前記空間点の方位角φに対応している。よって、前記逆演算によって、図4に示す実画像のそれぞれの画像単位の位置を、天頂角θと方位角φの2つのパラメータのみの関数に変換することが可能である。
図3に示すメモリ22に保持されている基準データ変換テーブルは、図4に示す実画像のそれぞれの画像単位の位置が、どの天頂角θおよびどの方位角φとで特定できるかを示しているものである。基準データ変換部21では、A/D変換器14から次々に送られていく実画像のディジタルデータをバッファメモリに一時的に蓄え、このバッファメモリから引き出された実画像データのそれぞれの画像単位を前記基準データ変換テーブルにマッピングする処理が行われる。
これにより、図5に示すように、天頂角θと方位角φをパラメータとする基準データに変換できる。図5に示す基準データの例は、縦軸を天頂角θの変数とし、横軸を方位角φの変数とした直交座標で表現されている。図5に示す基準データの画像の上辺は天頂角θがゼロの位置、すなわち光軸Oの位置であり、上辺から下に向かうにしたがって天頂角θが大きくなる。図5に示す基準データの画像の左辺は方位角がゼロの位置、すなわち図2(B)の交点O1を通り横方向に延びる基準線Rの位置であり、図5では左辺から右に向かうにしたがって方位角φが大きくなる。図5には、天頂角θと方位角φとの関数に変換された画像を記載しているが、この画像はあくまでも模式的であって、実際の基準データで表現される画像としては必ずしも正確ではない。
前記メモリ22に保持されている基準データ変換テーブルの詳細を説明すると、前記射影式Ra=f(θ)は、等立体角射影であろうと正射影であろうと、あるいは等距離射影であろうと、以下の1つのモデル式で表現することができる。
Ra=k1θ+k2θ3+k3θ5+k4θ7+・・・・・
ここで、前記k1,k2,k3,k4・・・は定数である。
ただし、実際の魚眼カメラ11に使用されている魚眼レンズ12は、設計値に対して固有の誤差を有しており、前記定数k1,k2,k3,k4・・・は、それぞれの魚眼レンズ12の個体差の特性を反映しており、よってそれぞれの個体差に応じて相違する値である。さらに、光軸Oは、必ずしも魚眼レンズ12の幾何学的な中心と一致しているものではなく、図2(B)に示す撮像素子13と光軸Oとの交点O1の位置も、それぞれの魚眼カメラ11によって固有のばらつきを有している。
実際の魚眼カメラ11の組み立て工程では、組み立てられた魚眼カメラ11でテストパターンを読み取り、測定用のソフトウエアによって、それぞれの魚眼レンズ12において固有の前記定数k1,k2,k3,k4・・・を求めることができる。また、前記ソフトウエアによって、それぞれの魚眼カメラ11において固有の前記交点O1の座標(Xu,Yu)も測定することができる。このテストパターンは格子状パターンや、複数の円形のドットが縦方向と横方向に一定のピッチで配列しているパターンなどである。
図3に示す撮像装置10は、このようにして測定された定数k1,k2,k3,k4・・・や前記交点O1の座標(Xu,Yu)に基づいて基準データ変換テーブルが作成されており、この基準データ変換テーブルを使用することにより、A/D変換器14から送られてくるディジタルデータである実画像データを図5に示すように天頂角θと方位角φの2つのパラメータでのみ決定される基準データに変換できる。
図3に示す基準データ変換部21において変換された基準データは、その魚眼カメラ11に使用されている魚眼レンズの特性の個体差や、魚眼カメラ11それ自体の寸法誤差などの個体差を修正したものであり、基準データは、各画像の位置を絶対的な空間座標にほぼ等しく置き換えられた普遍的なデータである。
基準データは、魚眼カメラ11から次々に送られてくる実画像データを、基準データ変換テーブルを用いてマッピングするだけで生成することができるため、画像処理部20の負荷を低減することができる。
基準データは、図3に示すビデオレコーダ23に次々と送られて一時的に保持される。基準データ変換部21で生成されてビデオレコーダ23で保持される基準データの情報量は、図4に示す実画像データの画像全体の情報量に相当している。そこで、画像生成部24では、ビデオレコーダ23に保持されている基準データのうちの必要とする区画に相当するデータを引き出して表示装置32に表示するための表示データを生成する。
すなわち、画像生成部24は、メモリ25a、メモリ25b、メモリ25c、メモリ25dからのマスク用データとそれに対応する変換テーブルを読み出す。読み出したマスク用データによって基準データのうちの表示に必要なデータが引き出される。この実施の形態では、メモリ25aのマスク用データおよびメモリ25bのマスク用データが同時にまたは交互に読み出されて、図4に示す区画P1および区画P2に相当する画像部分の基準データが画像生成部24に読み出される。そして、それぞれの基準データがメモリ25a,25bから引き出された変換テーブルを用いてマッピングされて、図6においてRBとLBで示す表示画面を生成するための表示画像が生成される。
図6に示す右側の画像RBは、図4の区画P1に対応するものであり、運転席の斜め後方の景色を従来のドアミラーで見たのと同等の画像として表示されている。図6に示す左側の画像LBは、図4の区画P2に対応するものであり、助手席の斜め後方の景色を従来のドアミラーで見たのと同等の画像として表示されている。
メモリ25a,25bに保持されている変換テーブルは、基準データの天頂角θと方位角φの関数であるため、この基準データを使用して、たとえばピンホールや収差のない理論的な凸レンズなどの射影モデルである中心射影に近似した表示を行わせることが可能である。その結果、図6に示すように、ほぼ歪みの無い画像RB,LBを表示するための表示データを生成することが可能である。
これは、画像生成部24でメモリ25c,25dに保持されているマスク用データと変換テーブルを読み出して、区画P3,P4に対応する表示画像を生成する場合においても同様である。
これにより、自動車1の走行中にドライブギタをシフトしたことが検知されたときや、走行速度の変化を検出したときなどに、画像生成部24がメモリ25a,25bからマスク用データと変換テーブルを読み出して、図6に示す画像RBと画像LBを同時に表示し、ドライブギヤがバック走行に切り替えられたときに、図4のP3に相当する後方の景色を表示することなどが可能である。さらには、低速走行のときに、車両の右側部と左側部を鳥瞰表示するなどの表示も可能である。
なお、ビデオレコーダ23に保持されている基準データは、個々の魚眼カメラ11において特有の特性のばらつきを矯正したデータであるため、メモリ25a,25b,25c,25dに記憶されている変換テーブルには、前記特性のばらつきの矯正機能を持たせる必要がない。
そのため、個々の撮像装置10では、基準データ変換テーブルで、魚眼カメラ11の固有の特性のばらつきを矯正するだけでよく、メモリ25a,25b,25c,25dに保持されている変換テーブルは全ての機種に共通に使用することができる。
また、本発明は、前記実施の形態のように魚眼レンズを備えたカメラを使用したものに限定されず、例えば広角レンズや、望遠レンズを使用したものであっても適用可能である。広角レンズは、画角がおよそ60度またはそれ以上であり、周辺部分に認識できる程度の歪みを生じるものである。本明細書では、広角レンズは魚眼レンズを含む概念である。
本発明の実施の形態の撮像装置を搭載した自動車の側面図、 (A)は魚眼レンズと撮像素子の側面図、(B)は撮像素子の正面図、 本発明の実施の形態の撮像装置のブロック図、 撮像素子で検知した実画像の説明図、 基準データで表現される画像の説明図、 基準データから生成される表示データで表示される画像の説明図、
符号の説明
10 撮像装置
11 魚眼カメラ
12 魚眼レンズ
13 撮像素子
14 A/D変換器
20 画像処理装置
21 基準データ変換部
22 メモリ
23 ビデオレコーダ
24 画像生成部
25a,25b,25c,25d メモリ
31 表示ドライバ
32 表示装置
P1,P2,P3,P4 区画

Claims (7)

  1. レンズと、前記レンズで集光された光を検知する撮像素子と、前記撮像素子で検知された実画像データから表示画面に画像を表示させるための表示データを生成する画像処理部と、が設けられた撮像装置において、
    前記画像処理部では、
    前記撮像素子で検知された前記実画像データが、画像の個々の位置が天頂角(θ)と方位角(φ)の関数で決められる基準データに変換され、
    予め区画を設定する区画設定データと、前記基準データで得られる画像の個々の位置を前記区画内のいずれかの座標位置に対応させる変換テーブルとが保持されており、前記区画設定データと前記変換テーブルとから、前記区画内の画像を動画として表示するための前記表示データが生成されることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記区画設定データとこの区画設定データに対応する前記変換テーブルとが複数組設けられており、それぞれの組の変換テーブルによって、前記基準データで得られる画像の個々の位置が、それぞれの組の区画内のいずれかの座標位置に対応させられる請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記基準データは、前記天頂角(θ)と前記方位角(φ)をパラメータとする直交座標データである請求項1または2記載の撮像装置。
  4. 前記基準データは、前記レンズの射影式の極座標関数から逆演算することで求められる請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記基準データは、前記レンズの個体差を反映した前記極座標関数から逆演算することで求められる請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記画像処理部には、基準データ変換テーブルが保持されており、前記基準データ変換テーブルによって、前記撮像素子で検知された画像データが前記基準データに変換させられる請求項1ないし5のいずれかに記載の撮像装置。
  7. 前記レンズは魚眼レンズまたは広角レンズである請求項1ないし6のいずれかに記載の撮像装置。
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