JP2009540902A - ディスペンサシステム - Google Patents

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Abstract

ディスペンサシステム(1)は、振動警報器(8)と、可視警報器(9)と、RFIDタグ(12)を検出する無線識別(RFID)検出器(28)とを備える。RFID検出器(28)がRFIDタグ(12)を検出すると、制御回路(30)は、警報器(8、9)をトリガする。押しボタン(13)が押され、容器(23)からノズル(17)を介して抗菌性ハンドクレンザが吐出(排出/出力)されると、警報器(8、9)が停止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディスペンサシステムに関する。具体的には、本発明は、抗菌性ハンドクレンザディスペンサ(吐出/排出/出力)システムに関する。
院内感染は、病院感染とも呼ばれ、病院等の医療施設のユーザが医療施設内にいる間に広がる感染である。医療サービス提供者にとっては、医療施設に受け入れられる患者が多くなるにつれて、院内感染の懸念が高まり、したがって、患者を看護するコストが高くなる。更に、患者に感染する病原体がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-Resistant Staphylococcus Aureus:MRSAS)である場合、院内感染が患者の命に関わることもある。
院内感染は、医療施設のユーザの間の物理的接触、特に、医療従事者と患者との間の物理的接触によって広がる。医療施設に受け入れられた患者は、原疾患を有し、免疫力が低下している場合が多いため、医療施設内を動き回る健康な医療従事者を媒介として、二次的な院内感染に罹患しやすい。
近年では、医療サービス提供者は、医療従事者から患者への院内感染を低減するための衛生方針を確立することによって、院内感染が発生する可能性を低減している。このような方針では、通常、可視の汚れが付着した手指については、石鹸及び水を用いて洗浄し、可視の汚れが付着していない手指については、患者に直接接触し又は看護する各機会の直前、及び手指を汚染させる可能性がある行動又は接触の直後に、抗菌性ハンドクレンザを用いて直ちに除菌することが定められている。
この方針をサポートするために、医療施設内の随所に抗菌性ハンドクレンザディスペンサが配設されている。抗菌性ハンドクレンザは、通常、アルコール基剤のゲルの形式で市販されている。手指を効果的に除菌するためには、クレンザを手指の全表面に塗布し、ゲルが気化し、手指が乾燥するまで、手指を強く擦り合わせる必要がある。抗菌性ハンドクレンザディスペンサは、看護が行われる各所に配設することが好ましく、より利便性を高めるために、ポケットに入れて持ち運ぶことができ、又は衣服に取り付けることができる個人用のディスペンサを医療従事者に携行させることもある。
医療施設内でこのような方針が確立され、設置される抗菌性ハンドクレンザディスペンサも増加しているが、院内感染は、完全には防止されていない。この理由の一部として、手指除菌を何度も繰り返し行う不便さがあり、これは、医療従事者が、特定の厳しい除菌規則に従わないことが多いことを意味する。
本発明の目的は、医療従事者が手指除菌ガイドラインに従うことを奨励する改善されたディスペンサを提供することである。
本発明の第1の側面に基づくディスペンサシステムは、検出手段と、検出手段がターゲットを検出すると作動する警報手段と、警報手段に応じて吐出(排出/出力:dispense)を行う吐出(排出/出力)手段とを備える。
更に、ディスペンサシステムは、吐出(排出/出力)手段を作動させる吐出(排出/出力)作動手段を備えていてもよい。吐出(排出/出力)作動手段は、押しボタンを備えていてもよい。
ディスペンサシステムは、警報手段を停止する警報停止手段を更に備えていてもよい。警報停止手段は、押しボタンを備えていてもよい。
警報停止手段及び吐出(排出/出力)作動手段は、単一の押しボタンを備えていてもよい。吐出(排出/出力)手段及び警報停止手段の両方を単一のボタンで作動させることによって、警報の停止によって、吐出(排出/出力)手段からの吐出(排出/出力)動作を確実に実行することができる。
これに代えて、吐出(排出/出力)作動手段及び警報停止手段は、それぞれ独立した押しボタンを備えていてもよい。また、1つ以上の押しボタンに代えて、他の既知の作動機構を用いてもよい。
検出手段は、無線識別(radio frequency identification:RFID)タグ検出器を備えていてもよく、ターゲットは、RFIDタグであってもよい。RFIDタグは、比較的安価で小型であるため、RFID技術は、便利な検出メカニズムを提供する。RFIDタグは、パッシブRFIDタグであってもよい。パッシブRFIDタグは、自らの電源を必要とせず、これは、パッシブRFIDタグを比較的低コストで小型に製造できることを意味する。
他の実施の形態においては、RFIDタグは、アクティブタグであっても、セミパッシブタグであってもよい。
医療現場においては、ターゲット(例えば、RFIDタグ)は、例えば、ターゲット患者が身に付けるリストバンドとして提供してもよく、ターゲット患者の近くにある施設内の物品に固定してもよく、例えば、ターゲット患者のベッドに取り付けてもよい。
警報手段及び吐出(排出/出力)手段は、好ましくは、単一のユニット内に収容され、例えば、医療従事者であるユーザがこのユニットを携行する。
検出手段は、警報手段に接続された送受信機と、ターゲットに接続された送受信機とを備えていてもよい。これに代えて、検出手段は、警報手段に接続された送受信機と、吐出(排出/出力)手段に接続された送受信機とを備えていてもよい。送受信機は、従来の無線通信技術を用いて動作してもよい。
検出手段は、RFID技術以外に基づく検出手段であってもよく、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)又は赤外線信号等の他の電磁波技術に基づいていてもよい。
警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含むことができる。
ディスペンサシステムは、検出手段及び警報手段を制御する制御手段を更に備えていてもよい。制御手段は、制御回路及び/又はマイクロプロセッサを備えていてもよい。制御手段は、検出手段が所定の距離内にターゲットを検出する都度、警報手段を作動してもよい。このようにして、異なるターゲットが検出される都度、警報手段が作動される。制御手段は、検出手段がターゲットを検出してから所定の期間経過後に、警報手段を作動してもよい。これにより、ディスペンサシステムを用いる医療従事者が長時間、患者(ターゲット)の看護を続けている場合、医療従事者は、定期的に、手指除菌の必要性を通知される。制御手段は、警報停止手段に応じて警報を停止してもよい。
多くの状況において、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、新たなターゲット(患者)に近付いた場合等、いつ警報手段が作動されるかを事前に予測でき、ユーザは、警報が作動する前に警報手段を停止することを望むことがある。これを可能にするために、制御手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報停止手段が作動してから、ターゲットの検出のまでの期間が所定の期間内であれば、警報手段が作動しないように制御してもよい。例えば、医療従事者が新たな患者に近付き、患者の近くで(検出手段が新たな患者(ターゲット)を検出する前に)、例えば、衛生用ゲルを吐出(排出/出力)させれば、警報制御手段は、ターゲットが短期間(例えば、1分間)以内に検出された場合に限り、警報手段を作動させないようにしてもよい。
制御手段は、規則履行の監視のため、例えば、医療従事者が手指除菌ガイドラインに従っているかを確認するために使用してもよい。例えば、制御手段は、ユーザの近傍で検出されたターゲットの数、各ターゲットについて費やされた時間、及び、例えば、衛生用品が吐出(排出/出力)された回数を記録してもよい。データ間に不一致があれば、規則の不履行があったと推定できる。
ディスペンサは、好ましくは、衛生用品を吐出(排出/出力)し、警報停止手段は、衛生用品が吐出(排出/出力)手段から吐出(排出/出力)されると警報手段を停止し、及び/又は吐出(排出/出力)作動手段は、警報手段の停止に応じて、衛生用品を吐出(排出/出力)してもよい。
ディスペンサシステムは、衛生用品を収容する収容手段を更に備えていてもよい。衛生用品は、脱着可能容器内に収容してもよい。衛生用品は、液体、ジェル、固体又は粉末であってもよい。衛生用品は、抗菌性擦式手指消毒剤であってもよい。
ディスペンサシステムは、ディスペンサシステムの少なくとも一部を衣服に取り付ける取付手段を更に備えていてもよい。取付手段は、面ファスナであってもよく、及び/又は取付手段は、ディスペンサシステムの少なくとも一部をベルトに取り付けるためのフック又は輪であってもよい。取付手段は、吐出(排出/出力)手段を取り付けるためのものであってもよく、警報手段を取り付けるためのものであってもよい。
本発明の第2の側面に基づくディスペンサシステムは、検出手段と、検出手段がターゲットを検出すると作動する警報手段と、警報手段を停止する警報停止手段と、吐出(排出/出力)手段を作動させる吐出(排出/出力)作動手段とを備え、吐出(排出/出力)作動手段は、警報手段の停止に応じて吐出(排出/出力)手段を作動させ、及び/又は警報停止手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報手段を停止する。
本発明の第2の側面は、警報手段の停止及び吐出(排出/出力)手段の作動が相互に依存しているシステム、すなわち、警報手段の停止が吐出(排出/出力)をトリガし、及び/又は吐出(排出/出力)が警報の停止をトリガするシステムを提供する。これは、警報手段の停止が吐出(排出/出力)手段の作動をトリガするので、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、衛生用品を吐出(排出/出力)させない限り、警報手段を停止することができないことを意味する。また、ユーザ、例えば、医療従事者は、警報手段の作動の前又は後に、例えば、衛生用品を吐出(排出/出力)させることによって、警報手段を停止することもできる。
吐出(排出/出力)作動手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
警報停止手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
警報停止手段及び吐出(排出/出力)作動手段は、単一の押しボタン/周知の作動機構を備えていることが好ましい。吐出(排出/出力)手段及び警報停止手段の両方を単一のボタン/作動機構で作動させることによって、警報の停止と吐出(排出/出力)を同時に行うことができる。
これに代えて、吐出(排出/出力)作動手段及び警報停止手段は、それぞれ独立した押しボタン/周知の作動機構を備えていてもよい。
検出手段は、無線識別(RFID)タグ検出器を備えていてもよく、ターゲットは、RFIDタグであってもよい。RFIDタグは、比較的安価で小型であるため、RFID技術は、便利な検出メカニズムを提供する。RFIDタグは、パッシブRFIDタグであってもよい。パッシブRFIDタグは、自らの電源を必要とせず、これは、パッシブRFIDタグを比較的低コストで小型に製造できることを意味する。
RFIDタグは、アクティブタグであっても、セミパッシブタグであってもよい。
医療現場においては、ターゲット(例えば、RFIDタグ)は、例えば、ターゲット患者が身に付けるリストバンドとして提供してもよく、ターゲット患者の近くにある施設内の物品に固定してもよく、例えば、ターゲット患者のベッドに取り付けてもよい。
警報手段及び吐出(排出/出力)手段は、好ましくは、単一のユニット内に収容され、例えば、医療従事者であるユーザがこのユニットを携行する。
検出手段は、警報手段に接続された送受信機と、ターゲットに接続された送受信機とを備えていてもよい。これに代えて、検出手段は、警報手段に接続された送受信機と、吐出(吐出/排出)手段に接続された送受信機とを備えていてもよい。送受信機は、従来の無線通信技術を用いて動作してもよい。
検出手段は、RFID技術以外に基づく検出手段であってもよく、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)又は赤外線信号等の他の電磁波技術に基づいていてもよい。
警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含むことができる。
ディスペンサシステムは、検出手段及び警報手段を制御する制御手段を更に備えていてもよい。制御手段は、制御回路及び/又はマイクロプロセッサを備えていてもよい。制御手段は、検出手段が所定の距離内にターゲットを検出する都度、警報手段を作動してもよい。このようにして、異なるターゲットが検出される都度、警報手段が作動される。制御手段は、検出手段がターゲットを検出してから所定の期間経過後に、警報手段を作動してもよい。これにより、ディスペンサシステムを用いる医療従事者が長時間、患者(ターゲット)の看護を続けている場合、医療従事者は、定期的に、手指除菌の必要性を通知される。制御手段は、警報停止手段に応じて警報を停止してもよい。
多くの状況において、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、新たなターゲット(患者)に近付いた場合等、いつ警報手段が作動されるかを事前に予測でき、ユーザは、警報が作動する前に警報手段を停止することを望むことがある。これを可能にするために、制御手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報停止手段が作動してから、ターゲットの検出のまでの期間が所定の期間内であれば、警報手段が作動しないように制御してもよい。例えば、医療従事者が新たな患者に近付き、患者の近くで(検出手段が新たな患者(ターゲット)を検出する前に)、例えば、衛生用ゲルを吐出(排出/出力)させれば、警報制御手段は、ターゲットが短期間(例えば、1分間)以内に検出された場合に限り、警報手段を作動させないようにしてもよい。
制御手段は、規則履行の監視のため、例えば、医療従事者が手指除菌ガイドラインに従っているかを確認するために使用してもよい。例えば、制御手段は、ユーザの近傍で検出されたターゲットの数、各ターゲットについて費やされた時間、及び、例えば、衛生用品が吐出(排出/出力)された回数を記録してもよい。データ間に不一致があれば、規則の不履行があったと推定できる。
ディスペンサは、好ましくは、衛生用品を吐出(排出/出力)し、警報停止手段は、衛生用品が吐出(排出/出力)手段から吐出(排出/出力)されると警報手段を停止し、及び/又は吐出(排出/出力)作動手段は、警報手段の停止に応じて、衛生用品を吐出(排出/出力)してもよい。
ディスペンサシステムは、衛生用品を収容する収容手段を更に備えていてもよい。衛生用品は、脱着可能容器内に収容してもよい。衛生用品は、液体、ジェル、固体又は粉末であってもよい。衛生用品は、抗菌性擦式手指消毒剤であってもよい。
ディスペンサシステムは、ディスペンサシステムの少なくとも一部を衣服に取り付ける取付手段を更に備えていてもよい。取付手段は、面ファスナであってもよく、及び/又は取付手段は、ディスペンサシステムの少なくとも一部をベルトに取り付けるためのフック又は輪であってもよい。取付手段は、吐出(排出/出力)手段を取り付けるためのものであってもよく、警報手段を取り付けるためのものであってもよい。
本発明の第3の側面として、本発明は、衛生用品を吐出(排出/出力)するディスペンサを提供し、ディスペンサは、検出手段と、検出手段がターゲットを検出すると作動する警報手段と、衛生用品を吐出(排出/出力)する吐出(排出/出力)手段と、衛生用品が吐出(排出/出力)手段から吐出(排出/出力)されると警報手段を停止する警報停止手段とを備える。
更に、ディスペンサシステムは、吐出(排出/出力)手段を作動させる吐出(排出/出力)作動手段を備えていてもよい。吐出(排出/出力)作動手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
警報停止手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
警報停止手段及び吐出(排出/出力)作動手段は、単一の押しボタン/作動機構を備えていてもよい。吐出(排出/出力)手段及び警報停止手段の両方を単一のボタン/作動機構で作動させることによって、警報の停止によって、吐出(排出/出力)手段からの吐出(排出/出力)動作を確実に実行することができる。
これに代えて、吐出(排出/出力)作動手段及び警報停止手段は、それぞれ独立した押しボタン/周知の作動機構を備えていてもよい。
検出手段は、無線識別(RFID)タグ検出器を備えていてもよく、ターゲットは、RFIDタグであってもよい。RFIDタグは、比較的安価で小型であるため、RFID技術は、便利な検出メカニズムを提供する。RFIDタグは、パッシブRFIDタグであってもよい。パッシブRFIDタグは、自らの電源を必要とせず、これは、パッシブRFIDタグを比較的低コストで小型に製造できることを意味する。
他の実施の形態においては、RFIDタグは、アクティブタグであっても、セミパッシブタグであってもよい。
医療現場においては、ターゲット(例えば、RFIDタグ)は、例えば、ターゲット患者が身に付けるリストバンドとして提供してもよく、ターゲット患者の近くにある施設内の物品に固定してもよく、例えば、ターゲット患者のベッドに取り付けてもよい。
警報手段及び吐出(排出/出力)手段は、好ましくは、単一のユニット内に収容され、例えば、医療従事者であるユーザがこのユニットを携行する。
検出手段は、警報手段に接続された送受信機と、ターゲットに接続された送受信機とを備えていてもよい。これに代えて、検出手段は、警報手段に接続された送受信機と、吐出(排出/出力)手段に接続された送受信機とを備えていてもよい。送受信機は、従来の無線通信技術を用いて動作してもよい。
検出手段は、RFID技術以外に基づく検出手段であってもよく、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)又は赤外線信号等の他の電磁波技術に基づいていてもよい。
警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含むことができる。
ディスペンサシステムは、検出手段及び警報手段を制御する制御手段を更に備えていてもよい。制御手段は、制御回路及び/又はマイクロプロセッサを備えていてもよい。制御手段は、検出手段が所定の距離内にターゲットを検出する都度、警報手段を作動してもよい。このようにして、異なるターゲットが検出される都度、警報手段が作動される。制御手段は、検出手段がターゲットを検出してから所定の期間経過後に、警報手段を作動してもよい。これにより、ディスペンサシステムを用いる医療従事者が長時間、患者(ターゲット)の看護を続けている場合、医療従事者は、定期的に、手指除菌の必要性を通知される。制御手段は、警報停止手段に応じて警報を停止してもよい。
多くの状況において、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、新たなターゲット(患者)に近付いた場合等、いつ警報手段が作動されるかを事前に予測でき、ユーザは、警報が作動する前に警報手段を停止することを望むことがある。これを可能にするために、制御手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報停止手段が作動してから、ターゲットの検出のまでの期間が所定の期間内であれば、警報手段が作動しないように制御してもよい。例えば、医療従事者が新たな患者に近付き、患者の近くで(検出手段が新たな患者(ターゲット)を検出する前に)、例えば、衛生用ゲルを吐出(排出/出力)させれば、警報制御手段は、ターゲットが短期間(例えば、1分間)以内に検出された場合に限り、警報手段を作動させないようにしてもよい。
制御手段は、規則履行の監視のため、例えば、医療従事者が手指除菌ガイドラインに従っているかを確認するために使用してもよい。例えば、制御手段は、ユーザの近傍で検出されたターゲットの数、各ターゲットについて費やされた時間、及び、例えば、衛生用品が吐出(排出/出力)された回数を記録してもよい。データ間に不一致があれば、規則の不履行があったと推定できる。
ディスペンサシステムは、衛生用品を収容する収容手段を更に備えていてもよい。衛生用品は、脱着可能容器内に収容してもよい。衛生用品は、液体、ジェル、固体又は粉末であってもよい。衛生用品は、抗菌性擦式手指消毒剤であってもよい。
ディスペンサシステムは、ディスペンサシステムの少なくとも一部を衣服に取り付ける取付手段を更に備えていてもよい。取付手段は、面ファスナであってもよく、及び/又は取付手段は、ディスペンサシステムの少なくとも一部をベルトに取り付けるためのフック又は輪であってもよい。取付手段は、吐出(排出/出力)手段を取り付けるためのものであってもよく、警報手段を取り付けるためのものであってもよい。
本発明の第4の側面に基づくディスペンサシステムは、ディスペンサと、警報器ユニットとを備え、ディスペンサは、吐出(排出/出力)手段を備え、警報器ユニットは、ディスペンサを検出する検出手段と、検出手段がディスペンサを検出すると作動される警報手段とを備える。
検出手段は、第1の送受信機を備えていてもよく、ディスペンサは、第1の送受信機と通信する第2の送受信機を備えていてもよい。
警報手段は、第1の送受信機が第2の送受信機から第1の信号を受信すると作動してもよい。
警報手段は、第1の送受信機が第2の送受信機から第2の信号を受信すると停止してもよい。第2の信号は、吐出(排出/出力)手段が物質を吐出(排出/出力)するしたときに送信してもよい。
送受信機は、周知の無線通信技術又は例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)又は赤外線信号等の他の電磁波技術に基づいて動作してもよい。
更に、ディスペンサシステムは、吐出(排出/出力)手段を作動させる吐出(排出/出力)作動手段を備えていてもよい。吐出(排出/出力)作動手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
ディスペンサシステムは、警報手段を停止する警報停止手段を更に備えていてもよい。警報停止手段は、押しボタン又は他の周知の作動機構を備えていてもよい。
医療現場では、警報器ユニットは、患者の近くに配設してもよく、例えば、患者のベッドに取り付けてもよい。ディスペンサは、医療従事者が携行してもよい。これに代えて、ディスペンサを患者の近くに配設し、例えば、患者のベッドに取り付け、医療従事者が警報器ユニットを携行してもよい。
警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含むことができる。
ディスペンサシステムは、検出手段及び警報手段を制御する制御手段を更に備えていてもよい。制御手段は、制御回路及び/又はマイクロプロセッサを備えていてもよい。制御手段は、検出手段が所定の距離内にターゲットを検出する都度、警報手段を作動してもよい。このようにして、異なるターゲットが検出される都度、警報手段が作動される。制御手段は、検出手段がターゲットを検出してから所定の期間経過後に、警報手段を作動してもよい。これにより、ディスペンサシステムを用いる医療従事者が長時間、患者(ターゲット)の看護を続けている場合、医療従事者は、定期的に、手指除菌の必要性を通知される。制御手段は、警報停止手段に応じて警報を停止してもよい。
多くの状況において、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、新たなディスペンサ/警報器ユニットに近付いた場合等、いつ警報手段が作動されるかを事前に予測でき、ユーザは、警報が作動する前に警報手段を停止することを望むことがある。これを可能にするために、制御手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報停止手段が作動してから、検出手段がディスペンサを検出するまでの期間が所定の期間内であれば、警報手段が作動しないように制御してもよい。例えば、医療従事者が新たなディスペンサ又は警報器ユニットに近付き、この近くで(検出手段が新たなディスペンサを検出する前に)、例えば、衛生用ゲルを吐出(排出/出力)させれば、警報制御手段は、ディスペンサが短期間(例えば、1分間)以内に検出された場合に限り、警報手段を作動させないようにしてもよい。
制御手段は、規則履行の監視のため、例えば、医療従事者が手指除菌ガイドラインに従っているかを確認するために使用してもよい。例えば、制御手段は、ユーザの近傍で検出されたディスペンサの数、ディスペンサに近接する各患者について費やされた時間、及び、例えば、衛生用品が吐出(排出/出力)された回数を記録してもよい。データ間に不一致があれば、規則の不履行があったと推定できる。
ディスペンサは、好ましくは、衛生用品を吐出(排出/出力)し、警報停止手段は、衛生用品が吐出(排出/出力)手段から吐出(排出/出力)されると警報手段を停止し、及び/又は吐出(排出/出力)作動手段は、警報手段の停止に応じて、衛生用品を吐出(排出/出力)してもよい。
ディスペンサシステムは、衛生用品を収容する収容手段を更に備えていてもよい。衛生用品は、脱着可能容器内に収容してもよい。衛生用品は、液体、ジェル、固体又は粉末であってもよい。衛生用品は、抗菌性擦式手指消毒剤であってもよい。
ディスペンサシステムは、ディスペンサシステム又は警報器ユニットを衣服に取り付ける取付手段を更に備えていてもよい。取付手段は、面ファスナであってもよく、及び/又は取付手段は、ディスペンサシステムの少なくとも一部をベルトに取り付けるためのフック又は輪であってもよい。
本発明の第5の側面に基づくディスペンサシステムは、ディスペンサと、独立した警報器ユニットを備え、ディスペンサは、吐出(排出/出力)手段を作動させる吐出(排出/出力)作動手段を備え、警報器ユニットは、ディスペンサを検出する検出手段と、検出手段がディスペンサを検出したときに作動する警報手段と、警報手段を停止する警報停止手段とを備え、吐出(排出/出力)作動手段は、警報手段の停止に応じて吐出(排出/出力)手段を作動させ、及び/又は警報停止手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報手段を停止する。
本発明の第5の側面は、警報手段の停止及び吐出(排出/出力)手段の作動が相互に依存しているシステム、すなわち、警報手段の停止が吐出(排出/出力)をトリガし、及び/又は吐出(排出/出力)が警報の停止をトリガするシステムを提供する。これは、警報手段の停止が吐出(排出/出力)手段の作動をトリガするので、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、衛生用品を吐出(排出/出力)させない限り、警報手段を停止することができないことを意味する。また、ユーザ、例えば、医療従事者は、警報手段の作動の前又は後に、例えば、衛生用品を吐出(排出/出力)させることによって、警報手段を停止することもできる。
検出手段は、第1の送受信機を備えていてもよく、ディスペンサは、第1の送受信機と通信する第2の送受信機を備えていてもよい。
警報手段は、第1の送受信機が第2の送受信機から第1の信号を受信すると作動してもよい。
警報手段は、第1の送受信機が第2の送受信機から第2の信号を受信すると停止してもよい。第2の信号は、吐出(排出/出力)手段が物質を吐出(排出/出力)したときに送信してもよい。
送受信機は、周知の無線通信技術又は例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)又は赤外線信号等の他の電磁波技術に基づいて動作してもよい。
吐出(排出/出力)作動手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
警報停止手段は、押しボタンを備えていてもよく、他の周知の作動機構を備えていてもよい。
医療現場では、警報器ユニットは、患者の近くに配設してもよく、例えば、患者のベッドに取り付けてもよい。ディスペンサは、医療従事者が携行してもよい。これに代えて、ディスペンサを患者の近くに配設し、例えば、患者のベッドに取り付け、医療従事者が警報器ユニットを携行してもよい。
警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含むことができる。
ディスペンサシステムは、検出手段及び警報手段を制御する制御手段を更に備えていてもよい。制御手段は、制御回路及び/又はマイクロプロセッサを備えていてもよい。制御手段は、検出手段が所定の距離内にターゲットを検出する都度、警報手段を作動してもよい。このようにして、異なるターゲットが検出される都度、警報手段が作動される。制御手段は、検出手段がターゲットを検出してから所定の期間経過後に、警報手段を作動してもよい。これにより、ディスペンサシステムを用いる医療従事者が長時間、患者(ターゲット)の看護を続けている場合、医療従事者は、定期的に、手指除菌の必要性を通知される。制御手段は、警報停止手段に応じて警報を停止してもよい。
多くの状況において、ユーザ、例えば、医療従事者は、例えば、新たなディスペンサ/警報器ユニットに近付いた場合等、いつ警報手段が作動されるかを事前に予測でき、ユーザは、警報が作動する前に警報手段を停止することを望むことがある。これを可能にするために、制御手段は、吐出(排出/出力)手段の作動に応じて警報停止手段が作動してから、検出手段がディスペンサを検出するまでの期間が所定の期間内であれば、警報手段が作動しないように制御してもよい。例えば、医療従事者が新たなディスペンサ又は警報器ユニットに近付き、この近くで(検出手段が新たなディスペンサを検出する前に)、例えば、衛生用ゲルを吐出(排出/出力)させれば、警報制御手段は、ディスペンサが短期間(例えば、1分間)以内に検出された場合に限り、警報手段を作動させないようにしてもよい。
制御手段は、規則履行の監視のため、例えば、医療従事者が手指除菌ガイドラインに従っているかを確認するために使用してもよい。例えば、制御手段は、ユーザの近傍で検出されたディスペンサの数、ディスペンサに近接する各患者について費やされた時間、及び、例えば、衛生用品が吐出(排出/出力)された回数を記録してもよい。データ間に不一致があれば、規則の不履行があったと推定できる。
ディスペンサは、好ましくは、衛生用品を吐出(排出/出力)し、警報停止手段は、衛生用品が吐出(排出/出力)手段から吐出(排出/出力)されると警報手段を停止し、及び/又は吐出(排出/出力)作動手段は、警報手段の停止に応じて、衛生用品を吐出(排出/出力)してもよい。
ディスペンサシステムは、衛生用品を収容する収容手段を更に備えていてもよい。衛生用品は、脱着可能容器内に収容してもよい。衛生用品は、液体、ジェル、固体又は粉末であってもよい。衛生用品は、抗菌性擦式手指消毒剤であってもよい。
ディスペンサシステムは、ディスペンサシステム又は警報器ユニットを衣服に取り付ける取付手段を更に備えていてもよい。取付手段は、面ファスナであってもよく、及び/又は取付手段は、ディスペンサシステムの少なくとも一部をベルトに取り付けるためのフック又は輪であってもよい。
本発明の更なる側面として提供される方法は、手指除菌を促す方法において、警報手段を準備するステップと、手指除菌が必要なときに警報手段を作動するステップと、警報手段の作動に応じて衛生用品を吐出(排出/出力)する吐出(排出/出力)手段を準備するステップとを有する。
この方法は、衛生用品が吐出(排出/出力)手段から吐出(排出/出力)されると警報手段を停止するステップを更に有していてもよい。
警報手段は、警報手段又は吐出(排出/出力)手段を携行する医療従事者が、異なる患者に連続して近付く都度、作動してもよく、医療従事者が、警報手段又は吐出(排出/出力)手段に関連付けられた異なる患者に連続して近付く都度、作動してもよい。警報手段は、所定の期間経過後に作動してもよい。
以下、例示的な添付の図面を参照して本発明を更に説明する。
本発明の第1の実施の形態に基づくディスペンサの斜視図である。 図1のディスペンサの分解図である。 図1のディスペンサを含むディスペンサシステムのブロック図である。 看護師及び患者によって使用されている図3のシステムを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に基づくディスペンサシステムのブロック図である。
図1及び図2に示すように、ディスペンサ1は、前部外側シェル5及び後部外側シェル7からなる筐体3を備える。半透明の照明回路/可視警報器9は、前部外側シェル5の開口11を介して部分的に突出している。前部外側シェル5の下側開口15には、柔軟性を有するトリガスキン13が配設されており、前部外側シェル5の反対側の第2の開口16には、同様に形成されたグリップパネル14が配設されている。グリップパネル14は、トリガスキン13と共に、ディスペンサ1の好適な握持位置を提供している。ノズル17は、孔19を介して、前部外側シェル5の底部21に向かって突出している。筐体3の上部の開口には、抗菌性ハンドクレンザを収容するボトル/容器23が挿入されている。
図2に示すように、ボトル23は、前部の内側シェル部分36及び後部の内側シェル部分38に収納されている。ボトル23の吐出(排出/出力)口25は、内側シェル部分36、38の底部側に配設されている吐出(排出/出力)機構/手段27に嵌合している。吐出(排出/出力)機構27は、長手方向に圧縮可能な仕組みを有し、吐出(排出/出力)機構27が圧縮されると、容器23から吐出(排出/出力)機構27のノズル17に抗菌性ハンドクレンザを運搬する。
ディスペンサ1は、更に、無線識別(radio frequency identification:RFID)検出回路28と、電池29と、振動警報器8と、電気機械式スイッチ(図示せず)と、制御回路(図示せず)とを備える。制御回路は、RFID検出回路28、警報器8、9及び電気機械式スイッチに電気的に接続され、電池29によって駆動される。
トリガスキン13と吐出(排出/出力)機構27との間には、トリガ/作動手段31が配設されており、トリガ31は、U字状のトリガスキン13内に部分的に収められている。トリガ31は、弾性ばね指33と、内側に向かって延びる第1及び第2のアーム41とを備える。弾性ばね指33は、ディスペンサ1の後部内側シェル38の内壁35に当接する。吐出(排出/出力)機構27の反対側にそれぞれ配設されている第1及び第2の突起37は、トリガ31の内側に向かって延びる第1及び第2のアーム41のそれぞれに開設されている細長い第1及び第2の開口39に嵌合する。突起37及び細長い開口39は、トリガ31が吐出(排出/出力)機構27に向かって押圧されると、突起37が細長い開口39に沿って移動し、吐出(排出/出力)機構27を圧縮し、これによって、ボトル23からノズル17を介して抗菌性ハンドクレンザ衛生用品を吐出(排出/出力)させるように構成されている。
このように吐出(排出/出力)機構27を作動させるトリガ31は、電気機械式スイッチに近接して配置されており、トリガスキン13が押圧されると、電気機械式スイッチも作動させる。
ディスペンサ1の後部外側シェル7には、例えば、ベルクロ(Velcro)として商標登録され、市販されている帯状の面ファスナが取り付けられており、この帯状の面ファスナによって、ディスペンサ1を医療従事者の衣服に固定することができる。
ディスペンサ1は、1つ以上のRFIDタグと連携して動作する。RFIDタグは、通常、医療施設の許可に基づいて、患者に貸与されたリストバンドの一部に配設されている。この実施の形態では、RFIDタグは、受動素子である。RFID技術は、周知であり、RFIDタグがRFID検出器の検出範囲にあるとき、RFID検出器は、RFIDタグの存在を検出できる。各患者には、一意的なRFIDタグが貸与され、これにより、ディスペンサ1は、各患者を個別に検出することができる。
実際の動作では、医療従事者は、帯状の面ファスナを介してディスペンサ1を衣服に取り付けることによって、ディスペンサ1を身に付ける。ディスペンサ1を携行した医療従事者が、RFIDタグを備えるリストバンドを身に付けた患者に十分近付くと、RFID検出器28は、ターゲットRFIDタグの存在を検出し、制御手段に信号を送信し、これにより、制御手段は、振動警報器8及び可視警報器9を作動させる。振動警報器8は、ディスペンサ1を携行した医療従事者に警告を与え、可視警報器9は、患者に警告を与え、場合によっては、患者に近付いた医療従事者の近くにいる医療従事者にも警告を与える。警報器8、9の作動は、医療従事者が抗菌性ハンドクレンザによって手指を除菌する必要があることを示す。
警報器8、9を停止するには、医療従事者は、ディスペンサ1のトリガスキン13及びグリップパネル14の位置を握持し、押しボタン式のトリガスキン13を押圧し、これにより、トリガ31を吐出(排出/出力)機構27に向けて押圧し、電気機械式スイッチを押下する。トリガ31が吐出(排出/出力)機構27に向かって移動すると、突起37が細長い開口39に沿って移動し、吐出(排出/出力)機構27を圧縮し、ボトル23からノズル17を介して抗菌性ハンドクレンザを吐出(排出/出力)させる。そして、医療従事者は、吐出(排出/出力)された抗菌性ハンドクレンザによって手指を除菌する。
上述のように、トリガスキン13が押圧されると、トリガ31が吐出(排出/出力)機構27に向かって押され、吐出(排出/出力)機構27が圧縮され、ノズル17から抗菌性ハンドクレンザが吐出(排出/出力)されると共に、トリガ31は、電気機械式スイッチも作動させる。電気機械式スイッチが作動すると、トリガスキン31が押圧され、したがって、抗菌性ハンドクレンザが吐出(排出/出力)されたことを示す信号が制御回路に供給される。制御回路は、警報器8、9を停止し、ディスペンサ1を効果的にリセットする。このように、トリガスキン13及びトリガ31の組合せは、抗菌性ハンドクレンザを吐出(排出/出力)するためのディスペンサ作動手段、及び警報器8、9を停止する警報停止手段の両方として機能する。
トリガ31が吐出(排出/出力)機構27に向かって押されると、ばね指33が後部内側シェル38の壁35に対して押され、これにより、トリガ31が外側の静止位置に戻るための付勢力がトリガ31に加わる。医療従事者がトリガスキン13を解放すると、ばね指33がトリガ31を静止位置に戻し、これにより、吐出(排出/出力)機構27は、圧縮されていない静止位置に戻り、電気機械式スイッチもオフになる。
次に、ディスペンサ1を携行した医療従事者が、第2の患者に近付くと、RFID回路28は、第2の患者が身に付けたRFIDタグを検出し、このタグを、第1のタグとは異なるタグとして識別し、したがって、第2の患者を、第1の患者とは異なる患者として識別する。制御回路は、ディスペンサ1の警報器8、9を作動させ、医療従事者が手指を再び除菌する必要があることを知らせる。医療従事者は、警報器8、9を停止させるために、トリガスキン13を押圧し、この結果、ディスペンサ1から更なる抗菌性ハンドクレンザを吐出(排出/出力)させる。
このようにして、ディスペンサ1を携行した医療従事者がある患者から異なる患者に移動すると、医療従事者は、ディスペンサ1から抗菌性ハンドクレンザを吐出(排出/出力)させることを促され、この結果、連続的に異なる患者に近付く都度、手指を除菌することが促される。同様に、医療従事者が近付いた患者も、可視警報器9によって、医療従事者が手指を除菌する必要があることを知る。このように、可視警報器9によって患者側にも見える形式で通知を行い、医療従事者が手指を除菌する必要があることが患者にも通知されたことを医療従事者に認識させることによって、好ましい慣習及び幾つかの医療サービス提供者が定めるガイドラインに基づいて手指を除菌することを医療従事者に奨励することができる。
図3及び図4は、図1及び図2に示すディスペンサ1と、患者44側にあるRFIDタグ12とを備えるディスペンサシステムを示している。ディスペンサ1は、医療従事者42が身に付け、RFIDタグ12を備えるリストバンド10は、患者44が身に付ける。ディスペンサ1を携行した医療従事者42が患者44に近付くと、ディスペンサ1がリストバンド10が備えるRFIDタグ12の検出可能な範囲内に入り、ディスペンサ1の警報器8、9が作動する。
衛生用品のボトルは、通常、40〜50ミリリットルの抗菌性ハンドゲルを収容する。抗菌性ハンドクレンザのボトル23が空になると、ボトル23は、取り出され、衛生用品の新たなボトルに交換される。
当業者は、様々な変形例を想到することができ、これらの変形例は、全て、特許請求の範囲に含まれる。
例えば、吐出(排出/出力)作動手段及び警報停止手段は、それぞれ独立した押しボタンを備えていてもよい。また、1つ以上の押しボタンに代えて、他の既知の作動機構を用いてもよい。RFIDタグは、アクティブタグであっても、セミパッシブタグであってもよい。検出手段は、RFID技術以外に基づく検出手段であってもよく、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)又は赤外線信号等の他の電磁波技術に基づいていてもよい。警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含むことができる。
制御手段は、マイクロプロセッサを含んでいてもよい。医療従事者が、所定の期間、他の患者に近付くことなく、同じ患者への看護を続けた場合、警報手段を作動し、医療従事者に対して、再び手指を除菌することを促すために、検出手段がターゲットを検出してから所定の期間経過後に警報手段を再び作動させるように制御手段をプログラミングしてもよい。
制御手段は、異なる患者に対して、異なる振る舞いを示すようにプログラミングしてもよい。例えば、患者に関連付けられる一意的識別子には、患者の病状に関するデータを含ませてもよい。このデータは、患者の病状の重大さに応じた病気の進行度に関する情報を含んでいてもよい。患者が重病であると識別された場合、制御手段は、その患者の感染のリスクの高さを反映して、患者からより離れた距離で警報手段を作動するようにプログラミングしてもよい。逆に、患者の病状が軽度であり、感染のリスクが低い場合、制御手段は、その患者の感染のリスクの低さを反映して、患者からより近い距離で警報手段を作動するようにプログラミングしてもよい。同様に、患者が重病であると識別された場合、制御手段は、医療従事者が同じ患者を看護し続けている場合、より短い周期で警報手段を繰り返し作動させるようにプログラミングしてもよい。
本発明は、上述した吐出(排出/出力)機構27に制限されず、適切な如何なる吐出(排出/出力)機構を用いてもよい。また、本発明は、抗菌性ハンドゲルに制限されず、適切なディスペンサと共に、液体、ゲル、粉末、固体を含む適切な如何なる除菌物質に適用してもよい。
医療従事者にディスペンサ1を携行させるために、異なる取付手段を用いてもよい。例えば、帯状の面ファスナを用いて医療従事者の衣服にディスペンサ1を取り付けることに代えて、フック又は輪を用いて、医療従事者のベルト又は医療従事者の衣服のポケットにディスペンサ1を取り付けてもよい。
また、各患者の近傍にディスペンサ1を配設し、各医療従事者がRFIDタグを身に付け、各医療従事者が患者に近付くと、患者の近傍のディスペンサ1の警報手段がトリガされ、1つ以上の警報器が作動し、これにより、患者に近付いた医療従事者に対し、ディスペンサから衛生用品を吐出(排出/出力)させ、医療従事者の手指を除菌することによって警報器を停止することを促すようにしてもよい。
図5は、本発明に基づくディスペンサシステムの第2の実施の形態のブロック図である。この実施の形態では、ディスペンサ1は、医療従事者側にあり、警報器ユニット2は、患者の近傍に配置されている。ディスペンサ1は、図1〜図4に示す第1の実施の形態の構成と同様に容器23と連動する吐出(排出/出力)機構27を備える。吐出(排出/出力)機構27は、押しボタン13、31を押下することによって作動し、これにより、制御回路30に接続された電気機械式スイッチ(図示せず)も作動する。制御回路は、送受信機40に接続され、制御回路30及び送受信機40は、いずれも、電池29によって駆動される。送受信機40は、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信プロトコルを用いて通信を行う。
警報器ユニット2は、制御回路51によって制御される可視/可聴警報器50を備える。送受信機41は、制御回路51に接続されている。送受信機41、制御回路51及び警報器50は、電池49によって駆動されている。送受信機41は、ディスペンサ1’の送受信機40と同じプロトコルに準拠して動作する。
実際の動作では、ディスペンサ1’を携行した医療従事者が患者に関連付けられた警報器ユニット2に近付くと、警報器ユニット2の送受信機41がディスペンサ1’の送受信機40の存在を検出し、送受信機41が制御回路51に信号を供給し、制御回路51が警報器50をトリガする。
警報器50は、医療従事者に対して、手指を除菌することを促す。医療従事者は、押しボタン13、31を押下し、吐出(排出/出力)機構27によって容器23から衛生用品を吐出(排出/出力)させ、同時に、電気機械式スイッチを作動させ、制御回路30に信号を供給する。制御回路30は、吐出(排出/出力)機構27から衛生用品を吐出(排出/出力)させるための押しボタン13、31の押下を検出し、送受信機40に信号を供給し、警報器ユニット2の送受信機41と通信を行う。送受信機41は、ディスペンサ1’の送受信機40から信号を受信し、制御回路51に信号を供給する。制御回路51は、送受信機41から信号を受信すると、警報器50を停止する。
各患者に関連付けられた警報器ユニット2は、一意的識別子を有し、ディスペンサ1’を携行した医療従事者が各異なる患者及びその患者に関連付けられた警報器ユニット2に近付く都度、警報器ユニット2が作動し、これにより、医療従事者に対し、手指を除菌することが促される。
この第2の実施の形態では、システムは、医療従事者の個人がディスペンサ1’を身に付け、警報器ユニット2は、患者の近傍に配設されるように構成されている。変形例として、医療従事者が警報器ユニット2を携行し、ディスペンサ1’を患者の近傍に配置し、各患者に関連付けられた各ディスペンサ1’が一意的識別子を有するようにしてもよい。
当業者は、様々な変形例を想到することができ、これらの変形例は、全て、特許請求の範囲に含まれる。

Claims (33)

  1. 検出手段と、
    前記検出手段がターゲットを検出すると作動する警報手段と、
    前記警報手段を停止する警報停止手段と、
    出力手段を作動させる出力作動手段と、を備え、
    前記出力作動手段は、前記警報手段の停止に応じて前記出力手段を作動させ、及び/又は前記警報停止手段は、前記出力手段の作動に応じて前記警報手段を停止するディスペンサシステム。
  2. 前記警報停止手段及び出力作動手段は、単一の作動機構を備える請求項1記載のシステム。
  3. 前記検出手段は、無線識別(radio frequency identification:RFID)タグ検出器であり、前記ターゲットは、RFIDタグである請求項1又は2記載のシステム。
  4. 前記RFIDタグは、パッシブRFIDタグである請求項3記載のシステム。
  5. 前記検出手段は、前記警報手段に接続された送受信機と、前記ターゲットに接続された送受信機とを備える請求項1又は2記載のシステム。
  6. 前記検出手段は、前記警報手段に接続された送受信機と、前記吐出(排出/出力)手段に接続された送受信機とを備える請求項1又は2記載のシステム。
  7. ディスペンサと、独立した警報器ユニットとを含むディスペンサシステムにおいて、
    前記ディスペンサは、
    出力手段を作動させる出力作動手段を備え、
    前記警報器ユニットは、
    前記ディスペンサを検出する検出手段と、
    前記検出手段がディスペンサを検出すると作動する警報手段と、
    前記警報手段を停止する警報停止手段と、を備え、
    前記出力作動手段は、前記警報手段の停止に応じて前記出力手段を作動させ、及び/又は前記警報停止手段は、前記出力手段の作動に応じて前記警報手段を停止するディスペンサシステム。
  8. ディスペンサと、警報器ユニットとを備え、前記ディスペンサは、出力手段を備え、前記警報器ユニットは、前記ディスペンサを検出する検出手段と、前記検出手段がディスペンサを検出すると作動される警報手段とを備えるディスペンサシステム。
  9. 前記検出手段は、第1の送受信機を備え、
    前記ディスペンサは、前記第1の送受信機と通信する第2の送受信機を備える請求項7又は8記載のディスペンサシステム。
  10. 前記警報手段は、前記第1の送受信機が前記第2の送受信機から第1の信号を受信すると作動される請求項9記載のディスペンサシステム。
  11. 前記警報手段は、第1の送受信機が前記第2の送受信機から第2の信号を受信すると停止される請求項10記載のディスペンサシステム。
  12. 前記第2の信号は、前記出力手段が物質を出力したときに送信される請求項11記載のディスペンサシステム。
  13. 衛生用品を出力するディスペンサであって、前記警報停止手段は、前記衛生用品が前記出力手段から出力されると前記警報手段を停止し、及び/又は前記出力作動手段は、前記警報手段の停止に応じて、前記衛生用品を出力する請求項1乃至12いずれか1項記載のディスペンサ。
  14. 前記警報手段は、可視警報器、可聴警報器及び振動警報器の1つ以上を含む請求項1乃至13いずれか1項記載のシステム。
  15. 前記検出手段及び前記警報手段を制御する制御手段を更に備える請求項1乃至14いずれか1項記載のシステム。
  16. 前記制御手段は、制御回路を備える請求項15記載のシステム。
  17. 前記制御手段は、マイクロプロセッサを備える請求項15又は16記載のシステム。
  18. 前記制御手段は、前記検出手段が所定の距離内にターゲット/ディスペンサを検出する都度、前記警報手段を作動する請求項15乃至17いずれか1項記載のシステム。
  19. 前記制御手段は、前記検出手段がターゲット/ディスペンサを検出してから所定の期間経過後に、前記警報手段を作動する請求項15乃至18いずれか1項記載のシステム。
  20. 前記制御手段は、前記警報停止手段に応じて警報を停止する請求項15乃至19いずれか1項記載のシステム。
  21. 衛生用品を収容する収容手段を更に備える請求項1乃至20いずれか1項記載のシステム。
  22. 前記衛生用品は、脱着可能容器内に収容される請求項21記載のシステム。
  23. 前記衛生用品は、液体、ジェル、固体又は粉末である請求項21又は22記載のシステム。
  24. 前記衛生用品は、抗菌性擦式手指消毒剤(anti-bacterial hand rub)である請求項21乃至23いずれか1項記載のシステム。
  25. 当該ディスペンサシステムの少なくとも一部を衣服に取り付ける取付手段を更に備える請求項1乃至24いずれか1項記載のシステム。
  26. 前記取付手段は、前記出力手段に関連付けられている請求項25記載のシステム。
  27. 前記取付手段は、前記警報手段に関連付けられている請求項25記載のシステム。
  28. 手指除菌を促す方法において、
    警報手段を準備するステップと、
    手指除菌が必要なときに前記警報手段を作動するステップと、
    前記警報手段の作動に応じて衛生用品を出力する出力手段を準備するステップと、を有する方法。
  29. 前記衛生用品が前記出力手段から出力されると前記警報手段を停止するステップを更に有する請求項26記載の方法。
  30. 前記警報手段は、前記警報手段又は前記出力手段を携行する医療従事者が、異なる患者に連続して近付く都度、作動される請求項28又は29記載の方法。
  31. 前記警報手段は、医療従事者が、前記出力手段の警報手段に関連付けられた異なる患者に連続して近付く都度、作動される請求項28又は29記載の方法。
  32. 前記警報手段は、所定の期間経過後に作動される請求項28乃至31いずれか1項記載の方法。
  33. 添付の図面を参照して明細書において実質的に説明したディスペンサシステム。
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