JP2009539571A

JP2009539571A - 痔核治療器具

Info

Publication number: JP2009539571A
Application number: JP2009515611A
Authority: JP
Inventors: 二郎高島
Original assignee: 二郎高島
Priority date: 2006-06-15
Filing date: 2007-06-12
Publication date: 2009-11-19
Also published as: US20070293886A1; WO2007146954A2; EP2029104A2; KR20090031719A; CN101472559A; US20080045868A1; WO2007146954A3

Abstract

【課題】肛門管内において自己保持が可能な痔核治療のための器具（坐剤）を提供する。
【解決手段】痔核治療用の器具（坐剤）は、軸及び軸に凸設されたリングを備える。リングの広幅部が肛門管内の歯状腺の位置に合致するよう、肛門管内に挿入される。これは、器具が肛門管内でバランスする位置である。サイズの小さな器具に対しては、当該器具を排出しようとする直腸による不随意の排出圧及び側圧が作用しない為、器具はこの位置の近傍に留まる。軸の直径が適切な大きさである場合、直腸や肛門管による不随意の側圧が軸に作用しない。この場合、肛門管は、軸を下降させて肛門管から排出するよう、その蠕動運動により、当該軸の表面に下向きの力を付与する。また、これと同時に、肛門管は、リングが直腸の膨大部に向かって上昇するよう、その蠕動運動により、当該リングに上向きの力を付与する。さらに、軸及び肛門管内壁の間の相対摩擦抵抗が軸の容積に対して十分に大きくなるよう、軸の直径はその長さに比べて十分に小さい。こうして、器具は、手で抜き取らない限り、肛門管内において、僅かに上下動しつつ定位置に留まる。
【選択図】図２

Description

本発明は、痔核治療器具に関し、特に、肛門管内において自己保持が可能な痔核治療のための坐剤（器具）に関する。

ほとんどの痔核用坐剤は、弾丸形状を有しており、これら弾丸形状の坐剤は、肛門管内に挿入した後、そこに留まらせることは困難であった。加えて、これら弾丸形状の坐剤は薬剤が肛門領域において内部に作用する前に、直腸内を上昇してしまう傾向がある。

従来の技術において、肛門管内において自己保持が可能な器具がいくつかある。これら器具の全ては、原理的に、肛門管内を進行するようにできている。例えば、グローブによる米国特許第３，７７７，７５５号や、本願と同一の発明者による米国特許第５，８６１，０００号は、肛門管内での進行方向に沿って形成された器具の先細部とは逆のテーパ面を利用する。これらの器具は、肛門管内において上端及び下端の双方に摩擦抵抗を受ける。しかし、肛門管内において進行することなく、自身によって肛門内に留まるような器具はなかった。

本発明の目的は、肛門管内において進行することなく、自身によって肛門内において動作可能な状態で留まることのできる器具（坐剤）を提供することにある。

本発明の更なる目的は、製造が容易で、且つ、比較的安価である使用が容易な器具（坐剤）を提供することにある。

本発明のこれら及び他の目的、並びに効果は、明細書の記載及び特許発明の範囲によって明らかにされる。

本発明は、肛門管内において使用される器具であって、第１の端及び第２の端を有する軸を備えるものである。また、第１の端及び第２の端の間には、リングが付設される。

本発明において、軸は、第１の端及び第２の端の間で、概して円筒形状を有する。特に、軸は、３ｃｍ〜６ｃｍの長さであり、且つ、その直径は２ｍｍ〜８ｍｍである。リングの直径は、軸の直径の２倍以下とするのが最適である。広幅部から何れかの端までの長さは、最低２ｃｍである。
これら寸法に関する特徴は、全ておおよそである。

図１は、痔核治療のための使用に適する本発明の器具１０を示す。
本発明の器具１０は、第１の端７及び第２の端８を有する軸２を備え、その軸２には、両端７，８の間においてリング３が付設されている。軸２は、概して円筒形状である。軸２の直径は、２ｍｍ〜８ｍｍであり、軸の長さは３．６ｃｍ〜６ｃｍである。リング３は軸２の外周に凸設される。

リング３は、最大径部４を有する。この最大径部４の直径は、軸の直径の略３倍以下である。また、その最大径は１２ｍｍ以下である。端５から端６に亘るリング３の幅は、リング３の直径以下である。

リング３の最大径部４の広幅部から、軸の端の何れかまでの長さは、最短で約２ｃｍであり、その長さは肛門管の長さによる。

図２は、肛門管内における本発明の器具１０を示す。破線８０は、肛門入口である。領域８１は、外肛門括約筋であり、外痔核を含んでいる。破線８２は、括約筋間溝を示す。破線８３は、櫛膜を示す。櫛膜は、肛門管内において狭い通路部をなす。破線８４は、歯状腺を示す。歯状腺は、肛門管内において浅い溝状をなす。

領域８５は、内痔核部分を示す。破線８６は、内痔核部分の上辺である。領域８７は、直腸の膨大部である。肛門管は、内筋溝８３と内痔核部分８５の上辺８６との間に亘る。

典型的な人体では、内痔核部分８５は１８〜２０ｍｍの長さを有する。櫛膜部分８３は１８〜２０ｍｍの長さを有する。外肛門括約筋８１は５〜１０ｍｍの長さを有する。肛門管は、括約筋間溝８２と内痔核部分の上辺８６との間に亘る。図面によれば、肛門管の長さは典型的には３．６〜４０ｍｍである。

図２に示されるように、器具１０は、リング３の広幅部４が肛門管内にあって浅い溝状をなす歯状腺８４の位置に合致するよう、肛門管内に挿入される。これは、器具１０が肛門管内でバランスする位置である。このようなサイズの小さな器具１０に対しては、当該器具１０を排出しようとする直腸による不随意の排出圧及び側圧が作用しない為、器具１０はこの位置の近傍に留まる。軸の直径が肛門管の約１／６以下である場合、直腸や肛門管による不随意の側圧が軸に作用しない。この場合、肛門管は、軸を下降させて肛門管から排出するよう、その蠕動運動により、当該軸の表面に下向きの力を付与する。また、これと同時に、肛門管は、リング３が直腸の膨大部に向かって上昇するよう、その蠕動運動により、当該リング３に上向きの力を付与する。さらに、軸２及び肛門管内壁の間の相対摩擦抵抗が軸２の容積に対して十分に大きくなるよう、軸２の直径はその長さに比べて十分に小さい。こうして、器具１０は、手で抜き取らない限り、僅かに上下動しつつ、可動状態で定位置に留まる。

本発明に係る上記の開示及び記述は、発明の例示及びその説明にあたる。例示された構造の詳細については、本発明の概念から逸脱しない限りにおいて、添付された特許請求の範囲に記載された発明の技術的な範囲内で、様々な変更が可能である。本発明は、特許請求の範囲と法的観点からみたその均等の範囲によってのみ限定され得る。

本発明の器具の側面図。肛門管内にある本発明の器具の動作説明図。図１に示す本発明の器具の底面図。

Claims

肛門管内において使用される器具であって、
第１の端及び第２の端を有し、長さが少なくとも略３ｃｍ、その直径が略２ｍｍ〜６ｍｍの軸と、
前記第１の端及び第２の端の間において前記軸の外側に付設され、前記軸の直径の３倍以下で且つ１２ｍｍの最大径を有するリングと、
を備える器具。
肛門管内において使用される器具であって、
第１の端及び第２の端を有する軸と、
前記第１の端及び第２の端の間において前記軸の外側に付設されるリングと、を備えるとともに、
前記リングは、直径略４ｍｍ〜１２ｍｍの広幅部を有し
前記軸は、その直径が前記広幅部の直径の略１／３〜２／３である略円筒形状を有し、前記広幅部と前記軸の何れか一方の端との間において、少なくとも略１．５ｃｍの長さを有し、さらに、前記第１の端から前記第２の端までの長さが少なくとも３ｃｍである
ことを特徴とする器具。