JP2009539547A - 陳列棒用のロック機構 - Google Patents
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Abstract
ロック機構が、下方の棒に支持される品物が取り去られることを回避するために、1組の垂直に離間している商品陳列棒に取り付けられる。ロック機構は、内部ロック室と、それぞれ一方の棒を受ける1組の上方および下方の溝とを有するハウジングを含む。下方の溝は、ハウジングが上方の棒で旋回してロック解除位置へ動かされると下方の棒がハウジングから出ることを可能にする側方開口部を有する。差し込み部は、ハウジングの室内で摺動自在であり、両方の棒が通り延伸する細長い溝を有する。ロック装置は、磁気吸引性のロック歯部を有し、これはハウジングと差し込み部とを1組の棒においてロック位置で固定する。磁石キーが歯部をロック解除位置へ移動させ、ハウジングおよび差し込み部がロック解除位置へ移動することを可能にする。
Description
発明の背景
1.技術分野
本発明は、防犯装置、特に陳列棚、特に2列の陳列棒から多数の商品が素早く取り外されることを防止する防犯装置である。特に、本発明は、陳列棒に簡単に取り付けられ、ロックされ、そして1つまたは複数の商品が棒から常に取り外し可能であるが、万引き犯人が棒から多数の商品を取ることを防止し、特別に構成された磁石キーを用いなければロック解除ができない防犯装置に関する。
1.技術分野
本発明は、防犯装置、特に陳列棚、特に2列の陳列棒から多数の商品が素早く取り外されることを防止する防犯装置である。特に、本発明は、陳列棒に簡単に取り付けられ、ロックされ、そして1つまたは複数の商品が棒から常に取り外し可能であるが、万引き犯人が棒から多数の商品を取ることを防止し、特別に構成された磁石キーを用いなければロック解除ができない防犯装置に関する。
2.背景技術
ペグボード、スラットボード、またはその他の種類の支持構造から支持される長く突出した棒に多数の商品が販売用に陳列される。これらの棒は通常、当技術分野ではペグボードロッドまたはスラットボードロッドと呼ばれる。たとえば、電池、小型の工具、工具部材、フィルムまたはその他の比較的高価で小型の商品の多くが、消費者が商品を取って直接精算カウンタに持って行く場所に陳列されている。これらの品物は通常、パッケージの1つの穴を棒が通る形で吊られている。残念なことに、こうした商品は万引きの対象になることが多い。万引き犯人は、ペグボード陳列棒から素早くすべての商品を取り外し、発見されることなく商品を持ち去ってしまい、またセキュリティゲートを通過することにより発見された場合にも取り押さえることは難しいことが分かっている。
ペグボード、スラットボード、またはその他の種類の支持構造から支持される長く突出した棒に多数の商品が販売用に陳列される。これらの棒は通常、当技術分野ではペグボードロッドまたはスラットボードロッドと呼ばれる。たとえば、電池、小型の工具、工具部材、フィルムまたはその他の比較的高価で小型の商品の多くが、消費者が商品を取って直接精算カウンタに持って行く場所に陳列されている。これらの品物は通常、パッケージの1つの穴を棒が通る形で吊られている。残念なことに、こうした商品は万引きの対象になることが多い。万引き犯人は、ペグボード陳列棒から素早くすべての商品を取り外し、発見されることなく商品を持ち去ってしまい、またセキュリティゲートを通過することにより発見された場合にも取り押さえることは難しいことが分かっている。
商品をこうした陳列棒から持ち去ることを防止するために様々な装置が、たとえば米国特許第5,027,622号、同第5,275,027号、同第5,259,220号、同第5,689,978号、同第5,676,258号、同第6,622,979号、同第6,474,478号に示されるように考案された。これらの特許の装置は、棒から商品を取ることを回避するための棒の端部の何らかの形のロック機構を提供している。これは、商品を購入することができるためには棒の端部のロック機構を解除するために、顧客が店員を呼ばなくてはならないという短所を有する。多くの顧客は、希望する品物を確保するために防犯装置を解除するのを待つこと、または店員を探す時間を取ることを望まないため、これにより販売数が低減することが分かっている。
別の種類の陳列棒では、端部が不規則な形状を有する棒が用いられており、この場合顧客は棒の先端の様々な屈曲部分に沿って迂回路を通し品物を動かすことにより棒から外すことが可能である。これにより、万引き犯人が多数の品物を素早く棒から外すことが難しくなるため、ある程度満足できるものではある。しかし、棒から品物を取り去る際に強い力を用いたり、または複数の品物が棒から一度に外されるように品物を束ねた場合には、万引き犯人が棒からすべての品物を持ち去ることを防止できない。
陳列棒のそれ以外の短所は、棒に固定されている場合にも窃盗犯が支持構造またはペグボードから商品を棒ごと取り外し、店舗から盗むことが可能であることである。したがって、商品が陳列棒ごと盗まれることを回避するために、陳列棒を支持構造にロックするための装置が開発された。
先行技術による棒のロック装置の別の問題は、ロック装置を棒に取り付ける際、またはこれを棒から外す際に好ましい範囲を超える操作が必要であり、複数の部材からなる場合には部材がバラバラになり紛失する可能性があることである。
ある種の商品用防犯装置は、ロック解除のために磁石キーを用いる磁気駆動ロックを用いている。しかし、特定の種の磁気ロックは、一般に入手可能である棒磁石によりロック解除が可能であることが窃盗犯により発見され、こうしたロックは店舗において使用することが望ましくなくなっている。
多くの種類の商品陳列棒は、1組の上下の棒からなり、これらは支持構造から相互に平行に延伸し、商品は下方の棒に支持されている。上方の棒は、下方の棒に支持される商品を識別する製品識別タグを支持している。この二列式の棒構造では、支持されている商品を保護するためにロックは常に下方の棒に配置される。しかし、近接配置される上方の棒の存在により、下方の棒の防犯装置の取り付け、除去、およびロック解除が難しくなってしまう。したがって、この二列式陳列棒構造は、盗難防止のロック機構の容易な配置、取り外し、および商品を下方棒から迅速に外すことを難しくしている。
したがって、当技術分野では大量の商品を素早く棒から外すことはできないが、限られた数の商品を正規の顧客が店員に助けを求めることなく外すことができるような二列式陳列棒用の防犯装置を提供し、二列式陳列棒が不正に支持構造から外されることを防止し、もし外された場合は、不当に防犯ゲートを通過した際に防犯ゲートから警報が鳴る装置を提供することが望まれる。
発明の概要
本発明は、多数陳列されている商品を陳列棒から素早く外すことを回避する二列式陳列棒用の防犯装置に関する。この棒は支持構造から間隔をもって平行に外側へ延伸し、簡単かつ小型でありながら極めて効果的であるロック装置が1組の陳列棒の長さにおいて、好適には下方の棒に収容される多数の品物の間に配置されて置かれる。これにより、防犯装置と下方陳列棒の先端との間にある品物が、顧客により外されることが可能であるが、支持構造とロック装置との間にある品物は、次の顧客による取り外しに備え、店員が防犯装置を解除し、すでに陳列されている品物のいくつかの配置を変えるか、または新たに品物を防犯装置と棒の先端との間に配置するまで、それ以上の品物を取り外すことができなくなっている。
本発明は、多数陳列されている商品を陳列棒から素早く外すことを回避する二列式陳列棒用の防犯装置に関する。この棒は支持構造から間隔をもって平行に外側へ延伸し、簡単かつ小型でありながら極めて効果的であるロック装置が1組の陳列棒の長さにおいて、好適には下方の棒に収容される多数の品物の間に配置されて置かれる。これにより、防犯装置と下方陳列棒の先端との間にある品物が、顧客により外されることが可能であるが、支持構造とロック装置との間にある品物は、次の顧客による取り外しに備え、店員が防犯装置を解除し、すでに陳列されている品物のいくつかの配置を変えるか、または新たに品物を防犯装置と棒の先端との間に配置するまで、それ以上の品物を取り外すことができなくなっている。
本発明の別の態様は、陳列棒の防犯装置を簡単な2つの部品からなる構成とし、スライドして結合されると、離間した棒上にある装置をとらえ、これは閉じられたロック位置では陳列棒が通って延伸する1組の開口部を形成し、十分な長さおよびロック装置が陳列棒の一方の湾曲した端部から外されることが防げられる開放構造を有する。
本発明の別の態様は、防犯装置の下方のハウジングを形成する1つの部品に、少なくとも1つのまたは1組のスプリングにより付勢された歯部を設け、これは他方の部品と共に閉鎖位置へ動かされた際に、他方の部品に形成されるロック用凹部に自動的にスナップ式に係合してロックする。
本発明の別の特徴は、ロック歯部を磁気により引きつけられる材料から形成し、これによりロック機構の特定の位置に配置された磁石キーが歯部をロック解除位置へ動かし、防犯装置がより簡単にロック解除位置へ移動されることを可能にし、その後、下方の棒から上方の棒へと解放位置へ旋回され、下方の棒へ商品を配置すること、およびここから取り外すことを可能にする。
別の特徴では、ロック機構は成型された凹部を含み、これは内部のロック機構を解除す
るために対応して成型される磁石キーを必要とし、特定の一般的な棒磁石ではロック機構を解除することが不可能であり、ここでは磁石キーは、独特の構成を備える強力な磁石である双極子磁石である。
るために対応して成型される磁石キーを必要とし、特定の一般的な棒磁石ではロック機構を解除することが不可能であり、ここでは磁石キーは、独特の構成を備える強力な磁石である双極子磁石である。
本発明の別の態様では、2つの部品が窃盗犯より簡単に動かされない十分な強度を有する剛性を備え、かつ万引きを減少させるために商店において使用が促進されるようにロック機構が比較的低コストで大量生産可能であるプラスチック材料から2つの部品が安価に形成される。
本発明の別の態様では、ロック装置が陳列棒から外れることを回避するために、上方の棒にスナップ式に取り付けられると2つの部品は結束したままであることを可能にし、磁石キーは一度ロック歯部を解除すると2つの部品を部分的に離すために使用可能であり、これにより下方のハウジングは、下方の棒から商品を外す、または棒に商品を配置するために下方の棒との係合状態から旋回されて外される。
本発明のさらに別の特徴は、窃盗犯により支持構造から棒の組が不正に外されることを回避するために、支持構造に棒をロックするためのロック装置を二列式陳列棒アセンブリに設けることである。
本発明の別の態様では、上方の棒の先端に、下方の棒に陳列される商品に関する説明および/または商品の価格またはその他の特徴を顧客が見て分かるような表示タグが設けられる。
本発明の別の態様では、下方の棒に不規則な形状の先端を設け、固定されていない商品を2つ以上棒から一度に外すことが難しくなるように棒の端部に取り去り防止構造が設けられる。
さらに別の特徴は、ロック機構に隠れた電子商品監視タグを設けることである。これは、泥棒が陳列棒全体およびこれに取り付けられるロック機構を防犯措置が行われている領域から取り去ろうとした場合に、防犯ゲートの警報を鳴らす。
これらの特徴および長所が本発明のロック機構により得られ、このロック機構は、商品陳列支持構造から外側へ延伸する1組の棒に取り付けられ、ロック機構は、内部ロック室を有するとともに1組の棒を受けるための1組の開口部が形成されるハウジングと、ロック室内に摺動自在に取り付けられ、ハウジングの開口部内に1組の棒をとらえるための細長い溝が形成されるロック差し込み部と、ハウジングおよび差し込み部を棒の線形部のロック位置に固定するためのハウジングのロック室内に配置される少なくとも1つの磁気吸引性ロック歯部を含むロック機構と、ハウジング内に形成されるとともにロック室、および下方の棒が通る開口部の一方と連通する溝とを備え、上記差し込み部は、ロック位置にある際に溝を閉鎖し、ロック解除されている開放位置では溝を開放して、ロック機構が上方の棒を中心に旋回可能にし、その際下方の棒は、ロック機構を下方の棒から解放するために溝を通り可動である。
出願人が考える最良の形態で示される本発明の好適な実施形態が、以下の説明に記載されるとともに図面に示され、添付の請求項に詳細かつ明確に記される。
類似の符号は全図面に渡って類似の部品を示している。
発明の詳細な説明
本発明の陳列棒ロック機構は、全体として1で、図1に示され、これは商品陳列アセンブリ3に取り付けられている。アセンブリ3は、1組の離間した平行な棒5および7を含み、これは支持面9から片持ち状に外側へ延伸し、ベースロック機構11によりロックされた状態で示されている。機構11は好適には、たとえば米国特許第7,007,810号に示されるような、支持面9に取り付けられるとここから棒の組が取り外されることを防止する形式の防犯装置である。これにより、万引き犯人が陳列アセンブリ3全体をこれに支持されている各種商品と共に外すことが回避される。棒5および7は好適には剛性の丸い金属部材から形成され、それぞれ概ね直線状の細長い直線部分15および17を有する。上方の棒5は好適には全体を通して直線状であり、下方の棒7に支持される商品13に関する情報を支持するための表示面19がその先端に取り付けられる。下方の棒7の先端21は好適には、複数の湾曲部により形成されており、固定されていない複数の商品13が棒から一掃されて取り去られることを回避する。
本発明の陳列棒ロック機構は、全体として1で、図1に示され、これは商品陳列アセンブリ3に取り付けられている。アセンブリ3は、1組の離間した平行な棒5および7を含み、これは支持面9から片持ち状に外側へ延伸し、ベースロック機構11によりロックされた状態で示されている。機構11は好適には、たとえば米国特許第7,007,810号に示されるような、支持面9に取り付けられるとここから棒の組が取り外されることを防止する形式の防犯装置である。これにより、万引き犯人が陳列アセンブリ3全体をこれに支持されている各種商品と共に外すことが回避される。棒5および7は好適には剛性の丸い金属部材から形成され、それぞれ概ね直線状の細長い直線部分15および17を有する。上方の棒5は好適には全体を通して直線状であり、下方の棒7に支持される商品13に関する情報を支持するための表示面19がその先端に取り付けられる。下方の棒7の先端21は好適には、複数の湾曲部により形成されており、固定されていない複数の商品13が棒から一掃されて取り去られることを回避する。
商品13は、特定の商品が格納されているブリスタパッケージまたはその他の各種パッケージであることが可能である。パッケージは好適には、棒7が通り延伸する穴25を有するカード状部分23で棒7から吊り下げられる。商品13の個々の構造は多様であることが可能であるが、通常は、棒7が通り延伸するある種の細長いまたは丸い開口部がその上端に形成され、これにより商品を先端21から取り外すために矢印Aの方向(図16)へ摺動することが可能になる。
ロック機構1の第1実施形態は、特に図2〜図16に示されており、2つの部材、すなわち下方ハウジング29とロック差し込み部31とを含む。部材29および31は摺動自在に結合され、図9に示される閉鎖ロック位置から、図12に示される閉鎖ロック解除位置へ可動であり、続いてロック機構が完全に下方の棒7から係合解除されることが可能である図15に示される開放ロック解除位置へ可動である。部材29および31は好適には剛性のプラスチックから形成され、比較的安価に、かつ図1に示されるように陳列機構3に取り付けられた際に見た目に好ましくなるよう様々な色で製造可能である。
ハウジング29は全体として、特に図2〜図6に示されるように細長い矩形の構成を有し、2つの半部材29Aと29Bとから形成され、これらは内部ロック室33を形成するために超音波溶接、接着剤等により共に固定される。各ハウジング半部材には、上方開口部32Aと底部の凹部34Aとを有する細長い上方溝30Aが形成される。下方の細長い溝36Aが各ハウジング部材に形成されており、その上部分は側方開口部溝38Aと連通する。ハウジング半部材の溝は、組立位置では相互に合わせられており、これにより溝30および36、ならびに側方開口溝38が形成され、この溝は、上方の棒5を溝30により、また下方の棒7を溝36により受け捉えるためにハウジング29全体に渡り延伸している。
金属ロック帯部35(図5)は、ばね鋼により形成され、帯本体から外側に延伸する2つのロック歯部37を有する。歯部37は、図4に示されるようにハウジング部材29B内に取り付けられる際に、好適には帯部35の2つの先端をハウジング半部材29Aおよび29Bに形成される離間した小さな凹部39内へ摺動することにより、外側延伸方向に付勢される。
ロック差し込み部31(図7および図8)は、ハウジング29の開放した上部43およびロック室33(図9)を包囲する上方の閉鎖部材41を有し、細長い開口溝47を有する細長い本体45を含む。この本体は開放底部49を有し、全体として半円形の凹面上端部51を有する。弾性的な指のような形状のツメ53が、溝47の上端付近に凹面51に近接して形成され、これにより差し込み部31が図9に示されるように上方の棒5にスナップ式に留められることが可能になる。このスナップ係合は、差し込み部31を棒5に保
持することを補助し、差し込み部を棒5において旋回可能に取り付ける。本体45は1組の細長い脚部45Aおよび45Bにより形成され、図8に示されるように脚部45Aの方が脚部45Bより長い。ハウジング部材29Aおよび29Bには1組の傾斜した突起部55が形成されており、これによりハウジングが組み立てられている状態では、差し込み部がロック室33に摺動自在に挿入された際に、差し込み部31との一方向へのスナップ係合が行われる。
持することを補助し、差し込み部を棒5において旋回可能に取り付ける。本体45は1組の細長い脚部45Aおよび45Bにより形成され、図8に示されるように脚部45Aの方が脚部45Bより長い。ハウジング部材29Aおよび29Bには1組の傾斜した突起部55が形成されており、これによりハウジングが組み立てられている状態では、差し込み部がロック室33に摺動自在に挿入された際に、差し込み部31との一方向へのスナップ係合が行われる。
ロック機構1の作動方法は、図9から図16に最もよく示されており、これを以下で説明する。ロック機構1は、棒5および7に取り付けられており、好適にははじめは差し込み部31を上方の棒5に弾性の指状ツメ部53を用いてスナップ式に固定することにより取り付けられる。するとハウジング29は、差し込み部31をハウジング29のロック室33内へ摺動することにより差し込み部31と摺動自在に係合される。差し込み部を摺動自在にハウジング29に挿入すると、本体脚部45Bの下端部が一方向傾斜突起部55の組を超えて移動する。これは、脚部45Bの各側に形成される細長い通路45Cにスナップ式に留められ、差し込み部31のハウジング29内における摺動動作を可能にするとともに、ロック機構が上方の棒5から外れることを回避しつつ差し込み部31およびハウジング29を組立位置に保持する。通路45Cの高くなっている先端面57は、傾斜突起部55を摺動通路の組の中で捉え、差し込み部31およびハウジング29の摺動動作を制限するための1組の停止面を提供する。差し込み部31がロック室33へ完全に挿入されることにより、図9に示されるようにハウジング29の開放した上部43が閉鎖され、この位置では歯部37が、差し込み部脚部45Aの外側端面に形成される細長く傾斜した凹部59の組に嵌められる。ロック歯部37の先端61は、凹部59の端部に形成される肩部63に当接し、歯部が図12に示されるロック解除位置まで移動されるまで、差し込み部31およびハウジング29のロック解除方向への移動を防止する。
図9の閉鎖ロック位置では、ロック機構1は、棒5および7にロックされており、図9に示されるようにロック機構1と支持部9との間にある商品が下方の棒7から取り外されることを防止している。好適には1つまたはそれ以上の商品がロック機構1の前方に配置され、後の顧客が購入するために1つずつ先端21から取り外すことが可能になっている。店員は、図16に示されるとともに以下に説明されるようにロック機構のロックを解除してこれを開放したロック解除位置へ動かすことにより、先に防犯のため固定していた品物がロック機構の前方へ動かされ購入可能にするために、商品を追加的にロック機構前の固定されていない位置へと容易に動かすことが可能である。図9のロック位置では、脚部の部材45Aの先端68をハウジング29の下方部分に形成される凹部67の突起部65の後方で、溝36の半円形の端面69の上方で捉えることによって、ハウジング29は、側方開放溝38により図14に示される開放位置へ旋回することが防止されている。
機構1を解除するためには、好適には2つの磁石73を含む磁石キー71が、所定の位置で、キー上の2つの位置決めタブ75をハウジングに形成される溝77内に合わせることによりハウジング29の側面に向けて配置される。これにより、歯部を図9のロック位置から図12に示されるロック解除位置へ動かすために、磁石75がそれぞれ個別に各歯部37と位置合わせされることが確実になる。すると店員は、キー71を図13の矢印Bに示されるように下方向へ動かすことが可能であり、これにより、上方の棒5における保持位置に支持されたままであるロック差し込み部31に対してハウジング29が、図13に示されるように傾斜突起部55が凹部45Cの下縁部57に係合するまで、下方に動かされる。これにより、側方開口溝38は下方の棒7を露出させ、ロック機構が矢印C(図14)で示されるように旋回可能になり、その際下方の棒7は側方開口溝38から図15および図16に示されるように完全に自由になる。これにより、先に保護されていた商品13は棒7に沿って前方に動くことが可能になり、棒から完全に取り外される、または、ロック機構が図1に示されるようにそのロック位置に戻される前に1つまたは複数の品物
をロック機構1の前方に配置することが可能である。機構1を棒5および7に再度ロックするためには、機構は図15の位置から図14および図13の位置へと単に下方へ旋回され、その後ハウジング29が上方へ、図13の矢印Bと反対の方向に、図9の方へ動かされ、その際ロック歯部37は自動的に、ロック突起部63の後方の凹部59にスナップ式に係合してロックされる。
をロック機構1の前方に配置することが可能である。機構1を棒5および7に再度ロックするためには、機構は図15の位置から図14および図13の位置へと単に下方へ旋回され、その後ハウジング29が上方へ、図13の矢印Bと反対の方向に、図9の方へ動かされ、その際ロック歯部37は自動的に、ロック突起部63の後方の凹部59にスナップ式に係合してロックされる。
このようにして、棒5と7の組に設置されるとロック機構1は常に上方の棒5に取り付けられたままであり、取り外し可能に下方の棒7に取り付けられるとともにロックされ、複数の商品13が支持面9とロック機構1との間のロック位置で固定されることを可能にする。その際1つまたは複数の商品13は、ロック機構1の前方の非固定位置にあり、顧客が購入するために、棒7の湾曲している先端21より個別に取り出すことが可能になっている。
本発明の別の特徴は、棒の組が、ベースロック機構11により支持面9に固定的にロックされていることである。ここでは、下方の棒7に配置および陳列されている商品に関する情報を提供するために、上方の棒が表示面19を支持している。また、下方の棒7の取り去り防止先端部21も、固定されていない商品を万引き犯人が持ち出すことを防止している。
本発明のロック機構の変形例は、全体で100として図17〜図27に示される。ロック機構100は多くの点で上述のロック機構1と類似しているため、共通の部品に関する場合は同じ符号が図17〜図27を通して使用されている。ロック機構100は、2つの半部材104と104A(図19)とにより形成されるハウジング102を含み、これら半部材は超音波溶接、接着剤等により内部ロック室105を形成するために固定される。ロック部材104Aは、ハウジング102の前部分を形成し、部材104はハウジングの後部分を形成する。各ハウジング部材には、上方の開口部32Aを有し凹状端部34Aの底部を有する上方溝30Aが形成されている。下方の細長い溝36Aは各ハウジング部材に形成されており、その上部分は、ロック機構1に関して上で述べたように、側方開放溝38Aと連通する。ここでも、ハウジング半部材の溝は、組み立てられた状態では溝30および36および側方開口溝38を形成するよう相互に位置合わせされており、上方の棒5を溝30で、また下方の棒7を溝36で受け保持するために、この溝は後面106から前面107までハウジング102を完全に通り延伸する。
金属製のロック帯部35がハウジング部材104A(図19)内に取り付けられ、ロック差し込み部31が、ロック機構1に関して上述した方法と同様に開口上部32を通り受けられている。ロック機構100のロックハウジング102とロック機構1のロックハウジング29との主な違いは、前者の方が大きく、中に電子商品監視機器(EAS)タグ109を受けるための室108が形成されていることである。EASタグ109は、防犯領域の出口において使用される防犯ゲートで用いられる警報システムに応じて、音響磁気(AM)、電磁気(EM)、または電波(RF)による装置である。
ハウジング半部材104Aの下部分には、図24に示されるように磁石キー112を受けるために特殊な形状の凹部110が形成される。凹部110は、ハウジング半部材104(図19)の下部分に形成される後壁114で終端する。凹部110は、全体として直角で、特に図21に示されるようにロックハウジング102の前面107へ延伸する。凹部110は対応する大きさを有しており、以下に説明されるように特別に成形されたキー112のみを受け付けるように成形されている。ハウジング部材104は、後壁114の後方に配置される成形補強リブ120(図19)を有する。凹部110は特定の産業または特定の店舗で使用されるように設計される。したがって、各産業または店舗は、特別に成形された凹部を含む防犯システムを有し、凹部110に対応する断面形状を有する専用
のキー112によってのみロックを解除することが可能である。
のキー112によってのみロックを解除することが可能である。
好適な実施形態では、凹部110は原則的にD字形状(図22)であり、対応するように成形されたD形状のキー112によってアクセス可能である。しかし、キー凹部および対応するキーは、本発明の構想に影響を及ぼすことなく台形、六角形、三角形等のその他の形状を有することが可能であることが容易に理解できる。凹部の形状が異なる場合、キーはこれに対応する形状で製造される。この構成により、磁石は凹部に係合する特殊な断面を有し、ロック歯部37を図24に示されるロック解除位置へ引きつけなくてはならないため、万引き犯人がロック機構100を市販の磁石により解除できる可能性が実質的に低減する。図22に示されるように、ハウジングは、下方のロック歯部37のみが傾斜した凹部59に配置されており、その先端61が肩部63に隣接している点を除いては、図9と類似の方法で棒5および7に固定されている。上方のロック歯部37は、単にロック差し込み部31の平坦な壁部122に当接している。
機構100のロックを解除するために、磁石キー112は、図23および図24に示されるようにキー凹部110内に配置され、これにより下方ロック歯部37が図24に示されるロック解除位置へ引きつけられ、ハウジング102が矢印D(図25)の方向へ下方に動くことが可能になる。その際下方の棒7は側方開放溝38と位置が合わされ、図27に示される位置へ下方の棒7から係合が解除されて商品が容易に棒7から取り外されることが可能になるまで、ロック機構100が上方の棒5において矢印E(図26)の方向へ旋回可能になる。ロック機構1は続いて、ロック機構1に関して上述した方法と同様に、図22に示されるそのロック位置へ戻される。
本発明の特徴の1つによれば、磁石キー112は双極子磁石であり、2007年1月11日に出願された係属中の特許出願第60/879,852号に説明される種の磁石であることが可能である。磁石キー112は好適には、内部で摺動自在に取り付けられるD形状の双極子磁石132を有する外側保護ハウジング130を含む。双極子磁石132は好適には、平坦面134と、平坦な端面138を備える弓型面136とを有するD形状に構成されている。
上記の特定された特許出願で論じられるように、双極子磁石132は、平坦面134に特定の極を設け、他方の極を弓形面136に設けるように特別に製造されることが可能である。これは、磁石が凹部110に挿入された際に、適切な極のみがロック機構、特に下方のロック歯部37の付近にもたらさるためである。正しくない方の極がロック歯部の付近に近付けられた場合は、所望のようにロック解除位置には動かされない。したがって、双極子磁石132は、磁石のN極またはS極のいずれかが、平坦面に形成され、他方の極が弓型面に形成されるように製造される。さらに、磁石がキー凹部110に挿入されると、これがそこに残り、ロック機構を図24のロック解除位置から図26の係合解除位置へ容易に、キーをロック機構から取り外さずに旋回可能であることが見て取れる。また、ロック機構が閉鎖ロック解除位置へ戻され、磁石キーが取り外されると、下方ロック歯部37は自動的に図24のロック解除位置から図22のロック位置へ移動する。したがってロック機構100は、ロック機構1に対して、権限なく防犯ゲートを通過しようとする場合防犯ゲートの警報を作動させるEASタグが設けられ、D形状の断面を有する双極子磁石のような特殊な形状の磁石を必要とし、万引き犯人がロック機構を解除するために一般的な棒磁石を使用する可能性を低減させるというさらなる長所を提供する。
図25に示されるように、傾斜突起部55と共に確実に停止させるため、ロック解除された開放位置に達すると、差し込み部31に対するハウジング102の動作を制限するために上方の金属歯部37は肩部63に係合する。
キーハウジング130にも、磁石132を凹部110内へ、ハウジング102の前面107に対して垂直の方向へ動かすために、下方の棒7(図23)を摺動自在に係合するためその底壁に溝(不図示)が形成されることが可能である。
上記説明において、特定の用語が簡潔さ、明確さおよび理解のために使用されたが、これによって先行技術の要件を超える必要以上の限定は含蓄されておらず、これらの用語は説明のために用いられているものであり、広く解釈されることが意図される。
また、本発明の説明および図は例示的なものであり、本発明はそこに示される細部に限定されない。
Claims (18)
- 下方の棒に商品を陳列および支持するため支持面から外側に延伸し、垂直方向に離間している1組の上方および下方の棒に取り付けるためのロック機構であって、
内部ロック室と1組の上方および下方の溝とが形成されるハウジングであって、各溝はそれぞれに1つの棒が通るように適合され、ロック機構が開放したロック解除位置にある場合は下方の棒が通ることを可能にする側方開口部を前記下方の溝が有し、ハウジングが下方の棒から係合解除されるよう上方の棒で旋回することが可能になる、ハウジングと、
両方の棒が通るように適合される細長い溝が形成されるロック差し込み部であって、前記差し込み部がハウジングのロック室内に摺動自在に取り付けられ、ロック位置とロック解除位置との間を可動である、差し込み部と、
ハウジングおよび差し込み部を棒の組のロック位置で固定するための、ハウジングのロック室内に配置される少なくとも1つの磁気吸引性の歯部を含むロック装置と、
を備え、
前記差し込み部が、ロック位置では下方の溝の側方開口部を閉鎖し、ロック解除された開放位置では前記下方の溝の側方開口部を露出させ、ロック機構が上方の棒を中心に旋回することを可能にし、その際下方の棒は、ロック機構を下方の棒から係合解除するために前記下方の溝の側方開口部を通り可動である、ロック機構。 - 第2ロック機構が、棒の組を支持面にロックする、請求項1に記載のロック機構。
- 上方の棒の先端に表示面が取り付けられる、請求項1に記載のロック機構。
- 取り去り防止構造を設けるために、下方の棒の先端に複数の湾曲部が形成される、請求項1に記載のロック機構。
- 少なくとも1つの磁気吸引性ロック歯部に隣接して配置されるキー受容凹部がハウジングに形成され、前記凹部は非円形の断面を備える、請求項1に記載のロック機構。
- 平坦面と弓形面とを備えるD字形状の断面をキー受容凹部が有し、平坦面が少なくとも1つの磁気吸引性ロック歯部に隣接して配置される、請求項5に記載のロック機構。
- 防犯タグ室がハウジングに形成されており、前記防犯タグ室内にEASタグが配置される、請求項1に記載のロック機構。
- 開放した上部がハウジングに形成され、差し込み部をロック室で摺動自在に取り付けるためにロック差し込み部が前記開放上部を通り延伸する、請求項1に記載のロック機構。
- 上方の棒にスナップ式に係合するために、ロック差し込み部の細長い溝に隣接して弾性タブが形成される、請求項1に記載のロック機構。
- ハウジングおよびロック差し込み部の一方に一方向第1突起部が形成され、これがハウジングおよびロック差し込み部の他方に形成される別の突起部に係合し、ハウジング内で組立位置に差し込み具を保持する、請求項1に記載のロック機構。
- 中間に細長い溝を形成する1組の離間した細長い脚部がロック差し込み部に形成され、前記脚部の一方が前記脚部の他方より長く、ロック機構がロック位置にある場合は短い方の脚部が下方の溝の側方開口部を閉鎖する、請求項1に記載のロック機構。
- 差し込み部をロック位置で固定するために、長い方の脚部がロック装置の歯部に係合す
る、請求項11に記載のロック機構。 - 肩部で終端する凹部が長い方の脚部に形成され、差し込み部をロック位置で固定するために肩部はロック歯部の先端に係合する、請求項12に記載のロック機構。
- キー受容凹部が、ハウジングの前面に形成される、請求項6に記載のロック機構。
- 前記下方の棒に商品を陳列および支持するため支持面から外側に延伸し、離間している1組の棒に取り付けるためのロック機構と、ロック機構を解除するための磁石キーとの組み合わせであって、
内部ロック室と1組の溝とが形成されるハウジングであって、各溝はそれぞれに1つの棒が通るように適合され、ロック機構が開放したロック解除位置にある場合は一方の棒が通ることを可能にする側方開口部を前記溝の一方が有し、ハウジングが前記一方の棒から係合解除されるように他方の棒で旋回することが可能になる、ハウジングと、
両方の棒が通るように適合される細長い溝が形成され、ハウジングのロック室内に摺動自在に取り付けられており、ロック位置とロック解除された解放位置との間を可動である、ロック差し込み部であって、
前記差し込み部が、ロック位置では側方開口部を閉鎖し、ロック解除された開放位置では側方開口部を露出させ、ロック機構が前記他方の棒を中心に旋回することを可能にし、その際前記一方の棒は、ロック機構を下方の棒から係合解除するために側方開口部を通り可動である、差し込み部と、
ハウジングと差し込み部とを棒の組でロック位置に固定するために、ハウジングのロック室内に配置される少なくとも1つの磁気吸引性ロック歯部を含むロック装置と、
ハウジング内でロック歯部の付近に形成される非円形凹部と、
を備え、
磁石キーが、前記凹部に配置されるためにハウジング凹部に対応する非円形の断面構造を有する磁石を含み、
前記磁石が双極子磁石である、組み合わせ。 - 双極子磁石が、平坦面と弓形面とを備えるD形状の断面を有し、前記歯部をロック位置からロック解除位置へ動かすために磁石の平坦面がロック歯部と位置合わせされる、請求項15に記載の組み合わせ。
- ハウジングが前面を含み、ここからハウジング前面を通り非円形凹部に到達可能である、請求項15に記載の組み合わせ。
- 磁石が外側保護ハウジング内に摺動自在に取り付けられる、請求項15に記載の組み合わせ。
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