JP2009539402A - 潅漑のための方法及びシステム - Google Patents
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Abstract
電気駆動式分離装置は、海水及び/又は半塩水を脱塩して、所望のナトリウム吸着比(SAR)を有する潅漑水を提供するために利用されることができる。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、米国法典第35編119条(e)に基づく2006年6月22日出願の「農業的使用のための海水及び半塩水の脱塩化のための電気的透析(ELECTRODIALYSIS FOR DESALINATION OF SEAWATER AND BRACKISH WATER FOR AGRICULTURAL USE)」という名称の米国特許仮出願第60/805,512号及び2006年6月13日出願の「農業用水生産のための電気的透析(ELECTRODIALYSIS AND FILTRATION FOR AGRICULTURAL WATER PRODUCTION)」という名称の米国特許仮出願第60/804,610号の優先権を主張し、いずれの特許も、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、米国法典第35編119条(e)に基づく2006年6月22日出願の「農業的使用のための海水及び半塩水の脱塩化のための電気的透析(ELECTRODIALYSIS FOR DESALINATION OF SEAWATER AND BRACKISH WATER FOR AGRICULTURAL USE)」という名称の米国特許仮出願第60/805,512号及び2006年6月13日出願の「農業用水生産のための電気的透析(ELECTRODIALYSIS AND FILTRATION FOR AGRICULTURAL WATER PRODUCTION)」という名称の米国特許仮出願第60/804,610号の優先権を主張し、いずれの特許も、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
1.発明の分野
本発明は、農作物用潅漑水のほか、飲用水を提供するためのシステム及び方法に関し、更に詳細には、許容可能でない溶解固形成分を有する水から潅漑水及び/又は飲用水を提供するシステム及び方法に関する。
本発明は、農作物用潅漑水のほか、飲用水を提供するためのシステム及び方法に関し、更に詳細には、許容可能でない溶解固形成分を有する水から潅漑水及び/又は飲用水を提供するシステム及び方法に関する。
2.関連技術の説明
脱塩(desalting又はdesalination)は、例えば水から、塩を除去する水処理プロセスを指す。ある場合には、水源は、半塩水又は海水であり、その脱塩技術は、飲料飲用水のための局地的な要件の少なくとも一部を提供する。脱塩技術は、典型的には、蒸留技術並びに逆浸透技術を包含する。脱塩水は、また、例えば、プロセス供給水、ボイラー供給水及び潅漑水として、商業用途及び産業用途において消費される。脱塩水を利用する可能性がある産業の特定の例としては、製薬業、採鉱業、製紙及びパルプ産業並びに農業が挙げられる。
脱塩(desalting又はdesalination)は、例えば水から、塩を除去する水処理プロセスを指す。ある場合には、水源は、半塩水又は海水であり、その脱塩技術は、飲料飲用水のための局地的な要件の少なくとも一部を提供する。脱塩技術は、典型的には、蒸留技術並びに逆浸透技術を包含する。脱塩水は、また、例えば、プロセス供給水、ボイラー供給水及び潅漑水として、商業用途及び産業用途において消費される。脱塩水を利用する可能性がある産業の特定の例としては、製薬業、採鉱業、製紙及びパルプ産業並びに農業が挙げられる。
本発明のいくつかの側面によれば、電気駆動式分離装置に処理すべき水を導入し、約20未満のナトリウム吸着比(SAR又はRNa)値を有する潅漑水を提供することを含んでなる方法が関与する一以上の実施態様が提供される。SAR値は、下記式により決定することができる。
式中、[Na]は、mol/m3単位で表した、潅漑水中のナトリウム種の濃度であり、[Ca]は、mol/m3単位で表した、潅漑水中のカルシウム種の濃度であり、[Mg]は、mol/m3単位で表した、潅漑水中のカルシウム種の濃度である。
本発明の他の側面によれば、処理すべき水の源に流体的に接続された電気駆動式分離装置及び電気駆動式分離装置に流体的に接続された潅漑水分配システムを含有してなる潅漑システムが関与する一以上の実施態様が提供される。
添付図面は一定の縮尺で描かれることを意図していない。図面において、種々の図に示される同一の構成要素又はほぼ同一の構成要素は、それぞれ、同様の数字によって表される。簡単にするため、あらゆる図面において、全ての構成要素に符号を付けているわけではいない。
本発明は、その応用において、以下の記載において説明された又は図面において示された構造及び構成要素の配置の詳細に限定されるわけではない。本発明は、本明細書において例示的に陳述された以外の種々の方法で、具体化し、実施し又は実行することが可能である。
本発明の一以上の態様は、農業施設に適した水を提供するためのシステム及び技術に関する。本発明の他の側面は、飲用水又は人間の使用若しくは消費並びに家畜及び家禽にも適した水を提供することができる。本発明のいくつかのシステム及び技術は、非飲用水を農業用、家畜用、家禽用、及び/又は人間の消費に適するように転換し乃至は変化させることができる。本発明の更に別の態様は、一以上の望ましい特性を有する生成物を提供するために、ある化学種を他の化学種よりも優先的に又は選択的に、処理すべき流体から除去するシステム及び技術に関する。非選択性技術とは対照的に、本発明のある選択的除去態様は、混合等の追加的な後処理プロセスを回避又は低減することによって、より高いコスト効率を上げることができる。従って、本発明のシステム及び技術は、所期の用途に一層適した処理済の水を経済的に提供する。
本発明のいくつかの実施態様において、いくつかのタイプの化学種は、処理された水流に保持されるのに対して、他のタイプの化学種は、優先的に除去される。結果として生じる生成流体は、種々の用途において利用されることができ、及び/又は他の状況においては、一以上の目的を満たすことができる。本発明の他の側面は、特定の目的を満たすように調整された一以上の特性又は特徴を有する水を提供するシステム及び技術に関する。従って、本発明のいくつかの実施態様は、水流又は水体(water body)が利用される使用点又は施設の一以上の変数に基づいて調整された一以上の属性を有する一以上の水流又は水体を提供するシステム及び技術に関する。
本発明の更に別の側面は、農業用、産業用、商業用及び住居用サービスのために、水を経済的に提供するシステム及び技術に関する。更に、本発明のいくつかの特定の側面は、純度又は品質に対する複数の要件又は水準にかなう水を提供することに関する。従って、いくつかの実施態様において、本発明のシステム及び技術は、多目的施設において一以上の水流又は水体を提供することができる。本発明の特に有利な側面は、それぞれが異なる水質水準を有する可能性がある複数の水流又は水体を、高い固形分含量を有する水の源から、それぞれが異なる要求特性を有する可能性がある複数の使用点に提供することに関する。本発明のそのような側面は、例えば、非飲用水を処理して、飲料用にし、並びに/又は潅漑用に、家畜及び/若しくは家禽による消費に、及び人間による消費若しくは使用に適するものとするシステム及び技術を提供することができる。
本発明のいくつかの側面において、その中に溶解されている高水準の一以上の好ましくない化学種を有する水を処理して、そのような化学種を、除去するか、又は、少なくとも、許容可能な水準にまで低減することができる。一以上の好ましくない化学種は、未処理水を特定の用途に適さないものとする任意の化学種であってよい。例えば、水は、土壌中の水の保持又は吸着に悪影響し又は望ましくないほど妨害する高い水準又は望ましくない濃度の、一価の陽イオン及び/若しくは陰イオン又は二価若しくは更に多価の化学種を始めとする他の化学種を、含有する可能性がある。要求特性が農作物用の潅漑に関する場合には、望ましくない状態又は特性には、潅漑される土壌の透水性及び/又は浸透特性に影響を及ぼす一以上の化学種を含有する水が関与する。例えば、本発明のいくつかの側面は、一価の化学種を非一価の化学種より優先的に除去するように水を変化させ又は処理することに関する。
一以上の特定の側面によれば、本発明は、処理すべき水を電気駆動式分離装置の中へ提供し又は導入することを含有してなるシステム及び/又は方法に向けられた実施態様に関する。本発明のいくつかの実施態様は、処理すべき水の一以上の源及び少なくとも1つの潅漑水分配システムに流体的に接続された又は少なくとも接続可能である、電気駆動式分離装置を含有してなる潅漑システムに関する。
本発明の他の側面において、いくつかの実施態様は、飲用水を提供する方法に関する。特に、本発明のいくつかの側面は、熱的に駆動される分離技術又は単位操作なしに、潅漑水及び/又は飲用水を提供することができる。例えば、本発明のいくつかの実施態様において、本方法は、処理すべき水を提供し、処理すべき水の少なくとも一部を電気駆動式分離装置において処理して、第1の処理された水を生成する一以上の行為又は工程を含有してなる。本方法は、処理すべき水の一部、典型的には分離部分、を一以上の圧力駆動式分離装置において処理して、第2の処理された水を生成する、一以上の行為を更に含有してなることができる。いくつかの場合には、本方法は、第1の処理された水及び第2の処理された水を混合して、飲用水を生成する工程を更に備えることができる。飲用水は、典型的には、目標の又は所望の総溶解固形分(TDS)含有量を有する。
飲用水を提供するシステムに向けられた本発明の側面は、処理すべき水の源、処理すべき水の源に流体的に接続されるか又は少なくとも接続可能である入口を有する圧力駆動式分離装置を含有してなる。圧力駆動式分離装置は、また、一以上の出口、典型的には、処理された水の出口としての少なくとも1つの生成物出口、を有していてもよい。圧力駆動式装置は、典型的には、処理された水から除去された一以上の化学種、典型的には望ましくない化学種、を含有する流れのための出口として、少なくとも1つの廃棄物出口をも有する。飲用水を提供するためのシステムは、更に、処理すべき水の源、圧力駆動式分離装置、又はその両方に、流体的に接続されているか又は接続可能である、一以上の電気駆動式分離装置を含有してなることができる。例えば、以下に更に詳細に記載したように、一以上の電気駆動式分離装置は、圧力駆動式分離装置の廃棄物出口に、流体的に接続されることができる。本発明の特定の実施態様によれば、飲用水を提供するためのシステムは、更に、圧力駆動式装置の処理された水の出口及び電気駆動式分離装置の生成水出口に流体的に接続されているか又は接続可能である一以上の入口を有する、一以上の混合器を含有してなる。混合器は、場合によっては処理すべき水の源からの流れを含むこともある、一以上の生成物の流れを少なくとも部分的に混合又は合一することを容易にして、一以上の望ましい特性を有する最終生成物の流れを形成する、混合単位操作を含有してなることができる。
処理すべき水は、海水、半塩水及び/又は高濃度の溶解固形分若しくは塩を含有する水を含有してなることができる。処理すべき水の他の源は、浸透及び/又は毒性の観点から、農業施設における使用に適していないであろう水を含有してなることができる。
本発明のシステム及び技術は、それが適切であれば、その一以上の操作原理を促進するために前処理サブシステムを備えてなることができる。一以上の前処理及び後処理単位操作は、本発明の一以上の実施態様において利用することができる。例えば、本発明のシステム及び技術は、処理すべき水の中の任意の懸濁固形物の少なくとも一部を分離又は除去する一以上のフィルタを備えてなる、前処理サブシステムを備えてなるものであってもよい。そのような前処理サブシステムは、典型的には、本発明のシステムの下流における任意の単位操作に損害を与える微粒子材料を除去する。他の前処理単位操作は、例えば、1ミクロン以上の懸濁固形物を除去することができる、マイクロフィルタ並びに沈降に基づくシステムを含む。
更なる前処理操作が、本発明の一以上の単位操作の有効性を改善するために、利用されてもよい。例えば、前処理サブシステムは、分離操作の前に、処理すべき水をそれぞれ冷却又は加熱する冷却器又は加熱器を備えることができる。原料供給流又は中間プロセス流の冷却は、例えば、処理されるべき流れからの、望ましくない化学種の輸送を促進するため又は望ましい化学種の輸送を妨害するために、行なわれてもよい。同様に、加熱は、原料供給流又は一以上の中間プロセス流の温度を、例えば、一以上の分離装置の経済的な又は効率的な操作を促進する所望の温度まで、上昇するために行なわれてもよい。加熱プロセスの非限定的な例は、本発明のプロセスに関連する又は本発明のプロセス又はシステムの単位操作である、加熱器、炉又は熱交換器を含んでもよい。例えば、加熱は、本発明の処理システムに必ずしも関連しない発電装置の熱交換器によって提供されてもよい。
後処理単位操作は、処理された水の中の一以上の化学種の減少(polish)、除去又は濃度の低減を行なってもよい。例えば、一以上のイオン交換カラムは、電気駆動式分離装置及び/又は圧力駆動式分離装置において容易に除去されない化学種を除去するために利用されてもよい。後処理操作において、典型的には、除去されるか、又は少なくとも、好ましくは非毒性の及び/又は問題とならない水準まで、濃度低減をされる化学種の非限定的な例としては、アルミニウム、ヒ素、ベリリウム、カドミウム、コバルト、クロム、銅、鉄、フッ化物、リチウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、鉛、セレン、スズ、チタン、タングステン、バナジウム、ホウ素、亜鉛等の、土壌凝集や水浸透に影響を及ぼすか、及び/又は植物の成長に有毒な化学種が挙げられる。一以上の後処理操作によって対処されてもよい他の化学種としては、人間、家禽及び/又は家畜に有毒であるか又は好ましくない、飲料水中の化学種、例えば、硝酸塩、亜硝酸塩及びバナジウム並びに硫化物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。殺菌プロセスは、また、人間及び/又は家畜に有害である可能性があるコロニー形成微生物を少なくとも部分的に不活性化し又はその濃度を低減するために、行なわれてもよい。
代替的に、又は一以上の減少(polishing)単位操作と組み合わせて、本発明のシステム及び技術は、処理された水の少なくとも一部に一以上の化学種を添加することを含んでなるものであってもよい。例えば、石膏が、一以上の望ましい化学種の濃度を調整するために、又は水の特性を調整するために、添加されてもよい。他の添加物としては、水が潅漑のために用いられるときに、肥料が農作物の成長を促進する肥料や他の補足剤が挙げられる。
電気駆動式装置は、典型的には、電場を利用して、一以上の化学種、典型的には、対象化学種を、望ましい化学種でも望ましくない化学種であってもよいが、担体又は流体から移動させる駆動力を創る。電気駆動式装置は、一以上の構成要素を利用して、移動中に対象化学種を分離するか、及び/又は戻りプロセス又は逆プロセスを阻止することができる。そのような装置の非限定的な例としては、電流反転電気透析(EDR)装置を始めとする電気透析(ED)装置のほか、電気脱イオン化(EDI)装置が挙げられる。しかし、本発明は、そのような電気駆動式装置の1つ又は組み合わせに限定されるわけではなく、処理されるべき流体中の一以上の対象化学種をその他の化学種よりも優先的に移動させる駆動力を提供する他の装置において実現されてもよい。
本発明の電気駆動式分離装置は、典型的には、イオン選択性膜を利用して、分離現象を促進する。ある場合には、選択的透過性膜は、ある化学種を他の化学種よりも優先的に又は選択的に輸送することを可能にする。例えば、陽イオン選択性膜を、電気駆動式分離装置のいくつかの区画において利用してもよい。他の場合には、陰イオン選択性膜を、一以上の区画において利用してもよい。更に他の場合には、本発明の電気駆動式分離装置は、一価の陽イオン種又は一価の陰イオン種の移送を選択的に促進するために、一以上の一価の選択性膜を備えてなるものであってもよい。実際、本発明のいくつかの実施態様において、本発明の分離装置は、典型的には、装置の一以上の濃縮区画において、一価の陽イオン選択性膜及び一以上の一価の陰イオン選択性膜を備えてなるものであってもよい。市販の一価選択性膜の非限定的な例としては、アストム社(ASTOM Corporation,Tokyo,Japan)又はトクヤマ社(Tokuyama Corporation,Tokyo,Japan)からのNEOSEPTA(登録商標)陽イオン及び陰イオン選択性膜が挙げられる。
圧力駆動式分離装置は、典型的には、一以上の障壁を利用して、障壁を通って移動することを抑制すると同時に、別の化学種の浸透を可能にする。分離現象を促進する駆動力は、典型的には、処理されるべき流体の加圧を伴う。圧力駆動式分離装置の非限定的な例としては、精密ろ過装置、ナノろ過(NF)装置のほか、逆浸透(RO)システムが挙げられる。
本発明の一以上の実施態様は、図1に例示的に示されるような水処理システム100に向けられることができる。システム100は、飲用水、潅漑水又はその両方を、例えば使用点114に、提供するためのシステムであってもよい。処理システム100は、ある場合には、処理すべき水の源102から一以上の化学種又はいくつかのタイプの化学種を選択的に除去する少なくとも1つの分離単位操作又は分離装置110を、備えてなるものであってよい。本システムは、場合により、処理システムの一以上の操作特性の目安を提供する一以上の監視サブシステムを備えていてもよい。図示されているように、システム100は、典型的には、分離装置110から生成されるか又は他の処理をされた水質の目安を提供する、一以上の監視センサ108を有していてもよい。本発明のいくつかの側面において、システム100は、本発明のシステムにおいて一以上の単位操作の一以上の変数を調節するように構成又は構築及び配置された、制御システム又は制御装置を利用することができる。図1を再び参照すると、システム100は、従って、分離装置110の少なくとも1つの操作変数を典型的には少なくとも1つの所望の状態に調整する、一以上の制御装置106を有していてもよい。任意の適切な制御技術を利用して、システム100において、任意の単位操作の少なくとも1つの操作変数を調整し、一以上の所望の特性を有する処理された水を提供してもよい。
本発明のシステム及び技術は、一以上の使用点への処理された水の送出を促進する一以上の水分配システムを含んでもよい。例えば、分配システムとしては、農業施設の種々の使用点に潅漑水を送出する潅漑分配システムを挙げることができる。処理された水の送出を促進するために、分配システムは、貯槽、タンク、井戸又は他の各種容器等の、一以上の貯蔵システムを含むことができる。本発明の潅漑システムは、指定領域に水を搬送する高架潅漑技術及び/又は表面潅漑技術を利用してもよい。従って、潅漑システム構成要素は、非可動装置のほか、可動装置を採用することができる。
一以上の貯蔵システムは、分配システムの一部として考えられてもよく、又は処理システムの補助的なサブシステムであってもよい。一以上の貯蔵システムは、所望の特性を有する処理された水を提供することを更に促進してもよい。例えば、第1の状態又は特性を有する処理された水は、更なる処理又は加工、例えば、別の処理された水又は処理すべき水体若しくは水流との混合、に先立って、一以上の貯蔵随伴物に貯蔵されてもよい。
図2は、潅漑システム200に関係がある本発明のいくつかの特質を例示的に示す概略図である。潅漑システム200は、流体的に接続され、図示されているように、源202から潅漑水分配システム224を通って処理すべき水を受け入れるように配置される分離装置230を備えてなるものであってよい。分離装置220は、源202からの水を処理し、処理された水を、第1のタイプの農作物として図示されている第1の使用点228に、提供することができる。使用点228は、例えば、農作物全体の少なくとも1部分とは異なる成長の段階にある、農作物の一部であってもよい。システム200は更に、一以上の第2の分離装置230を備えてなるものであってよい。分離装置230は、また、源202からの水を処理し、処理された水を、第2の潅漑分配システム234を通じて、第2のタイプの農作物として図示されている第2の使用点238に、提供することができる。使用点228、第2の使用点238は、例えば、第1の使用点228として灌漑すべき作物と同じタイプの農作物の一部であってもよく、又は異なる成長段階にある第2の農作物の一部であってもよい。本発明のいくつかの実施態様によれば、分離装置230は、場合により、分離装置220からの処理された水の代わりに及び/又は分離装置220からの処理された水を追加するために、管路又は接続部244を通じて、第1の使用点228に、処理された水を提供することができる。本発明のいくつかの実施態様は、少なくとも部分的に段階型処理スキームを想定する。例えば、第1の分離装置220は、第1の水質又は特性を有する処理された水を提供し、これは、更に、管路又は分配システム242を通じて、第2の分離装置230で更に処理されてよい。複数の第2の分離装置230は、一以上の第1の分離装置220と共に利用され、処理された水を一以上の使用点に提供してもよい。本発明のいくつかの実施態様は、分離装置の直列構成を含んでもよく、他の実施態様は、並列配置された分離装置を利用し、一以上の使用点の容量要件を満たすように、処理された水を提供してもよい。しかし、ある場合には、直列処理経路及び並列処理経路の組み合わせが、ある速度又は複数の速度で処理された水を提供するのに使用されてもよく、ここで、一以上の処理された水の流れのそれぞれは、一以上の所望の特性を有する。
システム200は、システム200の任意の構成要素又はサブシステムの一以上の操作変数を制御するために、一以上の制御装置(図示せず)を含むことができる。図1に例示的に示したシステムのように、システム200は、一以上の操作変数を調整することができる一以上の制御装置を有していてもよい。例えば、システム200の一以上の制御装置は、いずれかの分離装置において印加される電界の電流、電位又はその両方を調整することができる。調製されてもよい他の変数としては、例えば、システムの任意の流れの、TDS含有量、圧力、温度、pH、流量比又は任意の組み合わせが挙げられる。
本発明のいくつかの側面によれば、処理された水の流れの一以上の特性は、点114での意図された用途に適したものとするために、生成物の流れの任意の測定属性又は誘導属性であってもよい。しかし、本発明は、そのようなものに限定されるわけではなく、例えば、水の特性は、処理すべき水の流れの観点から見た、処理された又は生成された水流の属性であってもよい。属性又は変数は、水の単一の特性であってもよく又は水の複合した若しくは集合した特性であってもよい。そのような属性の特定の非限定的な例としては、水の導電率又は抵抗率、水中における一以上の特定の化学種又は化学種種類の存在、不存在又は濃度、並びにこれらの組み合わせを含むことができる。
本発明の一以上の実施態様によれば、本発明のシステム及び技術は、複合特性として表現又は定量化し得る所望の水属性を有する水を提供する。複合特性は、処理された水の特定の目的への適合性の目安を提供することができる。従って、本発明のシステム及び技術は、一以上の所望の複合特性を有する水を提供することを追求するか又は少なくとも促進する操作を含むことができる。潅漑用途において、処理された水の属性は、潅漑水としてのその適合性に関連づけることができる。従って、本発明のいくつかの側面は、非飲用水を処理し、その水を、その一以上の特性を調整することによって、処理された水として、一以上の農業施設における潅漑に適したものに変えることに向けられることができる。本発明のいくつかの側面は、一以上の農業施設において成長又は栽培された一以上の農作物に合わせて設計された潅漑水を提供することができる。例えば、図2を再び参照して、本発明のシステム及び技術は、第1の複合特性を有する第1の処理された水を第1のタイプの農作物228に、第2の複合特性を有する第2の処理された水を第2のタイプの農作物238に、提供することができる。第2の処理された水は、第1の処理された水の特性を補い及び/又は調整するために用いられることができ、逆に、第1の処理された水は、第2の処理された水の一以上の特性を調整するために用いられることができる。一以上の特性は、例えば、一以上の処理された水の流れを共に混合し又は配合することによって、特定の要件を満たすように調整されることができる。特定の対象特性は、混合されるべき処理された水流の比若しくは相対的な量又は流量を調節することによって、達成することができる。
典型的操作中に、一以上の分離装置220及び230のそれぞれは、典型的には、一以上の二次流れを発生する。典型的には、一以上の二次流れは、許容不能の水準の一以上の望ましくない化学種を含有する。任意の一以上の二次流れは、廃棄物の流れとして排出することができる。例えば、分離装置230において処理された流れから移転された一以上の化学種を典型的に含有する廃棄物の流れは、管路又は分配システム236を通じて、処理すべき水202の源に排出又は移転することができる。同様に、本発明の他の実施態様は、典型的には一以上の下流分離装置からの一以上の二次流れを、一以上の上流分離装置において処理すべき水流と結合することを想定している。廃棄物の流れは、また、処理システムに直接的に関連付けられても関連付けられなくてもよい他の流れと共に、排出することができる。例えば、排出されるべき流れは、例えば、処理システムの単位操作でなくてもよい冷却塔からの、一以上の排出される流れと混合した後、処理すべき水の源に戻されてもよい。しかし、他の場合には、一以上の廃棄物の流れは、貯蔵されてもよく、極めて低い塩分を有する水と合一してもよく、これにより、可溶性のミネラル及びカルシウムのような塩の表面土壌からの浸出に繋がる水浸透問題を緩和することができる。
本発明のいくつかの実施態様において、第2の分離装置230からの管路236に含有される二次流れは、第1の分離装置220に単独で導入することができ、又は、図2に示されているように、源202からの処理すべき水と合一されて管路222を通じて送出することができる。
図1及び図2に概略的に示されたシステムは、更に、水の処理を促進する単位操作を備えてなるものであってもよい。例えば、任意のシステムは、分離装置220及び230の上流を利用して源202からの水中の懸濁固形物の少なくとも一部をろ過し、又は除去してもよい。処理すべき水に同伴される少なくとも1つの懸濁固形物の濃度を低減するために利用してもよい、前処理単位操作の非限定的な例としては、マイクロフィルタ、沈殿槽及び粗粒子フィルタが挙げられる。
更に、一以上の単位操作を利用して、一以上の処理された水の流れを更に加工してもよい。例えば、ポリシングベッド(polishing bed)は、分配システム224及び234において、一以上の処理された流れから一以上の化学種を更に除去してもよい。ホウ素、亜セレン酸塩及びヒ素等の、これらに限定されるわけではないが、弱イオン化された又は弱イオン化可能な化学種の少なくとも一部を除去するために、利用することができるそのような単位操作の非限定的な例としては、イオン交換カラムが挙げられる。
本発明の一以上の処理された水流の後処理を促進する更なる単位操作としては、一以上の望ましい化学種の濃度又は水流の特性を追加し又は調整する単位操作が挙げられる。後処理操作は、一以上の廃棄物の流れを環境への排出に適したものとするために採用されてもよい。
従って、混合器が、本発明の一以上の分離装置の下流に配置されて、そのような一以上の源からの別の処理された水流又は未処理水流、殺菌剤、栄養素及び/又は望ましい塩の導入を促進してもよい。本発明のいくつかの実施態様によれば、塩の一以上の源は、処理された水流の中に導入されるように配置することができる。例えば、分離装置は、本発明の処理又は潅漑システムにおいて利用され、処理すべき水流から二価の化学種又は他の非一価の化学種を選択的に除去し又はその濃度を低減してもよい。そのような随意の装置は、典型的には、処理流れにその少なくとも1つの特性を調整するために導入することができる、比較的高濃度の非一価の化学種を有する少なくとも1つの生成物の流れを供給して、水流又は水体に対象とする又は望ましい状態を提供する。有益な化学種に富む流れを有利に提供するシステム及び技術の例としては、「電気駆動式分離装置(Electrically−Driven Separation Apparatus)」という名称の係属中の米国特許出願第11/474,299号に開示されているシステム及び技術が挙げられ、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。しかし、ある場合には、例えばカルシウム塩及び/又はマグネシウム塩の、一以上の未接続の源又は個別の源が、処理された水流の一以上の特性をその使用に先立って調整するために、利用されてもよい。更に、水流の一以上の固有特性及び/又は付帯的特性が、更に調整されてもよい。例えば、水流は、その温度を調整するために、冷却又は加熱されてもよい。また、水流又は水体のpHを、例えば、一以上の酸又は塩基を添加することによって調整して、所望のpH値を達成してもよい。所望の特性又は特徴は、例えば、潅漑すべき土壌のpH、潅漑すべき農作物の塩耐性、及びある場合には土壌の含水量、を始めとする複数の要因に左右され得る。従って、本発明のいくつかの特徴は、一以上の所望の複合特性を達成することに向けられる更なる可能性を提供する。
一以上の特性又は特徴の更なる調整は、分離装置における処理後、使用若しくは使用点への導入前、又は一以上の貯槽における処理された水の貯蔵中に行なわれてもよい。
しかし、本発明のいくつかの側面は、第1又は処理済みの生成物の流れ及び/又は分離装置内に導入された流れに比べて高濃度の一以上の溶解化学種を含有する、二次流れの有益な又は経済的に魅力的な属性を想定している。例えば、二次生成物の流れは、高い溶解固形分を含有してもよく、更なる生成物を得るために、又は少なくとも、高濃度の望ましい化学種を有する生成物の流れを提供するために、更に加工されてもよい供給流れとして機能することができる。
本発明のいくつかのシステム及び技術において利用される水の一以上の特性は、農業用途向けの水の適合性の指標を提供することができる。例えば、水の一以上の特性は、総溶解塩又は固形分としての塩分及び/又は導電率のほか、アルカリ度、鉄含量及び水のpHのいずれかに関連して表されることができる。ある場合には、水の塩分の水準は、少なくとも部分的に処理された水によって潅漑すべき農作物のタイプに関連して考慮するときに、選択変数となり得る。従って、本発明のいくつかの側面によれば、水の塩分は、本発明のシステムの少なくとも1つの操作変数を調整するために用いられてもよい。本発明のシステム及び技術の他の実施態様において、特性値は、土壌を凝集性又は水吸収性にする傾向がある化学種の濃度に対する、土壌を不透水性にする化学種の濃度の、比として、表すことができる。
本発明のいくつかの側面によれば、特性値は、潅漑用、人間による消費用及び/又は家畜又は家禽用としての、水の適合性の指標を提供することができる。いくつかの実施態様において、水流又は水体の特性値は、水中の二価の化学種の濃度に対する一価の化学種の濃度の比として、表すことができる。例えば、特性値は、ナトリウム吸着比又は交換性ナトリウム百分率として、少なくとも部分的に表現することができる。好ましくは、水流又は水体のSAR値は、あるタイプ又は種類の農作物を潅漑するのにその水が適している可能性があるかどうかに関する指標を、提供することができる。従って、本発明のいくつかの側面によれば、そのいくつかの実施態様は、使用点の少なくとも1つの要件から少なくとも部分的に導出される所望の特性値に少なくとも部分的に基づいて、一以上の操作変数の制御に関わることができるシステム及び技術に関する。使用点が、例えば、灌漑すべき農作物である場合には、所望の特性値は、農作物の耐性及び/又は土壌の一以上の属性又は特徴に基づいてもよい。
ナトリウム吸着比値は典型的には、式(1)に基づいて決定される。
式中、[Na]は、mol/m3単位で表した、水中のナトリウム種の濃度であり、[Ca]は、mol/m3単位で表した、水中のカルシウム種の濃度であり、[Mg]は、mol/m3単位で表した、水中のマグネシウム種の濃度である。水の他の特性値を、単独で又は他の特性値と共に、利用してもよい。従って水質又はその所期の目的に対する適合性の指標として機能することができる、水の特性値は、ある場合には、水中の総溶解固形分濃度、pH及び/又は一以上の有毒又は有害な化学種の濃度に関する。
例えば、潅漑水のSAR値の調整は、水系の一以上の操作変数を調整することによって実現されてもよい。例えば、種々の関連SAR値を有する処理された水の相対比を調整して、所望のSAR値を有する生成水の複合又は混合物を提供することができる。一以上の分離装置を通過する水流の流速の低減又は滞留若しくは処理期間の増大を初めとする他の技術は、所望のSAR値の達成を促進することができる。そのような技術に加えて又は関連して、例えば、電気駆動式分離装置又は圧力駆動式分離装置により印加された電位水準は、また、一以上の所望の特徴を有する処理された水を提供することができる。
本発明のシステムの処理された水生成物は、海水及び/又は半塩水を脱塩して、任意の土壌の透水性及び/又は浸透の問題の範囲を回避又は低減する潅漑水を提供してもよい。
処理された水の一以上の特性値は、水中に含有される化学種の間の相対的な相関であってもよい。例えば、特性値は、溶解カルシウムに対する溶解ナトリウム種の比であってもよい。約3:1以下の好適な、所望のナトリウム対カルシウムの比は、土壌分散、閉塞及び土壌表面孔隙封止に因る水浸透問題の可能性を回避又は低減する。更に、本発明のいくつかの実施態様は、潅漑水中の一価のナトリウムの濃度を選択的に低減することができ、比較的カルシウムの豊富な水の源を、潅漑における任意のナトリウム分散現象を妨害するために提供することができる。
生成水は、約2〜約8の範囲のSAR値を有していてもよい。しかし、目標の又は望ましいSAR値は、農業施設における一以上の要因に左右される可能性がある。例えば、目標SAR値は、施設で生育される農作物のタイプ、施設における一以上の農作物の成長の段階、並びに、土壌の水浸透、塩害及び/又はアルカリ度を始めとする土壌状態に左右される。潅漑水の一以上の目標特性を提供するために用いられてもよい特定の指針としては、国連食糧農業機関(FAO)によって提供される指針が挙げられる。例えば、SAR値と関連付けられる交換性ナトリウム水準は、潅漑目的に利用される水の望ましい特性値として機能することができる。特に、これらに限定されるわけではないが、果物類、ナッツ類及び柑橘類等の、敏感な農作物は、典型的には、約8までのSAR値を有する潅漑水を必要とする。豆類等の他の敏感な農作物は、約18までのSAR値を有する潅漑水に耐え得る。クローバ、カラスムギ、米等の中程度に耐性のある農作物は、約18〜46までのSAR値を有する潅漑水に耐えることができ、これらに限定されるわけではないが、小麦、大麦、トマト、ビート、トールホイートグラス等の、耐性のある農作物は、約46〜102までのSAR値を有する潅漑水に耐え得る。
潅漑水が土壌に入らず、農作物にとって利用可能でない場合には、典型的には、浸透問題が生じる。水の利用可能性を低減する塩分問題とは対照的に、浸透問題は、農作物用に利用可能な水量を効果的に低減することができる。水の浸透は、塩分の増大に連れて増大することができ、塩分の減少又はカルシウム及びマグネシウムに対するナトリウム成分の増大に連れて減少することができる。更に、約0.5dS/m未満の低塩分水は、典型的には、腐食性であり、カルシウム等の可溶性の鉱物及び塩の表面土壌に浸出する傾向があり、次いで、土壌凝集及び構造を低減することができる。塩分を含まない又は低塩分含量の土壌は、間隙を満たす微細な土壌粒子として分散される傾向があり、土壌表面を効果的に封止し、水浸透速度を低減する。土壌は、地表下に入る水の量を低減する外皮を形成する傾向があり、農作物の出現を防止する可能性がある。従って、本発明のいくつかの実施態様において、所望の水質は、更に、潅漑水の塩分に基づいていてもよい。例えば、図4は、Ayers,R.S. and Westcot,D.W.による「農業のための水質(Water Quality for Agriculture)」,FAO Irrigation and Drainage Paper 29 rev. 1,Food and Agriculture Organization of the United Nations,1989,1994という題の出版物に基づくものであり、TDS濃度によって表される塩分及びSARの、浸透に対する影響を示し、浸透問題を低減し又は回避する潅漑水の望ましい塩分水準及びSAR値を包括的に提供することができる。図4において、海水特性は、上記の参考文献による導電率データからTDS濃度値を導出するために用いられた。特に、20℃における海水の、密度と塩分との相関及び塩分と導電率との相関は、刊行された物理特性に基づいて決定された。これらの相関は、次に、上記で特定した参考文献からの海水の導電率の値を対応するTDS濃度に変換するために用いられ、次に、図4に提示された浸透指針を得るために、対応するSAR値に対して作図された。
本発明の更なる実施態様は、また、灌漑水が、約8未満のSAR値を有し、一方、約1,500ppm以上のTDS水準を有するような、複合特性値を有する場合に、適切な潅漑水を提供する。
本発明のいくつかの実施態様は、熱及び圧力駆動式プロセスに基づく技術等の非選択的脱塩技術とは対照的に、望ましくない化学種を選択的に除去する脱塩システム及び技術を提供することができる。更に、本発明のいくつかのシステム及び技術は、好ましい化学種の更なる添加を必要とすることなく、生成水流を提供することができる。例えば、本発明は、追加化学種の添加による特性値の更なる調整を必要とすることなく、潅漑水を提供することができる。
図3は、本発明の更なる特質及び態様を図示している。例示的に図示された処理システム300は、第1の分離装置304及び第2の分離装置306を備えることができる。分離装置304及び306は典型的には、一以上の源302からの流体を処理する。源302からの処理すべき水は、典型的には、高い水準又は許容可能でない水準の溶解化学種を含有する。従って、一以上の分離装置は、一以上の望ましくない化学種を水から少なくとも部分的に除去し又は濃度を低減するために利用することができる。例示的に図示されているように、分離装置304からの処理された水は、一以上の混合操作又は混合器308において、分離装置306からの処理された水と合一されて、使用点314に所望の特性及び特徴を有する処理された水流を提供することができる。本発明のいくつかの実施態様によれば、処理された水は、一以上の使用点314において飲用及び/又は水浴用の水として用いられるのに適したものとしてもよい。
第1の分離装置304は、電気駆動式装置又は圧力駆動式分離装置であってもよい。同様に、第2の分離装置306は、電気駆動式分離装置又は圧力駆動式分離装置であってもよい。本発明のいくつかの側面によれば、分離装置304は、源302からの処理すべき水の中の複数の望ましくない化学種の少なくとも一部を除去する。ある場合には、第1の分離装置は、処理すべき水からの複数の望ましくない化学種の少なくとも一部を無差別に除去することができる。例えば、第1の分離装置は、RO及び/又はNFに基づく技術を利用して、典型的には、優先度又は選択性なしに、任意の望ましくない化学種の少なくとも一部を除去することができる。圧力駆動式分離装置から生じる処理された水流は、好ましくは、飲用水質の要件を超える。
第2の分離装置は、処理すべき水流から一以上の望ましくない化学種を除去することができる。ある場合には、分離装置は、水から一以上の望ましくない化学種の少なくとも一部を選択的に除去して、生成水流を生成する。もし、第2の分離装置からの生成水流が、飲用水質の要件に適合するか又はそれを超えるのに失敗した場合には、飲用水質の要件を超える第1の分離装置からの処理された水の一部が、その中に配合され又は混合されてもよい。例えば、第1の分離装置が約250mg/LのTDS水準を有する生成水を提供し、第2の分離装置が約1,000mg/LのTDS水準を有する生成水を提供する場合には、生成水流は、約2:1の体積比で合一されて、約500mg/LのTDS水準を有する混合生成物を生成することができる。目標水準は、世界保健機構によって示唆された一以上の指針に適合するか又は超える濃度であってもよい。また、他の水流を、本発明の分離装置の一以上の生成物流と、混合してもよく、典型的には、政府規制機関によって設定される指針又は要件に適合するか又は超える飲用及び/又は水浴用の水を提供する。
第1の分離装置からの一以上の廃棄物の流れは、典型的には、第1の処理された生成物流から除去される比較的高い水準の化学種を含有するが、排出管に排出されるか、一以上の補助使用点310に向けられるか、又は源302に戻される。本発明の更なる実施態様は、管路322を通じて、源302の水を廃棄水流と合一して、第2の分離装置において処理するようにすることを想定している。第2の分離装置からの二次流れ又は廃棄物の流れは、また、排出管に排出されるか、一以上の補助使用点310及び/又は312に向けられるか、図示されているように管路316を通って源302に戻される。
上述したように、本発明のシステム及び技術においては、後処理操作において、補助システムを利用してもよい。例えば、照射、酸化又は他の方法によって、水中の微生物学的作用を低減するような、一以上の殺菌システムが、水を更に処理するために配置されてもよい。更に、一以上の貯蔵システムは、また、上述したように用いられてもよい。
本発明のいくつかの特質は、上述したような選択性膜を利用する電気駆動式分離装置を備えるシステム及び技術に関する。図7に示されているように、例えば、TDS含有量によって表されるような、処理された水の品質は、利用される膜の選択性によって影響され得る。図8A及び図8Bは、本発明のいくつかの側面による選択的分離装置の可能性を示している。図8Aに示されているように、望ましい一組の特性を有する水を、電気駆動式分離装置を利用することによって、農作物を潅漑するために生成することができる。本発明のいくつかの実施態様において、電気駆動式分離装置は、一価の選択性膜を利用して、海水及び/又は半塩水のような水の処理を促進して、農業施設を潅漑するのに適した水を提供する。対照的に、逆浸透装置、蒸留装置及びナノろ過を伴う技術等の、非選択性技術は、又は非一価の選択的技術すらも、目標特性に適合する処理された水を自在に提供することはできない。図8Bは、特に、一価の選択性膜を備える電気駆動式分離装置が、2,500ppm又は更に3,000ppmを上回るTDS含量に対して、許容可能なナトリウム吸着比特性を有する処理された水を提供することを図示している。従って、本発明のいくつかの側面は、より不都合ではない化学種を保持しつつ望ましくない化学種を除去することを目標とする、システム及び技術を提供することができる。
更に、本発明のいくつかの実施態様は一価の化学種を選択的に除去することが可能なので、結果として生じる如何なる二次流れ又は濃縮物流れも、スケーリング(scaling)及びファウリング(fouling)を受けにくい。この特質により、有利なことに、任意の二次流れの容積比率を、望ましくない沈殿なしに又はその心配をより少なく、効率的に低減することができるので、本発明のいくつかの分離実施態様を、非選択性技術に比べてより高い水回収率で操作することが可能になる。従って、一価の化学種を選択的に分離するシステム及び技術を利用することに向けられた本発明のいくつかの実施態様は、非選択性ED及び蒸留に基づく分離装置に比べてより高い回収率で、そして、RO及びNFに基づく分離装置に比べてはるかに高い回収率で、操作することができる。重要なことに、RO及びNFに基づく分離システムは、非一価の化学種の濃度を選択的に低減するので、これらのプロセスは、低いSAR値を有する処理された水を効果的に提供することはできない。
本発明の選択的分離システム及び技術の更なる利点は、農作物の成長にほとんど又は全く影響のない非イオン化化学種の減少又は除去に関する。例えば、シリカは、典型的には、本発明のEDに基づくシステムにおいて優先的に除去されず、それにより、RO及び蒸留装置においてシリカを含有する水を処理する場合に典型的には生じる二次流れにおけるスケーリング及びファウリングの問題を回避する。更に、本発明のいくつかの実施態様の二次流れは、典型的には、スケーリング傾向が低減しているので、本発明の分離システム及び技術における回収率は、RO及び蒸留に基づくシステムの回収率より大きい。
本発明のシステムの制御装置106は、一以上のコンピュータシステムを用いて実行されてもよい。コンピュータシステムは、例えば、Intel PENTIUM(登録商標)タイプのプロセッサ、Motorola PowerPC(登録商標)プロセッサ、Sun UltraSPARC(登録商標)プロセッサ、Hewlett−Packard PA−RISC(登録商標)プロセッサ、又は任意の他のタイプのプロセッサ又はそれらの組み合わせに基づくような、汎用コンピュータであってもよい。コンピュータシステムは、専用にプログラムされた特殊目的のハードウェア、例えば、水処理システムを意図した特定用途向け集積回路(ASIC)又は制御装置を用いて実行されてもよい。
コンピュータシステムは、典型的には、例えば、ディスクドライブメモリ、フラッシュメモリ装置、RAMメモリ装置又はデータを貯蔵するための他の装置のうちの任意の1つ又は複数を備えていてよい一以上のメモリ装置に接続された、一以上のプロセッサを含むことができる。メモリ構成要素又はサブシステムは、典型的には、システム100及び/又はコンピュータシステムの操作中にプログラム及びデータを貯蔵するために、用いられる。例えば、メモリ構成要素は、或る期間に亘る変数に関する履歴データのほか、操作データを貯蔵するために用いられてもよい。本発明の実施態様を実行するプログラミングコードを始めとするソフトウェアは、コンピュータによる読み出し可能及び/又は書き込み可能な不揮発性記録媒体上に貯蔵することができ、次に、典型的には、メモリサブシステムにコピーし、そこで、一以上のプロセッサによって実行することができる。そのようなプログラミングコードは、複数のプログラミング言語、例えば、Java、Visual Basic、C、C#又はC++、Fortran、Pascal、Eiffel、Basic又はそれらの任意の組み合わせのうちのいずれで書かれていてもよい。
コンピュータシステムの構成要素は、同一の装置内及び/又は分離した個別の装置に存在する構成要素間の通信又は対話を提供するネットワーク内に集積される構成要素間の通信を提供する一以上のバスを含んでもよい、相互接続機構によって連結されてもよい。典型的には、相互接続機構は、システムの構成要素間で交換されるべきデータ及び指令を、これらに限定されるわけではないが、含む通信を可能にする。
コンピュータシステムは、また、一以上の入力装置、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、マイクロホン、タッチスクリーン、並びに、一以上の出力装置、例えば、印刷装置、ディスプレイスクリーン又はスピーカ、を含むことができる。更に、コンピュータシステムは、システムの一以上の構成要素によって形成されてもよいネットワークに加えて又はその代わりとして、コンピュータシステムを通信ネットワークに接続することができる一以上のインターフェイスを含んでいてもよい。
本発明の一以上の実施態様によれば、一以上の入力装置は、変数を測定するためのセンサを含んでもよい。或いは、センサ、計量弁及び/若しくはポンプ又はこれらの構成要素の全ては、コンピュータシステムに有効に連結される通信ネットワークに接続されてもよい。例えば、一以上のセンサ108は、制御装置106に直接的に接続される入力装置として構成されてもよく、計量弁、ポンプ及び/又は装置102の構成要素は、制御装置108に接続される出力装置として構成されてもよい。一以上の任意のそのような下位構成要素又はサブシステムは、通信ネットワークを通じてコンピュータシステムと通信するように、別のコンピュータシステム又は構成要素に連結されていてもよい。そのような構成は、1つのセンサを別のセンサから相当の距離に配置することを可能にし、又は任意のセンサを任意のサブシステム及び/又は制御装置から相当の距離に配置することを可能にすると同時に、依然として、それらの間でデータを提供することを可能にする。
制御装置は、読み出し可能及び/又は書き込み可能な不揮発性記録媒体等の一以上のコンピュータ貯蔵媒体を含むことができ、そのコンピュータ貯蔵媒体において、一以上のプロセッサによって実行されるプログラムを定義する信号を貯蔵することができる。媒体は、例えば、ディスク又はフラッシュメモリであってもよい。典型的な操作において、プロセッサは、本発明の一以上の実施態様を実行するコード等のデータを、貯蔵媒体からメモリへ読み出させることができ、一以上のプロセッサによる情報への、媒体よりも高速の、アクセスを可能にする。メモリは、典型的には、一以上のプロセッサとの間の情報の移転を促進する、揮発性のランダムアクセスメモリ、例えば、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)又は静的メモリ(SRAM)又は他の適切な装置である。
制御システムは、本発明の種々の側面が実行されてもよいコンピュータシステムの1つのタイプとして実施例によって記載されているが、本発明は、ソフトウェア内で実行される又は例示的に示されているようにコンピュータシステム上で実行されることに、限定されているわけではないことを、認識すべきである。実際には、例えば、汎用コンピュータシステム上で実行されるのではなく、代替的には、その制御装置又は構成要素又は下位部分は、専用システム又は専用のプログラム可能な論理制御装置(PLC)として、又は分散型制御システム内で実行されてもよい。更に、本発明の一以上の特質又は側面は、ソフトウェア、ハードウェア若しくはファームウェア又はそれらの任意の組み合わせで、実行されてもよいことを認識すべきである。例えば、制御装置106によって実行可能なアルゴリズムの一以上のセグメントは、個別のコンピュータで実行されることができ、従って、一以上のネットワークを通じて通信されることができる。
例示的に示されている種々の実施態様は、センサを用いるように記載されているが、本発明はそのように限定されるわけではないことを認識すべきである。本発明は、既存の施設を改変して、一以上のシステム、サブシステム又は構成要素を改良し、本発明の技術を実行することを想定している。従って、例えば、既存の施設、特に農業又は農作物成長施設は、本明細書において例示的に説明されている任意の一以上の実施態様に従って、潅漑水、飲用水又はその両方を提供するように構成される一以上のシステムを含むように改変されることができる。或いは、既存のシステム及び/又はその構成要素又はサブシステムは、本発明の一以上の作用を実行するように改変されることができる。
本発明のこれらの及び他の実施態様の機能及び利点は、以下の実施例から更に理解することができる。以下の実施例は、本発明の一以上のシステム及び技術の利益及び/又は利点を説明するが、本発明の全範囲を実証するわけではない。
実施例1
本実施例は、ED装置が、処理すべき流れから一価の陽イオンを選択的に除去し、より低いSAR値を有する処理された水を生成するために、利用されるときに、その予想される性能を記載している。
本実施例は、ED装置が、処理すべき流れから一価の陽イオンを選択的に除去し、より低いSAR値を有する処理された水を生成するために、利用されるときに、その予想される性能を記載している。
図5は、異なる水準の選択性を有する種々の一価の選択性膜を利用した処理された水におけるSAR値を示すグラフである。示されているように、許容可能な又は所望のSAR値が約6未満である場合には、約3,500ppmのTDS水準は、約5の選択性を有する一価の選択性膜を用いて達成することができる。また、許容可能な又は所望のSAR値が約3未満である場合には、約2,700ppmのTDS水準は、約10の選択性を有する一価の選択性膜を用いて達成することができる。
ED装置についての予想されるエネルギ要件は、RO装置を利用する予想要件より低い。更に、本発明の電気駆動式分離装置において水を処理するために必要な予想エネルギは、処理すべき水の塩分に線形的に影響されると予測される。本発明のいくつかの実施態様において、供給流れの温度は、電気駆動式分離装置においてコスト効果的な分離を促進するために必要なエネルギを削減するように、調整することができる。例えば、約1,500ppmの生成物TDS水準及び約50%の回収率を提供するために、海水からなる供給流れの温度を約25℃上昇させることは、EDモジュールにおいて約6%の予想エネルギ削減という結果となる。
実施例2
本実施例は、制御装置をシステムの操作変数を調整するために利用しなかったことを除き、図1の概略図で実質的に表されたように、本発明の技術を利用するシステムの性能について記載している。
本実施例は、制御装置をシステムの操作変数を調整するために利用しなかったことを除き、図1の概略図で実質的に表されたように、本発明の技術を利用するシステムの性能について記載している。
EDスタックは、濃縮及び希釈区画の10個の有効なセル対、下方への流路における5つのセル対及び上方への流路における5つのセル対からなり、約28インチの全体的な流体の流れプロセスの流路を提供する。セル対には、ナトリウム陽イオンを優先的に除去するための陽イオン選択性膜、トクヤマ社(Tokuyama Corporation)によるCMSの一価の選択的な均質膜、及び陰イオン選択性膜用の不均質イオン交換膜(IONPURE(商標)陰イオン膜、厚さ0.018インチ)を利用した。厚さ0.020インチのスペーサガスケット及び約70%の開口で厚さ0.020インチを有する押出成形スクリーンが、区画を少なくとも部分的に画定するために用いられた。ED装置は、RuO2コーティングされたチタン電極を通じて、セル対当たり約2Vの印加電位で操作した。
供給水は、Spectrum Brands Inc.から入手可能なInstant Ocean(登録商標)合成海塩混合物を脱イオン水に溶解することによって調製された。塩化ナトリウムは、海水のSAR値(約54)を有する供給溶液を提供するために、必要に応じて、添加された。
モジュールは、希釈流れ及び濃縮流れの両方が、供給タンクに回収される一過性モードで操作された。電極室は、希釈区画として構成され、個別に供給された。供給流れ及び生成物の流れにおけるカルシウム種及びマグネシウム種の濃度は、標準的な滴定方法によって決定された。TDS水準は、測定された導電率に基づいて計算された。ナトリウム濃度も、また、計算された。
表1及び表2はそれぞれ、入口水流及び生成水流の特徴を示している。表2に示されているように、本発明のシステム及び技術は、一以上の所望の特性を有する生成水流を提供することができる。例えば、本発明のシステム及び技術は、一価の化学種の濃度を選択的に低減して、所望のSAR値を有する水を提供することができる。
更に、表で提示されたデータは、2つ以上の電気駆動式分離装置を連結することにより、所望のSAR値を有する処理された水を提供することができることを示している。即ち、第1の電気駆動式分離装置は、水流のSAR値を低くして、中間のSAR値を有する中間生成物の流れを提供することができる。中間生成物の流れは、今度は、第2の電気駆動式分離装置に導入され、所望のSAR値を有する処理された水を提供することができる。特に、図6は、TDS水準及びSAR値が、一価の選択性膜を有するED装置を利用することによって、この構成に基づいて約3段階で、望ましい水準まで削減されることができることを示している。他の構成は、一以上の所望の水特性を達成するために、より多くの又はより少ない段階を伴ってもよい。
データは更に、種々の変数が生成水のSAR値を合わせるように調整され得ることを示している。例えば、処理流量は、目標SAR値を達成するために、増大又は減少させることができる。流量の調整に代えて又はそれと共に、印加される電位及び/又は全体的な流路の長さを、本発明の一以上の側面において調整可能な操作変数として用いることができる。
実施例3
本実施例は、電気駆動式分離装置の性能を、熱駆動式及び圧力駆動式分離装置の性能と比較する。
本実施例は、電気駆動式分離装置の性能を、熱駆動式及び圧力駆動式分離装置の性能と比較する。
利用したEDモジュールは、折り畳み流路に10個のセル対を有し、流れが希釈及び濃縮区画の5つのセル対を通過し、次いで、折り返され、別の5つのセル対を通過するようになっていた。モジュールにおける各セルは、スクリーン及び厚さ0.020インチのスペーサからなっていた。セルは、14インチ×1.2インチであった。利用された一価の陽イオン選択性膜は、徳山曹達社(Tokuyama Soda Corporation)からのCMS膜であった。利用された陰イオン選択性膜は、IONPURE(商標)不均質膜であった。EDモジュールは、白金コーティングを施したチタンプレートを利用した。印加される電圧及び電流、流量並びに供給組成は、有効な選択性の種々の状態を得るために変更された。
表3及び表4は、供給流れ特性及び生成水流特性を列挙している。図7は、EDモジュールにおいて利用された膜の選択性に対する、処理された水のTDS水準の影響を示すグラフである。供給流れ及び生成物流におけるTDS含量のほか、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウムの濃度が分析された。これらの測定値は、式(2)に基づいて、有効選択性を計算するために用いられた。
式中、vはイオン種iのモル濃度であり、Δvはイオン種iのモル濃度の変化である。
表3及び表4並びに図7のデータは、供給水のTDS含量が減少するに連れて、陽イオン選択性膜の選択性も、また、減少することを示している。TDSに対する選択性の相関は、以下の式(3)に従って決定された。
選択性=0.5905+(5×10-5)(TDS)
選択性=0.5905+(5×10-5)(TDS)
この選択性/TDSの関係は、次に、他の非選択性技術である逆浸透、蒸留及びナノろ過に対して、図8A及び図8Bで表されたような複合特性に関して、本発明による電気駆動式分離装置の能力を特徴付けるために利用された。
海水中の一価陽イオン種の約96%がナトリウムであり、約4%がカリウムであると仮定する。更に、TDSにおける変化が式(4)によって決定できるように、全ての陽イオン種はTDS含量の約37%を構成すると仮定する。
式(2)、(3)及び(4)を利用する上記の仮定は、TDS水準に対する生成水のSAR値を予測するために用いられた。結果は、図8A及び図8Bに提示され、図8Bは、図8Aの拡大部分を示す。図8Bは、いくつかの農作物に関する好ましい特性の領域を画定するオーバレイ(overlay)を含み、本発明の分離技術が、目標特性の集合を満たすか又は限界を広げる、複数の実際の生成物の流れを提供することができることを示している。特に、本発明の分離システム及び技術は、非選択性の別法では直接的に達成することができない、中間の及び/又は目的に合わせて設計した特質を提供する。それにもかかわらず、比較基準を提供するために、処理された水の中間特性は、元の又は未処理の海水の比例量と実際に生じた生成物との仮定の混合物を模造することによって、推定された。例えば、蒸留水生成物に関して、SAR/TDSの関係の性質の推定をするために、供給海水が、中間生成物の特性値を予測するために、実際の蒸留水と混合された。そのような操作は典型的には採用されないが、実際のデータを結ぶ破線によって表現したように、図示した予想中間特性を、選択分離システムとの比較をするために提示した。逆浸透システム及びナノろ過システムについてのSAR/TDSの関係の性質も同様に、理論的に混合された生成物の特性を見積もることによって推定された。従って、個別の、目的に合わせて設計することのできない技術のそれぞれに関して、実際のデータを結ぶ破線は、仮想的に達成可能な、目的に合わせて設計することのできる生成物を示すのに対して、実際のデータ値を結ぶ実線は、達成可能な、目的に合わせて設計することのできる生成物を示す。
実際の蒸留水特性は、U.S. Dept. of Interior, Bureau of Reclamation,Denver Office,による「Water Treatment Technology Program Report」、no.7,1995による出版物から得られた。非選択性ED生成水特性に関する実際のデータは、Turek,M.による「Cost Effective Electrodialytic Seawater Desalination」、Dsalination,no.153,pp.371−376,2002による出版物から得られた。ナノろ過された生成水特性に関する実際のデータは、Tseng,et al.の「Optimization of Dual−Staged NF Membranes for Seawater Desalination」、AWWA2003 CA−NV An. Fall Conf.,2003による出版物から得られた。
ここまで、本発明の例示的実施態様を述べてきたが、前述の内容は単に例示されたに過ぎず、限定的なものではない、ことは当業者には明白であろう。種々の改変及び他の実施態様は当業者の理解の範囲内であり、本発明の範囲内に収まるものとして想定される。特に、本明細書において提示された実施例の多くは、方法の行為又はシステム要素の特定の組み合わせを含むが、それらの行為及びそれらの要素は、同様の目的を達成するために別の方法で組み合わせられてもよいことは理解すべきである。例えば、ED装置及びEDI装置は、ED装置が、約5,000ppm〜約6,000ppmの範囲まで海水のTDS水準を低減し、EDI装置が、続いて、約1,500ppm〜約2,000ppmの範囲までTDS水準を低減する、2段階のプロセスに組み合わせられてもよい。
更に、一実施態様に関してのみ説明した行為、要素及び特質は、他の実施態様において、類似の役割から排除されることを意図しているわけではない。
種々の変更、代替物及び改善は、当業者には容易に思い浮かび、そのような変更、代替物及び改善が開示の一部であり本発明の精神及び範囲の内であることを意図していることは認識されるべきである。例えば、ナトリウム吸着比は、代替式(5)に基づいて表現されてもよい。
式中、Naは、me/L単位で表した、水中ナトリウムの濃度であり、Caxは、水の塩分、HCO3/Ca比(me/L単位)及び土壌表面におけるCO2の推定分圧に起因する補償を行なった、me/L単位で表した、水中カルシウム種の濃度を表す修正カルシウム値であり、Mgは、me/L単位で表した、水中マグネシウム種の濃度である。
更に、本発明は、本明細書に記載された各特質、システム、サブシステム又は技術を指向しており、本明細書に記載された2つ以上の特質、システム、サブシステム及び/又は技術の任意の組み合わせは、そのような特質、システム、サブシステム又は技術が互いに矛盾しないのであれば、2つ以上の特質、システム、サブシステム及び/又は方法の任意の組み合わせは、特許請求の範囲において具体化されたように、本発明の範囲内であると考えられることが認識されるべきである。
特許請求の範囲における請求要素を修飾するための「第1の」、「第2の」、「第3の」等のような序数用語の使用は、それ自体、ある請求要素の別の要素に対するいかなる優先度、順位、若しくは順序も、又は、方法の行為が行なわれる時間順も暗示するものではなく、請求要素の区別を行なうために、ただ単に、ある名称を有する請求要素の1つを同じ名称(序数用語の使用を除いて)を有する別の要素から区別するための標識として用いられているだけである。
本明細書に記載された変数及び構成は例示的であり、実際の変数及び/又は構成は本発明のシステム及び技術が用いられる特定の用途に左右されることが、当業者には認識されるべきである。また、当業者であれば、日常的な実験しか利用せずに、本発明の特定の実施態様の等価物を認識するか、確認することができるべきである。従って、本明細書に記載された実施態様は、例証のためだけに提示されたものであり、添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内において、本発明は、具体的な説明とは異なる方法で行なわれてもよいことは理解されるべきである。
本明細書で用いられるとき、用語「複数の」は、2つ以上の品目又は構成要素を指す。用語「からなる(comprising)」「含む(including)」「担持する(carrying)」「有する(having)」「含む(containing)」及び「始めとする(involving)」は、明細書においてであれ特許請求の範囲等においてであれ、無制限な用語である、即ち、「含んでいるが、限定されるわけではない」ことを意味する。従って、そのような用語の使用は、その後に列挙された品目及びその等価物のほか、更なる品目を包含すること意味している。特許請求の範囲に関して、「〜からなる(consisting of)」及び「実質的に〜からなる(consisting essentailly of)」という移行句のみが、それぞれ、限定又は半限定移行句である。更に、水、特に処理された水に関して用語「飲用の」の使用は、本発明の主題の範囲を限定するわけではなく、消費を始めとする家畜用に適切な水を指す。
Claims (30)
- 処理すべき水を加熱する行為を更に含んでなる請求項1に記載の方法。
- 処理すべき水が海水及び半塩水の少なくとも1つを含有してなる請求項1に記載の方法。
- 潅漑水が、約3,500ppm未満の総溶解固形分(TDS)含有量を、有する請求項1に記載の方法。
- 潅漑水のカルシウム種の濃度を調整する行為を更に含んでなる請求項1に記載の方法。
- 潅漑水のマグネシウム種の濃度を調整する行為を更に含んでなる請求項1に記載の方法。
- 潅漑水中の任意のホウ素含有種の少なくとも一部を除去する行為を更に含んでなる請求項1に記載の方法。
- 電気駆動式分離装置が一価の選択性膜を含有してなる請求項1に記載の方法。
- 一価の選択性膜が一価の陽イオン選択性膜である請求項8に記載の方法。
- 一価の選択性膜が一価の陰イオン選択性膜である請求項8に記載の方法。
- 電気駆動式分離装置が電気透析装置を含有してなる請求項8に記載の方法。
- 潅漑水のSAR値が約9未満である請求項1に記載の方法。
- 潅漑水のSAR値が約3未満である請求項12に記載の方法。
- 水を電気駆動式分離装置の中に導入する行為を行なう前に処理すべき水から懸濁粒状物質を除去する行為を更に含んでなる請求項1に記載の方法。
- 潅漑水をイオン交換床の中に導入する行為を更に含んでなる請求項14に記載の方法。
- 潅漑水で農業施設の少なくとも一部を潅漑する行為を更に含んでなる請求項1に記載の方法。
- 海水及び半塩水の少なくとも1つを潅漑水に添加して所望のSAR値を有する混合潅漑水を生成する行為を更に含んでなる請求項16に記載の方法。
- 電気駆動式分離装置の操作変数を調整して、農業施設の少なくとも1つの要件に基づく潅漑水の所定のSAR値を達成する行為を、更に含んでなる請求項16に記載の方法。
- 少なくとも1つの要件が、農業施設における土壌の特性及び農業施設において成長する少なくとも1つの農作物の塩耐性(salt tolerance)のうちの少なくとも1つである、請求項18に記載の方法。
- 処理すべき水の源に流体的に接続された電気駆動式分離装置及び電気駆動式分離装置に流体的に接続された潅漑水分配システムを含んでなる潅漑システム。
- 電気駆動式分離装置が電気透析装置を含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 電気駆動式分離装置に流体的に接続されたヒータを更に含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 処理すべき水が海水及び半塩水の少なくとも1つを含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 電気駆動式分離装置と潅漑水分配システムとの間に流体的に接続された、マグネシウム塩及びカルシウム塩の少なくとも1つの、源を更に備える請求項20に記載の潅漑システム。
- 電気駆動式分離装置の上流に配置されたフィルタを更に含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 潅漑水分配システムの上流に配置されたイオン交換床を更に含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 電気駆動式分離装置の操作変数の少なくとも1つを調整するように構成された制御装置を更に含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 制御装置が、電気駆動式分離装置の操作変数の少なくとも1つを調整するように構成されており、所望のナトリウム吸着比値を有する潅漑水を提供する、請求項27に記載の潅漑システム。
- 電気駆動式分離装置に流体的に接続された入口及び潅漑水分配システムに流体的に接続された出口を有する混合器を更に含有してなる請求項20に記載の潅漑システム。
- 混合器が、約20を超えるナトリウム吸着比値を有する水の源に流体的に接続された入口を、更に含有してなる請求項29に記載の潅漑システム。
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